JP6240912B2 - 偽造防止印刷物 - Google Patents

偽造防止印刷物 Download PDF

Info

Publication number
JP6240912B2
JP6240912B2 JP2014084104A JP2014084104A JP6240912B2 JP 6240912 B2 JP6240912 B2 JP 6240912B2 JP 2014084104 A JP2014084104 A JP 2014084104A JP 2014084104 A JP2014084104 A JP 2014084104A JP 6240912 B2 JP6240912 B2 JP 6240912B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
information
color
ink
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014084104A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015202659A (ja
Inventor
匡 森永
匡 森永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Printing Bureau
Original Assignee
National Printing Bureau
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Printing Bureau filed Critical National Printing Bureau
Priority to JP2014084104A priority Critical patent/JP6240912B2/ja
Publication of JP2015202659A publication Critical patent/JP2015202659A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6240912B2 publication Critical patent/JP6240912B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Printing Methods (AREA)

Description

本発明は、偽造防止効果を必要とする銀行券、パスポート、有価証券、身分証明書、カード、通行券等のセキュリティ印刷物の分野において、観察できる画像が入射する光の角度に応じて、異なる画像に変化する偽造防止印刷物に関わるものである。
近年のスキャナ、プリンタ、カラーコピー機等のデジタル機器の進展により、貴重印刷物の精巧な複製物を容易に作製することが可能となっている。そのような複製や偽造を防止する偽造防止技術の一つとして、印刷物や観察角度によって画像が変化するホログラムに代表される光学的なセキュリティ要素を貼付したものが多く存在するようになった。
しかし、ホログラムはインキを用いた印刷によって形成する従来の偽造防止技術とは異なり、複雑な製造工程と特殊な材料を用いて形成されることから、従来の偽造防止用印刷物と比較すると製造に手間がかかり、かつ、極めて高価である。このことから、金属インキや干渉マイカや酸化フレークマイカ、顔料コートアルミニウムフレーク、光学的変化フレーク等の特殊な光反射性粉体をインキや塗料に配合し、かつ、特殊な材料同士の重ね合わせ、及び複雑な網点構成を用いることによって、ホログラムと同様な画像変化を実現した、一般的な印刷方法で形成可能な偽造防止用印刷物が出現している。
本出願人は、一般的、かつ、比較的安価な材料及び簡単な印刷手段を使用していながら、特定の観察角度において、印刷物中の特定部位における人の目に認識される情報が、観察角度を変化させることによって、全く別の情報に変化する偽造防止用情報担持体に係る発明をすでに出願している(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3及び特許文献4参照)。
特許第3398758号公報 特開2008−188973号公報 特許第5358819号公報 特許第5245102号公報
特許文献1から4までのすべての従来技術は、光輝性材料によって構成された画像を有する。拡散反射光下と正反射光下とで明瞭な画像のチェンジ効果を実現するためには、光輝性材料によって構成された画像には、有意情報を表した情報部と、情報部と隣接する背景部が必須であった。その結果として、可視画像が形成されている領域全体に亘って光輝性材料による画像が重畳していたことから、正反射光下で視認される可視画像の視認性が低いという問題があった。
また、特許文献1の技術に関しては、第1の印刷画像を構成する光輝性材料を用いて形成された面積率の極めて密な光輝性材料層と、第2の印刷画像を構成している光輝性材料に比較して可視光吸収性の高い色材料を用いて形成された面積率の極めて疎な色材料層を重ね合わせて、拡散光領域において同色(近似色)に見えるような適切な面積率の疎密差を見極めなければならない。光輝性材料層の上に、光輝性材料層とは色調が異なる色材料層を重ね合わせて画像を形成することから、可視光吸収性の高い色材料の種類と面積率を何通りにも変えて印刷し、第1の印刷画像から第2の印刷画像へ最適なチェンジ効果が得られるような適正な条件を見極めるまでに、多大な労力を必要とするという課題があった。
