JP4191562B2 - 走査光学系の生産方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光源から射出されたレーザー光束を、一定方向に回転するポリゴンミラーの反射面にて反射させ、結像光学系を通じて走査対象面上に収束させることによって走査する走査光学系の生産方法に、関する。
走査光学系は、例えば、電子写真方式によるレーザービームプリンタや、デジタルコピーや、レーザーファックスや、レーザープロッタにおいて、走査対象面である感光体(感光ドラム等)の表面を変調ビームによって走査するために、用いられる。
具体的には、走査光学系は、画像情報に従ってオンオフ変調されたレーザービームをポリゴンミラーによって動的に偏向するとともに、動的に偏向されたレーザービームを結像光学系によって走査対象面上にスポット光として収束させる。これにより、走査光学系は、スポット光を走査対象面上で主走査方向に沿って等速度で走査させ、複数のドットからなる二次元状の画像を走査対象面上に形成する。
ところで、走査光学系においては、各光学素子の表面における不要な反射に因るゴーストを如何に除去するかが、設計上の重要事項である。このような不要な反射は、例えば、結像光学系を構成する各レンズの各レンズ面において、生じ得る。そして、何れかのレンズ面に入射したレーザー光束の一部が反射することによって生じた反射光(ゴースト光)は、当該レーザー光束のビーム軸方向及びレンズ面に対する入射角に依って定まる方向へ戻る。そして、ゴースト光が戻された方向にポリゴンミラーの各反射面が存在する場合には、ゴースト光がこの反射面によって再度反射されてしまう。
このとき、レーザー光束を反射・偏向している反射面にゴースト光が入射したのであれば、このゴースト光はこのレーザー光束が入射してきた方向に近い方向へ反射されるので、結像光学系に再入射することはない。
これに対して、レーザー光束を反射・偏向している反射面と隣接する反射面にゴースト光が入射した場合には、このゴースト光は結像光学系に再入射して、感光体を部分的に露光させてしまう可能性がある。このようなゴースト光に因る露光のムラ(ゴースト)は、走査光学系全体としての描画性能を劣化させる問題を生じる。
このようなゴーストを除去するには、結像光学系の全レンズ面での反射率をゼロにできれば良いが、反射防止コーティングは反射率をゼロに近付けようとすればするほど膜数が多くなってしまうのでコスト高騰を招いてしまう。加えて、最近では製造コストを低減させる目的や非球面形状をレンズ面に加工するためにプラスチックレンズも使用されているが、プラスチックレンズの場合、ガラスレンズにコーティングを施す場合よりも密着性が落ちる等の欠点がある。従って、結像光学系の全レンズ面に反射防止コーティングを施すのは好ましくない。
特開昭58−68014号公報 特開平5−346553号公報 特開平7−230051号公報
本発明の課題は、走査光学系に用いられる結像レンズの各レンズ面のうち、ポリゴンミラーの反射面に入射して当該結像レンズに再入射してしまう方向へゴースト光を反射させるレンズ面にのみ反射コーティングを施すことより、低コストでレンズ面での反射に起因するゴーストを低減できる走査光学系の生産方法の提供である。
上記の課題を解決するために構成された本発明による走査光学系の生産方法の第1の態様は、結像光学系が有する複数のレンズ面のうちの第1レンズ面に関するものであり、下記式(1)が満たされた場合にのみ、前記結像光学系における最も前側に在る第1レンズ面に反射防止コーティングを施すことを、特徴とする。
H/2>|2βD(D-Rz1)/Rz1| …(1)
但し、Hは、前記主走査方向に直交する副走査方向における前記ポリゴンミラーの各反射面の厚さ,βは、副走査方向における前記レーザー光束の前記ポリゴンミラーの各反射面に対する入射角(単位:radian),Dは、前記第1レンズ面から前記ポリゴンミラーの反射面までの距離(D<0),Rz1は、前記第1レンズ面の副走査方向における曲率半径である。
この条件式(1)が満たされる場合には、ポリゴンミラーの各反射面によって反射されて結像光学系に入射したレーザー光束の一部がこの結像光学系の第1レンズ面によって反射されると、その反射によって生じたゴースト光は、ポリゴンミラーの何れかの反射面に再入射する。従って、このゴースト光が反射面によって反射されて結像光学系に再入射して、この結像光学系を透過して走査対象面を露光する可能性が高い。そのため、この場合には、第1レンズ面に反射防止コーティングを施すことによって、この第1面での反射に起因するゴーストの発生を防止することができる。これに対して、上記条件式(1)が満たされない場合には、第1レンズ面での反射によるゴースト光は、ポリゴンミラーの上方又は下方を通過してしまうので、走査対象面を露光する可能性は全くない。そのため、この場合には、第1レンズ面から反射防止コーティングを省略することにより、走査光学系の生産に要するコストを抑えることができる。
また、前記式(1)に加えて下記式(2)が満たされた場合には前記第1レンズ面に反射防止コーティングを施し、それ以外の場合には前記反射防止コーティングを省略するようにすれば、更に、無駄な反射防止コーティングを避けることができる。
|W|≦f(4π/P+α+2a(Ry1-D)/Ry1) …(2)
但し、この条件式(2)において、|a|≦W/fであり、Wは、走査対象面の走査範囲内における最大像高,fは、前記結像光学系全体の焦点距離,Pは、前記ポリゴンミラーの反射面の数,αは、ポリゴンミラーへ入射するレーザー光束の前記結像光学系の光軸方向を基準とした主走査方向における角度(単位:radian),aは、ポリゴンミラーによって反射されたレーザー光束の前記結像光学系の光軸方向を基準とした主走査方向における振れ角(単位:radian),Ry1は、前記第1レンズ面の主走査方向における曲率半径であるので、この条件式(2)が満たされる場合には、第1レンズ面にて反射されたゴースト光は、ポリゴンミラーにおける隣接面(光源からのレーザー光束を反射した反射面に隣接する反射面)によって反射され、さらに、結像光学系を透過して、走査対象面における走査範囲の内側を露光してしまう。これに対して、この条件式(2)が満たされない場合には、隣接面以外の反射面に入射するか、隣接面によって反射されたとしても、走査対象面における走査範囲の外側に入射する。従って、条件式(1)に加えて条件式(2)が満たされた場合には第1レンズ面に反射防止コーティングを施し、それ以外の場合には前記反射防止コーティングを省略することによって、印刷結果にゴーストを生じるゴースト光を確実に防止できる一方で、反射防止コーティングの施工を必要最小限にすることができる。
