JP4190218B2 - 不溶性アゾ顔料及び着色組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は微細な粒子径を有し、鮮明性、透明性が高く、高耐光(候)性の不溶性アゾ顔料及び着色組成物に関し、詳しくは、各種の用途、例えば、画像記録用、画像表示用、グラビア・オフセット・フレキソ等のインキ用、塗料用等として有用な顔料、及びそれを使用した着色組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、これまで着色剤として染料が用いられてきた用途に耐光性や耐水性等の面で優れている顔料が、例えば、筆記具用のインク、液晶ディスプレー用のカラーフィルター、インクジェット記録用インクやカラートナー用等の着色剤に多用されるようになってきた。
【0003】
従来、各種顔料のなかで、不溶性アゾ顔料は塗料や印刷インキ等の着色剤として使用されてきた。製品となる不溶性アゾ顔料は、顔料粒子は一般に平均粒子径が5〜10μm程度の、所謂凝集した二次粒子として存在している。これを塗料や印刷インキの着色剤として使用するためには、ボールミル、サンドミル、アトライター、横型連続媒体分散機、ニーダー、あるいは三本ロール等で機械的分散を行い、0.3〜1μmの粒子径になるまで分散して使用されている。特に塗料に開発された顔料は、隠蔽性を目的としており、不透明で鮮明性に欠ける傾向があった。
【0004】
一方、印刷インキ用に開発された顔料は透明性が要求されるため、アゾ顔料の場合、ジアゾ化・カップリング時にカップリング成分を混合して用いる、所謂アクセサリーカップリングを行うことにより、結晶粒子を細かくしている。しかしながら、この方法で得られる顔料は結晶化し難く、分散させると結晶が破壊され易く、耐光(候)性等が劣る問題がある。
【0005】
特に、インクジェット記録用インク、カラートナー用の着色剤は、基本色としてイエロー、マゼンタ、シアン色の顔料が使用されるが、この中で、イエロー色の顔料はマゼンタ色、シアン色の顔料と比較して耐光性の面で大きく劣っている。イエロー色の顔料としては、不溶性アゾ顔が多用されている。黄色の不溶性アゾ顔料は発色性、製造の容易さ、価格の面で優れているが、耐光性の面で縮合アゾ顔料、キノフタロン顔料等よりも劣っており、改良が要望されている。
【0006】
黄色の不溶性アゾ顔料には、通常、ハンザ系モノアゾ顔料、ベンジジン系ジスアゾ顔料及びベンズイミダゾロン系モノアゾあるいはジスアゾ顔料等がある。これらの顔料は、ジアゾ化カップリング反応後、加熱することによって結晶を成長させ、顔料としての耐光性を含めた緒堅牢性を高めるのが一般的である。この場合、顔料粒子は一般に長軸と短軸の長さ比が2以上の針状結晶になり、特にインクジェットインク等の情報記録材料に使用するには、そのままでは不透明で鮮明性が劣り、これを解決するにはメディアを用いた機械的分散が必要である。しかし、機械的分散は、ややもすると分散時間が長くなり、過度の分散状態となり、分散体の保存安定性等が劣る傾向がある。
一方、ジアゾ化カップリング反応後、加熱を控えめにして結晶の成長を抑え、顔料の粒子径をできるだけ小さくすることで、顔料の透明性は増すが、乾燥によって顔料粒子は凝集し易く、凝集したものは再分散が困難となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の事情から、特に水性記録用インク、とりわけインクジェット用インクでは、比較的短時間で100nm前後の微粒子分散ができ、かつ分散後の安定性がよく、高耐光性の不溶性アゾ顔料の開発が望まれている。
