JP2001138185A - 超音波加工装置 - Google Patents

超音波加工装置

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JP2001138185A
JP2001138185A JP32607099A JP32607099A JP2001138185A JP 2001138185 A JP2001138185 A JP 2001138185A JP 32607099 A JP32607099 A JP 32607099A JP 32607099 A JP32607099 A JP 32607099A JP 2001138185 A JP2001138185 A JP 2001138185A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具の超音波振動によってワークに球面創成
加工を行う際に、超音波の周波数や出力の調整を高精度
に、しかも自動で行い、作業者による調整を不要とす
る。 【解決手段】 超音波加工装置は、超音波発振器121
により超音波振動子100を超音波振動させ、この超音
波振動を増幅手段101,102,103により増幅し
て工具104に伝達し、工具104によりワーク105
を加工する。増幅手段101,102,103で増幅さ
れた超音波を受信する受信手段と、受信手段の受信結果
に基づいて超音波振動子100の出力又は周波数が所定
値となるように超音波発振器121を制御する制御手段
120とを具備することにより、超音波振動の周波数や
出力の調整を高精度に自動で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子などのワ
ークに対し、微小径球面を所望の曲率及び深さに精度良
く創成加工する技術に関する.
【0002】
【従来の技術】一般に、光学素子などのワークに対して
行う球面創成加工は、CG機(カーブジェネレータ)に
よって行われる。CG加工の原理は例えば、社団法人
「日本オプトメカトロニクス協会」発行の刊行物「光学
素子加工技術‘92」において、第35頁に記載されて
いる。
【0003】図4はこのCG加工の基本的な加工原理を
示す。レンズ等のワーク1は回転軸Aに回転可能に取り
付けられる。加工を行う砥石2はカップ形状をなしてお
り、回転軸Aと同一平面上の回転軸Bに回転可能に取り
付けられる。回転軸Bは、回転軸Aに対して任意の角度
θを有している。従って、砥石2は所望球面Rに対応し
た回転軸Aに対する相対角θを有している。この砥石2
は、その最大突出位置3が回転軸Aの軸上に位置するよ
うに配置される。又、ワーク1と砥石2とが接触する加
工位置の近傍には、研削液の供給タンク(図示省略)に
接続されたノズル5が配置され、ノズル5から研削液4
が供給される。
【0004】かかるCG加工は、回転軸A及びBを回転
させて、ワーク1及び砥石2をそれぞれを回転させる。
そして、ノズル5から研削液4をワーク1及び砥石2に
供給しながら、ワーク1を回転軸Aに沿って砥石2側に
送り込むことにより、球面創成を行う。
【0005】図5は特願平10−145463号に記載
された従来の加工装置を示す。この加工装置は、超音波
を用いて球面の創成加工を行うものであり、加工を行う
側の加工軸部10が上方に、加工が施される側のワーク
軸部11が下方に配置されている。
【0006】加工軸部10は架台上部(図示しない)に
取り付けられたガイド21に沿って上下方向に移動可能
となっていると共に、この移動が定位置で固定されるよ
うになっている。加工軸部10はコントローラ20によ
って出力及び周波数を制御される超音波振動子22と、
超音波振動子22の下端部に一体的に設けられたコーン
23と、コーン23の下端部に固定されたホーン24と
を備えており、ホーン24の下端には、鋼球からなる球
状の工具25が取り付けられている。
【0007】ワーク軸部11は被加工物であるレンズ2
6が接着によって固定される載置台27と、載置台27
を支持するシリンダ28とを有している。シリンダ28
は球状の工具25とレンズ26とが当接した状態の載置
台27を上方に押圧して、加工軸部10方向へ荷重を作
用させる加圧手段として作用する。