上記の課題を解決するために構成された本発明による走査光学系の生産方法の第2の態様は、結像光学系が有する複数のレンズ面のうちの第2レンズ面に関するものであり、下記式(3)が満たされた場合にのみ、前記結像光学系における前から2番目に在る第2レンズ面に反射防止コーティングを施すことを、特徴とする。
H/2>|βD(D-Lz)/Lz| …(3)
但し、Lz=Rz1Rz2D/(2NRz1D-2(N-1)Rz2D-Rz1Rz2)であり、Hは、前記主走査方向に直交する副走査方向における前記ポリゴンミラーの各反射面の厚さ,βは、副走査方向における前記レーザー光束の前記ポリゴンミラーの各反射面に対する入射角(単位:radian),Dは、前記結像光学系における最も前側に在る第1レンズ面から前記ポリゴンミラーの反射面までの距離(D<0),Rz1は、前記第1レンズ面の副走査方向における曲率半径,Rz2は、前記第2レンズ面の副走査方向における曲率半径,Nは、前記第1レンズ面と前記第2レンズ面との間の媒質の前記レーザー光束に対する屈折率である。
この条件式(3)が満たされる場合には、ポリゴンミラーの各反射面によって反射されて結像光学系に入射したレーザー光束の一部がこの結像光学系の第2レンズ面によって反射されると、その反射によって生じたゴースト光は、ポリゴンミラーの何れかの反射面に再入射する。従って、このゴースト光が反射面によって反射されて結像光学系に再入射して、この結像光学系を透過して走査対象面を露光する可能性が高い。そのため、この場合には、第2レンズ面に反射防止コーティングを施すことによって、この第2レンズ面での反射に起因するゴーストの発生を防止することができる。これに対して、上記条件式(3)が満たされない場合には、第2レンズ面での反射によるゴースト光は、ポリゴンミラーの上方又は下方を通過してしまうので、走査対象面を露光する可能性は全くない。そのため、この場合には、第2レンズ面から反射防止コーティングを省略することにより、走査光学系の生産に要するコストを抑えることができる。
また、前記式(3)に加えて下記式(4)が満たされた場合には前記第2レンズ面に反射防止コーティングを施し、それ以外の場合には前記反射防止コーティングを省略するようにすれば、更に、無駄な反射防止コーティングを避けることができる。
|W|≦f(4π/P+α+a(Ly-D)/Ly) …(4)
但し、この条件式(4)において、|a|≦W/f,Ly=Ry1Ry2D/(2NRy1D-2(N-1)Ry2D-Ry1Ry2)であり、Wは、走査対象面の走査範囲内における最大像高,fは、前記結像光学系全体の焦点距離,Pは、前記ポリゴンミラーの反射面の数,αは、ポリゴンミラーへ入射するレーザー光束の前記結像光学系の光軸方向を基準とした主走査方向における角度(単位:radian),aは、ポリゴンミラーによって反射されたレーザー光束の前記結像光学系の光軸方向を基準とした主走査方向における振れ角(単位:radian),Ry1は、前記第1レンズ面の主走査方向における曲率半径,Ry2は、前記第2レンズ面の主走査方向における曲率半径,Nは、前記第1レンズ面と前記第2レンズ面との間の媒質の前記レーザー光束に対する屈折率である。そのため、この条件式(4)が満たされる場合には、第2レンズ面にて反射されたゴースト光は、ポリゴンミラーにおける隣接面(光源からのレーザー光束を反射した反射面に隣接する反射面)によって反射され、さらに、結像光学系を透過して、走査対象面における走査範囲の内側を露光してしまう。これに対して、この条件式(4)が満たされない場合には、隣接面以外の反射面に入射するか、隣接面によって反射されたとしても、走査対象面における走査範囲の外側に入射する。従って、条件式(3)に加えて条件式(4)が満たされた場合には第2レンズ面に反射防止コーティングを施し、それ以外の場合には前記反射防止コーティングを省略することによって、印刷結果にゴーストを生じるゴースト光を確実に防止できる一方で、反射防止コーティングの施工を必要最小限にすることができる。
以上に説明したように、本発明の走査光学系の生産方法によれば、走査光学系に用いられる結像レンズの各レンズ面のうち、ポリゴンミラーの反射面に入射して当該結像レンズに再入射してしまう方向へゴースト光を反射させるレンズ面にのみ、反射コーティングを施すので、走査光学系の製造に要するコストを抑えることができるにも拘わらず、レンズ面での反射に起因するゴーストを低減することができる。
以下、本発明を実施するための形態である走査光学系の生産方法について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明による走査光学系の生産方法が実施される走査光学系の基本構成を、展開して示す図である。図1に示すように、この走査光学系10は、レーザー光を発振するレーザー光源11,このレーザー光源11から発したレーザ光を収束するシリンドリカルレンズ12,その各側面がレーザー光を反射する反射面として形成された正多角柱形状を有するポリゴンミラー13,及び、ポリゴンミラー13により偏向された光束を収束させる結像光学系としてのfθレンズ20を、備えている。なお、以下の説明の理解を容易にするために、ポリゴンミラー13の中心軸13aに直交する面と平行な方向を「主走査方向」と定義し、中心軸13aと平行な方向を「副走査方向」と定義する。
レーザー光源11から発せられて当該レーザー光源11とシリンドリカルレンズ12との間にある図示せぬコリメータレンズによって平行光束にされたレーザー光束は、シリンドリカルレンズ12を透過した後、ポリゴンミラー13の各反射面に入射する。このポリゴンミラーは、その中心軸13aを中心として回転するので、各反射面によって反射されたレーザー光束は、主走査方向に動的に偏向(走査)される。このようにして動的に偏向されたレーザー光束は、fθレンズ20を透過することによって走査対象面S上に収束され、走査対象面上を主走査方向に沿ってほぼ等速度に走査する。
