JP4191450B2 - 放射線検出器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線検出器の筐体の接合部がOリング、ガスケット、溶接または接着などの手段により密封構造とされている放射線検出器に関し、主に、滅菌処理に適するように改良された放射線検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
放射線を検出する放射線検出器として、ハンディタイプのプローブを備えた医療用の放射線検出器が従来知られている(例えば特許文献1参照)。この放射線検出器は、電源としてのバッテリーや電源スイッチの他、検出した放射線強度に応じて音声を出力する音声出力部を備えている。
【0003】
【特許文献1】
米国特許US006236880B1
【0004】
ここで、医療用に使用されるこの種の放射線検出器、例えば放射性薬剤を用いた乳癌の転移巣検出などに使用されるサージカルプローブ等においては、プローブが患者に直接触れることから、プローブを滅菌処理する必要も生じる。この場合、滅菌処理としては、例えばエチレンオキサイドガス(以下、EOGという)等の滅菌ガスを使用する滅菌処理が一般的である。この滅菌処理は、耐圧容器内に放射線検出器を収容して耐圧容器内を陰圧化し、この耐圧容器内にEOG等の滅菌ガスを導入することにより、内部が陰圧化した放射線検出器の細部まで滅菌ガスを行き渡らせて滅菌する処理である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般的な放射線検出器は、EOG等の滅菌ガスによる滅菌処理に対応するために、筐体の接合部がOリング、ガスケット、溶接または接着などの手段により密封構造とされている。しかしながら、実際にEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を放射線検出器に施す際には、陰圧の影響により音声出力部のスピーカ等が破損することがある。この場合、放射線検出器は本体の密封性が損なわれ、破損部から放射線検出器の内部全体がEOG等の滅菌ガスに晒される結果、各種電極部の劣化や腐食を招き、さらには、放射線検出器の全体が破損してしまう虞がある。
【0006】
また、電源スイッチ部に機械的切換え式の電源スイッチを採用している放射線検出器においては、EOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を施す際に、陰圧の影響により電源スイッチの隙間から放射線検出器の内部にEOG等の滅菌ガスが浸入することがある。この場合、放射線検出器は本体の密封性が損なわれ、放射線検出器の内部全体がEOG等の滅菌ガスに晒される結果、各種電極部の劣化や腐食を招き、さらには、放射線検出器の全体が破損してしまう虞がある。それに加えて、電源スイッチの隙間部分の滅菌が不十分になる虞もある。
【0007】
さらに、電源としてのバッテリーは、種類によっては密封構造が取れないものもあり、筐体の接合部が密封構造とされた放射線検出器においては、使用できるバッテリーの種類が限定されるという問題もある。
【0008】
また、放射線の検出感度を変更可能な検出感度可変部あるいは放射線強度を表示する音声表示や画像表示を変更可能な表示可変部を構成するボタン、ダイヤル、つまみ等が付設されている放射線検出器においては、EOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を施す際に、陰圧の影響によりボタン、ダイヤル、つまみ等と本体部との隙間から放射線検出器の内部にEOG等の滅菌ガスが浸入することがある。この場合、放射線検出器は本体の密封性が損なわれ、放射線検出器の内部全体がEOG等の滅菌ガスに晒される結果、各種電極部の劣化や腐食を招き、さらには、放射線検出器の全体が破損してしまう虞がある。それに加えて、ボタン、ダイヤル、つまみ等と本体部との隙間部分の滅菌が不十分になる虞もある。
【0009】
そこで、本発明は、EOG等の滅菌ガスによる滅菌処理に際して、陰圧の影響により放射線検出器の本体の密封性が損なわれるのを未然に防止することができる放射線検出器を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る放射線検出器は、操作グリップの先端側に放射線検出プローブが突設され、操作グリップには、放射線検出プローブにより検出される放射線強度を表示する液晶表示部および音声出力部と放射線検出プローブ、液晶表示部および音声出力部に給電する電源部と、この電源部をオン・オフする電源スイッチ部とが設けられている放射線検出器であって、操作グリップは、グリップエンド部を構成する着脱部分と、この着脱部分が着脱される本体部分とに分割構成され、かつ、本体部分が滅菌処理可能な容器として構成されており、電源部は、操作グリップの本体部分に配設され、かつ、本体部分からバッテリーまたはバッテリー部が着脱自在に構成され、液晶表示部が操作グリップの本体部分の先端部に配設され、音声出力部がグリップエンド部に配設されていることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る放射線検出器では、操作グリップの本体部分からグリップエンド部を取り外すことで、滅菌処理可能な容器として構成された操作グリップの本体部分および放射線検出プローブをEOG等の滅菌ガスで滅菌処理することが可能となり、グリップエンド部を取り外した状態で滅菌処理することにより、グリップエンド部に配設された音声出力部が滅菌処理の陰圧によって破損することがなくなり、音声出力部の破損が未然に防止される。
また、電源部のバッテリー部またはバッテリーが操作グリップの本体部分に対して着脱自在に構成されているため、バッテリーとして密封下での使用が禁じられているニッケル水素電池などの使用が可能となり、バッテリー部またはバッテリーのみを交換することで、放射線検出器を長時間に亘って使用することが可能となる。
