JP4189794B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コイン等の遊技媒体を貯留する受皿に特徴を有するスロットマシン等の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、スロットマシンにおいて、遊技者は、その最下部に設けられた受皿からコインを取り出して、掛数に対応した数のコインを投入口に投入して、始動レバー(ボタン)を押して複数のリールを回転させることにより、遊技が開始される。そして、回転中の複数のリールを停止させて、複数のリールが特定の図柄の組み合わせで有効ラインで揃って停止して、「役」が出た場合には、コインが払い出されて前記受皿に貯留される。
【0003】
この受皿は深いと多量のコインが貯留されるが、少量のコインしかない場合には、受皿が深いために、コインを取り出しにくいのみならず、深い受皿に少量のコインしか貯留されていない状態は、見栄えも悪い。逆に、受皿が浅い場合には、コインの取り出しは容易になるが、多量のコインが同時に払い出される1回のボーナスで一杯になってしまうことがある。
【0004】
そこで、通常の深さの受皿の前面側を煽扉構造にして、コインの取り出し時には前記煽扉を手前側に倒して、コインを取り出し易くしたものは、知られている。しかし、この煽扉構造では、コインの貯留量が多い場合には、煽扉を手前側に倒した際にコインが不要にこぼれ落ちることがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した不具合に鑑み、遊技機の受皿において、貯留されている遊技媒体の取り出しを容易にすると同時に、遊技媒体の貯留量とは無関係に、その取り出し易さを不変にすることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、遊技媒体を貯留する受皿を備えた遊技機であって、前記受皿は、上面を開口した横長容器形状に構成されて内側凹部を遊技媒体用の貯留空間とした受皿本体と、該受皿本体の開口上面側から前記貯留空間内に嵌合された状態で上下動可能に収容されて貯留空間内に貯留される遊技媒体を受ける横長平板状の底板とからなり、前記底板は、該底板と前記受皿本体の底板部との間に介在されて貯 留空間内に貯留される遊技媒体の重量に対応して伸縮する弾性部材で自動的に上下動可能に支持されており、前記受皿本体の内側面と前記底板の外縁部とには、相互に嵌合し合う嵌合部がそれぞれ設けられ、該嵌合部は、受皿本体の内側面と底板の外縁部のいずれか一方に設けられた凸状部と、その他方に設けられた凹状部とで構成され、しかも前記凸状部又は凹状部のピッチは、前記貯留空間内に貯留される遊技媒体の直径よりも小さくなっていることを特徴としている。
【0007】
請求項1の発明によれば、遊技媒体受皿を構成する底板は、貯留される遊技媒体の量に応じて受皿本体内で上下動する構成であるため、遊技媒体受皿は、遊技媒体の貯留量に応じて深さが変化する。即ち、遊技媒体の貯留量が多い場合には、底板が下がって深くなると共に、その貯留量が少ない場合には、底板が上がって浅くなって、受皿に貯留されている遊技媒体の上面の受皿本体に対する位置は、遊技媒体の貯留量とは無関係にほぼ同一となる。従って、受皿に貯留されている遊技媒体の量とは無関係に、遊技媒体の取り出しが容易となる。
【0008】
また、請求項1の発明においては、前記底板は、貯留された遊技媒体の重量に対応して伸縮する弾性部材で支持されている。
【0009】
このため、受皿本体内に上下動可能に収容された底板は、貯留された遊技媒体の重量に対応して伸縮する弾性部材で構成されているために、特別の駆動機構を用いることなく、極めて簡単な構造によって、貯留された遊技媒体の重量に応じて受皿の深さを変化させられて、コインの取り出しが容易となる。
【0010】
【0011】
【0012】
また、請求項の発明において、前記受皿本体の内側面と前記底板の外縁部とには、相互に嵌合し合う嵌合部がそれぞれ設けられている。
【0013】
請求項の発明によれば、受皿本体の内側面と前記底板の外縁部とには、相互に設けられた嵌合部が嵌合し合っているために、底板に対して遊技媒体が偏って貯留された場合でも、底板が傾斜するのを防止できる。よって、コインの貯留量に応じて底板が上下動する際に、この上下動がスムーズに行われる。
【0014】
また、請求項の発明において、前記嵌合部は、受皿本体と底板とのいずれか一方に設けられた凸状部と、その他方に設けられた凹状部とで構成され、しかも前記凸状部又は凹状部のピッチは、貯留される遊技媒体の直径よりも小さくなっている。