なお、レーザー光源11から発せられたレーザー光束は、主走査方向においては、平行光束のままポリゴンミラー13の各反射面によって反射され、fθレンズ20によって走査対象面S上に収束される。一方、副走査方向においては、当該レーザー光束は、シリンドリカルレンズ12によりポリゴンミラー13の各反射面近傍で一旦収束され、発散光としてfθレンズ20に入射し、fθレンズ20によって走査対象面S上に再び収束される。このように、副走査方向においては、fθレンズ20によってポリゴンミラー13の各反射面と走査対象面Sとがほぼ共役関係となっているために、レーザー光束は、ポリゴンミラー13のどの反射面によって反射されても、各反射面の僅かな傾き(いわゆる「面倒れ」)の有無に拘わらず、走査対象面Sにおける同一線上を走査する。
fθレンズ20は、走査レンズ21とこの走査レンズ21よりも走査対象面S側に配置される像面湾曲補正レンズ22とから、構成される。このうち、走査レンズ21は、主に主走査方向にレーザー光束を収束させるパワーを有するレンズであり、像面湾曲補正レンズ22は、主に副走査方向にレーザー光束を収束させるパワーを有するとともに、像面湾曲やfθ特性誤差などの収差を補正する機能をも負担するレンズである。これらfθレンズ20を構成する各レンズ21,22の光軸は、少なくとも主走査方向において同軸となっている。そして、走査レンズ21の光軸は、主走査方向においては、主走査の中心像高(像高0)に向かうレーザー光束のビーム軸と重なり、副走査方向においては、ポリゴンミラー13の中心軸13aの中央に直交している。レーザー光束が各反射面の中央に入射する時に当該反射面の中央が存在する位置は、レーザー光束の反射点の平均位置であり、レーザー光束の動的な偏向の中心とみなすことができるので、以下、「偏向点」という。
なお、fθレンズ20を構成する各レンズ21,22のレンズ面は、回転対称非球面でない場合もあるが、そのような形状を持つレンズ面には本来の意味での光軸を、定義することができない。そのため、以下、「光軸」との文言は、各レンズ面の面形状を式によって表現する時に設定される原点を通る軸(光学面基準軸)との意味で、用いられるものとする。
また、走査レンズ21の光軸を含みポリゴンミラー13の中心軸13aと平行な面を「副走査断面」と定義し、走査レンズ21の光軸を含みポリゴンミラー13の中心軸13aに直交する面を「主走査断面」と定義する。
走査対象面Sは、具体的には、回転ドラムの感光面(外周面)であり、この回転ドラムは、fθレンズ20の光軸に直交して主走査方向を向いた回転軸を中心として、回転する。
以上に説明した走査光学系10の基本構成のうち、シリンドリカルレンズ12,ポリゴンミラー13及び走査レンズ21以外(即ち、レーザー光源11,像面湾曲補正レンズ22,走査対象面S)は、カラー印刷のための各トナーの色,即ち、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの各色成分毎に、備えられている。それにより、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの各色成分毎に備えられる4個の感光ドラムの感光面(走査対象面S)に対して、同時にレーザー光束による描画が可能となっている。このような描画に基づいて、各感光ドラムの感光面(走査対象面)上にはイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの各色成分のトナー像が夫々形成され、これら各色成分のトナー像が同一の印刷用紙上に順次転写されることによって、カラー画像が印刷される。
図2は、このような目的で構成される走査光学系全体(但し、レーザー光源11及びシリンドリカルレンズ12を除く)を副走査断面から見た光学構成図である。ポリゴンミラー13の各反射面に対して、各色成分に対応したレーザー光束は、副走査方向において傾斜した方向から、主走査面に対して面対称となるように、夫々同一の偏向点へ入射する。その結果、図2に示されるように、ポリゴンミラー13の各反射面によって反射された各色成分に対応した4本のレーザー光束は、主走査断面P1に対して夫々別個の角度をなして進行し、共通の走査レンズ21に入射した後に、夫々に対応した像面湾曲補正レンズ22を透過して、夫々に対応した感光ドラム60に照射される。従って、ポリゴンミラー13の一つの反射面による一回の偏向によって、4つの感光ドラム60に対して同時に走査を行うことができる。
なお、走査光学系10のユニットサイズをできるだけ小型化するために、図2に示すように、ポリゴンミラー13によって偏向された4本のレーザー光束の光路は、夫々、折返しミラー23,24によって折り曲げられている。この際、各fθレンズ20を透過するレーザー光束の波長は同一であるので、各折返しミラー23,24の配置位置は、各fθレンズ20の走査レンズ群21から像面湾曲補正レンズ22までの光路長が互いに等しくなって各fθレンズ20が互いに同一の光学特性を奏することができるよう、夫々配置されている。
各感光ドラム60は、互いに同じ大きさの円柱形状の外形を有するように形成されており、各像面湾曲補正レンズ22の光束射出側において、各像面湾曲補正レンズ22から等距離の位置に、夫々配置されている。
以上のように構成された走査光学系10が内部に組み付けられているカラーレーザープリンター,カラーコピー等は、各感光ドラム60を所定の回転角速度で回転させるとともに、入力される画像情報に従ってオンオフ変調した各色成分毎のレーザー光束を、走査対象面Sである各感光ドラム60の外周面(感光面)上で繰り返し走査させることにより、複数の線状の軌跡(走査線)からなる二次元状の静電潜像を各走査対象面S上に描画する。そして、カラーレーザープリンター,カラーコピー等は、各感光ドラム60上に描画された静電潜像に帯電トナーを静電的に吸着させてトナー像を形成し、そのトナー像を印刷用紙に転写させる。このとき、カラーレーザープリンター,カラーコピー等は、各感光ドラム60上の走査線が印刷用紙の同一線上に重なるように印刷用紙を搬送し、画像情報に基づくカラー画像を印刷用紙に印刷する。
実施形態1
次に、このような走査光学系10の生産方法の第1実施形態を説明する。この第1実施形態は、fθレンズ20を構成する走査レンズ21の第1面を反射防止コーティング対象レンズ面とするか否かを決定する方法である。
