JP4191635B2 - 一成分現像方法 - Google Patents

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Description

本発明は、静電式複写機およびレーザービームプリンタなどの電子写真法を利用した画像形成装置に用いられる一成分現像方法に関する。
近年、静電式複写機およびレーザービームプリンタなどの電子写真法を利用した画像形成装置、その中でも特にフルカラー印刷の可能な画像形成装置が、急速に普及しつつある。
電子写真法を利用した画像形成装置とは、帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程および定着工程などによって記録媒体上に画像を形成する装置である。帯電工程では、感光体の表面を均一に帯電する。露光工程では、帯電した感光体を露光して感光体の表面に静電潜像を形成する。現像工程では、感光体表面に形成された静電潜像に現像剤を付着させることにより可視像を形成する。転写工程では、感光体表面に形成された可視像を紙やシートなどの記録媒体に転写する。定着工程では、加熱および加圧などの手段により記録媒体に転写された可視像を定着する。以上のようなの工程によって、電子写真法を利用した画像形成装置は、記録媒体上に所望の画像を形成する。
一般的に電子写真法を利用した画像形成装置でのフルカラー印刷は、現像剤として三原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のトナーまたはそれら3色のトナーに黒色のトナーを加えた4色のトナーを含むものを用いることによって実現されている。すなわち、各色のトナーごとに、帯電工程、露光工程、現像工程および転写工程などの工程を繰り返し、記録媒体上に複数色のトナーからなる可視像を形成させ、定着工程において、トナーを溶融および混合させることによって混色させ、記録媒体上に可視像を定着させる。そうすることによって、フルカラー画像を形成している。
電子写真法を利用した現像剤としては、キャリアとトナーとからなる二成分系現像剤およびトナーのみからなる一成分系現像剤が知られている。一成分系現像剤は、装置の小型化、軽量化および低コストなどの利点を有している。また、フルカラー化においては、有色である磁性体を含まない非磁性の現像剤を用いる必要がある。したがって、フルカラー印刷の可能な画像形成装置には、非磁性一成分系現像剤が好ましく用いられている。
一成分現像方法を利用した画像形成装置は、現像工程において、現像ローラに供給ローラを圧接させることなどによって、現像ローラ上にトナーを供給する供給工程と、そのトナーを現像ローラ上に静電気的に保持させ、さらに層厚規制部材を圧接させることなどによって、現像ローラ上にトナーの薄層を形成する薄層形成工程と、トナーの薄層を形成させる際における層厚規制部材の圧接などによって、そのトナーに電荷を付与する電荷付与工程とを含む。
これらの工程を繰り返して高品質の画像を得る一成分現像方法には、安定供給性と長期安定性が優れたトナーを使用することが必要である。安定供給性が優れたトナーとは、供給ローラから現像ローラへ均一に帯電されたトナーを安定して供給することによって現像ローラ上にトナーの均一な薄層を形成でき、現像ローラのトナーを感光体表面に担持されている静電潜像への移動が安定して行え、静電潜像以外の感光体に付着したトナーのかき取りによる回収が安定して行うことができるような適度な流動性および帯電性を有しているトナーである。長期安定性が優れたトナーとは、層厚規制部材による圧接などによって、トナー表面に存在する外添剤の状態が変化してしまい、安定供給性などのトナー特性を長期間劣化しないトナーのことである。
そこで、高品質の画像を得るためには、安定供給性および長期安定性の優れたトナーを使用して画像を形成させる必要があり、従来より、そのような優れたトナーについて検討されている。
たとえば、粒径の小さなシリカと粒径の大きなシリカとを外添したトナーを用いた一成分現像方法が提案されている。このトナーが、カーボンブラックを用いた黒色のトナーである場合、粒径の小さなシリカが流動性を付与し、粒径の大きいシリカが外添剤の埋没を防ぐので、流動性および長期安定性の優れたトナーである。したがって、このトナーを用いると、高品質な画像を長期間形成することができる。しかしながら、有機顔料を含むカラートナーである場合、もともと表面抵抗が高く、表面抵抗の高いシリカのみを外添することによって、表面抵抗は、高いままのトナーであり、このトナーを用いると、画像形成に影響を与えてしまっていた。つまり、トナーの移動に伴う電荷移動がスムーズにできなくなり、供給ローラから現像ローラへのトナー供給において、トナーの掻き取りと供給量のバランスが崩れ、現像ローラへの安定で均一なトナー供給ができなくなり、形成された画像がトナーの付着量が不均一になり、高品質な画像を得られない場合があった。
そこで、一成分現像方法を利用した画像形成装置で用いるトナーには、流動性の確保および外添剤の埋没防止だけでなく、適度な表面抵抗を有し、長期安定性の優れているものが求められている。適度な表面抵抗を有し、長期安定性の優れたトナーを製造するために、トナー表面に付着させる外添剤について検討されている。
典型的な従来の技術は、特許文献1に記載されている。特許文献1では、結着樹脂、着色剤および外添剤を含有してなるトナーであって、外添剤として、平均粒子径が20nm未満のシリカ(二酸化ケイ素)、平均粒子径が20nm以上のシリカおよび平均粒子径が1μm以上のアルミナ(酸化アルミニウム)を含有しているトナーを用いて画像を形成させている。
