JP4189639B2 - 工具交換装置 - Google Patents
工具交換装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4189639B2 JP4189639B2 JP2002328614A JP2002328614A JP4189639B2 JP 4189639 B2 JP4189639 B2 JP 4189639B2 JP 2002328614 A JP2002328614 A JP 2002328614A JP 2002328614 A JP2002328614 A JP 2002328614A JP 4189639 B2 JP4189639 B2 JP 4189639B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tool holder
- roller
- locking groove
- cover body
- tool
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Automatic Tool Replacement In Machine Tools (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マシニングセンタ等の工作機械における主軸の先端部に、交換アームにより工具ホルダを着脱交換するための工具交換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の工具交換装置は、ワーク加工用の工具を有する工具ホルダを主軸の先端部に対して着脱交換するという機能上の要請から、前記主軸の近傍部位に配置されている。特許文献1には工具交換装置の一例が開示されており、これを図10〜図12に示している。図10は従来の工具交換の態様を示す説明図、図11は従来の交換アームの平断面図、図12は従来の工具交換時における工具ホルダ及び支持ピンの関係を示す説明図である。
【0003】
この例のマシニングセンタは、コラム(図示せず)に対して昇降動可能なハウジング61に回転可能に内装した主軸62と、当該主軸62との間で工具ホルダ64を着脱交換するための回転型の工具交換装置63とを備えており、この工具交換装置63は、前記コラムに斜め下向きに突設した支軸(図示せず)で回転可能に支持されたベース部材65と、このベース部材65の外周部から放射状に突出した複数の交換アーム66とで構成されている。
【0004】
各交換アーム66は、平面視略Y字状(二股状)の把持部67と、ハウジング61の側面に取付けた横平面カム70に対する従動子である従動ローラ68とを有している。Y字状把持部67の両端部には、ハウジング61の下面に取付けた下平面カム71に対する従動子である回転ローラ69,69がそれぞれ設けられている。
【0005】
各交換アーム66は、枢支軸72を回動支点として、主軸62の下端部(先端部)に対して遠近揺動可能に構成されている。すなわちハウジング61を上昇動させて従動ローラ68を横平面カム70における傾斜状の案内面上で転動させると、最下位置の交換アーム66が主軸62の下端部に近付くように(図11及び図12(a)の矢印A方向参照)に回動する。逆に、ハウジング61を下降動させて両回転ローラ69,69を下平面カム71の案内面上で転動させつつ押下すると、最下位置の交換アーム66が主軸62の下端部から遠ざかるように(図11及び図12(b)の矢印B方向参照)に回動するのである。
【0006】
また、各交換アーム66における把持部67の両端部に穿設した取付け穴74には、工具ホルダ64の胴部外周に形成した断面略V溝で環状の係止溝部73に係脱する当接部材75が各々設けられている。
【0007】
各当接部材75は、略円筒状のカバー体76と、このカバー体76内に摺動可能に嵌挿した丸軸状の支持ピン77とで構成されている。支持ピン77は、カバー体76内に挿入した押しばね78により、工具ホルダ64の係止溝部73に係合する方向に(把持部67の内径側に向かって)押圧付勢されている。また、支持ピン77は、直線的にのみ進退動し、自軸回りには回動しないように構成されている。
【0008】
以上の構成において、工具交換作業は例えば次のように行われる。
【0009】
まず、ハウジング61を上昇動させて、最下位置の交換アーム66より下方のワーク加工位置にある工具ホルダ64を図10(a)の位置まで上昇させると、交換アーム66の従動ローラ68に横平面カム70が当接して、交換アーム66を矢印A方向に回動させ、把持部67の両支持ピン77,77を工具ホルダ64の係止溝部73に臨ませる(図11の一点鎖線状態参照)。このとき、把持部67側の両回転ローラ69,69は下平面カム71に当接している。
【0010】