【0008】載置台27の上面には、マイクロメータ2
9が当接しており、被加工物26への球面の創成に伴う
載置台27の上下方向の変位量を測定するようになって
いる。このマイクロメータ29はレンズ26への凹球面
の創成に伴って載置台27が変位する変位量を測定する
測定手投となる。この場合、載置台27の変位量を測定
するのに代えて、載置台27側を定位置に固定し、加工
軸部10を加圧手段とし、球状の工具25が上下方向に
変動する変位量を測定しても良い。
【0009】以上に加えて、工具25とレンズ26との
当接部に、ダイヤモンドパウダーを水に分散させた加工
液30を滴下して供給するディスペンサー31が設けら
れている。このディスペンサー31は加工液30を供給
する加工液供給手段として作用する。
【0010】載置台27は上方に向けて設定した加重が
シリンダ28によって付勢されており、球状の工具25
とレンズ26とを当接させると、球状の工具25は設定
荷重をレンズ26に作用させることが出来る。この状態
で、超音波振動子22はコントローラ20によって超音
波出力制御を受けて、加工が行われる。加工が進行して
レンズ26に凹球面が創成されるのに従い、シリンダ2
8により所定の荷重を負荷されている載置台27が上方
へ変位する。この変位量はマイクロメータ29により読
みとることができるため、必要な加工深さに到達した時
点で、超音波発振を停止して加工を終了する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術では、微小径球面を創成加工する場合、次の
ような問題点を有している。
【0012】図4に示すCG機による加工においては、
創成する凹球面曲率が微小になるのに従い、砥石2の径
をも小さくする必要がある。例えば曲率半径0.5mm
の凹球面を創成する場合、砥石2の径は0.7mm以下
である必要がある。このように砥石径が微小になるた
め、加工中に砥石に撓みが生じ、球面形状及び球面深さ
精度を保持することができない問題を有している。
【0013】図5に示す超音波による創成加工において
は、工具25の位置における超音波の振幅を毎回一定に
保つ必要がある。超音波による形状創成加工の原理は、
工具が超音波振動する際の工具とワークとの振幅分の隙
間に加工液が介在し、加工液によって創成加工が進行す
ると考えられている。図6は超音波振動子100から発
振した超音波が、コーン101及びホーン102により
工具104付近で最も増幅させられた状態を示してい
る。振幅変位130は増幅されるに従って大きくなり、
周波数及び伝搬材の音速により振動子100から工具1
04までは、1/4波長の奇数倍の長さに設定され、工
具104付近においては、変位量131に示すとおり、
その振幅が最大となる。このため、加工液が存在しない
状態や、工具付近が振動の節132にあたる場合におい
ては、ほとんど加工は進行しない。このため超音波の振
幅においては、工具104における変位量131が最大
となるときが最も効率の良い加工を行うことができる。
【0014】従って、図5の装置では、工具25の位置
での超音波振幅が都合良くなるように、コントローラ2
0によって超音波振動子22の超音波周波数を調整して
いる。しかしながら、工具25の位置における振幅の設
定は、周波数チューナ等の調整部材を操作しながら共振
音の変化を観察したり、実際に加工を行う工具25付近
を手で触って判断する等の調整方法しかなく、このため
最適値を求めたり、毎回の加工条件を均一化することが
困難となっている。
【0015】本発明は、このような従来の問題点を考慮
してなされたものであり、超音波の周波数や出力の調整
を高精度に、しかも自動で行うことができ、微調整も容
易な超音波加工装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、超音波発振器により超音波振動
子を超音波振動させ、この超音波振動を増幅手段により
増幅して工具に伝達し、この工具によりワークを加工す
る超音波加工装置において、上記増幅手段で増幅された
超音波を受信する受信手段と、この受信手段の受信結果
に基づいて上記超音波振動子の出力又は周波数が所定値
となるように上記超音波発振器を制御する制御手段と、
