JP4189150B2 - 遊技機用施錠装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技面を備えた前面扉を閉じた状態で遊技機の本体ケースに施錠する遊技機用施錠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技面を備えた前面扉を遊技機の本体ケースに施錠する施錠装置が提供されている。この施錠装置として、特開平8ー155118号(以下、文献1という)に開示されているように、正面板と側面板とにより断面L字形に形成された固定プレートを用い、固定プレートを前面扉に取り付けると共に、この固定プレ−トの側面板に別体の施錠扞を上下動可能に取り付けたものが知られている。このものでは、前面扉を開放回動させるときには、キー操作により施錠枠を上方に移動させることにより、施錠枠の係合爪を遊技機の本体ケースの被係止部から離脱させる。この状態で前面扉は遊技機の本体ケースに対して開放される。このものでは、ロック部を構成する固定プレート及び施錠枠は、前面扉の高さ寸法のほぼ全域にわたり長く延設されている。即ち、ロック部が前面扉の高さ寸法のかなりの長さを占める方式を採用している。
【0003】
また、遊技面をもつ前面扉は多くの部品を備えているため、比較的重量があり、前面扉を遊技機の本体ケースに対して回動させて開放させる際には、前面扉が下方に若干垂下する『扉下がり』が起こることが多い。このため、遊技面をもつ前面扉を遊技機の本体ケースに閉じるときには、遊技面をもつ前面扉を遊技機の本体ケースに対して、正しい高さ位置に誘導する必要がある。これを行う手段として実用新案第3033610号(以下、文献2という)に係る技術が開示されている。このものによれば、遊技機の本体ケースの金具には転動可能な転動ローラを取り付け、遊技面をもつ前面扉の金具には挿入係止片を形成している。遊技面をもつ前面扉を遊技機の本体ケースに閉じるとき、挿入係止片が転動ローラに乗り上げつつ遊技機の本体ケースの金具に下側からあてがわれる。挿入係止片及び転動ローラは、前面扉を閉じる際に前面扉を持ち上げる乗り上げ機構を構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで遊技機では、遊技面をもつ前面扉が本体ケースに閉じた状態で施錠されているときであっても、針金などの異物を前面扉と本体ケースとの間に侵入させ、これにより固定プレート及び施錠枠を変形させ、遊技上の不正操作が行われる可能性が少なからずある。この場合、文献1に係る技術によれば、前述したように、ロック部を構成する固定プレート及び施錠枠は前面扉のほぼ全高寸法にわたり長く延設されており、ロック部が前面扉の高さ寸法のかなりの長さを占める方式を採用している。このため、針金などの異物を前面扉と本体ケースとの間に侵入させ、ロック部の固定プレート及び施錠枠を変形させる不正操作が、前面扉の高さ寸法のほぼ全域にわたり行われる可能性がある。
【0005】
更に、文献1に係る技術によれば、遊技面をもつ前面扉は多くの部品を備えているため比較的重量を有し、前述したように、前面扉を遊技機本体に対して回動させて開閉させる際には、前面扉が自重で下方に若干垂下する『扉下がり』が起こることが多い。この場合、遊技面をもつ前面扉を遊技機の本体ケースに良好に閉じることができないおそれがある。このように遊技面をもつ前面扉を遊技機の本体ケースに良好に閉じることができないと、針金などの異物を遊技機の本体ケースと前面扉との間に侵入させるなどして遊技上の不正操作が行われるおそれが高くなり、好ましいことではない。
【0006】
上記した文献2に係る技術によれば、遊技面をもつ前面扉を遊技機の本体に閉じるとき、挿入係止片が転動ローラに乗り上げつつ遊技機の本体ケースの金具に下側からあてがわれるため、『扉下がり』が発生したとしても、遊技面をもつ前面扉を遊技機の本体ケースに対して良好に閉じることができる利点が得られる。しかしながら文献2に係る技術によれば、前面扉を遊技機の本体ケースに施錠するロック部は、転動ローラ等の乗り上げ機構とは別の場所においてそれぞれを独立させて遊技機に取り付けられている。このため、前面扉と遊技機の本体ケースとの限られたスペースを無駄に使うと共に、製作コストも高くなってしまう。
【0007】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、ロック部が前面扉の高さ寸法のかなりの長さを占める方式を廃止して不正操作のおそれを低減し、更に、前面扉と遊技機の本体ケースとの限られたスペースを節約しつつ、且つ、製作コストの低廉化を図りつつ、前面扉を閉じるとき扉下がりを矯正することができる遊技機用施錠装置を提供することを課題とするにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る遊技機用施錠装置は、遊技面を備えた前面扉の一辺部が本体ケースに枢支され前記一辺部に向かい合う他辺部が水平方向に回動可能とされて前記前面扉が前記本体ケースに対して開閉する遊技機に用いられ、前記前面扉を前記本体ケースに施錠する遊技機用施錠装置において、 前記本体ケースのうち前記前面扉の他辺部に対面可能な位置において前記本体ケースの高さ方向の中間領域に設けられた被係止部と、前記前面扉のうちこれの他辺部の側に設けられ前記本体ケースの被係止部に対面可能に前記前面扉の高さ方向の中間領域に設けられたロック部とで構成されており、前記ロック部は、前記本体ケースの被係止部に係止する係止位置と前記本体ケースの被係止部に係止しない非係止位置とに切替可能に設けられた係止爪部材と、前記前面扉に固定され前記係止爪部材を保持するボディと、前記ボディに一体的に設けられ前記本体ケースの一部に乗り上げ可能であり、乗り上げに伴い扉下がりを矯正するとともに前記係止爪部材を前記被係止部に係止することができる正しい高さ位置に誘導する乗り上げ部とをもつことを特徴とするものである。