上述した走査光学系10では、副走査方向においてレーザー光束がポリゴンミラー13の各反射面に対して斜めに入射されているので、走査レンズ21の副走査断面内での断面形状のパワー(具体的には、走査レンズ21の第1面の面形状)及びポリゴンミラー13の各反射面から走査レンズ21までの距離D如何では、走査レンズ21の第1面にて反射したゴースト光が、ポリゴンミラー13の上方(即ち、副走査方向においてポリゴンミラー13を挟んでレーザ光源11及びシリンドリカルレンズ12が存在する側とは逆側)又は下方(即ち、副走査方向においてポリゴンミラー13に対してレーザ光源11及びシリンドリカルレンズ12が存在する側と同じ側)を通過するので、走査レンズ21には再入射しない。このような場合には、このレンズ面(走査レンズ21の第1面)には、反射防止コーティングは必要ない。
しかしながら、副走査方向におけるレーザー光の各反射面に対する入射角βが大きいと、設計的に、Bow(走査線湾曲)と波面収差のバランスをとることが困難となる。そのために、入射角βを小さく抑えた結果、走査レンズ21の第1面にて反射したゴースト光がポリゴンミラー13の何れかの反射面に入射してしまう場合がある。
この場合でも、走査レンズ21の主走査断面内での断面形状のパワー(走査レンズ21の第1面の面形状)如何では、走査レンズ21の第1面にて反射したゴースト光は、ポリゴンミラー13における正規光(レーザー光源11からシリンドリカルレンズ12を介してポリゴンミラー13の各反射面に入射するレーザー光)を反射させる反射面(以下、「正規光反射面」という),又は、この正規光反射面に隣接する反射面(以下、「隣接面」という)に、大きな入射角度で入射するようになる。ゴースト光が正規光反射面に入射するのであれば、上述した理由により、ゴーストの問題を生じない。また、ゴースト光が隣接面に大きな入射角度で入射するのであれば、このゴースト光が反射されてfθレンズ20に再入射しても、走査対象面Sにおける走査範囲(用紙上に現像可能な静電潜像が形成される範囲)の外側しか感光させない。このような場合にも、このレンズ面(走査レンズ21の第1面)には、反射防止コーティングは必要ない。
これに対して、ゴースト光が隣接面の主走査方向における小さな入射角度で入射した場合には、このゴースト光が反射されてfθレンズ20に入射すると、走査対象面Sにおける走査範囲内を感光させてしまう。従って、この場合には、このレンズ面(走査レンズ21の第1面)に、反射防止コーティングが必要になる。
以上に説明したように、対象レンズ面(走査レンズ21の第1面)にてレーザー光束が反射されることによって生じたゴースト光が、ポリゴンミラー13の隣接面の主走査方向に小さな入射角度で入射して反射され、fθレンズ20を介して走査対象面Sにおける走査範囲の内側に入射する場合にのみ、当該対象レンズ面(走査レンズ21の第1面)に対して反射防止コーティングを施せば、ゴースト光に起因する画像劣化を防止しつつfθレンズ20全体における反射防止コーティングの施工レンズ面数を減らすことができる。
そのため、本第1実施形態では、第1面に反射防止コーティングが必要となる副走査方向の条件(即ち、第1面でのゴースト光が副走査方向においてポリゴンミラー13の各反射面に入射するための条件)を示す下記条件式(1),及び、第1面に反射防止コーティングが必要となる主走査方向の条件(即ち、第1面でのゴースト光が主走査方向においてポリゴンミラー13の隣接面によって反射されて走査対象面Sの走査範囲内に入射するための条件)を示す下記式(2)が共に満たされた場合には走査レンズ21の第1面が反射防止コーティング対象面として決定され、それ以外の場合には走査レンズ21の第1面が反射防止コーティング対象面として決定されない。
H/2>|2βD(D-Rz1)/Rz1| …(1)
|W|≦f(4π/P+α+2a(Ry1-D)/Ry1) …(2)
但し、|a|≦W/f
式(1)において、Hは、ポリゴンミラー13の各反射面の副走査断面内における厚さであり、βは、ポリゴンミラー13の各反射面に対する副走査方向におけるレーザー光束の入射角(単位:radian)であり、Dは、第1面からポリゴンミラー13の反射面までの光軸上での距離(D<0)であり、Rz1は、走査レンズ21の第1面の副走査断面における曲率半径である。また、式(2)において、Wは、走査対象面Sの走査範囲内における最大像高(走査幅の半値)であり、fは、fθレンズ20全体の焦点距離であり、Pはポリゴンミラー13の正規光反射面数であり、αは、ポリゴンミラー13へ入射するレーザー光束の主走査方向における方向角(fθレンズ20の光軸方向を基準として時計方向に極性−をとる「偏向角」)(単位:radian)であり、aは、ポリゴンミラー13によって反射されたレーザー光束の主走査方向における振れ角(fθレンズ20の光軸を基準として反時計方向に極性+,時計方向に極性−をとる「走査角」)(単位:radian)であり、Ry1は、走査レンズ21の第1面の主走査断面における曲率半径である。
以下、上述した式(1)及び(2)を共に満足するために走査レンズ21の第1面に反射防止コーティングが施された本第1実施形態による走査光学系10の実施例を、1例示す。
図3は、第1実施例の走査光学系10の主走査方向における展開図であり、図4は、その副走査方向における展開図である。但し、これら図3及び図4においては、走査レンズ21を透過する正規光束については図示を省略している。また、図4においては、図が煩雑となるのを避けるために、レーザー光源11及びシリンドリカルレンズ12を省略している。
第1実施例では、fθレンズ20全体としての焦点距離fは235mmであり、走査対象面S上での走査幅は216mmであり、設計波長は780nmであり、ポリゴン厚Hは3.0mmであり、偏向角αは-75.0°(=-1.3090rad)であり、ポリゴンミラー13の各反射面に入射するレーザー光束の副走査方向における入射角βは0.95°(=0.0166rad)である。
第1実施例におけるシリンドリカルレンズ12から走査対象面Sに至る光路上の各面の具体的数値構成を、表1に示す。なお、この表1に示された数値構成は、シリンドリカルレンズ12を透過したレーザービームが偏向点においてポリゴンミラー13の各反射面によって反射されている時点での走査レンズ21の光軸に対する近軸条件である。但し、像面湾曲補正レンズ22の光軸は走査レンズ21の光軸に対して副走査方向にシフトしているので、像面湾曲補正レンズ22の各面については、その光軸に対する近軸条件が示されている。