加えて、特許文献2及び特許文献3に記載の技術においては、光輝性材料と透明なインキを重ね合わせて偽造防止印刷物を形成する技術であり、潜像形成に色材料を用いる特許文献1の技術と異なり、潜像を形成するインキは透明であることから、そもそも色調整を行う必要がなく、また潜像が拡散反射光下で可視化されることもなく、高い画像のスイッチ性を得ることができる技術であったが、目視不可能な透明なインキを使用するために、製造時の印刷品質の管理が困難であるという課題があった。
そのための対策としては、透明なインキに紫外線励起タイプの発光顔料を混合した透明な発光インキを使用し、印刷作業時に紫外線を照射して透明インキが問題なく印刷されているか否かを判断するのが一般的であった。しかし、このような対策を用いた場合、製造時の品質管理は可能となる反面、紫外線照射時に出現する発光画像を見ることで、潜像の構成を容易に把握できてしまうことから、偽造者に偽造防止技術の構造の手掛かりを与えてしまう可能性があり、偽造に対する耐性に関して課題があった。
さらに、特許文献4に記載の技術は、光輝性材料と、光輝性材料と等色な有色インキをペアインキとしてそれぞれ二つの画像を構成し、画像のチェンジ効果を実現した技術であるが、二つのインキで構成したそれぞれの画像は、互いに重なり合わないように嵌めあわせる、「毛抜き合わせ」と呼ばれる最高難度の刷り合わせが要求されるために、偽造防止効果としては非常に高いものであったが、製造にあたっては高精度な印刷機と、熟練オペレータが必要であるという課題があった。
本発明は、前述した課題の解決を目的とするものであり、光輝性材料を含むインキと光輝性材料と色相が同じ有色インキをペアインキとして形成する、拡散反射光下と正反射光下で画像がチェンジする効果を有する印刷物であって、拡散反射光下における可視画像の視認性が高く、色設計や製造が容易で、偽造に対する耐性も高く、かつ、コストパフォーマンスの高い偽造防止印刷物を提供する。
本発明は、基材上の少なくとも一部に、基材とは異なる色相の印刷模様を備え、印刷模様は、光輝性インキにより形成された情報画像と、光輝性インキと同じ色相、かつ、拡散反射光下において光輝性インキより淡い色彩の有色インキにより形成された背景画像が重畳して成り、背景画像は、単位面積当たりの面積率が異なることで情報部と背景部に区分けされ、情報画像と背景部は、正反射光下において視認した場合に等色に形成され、拡散反射光下において、色彩の差により情報画像が視認でき、正反射光下において、情報画像と背景部が等色となることにより面積率の差により情報部が視認できることを特徴とする偽造防止印刷物である。
本発明は、基材上の少なくとも一部に、基材と同じ色相、かつ、基材の色彩よりも明度の低い色彩の印刷模様を備え、印刷模様は、光輝性インキにより正反射光下において視認した場合に等色に形成された情報画像と、光輝性インキと同じ色相、かつ、拡散反射光下において光輝性インキより淡い色彩の有色インキにより形成された背景画像が重畳して成り、拡散反射光下において、色彩の差により情報画像が視認でき、正反射光下において、情報画像と基材が等色となることにより背景画像が視認できることを特徴とする。
また、本発明の偽造防止印刷物は、基材が非コート紙の場合、背景画像上に情報画像が重畳されていることを特徴とする。
従来の技術において、光輝性材料によって構成される画像には、有意情報を表した情報部と、情報部と隣接する背景部が必須であった。しかし、本発明の潜像印刷物おいて、光輝性材料によって構成する情報画像は、背景部を必要とせず有意情報のみで構成できる。この構成によって、正反射光下の正反射光が最も強くなる観察角度(印刷物に入射する光の入射角度αと、印刷物から反射する光の角度αが一致する角度。本明細書において、この角度を「最大正反射角度」という。)ではなく、正反射光下のある特定の角度で画像がチェンジする構成となり、情報画像の階調表現域を極めて大きくすることが可能となった。このため、従来の技術と比較して、拡散反射光下において情報画像の視認性が格段に高くなった。
本発明の偽造防止印刷物を構成する二つの画像は、光輝性インキと有色インキの2種類のインキによって形成される。有色インキは、光輝性インキと同じ色相であって、またそれぞれのインキで構成した画像において、拡散反射光下で光輝性インキによって形成した情報画像が有色インキによって形成した背景画像よりも濃い色彩であり、かつ、正反射光下のある特定の角度で情報画像と背景画像の背景部が同じ色彩となる特性さえ有せば良く、特許文献1に記載の従来技術のような色材料層の微妙な色調整は必要ないことから、製造が容易である。
また、特許文献2及び特許文献3に記載の従来技術のような透明インキを使用しないため、従来技術のように潜像画像を発光させて管理する必要がなく、有色インキによって形成された画像の品質を目視で管理すれば良い。そのため、二つの画像が重なり合って印刷模様が形成された場合には、その構成を見破ることは困難であって、偽造に対する耐性が向上した。
本発明の偽造防止印刷物を構成する二つの画像は、単に同じ領域に重畳されて成れば良い。したがって、特許文献4に記載の従来技術のように毛抜き合わせによって画像同士を嵌めあわせる必要がなく、高い刷り合わせ精度を要求しないため、製造が容易である。
以上の手法で形成した偽造防止印刷物は、生産性の高い印刷方式であるオフセット印刷で製造可能であることからコストパフォーマンスに優れ、また最新のデジタル機器を用いたとしてもスイッチ効果を実現することは不可能であることから、偽造防止効果に優れる。