を具備することを特徴とする。
【0017】この発明では、受信手段が増幅手段からの
超音波を受信し、制御手段は受信手段からの受信結果に
基づいて超音波振動子の出力や周波数を制御するため、
超音波の調整を自動で高精度に行うことができ、その微
調整も容易となる。
【0018】請求項2の発明は、請求項1記載の発明で
あって、上記増幅手段又は上記工具を洗浄すると共に、
上記受信手段が内部に配設された洗浄手段をさらに具備
し、上記増幅手段から上記受信手段へ超音波を伝搬する
とき上記洗浄手段が上記増幅手段又は上記工具を洗浄す
ることを特徴とする。
【0019】この発明では、受信手段が洗浄手段の内部
に設けられおり、増幅手段は洗浄手段内部の受信手段に
対して超音波を伝搬することにより、超音波振動子の出
力や周波数の制御が行われる。このため、超音波振動子
の発振時には、洗浄手段が増幅手段又は工具を自動的に
洗浄するため、作業者による増幅手段又は工具の洗浄が
不要となる。
【0020】請求項3の発明は、超音波発振器により超
音波振動子を超音波振動させ、この超音波振動を増幅手
段により増幅して工具に伝達し、この工具によりワーク
を加工する超音波加工装置において、上記増幅手段又は
工具の先端部に向かって投光し、この先端部からの反射
光を受光する投受光手段と、上記投受光手段の受光結果
に基づいて上記超音波振動子の出力又は周波数が所定値
となるように上記超音波発振器を制御する制御手段と、
を具備することを特徴とする。
【0021】この発明における投受光手段は、増幅手段
又は工具の先端部に対して投光すると共に、その反射光
を受光し、制御手段は投受光手段からの受光結果に基づ
いて超音波振動子の出力や周波数を制御する。このた
め、超音波の調整を自動で高精度に行うことができ、そ
の微調整も容易となる。
【0022】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は本発明の
実施の形態1の全体を示し、図2はその洗浄手段Dを拡
大して示している。図1に示すように、この実施の形態
の超音波加工装置は、加工を行う側の加工軸部Aと、加
工軸部Aの下方に位置し、加工が施される側のワーク軸
部Bとを備えている。
【0023】加工軸部Aは、超音波発振器121に接続
されている超音波振動子100と、超音波振動子100
の振動部(下端部)に同軸的に固定された金属製のコー
ン101と、コーン101の下端部に同軸的に固定され
た金属製のホーン102と、ホーン102の下端部に固
定された保持具103とを有している。
【0024】超音波振動子100は15k〜30kHz
程度の発振周波数で上下方向に超音波振動可能となって
いる。ここでコーン101、ホーン102及び保持具1
03は、超音波振動子100の超音波振動を増幅する増
幅手段を構成している。ホーン102はワークとしての
レンズ105に向かって先細りするテーパ状の外形とな
っている。また、保持具103の先端部(下端部)に
は、鋼球の工具104が取り付けられる。この取り付け
を行うため、保持具103の先端部には、球状の工具1
04と同様の形状および曲率となっている凹状の保持部
(図示省略)が形成されている。
【0025】超音波振動子100は上下移動手段Cによ
り上下方向に移動可能となっている。上下移動手段C
は、ドライバ122に接続されているサーボモータ10
9と、鉛直方向に延びており、サーボモータ109によ
り同期回転可能なボールネジ110と、ボールネジ11
0に螺合されたナット128に取り付けられている直動
ガイド111とを備えている。超音波振動子100は直
動ガイド111に取り付けられており、直動ガイド11
1によって上下方向にガイドされる。
【0026】なお、保持具103を使わずに、ホーン1
02の先端部(下端部)に上記凹状の保持部を形成し、
ホーン102の先端部に直接工具104を取り付けても
良い。工具104の形状は、球状に限らず、長寿命が可
能な長尺形状や、ワーク105の加工形状に合わせた左
右異形形状などの特殊形状であっても良い。
【0027】工具104の下方には、ワーク軸部Bが配
設されている。ワーク軸部Bは、レンズ105を接着等
によって固定する載置台127と、載置台127を支持