【0015】
請求項の発明によれば、受皿本体の内側面と底板の外縁部とは、凸状部と凹状部によって相互に嵌合されているために、底板に対して遊技媒体が偏って貯留された場合における底板が傾斜するのを一層確実に防止できる。また、凸状部又は凹状部のピッチが貯留される遊技媒体の直径よりも小さくなっているために、受皿本体の内側面と底板の側端面との間に生ずる隙間に遊技媒体が挟み込まれて、底板が上下動不能となる不具合がなくなる。更に、受皿本体の内側面が凹凸状になっているために、受皿本体の内側面に対する遊技媒体の接触面積が小さくなって、受皿の内側面に近い部分の遊技媒体の取り出しが特に容易となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明に係るスロットマシンMの正面図であり、図2は、その受皿E1 の部分平面図であり、図3は、受皿E1 の部分斜視図である。最初に受皿E1 との関連においてスロットマシンMの概要(全体構成)について簡単に説明し、その後に、本発明に係る受皿E1 の部分について詳細に説明する。
【0017】
図1において、スロットマシンMの前面側に設けられたフロントドア21の上端部には、遊技方法等を説明する案内部22が配置され、該案内部22の下方であって前記フロントドア21の中央部には、図柄の表示を行う図柄表示部23が配置され、更に、前記図柄表示部23の下方には、遊技操作を行うのに必要な各種ボタン等から成る操作部24が配置されている。また、フロントドア21の下端部には、遊技の結果「当り」となって払い出されたコイン、或いは遊技の最初に遊技者が購入したコインを貯留させるための受皿E1 が設けられている。なお、操作部24と受皿E1 との間の広いスペースは、遊技には直接に関連しない装飾部25となっている。
【0018】
また、前記図柄表示部23には、外周面に異なる多数の図柄が連続して描画された3つの回転リールR1,R2,R3 が横方向に並んで配置され、その両側には、それぞれ縦方向に沿って配置された多数のランプ群から成る遊技状態表示ランプ30が設けられている。遊技状態表示ランプ30を構成する特定のランプ単体が点灯することにより、遊技中における「当り」、投入コイン数が表示される。また、前記操作部24には、1回のスロットゲームで掛けるコインの枚数(掛数)を設定するためのベットボタン26,27,28、クレジット(貯留)しているコインの返却を求める貯留清算ボタン29、各回転リールR1,R2,R3 を回転始動させるための始動ボタン31、回転中の各回転リールR1,R2,R3 を個別に停止させるための停止ボタン32,33,34、コインを投入する投入口35等が設けられている。
【0019】
また、3種類の各ベットボタン26,27,28のうち、ベットボタン26は、例えば掛数が1枚であって、真中の1ラインを有効ライン36とし、ベットボタン27は、例えば掛数が2枚であって、水平の3ラインを有効ライン36とし、更に、ベットボタン28は、例えば掛数が3枚であって、3本の水平ラインと2本の対角線ラインとの5ライン全部を有効ライン36とする。
【0020】
そして、スロットマシンMの遊技を行うには、3種類のベットボタン26,27,28のいずれかを押して、掛数(通常は、掛数が3の「3枚掛け」である)を定め、この「掛数」に対応した枚数のコインCを投入口35に投入して、始動ボタン31を押すと、各回転リールR1,R2,R3 が回転を開始する。次に、各回転リールR1,R2,R3 に対応する各停止ボタン32,33,34を押して、各回転リールR1,R2,R3 を停止させる。なお、各停止ボタン32,33,34を押す順序は、左側回転リールR1,中央回転リールR2,右側回転リールR3 の順序で押す(これを「順打ち」と称している)のが通常の遊技である。
【0021】
そして、3つの各回転リールR1,R2,R3 が特定の図柄の組み合わせで前記有効ライン36上に揃って停止して、「役」が出た場合には、コイン払出口37から受皿E1 内に所定数のコインCが払い出されて貯留される。揃う「役」には、大別して「ボーナス役」と「小役」とがあり、更に、「ボーナス役」には、「ビッグボーナス」と「レギュラーボーナス」との2種類があって、多くのコインが払い出される(後者の「レギュラーボーナス」においても、120枚弱のコインの獲得が可能である)。また、「小役」の場合には、その場で少しのコインが払い出される。
【0022】