【0009】
本発明に係る遊技機用施錠装置によれば、遊技面をもつ前面扉が遊技機の本体ケースに対して閉じるときには、前面扉の他辺部を水平方向に回動させて遊技機の本体ケースに接近させる。このとき、前面扉がこれの自重で垂下する『扉下がり』が発生しているときであっても、前面扉が閉じる際に、ロック部の乗り上げ部が本体ケースの一部に乗り上げる。従って上記したように『扉下がり』が発生しているときであっても、『扉下がり』が矯正され、乗り上げによりロック部の係止爪部材が正しい高さ位置に誘導される。
【0010】
更に前面扉を閉じ方向に回動させれば、ロック部の係止爪部材が係止位置となり、本体ケースの被係止部に係止し、ロックが行われる。このように前面扉がロックされた状態では、前面扉のロック部の係止爪部材が本体ケースの被係止部に係止されており、遊技機の本体ケースに対して開くことができない。
【0011】
本発明に係る遊技機用施錠装置によれば、乗り上げ部はロック部の主要素であるボディに一体的に設けられているため、ロック部を前面扉に組み付ければ、乗り上げ部は自動的に前面扉に組み付けられる。
【0012】
仮に乗り上げ部をロック部と一体ではなく、別体とすることもできる。このように乗り上げ部をロック部と別体とした場合には、乗り上げ部はロック部とは独立して前面扉に取り付けられることになる。この場合、乗り上げ部自体の組付誤差とロック部自体の組付誤差との双方が相乗的に影響するおそれがある。この場合、ロック部の高さ位置が本来あるべき高さ位置とならず、ロック部による正確なロック機能が損なわれるおそれがある。この点本発明に係る遊技機用施錠装置によれば、ロック部の主要素であるボディを構成する板状材に乗り上げ部が一体的に設けられているため、ロック部を前面扉に組み付ければ、ロック部と一体的な乗り上げ部が前面扉に自動的に組み付けられることになり、組付誤差による影響が軽減される。
【0013】
仮に乗り上げ部とロック部が別部品であると、一般的には、乗り上げ部はロック部から独立して離れた位置に組み付けられることになる。この場合、乗り上げ部とロック部とが離間しがちとなる。この場合、乗り上げ部が補助部材によりΔD持ち上げられたら、ロック部の乗り上げ量はΔDよりもかなり小さくなるおそれがある。乗り上げ部とロック部との間の部材の弾性撓み等の影響を無視できないためである。この場合、『扉下がり』に対処すべく乗り上げ部の乗上量を必要以上に大きく設定することになりがちである。この点本発明に係る遊技機用施錠装置によれば、乗り上げ部がロック部のボディと一体的に設けられているため、乗り上げ部とロック部係止爪部材との距離を極力近づけることができる。このため乗り上げ部が補助部材によりΔD持ち上げられたら、ロック部の係止爪部材の持ち上げ量もΔD相当量となる。乗り上げ部とロック部との間の距離を短かくできるためである。このため上記した『扉下がり』に対処すべく、乗り上げ部の乗上量を少な目に設定するのに有利である。
【0014】
本発明に係る遊技機用施錠装置によれば、例えば次の態様を採用することができる。ロック部のボディはロック部の基体となる部位であり、板状材で構成することができる。ロック部のボディを構成する板部材の材質としては、強度及び耐摩耗性を有することが好ましい。鉄系合金やアルミ系合金等の金属、チタン系合金、硬質樹脂などが例示される。鉄系合金としては、炭素鋼、合金鋼を採用できる。耐久性及び長寿命化を考慮すると、ボディを構成する板部材の材質としては、金属を採用できる。
【0015】
ロック部の乗り上げ部としては、ロック部のボディを構成する板状材と一体的に成形されていることが好ましい。ロック部のボディが金属の板状材で形成されている場合には、板状材をプレス加工で成形する際に、乗り上げ部をロック部のボディに一体的に成形することができる。ボディが樹脂の板状材で形成されている場合には、板状部材を成形する際に、乗り上げ部をロック部のボディに同時に成形することができる。
【0016】
本体ケース及び前面扉のうちの一方は、ストッパ部材を有することが好ましい。ストッパ部材としては、本体ケース及び前面扉のうちの一方において上部側及び下部側のそれぞれに設けられていることが好ましい。ストッパ部材は、前面扉を閉じて本体ケースに施錠したとき本体ケース及び前面扉のうちの他方に弾発性を有して接触する。このため、前面扉を閉じて遊技機の本体ケースに施錠したとき、遊技機の本体ケースと前面扉との間の隙間、隙間に起因するガタが防止される。従って、遊技機を不正操作させる針金などの異物が遊技機の本体と前面扉との境界に挿入されることを防止するのに有利となる。