し、上方に加圧するためのシリンダ106とを具備して
いる。シリンダ106の近傍には、メータアンプ124
に接続された変位メータ107が設置されている。従っ
て、シリンダ106の移動量を測定することが可能であ
る。
【0028】載置台127上のレンズ105の近傍に
は、レンズ105と工具104との当接部にスラリー
(例えばダイヤモンドパウダーを水に分散させたもの)
113を吐出するノズル112が配設されている。この
ノズル112は、図示しない接近移動手段により、上記
当接部の近傍に移動できるようになっている。
【0029】加工軸部Aとワーク軸部Bとの間には、水
平方向(図1に示すX方向)に移動可能な水槽108が
挿入することが可能となっている(図1に示す点線部
分)。この水槽108と後述する洗浄液とによって洗浄
手段Dが構成される。
【0030】洗浄手段Dは図2に示すように、升状の水
槽108と、水槽108内に収納されている水やエタノ
ールの洗浄液140とを有している。水槽108の底部
には、受信器アンプ123に接続されている受信手段と
しての超音波受信器141が配設されている。そして、
保持具103は超音波受信器141に臨んだ状態で洗浄
液140に浸漬される。すなわち、保持具103はその
先端部を水槽108内の洗浄液140に浸漬した状態
で、先端部から超音波振動を放出し、この振動を超音波
受信器141が受信する構成となっている。このとき、
保持具103の先端部は、洗浄液140により超音波洗
浄が行われる。
【0031】なお、洗浄液140に対しては、保持具1
03の先端部のみならず、保持具103の先端部に工具
104を取り付け、この工具104を浸漬しても良い。
さらに、洗浄液140には、ホーン102を浸けても良
く、工具104をホーン102に直接に取り付ける構造
の場合には、ホーン102の先端部のみを浸漬しても良
い。
【0032】図1に示すように、超音波発振器121、
ドライバ122、受信器アンプ123及びメータアンプ
124は、制御手段としての中央処理回路120に接続
されており、中央処理回路120によりそれぞれが制御
される。中央処理回路120の内部には、記憶部が設け
られており、最適な超音波振動子100の出力や周波数
などが書き換え可能に記憶されている。
【0033】次に、この超音波加工装置を用いたレンズ
の加工方法を説明する。まず、水槽108を水平方向に
移動させ、加工軸部Aとワーク軸部Bとの間に挿入す
る。そして、加工軸部Aをサーボモータ109の駆動に
よって所定量下降させて、ホーン102下端の保持具1
03の先端部を水槽108内の洗浄液140に浸漬す
る。なお、この実施の形態においては、このとき、保持
具103の先端部に工具104を装着していない。
【0034】保持具103を洗浄液140に浸漬する深
さとしては、保持具103の先端部から水槽108の底
部に配設された超音波受信器141までの距離が、洗浄
液140中の音速において半波長の整数倍となる位置が
望ましい。この位置に保持具103が到達した時点で、
保持具103の移動を停止させる。その後、超音波振動
子100を超音波発振器121によって超音波振動さ
せ、この超音波振動をコーン101、ホーン102及び
保持具103によって増幅させる。
【0035】増幅した超音波142は、保持具103の
先端部から洗浄液140内に放出され、洗浄液140を
伝搬媒体として超音波受信器141で受信される。超音
波受信器141は、その受信エネルギー(超音波エネル
ギー)の大きさに対応した電圧信号を出力し、その電圧
信号が受信器アンプ123で増幅処理され、中央処理回
路120に入力される。
【0036】中央処理回路120は、上記電圧信号に基
づいて超音波発振器121による超音波振動子100へ
の周波数または出力の変更を行う。そして、中央処理回
路120は、受信器アンプ123からの電圧信号が最大
または予め設定された所定値になったときの超音波振動
子100の出力や周波数などの超音波出力条件を記憶部
に記憶する。
【0037】なお、超音波受信器141を超音波振動子
100の周波数に対応した周波数の発振及び受信可能な
トランスデューサによって構成し、超音波振動子100
による振動に対して超音波受信器141自らの発振超音
波を干渉させ、この際の反射波の大きさによって超音波