次いで、さらにハウジング61を上昇動させて、工具ホルダ64を図10(b)の位置まで上昇させると、交換アーム66がさらに矢印A方向に回動して、把持部67の両支持ピン77,77を、工具ホルダ64の係止溝部73に沿って矢印A方向に移動しつつ押圧当接させ、結果的に、把持部67の内径側に設けた支持片79と両支持ピン77,77との3点で挟むようにして、工具ホルダ64を把持する(図11の実線状態参照)。
【0011】
把持が完了すると、さらにハウジング61を上昇動させて、主軸62から工具ホルダ64を抜き取る(図10(c)参照)。
【0012】
次いで、新たな工具ホルダ64を装着するには、図示しないモータでベース部材65を図示しない支軸回りに回動させて、当該新たな工具ホルダ64を把持した交換アーム66を主軸62の直下位置に移動させたのち、ハウジング61を下降動させて、この新たな工具ホルダ64を主軸62の下端部に装着する。
【0013】
次いで、さらにハウジング61を下降動させると、交換アーム66における把持部67の両回転ローラ69,69に下平面カム71が当接して、交換アーム66を矢印B方向に回動させることにより、把持部67の両支持ピン77,77を前記新たな工具ホルダ64の係止溝部73から離脱させて把持を解除するのである。
【0014】
【特許文献1】
特公平7−80109号公報(4頁1段36行目〜44行目、第3図〜第5図)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来の構成では、工具ホルダ64把持用の各支持ピン77は、押しばね78で把持部67の内径側に向かって押圧付勢されることにより工具ホルダ64の係止溝部73に圧接する。
【0016】
前述したように、各支持ピン77は、直線的にのみ進退動可能であって自軸回りには回動しないことから、当該各支持ピン77と工具ホルダ64の係止溝部73との接触は回動しない物体同士の接触であり、前記両者の接触面間には、押しばね78の付勢力に比例した大きなすべり摩擦力が作用することになる。
【0017】
また、前記従来の構成では、工具ホルダ64の係止溝部73は断面略V溝状であるのに対して、各支持ピン77は丸軸状に形成されていたから、前記両者の接触は、大きなすべり摩擦力が作用するにも拘らず、線もしくは点接触となるおそれがあった。しかも、各支持ピン77を工具ホルダ64の係止溝部73に押圧当接させる、すなわち各支持ピン77を係止溝部73に対して相対的に直線移動させる(係止溝部73に沿って移動させる)ために、ハウジング61が昇降動するに連れて、交換アーム66を主軸62の下端部に対して矢印AまたはB方向に揺動回動させるように構成していたから、ハウジング61が昇降動する場合は、追従移動する各支持ピン77が係止溝部73の下または上周縁部に片当りするおそれもあった(図12(a)(b)参照)。
【0018】
以上のことから、工具ホルダ64の係止溝部73や両支持ピン77,77は磨耗し易く、これらの交換頻度が多くなってメンテナンスコストが嵩むという問題があった。
【0019】
そこで本発明は、以上の問題を解消した工具交換装置を提供することを技術的課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するため、請求項1の発明は、工作機械における主軸の先端部に対して工具ホルダを着脱交換するための工具交換装置であって、前記主軸の軸線と交差する方向に延びる支軸で回転可能に支持されたベース部材に、複数の交換アームを前記主軸の先端部に対して遠近揺動可能に設け、これら各交換アームのうち前記工具ホルダを把持する把持部に、前記工具ホルダの係止溝部に係脱する係合手段をその係合方向に付勢されるように配設し、この係合手段には、前記各交換アームを前記主軸の先端部に対して遠近揺動させると前記工具ホルダの係止溝部に沿って回転しつつ押圧当接するローラを備え、当該ローラを前記係合方向に延びる軸線回りに回動可能に構成したというものである。
【0021】
請求項2の発明は、請求項1に記載の工具交換装置において、前記係合手段は、円筒状のカバー体と、このカバー体内にて摺動可能に嵌挿した摺動体と、この摺動体の先端部に回転可能に軸支されたローラとにより構成され、前記摺動体の胴部から半径外向きに突出した一対の規制ピンが、前記カバー体に穿設されたスロット穴に挿通され、前記スロット穴における前記カバー体の円筒軸線方向の長さが、前記規制ピンの直径より長く設定され、前記スロット穴における前記カバー体の円周方向の幅寸法が前記規制ピンの直径より幅広に設定されているものである。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の工具交換装置において、前記係止溝部は 、その溝底部の幅寸法よりも外周側の幅寸法が広いように形成されており、前記ローラにおける一対の最外周面の間の幅寸法は前記係止溝部における溝底部の幅寸法に等しいか若干大きく設定され、前記ローラにおける回転軸心と交差する両側面は、前記回転軸心方向外向きに膨出形成されているものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1〜図6はマシニングセンタに設けた工具交換装置に対して本発明を適用した第1実施形態である。図1はマシニングセンタの概略を示す縦断面図、図2は交換アームの平断面図、図3は交換アームの一部切欠き正断面図、図4は把持部内径側から見た回転当接部材の断面図、図5は回転当接部材の要部拡大平面図、図6は工具交換時におけるローラ及び工具ホルダの関係を示す説明図である。