本発明者らは、上記要望に応えるべく検討を重ねた結果、黄色に限られず、平均粒子径が小さく、且つ高結晶性の不溶性アゾ顔料が上記要求を満足させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、平均粒子径が30〜150nmで、X線回折スペクトルで最大もしくはそれに準ずるピークの半値幅が0.3〜0.7°であり、粒子の長軸と短軸の長さ比の平均値が1〜1.5であることを特徴とする不溶性アゾ顔料であるC.I.ピグメントイエロー74又はC.I.ピグメントイエロー167及びこのアゾ顔料と分散媒体とからなる着色組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明を更に詳細に説明する。
本発明の不溶性アゾ顔料は、その平均粒子径が30〜150nmであり、且つ高結晶性であることが特徴である。本発明で高結晶性とは、顔料のCu−Kα線に対するX線回折スペクトルの中の最大もしくはそれに準ずるピークの半値幅(ベースラインからのX線強度の1/2におけるピーク巾(角度))が0.3〜0.7°の範囲に入る、非常にシャープな回折スペクトルを示すことを意味している。このような高結晶性であることが、平均粒子径が非常に小さいにも拘らず本発明の不溶性アゾ顔料が高耐光(候)性を保持する所以である。又、本発明の不溶性アゾ顔料は、結晶の形状が、結晶粒子の長軸と短軸の長さの比が1〜1.5と針状でない楕円球状乃至塊状の形状であることも特徴であり、分散媒体への微分散が可能である。
【0010】
以上の如き特徴を有する本発明の不溶性アゾ顔料は、化学組成は従来公知の不溶性アゾ顔料と同じであり、単一のジアゾ成分と単一のカップリング成分との組み合わせばかりでなく、ジアゾ成分を複数用いたり、カップリング成分を複数用いたりする、所謂アクセサリーカップリングで製造される顔料も含まれる。
【0011】
上記不溶性アゾ顔料の中で特に本発明の効果が優れているものとしては、黄色の顔料としては、C.I.ピグメントイエロー74及び167である。
【0012】
上記の顔料は、各顔料メーカー等で主に印刷インキ、塗料用として様々な商品名で市販されている顔料である。これらは、通常の不溶性アゾ顔料の製造方法で製造されるものであり、ジアゾ化・カップリング反応により得られた顔料スラリーを80℃〜95℃に加熱することで顔料粒子を成長させる(熟成)。場合によっては、加熱の際に水溶性の有機溶剤、例えば、エチレングリコール、N−メチルピロリドン等を混合させても良い。更に、疎水性の有機溶剤、例えば、キシレン、ジクロロベンゼン等を界面活性剤と共にエマルジョンにし、これを添加して加熱させる方法もある。熟成後、水洗、濾過、乾燥される。
【0013】
このようにして得られる従来の不溶性アゾ顔料は、一般に5〜10μm程度の平均粒子径を有しており、一次粒子が凝集した所謂二次粒子といわれるものである。この比較的粗大な粒子の顔料は下記に示す方法等で0.3μm以下に微細化され、商品の顔料が製造される。その際、それぞれの顔料に適した方法で顔料を微細化させる。以下に幾つかの方法を例示するが、これらの方法に限定されるものではない。
【0014】
(1)乾燥顔料を塩化ナトリウムや硫酸ナトリウムなどの水溶性無機塩、及びエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどの水溶性有機溶剤を適切な割合でニーダーに仕込み、温度をコントロールしながら、一定時間内容物を混練した後、加温した希硫酸水溶液中に投入攪拌し、次いで濾過、水洗を行い水溶性無機塩、水溶性有機溶剤を除去、更に温風で乾燥した後に粉砕して得る、所謂ソルベントソルトミリング法が挙げられる。不溶性モノアゾ顔料の中には、上記溶剤で結晶成長し易いものもあり、上記溶剤を用いないソルトミリングを行うもある。また、ボールミルや振動ミルを用いるドライミリング法もあり、スチールボール、スチールロッド等の粉砕媒体が使用され、必要により無機塩が摩砕助剤として使用される。摩砕助剤としては、上記塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムの他に硝酸アルミニウム等が挙げられる。
【0015】
この摩砕処理の条件は個々の顔料によってそれぞれ異なるものである。即ち、水溶性無機塩と粗大顔料との倍比(比率)、混練時間、処理温度及び水溶性有機溶剤の量等の最適制御条件を顔料の種類に応じて求め、その条件下で行うことが重要である。