振動子100の最適振動位置を判定しても良い。
【0038】洗浄液140内に工具104又は保持具1
03或いはホーン102を浸漬した状態での超音波発振
では、前回加工の際のスラッジ等で汚れた先端部の洗浄
が行われる。なお、この洗浄では、洗浄のために出力の
大きな超音波発振出力条件を予め記憶しておき、この出
力条件で超音波を発振させても良い。これらの自動調整
及び増幅手段の自動洗浄工程が終了した後、超音波振動
子100は上昇すると共に、水槽108が退避する。
【0039】次に、載置台127に固定された加工前の
レンズ105を、シリンダ106により上昇させる。そ
して、超音波振動子100をサーボモータ109により
下降させ、保持具103の先端部に取り付けた工具10
4をレンズ105に押し付ける。これによりレンズ10
5は、シリンダ106で設定された圧力により工具10
4に押し付けられる。この状態でノズル112はレンズ
105と工具104との接触位置付近に移動し、スラリ
ー113を適量吐出する。
【0040】スラリー113の吐出後、超音波発振器1
21は中央処理回路120が予め記憶している周波数及
び出力値により、超音波振動子100を超音波振動させ
る。超音波振動子100の超音波振動は、コーン10
1、ホーン102及び保持具103により増幅され、工
具104の位置においてその振幅及び出力が最適とな
る。
【0041】工具104の位置における超音波の振幅は
5〜30μm程度であるが、例えば30kHzで振動す
る超音波の周波数にシリンダ106の動作は追従しない
ため、発生したレンズ105と工具104との隙間にス
ラリー113が入り込み、工具104がレンズ105に
その形状を創成加工する衝破材として作用する。そし
て、レンズ105は工具104の摩耗速度を超える速度
で工具形状が創成される。なお、この創成加工時には、
工具104を保持具103の保持から解除して加工を行
っても良い。
【0042】レンズ105への加工が進行するに従い、
シリンダ106は上昇する。このシリンダ106の上昇
量を、変位メータ107を介してメータアンプ124が
中央処理回路120に送信する。中央処理回路120
は、レンズ105への加工量が規定値に達した時点で、
超音波発振器121を介して超音波振動子100の発振
を停止する。加工終了後には、超音波振動子100はサ
ーボモータ109の駆動により上昇する。
【0043】以上の加工終了後、上述と同様に、水槽1
08により再び洗浄及び超音波振動子100の超音波振
動調整が行われる。この調整を毎回行うことにより、加
工による保持具103や工具104の長さが変化して
も、その都度、最適な超音波発振を行うことができる。
なお、これらの一連の動作は、中央処理回路120によ
って制御される。
【0044】このような実施の形態によれば、作業者の
感覚に頼っていた超音波振動の周波数又は出力調整を厳
密にしかも自動で微調整することができるため、作業性
が向上するばかりでなく、加工条件がばらつくことなく
精度の安定した加工が可能となる。
【0045】(実施の形態2)図3は実施の形態2を示
す。この実施の形態では、実施の形態1に用いた水槽1
08に代えて示すレーザ測長器150を用いるものであ
る。レーザ測長器150は超音波振動子100の増幅手
段としてのホーン102又は保持具103或いは保持具
104に対し、その先端部に向かってレーザ光を投光す
ると共に、先端部から反射した反射光を受光するもので
あり、このため、レーザ測長器150は投受光手段とし
て作用する。
【0046】この実施の形態では、実施に形態1におい
て水槽108を超音波振動子100の下方に移動させる
タイミングで、水槽108に代えてレーザ測長器150
を超音波振動子100の下方に移動させる。この移動の
後、レーザ測長器150は、超音波振動子100の下端
部の工具104又は保持具103又はホーン102に対
し、絞られた投光光151を照射し、その反射光152
によりレーザ測長器150と測定対象(この実施の形態
では、保持具103)との距離を測定する。
【0047】そして、レーザ測長器150による測定が
可能な状態で、中央処理回路120が超音波発振器12
1による超音波振動子100への発振周波数の変更を行
