JP4191406B2 - 水田用除草粒剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水田用除草粒剤及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、水田の除草は、田植えの前後の比較的早い時期に初期剤を処理し、約1ケ月経過後に中期剤を処理する体系処理といわれるものと、田植え後に一度除草剤を処理するだけで済ませる一発処理とがある。
【0003】
水田用除草剤は、近年、種々の剤型が開発されてきてはいるが、未だ粒剤が一定の割合を占めている。粒剤は、多くの場合、鉱物質微粉を主なる増量剤とし、有効成分が固体の場合は、粉砕された有効成分と共に湿式で造粒するか、或いは予め有効成分を含有しないか、又は一部の有効成分のみを含有する基粒を湿式造粒法で造粒し、得られる基粒に粉砕した有効成分又はそのプレミックスを被覆することにより生産されるのが一般的である。また、有効成分が液体又は低融点の固体の場合には、予め有効成分を含有しないか又は一部の有効成分のみを含有する基粒を造粒し、得られる基粒に液体の、又は液状化した有効成分を吸収させることにより生産されることが多い。
【0004】
有効成分の面では、最近、ヒエが大きくなってからでも有効に処理できる除草剤(シハロホップブチル)が開発され、中期剤の母剤としても多く使用されるようになってきた。しかしながら、この除草剤は、接触的にのみ作用するため、有効成分を水面に浮かせ、ヒエの茎葉に接触させる必要がある。
【0005】
このため、シハロホップブチルを有効に働かせるために、特定の有機溶媒にシハロホップブチル原体を溶解させ、この溶液を湿式で造粒した水溶性のキャリヤーに吸収させることにより、シハロホップブチルの浮上性及び接触吸収性を向上させる技術が提案され、実用に供されている(特開平5−65201号公報及び特開2000−119108号公報)。
【0006】
一方、中期剤の処理時期においては、ヒエ以外の雑草も大きくなっているが,シハロホップブチルはヒエにしか実用的な効果がなく、通常の初期剤に使用される除草剤では充分な除草効果が期待できないため、多くの場合、シメトリンやMCPBのエステル又はその塩を配合し、いわゆるSM剤といわれる配合剤とすることが多い。ところが、これらの有効成分、特にシメトリンは水中濃度が一時的に濃厚な状態になったり、水面に浮いてイネ体と接触したりすると、土壌や気象条件によっては、イネに対して薬害を生じてしまうことがある。
【0007】
上記シハロホップブチルの技術を、SM剤に適用すると、シメトリンの一部が上記溶液と共に浮上し、しかも浮上しなかったシメトリン原体も、キャリヤーの溶解に伴って、直ちに溶解して、水面及び田面水中のシメトリン濃度が局部的に高濃度になってしまい、イネに対して薬害を生じることがある。
【0008】
このように、両者の混合剤においては、シハロホップブチルは効力面から処理直後に水面に浮かせ、水面に拡散させる必要があるのに対して、シメトリンは粒剤から田面水中へ比較的ゆっくりと放出させないと薬害を生じてしまう危険性がある。このため、これらの配合剤においては、シハロホップブチルは処理直後に水面に浮かせて拡がらせ、シメトリンは比較的ゆっくりと粒剤から田面水中へ溶解させるという技術の開発が急がれていた。しかしながら、このような技術は、同一製剤中に含まれる有効成分に、全く相反する機能を持たせようとするものであり、難しい対応を迫られてきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、有効成分としてシハロホップブチル及びシメトリンを含有する水田用除草粒剤において、処理直後は粒剤を崩壊させず、シハロホップブチルを処理直後に水面に浮上・拡散させることによって、その除草活性を発揮させると共に、シメトリンの処理直後の浮上及び溶出を抑制することによって、その薬害を最小限に抑え、しかも、シハロホップブチルが浮上した後は、粒剤を崩壊させてシメトリンを水中に溶出させ、局所的なシメトリン濃度の上昇を防いで薬害を防止し、実用に耐え得る水田用中期除草粒剤を提供せんとするものである。
【0010】
上記のような現状に鑑み、本発明者らは、有効成分としてシハロホップブチル及びシメトリンを含有する粒剤を調製するに際し、まず、結合剤として、加熱により、水との混和により又は水と混和しこれを加熱することにより糊状になる天然物又はその誘導体を用い、それ自体では、水中で非崩壊性のシメトリン含有基粒を調製し、これに、シハロホップブチル及び該結合剤に作用する酵素を含有するオイルプレミックスを吸収若しくは被覆させてやれば、粒剤は水分のない状態での保存中には、酵素が働かないので粒剤としての形状を有するが、一旦粒剤を水田に処理すると、酵素が徐々に活性を発揮して結合剤に作用するため、水田に処理直後には粒剤は崩壊せず、シハロホップブチルを含有するオイル成分だけが水面に浮上するが、オイル成分が浮上した後暫くすると、酵素の働きによって結合剤が分解するため、粒剤が徐々に崩壊し、崩壊した粒からシメトリンがゆっくりと溶出するため、シハロホップブチルの効力を損ねることなく、しかもシメトリンの薬害を最小限に押さえ、且つシメトリンの効力をも十分に発揮し得る粒剤とすることができることを見出し、本発明を完成した。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、加熱により、水との混和により又は水と混和しこれを加熱することにより糊化する天然物又はその誘導体、及び該天然物又はその誘導体に作用する酵素を含有することを特徴とする、有効成分としてシハロホップブチル及びシメトリンを含有する崩壊時間の調節された水田用除草粒剤、並びに、加熱により、水との混和により又は水と混和しこれを加熱することにより糊化する天然物又はその誘導体及びシメトリンを含有する粉末状組成物を造粒し、得られた水中で非崩壊性の基粒に、シハロホップブチル及び該天然物又はその誘導体に作用する酵素を含有するオイルプレミックスを吸収若しくは被覆する水田用除草粒剤の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)は、化学名がbutyl(R)-2-[4-(4-cyano-2-fluorophenoxy)phenoxy]propionateである、ペスティサイド・マニュアル第11集第297〜298ページに記載の水田用除草剤であり、ヒエに対してしか実用的効果を示さないが、葉令の進んだヒエにも接触的に作用して卓効を示す。しかも、稲に対しては薬害がないという特徴を有している。融点は50℃と比較的低く、水溶解度は0.7ppm(pH7.0、20℃)と極めて小さい。接触的にしか作用しないので、水田中においては、水面に浮かせ、拡がらせ、ヒエに接触させる必要がある。