【0017】
更にロック部としては、ボディに回動可能に設けられ係止爪部材を係止位置に保持するための保持部材と、保持部材を他方向に回動させることにより係止爪部材を非係止位置とするキー操作部とを有することが好ましい。キー操作部としては、キーの挿入及びキーの回動操作により操作されるキーシリンダを採用することができる。
【0018】
ロック部に形成されている乗り上げ部が乗り上げる本体ケースの一部としては、乗り上げ部を案内する案内面と、乗り上げ部が摺動する摺動面とをもつ態様を採用することができる。摺動面としては、前面扉の回動方向に沿っている態様を採用できる。案内面としては円弧面、傾斜面で形成できる。
【0019】
ロック部の乗り上げ部としては、本体ケースの一部を案内する案内面と、本体ケースの一部が摺動する摺動面とを有する態様を採用することができる。乗り上げ部の摺動面としては、前面扉の回動方向に沿っている態様を採用できる。乗り上げ部の案内面としては円弧面、傾斜面で形成できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明を加える。図1は遊技機であるスロットマシンの前面扉3を解錠して開放している状態を模式的に示す。図1に示すように、遊技機は、遊技機の本体ケース1と、遊技者に対面するゲーム面である遊技面3aを備えた前面扉3とを備えている。本体ケース1は遊技機の主要機構を備えており、上面1u,下面1dをもつ。前面扉3のうちの高さ方向に沿った一辺部30が枢支具としてのヒンジ32を介して枢支されており、一辺部30に向かい合う他辺部31は水平方向に回動可能とされている。前面扉3は上面3u,下面3dをもつ。前面扉3の回動方向は水平方向(矢印A1方向,A2方向)である。矢印A1方向は前面扉3の閉じ方向を示す。矢印A2方向は前面扉3の開き方向を示す。前面扉3の一辺部30はヒンジ32からの回動半径が小さい側である。前面扉3の他辺部31はヒンジ32からの回動半径が大きい側である。図1に示すように、本体ケース1の他辺部11は前面扉3の他辺部31に対面する。本体ケース1の一辺部10は前面扉3の一辺部30に対面する。
【0021】
図1に示すように、本体ケース1の他端部11においては、本体ケース1の高さ方向の中間領域には、被係止部としてのストライカ4が取付板40を介して設けられている。ストライカ4は、前面扉3の他辺部31に対面する側に設けられており、本体ケース1の他辺部11においてこれの高さ方向の中間領域に設けられている。ストライカ4は横方向に軸状に突出している。
【0022】
ストライカ4は金属製でも硬質樹脂製でも良い。場合によっては、ストライカ4は、金属製または硬質樹脂製の芯体と、芯体の外周面に被覆された芯体よりも比較的軟質な樹脂またはゴム材で形成された被覆層とで構成することができる。このように被覆層を設ければ、ストライカ4とロック部6との間とのがたが抑えられ、ストライカ4とロック部6との係止性が向上する。また前面扉3を閉じるときの異音の低減に有効である。
【0023】
図2はロック部6がロックされている状態を示す。図2において前面扉3のうち遊技者に対面する遊技面3a側の所定部位には、操作部15が設けられている。操作部15は、スロットマシンの絵柄の回転を開始するスタートボタン16と、スロットマシンの絵柄の回転を停止させる複数のストップボタン17とを有する。図2ではストップボタン17は1個のみ図示されている。
【0024】
図2〜図5に示すように、本体ケース1には補助部材5が取付具54により取り付けられている。補助部材5は本体ケース1の一部を構成するものであり、本体ケース1のうち前面扉3の他辺部31と対面できるように取り付けられている。即ち、補助部材5は、本体ケース1の他辺部11においてこれの高さ方向の中間領域に対面するように設けられている。補助部材5は金属製(一般的には鋼系)の板状材を曲成して形成されており、円弧形状をなす第1案内面51と、第1案内面51に連設され且つ後述する乗り上げ部62が摺動可能な第1摺動面52とをもつ。第1案内面51の円弧形状としては、真円形状の円弧の一部を構成する形態でも良いし、楕円形状や長円形状の円弧の一部を構成する形態でも良い。第1摺動面52は水平方向に沿っており、具体的には前面扉3の開閉方向(矢印A2,A1方向)に沿って延設されている。
【0025】
図1から理解できるように、前面扉3のうち回動半径が大きい側である他辺部31には、ロック部6が設けられている。ロック部6は前面扉3の他辺部31においてこれの高さ方向の中間領域に設けられており、本体ケース1のストライカ4に対面可能とされている。
【0026】
図2から理解できるように、ロック部6は、ロック部6の基体として機能する金属製のボディ60と、被係止部であるストライカ4に係止してロック機能を果たす係止爪部材61と、乗り上げ部62とをもつ。更に、ロック部6は、ポールとも呼ばれる保持部材63と、保持部材63と係止爪部材61とを連動させるバネ部材64と、キ−66により操作されるキー操作部として機能するキーシリンダ65とを有する。ボディ60は、前面扉3のうちに他辺部31においてこれの高さ方向の中間領域に固定されている。ボディ60は剛性を有する金属(一般的には鋼系)で形成された板状材で形成されている。