Figure 0004191562
表1において、Noは面番号であり、No1及びNo2がシリンドリカルレンズ12の前面及び後面,No3がポリゴンミラー13の各反射面,No4及びNo5が走査レンズ21の第1面及び第2面,No6及びNo7が像面湾曲補正レンズ22の第1面及び第2面,No8が走査対象面Sである。また、表1において、記号Ryは、主走査方向における曲率半径(単位 [mm])であり、曲率中心がレンズ面と光軸との交点より光源側に存在する場合に負の符号をとり後側に存在する場合に正の符号をとる。また、表1において、記号Rzは、副走査方向における曲率半径(単位 [mm])であり、曲率中心がレンズ面と光軸との交点より光源側に存在する場合に負の符号をとり後側に存在する場合に正の符号をとるとともに、Ryと同じ場合(即ち、回転対称形状である場合)には省略される。また、表1において、記号dは光軸(ビーム軸)上における次の面までの距離(単位 [mm])であり、記号Nは、次の面までの間の媒質の設計波長に対する屈折率(空気については省略)である。また、表1において、記号DECZは、前の面に対する光軸の副走査方向へのシフト量(単位 [mm])であり、図4の上方へシフトしている場合(即ち、副走査方向においてレーザ光源11がある側とは逆側)に正の符号をとる。
表1から明らかなように、シリンドリカルレンズ12の前面はシリンドリカル面であり、後面は平面である。また、走査レンズ12の第1面,像面湾曲補正レンズ22の第2面は回転対称面である。
走査レンズ21の第2面は、アナモフィック非球面(即ち、主走査断面は光軸からの主走査方向の関数,副走査断面は曲率が光軸からの主走査方向の距離の関数として、独立に定義される非球面)である。従って、その主走査断面における形状は、光軸からの高さ(y)の点における光軸での接平面からのサグ量X(y)として、下記式(5)により表され、主走査方向の各高さ(y)での副走査方向における形状は、円弧の曲率1/[Rz(y)]として、下記式(6)により表される。
X(y)=1/Ry・y2/[1+√[1-(κ+1)y2/Ry2]]
+AM1y+AM2y2+AM3y3+AM4y4+AM5y5+AM6y6+AM7y7+AM8y8… …(5)
1/[Rz(y)]=1/Rz
+AS1y+AS2y2+AS3y3+AS4y4+AS5y5+AS6y6+AS7y7+AS8y8… … (6)
これら式(5),(6)において、Ry及びRzは夫々表1に挙げられた主走査方向及び副走査方向における近軸曲率、κは円錐係数、AM1,AM2,AM3,AM4,AM5,AM6,AM7,AM8…は夫々主走査方向に関する1次,2次,3次,4次,5次,6次,7次,8次…の非球面係数であり、AS1,AS2,AS3,AS4,AS5,AS6,AS7,AS8…は夫々副走査方向に関する1次,2次,3次,4次,5次,6次,7次,8次…の非球面係数である。第1実施例において走査レンズ21の第2面の具体的形状を特定するためにこれら各式(5),(6)に適用される各係数を、表2に示す。
Figure 0004191562
像面湾曲補正レンズ22の第1面は、二次元多項式非球面(即ち、主走査方向,副走査方向それぞれの高さに関する多項式で表現される非球面)である。従って、その形状は、主走査方向及び副走査方向の高さが夫々(y),(z)の点における光軸での接平面からのサグ量X(y,z)として、下記式(7)により表される。
X(y,z)=1/Ry・(y2+z2)/[1+√[1-(κ+1)・(y2+z2)/Ry2]]
+ΣBmnymzn …(7)
式(7)において、Ryは表1に挙げられた主走査方向における近軸曲率、κは円錐係数、Bmnは主走査方向における次数がm次であって副走査方向におけるn次である非球面係数である。第1実施例において像面湾曲補正レンズ22の第1面の具体的形状を特定するために式(7)に適用される各係数を、表3に示す。
Figure 0004191562
以上に挙げた第1実施例の具体的数値から上記式(1)に適用するために抽出される係数は、以下の通りである。
H=3.0mm
β=0.0166rad
D=-54.0mm
Rz1=-184.70mm
従って、第1実施例における式(1)の計算結果は、以下の通りとなる。
H/2>|(2βD(D-Rz1))/Rz1|
1.5>1.27:成立
このように、第1実施例では、走査レンズ21の第1面に関して式(1)が満たされているので、図4に示されるように、走査レンズ21の第1面での反射によって生じたゴースト光は、副走査方向においてポリゴンミラー13の何れかの反射面に入射する。
一方、以上に挙げた第1実施例の具体的数値から上記式(2)に適用するために抽出される係数は、以下の通りとなる。
W=108mm
f=235mm
P=8
D=-54.0mm
α=-1.3090rad
Ry1=-184.70mm
また、上記走査幅216mmの範囲で走査を行うためのレーザー光束の走査角aの範囲は、以下の通りとなる。
-0.46rad(-26.3°)≦a≦0.14rad(7.9°)
従って、これらの係数を代入した式(2)は、走査角aの範囲内において部分的に成立する。即ち、その走査角aの範囲においてf(4π/P+α+2a(Ry1-D)/Ry1)が-91.5mm〜108.1mmの値をとるので、部分的に式(2)の左辺:W=108mmに一致するのである。
従って、第1実施例では、走査レンズ21の第1面に反射防止コーティングがなければ、この第1面での反射によって生じるゴースト光が、ポリゴンミラー13の隣接面に入射し、正規光の一走査の間に、走査対象面Sにおける走査範囲の内側に入射してしまう。
そのため、第1実施例においては、走査レンズ21の第1面は、反射防止コーティング対象面として決定され、反射防止コーティングが施される。
比較例1
次に、上記第1実施例との比較のために、上記式(1)を満たさない例を、第1比較例として挙げる。図5は、第1比較例の走査光学系10の主走査方向における展開図であり、図6は、その副走査方向における展開図である。但し、これら図5及び図6においては、走査レンズ21を透過する正規光束については図示を省略している。また、図6においては、図が煩雑となるのを避けるために、レーザー光源11及びシリンドリカルレンズ12を省略している。