【0012】
ここで、本発明に係る放射線検出器において、電源スイッチ部は、操作グリップの着脱部分であるグリップエンド部に配設されているのが好ましい。
【0013】
このような放射線検出器では、操作グリップの本体部分から着脱部分であるグリップエンド部を取り外すことで、電源スイッチ部を除いた操作グリップの本体部分および放射線検出プローブをEOG等の滅菌ガスで滅菌処理することが可能となる。この場合、電源スイッチ部を密封構造とする必要がないため、ディップスイッチ等の機械的切換え式のスイッチの採用が可能となる。
【0014】
さらに、本発明に係る放射線検出器において、電源部および電源スイッチ部は、操作グリップのグリップエンド部を構成する着脱部分側に配設することもできる。
【0015】
この放射線検出器では、操作グリップの本体部分から着脱部分を取り外すことで、電源部と電源スイッチ部とを除いた操作グリップの本体部分および放射線検出プローブをEOG等の滅菌ガスで滅菌処理することが可能となる。この場合、電源スイッチ部を密封構造とする必要がないため、ディップスイッチ等の機械的切換え式のスイッチの採用が可能となる。また、電源部を密封構造とする必要がないため、密封下での使用が禁じられているニッケル水素電池などの使用も可能となる。また、バッテリーの交換が容易であるため、放射線検出器を交換することなく長時間に亘って使用することが可能となる。
【0016】
また、本発明に係る放射線検出器において、放射線検出プローブの検出感度を変更可能な検出感度可変部と、放射線検出プローブにより検出され放射線強度を表示する音声表示や画像表示を変更可能な表示可変部とを設ける場合、これらは操作グリップの着脱部分であるグリップエンド部に配設するのが好ましい。
【0017】
この放射線検出器では、操作グリップの本体部分から着脱部分であるグリップエンド部を取り外すことで、検出感度可変部および表示可変部を除いた操作グリップの本体部分および放射線検出プローブをEOG等の滅菌ガスで滅菌処理することが可能となる。この場合、検出感度可変部および表示可変部を密封構造とする必要がないため、検出感度可変部および表示可変部の構成部品として、通常のボタン、ダイヤル、つまみ等の採用が可能となる。
【0018】
ここで、音声出力部、電源スイッチ部、電源部と電源スイッチ部との一体部品、または、検出感度可変部および表示可変部は、本体側の接続コネクタに着脱自在に接続される接続コネクタを備えることにより、この接続コネクタを介して本体に着脱自在に構成することができる。また、音声出力部、電源スイッチ部、電源部と電源スイッチ部との一体部品、または、検出感度可変部および表示可変部は、本体に対してねじ止めにより着脱自在に構成することができる。さらに、音声出力部、電源スイッチ部、電源部と電源スイッチ部との一体部品、または、検出感度可変部および表示可変部は、本体側の係合部に着脱自在に係合する係合部を備えることにより、この係合部を介して本体に着脱自在に構成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る放射線検出器の実施の形態を説明する。参照する図面において、図1は本発明の第1実施形態に係る放射線検出器の概略構造を示す縦断面図、図2は図1に示した放射線検出器の作用説明図である。
【0020】
第1実施形態に係る放射線検出器は、図1に示すように、手に握られて操作される操作グリップ1を本体とし、この操作グリップ1の先端側に放射線検出部としての放射線検出プローブ2が突設されたハンディなコードレスタイプのサージカルプローブとして構成されており、例えば、放射性薬剤を用いた乳癌の転移巣検出などの目的で使用される。
【0021】
この放射線検出器は、中空に形成された操作グリップ1の内部に電源部3、電源スイッチ部4、制御部5、液晶表示部6、音声出力部7などを備えている。ここで、制御部5の殆どの部分および液晶表示部6は、操作グリップ1の先端部内に配置されており、液晶表示部6の液晶パネル6Aは操作グリップ1の先端部の周面に臨んで配置されている。また、音声出力部7および電源スイッチ部4は、操作グリップ1の基端部内に上下に配置されている。そして、電源スイッチ部4の前方の操作グリップ1の下部内に電源部3が配置されている。
【0022】
放射線検出プローブ2は、放射線強度を検出する放射線検出素子2Aをキャップ状のプローブカバー2B内に気密に内蔵した気密構造のプローブとして構成されている。放射線検出素子2Aは、放射線フォトンのエネルギに応じた波高値を持つ電圧パルスを発生する半導体素子であり、リード線2Cを介して操作グリップ1側の制御部5に電気的に接続されている。
【0023】
電源部3は、バッテリー3Aを電源として内蔵しており、電源スイッチ部4のオンにより、放射線検出プローブ2、液晶表示部6、音声出力部7などへ制御部5を介して給電するように構成されている。
【0024】
制御部5は、図示しない電源回路、信号処理回路、駆動回路などを備えており、放射線検出プローブ2の放射線検出素子2Aが放射線強度に応じて出力する検出パルス信号を入力する。この制御部5は、検出パルス信号を所定閾値により波高弁別することにより入力パルス信号を出力し、入力パルス信号を信号処理回路で処理することにより、入力パルス数の増減に応じた駆動信号を液晶表示部6および音声出力部7にそれぞれ個別に出力する。すなわち、液晶表示部6には入力パルス数の増減に応じた液晶駆動信号を出力し、音声出力部7には入力パルス数の増減に応じた周波数変調音またはビープ音のスピーカ駆動信号を出力する。
【0025】
液晶表示部6は、制御部5からの液晶駆動信号に基づき、放射線検出素子2Aが検出した放射線強度のデータを液晶パネル6Aに表示する。一方、音声出力部7は、制御部5からのスピーカ駆動信号に基づき、放射線検出素子2Aが検出した放射線強度を示す周波数変調音またはビープ音をスピーカ7Aから発声する。