【0024】
この実施形態のマシニングセンタは、図10(a)〜(c)に示した従来のマシニングセンタと基本的に同じ構成であり、コラム1に対して昇降動可能なハウジング2に回転可能に内装した主軸3と、この主軸3との間で工具ホルダ5を着脱交換するための回転型の工具交換装置4とを備えている。
【0025】
主軸3は、図示しない主軸モータの動力により、鉛直に延びるZ軸回りに回転駆動するように構成されている。
【0026】
主軸3の下端部(先端部)には、ワーク加工用の工具6を有する工具ホルダ5のテーパ部を嵌め込むためのテーパ穴状のホルダ装着部7が設けられている。主軸3の中心軸穴には、周知構造のドローバー(図示せず)が昇降動可能に挿通されており、このドローバーよりも下端側には、チャック機構(図示せず)が設けられている。
【0027】
ドローバーが上昇動すると、チャック機構は工具ホルダ5におけるテーパ部の上端(先端)を掴んで上方に引き込む。逆にドローバーが下降動すると、チャック機構は工具ホルダ5におけるテーパ部の上端を放して下方に押し出す。このようにして、工具ホルダ5は主軸3のホルダ装着部7に対して着脱可能となっている。
【0028】
図1に示すように、工具交換装置4は、コラム1に斜め下向きに突設した支軸8で軸受9,9を介して回転可能に支持されたベース部材10と、このベース部材10の外周部から放射状に突出した複数の交換アーム11とを備えている。
【0029】
ベース部材10は、略円筒状の内筒体12の下端外周から半径方向外向きに広がる鍔部13に、内筒体12の外周面のうち上寄り部位を囲繞する外筒体14をねじ固定した構造となっている。換言すると、ベース部材10は二重筒状に形成されている。ベース部材10は、図示しないモータの動力により、支軸8回りに回転駆動するように構成されており、当該ベース部材10を回転させて、各交換アーム11に把持された工具ホルダ5を選択する(最下位置に配置する)ようになっている。
【0030】
各交換アーム11は、ベース部材10における内筒体12の鍔部13に固着した各ブラケット15に、枢支軸16により揺動可能に枢支されている。これら各交換アーム11は、ハウジング2のうちベース部材10と相対向する側面に設けた横平面カム17に対する従動子である従動ローラ18と、ベース部材10における外筒体14の外周面に押圧当接するストッパー部19と、枢支軸16を挟んでストッパー部19の反対側に位置する把持部20とにより、側面視略T字状に形成されている。
【0031】
交換アーム11における従動ローラ18は、ハウジング2が上昇動すると横平面カム17における傾斜状の案内面上を転動して、把持部20を主軸3の下端部に近付く矢印A方向に回動させるように構成されている(図1及び図6(a)参照)。
【0032】
この実施形態では、横平面カム17はハウジング2の側面に対して揺動可能に取付けられており、横平面カム17の内面側に穿設した上下2つの穴にはコイルばね21,21が挿入されている。
【0033】
これら両コイルばね21,21で横平面カム17を外向き(ベース部材10側)に押圧付勢することにより、この横平面カム17の案内面上を転動する従動ローラ18を外向きに押圧し、ひいては把持部20に設けた両回転ローラ29,29(詳細は後述する)を、ハウジング2の下面に取付けた下平面カム22に押圧当接させるようになっている。
【0034】
交換アーム11におけるストッパー部19は、半径方向内向きに延びるアーム23の先端部に穿設した挿通穴24に、コイルばね25を介して鋼球26を挿入してなるものである。
【0035】
鋼球26の一部は挿通穴24から外向きに突出しており、この突出部位がベース部材10における外筒体14の外周面に常時押圧当接している。これにより、交換アーム11が急激に姿勢変更することを防止して、当該交換アーム11の回動挙動を安定化させている。
【0036】
この実施形態では、外筒体14における外周面の下寄り部位に、位置保持溝27が全周にわたって設けられており、回動移動の結果、この位置保持溝27に鋼球26を嵌め込むことにより、交換アーム11は所定の姿勢で安定保持されるようになっている。
【0037】
交換アーム11における把持部20は、工具ホルダ5の胴部外周に設けた環状の係止溝部28を挟持できるように、平面視略Y字状(二股状)に形成されている。このY字状把持部20の両端部には、ハウジング2下面の下平面カム22に対する従動子である回転ローラ29,29と、工具ホルダ5の係止溝部28に係脱する係合手段としての回転当接部材30とが各々設けられている。
【0038】