他の従来の技術として、特許文献1の技術と類似の技術が特許文献2に記載されている。特許文献2では、外添剤として、一次平均粒径が15nmの微粒子シリカ、一次平均粒径が40nmの大粒径シリカおよび一次平均粒径が15nmの酸化チタンを含有しているトナーを用いて画像を形成している。
さらに他の従来の技術は、特許文献3に記載されている。特許文献3では、結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子と、流動化剤(外添剤)として、所定の混合比でAlとSiOとが混合されている非晶質珪素−アルミニウム共酸化物微粉末または所定の混合比でTiOとSiOとが混合されている非晶質珪素−チタニウムとを含有している静電荷像現像用乾式現像剤を用いて画像を形成させている。
さらに他の従来技術として、特許文献3の技術と類似の技術が特許文献4に記載されている。特許文献4では、外添剤として酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物粒子を、トナー母粒子に対して所定量含有している乾式トナーを用いて画像を形成させている。
また、高品質の画像を得るためには、電荷付与工程において、トナーの接触点におけるトナーの劣化を低減するため、感光体の周速に対する現像ロールの周速の比を低くする現像方法がある。
典型的な従来の技術は、特許文献5に記載されている。特許文献5の一成分現像方法は、トナーを表面に担持させた現像剤担持体(現像ローラ)を、静電潜像を表面に有する静電潜像担持体(感光体)に接触させて、静電潜像の現像を行う一成分現像方法において、静電潜像担持体に対する現像剤担持体の周速比を1.1〜1.3の範囲内とし、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含むトナー本体に対して無機微粒子が外添されてなるトナーを用いている一成分現像方法である。
特開2002−296830号公報 特開2002−351133号公報 特開2001−83731号公報 特開2003−57871号公報 特開2003−84562号公報
高品質な画像を形成させるためには、使用するトナーおよびその使用する条件について検討する必要がある。つまり、使用するトナーは、適度な流動性および帯電性を有し、さらに、カラートナーの場合であっても、適度な表面抵抗を有し、それらの特性が長期間維持される必要がある。さらに、それらの特性が長期間維持することができるような条件で画像を形成する必要がある。
特許文献1に開示されているトナーによると、平均粒子径が20nm未満のシリカを添加することによって、トナーの流動性を確保することができる。また、平均粒子径が20nm以上のシリカを添加することによって、トナーへの外添剤の埋没を防止することができる。しかし、外添剤としてシリカのみを添加すると、シリカの表面抵抗が高いので、トナーの表面抵抗が高いままである。そこで、表面抵抗の低いアルミナを添加することによって、アルミナが抵抗調整剤として働き、トナーの表面抵抗を適度な表面抵抗にする。したがって、適度な流動性および表面抵抗などの優れたトナー特性を有し、そのトナー特性を維持することができるトナーである。しかしながら、平均粒子径が20nm未満のシリカが、アルミナおよびトナーを被覆してしまい、アルミナの抵抗調整剤としての機能を妨げてしまう。したがって、着色剤として表面抵抗の低いカーボンブラックを用いた黒色トナーにおいては、安定した現像を行うことができるが、カラートナーにおいては、表面抵抗が高く、トナーの均一な供給ができなくなる。
特許文献2に開示されている静電荷像現像用トナーによると、外添剤として一次平均粒径が15nmの微粒子シリカ、一次平均粒径が40nmの大粒径シリカおよび一次平均粒径が15nmの酸化チタンを用いているので、微粒子シリカが、流動性を付与し、大粒径シリカが、トナーへの外添剤の埋没を防ぎ、さらに、表面抵抗が低い酸化チタンが、表面抵抗剤として働き、表面抵抗を調整する。したがって、適度な流動性および表面抵抗などの優れたトナー特性を有し、そのトナー特性を維持することができるトナーである。しかし、微粒子シリカが酸化チタンおよびトナーを被覆してしまい、酸化チタンの抵抗調整剤としての機能を妨げてしまうので、表面抵抗が高いままであり、特許文献1と同様に、カラートナーにおいては、表面抵抗が高く、トナーの均一な供給ができなくなる。
特許文献3に開示されている静電荷像現像用乾式現像剤によると、流動化剤(外添剤)として、所定の混合比でAlとSiOとが混合されている非晶質珪素−アルミニウム共酸化物微粉末または所定の混合比でTiOとSiOとが混合されている非晶質珪素−チタニウムを用いるので、非晶質珪素−アルミニウム共酸化物微粉末または非晶質珪素−チタニウムが、流動性を確保し、さらに抵抗調整剤として働くので、適度な表面抵抗および流動性を有する。したがって、優れた安定供給性を有するトナーである。このトナーを用いると、かぶりおよび画質の劣化のない高品質な画像を形成することができる。しかし、外添剤の埋没を防止するような粒子径の大きな外添剤を添加していないので長期使用後には、現像剤が劣化してしまい、高品質な画像を形成することができなくなる。
特許文献4に開示されている乾式トナーによると、特許文献3に開示されている静電荷像現像用乾式現像剤と同様に、外添粒子(外添剤)として、酸化アルミニウム−二酸化珪素混合酸化物粒子を用いているので、適度な表面抵抗および流動性を有し、安定供給性の優れた現像剤である。このトナーを用いると、かぶりおよび画質の劣化のない高品質な画像を長期間形成することができる。しかし、平均粒径が12nmの小粒径シリカを添加しているが、平均粒径が小さく、トナーへの外添剤の埋没を防ぐことができないので、長期安定性に欠ける。