引き続いて、図1ないし図6を参照にして、本発明に係る受皿E1 について詳細に説明する。図4は、貯留空間2にコインCが最大量貯留された状態における図2のX−X線断面図であり、図5は、同様の状態の図2のY−Y線断面図であり、図6は、底板5が上昇端位置に達した状態における図2のX−X線断面図である。この受皿E1 は、前側壁部1が平面視の双方においてわん曲されて、長手方向の中央部の幅が最大となった横長の略長方形状をなしている。また、前記前側壁部1の上端面は、緩やかなわん曲面状に形成されて、長手方向の中央部が最も低くて、その両側に向かうに従って漸次高くなっている(後述の貯留空間2から見ると、その深さが長手方向の中央部で最も浅くて、その両側に向かうに従って漸次深くなっている)。また、受皿E1 は、外箱B1 の内側に内箱B2 が設けられた二重箱構造になっていて、前記内箱B2 の内側の凹部がコインCの貯留空間2となっている。
【0023】
また、前記内箱B2 は、外箱B1 の周壁部3の内側に配置される周壁体4と、該周壁体4の内側に僅かの隙間を有して上下動可能に配置される底板5とで構成される。内箱B2 の周壁体4は、受皿E1 の平面形状と同一形状(正確には、相似形状)となっていて、その内側面に、円板状のコインCの直径(通常は25mm)Dよりも僅かに小さなピッチPでもって断面略半円形の多数の凸条部6が全周に亘って上下方向に形成されている。一方、内箱B2 を構成する底板5の外縁部には、前記周壁体4の内側面に形成された多数の凸条部6に対応する多数の凹部7が全周に亘って設けられ、図2に示されるように、周壁体4の凸条部6と、底板5の凹部7とが相互に嵌合した状態で、前記周壁体4の内側に底板5が上下動可能に収容配置されている。相互に嵌合した周壁体4の凸条部6と底板5の凹部7との間には、周壁体4に対して底板5が上下動し得る隙間が形成されている。
【0024】
また、図4及び図5に示されるように、内箱B2 を構成する底板5と、外箱B1 の底板部8との間には、複数個の圧縮バネ9が弾装されて、前記底板5は、複数個の圧縮バネ9で支持されている。この圧縮バネ9は、前後方向に沿って重なった位置に2個ずつであって、横方向(左右方向)に沿って所定間隔をおいた3箇所にそれぞれ配置され、計6個の圧縮バネ9が前記位置に弾装されている。このため、コインCの貯留空間2は、内箱B2 の内側であって、前記底板5は、貯留空間2に貯留されるコインCの重量に応じた位置で停止し、該貯留空間2に貯留されたコインCの上面の位置(図4ないし図6に、その位置が仮想線Lで示されている)は、前記貯留空間2に貯留されるコインCの重量とは殆ど無関係にほぼ一定の位置である。
【0025】
このため、貯留空間2に貯留されたコインCの重量に応じて、前記底板5は上下動を行う。即ち、遊技中に「役」が出て、コイン払出口37からコインCが払い出されると、貯留空間2の底部を構成する底板5は、払い出されたコインCの数(即ち、コインCの重量)に比例した距離だけ下降して、複数個の圧縮バネ9の総復元力と貯留空間2に貯留されたコインCの総重量とがバランスして、底板5は、停止した状態を維持する。逆に、遊技の開始時において、貯留空間2に貯留されているコインCを取り出すと、貯留空間2の底部を構成する底板5は、取り出されたコインCの数(即ち、コインCの重量) に比例した距離だけ上昇して停止する。このため、貯留空間2に貯留されているコインCの上面の位置は、その貯留量とは殆ど無関係にほぼ一定している。
【0026】
よって、遊技者は、貯留空間2に貯留されたコインCの量とは無関係に、仮想線Lで示される最も取り出し易い位置においてコインCを取り出すことができて、コインCの取り出しが容易となる。また、貯留空間2に貯留されたコインCが少量であっても、該貯留空間2にコインCが最大に貯留されているのと外観上ほぼ同一となるので、従来の受皿において深い貯留空間の底部に僅かのコインのみが貯留されている見栄えの悪さが解消される(見栄えが良好となる)。
【0027】
また、貯留空間2を形成する底板5は、その外縁部に所定ピッチPをおいて設けられた多数の凹部7と、周壁体4の内側面に上下方向に設けられた多数の凸条部6とが嵌合された状態で上下動するので、前記底板5に対してコインCが偏って貯留された場合でも、底板5は、その傾斜が防止されてスムーズに上下動を行う。
【0028】
また、コインCの貯留空間2を形成する周壁体4の内側面には、その周方向に沿って多数の凸条部6が所定ピッチPで設けられているために、前記内側面は前記周方向に沿って凹凸状となっている。よって、受皿E1 の貯留空間2に貯留された多数のコインCのうち、前記周壁体4の内側面に接触しているコインCの接触面積は、従来構造の受皿に比較して大幅に小さくなるため、上記部分に位置するコインCの取り出しが容易となる。