【0027】
図2から理解できるように、係止爪部材61はボディ60に第1枢支部61a(ピン)を介して高さ方向(矢印B1,B2方向)に沿って回動可能に設けられている。係止爪部材61はほぼ扇形に類する形状をなしており、ストライカ4と係合するU溝である係止溝610と、係止溝610に対面する突起状の第1係止爪612と、第1係止爪612から離れた位置に形成された突起状の第2係止爪614とを有する。係止爪部材61は、遊技機の本体ケース1のストライカ4と第1係止爪612とが係止する係止位置P1(図2参照)と、遊技機の本体ケース1のストライカ4と第1係止爪612とが係止せずに離脱している非係止位置P2とに切替可能に設けられている。図2に示すように、キーシリンダ65は、前面扉3のうち遊技者に対面する遊技面3a側で開口するキー溝65aを有する。キー66がキーシリンダ65のキー溝65aに差し込まれると、キー66に刻まれた凹凸に図略のタンブラピンが係合し、図略のロータが回転操作可能となる。なお図2に示すように、リセット器67はフォトセンサで形成されている。
【0028】
本実施形態によれば、遊技場の店員などの作業者がキー66をキーシリンダ65のキー溝65aに差し込み、キー66を他方向(遊技機のリセット方向)に回動操作すれば、キーシリンダ65のロータが回転操作される。これにより操作子65mは、リセット器67であるフォトセンサの二股部を通過する。そして、遊技機に発生したエラー信号(例えばコイン詰まりなどによりエラー信号)をリセットするリセット信号をリセット器67が出力し、遊技機のリセットが行なわれる。このように作業者はキーシリンダ65のキー溝65aにキー66を差込んで他方向(遊技機をリセットするリセット方向)に回動操作すれば、前面扉3を開放させることなく遊技機のリセットを行うことができる。
【0029】
また作業者がキー66をキーシリンダ65に差し込んだ状態でキー66を一方向(リセット方向と逆方向)に回動操作すれば、キーシリンダ65の図略のロータが逆方向に回転操作され、ひいては、キーシリンダ65の操作子65mが図2及び図3の紙面垂直方向に沿って回動する。この結果、回動する操作子65mにより保持部材63のアーム部63bが押圧されて矢印C2方向に沿って第2枢支部63aを中心として回動し、前面扉3を解錠することができる。なお当然のことながら、キー66が不適切であれば、キー66に刻まれた凹凸は整合しないため、ロータは回転しないので、解錠は行われない。
【0030】
図2〜図6に示すように、ロック部6のボディ60を構成する板状材の上部に対して絞りを伴う成形を施すことにより、ボディ60と一体的な第1補強壁部601を形成している。第1補強壁部601は断面でL字形状をなしており、ボディ60の上部を強化している。第1補強壁部601は、先端部に形成された円弧面601aと、水平方向に沿った延設面601bとを有する。第1補強壁部601の円弧面601aとしては、真円形状の円弧の一部を構成する形態でも良いし、楕円形状や長円形状の円弧の一部を構成する形態でも良い。
【0031】
更にロック部6のボディ60を構成する板状材の下部に対して絞りを伴う成形を施すことにより、ボディ60と一体的な第2補強壁部602を形成している。第2補強壁部602は断面でL字形状をなしており、ボディ60の下部を強化している。ボディ60の第1補強壁部601及び第2補強壁部602は、断面でL字形状に成形されて突設されているため、第1補強壁部601と第2補強壁部602との間に薄型の機構作動室650を形成している。機構作動室650には、後述する係止爪部材61、保持部材63、バネ部材64が収容されている。機構作動室650は、係止爪部材61、保持部材63、バネ部材64が作動できるスペースを形成している。なおボディ60の第1補強壁部601と第2補強壁部602との間は、ストライカ4を挿入するストライカ挿入空間660とされている。
【0032】
本実施形態に係る第2補強壁部602は、乗り上げ部62も兼用している。即ち、乗り上げ部62は、ボディ60を構成する板状材の下部に対して絞りを伴う曲成を施す成形により、ボディ60と一体的に設けられている。このように乗り上げ部62はボディ60と一体的に設けられているため、乗り上げ部62と係止爪部材61の係止溝610の係止位置との間の高さ距離L1(図3参照)が短縮されている。高さ距離L1としてはロック部6の種類にもよるが、例えば、1〜3センチメートル程度と短くすることができる。
【0033】
乗り上げ部62は、本体ケース1の一部である補助部材5に乗り上げ可能とされており、断面でL字形状とされている。具体的には、図2に示すように、ロック部6の一部である乗り上げ部62は、これの先端部に設けられた第2案内面604と、第2案内面604に連設され補助部材5が相対的に摺動する第2摺動面605とを有する。第2案内面604は、遊技機の本体ケース1の一部である補助部材5に案内されるものであり、円弧形状をなしている。第2案内面604を構成する円弧形状としては、真円形状の円弧の一部を構成する形態でも良いし、楕円形状や長円形状の円弧の一部を構成する形態でも良い。乗り上げ部62の第2摺動面605は水平方向に沿っており、具体的には前面扉3の開閉方向(矢印A2,A1方向)に沿って延設されている。