第1比較例では、fθレンズ20全体としての焦点距離fは235mmであり、走査対象面S上での走査幅は216mmであり、設計波長は780nmであり、ポリゴン厚Hは3.0mmであり、偏向角αは-75.0°(=-1.3090rad)であり、ポリゴンミラー13の各反射面に入射するレーザー光束の副走査方向における入射角βは2.83°(=0.0494rad)である。
第1比較例におけるシリンドリカルレンズ12から走査対象面Sに至る光路上の各面の具体的数値構成を、表4に示す。表4における各記号の意味は、上述した表1のものと同じである。
Figure 0004191562
表4から明らかなように、シリンドリカルレンズ12の前面はシリンドリカル面であり、後面は平面である。また、走査レンズ12の第1面,像面湾曲補正レンズ22の第2面は回転対称面である。
走査レンズ21の第2面は、アナモフィック非球面である。第1比較例において走査レンズ21の第2面の具体的形状を特定するために上記各式(5),(6)に適用される各係数を、表5に示す。
Figure 0004191562
像面湾曲補正レンズ22の第1面は、二次元多項式非球面である。第1比較例において像面湾曲補正レンズ22の第1面の具体的形状を特定するために上記式(7)に適用される各係数を、表6に示す。
Figure 0004191562
以上に挙げた第1比較例の具体的数値から上記式(1)に適用するために抽出される係数は、以下の通りである。
H=3.0mm
β=0.0494rad
D=-54.0mm
Rz1=-184.70mm
従って、第1比較例における式(1)の計算結果は、以下の通りとなる。
H/2>|(2βD(D-Rz1))/Rz1|
1.5>3.78:不成立
このように、第1比較例では、走査レンズ21の第1面に関して式(1)が満たされていないので、図5及び図6に示されるように、走査レンズ21の第1面でのゴースト光は、ポリゴンミラー13の上方を通過して反射面には入射しないので、走査レンズ21に再入射して走査対象面S上にゴーストを生じさせることがない。従って、第1比較例における走査レンズ21の第1面は、反射防止コーティング対象面として特定されないので、反射防止コーティングの施工に要するコストを節約することができる。
実施形態2
次に、走査光学系10の生産方法の第2実施形態を説明する。この第2実施形態は、fθレンズ20を構成する走査レンズ21の第2面を反射防止コーティング対象レンズ面とするか否かを決定する方法である。この第2面での反射は、走査レンズ21内での内面反射であるので、ゴースト光を構成する光束は、往復で都合2回、第1面によって屈折されるとともに走査レンズ21の媒質内を進行することになる。従って、第2面に反射防止コーティングが必要となる副走査方向の条件(即ち、第2面でのゴースト光が副走査方向においてポリゴンミラー13の各反射面に入射するための条件),及び、第2面に反射防止コーティングが必要となる主走査方向の条件(即ち、第2面でのゴースト光が主走査方向においてポリゴンミラー13の隣接面によって反射されて走査対象面Sの走査範囲内に入射するための条件)を夫々求めるには、第1実施形態において用いた条件式(1),(2)を、走査レンズ21の第1面及び媒質の影響を加味することによって変更すれば良い。そのようにして得られた第2面に反射防止コーティングが必要となる副走査方向の条件式が下記式(3)であり、第2面に反射防止コーティングが必要となる主走査方向の条件式が下記式(4)である。これら両式(3),(4)が共に満たされた場合には走査レンズ21の第2面が反射防止コーティング対象面として決定され、それ以外の場合には走査レンズ21の第2面が反射防止コーティング対象面として決定されない。
H/2>|βD(D-Lz)/Lz| …(3)
但し、Lz=Rz1Rz2D/(2NRz1D-2(N-1)Rz2D-Rz1Rz2)
|W|≦f(4π/P+α+a(Ly-D)/Ly) …(4)
但し、|a|≦W/f,Ly=Ry1Ry2D/(2NRy1D-2(N-1)Ry2D-Ry1Ry2)
式(3)及び式(4)において、式(1)又は式(2)と共通する記号の意味はこれら式(1)又は式(2)と同じである。また、Rz2は、走査レンズ21の第2面の副走査断面における曲率半径であり、Ry2は、第2面の主走査断面における曲率半径であり、Nは、走査レンズ21を構成する媒質の使用波長(レーザー光束の波長)に対する屈折率である。
以下、上述した式(3)及び式(4)を満足する走査光学系10の実施例を、1例示す。
図7は、第2実施例の走査光学系10の主走査方向における展開図であり、図8は、その副走査方向における展開図である。但し、これら図7及び図8においては、走査レンズ21を透過する正規光束については図示を省略している。また、図8においては、図が煩雑となるのを避けるために、レーザー光源11及びシリンドリカルレンズ12を省略している。
第2実施例では、fθレンズ20全体としての焦点距離fは200mmであり、走査対象面S上での走査幅は216mmであり、設計波長は780nmであり、ポリゴン厚Hは4.0mmであり、偏向角αは-65.0°(=-1.1345rad)であり、ポリゴンミラー13の各反射面に入射するレーザー光束の副走査方向における入射角βは2.83°(=0.0494rad)である。
第2実施例におけるシリンドリカルレンズ12から走査対象面Sに至る光路上の各面の具体的数値構成を、表7に示す。表7における各記号の意味は、上述した表1のものと同じである。
Figure 0004191562
表7から明らかなように、シリンドリカルレンズ12の前面はシリンドリカル面であり、後面は平面である。また、走査レンズ12の第1面,像面湾曲補正レンズ22の第2面は回転対称面である。
走査レンズ21の第2面は、アナモフィック非球面である。第2実施例において走査レンズ21の第2面の具体的形状を特定するために上記各式(5),(6)に適用される各係数を、表8に示す。
Figure 0004191562
像面湾曲補正レンズ22の第1面は、二次元多項式非球面である。第2実施例において像面湾曲補正レンズ22の第1面の具体的形状を特定するために上記式(7)に適用される各係数を、表9に示す。
Figure 0004191562
以上に挙げた第2実施例の具体的数値から、上記式(3)に適用するために抽出される係数は、以下の通りである。
H=4.0mm
β=0.0494rad
D=-42.00mm
N=1.48617
Rz1=-185.60mm
Rz2=-100.00mm
従って、第2実施例における式(3)の計算結果は、以下の通りとなる。