しかし、上記により設定した制御条件下に摩砕処理を行うと、加圧下に内容物に強力な剪断力が作用することから摩擦発熱が大きく、顔料が結晶成長する場合があるため、本発明の顔料を得るためには、冷却方法を工夫して、アゾ顔料のスルホン酸誘導体、特開平11−189732号公報および特開2000−193817公報に記載のアントラキノン系顔料に脂肪族のN置換アルキルアミン残基を導入した顔料誘導体を、母体顔料に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%添加することで、結晶成長を抑制することができる。
【0016】
(2)アゾ顔料独特の方法として、特公昭60−36224号公報や特許第3055673号等に記載のアクセサリーカップリングと呼ばれる方法、即ちジアゾ化可能なある特定の芳香族アミンのジアゾニウム塩とカップリング成分をカップリング反応させる時に、カップリング成分を少なくとも2種用いて微細化顔料を製造する方法が知られている。こうして得られた顔料を乾燥して上記(1)の方法を行う。
【0017】
このようにして得られる本発明の不溶性アゾ顔料は、顔料の平均粒子径が30〜150nm、好ましくは、40〜110nmの微細な高結晶性で、その結晶子は強固なものであり、色相の鮮明性、冴え、透明性を有し、更に、高耐候(光)性である。この結晶子の高結晶性は、顔料粉末のCu−Kα線に対するX線回折スペクトルの中で、最大もしくはそれに準ずるピークの半値幅が0.3〜0.7°の範囲に入るかどうかで判定できる。更に好ましくは、その顔料の粒子が針状(棒状)でない、比較的塊状(球状)に近い、即ち、その粒子における長軸と短軸の長さ比の平均値が1〜1.5のものが分散媒体に微分散させることができるので好ましい。
【0018】
本発明の不溶性アゾ顔料は、インクジェットインク、フルカラートナー等の画像記録用着色剤、カラーフィルター等の画像表示用着色剤、樹脂等のベヒクルを含むインキや塗料の着色剤、顔料捺染剤として使用することができる。その際、本発明の顔料は、用途に応じて、その用途に通常使用される媒体に分散させた着色組成物として使用される。組成物中では、顔料の一次粒子が単独(ほぐれた)、あるいは凝集した粒子として存在している。組成物中での平均粒子径は、一般に0.2μm以下、好ましくは0.15μm以下になるように調製することが望ましい。
【0019】
分散媒体を例示すると、例えば、画像記録用のインクジェット用インキでは水や水性媒体、即ち、水溶性の溶剤としては、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等)、多価アルコール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等)、多価アルコールエーテル類(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等)、アミン類(ジエタノールアミン、エタノールアミン等)、複素環類(N−メチルピロリドン等)、スルホラン等が用いられる。同時に水溶性樹脂として、例えば、アクリル系、アクリル−スチレン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系等の樹脂が単独または混合して用いられる。
【0020】
電子複写機用等の現像剤(画像記録用)では、顔料を融着させる樹脂として、ポリスチレン、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル、エポキシ樹脂等が種々の添加剤とともに用いられる。又、ディスプレーのカラーフィルター(画像表示用)に使用される分散液は、皮膜形成樹脂を含む有機溶剤と顔料分散剤等からなっている。ここで使用される樹脂としては、感光性環化ゴム系樹脂、感光性フェノール系樹脂、感光性ポリアクリレート系樹脂、感光性ポリアミド系樹脂、感光性ポリイミド系樹脂等、及び不飽和ポリエステル系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリエポキシアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、ポリエーテルアクリレート系樹脂、ポリオールアクリレート系樹脂等が挙げられ、更に反応性希釈剤として各種のモノマーを加えることができる。
