JP4190682B2 - 超音波加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子などのワークに対し、微小径球面を所望の曲率及び深さに精度良く創成加工する技術に関する.
【0002】
【従来の技術】
一般に、光学素子などのワークに対して行う球面創成加工は、CG機(カーブジェネレータ)によって行われる。CG加工の原理は例えば、社団法人「日本オプトメカトロニクス協会」発行の刊行物「光学素子加工技術‘92」において、第35頁に記載されている。
【0003】
図4はこのCG加工の基本的な加工原理を示す。レンズ等のワーク1は回転軸Aに回転可能に取り付けられる。加工を行う砥石2はカップ形状をなしており、回転軸Aと同一平面上の回転軸Bに回転可能に取り付けられる。回転軸Bは、回転軸Aに対して任意の角度θを有している。従って、砥石2は所望球面Rに対応した回転軸Aに対する相対角θを有している。この砥石2は、その最大突出位置3が回転軸Aの軸上に位置するように配置される。又、ワーク1と砥石2とが接触する加工位置の近傍には、研削液の供給タンク(図示省略)に接続されたノズル5が配置され、ノズル5から研削液4が供給される。
【0004】
かかるCG加工は、回転軸A及びBを回転させて、ワーク1及び砥石2をそれぞれを回転させる。そして、ノズル5から研削液4をワーク1及び砥石2に供給しながら、ワーク1を回転軸Aに沿って砥石2側に送り込むことにより、球面創成を行う。
【0005】
図5は特願平10−145463号に記載された従来の加工装置を示す。この加工装置は、超音波を用いて球面の創成加工を行うものであり、加工を行う側の加工軸部10が上方に、加工が施される側のワーク軸部11が下方に配置されている。
【0006】
加工軸部10は架台上部(図示しない)に取り付けられたガイド21に沿って上下方向に移動可能となっていると共に、この移動が定位置で固定されるようになっている。加工軸部10はコントローラ20によって出力及び周波数を制御される超音波振動子22と、超音波振動子22の下端部に一体的に設けられたコーン23と、コーン23の下端部に固定されたホーン24とを備えており、ホーン24の下端には、鋼球からなる球状の工具25が取り付けられている。
【0007】
ワーク軸部11は被加工物であるレンズ26が接着によって固定される載置台27と、載置台27を支持するシリンダ28とを有している。シリンダ28は球状の工具25とレンズ26とが当接した状態の載置台27を上方に押圧して、加工軸部10方向へ荷重を作用させる加圧手段として作用する。
【0008】
載置台27の上面には、マイクロメータ29が当接しており、被加工物26への球面の創成に伴う載置台27の上下方向の変位量を測定するようになっている。このマイクロメータ29はレンズ26への凹球面の創成に伴って載置台27が変位する変位量を測定する測定手投となる。この場合、載置台27の変位量を測定するのに代えて、載置台27側を定位置に固定し、加工軸部10を加圧手段とし、球状の工具25が上下方向に変動する変位量を測定しても良い。
【0009】
以上に加えて、工具25とレンズ26との当接部に、ダイヤモンドパウダーを水に分散させた加工液30を滴下して供給するディスペンサー31が設けられている。このディスペンサー31は加工液30を供給する加工液供給手段として作用する。
【0010】
載置台27は上方に向けて設定した加重がシリンダ28によって付勢されており、球状の工具25とレンズ26とを当接させると、球状の工具25は設定荷重をレンズ26に作用させることが出来る。この状態で、超音波振動子22はコントローラ20によって超音波出力制御を受けて、加工が行われる。加工が進行してレンズ26に凹球面が創成されるのに従い、シリンダ28により所定の荷重を負荷されている載置台27が上方へ変位する。この変位量はマイクロメータ29により読みとることができるため、必要な加工深さに到達した時点で、超音波発振を停止して加工を終了する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの従来技術では、微小径球面を創成加工する場合、次のような問題点を有している。
【0012】