【0026】
ここで、第1実施形態の放射線検出器においては、音声出力部7、電源スイッチ部4および電源部3の一体部品が本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成される。そのための構造として、操作グリップ1は、図2に示すように、着脱部分Aとその他の本体部分Bとに分割して構成されている。この着脱部分Aは、音声出力部7および電源スイッチ部4を収容したグリップエンド部1Aと、電源部3を収容したグリップボディ下部1Bとを一体成形した部分であり、開口部のない独立した容器として構成されている。また、本体部分Bも開口部のない独立した容器として構成されている。
【0027】
そして、操作グリップ1の本体部分Bに着脱部分Aを着脱自在とするため、着脱部分Aのグリップボディ下部1Bの先端面には、バッテリー3Aにリード線3Bを介して接続される電源部接続コネクタ3Cが配設されている。また、着脱部分Aのグリップエンド部1Aの前端面には、スピーカ7Aにリード線7Bを介して接続される一対のスピーカ接続コネクタ7Cと、電源スイッチ部4の電源スイッチ4Aの一方の端子にリード線4Bを介して接続される一方のスイッチ接続コネクタ4Cとが配設されている。
【0028】
なお、電源スイッチ4Aに他方の端子にリード線4Dを介して接続される他方のスイッチ接続コネクタ4Eは、電源部3のバッテリー3Aの電極に直接接続されている。
【0029】
一方、操作グリップ1の本体部分Bにおいて、着脱部分Aのグリップボディ下部1Bの先端面に接合する面には、着脱部分A側の電源部接続コネクタ3Cが着脱自在に接続される電源部接続コネクタ3Dが配設されている。また、着脱部分Aのグリップエンド部1Aの前端面に接合する面には、着脱部分A側のスピーカ接続コネクタ7Cおよび一方のスイッチ接続コネクタ4Cがそれぞれ着脱自在に接続されるスピーカ接続コネクタ7Dおよびスイッチ接続コネクタ4Fが配設されている。これらの電源部接続コネクタ3D、スピーカ接続コネクタ7Dおよびスイッチ接続コネクタ4Fは、それぞれリード線3E,7E,4Gを介して制御部5に接続されている。
【0030】
ここで、着脱部分A側の電源部接続コネクタ3Cは、本体部分B側の電源部接続コネクタ3Dに対し、ピンとソケットの嵌合によりクリック感をもって確実に着脱されるように構成されている。また、着脱部分A側のスピーカ接続コネクタ7Cは、本体部分B側のスピーカ接続コネクタ7Dに対し、ピンとソケットの嵌合によりクリック感をもって確実に着脱されるように構成されている。同様に、着脱部分A側のスイッチ接続コネクタ4Cは、本体部分B側のスイッチ接続コネクタ4Fに対し、ピンとソケットの嵌合によりクリック感をもって確実に着脱されるように構成されている。そして、これらの接続状態において、操作グリップ1の本体部分Bに着脱部分Aが一体化される(図1参照)。
【0031】
以上のように構成された第1実施形態の放射線検出器は、例えば、放射性薬剤を用いた乳癌の転移巣検出などに使用される。この使用例において、放射線検出プローブ2の先端を患者の被測定部位に向けると、被測定部位からの放射線が放射線検出素子2Aに入射し、放射線検出素子2Aが入射された放射線強度に応じた検出パルス信号を操作グリップ1側の制御部5に出力する。
【0032】
放射線検出素子2Aから検出パルス信号を入力した制御部5は、入力パルス数がスピーカ7Aを駆動するための所定の閾値を超えると、スピーカ7Aにスピーカ駆動信号を出力して周波数変調音またはビープ音を発声させる。同様に、液晶表示部6に液晶駆動信号を出力して液晶パネル6Aに放射線強度に応じたデータを表示させる。
【0033】
ここで、第1実施形態の放射線検出器は、放射性薬剤を用いた乳癌の転移巣検出などに使用される関係から、その使用に当たって予めEOG等の滅菌ガスにより滅菌処理される。この滅菌処理は、耐圧容器内に放射線検出器を収容して耐圧容器内を陰圧化し、この耐圧容器内にEOG等の滅菌ガスを導入することにより、内部が陰圧化した放射線検出器の細部まで滅菌ガスを行き渡らせて滅菌する処理である。
【0034】
その際、第1実施形態の放射線検出器においては、グリップエンド部1Aとグリップボディ下部1Bとが一体に成形された着脱部分Aを操作グリップ1の本体部分Bから取り外し、音声出力部7、電源スイッチ4および電源部3を除いた操作グリップ1の本体部分Bおよび放射線検出プローブ2のみがEOG等の滅菌ガスで滅菌処理される。
【0035】
このように、第1実施形態の放射線検出器によれば、操作グリップ1の着脱部分Aごと音声出力部7、電源スイッチ部4および電源部3を取り外した状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができる。このため、音声出力部7のスピーカ7Aが耐圧容器内の陰圧により破損する事態を未然に防止することができる。
【0036】
また、電源スイッチ部4を密封構造とする必要がないため、電源スイッチ4Aとして、ディップスイッチ等の機械的切換え式のスイッチを採用することができる。
【0037】
さらに、電源部3を密封構造とする必要がないため、密封下での使用が禁じられているニッケル水素電池などをバッテリー3Aとして使用することができる。また、バッテリー3Aを含む電源部3を着脱部分Aごと交換することができるため、放射線検出器の全体を交換することなく長時間に亘って使用することができる。
【0038】
次に本発明に係る放射線検出器の他の実施形態を順次説明する。これらの実施形態は、図1および図2に示した第1実施形態を基本としているため、同様の構成部分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0039】