本発明における偽造防止印刷物を示す。 本発明における偽造防止印刷物の構成の概要を示す。 本発明における偽造防止印刷物の層構造を示す。 本発明における偽造防止印刷物の効果を示す。 本発明における偽造防止印刷物の観察角度と画像の変化の関係を示す。 本発明における偽造防止印刷物を示す。 本発明における偽造防止印刷物の構成の概要を示す。 本発明における偽造防止印刷物を示す。 本発明における偽造防止印刷物の構成の概要を示す。 本発明における偽造防止印刷物の効果を示す。 本発明の実施例における偽造防止印刷物の効果を示す。
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施の形態が含まれる。
(第一の実施の形態)
第一の実施の形態では、基材(2)の色彩と、印刷模様(3)の色彩の関係が、色相が異なる関係の場合に適した形態について説明する。なお、一方の後述する第二の形態では、基材(2)の色彩と、印刷模様(3)の色彩の関係が、色相が同じ関係の場合に適した形態について説明する。
まず、本発明について図面を用いて説明する。図1に、本発明における偽造防止印刷物(1)を示す。偽造防止印刷物(1)は、基材(2)の上に、基材(2)と異なる色彩を有する印刷模様(3)を有し、印刷模様(3)中には、図2に示す情報画像(4)と背景画像(5)が重畳されて成る。第一の実施の形態においては、印刷模様(3)の色彩は、単に基材(2)の色彩と異なってさえいればよく、色相の関係は特に問わない。
情報画像(4)は、拡散反射光下で視認される第一の有意情報を表した画像であり、第一の実施の形態における第一の有意情報はアルファベットの「A」の文字である。情報画像(4)は、光輝性インキによって形成されて成る。
情報画像(4)は、一定の網点面積率の範囲内で形成する必要があり、具体的には網点面積率20%以上80%以下で形成する必要がある。20%未満だと、拡散反射光下で視認される第一の有意情報が不明瞭となるためであり、80%を超える場合、正反射光下で第一の有意情報が完全に消失できず、第一の有意情報と第二の有意情報が同時に視認されてしまうためである。また、情報画像(4)が背景画像(5)の上に重畳する層構造の場合には、情報画像(4)の網点面積率が80%を超える場合、情報画像(4)が背景画像(5)を隠蔽してしまい、正反射光下で第二の有意情報が可視化されないためである。
一方の背景画像(5)は、正反射光下で視認される第二の有意情報を表した画像であり、第二の有意情報を表した情報部(5A)及びそれを取り囲む背景部(5B)を有する。第一の実施の形態における第二の有意情報はアルファベットの「B」の文字である。背景画像(5)は実体色を有した有色インキで形成されて成る。
情報部(5A)は正反射光下で第二の有意情報を表す働きをなし、一方の背景部(5B)は、拡散反射光下においては情報部(5A)のコントラストを下げて視認しづらくする働きを成すとともに、正反射光下においては情報画像(4)と等色となって、情報画像(4)を隠蔽する働きを成す。そのため、情報部(5A)と背景部(5B)はそれぞれ一定以上の階調を有し、かつ、情報部(5A)と背景部(5B)のそれぞれの階調が異なっている必要がある。具体的には有色インキの色濃度にも左右されるが、少なくとも10%以上の網点面積率で構成される必要があり、かつ情報部(5A)と背景部(5B)の間には、少なくとも20%以上の網点面積率の差異が必要である。これは、情報部(5A)と背景部(5B)が10%未満の網点面積率で構成された場合、正反射光下で第一の有意情報が消失しなくなるためであり、情報部(5A)と背景部(5B)の間に20%未満の網点面積率の差異しかない場合、正反射光下で出現する第二の有意情報が不明瞭になるためである。
また、光輝性インキで形成される情報画像(4)と、有色インキで形成される背景画像(5)の色彩の関係について説明する。拡散反射光下において、情報画像(4)と背景画像(5)は同じ色相を有し、かつ、背景画像(5)よりも濃く(明度が低く)視認されるように形成される必要がある。
また、正反射光が存在する特定の観察角度において、情報画像(4)と背景画像(5)(より具体的には背景画像(5)の背景部(5B))が、等色に視認されるように形成される必要がある。なお、通常、光輝性インキで形成された画像と、有色インキで形成された画像の、光学特性の異なる二つの画像の色彩を正反射光下の特定の角度において完全に一致させることは極めて難しいと予想される。しかし、実際には正反射光下の最も強い反射光が生じる最大正反射角度(α)において、情報画像(4)が背景画像(5)以上に淡い色彩になりさえすれば良い。なお、この最大正反射角度(α)については、後述する本発明の偽造防止印刷物の効果を説明するところで詳細に説明する。
すなわち、正反射光の強さは、観察角度の変化に応じて最大値から最小値まで連続的に変化することから、情報画像(4)が拡散反射光下で背景画像(5)よりも濃く(正反射光の最小値において背景画像(5)よりも濃い)、最大正反射角度(α)で背景画像(5)よりも淡くなる(正反射光の最大値において背景画像(5)よりも淡い)のであれば、拡散反射光領域から正反射光領域にかけて、いずれかの角度において、情報画像(4)が背景画像(5)と完全に等色になる特定の観察角度は必ず存在するためである。
ここで、本発明の偽造防止印刷物(1)を構成する上で、光輝性インキと有色インキに要求される特性について説明する。まず、拡散反射光下において、光輝性インキと有色インキの関係は、色相が同じである必要がある。また、同じ面積率で画像を形成した場合には、光輝性インキで形成した画像が有色インキで形成した画像よりも濃く(明度が低く)視認されることが望ましい。具体的には、光輝性インキは、有色インキの少なくとも2倍以上の反射濃度を有することが望ましい。