図2〜図5に示すように、係合手段としての各回転当接部材30は、略円筒状のカバー体31と、当該カバー体31内に摺動可能に嵌挿した摺動体32と、この摺動体32の先端部から突出した上下一対の突出片33,33の間に回転可能に軸支したローラ34とにより構成されている。
【0039】
この実施形態では、把持部20の両端部に、把持アーム35の延びる方向と略直交する方向に貫通した取付け穴36が穿設されており(図2及び図3に一方のみ示す)、この取付け穴36にカバー体31が嵌挿固定されている。
【0040】
カバー体31の内周部は、その穴径が一端側で大きく他端側で小さい段付き状に形成されており、穴径の大きい方、すなわち大径部37が把持部20の内径側に向かって開口している。大径部37の外周部位には、平面視略矩形状の2つのスロット穴39,39が相対向するように貫設されている(詳細については後述する)。
【0041】
一方、小径部38の外周部位は把持部20の外径側に突出しており、当該部位に、前述した回転ローラ29が回転当接部材30の軸線C回りに回転可能に被嵌されている。この回転ローラ29は、ハウジング2が下降動すると下平面カム22の案内面上を転動しながら押下されて、把持部20を主軸3の下端部から遠ざかる矢印B方向に回動させるように構成されている。小径部38の開口はプレート40で塞がれている。
【0042】
摺動体32は、先端部に設けたローラ34がカバー体31における大径部37の開口から外向きに突出するように(ローラ34が把持部20の内径側に臨むように)、この大径部37に嵌挿されている。摺動体32の外径は、カバー体31の大径部37にきっちりと嵌る大きさに設定されている。
【0043】
この摺動体32の胴部には、半径外向きに突出した規制ピン41,41が設けられており、これら各規制ピン41は、カバー体31において対応するスロット穴39に挿通されている。
【0044】
図4及び図5に示すように、カバー体31における各スロット穴39は、軸線C方向の長さ寸法Lが規制ピン41の直径Dよりも長く設定されているだけでなく、円周方向の幅寸法Wが規制ピン41の直径Dよりも幅広に設定されている。これにより、摺動体32はカバー体31に対して、軸線C方向に摺動可能なだけでなく軸線C回りに回動可能に連結されている。
【0045】
すなわち、摺動体32を軸線C方向に進退動させると、各規制ピン41がこれに対応するスロット穴39のうち平面視で軸線Cと交差する両側縁部に当接して、その進退動が規制される一方、摺動体32を軸線C回りに回動させると、各規制ピン41がこれに対応するスロット穴39のうち平面視で軸線Cに沿う両側縁部に当接して、その回動が規制されるのである。
【0046】
摺動体32ひいてはローラ34は、カバー体31のプレート40と摺動体32の基端部との間に介挿した押しばね42で、工具ホルダ5の係止溝部28に対して係合する方向(把持部20の内径側に向かって)押圧付勢されている。
【0047】
ローラ34における最外周面34cの幅寸法H(図4参照)は、係止溝部28における溝底部28cの幅寸法MW(図6(a)参照)とほぼ同じ大きさか、あるいはそれよりも若干大きく設定されており、ローラ34のうち回転軸心Eと交差する両側面34a,34bは、軸心E方向外向きに膨出形成されている。
【0048】
ローラ34における一方の膨出側面34aは、そのコーナ部分の水平に対する傾斜角度δa(図4参照)が係止溝部28における上周縁部28aの水平に対する傾斜角度γa(図6(a)参照)と略一致するように設定されている。同様にして、他方の膨出側面34bは、そのコーナ部分の水平に対する傾斜角度δb(図4参照)が係止溝部28における下周縁部28bの水平に対する傾斜角度γb(図6(a)参照)と略一致するように設定されている。
【0049】
すなわち、ローラ34の外形形状と工具ホルダ5における係止溝部28の断面形状とはほぼ合致し、ローラ34が工具ホルダ5の係止溝部28にきっちりと嵌るようになっている。なお、ローラ34の最外周面34cと係止溝部28の溝底部28cとは接触していないが、これらを接触させるようにしても差し支えない。
【0050】
以上のことから、一方の膨出側面34aのコーナ部分が傾斜角度のほぼ等しい上周縁部28aに面で接触するとともに、他方の膨出側面34bのコーナ部分が同じく傾斜角度のほぼ等しい下周縁部28bに面で接触することにより、ローラ34は工具ホルダ5の係止溝部28にきっちりと嵌って、当該工具ホルダ5を安定的に支持できるようになっている(図3及び図6(b)参照)。この実施形態では、相対向する位置にある両ローラ34,34と把持部20の内径側に設けた支持片43との三点で、工具ホルダ5を把持するように構成されている(図2参照)。
【0051】
なお、把持部5の内径寸法T(一方のローラ34から他方のローラ34までの距離)は、把持部20がハウジング2の横平面カム17を挟む軌跡で通過できるように、横平面カム17よりも幅広に設定されている(図2及び図3参照)。
【0052】