第2実施形態に係る放射線検出器は、音声出力部7と電源部3との一体部品が本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成されたものである。この放射線検出器では、図3および図4に示すように、第1実施形態の放射線検出器(図1、図2参照)における操作グリップ1の着脱部分A側のグリップエンド部1A内に配設された電源スイッチ部4(図2参照)に代わる電源スイッチ部8が操作グリップ1の本体部分Bにおける液晶表示部6の後方に配設されている。その関係で、着脱部分Aのグリップボディ下部1Bの先端面には、バッテリー3Aに一対のリード線3Bを介して接続される一対の電源部接続コネクタ3Cが配設されている。
【0040】
これに対応して、操作グリップ1の本体部分Bにおける着脱部分Aのグリップボディ下部1Bの先端面に接合する面には、着脱部分A側の一対の電源部接続コネクタ3Cが着脱自在に接続される一対の電源部接続コネクタ3Dが配設されている。そして、この一対の電源部接続コネクタ3Dが電源スイッチ部8を介して制御部5に接続されている。
【0041】
この第2実施形態の放射線検出器においては、着脱部分A側の一対の電源部接続コネクタ3Cが本体部分B側の一対の電源部接続コネクタ3Dに接続され、かつ、着脱部分A側の一対のスピーカ接続コネクタ7Cが本体部分B側の一対のスピーカ接続コネクタ7Dに接続されることで、操作グリップ1の本体部分Bに着脱部分Aが一体化される(図3参照)。
【0042】
この第2実施形態の放射線検出器によれば、操作グリップ1の着脱部分Aごと音声出力部7および電源部3を取り外した状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができるため、音声出力部7のスピーカ7Aが耐圧容器内の陰圧により破損する事態を未然に防止することができる。また、電源部3を密封構造とする必要がないため、密封下での使用が禁じられているニッケル水素電池などをバッテリー3Aとして使用することができる。そして、バッテリー3Aを含む電源部3を着脱部分Aごと交換することができるため、放射線検出器の全体を交換することなく長時間に亘って使用することができる。
【0043】
第3実施形態に係る放射線検出器は、音声出力部7と電源部3との一体部品が本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成されたものである。この放射線検出器は、図5および図6に示すように、第2実施形態の放射線検出器(図3、図4参照)における着脱部分A側の一対のスピーカ接続コネクタ7C(図4参照)を着脱部分Aのグリップボディ下部1Bの先端面に左右に並べて配設し、また、グリップボディ下部1Bの先端面に配設される一対の電源部接続コネクタ3Cを左右に並べて配置したものである。これに対応して、第3実施形態に係る放射線検出器においては、第2実施形態の放射線検出器における本体部分B側の一対のスピーカ接続コネクタ7Dが本体部分Bにおける着脱部分Aのグリップボディ下部1Bの先端面に接合する面に左右に並べて配設される。また、この接合面に配設される一対の電源部接続コネクタ3Dも左右に並べて配置されている。
【0044】
この第3実施形態の放射線検出器においては、着脱部分A側の一対の電源部接続コネクタ3Cが本体部分B側の一対の電源部接続コネクタ3Dに接続され、かつ、着脱部分A側の一対のスピーカ接続コネクタ7Cが本体部分B側の一対のスピーカ接続コネクタ7Dに接続されることで、操作グリップ1の本体部分Bに着脱部分Aが一体化される(図5参照)。
【0045】
なお、この第3実施形態の放射線検出器においては、本体部分Bに対する着脱部分Aの装着状態をより確実なものとするため、例えば、着脱部分Aのグリップエンド部1Aの前端面と、これに接合する本体部分Bの接合面との間に係合ピンCと係合孔Dによる凹凸係合部を設けるのが好ましい。また、着脱部分Aのグリップボディ下部1Bの上面と、これに接合する本体部分Bの接合面との間にアリ溝などの溝嵌合部を設けてもよい。
【0046】
この第3実施形態の放射線検出器によれば、操作グリップ1の着脱部分Aごと音声出力部7および電源部3を取り外した状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができるため、音声出力部7のスピーカ7Aが耐圧容器内の陰圧により破損する事態を未然に防止することができる。また、電源部3を密封構造とする必要がないため、密封下での使用が禁じられているニッケル水素電池などをバッテリー3Aとして使用することができる。そして、バッテリー3Aを含む電源部3を着脱部分Aごと交換することができるため、放射線検出器の全体を交換することなく長時間に亘って使用することができる。
【0047】
第4実施形態に係る放射線検出器は、音声出力部7および電源スイッチ部4の一体部品と、バッテリー部3Jとが本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成されたものである。この放射線検出器は、図7および図8に示すように、第1実施形態の放射線検出器(図1、図2参照)における着脱部分A(図2参照)をグリップエンド部1Aのみとし、グリップボディ下部1Bは操作グリップ1の本体部分Bに一体に形成したものであり、この本体部分B側のグリップボディ下部1B内に電源部3が配設されている。
【0048】
この電源部3は、バッテリー3Aの両極に予めリード線3F,3Fを介してバッテリー接続コネクタ3G,3Hが接続されたバッテリー部3Jを備えている。このバッテリー部3Jは、本体部分B側のグリップボディ下部1B内に配設された電源部接続コネクタ3Kに一端のバッテリー接続コネクタ3Gが着脱自在に接続され、他端のバッテリー接続コネクタ3Hに着脱部分A側の他方のスイッチ接続コネクタ4Eが着脱自在に接続されるように構成されている。
【0049】