図4に示すCG機による加工においては、創成する凹球面曲率が微小になるのに従い、砥石2の径をも小さくする必要がある。例えば曲率半径0.5mmの凹球面を創成する場合、砥石2の径は0.7mm以下である必要がある。このように砥石径が微小になるため、加工中に砥石に撓みが生じ、球面形状及び球面深さ精度を保持することができない問題を有している。
【0013】
図5に示す超音波による創成加工においては、工具25の位置における超音波の振幅を毎回一定に保つ必要がある。超音波による形状創成加工の原理は、工具が超音波振動する際の工具とワークとの振幅分の隙間に加工液が介在し、加工液によって創成加工が進行すると考えられている。図6は超音波振動子100から発振した超音波が、コーン101及びホーン102により工具104付近で最も増幅させられた状態を示している。振幅変位130は増幅されるに従って大きくなり、周波数及び伝搬材の音速により振動子100から工具104までは、1/4波長の奇数倍の長さに設定され、工具104付近においては、変位量131に示すとおり、その振幅が最大となる。このため、加工液が存在しない状態や、工具付近が振動の節132にあたる場合においては、ほとんど加工は進行しない。このため超音波の振幅においては、工具104における変位量131が最大となるときが最も効率の良い加工を行うことができる。
【0014】
従って、図5の装置では、工具25の位置での超音波振幅が都合良くなるように、コントローラ20によって超音波振動子22の超音波周波数を調整している。しかしながら、工具25の位置における振幅の設定は、周波数チューナ等の調整部材を操作しながら共振音の変化を観察したり、実際に加工を行う工具25付近を手で触って判断する等の調整方法しかなく、このため最適値を求めたり、毎回の加工条件を均一化することが困難となっている。
【0015】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、超音波の周波数や出力の調整を高精度に、しかも自動で行うことができ、微調整も容易な超音波加工装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、超音波発振器により超音波振動子を超音波振動させ、この超音波振動を増幅手段により増幅して工具に伝達し、この工具によりワークを加工する超音波加工装置において、上記増幅手段で増幅された超音波を受信する受信手段と、この受信手段の受信結果に基づいて上記超音波振動子の出力又は周波数が所定値となるように上記超音波発振器を制御する制御手段と、上記増幅手段又は上記工具を洗浄すると共に、上記受信手段が内部に配設された洗浄手段と、を具備し、上記増幅手段から上記受信手段へ超音波を伝搬するとき上記洗浄手段が上記増幅手段又は上記工具を洗浄することを特徴とする。
【0017】
この発明では、受信手段が増幅手段からの超音波を受信し、制御手段は受信手段からの受信結果に基づいて超音波振動子の出力や周波数を制御するため、超音波の調整を自動で高精度に行うことができ、その微調整も容易となる。
【0019】
また、この発明では、受信手段が洗浄手段の内部に設けられおり、増幅手段は洗浄手段内部の受信手段に対して超音波を伝搬することにより、超音波振動子の出力や周波数の制御が行われる。このため、超音波振動子の発振時には、洗浄手段が増幅手段又は工具を自動的に洗浄するため、作業者による増幅手段又は工具の洗浄が不要となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の全体を示し、図2はその洗浄手段Dを拡大して示している。図1に示すように、この実施の形態の超音波加工装置は、加工を行う側の加工軸部Aと、加工軸部Aの下方に位置し、加工が施される側のワーク軸部Bとを備えている。
【0023】
加工軸部Aは、超音波発振器121に接続されている超音波振動子100と、超音波振動子100の振動部(下端部)に同軸的に固定された金属製のコーン101と、コーン101の下端部に同軸的に固定された金属製のホーン102と、ホーン102の下端部に固定された保持具103とを有している。
【0024】