特許文献5に開示されている一成分現像方法よると、静電潜像担持体に対する現像剤担持体の周速比を1.1〜1.3の範囲内に落としているので、トナーの劣化を低減できる。しかし、静電潜像担持体に対する現像剤担持体の周速比を1.1〜1.3の範囲内に落としても、カラートナーのように表面抵抗が高い場合、電荷の移動がスムーズにできないことから、トナーの現像剤担持体と静電潜像担持体間の移動も充分できなくなる。よって、トナーの静電潜像への供給量が低下し、形成される画像の画像濃度が低下する。さらに、静電潜像が形成されていない感光体に付着したトナーの掻き取りによる回収が不充分であることにより、カブリが発生し、画像劣化を引き起こす。
本発明の目的は、かぶりおよび画質の劣化のない高品質な画像を長期間形成することができる一成分現像方法を提供することである。
本発明は、トナーを供給ローラによって現像ローラ上に供給し、供給されたトナーを現像ローラ上に担持し、現像ローラに当接して配置される層厚規制部材によって担持されたトナーを均一な厚みのトナー薄層にし、均一な厚みのトナー薄層が担持された現像ローラを静電潜像が担持されている感光体に接触させて静電潜像を現像させる一成分現像方法であって、
トナーは、少なくとも着色剤および結着樹脂を含むトナー母体粒子、平均粒径が40nm以上200nm以下であるシリカおよび平均粒径が5nm以上25nm以下である酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物の2種のみを外添されてなり、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物は、トナー母体粒子100重量部に対して0.4重量部以上2重量部以下となるように外添され、
シリカは、トナー母体粒子100重量部に対して0.5重量部以上3重量部以下となるように外添されるトナーであり、
感光体の周速に対する現像ローラの周速の比は、1.10以上1.25以下であることを特徴とする一成分現像方法である。
また本発明は、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物は、熱分解法により得られたものであることを特徴とする。
また本発明は、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物は、体積抵抗が、1011Ω・cm以上1013Ω・cm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、トナーを供給ローラによって現像ローラ上に供給し、供給されたトナーを現像ローラ上に担持し、現像ローラに当接して配置される層厚規制部材によって担持されたトナーを均一な厚みのトナー薄層にし、均一な厚みのトナー薄層が担持された現像ローラを静電潜像が担持されている感光体に接触させて静電潜像を現像させる一成分現像方法である。感光体の周速に対する現像ローラの周速の比を、1.10以上1.25以下にし、トナーは、少なくとも着色剤および結着樹脂を含むトナー母体粒子、平均粒径が40nm以上200nm以下であるシリカおよび平均粒径が5nm以上25nm以下である酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物の2種のみを外添されてなるトナーを用いる。さらに、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物の外添量は、トナー母体粒子100重量部に対して0.4重量部以上2重量部以下であり、シリカの外添量は、トナー母体粒子100重量部に対して0.5重量部以上3重量部以下である。
トナー母体粒子に、平均粒径が5nm以上25nm以下である酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物を0.4重量部以上2重量部以下外添することによって、適度な流動性および表面抵抗を有するトナーを実現できる。酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物は、流動性を高めることができるが表面抵抗も高めてしまう成分である二酸化ケイ素と、表面抵抗を低くすることができる成分である酸化アルミニウムとからなる混合酸化物である。つまり、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物は、表面抵抗を調整するとともに流動性を向上させることができる抵抗調整剤であり、トナーに外添することによって、適度な流動性および表面抵抗を付与することができる。
また、トナー母体粒子に、平均粒径が40nm以上200nm以下であるシリカを0.5重量部以上3重量部以下外添することによって、外添剤のトナー母体粒子への埋没を防止することができ、長期安定性のより優れたものとなった。
さらに、本発明のトナーを用いることにより感光体の周速に対する現像ローラの周速の比が、トナーの劣化を起こしにくい1.10以上1.25以下において、トナーの供給移動に伴う電荷移動がスムーズにできて、確実に供給ローラから現像ローラへの安定し均一な移動ができ、トナーの静電潜像への供給量の低下による画像濃度不足と非静電潜像で感光体に付着したトナーのかきとり回収不良によるかぶりの無い均一な画像が得られる。
したがって、安定供給性および長期安定性の優れたトナーを用い、トナーの劣化を起こしにくいように画像を形成しているので、かぶりおよび画質の劣化のない高品質な画像を長期間形成することができる。
また本発明によれば、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物は、熱分解法により得られたものであるので、所望の粒径の酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物が得られる。したがって、安定供給性および長期安定性の優れたトナーになり、このトナーを用いることで、より高品質な画像をより長期間形成することができる。