【0029】
更に、上記実施形態では、周壁体4の内側面に設けられる多数の凸条部6のピッチPは、貯留されるコインCの直径Dよりも小さくなっているために、図2で拡大して示されているように、周壁体4の内側面と底板5の側端面との間に生ずる隙間11にコインCが挟み込まれなくなる独自の利点がある。しかし、本発明においては、多数の凸条部6のピッチPとコインCの直径Dとの関係は、上記実施形態のものに限定されず、相隣接する凸条部6の間にコインCが入り込まない寸法関係になっておれば(多数の凸条部6のピッチPがコインCの直径Dよりも大きくても、この状態は実現される)、前記隙間11にコインCが挟み込まれるのを防止できる。また、前記隙間11は、当該隙間11にゴミ類が噛み込まれるのを防止する観点から、底板5が上下動し得る最小寸法に設定することが好ましい。
【0030】
また、本実施形態では、内箱B2 の周壁体4内に上下動可能に配置された底板5を除いた全ての部分、即ち、外箱B1 の全体、及び内箱B2 の周壁体4が受皿本体を構成している。また、受皿本体を構成する内箱B2 の周壁体4の内側面に全周に亘って凸条部6が上下方向に設けられているために、受皿E1 の横方向の中央部に設けられるコイン払出口37は、その下端縁が前記凸条部6の上端に臨んで設けられる。よって、コイン払出口37の位置は、従来の受血よりも僅かに高くなる(従来の受皿では、コイン払出口は、その貯留空間に入り込んだ状態で設けられていた)。なお、図2及び図5において、12は、払い出されるコインCを前記コイン払出口37まで導くために、フロントドア21の背面側に設けられたコイン払出筒を示し、図1ないし図3において、13は、受皿E1 の左側方に設けられた灰皿を示す。
【0031】
また、上記実施形態では、前記底板5は、貯留空間2に貯留されるコインCの重量に対応して伸縮する複数個の圧縮バネ9により支持されているが、本発明においては、貯留空間2の底部を構成する底板5は、貯留されるコインCの重量に対応して伸縮する部材であれば、前記圧縮バネ9に限定されず、いかなる部材であっても使用可能である。例えば、前記底板5を厚板状の1ないし複数枚のスポンジゴムで支持することも可能である。
【0032】
また、上記実施形態では、受皿本体を構成する周壁体4の内側面に多数の凸条部6を設けると共に、前記周壁体4内に上下動可能に配置される底板5の外縁部に前記凸条部6に嵌合する凹部7を設けてあり、これにより上記した特有の作用効果が奏される。しかし、前記凸条部6及び凹部7を有しない構造の受皿であっても、その貯留空間2に貯留されるコインCの重量に対応して、該貯留空間2の底部を構成する底板5が上下動して、前記貯留空間2に貯留されるコインCの上面の位置を、該コインCの貯留量(重量)とは無関係にほぼ一定にできる限り、全て本発明に含まれるものである。
【0033】
また、上記実施形態の受皿は、貯留空間2の底部を構成する底板5が、圧縮バネ9、厚板状のスポンジゴム等の圧縮変形可能であって、圧縮力を解除すると原形状に復元可能な弾性部材で構成してあるために、底板5を上下動させる構造を極めて簡単に実現できる利点があるが、以下に述べる底板上下動機構Aによって、貯留空間2に貯留されるコインCの重量に対応させて、その底部を構成する底板5を上下動させても、本発明の前記課題を達成し得る。
【0034】
図7は、底板上下動機構Aを備えた受皿E2 の長手方向の断面図(図2のX−X線に相当する断面図)である。内箱B2 を構成する周壁体4の内部に底板5が上下動可能に配置された構成は、前記受皿E1 と同一であるが、前記底板5は、長手方向(スロットマシンMの横方向)に沿って所定間隔をおいて外箱B1'の底板部8’に固定された3基のソレノイドFのロッド14により下方から支持されている。
【0035】
貯留空間2の底部を構成する前記底板5には、該貯留空間2に収容されて該底板5に作用するコインCの重量を検出するための重量センサS1 が埋設されている。また、受皿E2 の本体部を構成する周壁体4の横方向に沿って相対向する部分には、前記底板5の位置を検出するための計3対の位置センサS21, S22, S23が高さ方向に沿って異なる位置に相対向して埋設されている。各位置センサS21, S22, S23は、例えば光電センサで構成され、底板5の上下動によって、一対の位置センサS21(S22, S23)の一方から発光されて他方に受光される光が遮断されることにより、該底板5の存在を検出し得る。
【0036】