超音波振動子100は15k〜30kHz程度の発振周波数で上下方向に超音波振動可能となっている。ここでコーン101、ホーン102及び保持具103は、超音波振動子100の超音波振動を増幅する増幅手段を構成している。ホーン102はワークとしてのレンズ105に向かって先細りするテーパ状の外形となっている。また、保持具103の先端部(下端部)には、鋼球の工具104が取り付けられる。この取り付けを行うため、保持具103の先端部には、球状の工具104と同様の形状および曲率となっている凹状の保持部(図示省略)が形成されている。
【0025】
超音波振動子100は上下移動手段Cにより上下方向に移動可能となっている。上下移動手段Cは、ドライバ122に接続されているサーボモータ109と、鉛直方向に延びており、サーボモータ109により同期回転可能なボールネジ110と、ボールネジ110に螺合されたナット128に取り付けられている直動ガイド111とを備えている。超音波振動子100は直動ガイド111に取り付けられており、直動ガイド111によって上下方向にガイドされる。
【0026】
なお、保持具103を使わずに、ホーン102の先端部(下端部)に上記凹状の保持部を形成し、ホーン102の先端部に直接工具104を取り付けても良い。工具104の形状は、球状に限らず、長寿命が可能な長尺形状や、ワーク105の加工形状に合わせた左右異形形状などの特殊形状であっても良い。
【0027】
工具104の下方には、ワーク軸部Bが配設されている。ワーク軸部Bは、レンズ105を接着等によって固定する載置台127と、載置台127を支持し、上方に加圧するためのシリンダ106とを具備している。シリンダ106の近傍には、メータアンプ124に接続された変位メータ107が設置されている。従って、シリンダ106の移動量を測定することが可能である。
【0028】
載置台127上のレンズ105の近傍には、レンズ105と工具104との当接部にスラリー(例えばダイヤモンドパウダーを水に分散させたもの)113を吐出するノズル112が配設されている。このノズル112は、図示しない接近移動手段により、上記当接部の近傍に移動できるようになっている。
【0029】
加工軸部Aとワーク軸部Bとの間には、水平方向(図1に示すX方向)に移動可能な水槽108が挿入することが可能となっている(図1に示す点線部分)。この水槽108と後述する洗浄液とによって洗浄手段Dが構成される。
【0030】
洗浄手段Dは図2に示すように、升状の水槽108と、水槽108内に収納されている水やエタノールの洗浄液140とを有している。水槽108の底部には、受信器アンプ123に接続されている受信手段としての超音波受信器141が配設されている。そして、保持具103は超音波受信器141に臨んだ状態で洗浄液140に浸漬される。すなわち、保持具103はその先端部を水槽108内の洗浄液140に浸漬した状態で、先端部から超音波振動を放出し、この振動を超音波受信器141が受信する構成となっている。このとき、保持具103の先端部は、洗浄液140により超音波洗浄が行われる。
【0031】
なお、洗浄液140に対しては、保持具103の先端部のみならず、保持具103の先端部に工具104を取り付け、この工具104を浸漬しても良い。さらに、洗浄液140には、ホーン102を浸けても良く、工具104をホーン102に直接に取り付ける構造の場合には、ホーン102の先端部のみを浸漬しても良い。
【0032】
図1に示すように、超音波発振器121、ドライバ122、受信器アンプ123及びメータアンプ124は、制御手段としての中央処理回路120に接続されており、中央処理回路120によりそれぞれが制御される。中央処理回路120の内部には、記憶部が設けられており、最適な超音波振動子100の出力や周波数などが書き換え可能に記憶されている。
【0033】
次に、この超音波加工装置を用いたレンズの加工方法を説明する。まず、水槽108を水平方向に移動させ、加工軸部Aとワーク軸部Bとの間に挿入する。そして、加工軸部Aをサーボモータ109の駆動によって所定量下降させて、ホーン102下端の保持具103の先端部を水槽108内の洗浄液140に浸漬する。なお、この実施の形態においては、このとき、保持具103の先端部に工具104を装着していない。
【0034】