次に、図4及び図6を参照しながら、第1実施形態におけるマシニングセンタの工具交換の態様を説明する。この実施形態における工具交換作業は、各回転当接部材30の動作の点を除いて、図10(a)〜(c)に示した従来の場合と基本的に同様の態様で行われる。
【0053】
ハウジング2を上昇動させて最下位置の交換アーム11を矢印A方向に回動させると、各ローラ34の一方の膨出側面34aのコーナ部分が工具ホルダ5における係止溝部28の上周縁部28aに接触するとともに、当該ローラ34における他方の膨出側面34bのコーナ部分が係止溝部28の下周縁部28bに接触する(図6(a)の二点鎖線状態参照)。このとき、ローラ34はその回転軸心Eが鉛直方向に対して角度θだけ傾いており、ローラ34の各膨出側面34a,34bとこれに対応する係止溝部28の周縁部28a,28bとは、線もしくは点接触の状態、またはこれに近い状態となっている。
【0054】
そうすると、ローラ34の係止溝部28に対する姿勢を安定させるため、一方の膨出側面34aのコーナ部分と上周縁部28aとが面で接触し、かつ他方の膨出側面34bのコーナ部分と下周縁部28bとが面で接触するように、ローラ34ひいては摺動体32が回転当接部材30の軸線C回りに回動する。
【0055】
これにより、ローラ34は、各膨出側面34a,34bで上または下周縁部28a,28bをなぞるように回動した結果、回転軸心Eの向きを略鉛直の状態に変化させ、係止溝部28にきっちりとずれなく嵌って押圧当接する(図6(a)の実線状態参照)。
【0056】
次いで、ハウジング2をさらに上昇させると、交換アーム11はさらに矢印A方向に回動して、係止溝部28にきっちりと嵌ったローラ34が、この係止溝部28に対して相対的にスムーズに直線移動しつつ(係止溝部28に沿ってスムーズに転動しつつ)押圧当接し、最終的には、把持部20の内径側の支持片43と両ローラ34,34との3点で挟むようにして、工具ホルダ5を把持する。
【0057】
また、工具ホルダ5の係止溝部28から両ローラ34,34を離脱させて把持を解除するに際しても、前述の場合と同様に、両ローラ34,34は、係止溝部28にきっちりと嵌ってスムーズに転動するのである。
【0058】
以上のように、この実施形態では、各回転当接部材30のローラ34を工具ホルダ5の係止溝部28に押圧当接させる構成であるから、両ローラ34,34と工具ホルダ5の係止溝部28との接触面間に生ずる摩擦は、すべり摩擦ではなく転がり摩擦となり、前記従来の場合よりも格段に小さくなる。
【0059】
また、各回転当接部材30の摺動体32ひいてはローラ34は、その軸線C方向に摺動可能なだけでなく、軸線C回りに回動可能にも構成されていることに加えて、各ローラ34の外形形状と工具ホルダ5における係止溝部28の断面形状とはほぼ合致するから、ハウジング2を昇降動させるに際して、各ローラ34のうち回転軸心Eと交差する両膨出側面34a,34bと、工具ホルダ5における係止溝部28の上下周縁部28a,28bとは、確実に面接触する。その上、ハウジング2の昇降動に追従移動する各ローラ34が工具ホルダ5の係止溝部28の下または上周縁部28b,28aに片当りするおそれも低減される。
【0060】
したがって、各ローラ34は、工具ホルダ5の係止溝部28にきっちりと嵌るように転動しつつ押圧当接することができる。換言すると、各ローラ34が工具ホルダ5の係止溝部28からずれた状態で押圧当接することがない。
【0061】
以上のことから、各回転当接部材30のローラ34と工具ホルダ5の係止溝部28とは摩耗し難くなって寿命が長くなり、結果的にメンテナンスコストを低減することができるのである。
【0062】
また、前述したように、各ローラ34が工具ホルダ5の係止溝部28からずれた状態で押圧当接することがないので、把持部20の内径側の支持片43と両ローラ34,34とにより、工具ホルダ5を確実に把持することができ、工具交換の際に交換アーム11から工具ホルダ5が脱落するおそれを格段に低減することもできる。
【0063】
図7及び図8は、回転当接部材30の別例を示している。図7は別例に係る回転当接部材の要部拡大平面図、図8は別例に係る回転当接部材の側断面図である。
【0064】
図7及び図8では、カバー体31における大径部37の外周部位に、平面視略矩形状のスロット穴39,39に代えて、回転当接部材30の軸線C回りに長い長円形の回動用スロット45,45が相対向するように貫設されている一方、摺動体32の胴部に、回転当接部材30の軸線C方向に長い長円形の摺動用スロット46が貫設されている。
【0065】
図7に示すように、カバー体31の大径部37には摺動体32を嵌挿し、カバー体31における各回動用スロット45と、摺動体32における摺動用スロット46とを平面視で略十字状に交差させ、これらスロット45,45,46の重なり部分に長手棒状の規制ピン47が挿通されている。
【0066】