この第4実施形態の放射線検出器においては、着脱部分A側の一対のスピーカ接続コネクタ7Cが本体部分B側の一対のスピーカ接続コネクタ7Dに接続されると共に、着脱部分A側の一方のスイッチ接続コネクタ4Cが本体部分B側の一方のスイッチ接続コネクタ4Fに接続され、かつ、他方のスイッチ接続コネクタ4Eがバッテリー部3Jのバッテリー接続コネクタ3Hに着脱自在に接続されることにより、操作グリップ1の本体部分Bに着脱部分Aが一体化される(図7参照)。
【0050】
この第4実施形態の放射線検出器によれば、操作グリップ1の着脱部分Aごと音声出力部7および電源スイッチ部4を取り外すと共に、操作グリップ1の本体部分Bからバッテリー部3Jを取り外した状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができるため、音声出力部7のスピーカ7Aが耐圧容器内の陰圧により破損する事態を未然に防止することができる。
【0051】
また、電源スイッチ部4を密封構造とする必要がないため、電源スイッチ4Aとして、ディップスイッチ等の機械的切換え式のスイッチを採用することができる。さらに、バッテリー部3Jが着脱自在であるため、バッテリー3Aとして密封下での使用が禁じられているニッケル水素電池などを使用することができ、バッテリー部3Jを交換することにより、放射線検出器の全体を交換することなく長時間に亘って使用することができる。
【0052】
第5実施形態に係る放射線検出器は、音声出力部7および電源スイッチ部4の一体部品と、バッテリー3Aとが本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成されたものである。図9および図10に示すように、第4実施形態の放射線検出器(図7、図8参照)におけるバッテリー部3Jの代わりにバッテリー3Aのみを交換可能に構成したものであり、バッテリー3Aの一方の電極は本体部分B側のグリップボディ下部1Bに配設された電源部接続コネクタ3Kに接続され、他方の電極は着脱部分A側のスイッチ接続コネクタ4Eに接続されるように構成されている。
【0053】
この第5実施形態の放射線検出器においては、着脱部分A側の一対のスピーカ接続コネクタ7Cが本体部分B側の一対のスピーカ接続コネクタ7Dに接続されると共に、着脱部分A側の一方のスイッチ接続コネクタ4Cが本体部分B側の一方のスイッチ接続コネクタ4Fに接続され、かつ、他方のスイッチ接続コネクタ4Eがバッテリー3Aの他方の電極に接続されることで、操作グリップ1の本体部分Bに着脱部分Aが一体化される(図9参照)。
【0054】
この第5実施形態の放射線検出器によれば、操作グリップ1の着脱部分Aごと音声出力部7および電源スイッチ部4を取り外すと共に、操作グリップ1の本体部分Bからバッテリー3Aを取り外した状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができるため、音声出力部7のスピーカ7Aが耐圧容器内の陰圧により破損する事態を未然に防止することができる。
【0055】
また、電源スイッチ部4を密封構造とする必要がないため、電源スイッチ4Aとして、ディップスイッチ等の機械的切換え式のスイッチを採用することができる。さらに、バッテリー3Aが着脱自在であるため、バッテリー3Aとして密封下での使用が禁じられているニッケル水素電池などを使用することができ、バッテリー3Aを交換することにより、放射線検出器の全体を交換することなく長時間に亘って使用することができる。
【0056】
第6実施形態に係る放射線検出器は、音声出力部7とバッテリー部3とがそれぞれ本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成されたものである。この放射線検出器では、図11および図12に示すように、第4実施形態の放射線検出器(図7、図8参照)における操作グリップ1の着脱部分A側のグリップエンド部1A内に配設された電源スイッチ部4(図8参照)に代わる電源スイッチ部8が操作グリップ1の本体部分Bにおける液晶表示部6の後方に配設されている。その関係で、着脱部分Aを構成するグリップエンド部1Aの前端面には、バッテリー部3Jのバッテリー接続コネクタ3Hに着脱自在に接続される電源部接続コネクタ3Lが配設されている。これに対応して、操作グリップ1の本体部分Bにおける着脱部分Aのグリップエンド部1Aの前端面に接合する面には、電源部接続コネクタ3Lに接触する電源接続端子3Mが配設されている。
【0057】
この第6実施形態の放射線検出器においては、着脱部分A側の一対のスピーカ接続コネクタ7Cが本体部分B側の一対のスピーカ接続コネクタ7Dに接続されると共に、着脱部分A側の電源部接続コネクタ3Lがバッテリー部3Jのバッテリー接続コネクタ3Hに着脱自在に接続されることで、操作グリップ1の本体部分Bに着脱部分Aが一体化される(図11参照)。
【0058】
この第6実施形態の放射線検出器によれば、操作グリップ1の着脱部分Aごと音声出力部7を取り外すと共に、操作グリップ1の本体部分Bからバッテリー部3Jを取り外した状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができるため、音声出力部7のスピーカ7Aが耐圧容器内の陰圧により破損する事態を未然に防止することができる。
【0059】
また、バッテリー部3Jが着脱自在であるため、バッテリー3Aとして密封下での使用が禁じられているニッケル水素電池などを使用することができ、バッテリー部3Jを交換することにより、放射線検出器の全体を交換することなく長時間に亘って使用することができる。
【0060】
第7実施形態に係る放射線検出器は、音声出力部7とバッテリー3Aとがそれぞれ本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成されたものである。この放射線検出器は、図13および図14に示すように、第6実施形態の放射線検出器(図11、図12参照)におけるバッテリー部3Jの代わりにバッテリー3Aのみを交換可能に構成したものであり、バッテリー3Aの一方の電極は本体部分B側のグリップボディ下部1B内に配設された電源部接続コネクタ3Kに接続され、他方の電極は着脱部分A側の電源部接続コネクタ3Lに着脱自在に接続されるように構成されている。
【0061】
この第7実施形態の放射線検出器によれば、操作グリップ1の着脱部分Aごと音声出力部7を取り外すと共に、操作グリップ1の本体部分Bからバッテリー3Aを取り外した状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができるため、音声出力部7のスピーカ7Aが耐圧容器内の陰圧により破損する事態を未然に防止することができる。
【0062】
また、バッテリー3Aが着脱自在であるため、バッテリー3Aとして密封下での使用が禁じられているニッケル水素電池などを使用することができ、バッテリー3Aを交換することにより、放射線検出器の全体を交換することなく長時間に亘って使用することができる。
【0063】
第8実施形態に係る放射線検出器は、音声出力部7と電源スイッチ部4との一体部品が本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成されたものである。この放射線検出器は、図15および図16に示すように、第5実施形態の放射線検出器(図9、図10参照)における操作グリップ1の着脱部分Aを構成するグリップエンド部1Aのみを着脱自在に構成したものである。
【0064】
この第8実施形態の放射線検出器においては、着脱部分A側の一対のスピーカ接続コネクタ7Cが本体部分B側の一対のスピーカ接続コネクタ7Dに接続されると共に、着脱部分A側の一方のスイッチ接続コネクタ4Cが本体部分B側の一方のスイッチ接続コネクタ4Fに接続され、かつ、他方のスイッチ接続コネクタ4Eがバッテリー3Aの他方の電極に接続されることで、操作グリップ1の本体部分Bに着脱部分Aが一体化される(図15参照)。
【0065】
この第8実施形態の放射線検出器によれば、操作グリップ1の着脱部分Aごと音声出力部7および電源スイッチ部4を取り外した状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができるため、音声出力部7のスピーカ7Aが耐圧容器内の陰圧により破損する事態を未然に防止することができる。
【0066】
また、電源スイッチ部4を密封構造とする必要がないため、電源スイッチ4Aとして、ディップスイッチ等の機械的切換え式のスイッチを採用することができる。
【0067】
第9実施形態に係る放射線検出器は、音声出力部7が本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成されたものである。この放射線検出器は、図17および図18に示すように、第7実施形態の放射線検出器(図13、図14参照)における操作グリップ1の着脱部分Aを構成するグリップエンド部1Aのみを着脱自在に構成したものである。
【0068】
この第9実施形態の放射線検出器においては、着脱部分A側の一対のスピーカ接続コネクタ7Cが本体部分B側の一対のスピーカ接続コネクタ7Dに接続されることで、操作グリップ1の本体部分Bに着脱部分Aが一体化される(図17参照)。
【0069】
この第9実施形態の放射線検出器によれば、操作グリップ1の着脱部分Aごと音声出力部7を取り外した状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができるため、音声出力部7のスピーカ7Aが耐圧容器内の陰圧により破損する事態を未然に防止することができる。
【0070】
第10実施形態に係る放射線検出器は、音声出力部7とバッテリー3Aとがそれぞれ本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成されたものである。この放射線検出器は、図19および図20に示すように、第7実施形態の放射線検出器(図13、図14参照)における操作グリップ1の着脱部分Aを構成するグリップエンド部1Aを操作グリップ1の本体部分Bに対して止ネジ9により着脱自在に構成すると共に、操作グリップ1の本体部分Bを構成するグリップボディ下部1Bにバッテリー3Aを挿入できる開口部1Cを形成し、この開口部1Cを覆うバッテリーカバー1Dを止ネジ10によりグリップボディ下部1Bに着脱自在に装着したものである。
【0071】
この第10実施形態の放射線検出器によれば、止ネジ9の取り外しにより操作グリップ1の着脱部分Aごと音声出力部7を本体部分Bから取り外すと共に、止ネジ10の取り外しにより本体部分Bのグリップボディ下部1Bからバッテリーカバー1Dを取り外してバッテリー3Aを取り出し、この状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができる。
【0072】
このため、音声出力部7のスピーカ7Aが耐圧容器内の陰圧により破損する事態を未然に防止することができる。また、バッテリー3Aが着脱自在であるため、バッテリー3Aとして密封下での使用が禁じられているニッケル水素電池などを使用することができ、バッテリー3Aを交換することにより、放射線検出器の全体を交換することなく長時間に亘って使用することができる。
【0073】
第11実施形態に係る放射線検出器は、音声出力部7が本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成されたものである。この放射線検出器は、図21および図22に示すように、第9実施形態の放射線検出器(図17、図18参照)における操作グリップ1の着脱部分Aを構成するグリップエンド部1Aに外部電源供給ケーブル11が着脱自在に接続される外部電源接続コネクタ11Aと、この外部電源接続コネクタ11Aにリード線11Bを介して接続された電源部接続コネクタ11Cとを配設したものであり、バッテリー3Aは不要とされている。
【0074】