【0013】
一方、シメトリン(simetryn)は、化学名がN2,N4-diethyl-6-methylthio-1,3,5-triazine-2,4-diamineである、ペスティサイド・マニュアル第11集第1108〜1109ページに記載の除草剤であり、水田においては、主に葉令の比較的進んだ広葉雑草の防除剤として使われる。融点は82〜83℃であるが、水溶解度は400mg/l(20℃)と、水田用除草剤としては比較的高い。このため、散布ムラがあると田面水中で局部的に高濃度になりやすく、原体が水面に浮遊すると、イネ体に接触して薬害を生じやすい。
【0014】
これら両有効成分は、雑草の葉令が進んでも有効であるため、水田の中期処理剤中に好んで同時配合されるが、シハロホップブチルは、処理後速やかに水面上に浮遊・拡展させるのが好ましいのに対し、シメトリンは、粒剤中より徐々に田面水中に放出されるのが望ましい。このように、両者は同一製剤中に配合されて、水田に於いては全く相反する挙動をとる必要があり、両有効成分の除草活性を充分に発揮させ、且つ薬害のない製剤を開発することは、この製剤を製品化するうえで重要なテーマであった。
【0015】
本発明において、加熱により、水との混和により又は水と混和しこれを加熱することにより糊化する天然物又はその誘導体とは、少量の水を加えることによって糊化するか、又は水を加えるか若しくは加えることなく、加熱することによって糊状又はゲル状になる性質を有する天然物又はその誘導体であって、乾燥した粒剤中では結合剤の役割を果たし、これらを結合剤として調製した粒剤は、本来水中で崩壊しないものである。
【0016】
このような天然物又はその誘導体としては、例えば、澱粉系のもの、セルロース系のもの、蛋白質を含有する物質、天然ガム系のもの等がある。
【0017】
澱粉系のものとしては、例えば、澱粉含有物、澱粉、加工澱粉等を挙げることができる。
【0018】
澱粉含有物としては、例えば、小麦粉、米粉、大豆粉、トウモロコシ粉、甘藷粉、馬鈴薯粉、タピオカの粉末等の澱粉を含有する穀物粉や地下澱粉の原料粉末を挙げることができる。
【0019】
澱粉は、これら澱粉含有物から得られる澱粉であり、その原料によって、例えば、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、トウモロコシ澱粉、タピオカ澱粉等といわれる。
【0020】
また、加工澱粉としては、例えば、これらの澱粉を人工的に加工したα化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、架橋澱粉、可溶性澱粉、デキストリン等を挙げることができる。これらの内、デキストリンは、分解の程度に応じて種々のグレードがあり、分解程度の進んでいないものを粒剤の結合剤に用いると、粒剤は水中で崩壊しないが、分解の進んだものを用いると、粒剤は水中で崩壊するようになる。本願においては、これらのうち、粒剤が水中で非崩壊性を示すものだけに限られる。
【0021】
セルロース系のものとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース及びその塩、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体を挙げることができる。これらにもそれぞれ原料となるセルロースの分子量、エーテル化度、エステル化度、塩の種類等によって、粒剤の結合剤として用いた場合に粒を水中で崩壊させるものと崩壊させないものとがある。本願は水中で粒を崩壊させないタイプのみに限られる。
【0022】
蛋白質を含有する物質としては、例えば、動物の骨等から得られるゼラチン、牛乳から得られるカゼイン及びその塩、小麦から得られるグルテン等を挙げることができ、好適には、ゼラチン又はカゼイン及びその塩である。
【0023】
天然ガム系のものとしては、例えば、ペクチン、アルギン酸及びその塩やエステル等の誘導体、プルラン、キサンタンガム、ウエランガム、グアーガム等を挙げることができ、好適には、ペクチン、アルギン酸及びその誘導体又はプルランである。
【0024】
これら天然物又はその誘導体の中で、澱粉系及びセルロース系の物が好ましく、特に、α化澱粉、エステル化澱粉又はあまり分解の進んでいないデキストリンが好ましい。これらは水中で、必要に応じてこれを加熱することにより、容易に糊化し、強固な結合力を有するうえ比較的安価である。
【0025】
これら天然物又はその誘導体の粒剤中配合量は、処方やその種類によって異なるが、通常0.01〜80%、好ましくは0.1〜50%、更に好ましくは0.2〜30%である。
【0026】
これら天然物又はその誘導体に作用させる酵素は、以下のものがある。
【0027】
澱粉系に作用するものとしては、アミログルコシダーゼ、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、イソアミラーゼを挙げることができる。
【0028】
アミログルコシダーゼは、細菌や糸状菌によって生産される澱粉分解酵素で、澱粉のα−1,4結合及びα−1,6結合に作用し、グルコース鎖の非還元性末端からグルコースを1分子づつ分離していくエキソ(exo)タイプの酵素である。
【0029】
α−アミラーゼは、細菌や糸状菌によって生産される澱粉分解酵素で、耐熱性、pH安定性に富む。3ヶ以上のα−1,4結合を有するグルコース多糖類のα-1,4結合を加水分解する酵素で、最低5個以上のオリゴ糖を分解してグルコース、マルト−ス、及びオリゴ糖を生成するエンド(endo)タイプの酵素である。澱粉又はその誘導体をランダムに切断し、一気にオリゴ糖にまで分解するので粘度低下能に優れる。
【0030】
β−アミラーゼは、麦芽から得られる澱粉分解酵素で、麦芽アミラーゼとも呼ばれる。最近、細菌、糸状菌からも得られている。澱粉、グリコーゲン、デキストリンなどのα−1,4−グルカンのグルコース鎖の非還元性末端から順次β−マルトースを生成するエキソ(exo)タイプの酵素である。麦芽より生産されるものはα−アミラーゼとの混合物である。
【0031】