続いて、第一の画像(4)と第二の画像(5)の積層順について図3を用いて説明する。図3(a)に示すように、背景画像(5)の上に情報画像(4)が重なる層構造であっても、図3(b)に示すように、情報画像(4)の上に背景画像(5)が重なる層構造であってもよく、いずれの層構造であっても二つの画像がチェンジする効果が生じるため、本発明の偽造防止印刷物(1)は、形成可能である。ただし、正反射光下において情報画像(4)が消失する効果は、情報画像(4)に入射する光が強いほうが高くなることから、情報画像(4)が上層に存在して直接入射光を反射できる、図3(a)に示す層構造を用いたほうが、画像のチェンジ効果は相対的に高い。このことから、より高い効果を要求する場合や、画像のチェンジ効果が低下する傾向にある上質紙などの非コート紙を基材(2)に用いる場合には、図3(a)に示す背景画像(5)の上に情報画像(4)が重なる層構造を用いるほうが望ましい。
なお、情報画像(4)と背景画像(5)の重ね合わせの位置関係は、背景画像(5)の領域中に情報画像(4)が単に含まれて配置されて成ればよく、正確な刷り合わせは特に必要としない。
以上の構成で形成した偽造防止印刷物(1)の効果を図4に示す。光源(6)と偽造防止印刷物(1)と観察者(7)の位置関係を、図4(a)にあるような、拡散反射光が支配的な観察角度(印刷物に入射する光の角度(α)と、観察者と印刷物とを結ぶ角度が大きく異なる角度)で観察した場合には、観察者には情報画像(4)の示す第一の有意情報であるアルファベットの「A」の文字が支配的に視認される。拡散反射光下において、第二の有意情報であるアルファベットの「B」の文字は、わずかな濃淡の違いを有して存在するものの、ほとんど認識できない程度の視認性しか有さない。
一方、光源(6)と偽造防止印刷物(1)と観察者(7)の位置関係を、図4(b)にあるような、正反射光下の角度範囲(印刷物に入射する光の角度(α)と、観察者と印刷物とを結ぶ角度が近い角度範囲)の中のある特定の角度(β)で観察した場合には、情報画像(4)の示す第一の有意情報であるアルファベットの「A」の文字が完全に消失し、第二の有意情報であるアルファベットの「B」の文字が視認される。
本発明の二つの画像がチェンジする基本的な原理は、以下の通りである。基材(2)と異なる色を有し、光輝性インキによって形成された情報画像(4)は、有色のインキによって形成された背景画像(5)よりも濃く形成されて成ることから、図4(a)に示す拡散反射光が支配的な観察角度において、二つの画像の濃淡の違いによって情報画像(4)が表す第一の有意情報が支配的に視認される。なお、ここでいう「第一の有意情報が支配的に視認される」とは、印刷模様(3)の中に、情報画像(4)が表す第一の有意情報と背景画像(5)が表す第二の有意情報とが同時に可視化されているものの、第二の有意情報と比較して第一の有意情報の方がはるかに視認性が高く、観察者が特別に注意を払わない場合には、第二の有意情報の存在をほとんど認識できずに第一の有意情報のみが視認できる状態を指す。
また、一方の図4(b)に示すような、拡散反射光だけでなく、正反射光が存在する角度範囲の中で本発明の偽造防止印刷物(1)を観察した場合には、光輝性インキによって形成された情報画像(4)は、正反射光を生じることによって淡い色彩へと変化する一方で、背景画像(5)の濃淡は変化しない。このため、二つの画像の濃淡の関係が逆転し、それによって第一の有意情報よりも第二の有意情報の視認性のほうが高くなる。そして、正反射光下のある特定の観察角度(β)において、情報画像(5)の色彩が、背景画像(5)の背景部(5B)と一致することで同化して第一の有意情報が目視上消失し、背景画像(5)の情報部(5A)が表す第二の有意情報のみが面積率の差異によって可視化され、視認される状態となる。これが本発明の偽造防止印刷物(1)において画像のチェンジ効果が生じる原理である。
なお、本発明でいう拡散反射光が支配的な角度とは、正反射光がほとんどなく、拡散反射光の割合が極めて大きな角度を指す。一方、正反射光が存在する角度を、本発明においては正反射光下の角度とし、この正反射光下の角度では、正反射光が拡散反射光と同程度以上存在すれば良く、拡散反射光と正反射光が同じ程度に混在する角度や、拡散反射光が相対的に少なく、正反射光が相対的に多い角度や、極端に正反射光の割合が多い正反射光が支配的な角度等が含まれる。
ここで、本発明において第二の有意情報を視認する角度となる「正反射光下の特定の角度」について具体的に説明する。前述のように、拡散反射光が支配的な観察角度から正反射光が支配的な観察角度へと、観察角度が変化することで、印刷模様(3)中の第一の有意情報と第二の有意情報の視認性の関係が連続的に変化する。この関係を図5において具体的に説明する。
図5(a)に示す正反射光がほとんど存在しない、拡散反射光が支配的な観察角度から、図5(b)に示すように正反射光が存在し、拡散反射光と正反射光が混在している観察角度(i)を経て、図5(c)に示す偽造防止印刷物(1)に入射する光の入射角度(α)と偽造防止印刷物(1)から反射する光の反射角度(α)が同じ角度であって、最も正反射光が強い観察角度である最大正反射角度(α)まで偽造防止印刷物(1)を観察する角度を変化させた場合、図5(d)→図5(e)→図5(f)→図5(g)→図5(h)に示す図のように、印刷模様(3)の中の画像の視認状態が変化する。