また本発明によれば、体積抵抗が、1011Ω・cm以上1013Ω・cm以下である酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物を含むトナーを使用する。したがって、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物が、抵抗調整剤として充分に機能を発揮するので、トナーが、安定供給性および長期安定性の優れたトナーになり、より高品質な画像をより長期間形成することができる。
本発明は、トナーを供給ローラによって現像ローラ上に供給し、供給されたトナーを現像ローラ上に担持し、現像ローラに当接して配置される層厚規制部材によって担持されたトナーを均一な厚みのトナー薄層にし、均一な厚みのトナー薄層が担持された現像ローラを静電潜像が担持されている感光体に接触させて静電潜像を現像させる一成分現像方法であり、感光体の周速に対する現像ローラの周速の比を1.10以上1.25以下となるように設定する。使用するトナーは、少なくとも着色剤および結着樹脂を含むトナー母体粒子と、平均粒径が40nm以上200nm以下であるシリカと、平均粒径が5nm以上25nm以下である酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物とを含むトナーであり、トナー母体粒子にシリカおよび酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物を外添しており、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物の外添量は、トナー母体粒子100重量部に対して0.4重量部以上2重量部以下である。
[現像装置]
図1は、本発明である一成分現像方法で使用される一成分現像装置1の概略構成図である。一成分現像装置1において、攪拌ボックス2内の一成分現像剤であるトナーは、攪拌羽根6によって攪拌され、供給ローラ4を介して現像ローラ3上に供給される。現像ローラ3上のトナーは、層規制部材5の規制を受けて、現像ローラ3上でトナーの薄層を形成するとともに、摩擦により帯電される。帯電したトナーは、現像ローラ3上から感光体7の静電潜像へ移動する。
供給ローラ4は、スポンジ状材料からなる。スポンジ状材料としては、公知のスポンジを用いることができ、シリコンおよびウレタンスポンジなどを挙げることができる。現像ローラ3は、ゴムまたはエラストマからなる。ゴムまたはエラストマは、公知のゴムまたはエラストマを用いることができ、ウレタンゴム、シリコンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、エチレンプロピレンエラストマ(EPDM)および天然ゴムなどを挙げることができる。層規制部材5は、金属からなる。金属は、公知の金属を用いることができ、ステンレス鋼(SUS)、アルミ板およびリン青銅などを挙げることができる。
(周速比)
感光体の周速に対する現像ローラの周速の比は、1.10以上1.25以下であることが好ましい。このような周速比であると、トナーの劣化を起こしにくいので、かぶりおよび画質の劣化のない高品質な画像を長期間形成することができる。1.10より小さいと、トナーを感光体上の静電潜像に安定に供給できないので、充分な画像濃度の画像を得ることができず、さらに静電潜像以外の感光体に付着したトナーのかき取りなどのトナーの除去が不十分となり、地肌カブリが生じる。1.25より大きいと、現像ローラ上に担持されていたトナーが、トナーの接触点で、大きな圧力を受けるので、トナーが劣化してしまうので長期間使用すると画像が劣化する。
[外添剤]
外添剤は、トナー母体粒子に付着させて、流動性、帯電性などのトナー特性の向上およびトナーの劣化防止のためにシリカおよび酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物を用いる。
(シリカ)
本発明の実施形態であるトナーは、外添剤としてシリカを含んで構成される。シリカの平均粒径は、40nm以上200nm以下であることが好ましい。シリカは、トナー母体粒子の表面に付着することによって、トナーへの外添剤の埋没を防止することができ、さらに、トナー母体粒子同士が直接、接触しないので、トナー凝集を防ぐ事ができ、層規制部材の圧力などの外部からの圧力に対して劣化しにくいというスペーサー効果を有しており、長期安定したトナーになる。しかし、40nmより小さいと、外添剤のトナーへの埋没を充分に防止することができず、200nmより大きいと、トナー母体粒子に付着しにくくなり、さらに、トナー母体粒子から外れやすくなるので、シリカのスペーサー効果が得られなくなり、長期安定性が劣ってしまう。さらに、シリカは、疎水化処理を行ったものを用いるとさらに好ましい。疎水化処理としては、公知の処理剤であるトリメチルシリル基などが挙げられる。
また、シリカの外添量は、トナー母体粒子100重量部に対して、0.5重量部以上3重量部以下であることが好ましい。0.5重量部より少ないと、トナーへの外添剤の埋没を充分に防止することができず、長期安定性に劣ってしまい、3重量部より多いと、流動性が悪くなってしまい、トナーの安定供給ができなくなってしまう。
(酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物)