保持具103を洗浄液140に浸漬する深さとしては、保持具103の先端部から水槽108の底部に配設された超音波受信器141までの距離が、洗浄液140中の音速において半波長の整数倍となる位置が望ましい。この位置に保持具103が到達した時点で、保持具103の移動を停止させる。その後、超音波振動子100を超音波発振器121によって超音波振動させ、この超音波振動をコーン101、ホーン102及び保持具103によって増幅させる。
【0035】
増幅した超音波142は、保持具103の先端部から洗浄液140内に放出され、洗浄液140を伝搬媒体として超音波受信器141で受信される。超音波受信器141は、その受信エネルギー(超音波エネルギー)の大きさに対応した電圧信号を出力し、その電圧信号が受信器アンプ123で増幅処理され、中央処理回路120に入力される。
【0036】
中央処理回路120は、上記電圧信号に基づいて超音波発振器121による超音波振動子100への周波数または出力の変更を行う。そして、中央処理回路120は、受信器アンプ123からの電圧信号が最大または予め設定された所定値になったときの超音波振動子100の出力や周波数などの超音波出力条件を記憶部に記憶する。
【0037】
なお、超音波受信器141を超音波振動子100の周波数に対応した周波数の発振及び受信可能なトランスデューサによって構成し、超音波振動子100による振動に対して超音波受信器141自らの発振超音波を干渉させ、この際の反射波の大きさによって超音波振動子100の最適振動位置を判定しても良い。
【0038】
洗浄液140内に工具104又は保持具103或いはホーン102を浸漬した状態での超音波発振では、前回加工の際のスラッジ等で汚れた先端部の洗浄が行われる。なお、この洗浄では、洗浄のために出力の大きな超音波発振出力条件を予め記憶しておき、この出力条件で超音波を発振させても良い。これらの自動調整及び増幅手段の自動洗浄工程が終了した後、超音波振動子100は上昇すると共に、水槽108が退避する。
【0039】
次に、載置台127に固定された加工前のレンズ105を、シリンダ106により上昇させる。そして、超音波振動子100をサーボモータ109により下降させ、保持具103の先端部に取り付けた工具104をレンズ105に押し付ける。これによりレンズ105は、シリンダ106で設定された圧力により工具104に押し付けられる。この状態でノズル112はレンズ105と工具104との接触位置付近に移動し、スラリー113を適量吐出する。
【0040】
スラリー113の吐出後、超音波発振器121は中央処理回路120が予め記憶している周波数及び出力値により、超音波振動子100を超音波振動させる。超音波振動子100の超音波振動は、コーン101、ホーン102及び保持具103により増幅され、工具104の位置においてその振幅及び出力が最適となる。
【0041】
工具104の位置における超音波の振幅は5〜30μm程度であるが、例えば30kHzで振動する超音波の周波数にシリンダ106の動作は追従しないため、発生したレンズ105と工具104との隙間にスラリー113が入り込み、工具104がレンズ105にその形状を創成加工する衝破材として作用する。そして、レンズ105は工具104の摩耗速度を超える速度で工具形状が創成される。なお、この創成加工時には、工具104を保持具103の保持から解除して加工を行っても良い。
【0042】
レンズ105への加工が進行するに従い、シリンダ106は上昇する。このシリンダ106の上昇量を、変位メータ107を介してメータアンプ124が中央処理回路120に送信する。中央処理回路120は、レンズ105への加工量が規定値に達した時点で、超音波発振器121を介して超音波振動子100の発振を停止する。加工終了後には、超音波振動子100はサーボモータ109の駆動により上昇する。
【0043】
以上の加工終了後、上述と同様に、水槽108により再び洗浄及び超音波振動子100の超音波振動調整が行われる。この調整を毎回行うことにより、加工による保持具103や工具104の長さが変化しても、その都度、最適な超音波発振を行うことができる。なお、これらの一連の動作は、中央処理回路120によって制御される。
【0044】
このような実施の形態によれば、作業者の感覚に頼っていた超音波振動の周波数又は出力調整を厳密にしかも自動で微調整することができるため、作業性が向上するばかりでなく、加工条件がばらつくことなく精度の安定した加工が可能となる。