電源部接続コネクタ11Cは、グリップエンド部1Aの前端面に配設されており、これに対応して、操作グリップ1の本体部分Bにおけるグリップエンド部1Aの前端面に接合する面には、電源スイッチ部8を介して制御部5に接続される電源部接続コネクタ11Dが配設されている。
【0075】
この第11実施形態の放射線検出器においては、着脱部分A側の一対のスピーカ接続コネクタ7Cが本体部分B側の一対のスピーカ接続コネクタ7Dに着脱自在に接続されると共に、着脱部分A側の電源部接続コネクタ11Cが本体部分B側の電源部接続コネクタ11Dに対し、ピンとソケットの嵌合によりクリック感をもって着脱自在に接続されることで、操作グリップ1の本体部分Bに着脱部分Aが一体化される(図21参照)。
【0076】
この第11実施形態の放射線検出器によれば、操作グリップ1の着脱部分Aごと音声出力部7を取り外した状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができるため、音声出力部7のスピーカ7Aが耐圧容器内の陰圧により破損する事態を未然に防止することができる。
【0077】
また、バッテリー3Aに代えて外部電源を使用するため、放射線検出器を交換することなく長時間に亘って使用することができる。
【0078】
第12実施形態に係る放射線検出器は、電源スイッチ部4を本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成されたものである。この放射線検出器は、図23に示すように、第8実施形態の放射線検出器(図15、図16参照)における着脱部分Aのうち、音声出力部7を収容したグリップエンド部1Aの上部を本体部分Bとして操作グリップ1の基端部に一体に形成したものであり、電源スイッチ部4を収容したグリップエンド部1Aの下部のみが着脱部分Aとされている。この着脱部分Aであるグリップエンド部1Aの下部が接合されるグリップボディ下部1Bの端面には、電源部3のバッテリー3Aの両極に接続された電源部接続コネクタ3M,3Nが上下に配設されている。
【0079】
この第12実施形態に係る放射線検出器においては、本体部分Bであるグリップボディ下部1B側の電源部接続コネクタ3M,3Nに対し、着脱部分Aであるグリップエンド部1Aの下部側のスイッチ接続コネクタ4C,4Eがそれぞれ接続されることで、操作グリップ1の本体部分Bに着脱部分Aが一体化される。
【0080】
この第12実施形態に係る放射線検出器によれば、本体部分B側のグリップボディ下部1Bから着脱部分A側の電源スイッチ部4を取り外した状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができるため、耐圧容器内の陰圧により電源スイッチ4Aの隙間からEOG等の滅菌ガスが本体部分B内に浸入する事態を未然に防止することができる。
【0081】
第13実施形態に係る放射線検出器は、電源スイッチ部4と電源部3との一体部品が本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成されたものである。この放射線検出器は、図24に示すように、第1実施形態の放射線検出器(図1、図2参照)における着脱部分Aのうち、音声出力部7を収容したグリップエンド部1Aの上部を本体部分Bとして操作グリップ1の基端部に一体に形成したものであり、電源部3を収容したグリップボディ下部1Bと、電源スイッチ部4を収容したグリップエンド部1Aの下部とが一体に成形された部分が着脱部分Aとされている。
【0082】
この第13実施形態に係る放射線検出器においては、本体部分B側の電源部接続コネクタ3Dに対し、着脱部分A側の電源部接続コネクタ3Cが接続されることで、操作グリップ1の本体部分Bに着脱部分Aが一体化される。
【0083】
この第13実施形態に係る放射線検出器によれば、操作グリップ1の着脱部分Aごと電源スイッチ部4および電源部3を取り外した状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができるため、耐圧容器内の陰圧により電源スイッチ4Aの隙間からEOG等の滅菌ガスが本体部分B内に浸入する事態を未然に防止することができる。
【0084】
また、電源部3を密封構造とする必要がないため、密封下での使用が禁じられているニッケル水素電池などをバッテリー3Aとして使用することができる。そして、バッテリー3Aを含む電源部3を着脱部分Aごと交換することができるため、放射線検出器の全体を交換することなく長時間に亘って使用することができる。
【0085】
第14実施形態に係る放射線検出器は、放射線検出プローブ2(放射線検出部)の検出感度を変更可能な検出感度可変部と、放射線検出プローブ2(放射線検出部)により検出された放射線強度を表示する音声出力部7の音声表示や液晶表示部6の画像表示を変更可能な表示可変部とが本体としての操作グリップ1に対して着脱自在に構成されたものである。この放射線検出器は、第8実施形態の放射線検出器(図15、図16参照)と同様に操作グリップ1のグリップエンド部1Aのみを着脱部分Aとしたものであるが、電源スイッチ部4(図16参照)に代わる電源スイッチ部8が操作グリップ1の本体部分Bにおける液晶表示部6の後方に配設されている。また、音声出力部7は、グリップエンド部1Aが接合される操作グリップ1の端部に配設されている。
【0086】
ここで、着脱部分Aであるグリップエンド部1Aには、放射線検出プローブ2(放射線検出部)の検出感度を変更可能な検出感度可変部を構成する検出感度可変つまみ12と、検出された放射線強度の表示するスピーカ7Aの音量を変更可能な表示可変部を構成する音量可変つまみ13とが付設されている。そして、これらの検出感度可変つまみ12および音量可変つまみ13に接続される接続コネクタ14がグリップエンド部1Aの前端面に配設され、この接続コネクタ14に着脱自在に接続される接続コネクタ15が本体部分Bである操作グリップ1のグリップボディ下部1Bの後端面に配設されている。