本発明の実施形態であるトナーは、外添剤として酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物を含んで構成される。酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物の平均粒径は、5nm以上25nm以下であることが好ましい。酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物を外添することによって、トナーに適度な流動性および帯電性を付与できる。しかし、5nmより小さいと、二酸化ケイ素の抵抗調整剤として働きにくくなり、25nmより大きいと、酸化アルミニウムの流動性の向上を図ることができない。さらに、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物は、気相法で製造したものであってもよいし、湿式法で製造したものであってもよい。気相法としては、特開2000-181130号公報に記載されている熱分解法で製造するとさらに好ましい。
酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物中の酸化アルミニウムの比率は、50%以上70%以下であることが好ましい。酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物は、流動性を高めることができるが、表面抵抗も高めてしまう成分である二酸化ケイ素と、表面抵抗を低くすることができる成分である酸化アルミニウムとからなる混合酸化物であるので、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物を外添することによって、表面抵抗を高めずに流動性を高めることができる。しかし、50%より小さいと、抵抗が高くなり、均一な移動ができなく不均一な画像となり、70%より大きいと、帯電が不安定になり、均一な移動ができなくなる。
また、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物の外添量は、トナー母体粒子100重量部に対して、0.4重量部以上2重量部以下であることが好ましく、0.4重量部より少ないと、適度な流動性を確保できず、さらに表面抵抗も調整できない。2重量部より多いと、トナー母体粒子に付着しにくくなる。
[トナー母体粒子]
トナー母体粒子は、着色剤、結着樹脂および帯電制御剤などを含んで構成される。トナー母体粒子の平均粒径は、3μm以上30μm以下であることが好ましく、より好ましくは、4μm以上9μm以下であり、さらに好ましくは、5μm以上8μm以下である。
(着色剤)
本発明の実施形態であるトナーは、トナー母体粒子に着色剤を含んで構成される。着色剤としては、公知の黒色着色剤または有彩色着色剤を用いることができる。着色剤の色は、所望の色のトナーが実現されるように、適宜選択される。たとえば、黒色トナーを製造する場合には黒色着色剤が用いられ、カラートナーを製造する場合には、各色に対応する有彩色着色剤が用いられる。
ブラック(B)トナー用の着色剤としては、製法によって分類される種々のカーボンブラックが好適に用いられ、具体例としては、たとえば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラックおよびランプブラックなどを挙げることができる。
イエロー(Y)トナー用の着色剤としては、たとえば、カラーインデックス(Color
Index;略称:C.I.)ナンバーで分類される顔料であるC.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー5、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー93、ピグメントイエロー74などの顔料、黄色酸化鉄、黄土などの無機系顔料などが挙げられ、染料としては、たとえば、C.I.アシッドイエロー1などのニトロ系染料、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー21などの油溶性染料が挙げられる。
マゼンタ(M)トナー用の着色剤としては、たとえば、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ソルベントレッド19、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベーシックレッド10、C.I.ディスパーズレッド15などが挙げられる。
シアン(C)トナー用の着色剤としては、たとえば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレクトブルー25、C.I.ダイレクトブルー86などが挙げられる。
着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1重量部以上30重量部以下であることが好ましく、より好ましくは、2重量部以上20重量部以下である。1重量部より少なければ、所望の画像濃度を得ることができず、30重量部より多いと着色剤が結着樹脂に分散することができない。
(結着樹脂)
本発明の実施形態であるトナーは、トナー母体粒子に結着樹脂を含んで構成される。結着樹脂としては、公知の樹脂を用いることができ、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂およびポリウレタン樹脂などをあげることができ、その中で、ポリエステル樹脂が好ましい。
ポリエステル樹脂は、公知の方法で得ることができる。具体的には、多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを重縮合させることによって得られる。多価アルコール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAなどのビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物などの2価アルコールを挙げることができる。また、ポリマーをテトラヒドロフラン不溶分が発生しない程度に非線状化(架橋)するために3価以上の多価アルコールを使用することができる。3価以上のアルコール成分としては、グリセリン、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトラオール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンなどがあげられる。
(電荷制御剤)
本発明の実施形態であるトナーは、トナー母体粒子に電荷制御剤を含んで構成される。電荷制御剤として、含金属アゾ染料、ナフテン酸金属塩、アルキルサリチル酸の金属塩、脂肪酸石鹸および樹脂酸石鹸などが挙げられる。電荷制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して0.1重量部以上10重量部以下であることが好ましく、より好ましくは、0.5重量部以上8重量部以下である。0.1重量部より少ないと、電荷制御剤としての機能を発揮できなく、10重量部より多いと結着樹脂に均一に分散できなくなる。
[製造方法]
乾式ブレンダ、スーパーミキサ、ボールミルなどによって、着色剤、結着樹脂およびその他の添加剤を均質に混合することによって混合物が得られる。さらに、その混合物をバンバリーミキサ、ロールおよび一軸または二軸の押出混練機などの混練装置を用いて均一に溶融混練し冷却することにより混練物が得られる。その後、その混練物を粉砕し、必要に応じて分級することによってトナー母体粒子が得られる。さらに、得られたトナー母体粒子に、スーパーミキサ、ボールミルなどを用いて、外添剤を添加することによりトナーが得られる。
以下に本発明を実施例および比較例を用いて具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り本実施例に限定されるものではない。
[トナーの製造例]
トナーは、トナー母体粒子に外添剤としてシリカおよび酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物を添加する。
(トナー母体粒子の製造例)
ビスフェノールAプロピレンオキサイド、テレフタル酸または無水トリメリット酸を単量体として重縮合して得られるポリエステル樹脂100重量部、銅フタロシアニン(
Pigment Blue 15)5.0重量部および電荷制御剤であるサリチル酸の亜鉛化合物(オリエント化学工業社製:ボントロンE84)2.0重量部をスーパーミキサで均一に混合して混合物を得た。その混合物を、二軸押出機で加熱しながら混練し、冷却することによって混練物を得た。その混練物をカッティングミルで粗粉砕した後、超音波式ジェットミルで微粉砕し、分級機で5μm以下の微粉を除去するように設定して分級することによってトナー母体粒子が得られた。得られたトナー母体粒子は、粒径が3μmから16μmの範囲に分布し、平均粒径が8.0μmであった。
(酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物の製造例)
酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物は、熱分解法によって製造した。
(トナーの製造例)
上記の方法で製造されたトナー母体粒子に、表1の組成および添加量に基づいて外添剤(外添剤A〜L)を加え、スーパーミキサで混合することによって、トナーを製造した。表2に基づいて、実施例1〜7は、外添剤A〜Gをそれぞれ用い、比較例1、2は、外添剤Aを用い、比較例3〜7は、外添剤H〜Lをそれぞれ用いてトナーを製造した。
Figure 0004191635
実施例1は、上記の方法で製造されたトナー母体粒子100重量部に、シリカ(平均粒径40nm)1.5重量部と酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径21nm、抵抗1.2×1012Ω・cm)1.1重量部とを外添することによって製造したトナーを用いて、周速比1.20に設定して印刷した。
実施例2は、シリカ(平均粒径40nm)1.5重量部と酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径21nm、抵抗1.2×1012Ω・cm)1.1重量部とを外添する代わりに、シリカ(平均粒径90nm)3.0重量部と酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径24nm、抵抗1.4×1012Ω・cm)0.4重量部とを外添する以外、実施例1と同様である。
実施例3は、シリカ(平均粒径40nm)1.5重量部と酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径21nm、抵抗1.2×1012Ω・cm)1.1重量部とを外添する代わりに、シリカ(平均粒径60nm)2.0重量部と酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径14nm、抵抗1.2×1012Ω・cm)1.9重量部とを外添する以外、実施例1と同様である。
実施例4は、シリカ(平均粒径40nm)1.5重量部と酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径21nm、抵抗1.2×1012Ω・cm)1.1重量部とを外添する代わりに、シリカ(平均粒径60nm)3.3重量部と酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径24nm、抵抗3.4×1012Ω・cm)1.2重量部とを外添する以外、実施例1と同様である。