カバー体31における各回動用スロット45は、軸線C方向の幅寸法W′が規制ピン47の直径と同程度の大きさに設定されている。また、摺動体32における摺動用スロット46は、円周方向の幅寸法W″が規制ピン47の直径と同程度の大きさに設定されている。
【0067】
摺動体32は、第1実施形態の場合と同様に、カバー体31に対して軸線C方向に摺動可能なだけでなく軸線C回りに回動可能に連結されている。すなわち、摺動体32を軸線C方向に進退動させると、規制ピン47が摺動体32における摺動用スロット46のうち平面視で軸線Cと交差する両側縁部に当接して、その進退動が規制される一方、摺動体32を軸線C回りに回動させると、規制ピン47がカバー体31における各回動用スロット46のうち平面視で軸線Cに略沿う両側縁部に当接して、その回動が規制されるのである。
【0068】
以上のように構成した場合も、各回転当接部材30における摺動体32ひいてはローラ34は、その軸線C方向に摺動可能なだけでなく、軸線C回りに回動可能となるので、各ローラ34は、工具ホルダ5の係止溝部28にきっちりと嵌るように転動しつつ押圧当接することができ、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0069】
なお、カバー体31における大径部37の外周部位に、回転当接部材30の軸線C方向に長い長円形の摺動用スロットを相対向するように貫設する一方、摺動体32の胴部に、回転当接部材30の軸線C回りに長い長円形の回動用スロットを貫設してもよい。
【0070】
図9は本発明に係る係合手段の参考例を示している。なお、この参考例において構成及び作用が第1実施形態と同じものには、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0071】
参考例の回転当接部材50は、略円筒状のカバー体51と、当該カバー体51内に摺動可能に嵌挿した摺動体52及びボール53とにより構成されている。カバー体51は把持部20における各端部の取付け穴36に嵌挿固定されており、このカバー体51には、下平面カム22に対する従動子としての回転ローラ29が把持部20の外径側から回転可能に被嵌されている。
【0072】
カバー体51のうち把持部20の外径寄りの開口はプレート54で塞がれており、反対側(把持部20の内径側)の開口は、カバー体51に内装したボール53が当該開口から落下しないように、ボール53の直径DBよりも若干小さい穴径に設定されている。
【0073】
ボール53は、カバー体51のプレート54と摺動体52の基端部との間に介挿した押しばね55により、摺動体52を介して工具ホルダ5の係止溝部28に係合する方向(把持部20の内径側に向かって)押圧付勢されている。
【0074】
ボール53の突出部分の最大径DH(カバー体51のうち把持部20内径寄りの穴径にほぼ一致する)は、ボール53の球面を工具ホルダ5における係止溝部28の上下両周縁部28a,28bに当接させることができるように、係止溝部28における溝底部28cの幅寸法MW(図6(a)参照)よりも大きく設定されている。これにより、ハウジング2が昇降動するに際して、追従移動するボール53が工具ホルダ5の係止溝部28の上または下周縁部28a,28bに片当りしないようになっている。
【0075】
摺動体52とボール53とは接触しているだけであり、ボール53は360°の全方向に任意に回動可能となっている。この参考例では、相対向する位置にある両ボール53,53と把持部20の内径側に設けた支持片43との三点で、工具ホルダ5を把持することになる。
【0076】
以上のように構成すると、工具ホルダ5の係止溝部28は断面略V溝状であるのに対して、各ボール53は球体であるから、前記両者の接触は線もしくは点接触となるおそれがあるものの、各ボール53は360°の全方向に任意に回動できるので、前記両者の接触部位に生ずる摩擦を、すべり摩擦ではなく転がり摩擦とすることができ、前記両者間の摩擦を、前記従来の場合よりも格段に小さくできる。
【0077】
したがって、この場合も、各回転当接部材50のボール53と工具ホルダ5の係止溝部28とは摩耗し難くなって寿命が長くなり、結果的にメンテナンスコストの低減が可能となるのである。
【0078】
本発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。例えば工具ホルダの係止溝部に係脱する係合手段は2つに限らず、少なくとも1つあればよい。
【0079】
【発明の効果】
請求項1のように構成すると、工具ホルダを着脱可能に把持するに際して、係合手段におけるローラを前記工具ホルダの係止溝部に押圧当接させるので、前記ローラと前記工具ホルダの係止溝部との接触部位に生ずる摩擦は、すべり摩擦ではなく転がり摩擦となる。これにより、前記接触部位間に生ずる摩擦力を格段に小さくすることができる。
【0080】
また、前記係合手段のローラは、係合方向に延びる軸線方向に摺動可能なだけでなくその軸線回りに回動可能であるので、当該ローラは、前記工具ホルダの係止溝部からずれることなく、この係止溝部に沿ってスムーズに転動しつつ押圧当接することができる。