い、レーザ測長器150により検出される変位量が最大
又は予め設定された値になるときの超音波振動子100
の超音波出力条件を記憶する。その他の作動は、実施の
形態1と同様である。
【0048】この実施の形態では、レーザ測長器150
からの情報に基づいて、超音波振動子100の発振周波
数の自動調整を行うため、作業者による超音波振動の周
波数調整を厳密にしかも微調整することができる。この
ため、この実施の形態においても、作業性が向上するば
かりでなく、加工条件がばらつくことなく、精度の安定
した加工が可能となる。
【0049】以上の説明から明らかなように、本発明は
次に示す付記の技術的思想を包含している。
【0050】(付記1) 超音波振動子に超音波増幅器
を設け、超音波増幅器の先端部に保持した球体工具の球
面形状をワークに創成する超音波球面創成装置におい
て、前記超音波振動子に共振し、その超音波エネルギー
量に応じた電圧出力が可能な超音波受信器と、この超音
波受信器からの出力を処理するアンプ部と、このアンプ
部からの信号に基づいて前記超音波振動子の出力または
周波数の制御を行う制御部と、を有することを特徴とす
る超音波球面創成装置。
【0051】この発明では、超音波受信器からの電圧出
力がアンプ部を介して制御部に入力され、入力された電
圧出力に基づいて制御部が超音波振動子の出力または周
波数の制御を行うため、超音波振動の調整を自動で高精
度に行うことができ、微調整も容易となる。
【0052】(付記2) 超音波振動子に超音波増幅器
を設け、超音波増幅器の先端部に保持した球体工具の球
面形状をワークに創成する超音波球面創成装置におい
て、前記超音波増幅器に対向して配置されたレーザ測長
器と、このレーザ測長器のアンプ部と、このアンプ部か
らの信号に基づいて前記超音波振動子の出力または周波
数の制御を行う制御部と、を有することを特徴とする超
音波球面創成装置。
【0053】この発明では、レーザ測長器からの信号が
アンプ部を介して制御部に入力され、入力された信号に
基づいて制御部が超音波振動子の出力または周波数の制
御を行うため、超音波振動の調整を自動で高精度に行う
ことができ、微調整も容易となる。
【0054】(付記3) 超音波発振器により超音波振
動子を超音波振動させ、この超音波振動を増幅手段によ
り増幅して工具に伝達し、この工具によりワークを加工
する超音波加工装置において、上記増幅手段で増幅され
た超音波を受信する受信手段と、この受信手段の受信結
果に基づいて上記工具を保持する保持部位近傍の超音波
の振幅が所定値となるように上記超音波発振器を制御す
る制御手段と、を具備することを特徴とする超音波加工
装置。
【0055】この発明では、受信手段が受信した増幅手
段からの超音波に基づき、工具を保持する保持部位近傍
の超音波の振幅を制御手段が制御するため、超音波振動
の調整を自動で高精度に行うことができ、その微調整も
容易となる。
【0056】(付記4) 上記受信手段は、上記増幅手
段とワークとの間に移動可能であることを特徴とする上
記(付記3)項記載の超音波加工装置。
【0057】この発明では、受信手段が増幅手段とワー
クとの間に移動できるため、増幅手段からの超音波を高
精度で受信することができる。
【0058】(付記5) 上記増幅手段又は上記工具を
洗浄すると共に、上記受信手段が内部に配置された洗浄
手段をさらに具備し、上記増幅手段から受信手段へ超音
波を伝搬するとき洗浄手段が増幅手段又は工具を洗浄す
ることを特徴とする上記(付記3)又は(付記4)項記
載の超音波加工装置。
【0059】この発明では、受信手段が洗浄手段の内部
に設けられおり、増幅手段は洗浄手段内部の受信手段に
対して超音波を伝搬することにより、超音波振動子の出
力や周波数の制御が行われる。このため、超音波振動子
の発振時には、洗浄手段が増幅手段又は工具を自動的に
洗浄するため、作業者による増幅手段又は工具の洗浄が
不要となる。
【0060】(付記6) 超音波発振器により超音波振
動子を超音波振動させ、この超音波振動を増幅手段によ
り増幅して工具に伝達し、この工具によりワークを加工
する超音波加工装置において、上記増幅手段又は上記工
具の先端部に向かって投光し、この先端部からの反射光