【0034】
なお乗り上げ部62はロック部6のボディ60の下部に設けられているため、係止爪部材61,保持部材63,ストライカ4の下方に位置している。
【0035】
図6から理解できるように、乗り上げ部62の横端部62xは自由端状とされており、同様に、補強部材5の横端部5xは自由端状とされている。自由端状であれば、高さ方向における変形許容性が得られる。なお図6では、便宜上バネ部材64の図示を省略している。
【0036】
保持部材63は、係止爪部材61の係止機能を保持するものであり、ボディ60に第2枢支部63a(ピン)を介して高さ方向に沿って矢印C1,C2方向に沿って回動可能に設けられている。保持部材63は、扇形状に類似した形状をなしており、キーシリンダ65に向けて延設されたアーム部63bと、係止爪部材61の第2係止爪614に対して係脱可能な保持爪63cとを有する。即ち、保持部材63は、係止爪部材61の第2係止爪614と保持爪63cとが係止する係止位置K1(図2,図3参照)と、係止爪部材61の第1係止爪612と保持爪63cとが係止せずに離脱している非係止位置K2(図5参照)とに切替可能に設けられている。なお、キーシリンダ65に差し込まれたキー66が一方向(リセット方向と逆方向,ロック部6の解錠方向)に回動操作されると、操作子65mにより保持部材63のアーム部63bは矢印C2方向(ロック部6の解錠方向,係止爪部材61の離脱方向)に回動する。
【0037】
図2に示すように、バネ部材64はコイルバネであり、保持部材63と係止爪部材61との間に架設されている。具体的にはバネ部材64の一端部である第1リング部64aは、保持部材63の突起状の第1バネ座63eに係合している。バネ部材64の他端部である第2リング部64bは、係止爪部材61の突起状の第2バネ座61eに係合している。バネ部材64は保持部材63を矢印C1方向に付勢している共に、係止爪部材61を矢印B2方向に付勢している。即ちバネ部材64は保持部材63及び係止爪部材61を互いに逆方向に付勢している。保持部材63が矢印C2方向(ロック部6の解錠方向,係止爪部材61の離脱方向)に回動すると、係止爪部材61はバネ部材64に引っ張られて矢印B2方向(ロック部6の解錠方向,係止爪部材61の離脱方向)に回動する。
【0038】
本実施形態に係る遊技機用施錠装置によれば、遊技者に対面する遊技面3aをもつ前面扉3が遊技機の本体ケース1に施錠されている状態のとき、キーシリンダ65のキー溝65aにキー66を差し込んでキー66を一方向(キー66によるリセット方向と逆方向,ロック部6の解錠方向)に回動操作すれば、操作子65mが図2及び図3の紙面垂直方向に回動し、保持部材63の被押圧部であるアーム部63bを矢印C2方向(ロック部6の解錠方向)に沿って押圧操作し、ひいては、保持部材63の全体が第2枢支部63aを中心として矢印C2方向(ロック部6の解錠方向)に沿って回動する。このように保持部材63が矢印C2方向(ロック部6の解錠方向)に沿って回動すると、図5に示すように、保持部材63の保持爪63cが係止爪部材61の第2係止爪614から退避するため、保持部材63の保持爪63cと係止爪部材61の第2係止爪614との係止が解除される。そして、矢印C2方向に回動した保持部材63がバネ部材64を介して係止爪部材61を引き寄せるため、係止爪部材61が第1枢支部61aを中心として矢印B2方向(ロック部6の解錠方向)に回動する。この結果、図5に示すように、係止爪部材61の係止溝610の向きが非係止方向に変更され、係止爪部材61の係止溝610とストライカ4とが離脱可能となる。即ち、ロック部6によるロック施錠は解錠される。このようにロック部6を解錠した状態で、遊技場の店員などの作業者が前面扉3を矢印A2方向に移動させて開き方向(矢印A2方向)に回動させれば、前面扉3を遊技機の本体ケース1から開放することができる。
【0039】
次に、遊技面3aをもつ前面扉3が開放している場合において、前面扉3を遊技機の本体ケース1に対して閉じるときについて説明を加える。このとき、図1から理解できるように、作業者は、ヒンジ32を中心として前面扉3を矢印A1方向に回動させて、前面扉3の回動半径が大きい側の他辺部31を遊技機の本体ケース1に接近させる。このとき、前面扉3は遊技用の各種機器を搭載しているため、比較的重量を有しており、前面扉3がこれの自重で垂下する『扉下がり』が発生しているときがある。このように『扉下がり』が発生している場合には、ロック部6の係止爪部材61の高さ位置は、本来あるべき高さ位置よりも低めとなる。このように前面扉3の『扉下がり』が発生しているときであっても、前面扉3を矢印A1方向に回動させる閉じ操作の進行につれて、図4から理解できるように、ロック部6の乗り上げ部62の第2案内面604が補助部材5の第1案内面51に乗り上がる。乗り上がりに伴い、ロック部6の乗り上げ部62は前面扉3と共に持ち上がり、この結果、ロック部6の係止爪部材61は、本来あるべき正しい高さ位置に誘導され、『扉下がり』が矯正される。