【0081】
したがって、前記ローラと前記工具ホルダの係止溝部とは摩耗し難くなって寿命が長くなり、その結果、メンテナンスコストを低減することができるという効果を奏する。
【0082】
【0083】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるマシニングセンタの概略を示す縦断面図である。
【図2】交換アームの平断面図である。
【図3】交換アームの一部切欠き正断面図である。
【図4】把持部内径側から見た回転当接部材の断面図である。
【図5】回転当接部材の要部拡大平面図である。
【図6】工具交換時におけるローラ及び工具ホルダの関係を示す説明図であり、(a)はローラの動作態様を示す側面図、(b)はローラの係止溝部に対する当接状態を示す要部拡大正面図である。
【図7】別例に係る回転当接部材の要部拡大平面図である。
【図8】回転当接部材の側断面図である。
【図9】参考例における係合手段の側断面図である。
【図10】従来の工具交換の態様を示す説明図であり、(a)は交換アームによる工具ホルダの把持を開始した状態の側面図、(b)交換アームによる工具ホルダの把持を完了した状態の側面図、(c)工具ホルダを主軸から抜き取った状態の側面図である。
【図11】従来の交換アームの平断面図である。
【図12】従来の工具交換時における工具ホルダ及び支持ピンの関係を示す説明図であり、(a)はハウジングの上昇時を示す側面図、(b)はハウジングの下降時を示す側面図である。
【符号の説明】
2 ハウジング
3 主軸
4 工具交換装置
5 工具ホルダ
8 支軸
10 ベース部材
11 交換アーム
18 従動ローラ
19 ストッパー部
20 把持部
28 係止溝部
30,50 係合手段としての回転当接部材
31,51 カバー体
32,52 摺動体
34 ローラ
39 スロット穴
41,47 規制ピン
40 鉛直ピン
42,55 押しばね
53 ボール
Claims (3)
- 工作機械における主軸の先端部に対して工具ホルダを着脱交換するための工具交換装置であって、
前記主軸の軸線と交差する方向に延びる支軸で回転可能に支持されたベース部材に、複数の交換アームを前記主軸の先端部に対して遠近揺動可能に設け、
これら各交換アームのうち前記工具ホルダを把持する把持部に、前記工具ホルダの係止溝部に係脱する係合手段をその係合方向に付勢されるように配設し、
この係合手段には、前記各交換アームを前記主軸の先端部に対して遠近揺動させると前記工具ホルダの係止溝部に沿って回転しつつ押圧当接するローラを備え、当該ローラを前記係合方向に延びる軸線回りに回動可能に構成したことを特徴とする工具交換装置。 - 前記係合手段は、円筒状のカバー体と、このカバー体内にて摺動可能に嵌挿した摺動体と、この摺動体の先端部に回転可能に軸支されたローラとにより構成され、
前記摺動体の胴部から半径外向きに突出した一対の規制ピンが、前記カバー体に穿設されたスロット穴に挿通され、
前記スロット穴における前記カバー体の円筒軸線方向の長さが、前記規制ピンの直径より長く設定され、
前記スロット穴における前記カバー体の円周方向の幅寸法が前記規制ピンの直径より幅広に設定されている
ことを特徴とする請求項1に記載の工具交換装置。 - 前記係止溝部は、その溝底部の幅寸法よりも外周側の幅寸法が広いように形成されており、
前記ローラにおける一対の最外周面の間の幅寸法は前記係止溝部における溝底部の幅寸法に等しいか若干大きく設定され、
前記ローラにおける回転軸心と交差する両側面は、前記回転軸心方向外向きに膨出形成されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の工具交換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002328614A JP4189639B2 (ja) | 2002-11-12 | 2002-11-12 | 工具交換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002328614A JP4189639B2 (ja) | 2002-11-12 | 2002-11-12 | 工具交換装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004160590A JP2004160590A (ja) | 2004-06-10 |
JP4189639B2 true JP4189639B2 (ja) | 2008-12-03 |
Family
ID=32806874