を受光する投受光手段と、上記投受光手段の受光結果に
基づいて上記工具を保持する保持部位近傍の超音波の振
幅が所定幅となるように上記超音波発振器を制御する制
御手段と、を具備することを特徴とする超音波加工装
置。
【0061】この発明では、投受光手段が増幅手段又は
工具の先端部に対して投光して、その反射光を受光し、
投受光手段からの受光結果に基づき、工具を保持する保
持部位近傍の超音波振動の振幅を制御手段が制御するた
め、超音波の調整を自動で高精度に行うことができ、そ
の微調整も容易となる。
【0062】(付記7) 上記制御手段は、上記所定幅
に対応する超音波振動子の出力または周波数を記憶する
記憶部を具備していることを特徴とする上記(付記3)
〜(付記6)項のいずれかに記載の超音波加工装置。
【0063】この発明では、制御手段が記憶部を有して
いるため、出力や周波数を正確に記憶することができ、
効率の良い制御を行うことができる。
【0064】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、超音波振動の
増幅手段からの超音波振動を受信し、受信結果に基づい
て超音波振動子の出力や周波数を制御するため、超音波
振動の調整を自動で高精度に行うことができ、その微調
整も容易となる。従って、作業性が向上すると共に、加
工条件がばらつくことのない安定した精度の加工を行う
ことができる。
【0065】請求項2の発明によれば、超音波振動子の
発振時に、洗浄手段が増幅手段又は工具を自動的に洗浄
するため、作業者による増幅手段又は工具の洗浄が不要
となる。
【0066】請求項3の発明によれば、増幅手段又は工
具の先端部に対して投光した光の反射光を受光し、この
受光結果に基づいて超音波振動子の出力や周波数を制御
するため、超音波振動の調整を自動で高精度に行うこと
ができ、その微調整も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の全体の斜視図である。
【図2】実施の形態1の洗浄手段の断面図である。
【図3】実施の形態2の投受光手段の側面図である。
【図4】CGによる従来の球面創成加工を示す側面図で
ある。
【図5】超音波振動によって加工を行う従来装置の側面
図である。
【図6】超音波振動子の振幅を説明する側面図である。
【符号の説明】
100 超音波振動子 101 コーン 102 ホーン 103 保持具 105 レンズ 120 中央処理回路 140 洗浄液 141 超音波受信器 150 レーザ測長器 A 加工軸部 B ワーク軸部 D 洗浄手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波発振器により超音波振動子を超音
    波振動させ、この超音波振動を増幅手段により増幅して
    工具に伝達し、この工具によりワークを加工する超音波
    加工装置において、 上記増幅手段で増幅された超音波を受信する受信手段
    と、 この受信手段の受信結果に基づいて上記超音波振動子の
    出力又は周波数が所定値となるように上記超音波発振器
    を制御する制御手段と、 を具備することを特徴とする超音波加工装置。
  2. 【請求項2】 上記増幅手段又は上記工具を洗浄すると
    共に、上記受信手段が内部に配設された洗浄手段をさら
    に具備し、上記増幅手段から上記受信手段へ超音波を伝
    搬するとき上記洗浄手段が上記増幅手段又は上記工具を
    洗浄することを特徴とする請求項1記載の超音波加工装
    置。
  3. 【請求項3】 超音波発振器により超音波振動子を超音
    波振動させ、この超音波振動を増幅手段により増幅して
    工具に伝達し、この工具によりワークを加工する超音波
    加工装置において、 上記増幅手段又は上記工具の先端部に向かって投光し、
    この先端部からの反射光を受光する投受光手段と、 上記投受光手段の受光結果に基づいて上記超音波振動子
    の出力又は周波数が所定値となるように上記超音波発振
    器を制御する制御手段と、 を具備することを特徴とする超音波加工装置。
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