【0021】
塗料用の分散体は固体状でもよいし、液状でもよく、液状の場合の媒体としては水、あるいは水−親水性有機溶媒混合物、有機溶媒が使用され、有機溶媒としては脂肪族系、脂環族系、芳香族系炭化水素、ハロゲン化炭化水素系、エステル系、ケトン系、グリコールエーテル系、アルコール系等が使用され、特に限定されるものではない。
又、塗料用ベヒクル、印刷インキ用ワニス、コーティング剤用ベヒクルとしては、各用途に応じて従来公知の油性乃至水性のバインダー材料が使用される。例えば、長油長、中油長、短油長のアルキッド樹脂、フェノール変性、スチレン化アルキッド等の変性アルキッド樹脂、アミノアルキッド樹脂、オイルフリーアルキッド樹脂、焼付用アクリル樹脂、アクリルラッカー樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ブチル化メラミン樹脂、メチル化メラミン樹脂、尿素−メラミン樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレン−ジエン共重合体、塩化ビニル系共重合体、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル系共重合体、エチレン酢酸ビニル樹脂、ブチラール樹脂、石油樹脂、ロジンエステル、マレイン化ロジンエステル等の変性樹脂、乾性油、ボイル油等である。
【0022】
一般に、微粒子顔料はその表面エネルギーが極端に増大することにより、分散液中で凝集を起こし易くなることはよく知られている。そのために、顔料は、そのものを公知の界面活性剤や顔料誘導体で表面処理する方法、あるいは公知の各種分散剤をベヒクル等の分散媒体中に添加すること等で顔料の凝集を防止し、粘度の増加及び分散安定性を確保することができる。
【0023】
本発明では、必要により、顔料の分散性を向上させるために上記の顔料誘導体に代えて、あるいは顔料誘導体とともに、分散剤を使用することができる。分散剤としては、多くの種類の分散剤が用いられるが、例えば、特公平7−96654号公報や特開平7−207178号公報に記載の脂肪族ヒドロキシカルボン酸残基を有するポリエステル系オリゴマー;オルガノシロキサンポリマー(KP341(信越化学工業社製));(メタ)アクリル酸系(共)重合体;ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業社製)、W001(裕商社製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商社製)等のアニオン系界面活性剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、20000、24000、26000、28000等の各種ソルスパース分散剤(ゼネカ社製);イソーネットS−20(三洋化成社製)等が挙げられる。分散剤の使用量は、特に限定されないが、通常、顔料に対して、0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜20重量%である。
【0024】
本発明の顔料を、それが各種用途の分散媒体に分散した着色組成物として使用する場合、分散媒体は各種用途における分散媒体がいずれも使用でき、特に限定されない。又、着色組成物における本発明の顔料の使用割合も、特に限定されず、各用途における使用量と同じである。用途によって異なるが、通常、組成物中の含有割合は、1〜60重量%程度である。
【0025】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。下記の例において「部」は全て重量部を示す。
【0026】
実施例1
2−メトキシ−4−ニトロアニリンを常法に従いジアゾ化し、2−メトキシアセトアセトアニライドとカップリング及び熟成して得られる乾燥顔料(PY−74)120部、塩化ナトリウム600部及びジエチレングリコール165部を加圧蓋を装着するニーダーに仕込み、均一に湿潤された塊ができるまで予備混練をし、次いで加圧蓋を下げて圧力6Kg/cm2で内容物を押さえ込みながら混練摩砕を開始した。内容物温度が40〜45℃になるように冷却温度・冷媒量を管理しながら4時間混練摩砕処理を行った。
【0027】
得られた摩砕物を40℃に加温した300部の2%硫酸水溶液中に投入して1時間攪拌処理を行った後、ろ過、水洗して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除去し、次いで80℃の熱風乾燥機で24時間乾燥して黄色の顔料粉末を得た。電子顕微鏡写真から求めた顔料の平均粒子径は90nmであった。又、この顔料のCu−Kα線によるX線回折スペクトを図1に、透過型電子顕微鏡写真を図2に示した。電子顕微鏡写真中のスケールは1μmを示す(他の電子顕微鏡写真においても同様である。)。図1のX線回折スペクトルの11.8°のピークから求めた半値幅は0.416°であり、図2から求めた結晶粒子の長軸と短軸の長さ比の平均値は1.3であった。
【0028】
実施例2
2−メトキシ−4−ニトロアニリンを常法に従いジアゾ化し、2−メトキシアセトアセトアニライド及びこれの3%アセトアセト−4−スルファニル酸カリウム塩を加えたものとカップリング及び熟成して得られた乾燥顔料を実施例1と同様ニーダーで処理し、黄色の顔料粉末を得た。そのX線回折スペクトル及び透過型電子顕微鏡写真をそれぞれ図3及び4に示した。顔料の平均粒子径は80nm、11.7°のピークの半値幅は0.424°であった。又、図4から求めた結晶粒子の長軸と短軸の長さ比の平均値は1.2であった。
【0029】
比較例1
2−メトキシ−4−ニトロアニリンを常法に従いジアゾ化し、2−メトキシアセトアセトアニライドとカップリングして得られた顔料スラリーを2つに分け、その一方を90℃まで昇温し、更に90℃で1時間熟成すると黄色の顔料が得られた。これをろ過、水洗し、熱風乾燥機で90℃で24時間乾燥し、黄色の顔料粉末を得た。そのX線回折スペクトル及び透過型電子顕微鏡写真をそれぞれ図5及び6に示した。顔料は針状の結晶粒子であり、結晶粒子の図6から求めた長軸と短軸の長さ比の平均値は3.2であった。平均粒子径は、長軸が280nm、短軸が90nm、11.7°の半値幅は0.375°であった。
【0030】
比較例2
比較例1で得られたアゾ顔料のスラリーの残り半分を70℃まで昇温し、更に70℃で1時間熟成すると黄色の顔料が得られた。これをろ過、水洗し、熱風乾燥機で70℃で24時間乾燥し、黄色の顔料粉末を得た。そのX線回折スペクトル及び透過型電子顕微鏡写真を図7及び8に示した。顔料は棒状の結晶粒子であり、結晶粒子の図8から求めた長軸と短軸の長さ比の平均値は1.3であった。平均粒子径は、長軸が65nm、短軸が50nm、11.5°のピークの半値幅は0.863であった。
【0031】
実施例3、4、比較例3、4
上記で得られた実施例1及び2の顔料、比較例1及び2の顔料をそれぞれ用いてインクジェット用インクを作製した。
(1)分散剤溶液の作製
スチレン・メタクリル酸・メタアクリル酸エステル樹脂(酸価97、重量平均分子量3万)100部をブチルセロソルブ50部、ブチルカルビトール50部、水酸化ナトリウム7部、及び水143部と混合し、80℃、5時間で加熱溶解して分散剤溶液を調製した。
【0032】
(2)ミルベースの作製
上記の配合に従って各成分をディゾルバーで2時間攪拌して、ブツがなくなったことを確認した後、シンマルエンタープライゼス社製ダイノミル(1.4リットルECM型)(ジルコニア製ビーズ 径0.65mm)周速14m/sで分散処理を行う。この分散処理は顔料の平均粒子径が120nm程度になるまで行う。50分間で分散を終了した。得られたミルベース中の顔料の平均粒子径をコールター社製粒度測定機(Model N−4)で測定したところ、平均径子径は120nmであった。
同様にして実施例2、比較例1及び2の顔料についてもミルベースを作製した。分散時間と顔料の平均粒子径の関係を表1に示す。
【0033】
【0034】
(3)顔料分散液の作製
得られた実施例1の顔料を用いたミルベース600部に対して、エチレングリコール123部とイオン交換水510部との混合液を加えて良く攪拌して均一にして顔料分散液を調製する。この分散液中の顔料の平均粒子径を上記と同様にして測定したところ122nmであった。
同様にして実施例2、比較例1及び2の顔料についても顔料の分散液を作製する。
次に、これらの分散液に水を加えて顔料含有率3%の水分散液を調整する。この分散液をNo.3バーコーターで市販のインクジェット用グロス紙に塗布する。1日放置後、促進耐光性試験装置「アイスーパーUV耐光性試験機」で照射強度100mW/cm2(照射波長365nm)、温度65℃で10時間照射し、試験前後の色差を測定し、その差(ΔE)を求めた。結果を表2に記した。
【0035】
【0036】
表1、2の結果から以下のことが分かる。
本発明顔料の使用により、短時間の分散で微粒子化した顔料分散体が得られ、更に顔料の耐光性も良い。比較例1の顔料は耐光性は良いが、微粒子分散に長時間を要し、場合によっては微粒子化が困難な場合もあった。比較例2の顔料は微粒子分散性は良いが、その分散体の耐光性が不十分である。
【0037】
(4)インクジェット用インクの作製
上記の各顔料分散液に、水とエチレングリコール、グリセリンを、顔料濃度が5%、エチレングリコールが6%、グリセリンが10%となるようにそれぞれ添加した後、5ミクロンメンブランフィルターを用いて濾過をして、インクジェット用インクを得た。このインクをインクカートリッジ(ヒューレットパッカード社製)に充填し、インクが吐出することを確認した後、そのカートリッジのノズル面を乾燥しないようにキャッピングして70℃で1週間放置した後、再度吐出試験をし、さらにインクを取り出して顔料の平均粒子径を測定した。その結果を表3に示した。比較例では顔料粒子径の増大が認められ、いずれも容器底部に顔料の沈降物が付着していた。
【0038】
表3
【0039】
実施例5
4−アミノフタルイミドを常法に従いジアゾ化し、2,4−ジメチルアセトアセトアニライドとカップリングさせる以外は実施例1と同様にニーダー処理して本発明の高結晶性不溶性アゾ顔料PY−167を得た。透過型電子顕微鏡観察の結果、結晶粒子の形状は球状であり、結晶粒子の長軸と短軸の長さ比の平均値は1.2であり、平均粒子径は110nmであった。又、X線回折スペクトル(図9)の26.9°のピークの反値幅は0.390°であった。
上記顔料を用い、実施例3、4と同様にして試験した結果、この顔料は耐光性に優れ、微分散に要する時間も実施例1の顔料とほぼ同じであった。
【0040】
実施例6
4−アミノフタルイミドを常法に従いジアゾ化し、2,4−ジメチルアセトアセトアニライド及びこれの5%アセトアセト−4−スルファニル酸カリウム塩を加えたものとをカップリングする以外は実施例1と同様、ニーダーで処理し、黄色の顔料粉末を得た。透過型電子顕微鏡観察の結果、顔料の形状は球状であり、平均粒子径は95nm、結晶粒子の長軸と短軸の長さ比の平均値は1.2であった。又、X線回折スペクトルの27.4°のピークの半値幅は0.513°であった。
この顔料を用い、実施例3、4と同様にして試験した結果、この顔料は耐光性に優れ、微分散に要する時間も実施例1の顔料とほぼ同じであった。
【0041】
比較例5