【0045】
(実施の形態2)
図3は実施の形態2を示す。この実施の形態では、実施の形態1に用いた水槽108に代えて示すレーザ測長器150を用いるものである。レーザ測長器150は超音波振動子100の増幅手段としてのホーン102又は保持具103或いは保持具104に対し、その先端部に向かってレーザ光を投光すると共に、先端部から反射した反射光を受光するものであり、このため、レーザ測長器150は投受光手段として作用する。
【0046】
この実施の形態では、実施に形態1において水槽108を超音波振動子100の下方に移動させるタイミングで、水槽108に代えてレーザ測長器150を超音波振動子100の下方に移動させる。この移動の後、レーザ測長器150は、超音波振動子100の下端部の工具104又は保持具103又はホーン102に対し、絞られた投光光151を照射し、その反射光152によりレーザ測長器150と測定対象(この実施の形態では、保持具103)との距離を測定する。
【0047】
そして、レーザ測長器150による測定が可能な状態で、中央処理回路120が超音波発振器121による超音波振動子100への発振周波数の変更を行い、レーザ測長器150により検出される変位量が最大又は予め設定された値になるときの超音波振動子100の超音波出力条件を記憶する。その他の作動は、実施の形態1と同様である。
【0048】
この実施の形態では、レーザ測長器150からの情報に基づいて、超音波振動子100の発振周波数の自動調整を行うため、作業者による超音波振動の周波数調整を厳密にしかも微調整することができる。このため、この実施の形態においても、作業性が向上するばかりでなく、加工条件がばらつくことなく、精度の安定した加工が可能となる。
【0049】
以上の説明から明らかなように、本発明は次に示す付記の技術的思想を包含している。
【0050】
(付記1) 超音波振動子に超音波増幅器を設け、超音波増幅器の先端部に保持した球体工具の球面形状をワークに創成する超音波球面創成装置において、
前記超音波振動子に共振し、その超音波エネルギー量に応じた電圧出力が可能な超音波受信器と、
この超音波受信器からの出力を処理するアンプ部と、
このアンプ部からの信号に基づいて前記超音波振動子の出力または周波数の制御を行う制御部と、を有することを特徴とする超音波球面創成装置。
【0051】
この発明では、超音波受信器からの電圧出力がアンプ部を介して制御部に入力され、入力された電圧出力に基づいて制御部が超音波振動子の出力または周波数の制御を行うため、超音波振動の調整を自動で高精度に行うことができ、微調整も容易となる。
【0052】
(付記2) 超音波振動子に超音波増幅器を設け、超音波増幅器の先端部に保持した球体工具の球面形状をワークに創成する超音波球面創成装置において、
前記超音波増幅器に対向して配置されたレーザ測長器と、
このレーザ測長器のアンプ部と、
このアンプ部からの信号に基づいて前記超音波振動子の出力または周波数の制御を行う制御部と、を有することを特徴とする超音波球面創成装置。
【0053】
この発明では、レーザ測長器からの信号がアンプ部を介して制御部に入力され、入力された信号に基づいて制御部が超音波振動子の出力または周波数の制御を行うため、超音波振動の調整を自動で高精度に行うことができ、微調整も容易となる。
【0054】
(付記3) 超音波発振器により超音波振動子を超音波振動させ、この超音波振動を増幅手段により増幅して工具に伝達し、この工具によりワークを加工する超音波加工装置において、
上記増幅手段で増幅された超音波を受信する受信手段と、
この受信手段の受信結果に基づいて上記工具を保持する保持部位近傍の超音波の振幅が所定値となるように上記超音波発振器を制御する制御手段と、
を具備することを特徴とする超音波加工装置。
【0055】
この発明では、受信手段が受信した増幅手段からの超音波に基づき、工具を保持する保持部位近傍の超音波の振幅を制御手段が制御するため、超音波振動の調整を自動で高精度に行うことができ、その微調整も容易となる。
【0056】
(付記4) 上記受信手段は、上記増幅手段とワークとの間に移動可能であることを特徴とする上記(付記3)項記載の超音波加工装置。