イソアミラーゼは、酵母、イネ、ジャガイモ、ソラマメ、麦芽等に存在する。アミロペクチン、グリコーゲンなどの澱粉系多糖類中のα−1,6−グリコシド結合に作用し、α−1,4結合だけからなるアミロース様多糖類を生じるエンド(endo)タイプの酵素である。
【0032】
セルロース系に作用する酵素としてはセルラーゼがある。この酵素は少なくとも3種の酵素よりなる複合酵素で、5炭糖の多糖類であるヘミセルロースに作用するヘミセルラーゼ活性を有するものが多い。セルラーゼはセルロース中のβ−1、4グルカン結合を加水分解し、可溶性の重合物とD−グルコースを生成する。セルラーゼは複合酵素で、以下のような活性を持っている。
【0033】
1活性:天然セルロースを壊す酵素。
【0034】
x1活性:セロデキストリン、セロトリオース、セロビオースを生成するEndo-glucanaseでAsperigillusのようなカビから分離される。
【0035】
x2活性:Cx1から生成されるセロデキストリンを分解し、グルコースを生成する。
【0036】
蛋白質に作用する酵素としては、例えば、細菌プロテアーゼ、糸状菌プロテアーゼ、パパイン、ペプシンを挙げることができる。
【0037】
細菌プロテアーゼは、B.subtilisより生産される酵素で、その作用pHから中性プロテアーゼとアルカリプロテアーゼに分類される。蛋白質とペプチドに作用し、製パン、ドライクリーニング、家庭用洗剤等に利用されている。
【0038】
糸状菌プロテアーゼには、Aspergillus起源、Rhizopus起源、Streptomyces起源のもの等があり、その起源によって性質が大きく異なる。我が国では古くから味噌、醤油の製造に大豆の蛋白質を分解するのに利用されている。多くはエキソ(exo)タイププロテアーゼとエンド(endo)タイププロテアーゼの混合物と見られ、菌株によってアミラーゼの含量が異なっている。また菌株によってセルラーゼ、ホスファターゼ、RNAアーゼ、ペクチナーゼ等が共存している。
【0039】
パパインは、パパイヤの実から製造され、ビールの混濁防止に用いられている。ペプチド、アミド、エステル等の特に塩基性アミノ酸、ロイシン、グリシン等の結合部位を加水分解するもので、未熟パパイヤを原料とする。
【0040】
ペプシンは、芳香族或いはジカルボン酸系のL−アミノ酸残基に隣接するペプチド結合を加水分解する。エステルやアミドには作用しない。pH1.8〜2.5のような極めて低いpHでも作用する。
【0041】
この他に、抗炎症薬として用いられる蛋白質分解酵素としては、トリプシン、キモトリプシン、プラスミン、セアプローゼ、セラチオペプチダーゼ、ブロメライン等がある。
【0042】
ペクチンに作用する酵素としてはペクチナーゼがある。麻の発酵精錬、果汁やぶどう酒の清澄剤として用いられている。ペクチン分解酵素は一般にペクチナーゼと呼ばれ、ペクチン物質の加水分解に関与する酵素群の総称であり、プロトペクチナーゼ、ペクチンエステラーゼ、ペクチン・ペクチンヒドラーゼ、ポリガラクツロナーゼ、ペクテイトリアーゼ等が含まれる。これらにもそれぞれエンド(endo)タイプとエキソ(exo)タイプがある。
【0043】
アルギン及びその誘導体に作用する酵素には、アルギナーゼ、及びアルギン酸解裂酵素がある。アルギナーゼは、アワビ、サザエ、アメフラシ、ブダイ等の消化液中に存在し、オリゴウロニド、マンヌロン酸、ジ又はトリウロニドを生成する.アルギン酸解裂酵素は、シュードモナス中に存在し、アルギン酸を脱離反応的に分解、不飽和結合を持ったウロン酸を非還元末端とする少糖を生成する.
プルランに作用する酵素には、プルラナーゼ、イソプルラナーゼがある。プルラナーゼは、プルラン、アミロペクチン、グリコーゲンのα−1,6結合を加水分解し、マルトリオース、アミロース様直鎖多糖類を生じる。プルランにエンド(endo)タイプに作用する。イソプルラナーゼは、プルランのα−1,6グルコシド結合に隣接する還元末端側のα−1,4グルコシド結合を加水分解し、イソパノースを生じる。
【0044】
そのほか、多糖類・ムコ多糖類に作用する酵素として、ヒアルロニダーゼがある。
【0045】
本願において、これら天然物又はその誘導体とそれに作用させる酵素の組み合わせのうちで、好適なものは、天然物又はその誘導体が澱粉含有物、澱粉又は加工澱粉であり、且つ酵素がアミログルコシダーゼ、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ又はイソアミラーゼの組み合わせより選ばれるもの、又は天然物又はその誘導体がセルロース誘導体であり、且つ酵素がセルラーゼの組み合わせよりなるものであり、より好適には、澱粉系物質が種々の穀物粉、種々のデンプン類、これら澱粉より得られるα化澱粉又は種々の加工澱粉であり、且つ酵素がエンド(endo)タイプのα−アミラーゼ又はイソアミラーゼであり、又はセルロース誘導体がカルボキシメチルセルロース若しくはその塩、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース又はヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、且つ酵素がエンド(endo)タイプのセルラーゼであるものである。エキソ(exo)タイプの酵素であっても支障はないが、天然物又はその誘導体の末端にしか作用しないため、結合剤として働くこれら天然物又はその誘導体を分解するのにやや時間がかかり、その間にシメトリンが粒剤の周辺に高濃度に溶出・吸着してしまい、局所的にシメトリン濃度が高くなる危険性がある。また、澱粉はβ澱粉の状態では結合剤として働かず、酵素が働きにくいので、水を加えて加熱し、α化しておく必要がある。
【0046】
酵素の粒剤中の配合量は、天然物又はその誘導体の種類とその配合量並びに酵素の種類とその力価等により大幅に変化するが、通常、0.0001〜10%、好適には0.001〜5%、更に好適には0.01〜3%である。例えば、本願の最も好適な適合例であるα化澱粉とα−アミラーゼとの組み合わせにおいて、酵素が高純度品の場合、その添加量は、α化澱粉に対し、50〜2000ppmといった極微量の配合であっても、その効果を発揮することができる。また、酵素の配合量を調節することによって、粒剤の崩壊時間を調節することができる。
【0047】