【0040】
このとき図4に示すように、ロック部6の乗り上げ部62の第2案内面604は円弧状であり、補助部材5の第1案内面51も円弧状であるため、ロック部6の乗り上げ部62は、前面扉3と共に本体ケース1の補助部材5に円滑に乗り上げることができる。乗り上げた後には、乗り上げ部62は、前面扉3の閉じ方向(矢印A1方向)に補助部材5の第1摺動面52に沿って摺動する。この結果、ロック部6の乗り上げ部62は、前面扉3と共に正しい高さ位置に誘導される。これにより、図5から理解できるように、前面扉3のロック部6の係止爪部材61の係止溝610も正しい高さ位置に誘導され、係止爪部材61の係止溝610がストライカ4に正確に対向するようになる。この状態で、作業者が前面扉3を矢印A1方向に回動させて更に閉じれば、ストライカ4と係止爪部材61とが更に相対的に接近する。このため図3から理解できるように、係止爪部材61のうち係止溝610を区画する当接面610cはストライカ4に押されるため、係止爪部材61は第1枢支部61aを中心として矢印B1方向(ロック部6の施錠方向,係止爪部材61の係止方向)に回転する。このため、係止爪部材61の係止溝610の開口が下向きとなり、係止爪部材61の第1係止爪612とストライカ4とが互いに係止される。
【0041】
このようにストライカ4に押されて係止爪部材61が第1枢支部61aを中心として矢印B1方向(ロック部6の施錠方向,係止爪部材61の係止方向)に沿って回動するため、係止爪部材61の第2バネ座61eも同方向に第1枢支部61aを中心として回動し、ひいては、バネ部材64により保持部材63が矢印C1方向(ロック部6の施錠方向,係止爪部材61の係止方向)に引き寄せられ、第2枢支部63aを中心として回転する。
【0042】
この結果、図3から理解できるように、保持部材63の保持爪63cが係止爪部材61の第2係止爪614に係止するため、係止爪部材61は矢印B2方向(ロック部6の解錠方向,係止爪部材61の離脱方向)には回転できないように規制される。これによりロック部6のロック機能が得られ、前面扉3は遊技機の本体ケース1に対して開くことができず、ロックされる。なお矢印B1,B2方向,矢印C1,C2方向は、前面扉3の開閉方向に沿っている。
【0043】
本実施形態によれば、図1に示すように、前面扉3のうち本体ケース1に対面する部位には複数個の突起状のストッパ部材8が設けられている。具体的には、ストッパ部材8はゴムや樹脂などの弾性材料で形成されており、前面扉3のうち回動半径が大きい側である他辺部31において上部側及び下部側にそれぞれ設けられている。前面扉3を本体ケース1に閉じた状態で施錠したとき、ストッパ部材8は、本体ケース1の他辺部11の上部及び下部にそれぞれ弾発性を有して接触する。このため、前面扉3を遊技機の本体ケース1に閉じた状態で施錠しているとき、遊技機の本体ケース1の他辺部11と前面扉3の他辺部31との間に生じる隙間が防止され、隙間に起因するガタが防止される。従って、遊技機の不正操作の目的で針金などの異物が遊技機の本体ケース1と前面扉3との境界に挿入されることを防止するのに有利となる。更に前面扉3を遊技機の本体ケース1に閉じる際の衝突衝撃も緩和することができる。なおストッパ部材8は過剰に柔らかすぎると反力を得ることができないため、ある程度の硬さを有することが好ましい。
【0044】
本実施形態によれば、前記した乗り上げ部62は、ロック部6の主要素であるボディ60を構成する板状材に一体的に設けられているため、乗り上げ部62をロック部6の別部品として前面扉3や本体ケース1に組み付ける必要がなく、コストの低廉化に貢献できる。
【0045】
また仮に乗り上げ部62をロック部6と別体として組み付けることもできる。この場合には乗り上げ部62はロック部6とは独立して前面扉3に取り付けられることになる。この場合、前面扉3と遊技機の本体ケース1との限られたスペースを無駄に使うと共に、製作コストも高くなってしまう。更に乗り上げ部62自体の組付誤差とロック部6自体の組付誤差との双方の影響が発生するおそれがある。この場合、『扉下がり』に良好に対処することができず、ロック部6の正確なロック機能が損なわれるおそれがある。この点本実施形態によれば、ロック部6の主要素であるボディ60を構成する板状材に乗り上げ部62が一体的に設けられているため、前面扉3と遊技機の本体ケース1との限られたスペースを効率よく使うことができると共に、製作コストも低減できる。更に乗り上げ部62がロック部6と一体的であるため、組付誤差による影響を軽減するのにも有利である。
【0046】
仮に乗り上げ部62とロック部6が別部品であると、一般的には、乗り上げ部62はロック部6から独立して離れた位置に組み付けられることになる。この場合、乗り上げ部62と係止爪部材61の係止溝610との間の距離が長くなりがちである。この場合、乗り上げ部62が補助部材5によりΔD持ち上げられたら、係止爪部材61の係止溝610の乗り上げ量はΔDよりもかなり小さくなるおそれがある。乗り上げ部62と係止爪部材61の係止溝610との間の部材の弾性撓み等の影響を無視できないためである。この場合、『扉下がり』に対処すべく乗り上げ部62の乗上量を必要以上に大きく設定することになりがちである。