【0057】
この発明では、受信手段が増幅手段とワークとの間に移動できるため、増幅手段からの超音波を高精度で受信することができる。
【0058】
(付記5) 上記増幅手段又は上記工具を洗浄すると共に、上記受信手段が内部に配置された洗浄手段をさらに具備し、上記増幅手段から受信手段へ超音波を伝搬するとき洗浄手段が増幅手段又は工具を洗浄することを特徴とする上記(付記3)又は(付記4)項記載の超音波加工装置。
【0059】
この発明では、受信手段が洗浄手段の内部に設けられおり、増幅手段は洗浄手段内部の受信手段に対して超音波を伝搬することにより、超音波振動子の出力や周波数の制御が行われる。このため、超音波振動子の発振時には、洗浄手段が増幅手段又は工具を自動的に洗浄するため、作業者による増幅手段又は工具の洗浄が不要となる。
【0060】
(付記6) 超音波発振器により超音波振動子を超音波振動させ、この超音波振動を増幅手段により増幅して工具に伝達し、この工具によりワークを加工する超音波加工装置において、
上記増幅手段又は上記工具の先端部に向かって投光し、この先端部からの反射光を受光する投受光手段と、
上記投受光手段の受光結果に基づいて上記工具を保持する保持部位近傍の超音波の振幅が所定幅となるように上記超音波発振器を制御する制御手段と、
を具備することを特徴とする超音波加工装置。
【0061】
この発明では、投受光手段が増幅手段又は工具の先端部に対して投光して、その反射光を受光し、投受光手段からの受光結果に基づき、工具を保持する保持部位近傍の超音波振動の振幅を制御手段が制御するため、超音波の調整を自動で高精度に行うことができ、その微調整も容易となる。
【0062】
(付記7) 上記制御手段は、上記所定幅に対応する超音波振動子の出力または周波数を記憶する記憶部を具備していることを特徴とする上記(付記3)〜(付記6)項のいずれかに記載の超音波加工装置。
【0063】
この発明では、制御手段が記憶部を有しているため、出力や周波数を正確に記憶することができ、効率の良い制御を行うことができる。
【0064】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、超音波振動の増幅手段からの超音波振動を受信し、受信結果に基づいて超音波振動子の出力や周波数を制御するため、超音波振動の調整を自動で高精度に行うことができ、その微調整も容易となる。従って、作業性が向上すると共に、加工条件がばらつくことのない安定した精度の加工を行うことができる。
【0065】
また、請求項1の発明によれば、超音波振動子の発振時に、洗浄手段が増幅手段又は工具を自動的に洗浄するため、作業者による増幅手段又は工具の洗浄が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の全体の斜視図である。
【図2】実施の形態1の洗浄手段の断面図である。
【図3】実施の形態2の投受光手段の側面図である。
【図4】CGによる従来の球面創成加工を示す側面図である。
【図5】超音波振動によって加工を行う従来装置の側面図である。
【図6】超音波振動子の振幅を説明する側面図である。
【符号の説明】
100 超音波振動子
101 コーン
102 ホーン
103 保持具
105 レンズ
120 中央処理回路
140 洗浄液
141 超音波受信器
150 レーザ測長器
A 加工軸部
B ワーク軸部
D 洗浄手段

Claims (1)

  1. 超音波発振器により超音波振動子を超音波振動させ、この超音波振動を増幅手段により増幅して工具に伝達し、この工具によりワークを加工する超音波加工装置において、
    上記増幅手段で増幅された超音波を受信する受信手段と、
    この受信手段の受信結果に基づいて上記超音波振動子の出力又は周波数が所定値となるように上記超音波発振器を制御する制御手段と、
    上記増幅手段又は上記工具を洗浄すると共に、上記受信手段が内部に配設された洗浄手段と、
    を具備し、
    上記増幅手段から上記受信手段へ超音波を伝搬するとき上記洗浄手段が上記増幅手段又は上記工具を洗浄することを特徴とする超音波加工装置。
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