本願の粒剤には、一方の有効成分であるシハロホップブチルを水面に浮かせるための助剤としては、できればシハロホップブチルと相溶性があり、水とは自由には相溶せず、高沸点・高引火点で、比重が1以下の有機溶媒を配合するのが好ましい。このような有機溶媒としては、例えば、キシレン、トリメチルベンゼン、ジエチルベンゼン、メチルナフタレン、アルキルベンゼン、フェニルキシリルエタン等の芳香族溶媒、ナフテン系高沸点溶媒、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールのようなアルコール類、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコールのようなケトン類、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールメチルエーテル、3−メトキシー3−メチルー1−ブタノールアセテートのようなグリコール誘導体、乳酸ブチル、酪酸ブチル、フタル酸ジオクチル、やし脂肪酸メチルエステルのような脂肪酸エステル類、流動パラフィン、イソパラフィン、マシン油等のパラフィン系溶媒等を挙げることができる。これらのうちで好ましい溶媒は水面拡展性を有する溶媒で、且つ水とは自由に相溶しないものがよく、特にグリコール誘導体、脂肪酸エステル類又はパラフィン系溶媒が好ましい。
【0048】
これらの有機溶媒の配合量は、シハロホップブチルを水面に浮かせることができれば十分であるが、一般的には、シハロホップブチルに対して0.1〜30倍、好適には0.3〜20倍、更に好適には0.5〜10倍である。
【0049】
本発明の粒剤には、必要に応じて、その他の有効成分を配合することができる。有効成分は、除草剤、殺虫剤、殺菌剤、植物成長促進剤のいずれでも良い。
【0050】
除草剤としては、例えば、ピラゾレート、ベンゾフェナップ、ピラゾキシフェン等のピラゾール系除草剤;ベンスルフロンメチル、イマゾスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、エトキシスルフロン、アジムスルフロン、シクロスルファムロン等のスルホニルウレア系除草剤;ブタクロール、プレチラクロール、テニルクロール等のクロロアセトアニライド系除草剤;チオベンカルブ、モリネート、ジメピペレート、エスプロカルブ等のカーバメート系除草剤;ジメタメトリン等のトリアジン系除草剤;クロメトキシニル、ビフェノックス等のジフェニルエーテル系除草剤;オキサジアルギル、ペントキサゾン等のプロトックス阻害剤;ナプロアニリド、MCPA及びそのアルカリ金属塩及びエステル類、2,4−D及びそのアルカリ金属塩及びエステル類,MCPB及びそのエステル類、クロメプロップ等のフェノキシ系除草剤;ピリブチカルブ、ブタミホス、メフェナセット、アニロホス、ピペロホス、ジチオピル、シンメチリン、エトベンザニド、カフェンストロール、エポプロダン、ピリミノバックメチル、オキサジクロメホン、フェントラザミド等のその他のヒエ剤;ダイムロン、クミルロン、ブロモブチド、ベンフレセート、ベンゾビシクロン等のカヤツリグサ科に除草効果を示す水田除草剤;ベンタゾン、キノクラミン等のその他の水田除草剤が挙げられる。
【0051】
殺虫剤としては、例えばイソキサチオン、プロパホス、トリクロルホン、モノクロトホス、アセフェート、チオシクラム、カルタップ、ベンスルタップ、ベンフラカルブ、フラチオカルブ、ブプロフェジン、フェノブカルブ、イミダクロプリド、ニテンピラム、アセタミプリド等の浸透移行性殺虫剤;シクロプロトリン、エトフェンプロックス、シラフルオフェン等のイネミズゾウムシやイネドロオイムシのような水面近く、又は水中に生息する害虫に有効な合成ピレスロイド等が挙げられる。
【0052】
殺菌剤としては、プロベナゾール、イソプロチオラン、イプロベンホス、トリシクラゾール、ピロキロン、カルプロパミド、アゾキシストロビン等のイモチ剤;フルトラニル、メプロニル、チフルザミド、フラメトピル、シメコナゾール等のモンガレ剤;テクロフタラム、ベノミル等が挙げられる。
【0053】
植物調節剤としては、イナベンフィド、パクロブトラゾール、ウニコナゾール、トリアペンテノール等が挙げられる。
【0054】
これらの中で、好適には、フェノキシ系除草剤やカヤツリグサ科に除草効果を示す水田除草剤、イモチ剤、モンガレ剤等の殺菌剤、浸透移行性殺虫剤が好適に配合される。
【0055】
用いられるその他の農薬有効成分の配合量は、本発明の水面施用農薬粒剤に対して、通常、0.1〜80%であり、好適には0.5〜50%であり、より好適には1〜30%である。
【0056】
この他に、本発明の粒剤中には、必要に応じて、肥料成分を配合することもできる。
【0057】
本発明の粒剤には、必要に応じて、増量剤を配合することができる。増量剤には、一般的に農薬粒剤の増量剤として使用される無機或いは有機の増量剤を用いることができる。無機の増量剤は、例えば、硅石、陶土、カオリナイト若しくはパイロフィライトを主成分とする粘土鉱物、炭酸カルシウム、タルク、ベントナイト、酸性白土、アタパルジャイト、ゼオライト、合成シリカ、消石灰等の粉末状鉱物質キャリヤー、並びに塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム等の無機塩又は尿素であり得るが、ベントナイト、酸性白土、アタパルジャイト、ゼオライト等を大量に用いると、それ自体の膨潤性により粒剤が水中で崩壊してしまうことがあるうえ、シハロホップブチルが浮かなくなったり、シメトリンが吸着されやすい欠点がある。有機系の増量剤は、例えば、木粉、籾殻粉、ヤシ殻やコーヒーの粉末、ケナフ粉末、小麦・米・大豆等種々の穀物粉、安息香酸ナトリウム等の有機酸塩、砂糖、グルコース等の糖類、セルロース粉末、澱粉、ふすま、米ぬか等の有機物を挙げることができる。
【0058】
これらのうちで好ましい増量剤は、硅石、陶土、カオリナイト若しくはパイロフィライトを主成分とする粘土鉱物又は炭酸カルシウムである。これらは有効成分に対する吸着性が弱く、膨潤性がないので、好都合である。
【0059】
これら増量剤の粒剤中配合量は、有効成分の含量、製品設計によって異なるが、通常、1〜90%、好ましくは5〜80%、より好適には10〜50%である。
【0060】
本願の粒剤には、造粒性の改良、有効成分の水に対する濡れの促進、有効成分の水面或いは水中での拡散性の改良等の目的で、必要に応じて界面活性剤を配合することができる。界面活性剤は、通常農薬の製剤に用いられるものの中から適宜選択して用いれば良く、非イオン性、アニオン性、カチオン性、両性イオン性のいずれでも良い。
【0061】
ノニオン性のものとしては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアリールアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとの共重合物、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ヒマシ油等の油脂及びその硬化物にエチレンオキサイドを付加させた界面活性剤、アセチレン系界面活性剤、シリコン系界面活性剤等を挙げることができる。
【0062】
アニオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸の塩、アルキルスルホサクシネートの塩、アルキルメチルタウリンの塩、高級アルコール硫酸エステルの塩、α−オレフィンスルホン酸の塩、種々の石鹸類、リグニンスルホン酸塩、(アルキル)ナフタレンスルホン酸及びその縮合物の塩、フェノールスルホン酸及びその縮合物の塩、上記種々のノニオン性界面活性剤の−OH末端をリン酸或いは硫酸でエステル化したものの塩、種々のカルボン酸型或いはスルホン酸型のポリソープ等を挙げることができる。
【0063】
カチオン系界面活性剤としては、例えば、高級アルキルアミン、高級アルキルアミン・エチレンオキサイド付加物、イミダゾリン型界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。
【0064】
両性界面活性剤としては、例えば、アミノ酸型及びベタイン型界面活性剤を挙げることができる。
【0065】
これらのうちで、好ましいものは、ノニオン系又はアニオン系界面活性剤であり、中でも、種々のノニオン系界面活性剤は、水不溶性の有効成分の水濡れを改良する目的で、アルキルベンゼンスルホン酸の塩、アルキルスルホサクシネートの塩は造粒性改良の目的で、アセチレン系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、αオレフィンスルホン酸の塩は有効成分の水面での拡散性を改良する目的で、また、リグニンスルホン酸塩、(アルキル)ナフタレンスルホン酸及びその縮合物の塩、フェノールスルホン酸及びその縮合物の塩、種々のカルボン酸型或いはスルホン酸型のポリソープは粒剤の崩壊分散性を改良する目的で好適に使用される。
【0066】
これら界面活性剤の粒剤中配合量は、通常0.01〜10%、好適には0.02〜5%、更に好適には0.03〜3%である。界面活性剤を多く配合すると、その種類によっては、シハロホップブチルの浮上を阻害する場合があるので注意を要する。
【0067】
本発明の粒剤中には、更に必要に応じて有効成分の安定化剤、色素、pH調節剤、薬害防止剤等の種々の補助剤を添加することができる。
【0068】
本発明の粒剤は、通常、以下のようにして調製することができる。
【0069】
まず、シメトリン原体を含む主として粉末状補助剤を必要に応じて粉砕・混合し、これに適量の練合水を加えて練合し、湿式造粒(好適には、押出し造粒である。)する。この際、天然物又はその誘導体の結合力を充分に働かせるために、必要に応じて加熱するか、天然物若しくはその誘導体を練合水中に溶かせるか、又は水を加えて加熱糊化させた後、練合するのが望ましい。また、界面活性剤は必要に応じて練合水中に添加することも可能である。次いで、得られた湿粒を、流動層乾燥機、棚型乾燥機、送風棚型乾燥機、バンド乾燥機等の適当な乾燥機を用いて乾燥させ、適当な粒度に篩い分けて、シメトリンを含有する水中で非崩壊性の基粒を得る。別に、シハロホップブチル原体及び酵素ならびにその他の液状又は低融点の原体等を、必要があれば、適当な溶媒に溶解・懸濁させ、更に必要に応じて、界面活性剤の一部又は全部を溶解させたシハロホップブチルのオイルプレミックスを調製し、これを先に得られた基粒に吸収・被覆させれば本発明の粒剤を得ることができる。
【0070】
造粒機には、例えば、適当な口径を有するスクリーンを付した横押し型押出し造粒機、バスケット型造粒機、ツインドームグラン等の押出し造粒機、又は、流動層造粒機、転動造粒機、攪拌造粒機等の湿式造粒機を使用することができる。
【0071】
かくして得られる粒剤の粒度は、通常0.1〜5mm、好ましくは0.3〜3mm、更に好ましくは0.5〜2mmである。粒剤が細か過ぎると、水田に施用したときに粒剤が浮いてしまって本願の目的を達成できないし、大き過ぎると撒きムラが生じ、シメトリンの薬害が出易くなる。
【0072】
かくして得られた本願の粒剤は、水田中に手撒きあるいは散粒機、ラジコンヘリ等を用いて均一散布する。
【0073】
本願の農薬粒剤は、乾燥状態では、天然物又はその誘導体の結合力が良く効いているため充分な硬度を有するが、一旦水田中に施用すると、投入直後には粒剤は崩壊しないが、暫くすると、酵素が粒剤中の結合剤である天然物又はその誘導体に作用し、これを分解するため、結合力が弱まり、粒剤はゆっくりと崩壊を始め、ついには完全に崩壊してしまう。粒剤が非崩壊のうちに、シハロホップブチルのオイルプレミックスは、水面に浮上し、水面を広い範囲に拡散するが、オイル中にシメトリン原体はほとんど存在しない。一方、オイル成分が浮上し、粒剤が崩壊した後は、シメトリン原体が田面水中に溶解し、水中を広い範囲に拡散していく。シメトリン原体は、比較的水に対する溶解度が高いため、粒が崩壊後は比較的早く溶解拡散し、崩壊した粒剤中に長時間に亘ってとどまることはなく、シメトリンの局在による薬害も防止することができる。
【0074】
以下に、実施例、比較例及び試験例を記して、本願の実施の態様をより詳細に説明するが、本願はこれらに限定されるものではない。尚、例中%又は部とあるは質量基準である。
【0075】
【実施例】
【0076】
【実施例1】
加工澱粉及びα−アミラーゼを含有する農薬粒剤
(1)シメトリンプレミックス
シメトリン原体 5.10部及びロカヘルプ439(粉末状パーライト 三井金属鉱業株式会社製) 0.90部を混合し、ECKサンプルミル(ハンマーミル、ダルトン株式会社製、スクリーン径3mm)により粉砕し、シメトリン85%を含有するプレミックスを得た。
(2)シメトリン基粒