実施例5は、シリカ(平均粒径40nm)1.5重量部と酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径21nm、抵抗1.2×1012Ω・cm)1.1重量部とを外添する代わりに、シリカ(平均粒径40nm)0.4重量部と酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径20nm、抵抗2.2×1012Ω・cm)1.3重量部とを外添する以外、実施例1と同様である。
実施例6は、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径21nm、抵抗1.2×1012Ω・cm)1.1重量部を外添する代わりに、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径21nm、抵抗1.2×1014Ω・cm)1.1重量部を外添する以外、実施例1と同様である。
実施例7は、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径21nm、抵抗1.2×1012Ω・cm)1.1重量部を外添する代わりに、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径18nm、抵抗8.9×1011Ω・cm)0.9重量部を外添する以外、実施例1と同様である。
比較例1は、周速比1.20で印刷する代わりに、周速比1.30で印刷する以外、実施例1と同様である。
比較例2は、周速比1.20で印刷する代わりに、周速比1.05で印刷する以外、実施例1と同様である。
比較例3は、シリカ(平均粒径40nm)1.5重量部と酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径21nm、抵抗1.2×1012Ω・cm)1.1重量部とを外添する代わりに、シリカ(平均粒径30nm)1.0重量部と酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径20nm、抵抗2.2×1012Ω・cm)1.1重量部とを外添する以外、実施例1と同様である。
比較例4は、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径21nm、抵抗1.2×1012Ω・cm)1.1重量部を外添する代わりに、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径30nm、抵抗1.0×1012Ω・cm)1.0重量部を外添する以外、実施例1と同様である。
比較例5は、シリカ(平均粒径40nm)1.5重量部と酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径21nm、抵抗1.2×1012Ω・cm)1.1重量部とを外添する代わりに、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径24nm、抵抗1.4×1012Ω・cm)1.2重量部とを外添する以外、実施例1と同様である。
比較例6は、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径14nm、抵抗1.2×1012Ω・cm)1.9重量部を外添する代わりに、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径24nm、抵抗1.4×1012Ω・cm)0.3重量部を外添する以外、実施例3と同様である。
比較例7は、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径14nm、抵抗1.2×1012Ω・cm)1.9重量部を外添する代わりに、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物(平均粒径24nm、抵抗1.4×1012Ω・cm)2.2重量部を外添する以外、実施例3と同様である。
[評価方法]
本発明である一成分現像方法は、評価機としてデジタル複合機(シャープ社製:AR−C260)を改造した装置を用い、その装置に上記のトナーを用い、さらに、現像ローラの周速を変化させ、表2に示す周速比を変化させて評価画像を印刷した。周速比とは、感光体の周速に対する現像ローラの周速の比である。
実施例1〜7および比較例1〜7について、次のようにして画像濃度評価、地肌かぶり評価および帯電量評価を行った。上記の方法により形成した評価画像を後述の評価方法により行い、その結果を表2に示す。初期の評価は、空のトナーカートリッジにトナーを充填した後、後述の評価を行ったものであり、50000枚後の評価とは、上記評価機により画像を50000枚印刷した後に、後述の評価を行ったものである。
なお、評価項目の説明に記載されている「○」、「△」、「×」などの記号は、表1で用いる評価結果を示す記号である。「○」は、優れていることを示し、「△」は、実用可能であることを示し、「×」は、実用が困難であることを示す。
(画像濃度)
上記評価機によって転写用紙に3cm×3cmのベタ画像を印刷し、その画像の反射濃度を反射濃度計(マクベス社製:RD918)によって測定し、測定した反射濃度を下記の基準に基づき評価した。
○:反射濃度が1.6以上である。
△:反射濃度が1.4以上1.6未満である。
×:反射濃度が1.4未満である。
(地肌かぶり)