【0047】
この点本実施形態によれぱ゛乗り上げ部62がボディ60を構成する板状材に一体的に設けられているため、乗り上げ部62と係止爪部材61の係止溝610の係止位置との間の高さ距離L1(図3参照)を短縮させるのに有利である。このため乗り上げ部62が補助部材5によりΔD持ち上げられたら、ロック部6の係止爪部材61の係止溝610の持ち上げ量もΔD相当量となる。乗り上げ部62と係止爪部材61の係止溝610の係止位置との間の高さ距離L1をできるだけ短かくできるためである。このため、上記した『扉下がり』に対処すべく、乗り上げ部62の乗上量を少な目に設定するのに有利である。
【0048】
なお本実施形態によれば、前面扉3の乗り上げ部62は、金属製の板状部材を絞りを伴う曲成加工で成形されているため、加工硬化による乗り上げ部62の強化も期待できる。また補助部材5も金属製の板状部材を絞りを伴う曲成加工で成形されているため、同様に加工硬化による補助部材5の強化も期待できる。このため前面扉3の乗り上げ部62の乗り上げ性が確保される。
【0049】
(その他)
上記した実施形態によれば、ストッパ部材8は前面扉3の裏面側の他辺部31の上部側及び下部側にそれぞれ設けられているが、場合によっては、本体ケース1の他辺部11の上部側及び下部側にそれぞれ設けることもできる。その他、本発明は上記した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。
【0050】
上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
(付記項1)各請求項において、乗り上げ部を備えたロック部は、前面扉のうち回動半径が大きい他辺部に設けられていることを特徴とする遊技機用施錠装置。
(付記項2)遊技面を備えた前面扉の一辺部が本体ケースに枢支され一辺部に向かい合う他辺部が水平方向に回動可能とされて前面扉が本体ケースに対して開閉する遊技機に用いられ、前面扉を本体ケースに施錠する遊技機用施錠装置において、
本体ケース及び前面扉のうち一方において設けられた被係止部と、本体ケース及び前面扉のうち他方に設けられ被係止部に対面可能に設けられたロック部とで構成されており、
ロック部は、本体ケースの被係止部に係止する係止位置と本体ケースの被係止部に係止しない非係止位置とに切替可能に設けられた係止爪部材と、前面扉に固定され係止爪部材を保持するボディと、ボディに一体的に設けられ本体ケースの一部に乗り上げ可能であり、乗り上げに伴い扉下がりを矯正するとともに係止爪部材を被係止部に係止することができる正しい高さ位置に誘導する乗り上げ部とをもつことを特徴とする遊技機用施錠装置。
(付記項3)各請求項及び各付記項において、乗り上げ部は、金属製のボディを構成する板状材の一部を断面L字形状(ほぼL字形状を含む)に曲成して形成されていることを特徴とする遊技機用施錠装置。乗り上げ部が強化されている。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る遊技機用施錠装置によれば、針金などの異物を前面扉と本体ケースとの間に侵入させロック部を変形させる不正操作が行われようとしても、ロック部は、前面扉の高さ方向のほぼ全域に延設されているのではなく、前面扉の高さ方向の中間領域に設けられている方式が採用されているため、ロック部が前面扉の高さ方向のほぼ全域に延設されている場合に比較し、針金などの異物でロック部に対して不正操作を行い得る高さの範囲が限定される。
【0052】
本発明に係る遊技機用施錠装置によれば、前面扉がこれの自重で垂下する『扉下がり』が発生しているときであっても、ロック部の乗り上げ部が本体ケースの一部に乗り上げ、乗り上げによりロック部の係止爪部材が正しい高さ位置に誘導される。更に本発明に係る遊技機用施錠装置によれば、乗り上げ部はロック部の主要素であるボディに一体的に設けられているため、乗り上げ部をロック部の別部品として前面扉や本体ケースに取り付ける必要がなく、前面扉と遊技機の本体ケースとの限られたスペースを効率よく使うことができると共に、製作コストも低減でき、更に組み付け工数の低減にも貢献できる。
【0053】
仮に乗り上げ部をロック部と別体とすることもできる。この場合、乗り上げ部はロック部とは独立して前面扉に取り付けられることになる。この場合、乗り上げ部自体の組付誤差と、ロック部自体の組付誤差との双方が相乗的に影響するおそれがある。この場合、ロック部の高さ位置が本来あるべき高さ位置とならず、正確なロック機能が損なわれるおそれがある。この点本発明に係る遊技機用施錠装置によれば、ロック部の主要素であるボディを構成する板状材に乗り上げ部が一体的に成形されているため、ロック部を前面扉に組み付ければ、ロック部と一体的な乗り上げ部が前面扉に自動的に組み付けられることになり、組付誤差による影響を軽減するのに有利である。
【0054】