そして、受皿E2 の貯留空間2に貯留されたコインCの重量は、底板5に埋設された重量センサS1 により検出され、この検出結果に基づいて、3基のソレノイドFが作動して、底板5を上下のいずれかの方向に移動させる。例えば、底板5が位置センサS21により検出される上昇端位置に達していて、貯留空間2に更にコインCが貯留されて、その重量が増加した場合には、底板5は下降する。また、底板5が位置センサS23により検出される下降端位置に達していて、貯留空間2に貯留されているコインCが取り出されて、その重量が減少した場合には、底板5は下降する。更に、底板5が位置センサS22により検出される中間位置に達している場合には、貯留されているコインCの重量の増減によって、底板5は、下降又は上昇する。
【0037】
そして、底板5が停止位置からいずれの方向に移動した場合でも、3対の位置センサS21, S22, S23のいずれかによって該底板5が検出されると、3基のソレノイドFが停止して、該底板5は、その位置で停止する。これにより、受皿E2 の貯留空間2に貯留されたコインCの重量に対応させて底板5を上下動させられるために、貯留空間2に貯留されているコインCの上面の位置をほぼ一定にさせられる。
【0038】
また、重量センサS1 と位置センサS21, S22, S23とソレノイドFとを備えた前記受皿E2 において、受皿に貯留された遊技媒体の上面の位置(前記仮想線Lの位置)を検出する上面位置センサを別途設けて、前記重量センサをなくし、前記上面位置センサにより、受皿に貯留される遊技媒体の上面の位置を検出し、その結果に基づいて、前記各位置センサS21, S22, S23により停止位置を定めて、底板を上下動させることにより、受皿に貯留される遊技媒体の量(嵩)を常時ほぼ一定にすることもできる。
【0039】
また、上記各実施形態は、いずれもスロットマシンの受皿に対して本発明を実施した例であるが、パチンコ機の受皿に対しても全く同様な構造にして、貯留されるパチンコ球の上面の位置を貯留量とは無関係にほぼ一定にすることも可能である。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、受皿の貯留される遊技媒体の重量に対応して、その底板が上下動する構成であって、受血に貯留された遊技媒体の上面の位置は、その貯留量とは無関係にほぼ一定しているので、貯留されている遊技媒体の取り出しが容易になると共に、遊技媒体の貯留量とは無関係に、その取り出し易さも一定している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るスロットマシンMの正面図である。
【図2】 スロットマシンMの受皿E1 の部分平面図である。
【図3】 同じく受皿E1 の部分の斜視図である。
【図4】 貯留空間2にコインCが最大量貯留された状態における図2のX−X線断面図である。
【図5】 同様の状態の図2のY−Y線断面図である。
【図6】 底板5が上昇端位置に達した状態における図2のX−X線断面図である。
【図7】 底板上下動機構Aを備えた受皿E2 の長手方向の断面図(図2のX−X線に相当する断面図)である。
【符号の説明】
1 :外箱(受皿本体)
2 :内箱
C:コイン(遊技媒体)
D:コインの直径
1,E2 :受皿
F:ソレノイド(駆動手段)
L:貯留コインの上面位置を示す仮想線
M:スロットマシン(遊技機)
P:凸条部(凹部) のピッチ
1 :重量センサ(荷重検出手段)
21, S22, S23:位置センサ(位置制御手段)
2:貯留空間
4:内箱の周壁体(受皿本体)
5:底板
6:凸条部(凸状部)
7:凹部(凹状部)
9:圧縮バネ(弾性部材)

Claims (1)

  1. 遊技媒体を貯留する受皿を備えた遊技機であって、
    前記受皿は、上面を開口した横長容器形状に構成されて内側凹部を遊技媒体用の貯留空間とした受皿本体と、該受皿本体の開口上面側から前記貯留空間内に嵌合された状態で上下動可能に収容されて貯留空間内に貯留される遊技媒体を受ける横長平板状の底板と、からなり、
    前記底板は、該底板と前記受皿本体の底板部との間に介在されて貯留空間内に貯留される遊技媒体の重量に対応して伸縮する弾性部材で自動的に上下動可能に支持されており、
    前記受皿本体の内側面と前記底板の外縁部とには、相互に嵌合し合う嵌合部がそれぞれ設けられ、該嵌合部は、受皿本体の内側面と底板の外縁部のいずれか一方に設けられた凸状部と、その他方に設けられた凹状部とで構成され、しかも前記凸状部又は凹状部のピッチは、前記貯留空間内に貯留される遊技媒体の直径よりも小さくなっていることを特徴とする遊技機。
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