(1)で得られたシメトリンプレミックス 5.30部、ロカヘルプ439 10.00部、アミコールHF(α化デンプン、日澱化學株式会社製) 4.00部及びクレー(硅石を主成分とする粘土鉱物、風ヒ、啓和炉材株式会社製)60.39部の混合粉末に、ニューコール291PG(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム塩、日本乳化剤株式会社製)の0.08%水溶液 24.00部を加え、練合したのち、バスケット型造粒機(菊水製作所株式会社製、RG−5M型、スクリーン径1.0mmφ)にて押出し造粒し、ミゼットドライヤー(流動層乾燥機、ダルトン株式会社製)を用いて、送風温度80℃で乾燥した。得られた乾燥粒を、開口径1mm及び0.5mmの篩を用いて整粒し、シメトリン基粒79.71部を得た。この基粒は、水中で崩壊しない。
(3)オイルプレミックス
シハロホップブチル原体 1.50部、ベンフレセート原体 6.00部、MCPB−エチル原体 2.40部、DBDG(ジエチレングリコールジブチルエーテル、日本乳化剤株式会社製) 7.29部、アイソゾール400(イソパラフィン、日本石油化学株式会社製)2.50部及びN−メチル−2−ピロリドン(三菱化学株式会社製)0.50部を混合溶解した中に、α―アミラーゼ3A(α−アミラーゼ、阪急バイオインダストリー株式会社製)0.1部を加えて混合・分散させ、オイルプレミックス懸濁液20.29部を得た。
(4)農薬粒剤
ポリ袋中で、(2)で得られたシメトリン基粒 79.71部に、(3)で得られたオイルプレミックス懸濁液20.29部を加えて、混合し、基粒にオイルプレミックスを吸収・被覆させて、シメトリン4.5%、シハロホップブチル1.5%、ベンフレセート 6.0%及びMCPB−エチル 2.4%を含有する本発明の農薬粒剤を得た。この粒剤は、水中で投入直後には崩壊しないが、暫くすると表面から崩壊を始め、凝集型に崩壊する。
【0077】
【実施例2】
澱粉及びイソアミラーゼを含有する農薬粒剤
実施例1記載のアミコールHFの代わりに馬鈴薯澱粉、α−アミラーゼ3Aの代わりにイソアミラーゼ(林原株式会社製)を用い、澱粉は、練合水中に加えて加熱し、糊化して用い、それ以外は実施例1と全く同様にして、シメトリン4.5%、シハロホップブチル1.5%、ベンフレセート 6.0%及びMCPB−エチル 2.4%を含有する本発明の農薬粒剤を得た。
【0078】
この基粒は、水中では非崩壊であるが、農薬粒剤は、水中投入後すぐには崩壊しないが、暫くすると凝集型に崩壊する。
【0079】
【実施例3】
澱粉含有物及びα−アミラーゼを含有する農薬粒剤
実施例1記載のアミコールHFの代わりに小麦粉を用い、小麦粉は、予め練合水に加えて加熱し、糊化してから用い、それ以外は実施例1と同様にして、シメトリン4.5%、シハロホップブチル1.5%、ベンフレセート 6.0%及びMCPB−エチル 2.4%を含有する本発明の農薬粒剤を得た。
【0080】
この基粒は、水中では崩壊しないが、農薬粒剤は、水中投入後すぐには崩壊しないが、暫くすると崩壊する。
【0081】
【実施例4】
セルロース誘導体及びセルラーゼを含有する農薬粒剤
実施例1記載のアミコールHFの代わりにセロゲンEP(カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、第一工業製薬株式会社製)、α−アミラーゼ3Aの代わりにセルロシン(セルラーゼ、阪急バイオインダストリー株式会社製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、シメトリン4.5%、シハロホップブチル1.5%、ベンフレセート 6.0%及びMCPB−エチル 2.4%を含有する本発明の農薬粒剤を得た。
【0082】
この基粒は、水中では崩壊しないが、農薬粒剤は、水中に投入後すぐには崩壊しないが、暫くすると凝集型に崩壊する。
【0083】
【比較例1】
加工澱粉を含有し、酵素を含有しない農薬粒剤
(1)シメトリン基粒
実施例1(2)のシメトリン基粒処方のうち、クレーを60.49部とした以外は全く同様にしてシメトリン基粒79.81部を得た。
(2)オイルプレミックス
実施例1(3)のオイルプレミックス処方のうち、αアミラーゼを除いてオイルプレミックス20.19部を得た。
(3)農薬粒剤
(1)で得られた基粒 79.81部に対し、(2)で得られたオイルプレミックス 20.19部を混合・吸収させて、シメトリン4.5%、シハロホップブチル1.5%、ベンフレセート 6.0%及びMCPB−エチル 2.4%を含有し、酵素を含有しない農薬粒剤を得た。
【0084】
この基粒は水中で崩壊せず、農薬粒剤も水中で崩壊しない。
【0085】
【比較例2】
セルロース誘導体を含有し、酵素を含有しない農薬粒剤
(1)シメトリン基粒
実施例4のセロゲンEPの代わりに、セロゲン7A(カルボキシメチルセルロースナトリウム塩 第一工業製薬株式会社製)を用い、クレーを60.49部とした以外は実施例4と同様にして、シメトリン基粒79.81部を得た。
(2)農薬粒剤
(1)で得られた基粒 79.81部に対し、比較例1(2)のオイルプレミックス 20.19部を混合・吸収させて、シメトリン4.5%、シハロホップブチル1.5%、ベンフレセート 6.0%及びMCPB−エチル 2.4%を含有し、セルラーゼを含有しない農薬粒剤を得た。
【0086】
この基粒は水中で容易に崩壊し、農薬粒剤も水中で短時間に崩壊する。
【0087】
【比較例3】
加工澱粉を含有し、酵素を含有しない農薬粒剤
(1)基粒
実施例1(1)のシメトリンプレミックス 5.30部、ベントナイト(穂高印、豊順鉱業株式会社製) 20.00部、トリポリリン酸ソーダ 3.00部、アミコールNo.1(酵素変性デキストリン 日澱化學株式会社製) 4.00部、ロカヘルプ439 10.00部及び炭酸カルシウム粉末(カルフィン600 足立石灰工業株式会社製) 37.49部の混合粉末に0.08%のニューコール291PG水溶液 24.00部を加え練合した後、実施例1と同様に造粒、乾燥及び整粒してシメトリン基粒79.81部を得た。
(2)農薬粒剤
(1)で得られた基粒 79.81部に対し、比較例1(2)のオイルプレミックス 20.19部を混合・吸収させて、シメトリン4.5%、シハロホップブチル1.5%、ベンフレセート 6.0%及びMCPB−エチル 2.4%を含有する一般的処方の農薬粒剤を得た。
【0088】
この基粒は水中で崩壊し、農薬粒剤も水中で崩壊する。
【0089】
【比較例4】
加工澱粉を含有し、酵素を含有しない農薬粒剤
(1)基粒