仮に乗り上げ部とロック部が別部品であると、一般的には、乗り上げ部はロック部から独立して離れた位置に組み付けられることになる。この場合、乗り上げ部と係止爪部材の係止溝との間の高さ距離が長くなりがちである。この場合、乗り上げ部が補助部材によりΔD持ち上げられたら、係止爪部材の係止溝の乗り上げ量はΔDよりもかなり小さくなるおそれがある。乗り上げ部と係止爪部材の係止溝との間の部材の弾性撓み等の影響を無視できないためである。この場合、『扉下がり』に対処すべく乗り上げ部の乗上量を必要以上に大きく設定することになりがちである。この点本発明に係る遊技機用施錠装置によれば、乗り上げ部がロック部のボディと一体的に設けられているため、乗り上げ部と係止爪部材の係止溝との間の距離を極力短縮させるのに有利である。このため乗り上げ部が補助部材によりΔD持ち上げられたら、係止爪部材の係止溝の持ち上げ量もΔD相当量となる。乗り上げ部と係止爪部材の係止溝との間の距離を短くできるためである。このため、上記した『扉下がり』に対処すべく、乗り上げ部の必要乗上量を少な目に設定するのに有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】前面扉を遊技機の本体ケースに対して開放している状態を模式的に示す斜視図である。
【図2】前面扉のロック部を遊技機の本体ケースのストライカに施錠している状態を示す構成図である。
【図3】前面扉のロック部を遊技機の本体ケースのストライカに施錠している状態の要部を拡大して示す構成図である。
【図4】前面扉に取り付けた乗り上げ部が本体ケースの補助部材に乗り上げつつある状態を示す構成図である。
【図5】前面扉のロック部を遊技機の本体ケースのストライカに解錠している状態の要部を拡大して示す構成図である。
【図6】前面扉のロック部に取り付けた乗り上げ部が本体ケースの補助部材に乗り上げる前の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
図中、1は本体ケース、10は一辺部、11は他辺部、3は前面扉、30は一辺部、31は他辺部、32はヒンジ、4はストライカ(被係止部)、5は補助部材、6はロック部、60はボディ、604は第2案内面、605は第2摺動面、61は係止爪部材、610は係止溝、612は第1係止爪、614は第2係止爪、61aは第1枢支部、62は乗り上げ部、63は保持部材、63aは第2枢支部、64はバネ部材、65はキーシリンダ(キー操作部)、8はストッパ部材を示す。

Claims (6)

  1. 遊技面を備えた前面扉の一辺部が本体ケースに枢支され前記一辺部に向かい合う他辺部が水平方向に回動可能とされて前記前面扉が前記本体ケースに対して開閉する遊技機に用いられ、前記前面扉を前記本体ケースに施錠する遊技機用施錠装置において、
    前記本体ケースのうち前記前面扉の他辺部に対面可能な位置において前記本体ケースの高さ方向の中間領域に設けられた被係止部と、
    前記前面扉のうちこれの他辺部の側に設けられ前記本体ケースの被係止部に対面可能に前記前面扉の高さ方向の中間領域に設けられたロック部とで構成されており、
    前記ロック部は、
    前記本体ケースの被係止部に係止する係止位置と前記本体ケースの被係止部に係止しない非係止位置とに切替可能に設けられた係止爪部材と、
    前記前面扉に固定され前記係止爪部材を保持するボディと、
    前記ボディに一体的に設けられ前記本体ケースの一部に乗り上げ可能であり、乗り上げに伴い扉下がりを矯正するとともに前記係止爪部材を前記被係止部に係止することができる正しい高さ位置に誘導する乗り上げ部とをもつことを特徴とする遊技機用施錠装置。
  2. 請求項1において、前記ロック部のボディは板状材で構成されており、前記乗り上げ部は前記ロック部のボディを構成する板状材と一体的に成形されていることを特徴とする遊技機用施錠装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記本体ケース及び前記前面扉のうちの一方は、
    当該一方の上部側及び下部側に設けられ、前記前面扉を前記本体ケースに閉じて施錠したとき前記本体ケース及び前記前面扉のうちの他方に弾発性を有して接触するストッパ部材を有することを特徴とする遊技機用施錠装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項において、更に、前記ロック部は、前記ロック部のボディに回動可能に設けられた保持部材と、前記保持部材を回動させることにより前記係止爪部材を前記非係止位置に退避させるキー操作部とを有することを特徴とする遊技機用施錠装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項において、前記乗り上げ部が乗り上げる前記本体ケースの一部は、前記乗り上げ部を案内する案内面と、前記乗り上げ部が摺動する摺動面とをもつことを特徴とする遊技機用施錠装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項において、前記乗り上げ部は、前記本体ケースの一部を案内する案内面と、前記本体ケースの一部が摺動する摺動面とを有することを特徴とする遊技機用施錠装置。
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