図5(a)に示す正反射光がほとんど存在しない、拡散反射光が支配的な観察角度では、情報画像(4)の濃度は図5(d)に示す図のように最も高く、一方の図5(c)に示す正反射光が支配的な観察角度であって、最も正反射光が強い最大正反射角度(α)では、情報画像(4)の濃度は図5(h)に示す図のように最も淡くなる。なお、図5(d)の図においては、情報画像(4)が最も濃く視認され、第一の有意情報が支配的に視認されている一方、図5(h)の図においては、情報画像(4)の濃度が背景画像(5)の濃度よりも淡くなりすぎて白抜き文字のようになり、第一の有意情報と第二の有意情報が同時に出現する状態となっている。以上のように、図5(a)の角度から、図5(c)の角度へと観察角度を変化させて最大正反射角度(α)へ達するまで、正反射光が増大し続け、情報画像(4)の色彩は連続的に淡く変化する。
本発明において、第二の有意情報を視認する「正反射光下の特定の観察角度」とは、情報画像(4)が背景画像(5)の背景部(5B)と等色化した角度(β)を指す。すなわち、図5で示すと、図5(g)に示すように、情報画像(4)の表す第一の有意情報が完全に消失した角度が「正反射光下の特定の観察角度(β)」であり、この角度において、印刷模様(3)中の画像が、第一の有意情報から第二の有意情報に変化したことを確認し、真偽判別を行うものである。
以上のように、本発明においては、従来の技術のように最大正反射角度(α)において画像をチェンジさせる構成にこだわらず、「正反射光下の特定の角度(β)」において第一の有意情報から第二の有意情報にチェンジさせる構成としている。
本発明においては、従来技術のように最大正反射角度(α)ではなく、前述のように正反射光下の特定の観察角度(β)において印刷模様(3)中の画像がチェンジしたことを確認して真偽判別を行うことを特徴の一つとするが、これを実現するための構成と、これを実現したことによって生じた利点について以下に説明する。
特許文献1乃至特許文献4に記載の従来技術では、図5(c)に示すように正反射光が最も強くなる、いわゆる最大正反射角度(α)の観察において、印刷物の第一の有意情報が第二の有意情報にチェンジする構成を有する。従来技術において、画像のチェンジ効果が最大正反射角度(α)において生じる理由は、以下の通りである。
従来技術では、第一の有意情報を表した情報部(5A)と、この情報部(5A)と隣接して取り囲む濃度の異なる背景部(本発明の背景画像(5)の背景部(5B)に相当)を必須とし、この二つの領域を同じ光輝性インキで形成する。一方の領域のみを光輝性インキで形成する本発明と異なり、従来技術では、二つの領域とも同じ光輝性インキで形成するため、光が入射して情報部(5A)が淡く変化すれば同時に背景部も淡く変化し、情報部(5A)がより淡く変化すれば、背景部もより淡く変化してしまうため、本発明と比較すると、二つの領域の相対的な濃度差は縮まりづらく、第一の有意情報は消失しにくい。そのため、従来の技術においては、二つの領域が目視上等色となるのは、正反射光下で単に強く光を反射するだけでは充分ではなく、この二つの領域から生じる正反射光量の差を観察者が見極められない程強く光を反射した場合のみとなる。
すなわち、二つの領域が極めて強く光を反射し、観察者が二つの領域から生じる反射光量の差を判断できない状態となって情報部(5A)と背景部の濃淡の差が目視上消失する構造である。そのため、従来技術においては、画像をチェンジさせるためには強い正反射光が必須であり、最も強い正反射光が生じる最大正反射角度(α)が第二の有意情報の観察に最も適した観察角度となる。
しかし、最大正反射角度(α)での第一の有意情報の消失効果と、第一の有意情報の拡散反射光下の視認性とは相反する関係にあり、例えば、拡散反射光下の第一の有意情報の視認性を高めるため、情報画像(4)を濃く形成した場合には、最大正反射角度(α)では、図5(h)のように濃淡反転して白く見える第一の有意情報が、第二の有意情報と同時に出現してしまい、画像のチェンジ効果が不明瞭となってしまう。そのため、従来の技術のように、最大正反射角度(α)で第一の有意情報が消失する構成の技術では、情報部(5A)と背景部の濃度差を低く止め、拡散反射光下における第一の有意情報の視認性を低く制限せざるを得ない問題があった。
一方の本発明では、従来技術の情報部(5A)にあたる情報画像(4)のみを光輝性インキで形成し、もう一方の背景画像(5)の背景部(5B)は通常の有色インキで形成することから、光が入射して情報画像(4)が淡く変化する一方で、背景部(5B)の濃度は変化しないために二つの領域の濃度差は容易に縮まり、無理なく等色な関係となる。そのため、従来の技術のように、第一の有意情報を消失させるために極めて強い正反射光を生じさせる必要がなく、画像のチェンジ効果が生じる観察角度を最大正反射角度(α)に限定する必要がなくなった。前述のように、最大正反射角度(α)での第一の有意情報の消失効果と、第一の有意情報の拡散反射光下の視認性とは相反する関係にあるが、本発明においては、最大正反射角度(α)において第一の有意情報を消失させる必要がなくなったため、情報画像(4)と背景部(5B)の濃度差を大きくし、情報画像(4)が表す第一の有意情報の視認性を相対的に高くすることが可能となった。
以上のように、本発明では、最大正反射角度(α)に限定せず、正反射光下のある特定の角度において第一の有意情報が消失して、画像のチェンジ効果が発揮されれば良い構造となったことで、第一の有意情報の拡散反射光下の視認性と、正反射光下の特定の角度における第一の有意情報の消失効果を両立させる構成とすることが可能となり、結果として、従来技術と比較して、画像のチェンジ効果により優れる印刷物となった。以上が第一の実施の形態の説明である。
(第二の実施の形態)
続いて、基材(2)の色彩と、印刷模様(3)の色彩の関係が、色相が同じ関係で、かつ、基材(2)の色彩よりも明度の低い色彩であるの場合に適した形態について説明する。