実施例1(1)のシメトリンプレミックス 5.30部、塩化カリウム 40.00部、アミコールNo.1 2.00部、ホワイトカーボン 2.00部、ベントナイト 5.00部及びタルク 25.51部の混合粉末に水を加えて練合した後、実施例1と同様に造粒、乾燥及び整粒してシメトリンを含有する基粒79.81部を得た。
(2)農薬粒剤
(1)で得られた基粒 79.81部に対し、比較例1(2)のオイルプレミックス 20.19部を混合・吸収させて、シメトリン4.5%、シハロホップブチル1.5%、ベンフレセート 6.0%及びMCPB−エチル 2.4%を含有する農薬粒剤を得た。
【0090】
この農薬粒剤は水中に投じると沈降するが、暫くすると、キャリヤーの溶解に伴って、オイルプレミックスが粒とともに水面に浮上し拡散する。
【0091】
【比較例5】
加工澱粉を含有し、酵素を含有しない農薬粒剤
(1)シメトリン基粒
実施例1(1)のシメトリンプレミックス 5.30部、安息香酸ナトリウム50.05部、ロカヘルプ439 16.25部及びアミコールNo.3−L(酵素変性デキストリン、日澱化学株式会社製) 8.19部の混合粉末に0.08%のNE―291PG水溶液 24部を加え練合した後、実施例1と同様に造粒、乾燥及び整粒してシメトリンを含有する基粒79.81部を得た。
(2)農薬粒剤
(1)で得られた基粒 79.81部に対し、比較例1(2)のオイルプレミックス 20.19部を混合・吸収させて、シメトリン4.5%、シハロホップブチル1.5%、ベンフレセート 6.0%及びMCPB−エチル 2.4%を含有する農薬粒剤を得た。
【0092】
この農薬粒剤は水中に投じると沈降するが、暫くすると、粒剤は浮上・沈降を繰り返し、オイルプレミックスが粒剤の崩壊物と共に水面に浮上し拡散する。
【0093】
【試験例1】
崩壊性試験
直径90mmのガラス製シャーレに3度硬水50mlを入れて静置し、実施例及び比較例に示した基粒、又は農薬粒剤5粒をほぼ均一になるように投入し、投入直後から基粒又は農薬粒剤が原形をとどめなくなるまでの時間を測定した。投入後2時間に達しても粒が原形のままである場合は、非崩壊と判定した。農薬粒剤の水中での挙動についても観察した。その結果を表1に示す。
【0094】
【表1】
Figure 0004191406
実施例の農薬粒剤は何れも投入直後には崩壊せず、数十分後に凝集型の崩壊を示した。この間に粒剤からはオイルが浮上し、盛んに水面で拡散する様子が認められた。
【0095】
一方、比較例1の農薬粒剤は2時間後にも崩壊せず、オイルの浮上も僅かに見られたに過ぎなかった。
【0096】
また、比較例2の農薬粒剤は、投入直後から崩壊し始め、1〜2分後には崩壊が完了した。オイルの浮上は投入直後から認められたが、オイルと共に一部固体の浮上が見られた。
【0097】
比較例3の農薬粒剤は投入後、すぐに崩壊したが、オイルの浮上が余り見られなかった。
【0098】
比較例4及び5の農薬粒剤はオイルの浮上とともに、粒の浮上が見られた。
【0099】
【試験例2】
有効成分の水面浮上率試験
(1) シメトリン水面浮上率試験
内径7cm、高さ11.7cmの450ml容ネジ口ガラス瓶に3度硬水400mlを入れ、実施例及び比較例の農薬粒剤 約30mgを精密に秤りとって、ほぼ均一になるよう投入し、室温で15分間静置した。その後、酢酸エチル20mlを、ホールピペットを用いて、器壁に沿わせながら静かに加え、さらに10分間静置する。その後、酢酸エチル層4mlをホールピペットで採取し、高速液体クロマトグラフィーで分析することにより、酢酸エチル層に溶解しているシメトリン量を測定し、下式により水面浮上率を計算した。
【0100】
【数1】
水面浮上率(%)=(採取した酢酸エチル層20ml中に溶解しているシメトリン量)÷(試験した農薬粒剤中に含まれるシメトリン量)×100。
【0101】
(2) シハロホップブチル水面浮上率試験
内径7cm、高さ11.7cmの450ml容ネジ口ガラス瓶に3度硬水400mlを入れ、実施例及び比較例の農薬粒剤 約30mgを精密に測りとって、ほぼ均一になるよう投入し、室温で60分間静置した。その後酢酸エチル20mlを静かに加え、さらに10分間静置する。その後、酢酸エチル層4mlをホールピペットで採取し、高速液体クロマトグラフィーで分析した。酢酸エチル層に溶解しているシハロホップブチル量を測定し、下式により水面浮上率を計算した。
【0102】
【数2】
水面浮上率(%)=(採取した酢酸エチル層20ml中に溶解しているシハロホップブチル量)÷(試験した農薬粒剤中に含まれるシハロホップブチル量)×100。
【0103】
(1)及び(2)の結果を表2に示す。
【0104】
【表2】
Figure 0004191406
実施例のサンプルは何れもシメトリンの水面浮上率は低く、しかもシハロホップブチルの水面浮上率は高い値を示した。
【0105】
これに対し、比較例のサンプルはシハロホップが浮上しなかったり、シハロホップブチルは浮上するが、同時にシメトリンも浮上したり、といったデータが得られた。即ち、
比較例1及び3のサンプルは両有効成分とも水面浮上率が低かった。
【0106】
比較例2の粒剤は、水中で崩壊するため、オイルはかなり浮上したが、同時に、一部のシメトリン原体がオイルと共に浮上した。
【0107】
比較例4及び5の粒剤は、水中に投入後短時間のうちに粒剤が浮上するため、オイルの浮上率は高かったが、同時にシメトリンの浮上率も高かった。
【0108】
【試験例3】
シメトリン溶出試験(水中溶出率試験)
内寸 縦30cm、横23cm、高さ11cmのポリバットに常水4kgを入れ、農薬粒剤約70mgを精密に秤りとって、ほぼ均一に投入し、室温で静置した。投入15分後、1時間後、6時間後に、中心部より水面下2cmの位置で、水をサンプリングし、高速液体クロマトグラフィーを用いてシメトリンの水中濃度を分析した。投入した粒剤中のシメトリンが水中に均一に溶解したと仮定した理論濃度に対する割合を溶出率(%)とした。その結果を、表3に示した。
【0109】
【表3】
Figure 0004191406
実施例のサンプルでは、処理直後の溶出率は比較的低く、6時間後にはほぼ完全な溶出率を示した。
【0110】
一方、比較例のサンプルでは、処理後6時間たっても溶出率が10%しかないもの、又は、処理直後から高い溶出率を示すものが見られた。即ち、
比較例1では、処理後6時間経過後も溶出率は10%にしかならず、粒剤中にシメトリンが残存していることが懸念された。