4−アミノフタルイミドを常法に従いジアゾ化し、2,4−ジメチルアセトアセトアニライドとカップリングして得られた顔料スラリーを90℃まで昇温し、更に90℃で1時間熟成すると黄色の顔料が得られた。これをろ過、水洗し、熱風乾燥機に入れ90℃で24時間乾燥し、黄色の顔料粉末を得た。透過型電子顕微鏡観察の結果、顔料の形状は針状であり、平均粒子径は180nm、結晶粒子の長軸と短軸の長さ比の平均値は2.7であった。又、X線回折スペクトルの26.9°のピークの半値幅は0.354°であった。
この顔料を用い、実施例3、4と同様にして試験した結果、この顔料は耐光性は良好であったが、微分散に要する時間も比較例1の顔料とほぼ同じで長かった。
【0042】
実施例7
実施例5で得た黄色顔料30部を、スチレン−メタクリル系共重合樹脂(軟化点110℃、ガラス転移点約56℃、GPC法重量平均分子量約9万)70部と三本ロールにて十分混練し、顔料を分散させた。冷却後粗砕し、黄色顔料を30%の濃度で含有する本発明の高濃度着色組成物を得た。次に、電子写真乾式現像剤を製造するために、このようにして得た粗粉状の本発明の黄色顔料を含む高濃度着色組成物14.7部及びクロム錯塩系負帯電制御剤3部を上記で使用したスチレン−メタクリル系共重合樹脂82.3部と常法に従って混練し、冷却後粗砕した後、ジェットミルで微粉砕し、更に分級して粒子径が5〜30μmの該現像用の黄色樹脂組成物の微粉末を得た。次に、常法に従い流動化剤としてコロイダルシリカを添加し、充分混合し、黄色電子写真乾式現像剤とした。これをキャリアの磁性鉄粉と混合し、負電荷フルカラー現像用電子写真複写機にて単色の複写をした結果、鮮明な黄色画像が得られた。画像は鮮明で冴えた黄色を呈し、耐光性等の諸物性に優れていた。
【0043】
実施例8
実施例7と同様にして実施例6で得た黄色顔料を用いて黄色電子写真乾式現像剤を作製し、評価した。結果は実施例7の場合と同様であった。
【0044】
比較例6
実施例7と同様に比較例5で得た黄色顔料を用いて黄色電子写真乾式現像剤を作製した。
【0045】
実施例7、8及び比較例6で得られた黄色電子写真乾式現像剤をそれぞれオーバーヘッドプロジェクター用のポリエステルシートに複写すると実施例7及び8の複写物は透明な画像を呈し、オーバーヘッドプロジェクタースクリーンに鮮明な黄色の映像を示した。一方、比較例6の複写物は不透明な画像を呈し、オーバーヘッドプロジェクタースクリーンに不鮮明な黄色の映像しか示さなかった。
【0046】
【発明の効果】
本発明の不溶性アゾ顔料は、かなり微粒子化された顔料であるため、水性記録用インク、とりわけインクジェット用インクやカラートナー用の着色剤に使用すると、透明性、鮮明性、冴えを有しながら、高結晶性のため易分散性、高耐光性を有しており、優れた着色組成物を与える。又、オフセットインキ、グラビアインキ等の印刷インキ、塗料、顔料捺染等にも十分使用可能な顔料である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の顔料のX線回折スペクトルである。
【図2】 実施例1の顔料の透過型電子顕微鏡写真である。
【図3】 実施例2の顔料のX線回折スペクトルである。
【図4】 実施例2の顔料の透過型電子顕微鏡写真である。
【図5】 比較例1の顔料のX線回折スペクトルである。
【図6】 比較例1の顔料の透過型電子顕微鏡写真である。
【図7】 比較例2の顔料のX線回折スペクトルである。
【図8】 比較例2の顔料の透過型電子顕微鏡写真である。
【図9】 実施例5の顔料のX線回折スペクトルである。
Claims (3)
- 平均粒子径が30〜150nmで、X線回折スペクトルで最大もしくはそれに準ずるピークの半値幅が0.3〜0.7°であり、粒子の長軸と短軸の長さ比の平均値が1〜1.5であることを特徴とする不溶性アゾ顔料であるC.I.ピグメントイエロー74又はC.I.ピグメントイエロー167。
- 請求項1に記載の不溶性アゾ顔料と分散媒体とからなることを特徴とする着色組成物。
- 画像記録用、画像表示用着色剤、印刷インキ、塗料、又は顔料捺染剤である請求項2に記載の着色組成物。
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