なお、本発明における「色彩」とは、色相、彩度及び明度の概念を含んで色を表したものであり、また、「色相」とは、赤、青、黄といった色の様相のことであり、具体的には、可視光領域(400〜700nm)の特定の波長の強弱の分布を示すものである。また、本発明における「色相が同じ」とは、二つの色において赤、青、黄といった色の様相が一致し、可視光領域の波長の強弱の分布が二つの色において相関を有することである。本発明においては、「白」「灰」「黒」等の無彩色に関しても、ひとつの同じ色相に属すると考える。
前述の考え方に基づくと、仮に基材(2)に白い一般的な用紙を用いた場合、基材(2)が白であるなら、「基材(2)の色彩と、印刷模様(3)の色彩の関係が、色相が同じ関係でかつ、基材(2)の色彩よりも明度の低い色彩」に該当する色彩は灰から黒となる。また、仮に基材(2)の色彩が水色の場合、印刷模様(3)は青色や藍色となる。第二の実施の形態では、基材(2)が白色で印刷模様(3)が灰色で構成された例を用いて説明する。
図6に第二の実施の形態における偽造防止印刷物(1’)を示す。偽造防止印刷物(1’)は、白色の基材(2’)の上に、基材(2’)の色彩と色相が同じ関係でかつ、基材(2’)の色彩よりも明度の低い色彩である灰色の色彩である印刷模様(3’)を有する。印刷模様(3’)中には、図7に示す情報画像(4’)と背景画像(5’)が重畳されて成る。
図7に示す情報画像(4’)は、印刷模様(3’)と同じ灰色の色彩を有している必要がある。色彩以外の情報画像(4’)の構成、すなわち構成するためのインキや好適な面積率等の条件は第一の実施の形態で説明した構成と同じであることから説明を省略する。
一方の背景画像(5’)は、第一の実施の形態の例とは異なり、情報部(5A’)のみで構成され、背景部(5B’)を有さない。背景部を必要としない理由については、後述する。情報部(5A’)の面積率は特に制限はないが、少なくとも最大面積率は10%を超えていることが望ましい。また、背景画像(5’)は、情報画像(4’)よりも淡い灰色である必要がある。第二の実施の形態では背景画像(5’)は背景部(5B’)を有さないことから、情報部(5A’)を拡散反射光下で隠蔽する構成を有さない。このため、第一の実施の形態と比較して、背景画像(5’)を拡散反射光下で容易に視認できない程度のより淡い濃度で構成することが望ましい。以上のような構成の情報画像(4’)と背景画像(5’)を重畳し、偽造防止印刷物(1’)を形成する。第一の実施の形態同様に積層順序は特に問わない。
図8に本発明の効果を示す。基本的な効果は第一の実施の形態で示した例と同じである。すなわち、図8(a)にあるような、拡散反射光が支配的な観察角度で観察した場合には、観察者には情報画像(4’)の示す第一の有意情報であるアルファベットの「A」の文字が支配的に視認され、一方、図8(b)にあるような、正反射光下の角度範囲の中のある特定の角度(β)で観察した場合には、情報画像(4’)の示す第一の有意情報であるアルファベットの「A」の文字が完全に消失し、第二の有意情報であるアルファベットの「B」の文字が視認される。
本発明の二つの画像がチェンジする基本的な原理について説明する。拡散反射光下においてある第一の有意情報が支配的に視認される原理は第一の実施の形態と同様であるから省略する。図8(b)に示すような、拡散反射光だけでなく、正反射光が存在する角度範囲の中で本発明の偽造防止印刷物(1’)を観察した場合には、光輝性インキによって形成された情報画像(4’)は、正反射光を生じることによって淡い色彩へと変化する一方で、背景画像(5’)の濃淡は変化しない。このため、二つの画像の濃淡の関係が逆転し、それによって第一の有意情報よりも第二の有意情報の視認性のほうが高くなる。ここまでは第一の実施の形態の例と同じである。そして、正反射光下のある特定の観察角度(β)において、情報画像(5’)の色彩の明度が上昇することで、基材(2’)の色彩と一致することで同化して第一の有意情報が目視上消失し、背景画像(5’)の情報部(5A’)がその他の領域との光の反射率の差異によって可視化されて視認される状態となる。第一の実施の形態との違いは、情報画像(5’)が背景画像(5’)の背景部(5B’)と等色に変化するのではなく、基材(2’)の色彩と等色に変化することで、第一の有意情報が消失することである。以上のように、基材(2)の色彩と、印刷模様(3)の色彩の関係が、色相が同じ関係でかつ、基材(2)の色彩よりも明度の低い色彩である場合には、背景部(5B’)を有さない構成であっても画像のチェンジ効果が生じる。以上が第二の実施の形態の説明である。
情報画像(4)を形成する光輝性インキとは、光を強く反射する特性を備えた光輝性材料をインキ中に含んだインキであっても良く、あるいはインキの樹脂成分が光反射特性に優れた、光沢感の高いインキであっても良い。また、色彩に関しては、基材と異なる色彩のインキであれば如何なるインキを用いてもよい。オフセットインキとして市販されているインキとしては、メタリックインキと呼ばれる銀インキや金インキ、光沢感の高いインキとしてはグロス系インキ等が存在し、特殊なパール顔料を配合したパールインキ等を用いても良い。加えて光輝性材料の他に着色顔料を混合しても問題ない。着色顔料の色は黒や赤や青、黄色等のいずれの色相であってもなんら問題ない。ただし、過剰な量の顔料を混合した場合には第一の画像を適切な網点面積率の範囲で形成したとしても、階調表現域が拡大しすぎて正反射光下での観察において第一の画像が消失しきらない事象が生じる。よって、いずれの着色顔料を混合する場合でも、インキ中の光輝性材料の配合割合の2分の1の量を超えない範囲に留めることが望ましい。