【0111】
比較例2のサンプルでは、処理直後から溶出率は高かった。
【0112】
比較例3においては、初期の溶出率はやや高かったが、その後急激な溶出を示さず、6時間後にはほぼ完全な溶出率となった。
【0113】
比較例4及び5のサンプルにおいては、投入直後から比較的高い溶出率を示し、6時間後にはほぼ100%に達した。しかし、初期の値は比較例2ほど高くはなかった。水面と水中でシメトリンの濃度勾配が生じたものと思われる。
【0114】
【試験例4】
圃場試験
下記の条件で管理した水田を5m2ずつにアゼシートで区切り、処理区を設けた。6月2日に水位を5cmに調節し、各処理区に実施例1〜4及び比較例1〜5の粒剤をそれぞれ10aあたり1kgになるように均一に手撒きした(2連制)。その後1週間は水位を5cmに保った。粒剤手撒き処理後、水稲の薬害を継続観察すると共に、処理20日後に水田に入って除草効果を調べた。その結果を表4に示した。
なお、耕種条件は、以下の通りであった。
【0115】
水田: 10a(滋賀県野洲町野洲)
代かき: 5月7日
田植え: 5月10日(コシヒカリ、機械移植)
初期除草: シング乳剤を5月12日に処理(500ml/10a)
【0116】
【表4】
Figure 0004191406
粒剤手撒き処理当日の気温は30℃に達し、その後も7日間は晴天が続いたが、実施例のサンプルは何れも薬害は認められず、除草効果も良好であった。
【0117】
一方、比較例1では、薬害は見られなかったが、ヒエの残草が目立ち、広葉雑草の残草もところどころで見られた。
【0118】
比較例2では、除草効果はほぼ良好であったが、水稲に葉先枯れが目立った。
【0119】
比較例3は、稲にはわずかに葉鞘褐変を生じたのみであったが、ヒエの残草が目立った。
【0120】
比較例4及び5は、除草効果は良好であったが、水稲の葉鞘褐変及び葉先枯れが顕著で、特に、比較例4ではところどころで欠株を生じた。
【0121】
【発明の効果】
本発明のシハロホップブチルとシメトリンを含有する中期水田用除草粒剤は、薬害を生じることなく、しかも充分な除草効果を発現した。

Claims (17)

  1. 加熱により、水との混和により又は水と混和しこれを加熱することにより糊化する天然物又はその誘導体及びシメトリンを含有する基粒にシハロホップブチル及び該天然物又はその誘導体に作用する酵素を吸収若しくは被覆して得られる、崩壊時間の調節された水田用除草粒剤。
  2. 加熱により、水との混和により又は水と混和しこれを加熱することにより糊化する天然物又はその誘導体及びシメトリンを含有する粉末状組成物を造粒し、得られた基粒にシハロホップブチル及び該天然物又はその誘導体に作用する酵素を含有するオイルプレミックスを吸収若しくは被覆して得られる、請求項1に記載の水田用除草粒剤。
  3. 水とは自由には相溶せず、高沸点・高引火点で、比重が1以下の有機溶媒を含有する、請求項1又は2に記載の水田用除草粒剤。
  4. 有機溶媒が、グリコール誘導体、脂肪酸エステル類及びパラフィン系溶媒からなる群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項3に記載の水田用除草粒剤。
  5. 増量剤を含有する、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の水田用除草粒剤。
  6. 増量剤が、硅石、陶土、カオリナイト若しくはパイロフィライトを主成分とする粘土鉱物又は炭酸カルシウムである、請求項5に記載の水田用除草粒剤。
  7. 天然物又はその誘導体が、澱粉含有物、澱粉及び加工澱粉からなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、且つ酵素が、アミログルコシダーゼ、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ及びイソアミラーゼからなる群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の水田用除草粒剤。
  8. 天然物又はその誘導体が、セルロース誘導体であり、且つ酵素がセルラーゼである、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の水田用除草粒剤。
  9. 天然物又はその誘導体が、蛋白質を含有する物質であり、且つ酵素が、細菌プロテアーゼ、糸状菌プロテアーゼ、パパイン及びペプシンからなる群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の水田用除草粒剤。
  10. 蛋白質を含有する物質が、ゼラチン又はカゼイン若しくはその塩である、請求項9に記載の水田用除草粒剤。
  11. 天然物又はその誘導体が、ペクチンであり、且つ酵素が、ぺクチナーゼである、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の水田用除草粒剤。
  12. 天然物又はその誘導体が、アルギン酸若しくはその誘導体であり、且つ酵素が、アルギナーゼ又はアルギン酸解裂酵素である、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の水田用除草粒剤。
  13. 天然物又はその誘導体が、プルランであり、且つ酵素が、プルラナーゼ又はイソプルラナーゼである、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の水田用除草粒剤。
  14. 酵素が、エンド(endo)タイプである、請求項1乃至13のいずれか一つに記載の水田用除草粒剤。
  15. 加熱により、水との混和により又は水と混和しこれを加熱することにより糊化する天然物又はその誘導体及びシメトリンを含有する粉末状組成物を造粒し、得られた水中で非崩壊性の基粒に、シハロホップブチル及び該天然物又はその誘導体に作用する酵素を含有するオイルプレミックスを吸収若しくは被覆する、請求項1乃至14のいずれか一つに記載の水田用除草粒剤の製造方法。
  16. 基粒の造粒が、湿式造粒法である、請求項15に記載の水田用除草粒剤の製造方法。
  17. 湿式造粒が、押出し造粒である、請求項16に記載の水田用除草粒剤の製造方法。
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