H/2>|βD(D-Lz)/Lz|
2.0>2.02:不成立
ところで、表7に記載された走査レンズ21の第1面及び第2面の副走査方向における曲率半径Rzは、近軸の曲率半径,即ち、走査対象面S上における像高Y=0mmの位置に夫々スポットを形成するレーザー光束に対する曲率半径であるが、上記式(3)は、走査幅の何れの箇所において満たされていても良い。そのため、走査対象面S上における像高Y=61.5mm,Y=110mmの位置に夫々スポットを形成するレーザー光束に対する走査レンズ21の第2面の副走査方向における曲率半径を算出すると、
Rz2=-90.69mm
Rz2=-79.86mm
となる。なお、第1面は球面故にその曲率半径は一定である。従って、第2実施例において、像高Y=61.5mm,Y=110mmの位置に夫々スポットを形成するレーザー光束についての上記式(3)の計算結果は、以下の通りとなる。
H/2>|βD(D-Lz)/Lz|
2.0>1.75:成立
2.0>1.36:成立
このように、第2実施例では、走査レンズ21の第1面及び第2面に関して、Y=0mmにおいては辛うじて不成立であるものの、それ以外において式(3)が満たされているので、図8に示されるように、走査レンズ21の第2面でのゴースト光は、副走査方向においてポリゴンミラー13の何れかの反射面に入射する。
一方、以上に挙げた第1実施例の具体的数値から上記式(4)に適用するために抽出される係数は、以下の通りとなる。
W=108mm
f=200mm
P=8
D=-42.0mm
N=1.48617
α=-1.1345rad
Ry1=-185.60mm
Ry2=-63.00mm
また、上記走査幅216mmの範囲で走査を行うためのレーザー光束の走査角aの範囲は、以下の通りとなる。
-0.54rad(-30.9°)≦a≦0.43rad(24.8°)
従って、これらの係数を代入した式(4)は、走査角aの範囲内において部分的に成立する。即ち、その走査角aの範囲においてf(4π/P-α+2a(Ry1-a)/Ry1)が-61.5mm〜107.8mmの値をとるので、部分的に式(2)の左辺:W=108mmに一致するのである。
従って、第2の実施例では、走査レンズ21の第2面に反射防止コーティングがなければ、この第2面での反射によって生じるゴースト光が、ポリゴンミラー13の隣接面に入射し、正規光の一走査の間に、走査対象面Sにおける走査範囲の内側に入射してしまう。
そのため、本第2の実施例においては、走査レンズ21の第2面は、反射防止コーティング対象面として決定され、反射防止コーティングが施される。
比較例2
次に、上記第2比較例との比較のために、上記式(3)を満たさない例を、第2比較例として挙げる。図9は、第2比較例の走査光学系10の主走査方向における展開図であり、図10は、その副走査方向における展開図である。但し、これら図9及び図10においては、走査レンズ21を透過する正規光束については図示を省略している。また、図10においては、図が煩雑となるのを避けるために、レーザー光源11及びシリンドリカルレンズ12を省略している。
第2比較例では、fθレンズ20全体としての焦点距離fは200mmであり、走査対象面S上での走査幅は216mmであり、設計波長は780nmであり、ポリゴン厚Hは4.0mmであり、偏向角αは-65.0°(=-1.1345rad)であり、ポリゴンミラー13の各反射面に入射するレーザー光束の副走査方向における入射角βは3.54°(=0.0617rad)である。
第2比較例におけるシリンドリカルレンズ12から走査対象面Sに至る光路上の各面の具体的数値構成を、表10に示す。表10における各記号の意味は、上述した表1のものと同じである。
Figure 0004191562
表10から明らかなように、シリンドリカルレンズ12の前面はシリンドリカル面であり、後面は平面である。また、走査レンズ12の第1面,像面湾曲補正レンズ22の第2面は回転対称面である。
走査レンズ21の第2面は、アナモフィック非球面である。第2比較例において走査レンズ21の第2面の具体的形状を特定するために上記各式(5),(6)に適用される各係数を、表11に示す。
Figure 0004191562
像面湾曲補正レンズ22の第1面は、二次元多項式非球面である。第2比較例において像面湾曲補正レンズ22の第1面の具体的形状を特定するために上記式(7)に適用される各係数を、表12に示す。
Figure 0004191562
以上に挙げた第2比較例の具体的数値から、上記式(3)に適用するために抽出される係数は、以下の通りである。
H=4.0mm
β=0.0617rad
D=-45.42mm
N=1.48617
Rz1=-185.60mm
Rz2=-300.00mm
従って、第2比較例における式(3)の計算結果は、以下の通りとなる。
H/2>|βD(D-Lz)/Lz|
2.0>5.01:不成立
ところで、表10に記載された走査レンズ21の第1面及び第2面の副走査方向における曲率半径Rzは、近軸の曲率半径,即ち、走査対象面S上における像高Y=0mmの位置に夫々スポットを形成するレーザー光束に対する曲率半径であるが、上記式(3)は、走査幅の何れの箇所において満たされていても良い。そのため、走査対象面S上における像高Y=110mmの位置に夫々スポットを形成するレーザー光束に対する走査レンズ21の第2面の副走査方向における曲率半径を算出すると、
Rz2=-212.47mm
となる。なお、第1面は球面故にその曲率は一定である。従って、第2比較例において、像高Y=110mmの位置に夫々スポットを形成するレーザー光束についての上記式(3)の計算結果は、以下の通りとなる。
H/2>|βD(D-Lz)/Lz|
2.0>4.49:不成立
このように、第2比較例では、走査レンズ21の第1面及び第2面に関して、走査の全域において式(3)が満たされていないので、図9及び図10に示されるように、走査レンズ21の第2面でのゴースト光は、ポリゴンミラー13の上方を通過して反射面には入射しないので、走査レンズ21に再入射して走査対象面S上にゴーストを生じさせることがない。従って、第2比較例における走査レンズ21の第2面は、反射防止コーティング対象面として特定されないので、反射防止コーティングの施工に要するコストを節約することができる。