前述の光輝性材料は、アルミニウム粉末、銅粉末、亜鉛粉末、錫粉末、真鍮粉末、又はリン化鉄等の一般的な金属粉顔料であってもよい。また、虹彩色パール顔料、鱗片状顔料等の一般的なパール顔料や、ガラスフレーク顔料、コレステリック液晶顔料等の機能性顔料等を用いても良い。
背景画像(5)を形成する有色インキは、光輝性インキと同じ色相であれば良い。インキはグロス系でもマット系でも良いが、基材を問わずに高いスイッチ効果を発現させるにはマット系の透明インキを用いることが望ましい。マット系のインキの方が正反射光下において第二の有意情報のコントラストを高めやすく、画像のチェンジ効果が高くなるためである。また、この有色インキに蛍光顔料や燐光顔料、蓄光顔料等の発光顔料やIR吸収顔料、フォトクロミック顔料、示温材料、サーモクロミック材料等の機能性材料を加えても良く、この場合、画像のスイッチ効果に加えて各種の機能性を追加することができる。
本発明における潜像印刷物の印刷方式は、オフセット印刷、フレキソ印刷、凸版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、凹版印刷等のあらゆる印刷方式で形成することが可能である。また、金属インクを用いることが可能であればIJPやレーザプリンタ、昇華型プリンタ等の各種デジタル出力機でも形成でき、この場合には一枚、一枚の出力物の情報を変える、いわゆる可変印刷を実施することができる。
第一の実施の形態においては、第一の有意情報及び第二の有意情報に二値画像であるアルファベットを用いたが、これに限定されるものではなく、それぞれの画像の網点面積率の制約を満たすことを条件に、写真や絵画のような多階調画像を用いても良い。それぞれの画像に多階調画像を用いる例については、実施例において具体的に説明する。
以下、前述の発明を実施するための形態にしたがって、具体的に作製した偽造防止印刷物の実施例について詳細に説明するが、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
本発明の実施例1について、図9から図11を用いて説明をする。実施例1では、基材(2−1)として白色の上質紙(しらおい「日本製紙株式会社製」)を用いた。
図9に、本発明における偽造防止印刷物(1−1)を示す。偽造防止印刷物(1−1)は、白色の基材(2−1)の上に、印刷模様(3−1)を有して成る。印刷模様(3−1)は、図10に示すように、二つの画像を重ね合わせて形成した。すなわち、基材(2−1)と背景画像(5−1)の上に、情報画像(4−1)とを重ねて形成した。
本実施例において、情報画像(4−1)が表す第一の有意情報は、豊かな諧調を有した「薔薇の花」の画像であり、一方の背景画像(5−1)が表す第二の有意情報は、同じく豊かな階調を有した「蝶」の画像である。情報画像(4−1)は、0%から60%までの網点を用いて表現した多諧調画像であり、階調表現域は60%である。一方の「蝶」の画像を表した背景画像(5−1)の情報部(5A−1)は、網点面積率50%から100%までの網点を用いて表現した多諧調画像であり、階調表現域は50%である。また背景画像(5−1)の背景部(5B−1)は、網点面積率50%である。すなわち、背景画像(5−1)全体の階調表現域は50%である。
まず、淡い灰色の通常のマットインキ(UVL 特練 P420C マットグレー T&K TOKA社製)を用いて背景画像(5−1)を基材(2−1)上にオフセット印刷方式で印刷したのち、情報画像(4−1)を一般的なメタリックインキである銀インキ(UV No,3 シルバー T&K TOKA社製)を用いて同じくオフセット印刷方式で背景画像(5−1)に重ね合わせて印刷し、偽造防止印刷物(1−1)を得た。淡い灰色の通常のマットインキは、銀インキの約3分の1程度の反射濃度であった。
図11に本発明の偽造防止印刷物(1−1)の効果を記す。図11(a)は、観察者が拡散反射光下で本偽造防止印刷物(1−1)を観察した場合に観察される画像であり、印刷模様(3−1)の中には情報画像(4−1)が表す第一の有意情報である「薔薇の花」の画像が支配的に視認された。一方、図11(b)に示すように、観察者が正反射光下の特定の観察角度で偽造防止印刷物(1−1)を観察した場合、印刷模様(3−1)の中から「薔薇の花」の画像は消失し、代わりに背景画像(5−1)が表す第二の有意情報である「蝶」の画像が視認された。以上のように、二つの異なる画像がチェンジする効果が確認できた。
1、1’、1−1 偽造防止印刷物
2、2’、2−1 基材
3、3’、3−1 印刷模様
4、4’、4−1 情報画像
5、5’、5−1 背景画像
5A、5A’、5A−1 情報部
5B、5B−1 背景部
6、6’、6−1 光源
7、7’、7−1 観察者
α 光の入射角度、及び最大正反射角度
β 正反射光下の特定の角度

Claims (3)

  1. 基材上の少なくとも一部に、前記基材とは異なる色相の印刷模様を備え、
    前記印刷模様は、光輝性インキにより形成された情報画像と、前記光輝性インキと同じ色相、かつ、拡散反射光下において前記光輝性インキより淡い色彩の有色インキにより形成された背景画像が重畳して成り、
    前記背景画像は、単位面積当たりの面積率が異なることで情報部と背景部に区分けされ、
    前記情報画像と前記背景部は、正反射光下において視認した場合に等色に形成され、
    拡散反射光下において、色彩の差により前記情報画像が視認でき、正反射光下において、前記情報画像と前記背景部が等色となることにより面積率の差により前記情報部が視認できることを特徴とする偽造防止印刷物。