【0087】
この第14実施形態に係る放射線検出器においては、本体部分B側の接続コネクタ15に対し、着脱部分A側の接続コネクタ14が接続されることで、操作グリップ1の本体部分Bに着脱部分Aが一体化される。
【0088】
この第14実施形態に係る放射線検出器によれば、操作グリップ1の着脱部分Aであるグリップエンド部1Aごと検出感度可変つまみ12および音量可変つまみ13を取り外した状態でEOG等の滅菌ガスによる滅菌処理を行うことができるため、耐圧容器内の陰圧により検出感度可変つまみ12や音量可変つまみ13の隙間からEOG等の滅菌ガスが本体部分B内に浸入する事態を未然に防止することができる。
【0089】
以上説明した実施形態の放射線検出器は、医療用のサージカルプローブとして構成されているが、本発明の放射線検出器の使用目的はこれに限定されるものではなく、広い用途で使用される。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る放射線検出器によれば、本体から音声出力部を取り外すことで、音声出力部を除いた本体および放射線検出部のみをEOG等の滅菌ガスで滅菌処理することが可能となり、EOG等の滅菌ガスによる滅菌処理に際して音声出力部の陰圧に起因する破損を未然に防止することができ、その結果、放射線検出器の本体の密封性が損なわれる事態を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る放射線検出器の概略構造を示す縦断面図である。
【図2】図1に示した放射線検出器の作用を示す分解図である。
【図3】第2実施形態に係る放射線検出器の概略構造を示す縦断面図である。
【図4】図3に示した放射線検出器の作用を示す分解図である。
【図5】第3実施形態に係る放射線検出器の概略構造を示す縦断面図である。
【図6】図5に示した放射線検出器の作用を示す分解図である。
【図7】第4実施形態に係る放射線検出器の概略構造を示す縦断面図である。
【図8】図7に示した放射線検出器の作用を示す分解図である。
【図9】第5実施形態に係る放射線検出器の概略構造を示す縦断面図である。
【図10】図9に示した放射線検出器の作用を示す分解図である。
【図11】第6実施形態に係る放射線検出器の概略構造を示す縦断面図である。
【図12】図11に示した放射線検出器の作用を示す分解図である。
【図13】第7実施形態に係る放射線検出器の概略構造を示す縦断面図である。
【図14】図13に示した放射線検出器の作用を示す分解図である。
【図15】第8実施形態に係る放射線検出器の概略構造を示す縦断面図である。
【図16】図15に示した放射線検出器の作用を示す分解図である。
【図17】第9実施形態に係る放射線検出器の概略構造を示す縦断面図である。
【図18】図17に示した放射線検出器の作用を示す分解図である。
【図19】第10実施形態に係る放射線検出器の概略構造を示す縦断面図である。
【図20】図19に示した放射線検出器の作用を示す分解図である。
【図21】第11実施形態に係る放射線検出器の概略構造を示す縦断面図である。
【図22】図21に示した放射線検出器の作用を示す分解図である。
【図23】第12実施形態に係る放射線検出器の概略構造を分解して示す縦断面図である。
【図24】第13実施形態に係る放射線検出器の概略構造を分解して示す縦断面図である。
【図25】第14実施形態に係る放射線検出器の概略構造を分解して示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…操作グリップ、1A…グリップエンド部、1B…グリップボディ下部、1C…開口部、1D…バッテリーカバー、2…放射線検出プローブ、3…電源部、3A…バッテリー、3B…リード線、3C…電源部接続コネクタ、4…電源スイッチ部、4A…電源スイッチ、4C…スイッチ接続コネクタ、4E…スイッチ接続コネクタ、4F…スイッチ接続コネクタ、5…制御部、6…液晶表示部、6A…液晶パネル、7…音声出力部、7A…スピーカ、…スピーカ接続コネクタ7C、7D…スピーカ接続コネクタ、8…電源スイッチ部、9…止ネジ、10…止ネジ、11…外部電源供給ケーブル、11A…外部電源接続コネクタ、11C…電源部接続コネクタ、11D…電源部接続コネクタ、12…検出感度可変つまみ、13…音量可変つまみ。

Claims (3)

  1. 操作グリップの先端側に放射線検出プローブが突設され、前記操作グリップには、前記放射線検出プローブにより検出される放射線強度を表示する液晶表示部および音声出力部と、前記放射線検出プローブ、液晶表示部および音声出力部に給電する電源部と、この電源部をオン・オフする電源スイッチ部とが設けられている放射線検出器であって、
    前記操作グリップは、グリップエンド部を構成する着脱部分と、この着脱部分が着脱される本体部分とに分割構成され、かつ、本体部分が滅菌処理可能な容器として構成されており、
    前記電源部は、前記操作グリップの本体部分に配設され、かつ、本体部分に対してバッテリーまたはバッテリー部が着脱自在に構成され、
    前記液晶表示部が前記操作グリップの本体部分の先端部に配設され、前記音声出力部が前記グリップエンド部に配設されていることを特徴とする放射線検出器。
  2. 請求項1に記載の放射線検出器であって、前記電源スイッチ部が前記グリップエンド部に配設されていることを特徴とする放射線検出器。
  3. 請求項1または2に記載の放射線検出器であって、放射線検出プローブの検出感度を変更可能な検出感度可変部と、放射線検出プローブにより検出され放射線強度を表示する音声表示や画像表示を変更可能な表示可変部とが前記グリップエンド部に配設されていることを特徴とする放射線検出器。
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