上記評価機によって、転写用紙に画像を印刷した後、反射濃度計(マクベス社製:RD918)によって、印刷する前と印刷した後との転写用紙の白地部の反射濃度を測定した。その測定した反射濃度の差により、下記の基準に基づいて、地肌かぶりを評価した。
○:反射濃度の差が、0.005以下である。
△:反射濃度の差が、0.005より大きく0.009未満である。
×:反射濃度の差が、0.009以上である。
(帯電量)
トナーの帯電量は、帯電量測定装置(TREK社製:Model210HS−2)にて測定する。
Figure 0004191635
表2からわかるように、周速比を1.10以上1.25以下にして、さらに、トナーとして、平均粒径が40nm以上200nm以下であるシリカおよび平均粒径が5nm以上25nm以下である酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物を外添して、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物の外添量が、トナー母体粒子100重量部に対して0.4重量部以上2重量部以下であるトナーを使用する一成分現像方法は、50000枚印刷後であっても、トナーの帯電性は充分であり、画像濃度が高く、地肌かぶりの発生しない高品質な画像を形成することができる。
しかしながら、周速比が所定範囲より高い(比較例1)と、現像ロールと感光体との接触する点でのトナーの劣化が大きく、50000枚後には、充分な画像濃度が得られず、さらに、地肌かぶりも発生した。周速比が所定範囲より低い(比較例2)と、感光体へのトナーの供給量が不充分となり、充分な画像濃度が得られず、また、非画像部分からトナーを取り除きにくくなるので、地肌かぶりも発生した。
外添したシリカの粒径が所定範囲より小さいトナーを使用する(比較例3)と、トナーへの外添剤の埋没を防止する効果を充分に発揮することができないので、初期状態では、トナーの帯電量は充分であり、画像濃度が高く、地肌かぶりの発生しない高品質な画像を形成することができる。しかし、50000枚印刷後には、トナーが、その特性を維持できない長期安定性に欠けるトナーであり、画像濃度が低くなり、地肌かぶりも発生した。外添した酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物の粒径が所定範囲より大きいトナーを使用すると(比較例4)と、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物が、帯電性および流動性を充分に調整することができないので、画像濃度の低下および地肌かぶりの発生を引き起こした。トナーにシリカが外添されていないトナーを使用する(比較例5)と、比較例3と同様に、トナーが初期状態では、良好な画像を形成することができるが、50000枚印刷後には、画像濃度が低くなり、地肌かぶりも発生した。酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物の外添量が、所定の範囲より少ない(比較例6)と、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物が、帯電性および流動性を充分に調整することができないので、画像濃度の低下および地肌かぶりの発生を引き起こした。酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物の外添量が、所定の範囲より多い(比較例7)と、トナー母体粒子から多くの酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物が遊離するので、地肌かぶりが発生した。
本発明である一成分現像方法で使用される一成分現像装置1の概略断面図である。
符号の説明
1 一成分現像装置
2 攪拌ボックス
3 現像ローラ
4 供給ローラ
5 層規制部材
6 攪拌羽根
7 感光体

Claims (3)

  1. トナーを供給ローラによって現像ローラ上に供給し、供給されたトナーを現像ローラ上に担持し、現像ローラに当接して配置される層厚規制部材によって担持されたトナーを均一な厚みのトナー薄層にし、均一な厚みのトナー薄層が担持された現像ローラを静電潜像が担持されている感光体に接触させて静電潜像を現像させる一成分現像方法であって、
    トナーは、少なくとも着色剤および結着樹脂を含むトナー母体粒子、平均粒径が40nm以上200nm以下であるシリカおよび平均粒径が5nm以上25nm以下である酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物の2種のみを外添されてなり、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物は、トナー母体粒子100重量部に対して0.4重量部以上2重量部以下となるように外添され、
    シリカは、トナー母体粒子100重量部に対して0.5重量部以上3重量部以下となるように外添されるトナーであり、
    感光体の周速に対する現像ローラの周速の比は、1.10以上1.25以下であることを特徴とする一成分現像方法。
  2. 酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物は、熱分解法により得られたものであることを特徴とする請求項1記載の一成分現像方法。
  3. 酸化アルミニウム−二酸化ケイ素混合酸化物は、体積抵抗が、10 11 Ω・cm以上10 13 Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の一成分現像方法。
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