本発明の第1実施形態による走査光学系を展開した状態を示す概略光学構成図 ポリゴンミラーから各感光ドラムまでの走査光学系の副走査方向における光学構成を示す光学構成図 第1実施例の光学構成を示す主走査方向における展開図 第1実施例の光学構成を示す副走査方向における展開図 第1比較例の光学構成を示す主走査方向における展開図 第1比較例の光学構成を示す副走査方向における展開図 第2実施例の光学構成を示す主走査方向における展開図 第2実施例の光学構成を示す副走査方向における展開図 第2比較例の光学構成を示す主走査方向における展開図 第2比較例の光学構成を示す副走査方向における展開図
符号の説明
10 走査光学系
11 レーザー光源
12 シリンドリカルレンズ
13 ポリゴンミラー
20 fθレンズ
21 走査レンズ
22 像面湾曲補正レンズ
60 感光ドラム
S 走査対象面

Claims (7)

  1. レーザー光束を発する光源,その中心軸を中心として一定方向に回転しながらその側面に形成された各反射面にて前記レーザー光束を反射することによって、前記レーザー光束を主走査方向に走査するポリゴンミラー,及び、このポリゴンミラーによって走査されつつ反射された前記レーザー光束を走査対象面上に収束させるために複数のレンズ面を有する結像光学系からなる走査光学系の生産方法であって、
    下記式(1)が満たされた場合にのみ、前記結像光学系における最も前側に在る第1レンズ面に反射防止コーティングを施す
    ことを特徴とする走査光学系の生産方法。
    H/2>|2βD(D-Rz1)/Rz1| …(1)
    但し、Hは、前記主走査方向に直交する副走査方向における前記ポリゴンミラーの各反射面の厚さ,βは、副走査方向における前記レーザー光束の前記ポリゴンミラーの各反射面に対する入射角(単位:radian),Dは、前記第1レンズ面から前記ポリゴンミラーの反射面までの距離(D<0),Rz1は、前記第1レンズ面の副走査方向における曲率半径
  2. 前記式(1)に加えて下記式(2)が満たされた場合には前記第1レンズ面に反射防止コーティングを施し、それ以外の場合には前記反射防止コーティングを省略する
    ことを特徴とする請求項1記載の走査光学系の生産方法。
    |W|≦f(4π/P+α+2a(Ry1-D)/Ry1) …(2)
    但し、|a|≦W/f,Wは、走査対象面の走査範囲内における最大像高,fは、前記結像光学系全体の焦点距離,Pは、前記ポリゴンミラーの反射面の数,αは、ポリゴンミラーへ入射するレーザー光束の前記結像光学系の光軸方向を基準とした主走査方向における角度(単位:radian),aは、ポリゴンミラーによって反射されたレーザー光束の前記結像光学系の光軸方向を基準とした主走査方向における振れ角(単位:radian),Ry1は、前記第1レンズ面の主走査方向における曲率半径
  3. レーザー光束を発する光源,その中心軸を中心として一定方向に回転しながらその側面に形成された各反射面にて前記レーザー光束を反射することによって、前記レーザー光束を主走査方向に走査するポリゴンミラー,及び、このポリゴンミラーによって走査されつつ反射された前記レーザー光束を走査対象面上に収束させるために複数のレンズ面を有する結像光学系からなる走査光学系の生産方法であって、
    下記式(3)が満たされた場合にのみ、前記結像光学系における前から2番目に在る第2レンズ面に反射防止コーティングを施す
    ことを特徴とする走査光学系の生産方法。
    H/2>|βD(D-Lz)/Lz| …(3)
    但し、Lz=Rz1Rz2D/(2NRz1D-2(N-1)Rz2D-Rz1Rz2),Hは、前記主走査方向に直交する副走査方向における前記ポリゴンミラーの各反射面の厚さ,βは、副走査方向における前記レーザー光束の前記ポリゴンミラーの各反射面に対する入射角(単位:radian),Dは、前記結像光学系における最も前側に在る第1レンズ面から前記ポリゴンミラーの反射面までの距離(D<0),Rz1は、前記第1レンズ面の副走査方向における曲率半径,Rz2は、前記第2レンズ面の副走査方向における曲率半径,Nは、前記第1レンズ面と前記第2レンズ面との間の媒質の前記レーザー光束に対する屈折率
  4. 前記式(3)に加えて下記式(4)が満たされた場合には前記第2レンズ面に反射防止コーティングを施し、それ以外の場合には前記反射防止コーティングを省略する
    ことを特徴とする請求項3記載の走査光学系の生産方法。
    |W|≦f(4π/P+α+a(Ly-D)/Ly) …(4)
    但し、|a|≦W/f,Ly=Ry1Ry2D/(2NRy1D-2(N-1)Ry2D-Ry1Ry2),Wは、走査対象面の走査範囲内における最大像高,fは、前記結像光学系全体の焦点距離,Pは、前記ポリゴンミラーの反射面の数,αは、ポリゴンミラーへ入射するレーザー光束の前記結像光学系の光軸方向を基準とした主走査方向における角度(単位:radian),aは、ポリゴンミラーによって反射されたレーザー光束の前記結像光学系の光軸方向を基準とした主走査方向における振れ角(単位:radian),Ry1は、前記第1レンズ面の主走査方向における曲率半径,Ry2は、前記第2レンズ面の主走査方向における曲率半径,Nは、前記第1レンズ面と前記第2レンズ面との間の媒質の前記レーザー光束に対する屈折率
  5. 前記結像光学系を、前記第1レンズ面を有する走査レンズ,及び、この走査レンズより走査対象面側に配置された像面湾曲補正レンズにより構成し、
    前記走査レンズの何れかのレンズ面をアナモフィック非球面、前記像面湾曲補正レンズの何れかのレンズ面を2次元多項式非球面として形成する
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の走査光学系の生産方法。
  6. 前記ポリゴンミラーの各反射面に対して、複数の前記レーザー光束を、副走査方向において斜めに入射させる
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の走査光学系の生産方法。
  7. 前記複数のレーザー光束を、前記走査レンズの光軸に対して副走査方向に対称に配置する
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の走査光学系の生産方法。
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