  2. 基材上の少なくとも一部に、前記基材と同じ色相、かつ、前記基材の色彩よりも明度の低い色彩の印刷模様を備え、
    前記印刷模様は、光輝性インキにより正反射光下において視認した場合に前記基材と等色に形成された情報画像と、前記光輝性インキと同じ色相、かつ、拡散反射光下において前記光輝性インキより淡い色彩の有色インキにより形成された背景画像が重畳して成り、
    拡散反射光下において、色彩の差により前記情報画像が視認でき、正反射光下において、前記情報画像と前記基材が等色となることにより前記背景画像が視認できることを特徴とする偽造防止印刷物。
  3. 前記基材が非コート紙の場合、前記背景画像上に前記情報画像が重畳されていることを特徴とする請求項1又は2記載の偽造防止印刷物。
JP2014084104A 2014-04-16 2014-04-16 偽造防止印刷物 Active JP6240912B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014084104A JP6240912B2 (ja) 2014-04-16 2014-04-16 偽造防止印刷物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014084104A JP6240912B2 (ja) 2014-04-16 2014-04-16 偽造防止印刷物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015202659A JP2015202659A (ja) 2015-11-16
JP6240912B2 true JP6240912B2 (ja) 2017-12-06

Family

ID=54596411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014084104A Active JP6240912B2 (ja) 2014-04-16 2014-04-16 偽造防止印刷物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6240912B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6504564B2 (ja) * 2015-12-01 2019-04-24 独立行政法人 国立印刷局 偽造防止印刷物
JP7185881B2 (ja) * 2019-09-02 2022-12-08 独立行政法人 国立印刷局 偽造防止印刷物

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4192241B2 (ja) * 2001-09-27 2008-12-10 独立行政法人 国立印刷局 偽造防止用情報担持体
JP5245102B2 (ja) * 2009-11-25 2013-07-24 独立行政法人 国立印刷局 潜像印刷物
JP5360724B2 (ja) * 2010-07-27 2013-12-04 独立行政法人 国立印刷局 潜像印刷物
JP5920781B2 (ja) * 2012-08-24 2016-05-18 独立行政法人 国立印刷局 潜像印刷物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015202659A (ja) 2015-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5245102B2 (ja) 潜像印刷物
JP6555664B2 (ja) 偽造防止印刷物
JP5900821B2 (ja) 潜像印刷物
JP5358819B2 (ja) 潜像印刷物
JP6504564B2 (ja) 偽造防止印刷物
JP5360725B2 (ja) 潜像印刷物
JP6369812B2 (ja) 透過模様印刷物
JP2017087632A (ja) 偽造防止印刷物
JP5990753B2 (ja) 偽造防止印刷物
JP6240912B2 (ja) 偽造防止印刷物
JP6216972B2 (ja) 偽造防止印刷物
JP6966746B2 (ja) 偽造防止印刷物
JP5533731B2 (ja) 潜像印刷物
JP5920781B2 (ja) 潜像印刷物
JP2017065185A (ja) 偽造防止印刷物
JP6120084B2 (ja) 透過模様印刷物
JP5958816B2 (ja) 真偽判別用印刷物
JP7089249B2 (ja) 偽造防止印刷物
JP2015112797A (ja) 透過潜像印刷物
JP6253023B2 (ja) 透過潜像印刷物
JP2017056641A (ja) 真偽判別可能な情報担持体
JP2020114639A (ja) 偽造防止印刷物
JP6966745B2 (ja) 偽造防止印刷物
JP6390971B2 (ja) 偽造防止印刷物
JP2015112798A (ja) 透過潜像印刷物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170628

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171011

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171011

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6240912

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250