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002328614A Expired - Fee Related JP4189639B2 (ja) | 2002-11-12 | 2002-11-12 | 工具交換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4189639B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6299391B2 (ja) * | 2014-04-28 | 2018-03-28 | ブラザー工業株式会社 | 工具交換装置 |
JP7056414B2 (ja) * | 2018-06-29 | 2022-04-19 | ブラザー工業株式会社 | 工具交換装置のグリップアームと工作機械 |
JP7388878B2 (ja) * | 2019-11-05 | 2023-11-29 | ファナック株式会社 | 把持装置、工具交換装置及び工作機械 |
-
2002
- 2002-11-12 JP JP2002328614A patent/JP4189639B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004160590A (ja) | 2004-06-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4727917B2 (ja) | インデックステーブル | |
US20090309318A1 (en) | Quick-release jaws with single-piece bearing chuck | |
TW200800499A (en) | Processing tool | |
EP1332818B1 (en) | Equalizing chuck | |
JPH11309651A (ja) | 円筒研削盤用ワークドライブ装置 | |
JP4189639B2 (ja) | 工具交換装置 | |
JPS61197111A (ja) | 孔縁部用バリ取り工具 | |
TW200900205A (en) | Device for applying pressure to a workpiece | |
JP2003019782A (ja) | 画像をゴルフボールに転写する時にゴルフボールを位置決め及び支持する要素 | |
CN102458737A (zh) | 具有单片轴承夹盘的速释钳 | |
JP4216406B2 (ja) | 引き込み式チャック | |
JPH11123604A (ja) | チャック | |
JP3687892B2 (ja) | ワーク位置決め治具 | |
WO2019041392A1 (zh) | 抛光机及其旋转定位机构 | |
JPH0761580B2 (ja) | 部品挿入ユニット | |
JP3758778B2 (ja) | チャック装置 | |
JPS6342102Y2 (ja) | ||
JP2005001048A (ja) | 工具交換装置 | |
JP2000296483A (ja) | マーキングツール | |
JP2002053232A (ja) | 給紙テーブルにおいて枚葉紙の位置を固定するための装置 | |
CN212571962U (zh) | 一种定位转轴机构 | |
CN105983870A (zh) | 工具机的自动换刀系统及其刀夹组 | |
JP3348750B2 (ja) | 曲面板の孔の裏面加工装置及び方法 | |
JPS5932510Y2 (ja) | プランジ型ロ−ラ掛けホルダ | |
JP2003170324A (ja) | 自動工具交換機の工具位置決め構造及び工具位置決め方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050318 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080401 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080604 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080728 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080820 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080902 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110926 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4189639 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110926 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130926 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |