JP4189120B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

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    • G03C7/383Heterocyclic compounds with two heterocyclic rings the nuclei containing only nitrogen as hetero atoms three nitrogen atoms

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の構造のピロロトリアゾールシアンカプラーの使用により色再現と色像の堅牢性を高め、各種ステインの発生を抑制し、処理安定性を高めたハロゲン化銀カラー写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ハロゲン化銀カラー写真感光材料において、露光されたハロゲン化銀を酸化剤として、酸化された芳香族第一級アミン系カラー現像主薬とカプラーが反応してインドフェノール、インドアニリン、インダミン、アゾメチン、フェノキサジン、フェナジンなどの色素ができ画像が形成されることは良く知られている。この写真方式においては、減色法が用いられており、イエロー、マゼンタ、シアン色素によって色画像が形成される。
【0003】
これらのうちシアン色素画像を形成するためには、従来フェノールまたはナフトール系カプラーが用いられている。しかしながらこれらのカプラーから形成される色素はイエローからマゼンタの領域において好ましくない吸収を持っているために、色再現性を悪化させる問題を有しており、これを解決することが望まれていた。
【0004】
特に近年画像情報をデジタル化し、画像処理を行った後その情報にもとづいてハロゲン化銀カラー写真感光材料に露光する、いわゆるデジタル写真に対する要求が高まりつつある。このような場合には特に形成色素が前記のような好ましくない吸収を持たない色再現域の広いハロゲン化銀カラー写真感光材料が望まれている。
【0005】
一方、リバ−サルフイルムにおいて高い彩度や広い色再現域が望まれているが、重層効果を強調する方法では、処理依存性が悪化する等の欠点があり、色相に優れるカプラーによって高彩度・広色再現を実現することが要求されていた。
【0006】
この問題を解決する手段として、米国特許第4,728,598号、同4,873,183号、欧州特許出願公開第0249453A2号などに記載のヘテロ環化合物が提案されている。しかしこれらのカプラーは、カップリング活性が低かったり、色素の堅牢性が悪いなどの致命的欠点を有している。
【0007】
これらの問題を克服したカプラーとして、米国特許第5,256,526号、欧州特許第0545300号に記載のピロロトリアゾールカプラーが提案されている。これらのカプラーは色相、カップリング活性という点で優れていたが、このカプラーを用いたカラー写真感光材料は、色像の堅牢性が十分ではなく、更なる改良が必要であることがわかった。また、漂白定着処理時に色素のロイコ化(一部の色素が還元により脱色する)による発色性低下を招く問題(いわゆるブリックス退色と称される)を有していた。また、各種のシアンステインが発生する問題を有していた。更に、従来公知のピロロトリアゾールシアンカプラーは、ホルマリンを用いる処理を行うと経時でマゼンタステインが発生するといった欠点があった。
【0008】
また、カラーリバーサルフィルムにおいては、処理工程の短縮化や低補充化が望まれている。本発明者らが検討したところ、発色現像液の低補充化と、同時に反転浴まで低補充化した場合にシアンの最大濃度低下が大きくなるという問題があることが判った。しかもこの問題は、これまでのピロロトリアゾールカプラーでは、従来から使用されていたフェノール型シアンカプラーよりも悪化することが多く、解決が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、1)ハロゲン化銀カラー写真感光材料のカプラーとして有用な特定の構造の新規なピロロトリアゾールシアンカプラーの使用により色再現性と色像の堅牢性に優れ、2)残存カラー現像主薬との反応で生じるシアンステインが低減され、ブリックス退色が少なく、マゼンタステイン発生が極めて少なく、処理安定性の向上したハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、色相に優れたピロロトリアゾール系カプラーについて2位の置換基及び離脱基を詳細に検討した所、従来知られていない全く新しい構造の下記一般式で表されるカプラーにより、上記課題を解決できることを見い出すに至った。即ち、以下の手段により達成された。
【0011】
(1) 支持体上の少なくとも一層に下記一般式(I)で表わされるカプラーを含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0012】
一般式(I)
【化3】
Figure 0004189120
【0013】
一般式(I)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜32のアルコキシ基、炭素数6〜32のアリールオキシ基、炭素数1〜32のアルキルチオ基、炭素数6〜32のアリールチオ基、炭素数2〜32のヘテロ環チオ基、炭素数2〜32のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数7〜32のアリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数1〜32のカルバモイルオキシ基、炭素数3〜32のヘテロ環カルボニルオキシ基、カップリング活性位に窒素原子で結合する5員もしくは6員の炭素数2〜32の含窒素ヘテロ環基を表す。
【0014】
1及びR2はそれぞれハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基を表し、かつ、R1とR2のσp値の和は、0.65以上である。
【0015】
3は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基を表わし、R4は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のアシル基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のカルバモイル基を表わす。R3とR4は互いに結合して環を形成してもよい。
【0016】
11〜R15は各々独立に、水素原子または置換基を表わし、R11〜R15のうち少なくとも1つは−(L1)−(L2)n−Rである。ここでL1は−CONH−、−NHCONH−、−NHCOO−、−NHCO−、−OCONH−、−NH−、−NRx−、−COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S−、−SO2−、−NHSO2−、−SO2NH−、−CH2−から選ばれる基を表し(ここで、各基の左側の結合手を介して式(I)のベンゼン環に結合する。)、L2は−CH2CH2O−または−CH2CONH−を表す(ここで、各基の左側の結合手を介してL1に結合する。)。
【0017】
Rは炭素数が8以上40以下の分岐または直鎖の無置換アルキル基を表す。
また、Rxはアルキル基を表す。
【0018】
nは0〜10の整数を表す。ここで、L1が−O−以外の時n=0であり、L1が−O−でL2が−CH2CONH−の時、n=1である。また、L1が−O−でL2が−CH2CH2O−の時、nは0〜10の整数を表す。ただし、R11〜R15のうち2つ以上が分岐または直鎖の無置換アルキル基である場合を除く。
(2) 前記−(L )−(L )n−Rにおいて、L が−CH −であり、nが0であって、Rが炭素数が8以上40以下の分岐または直鎖の無置換アルキル基であることを特徴とする(1)に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
(3) 前記Xが水素原子、R がシアノ基、R がシクロアルコキシカルボニル基、R とR は、互いに結合して6員環構造を形成する基であり、R 11 〜R 15 は、このうちの一つが、−(L )−(L )n−Rであって、かつnが0、Rが炭素数が8以上40以下の分岐または直鎖の無置換アルキル基であり、残りが水素原子であることを特徴とする(1)に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0019】
(4) 支持体上の少なくとも一層に下記一般式(II)で表わされるカプラーを含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0020】
一般式(II)
【化4】
Figure 0004189120
【0021】
一般式(II)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜32のアルコキシ基、炭素数6〜32のアリールオキシ基、炭素数1〜32のアルキルチオ基、炭素数6〜32のアリールチオ基、炭素数2〜32のヘテロ環チオ基、炭素数2〜32のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数7〜32のアリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数1〜32のカルバモイルオキシ基、炭素数3〜32のヘテロ環カルボニルオキシ基、カップリング活性位に窒素原子で結合する5員もしくは6員の炭素数2〜32の含窒素ヘテロ環基を表す。
【0022】
1及びR2はそれぞれハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基を表し、かつ、R1とR2のσp値の和は、0.65以上である。
【0023】
3は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基を表わし、R4は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のアシル基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のカルバモイル基を表わす。R3とR4は互いに結合して環を形成してもよい。
【0024】
11〜R15は各々独立に、水素原子または置換基を表わし、これらの置換基のうち少なくとも2つ以上は分岐または直鎖の無置換アルキル基を表す。
(5) 前記Xが水素原子、R がシアノ基、R がシクロアルコキシカルボニル基、R とR は、互いに結合して6員環構造を形成する基であり、R 11 、R 13 およびR 15 が、直鎖または分岐の無置換アルキル基であり、R 12 とR 14 が水素原子であることを特徴とする(4)に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。ここで、本明細書中で用いられるハメットの置換基定数σp値について若干説明する。ハメット則はベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために1935年L. P. Hammettにより提唱された経験則であるが、これは今日広く妥当性が認められている。ハメット則に求められた置換基定数にはσp値とσm値があり、これらの値は多くの一般的な成書に見出すことができるが、例えば、J. A. Dean編、「Lange's Handbook of Chemistry」第12版、1979年(Mc Graw-Hill) や「化学の領域」増刊、122号、96〜103頁、1979年(南光堂)に詳しい。なお、本発明において各置換基をハメットの置換基定数σpにより限定したり、説明したりするが、これは上記の成書で見出せる、文献既知の値がある置換基にのみ限定されるという意味ではなく、その値が文献未知であってもハメット則に基づいて測定した場合にその範囲内に包まれるであろう置換基をも含むことはいうまでもない。本発明の一般式(I)または(II)で表される化合物はベンゼン誘導体ではないが、置換基の電子効果を示す尺度として、置換位置に関係なくσp値を使用する。
本発明においては今後、σp値をこのような意味で使用する。
【0026】
本明細書中、複素環(ヘテロ環)とは環内にヘテロ原子を持つものであり、芳香族性を有するものをも含み、さらに置換基を有してもかまわない。ヘテロ原子としては、N、S、O、Pが挙げられる。本明細書中の置換基およびアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール及び複素環における有してもよい置換基としては、特に規定のない限り置換可能な基であればよく、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、複素環基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルフルファモイル基、アリールスルファモイル基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アルキルスルフイニル基、アリールスルフイニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、メルカプト基、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシアミノ基、ハロゲン原子等を挙げることができる。
【0027】
以下に本発明の一般式(I)で表されるシアンカプラーについて詳しく述べる。
一般式(I)において、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜32のアルコキシ基、炭素数6〜32のアリールオキシ基、炭素数1〜32のアルキルチオ基、炭素数6〜32のアリールチオ基、炭素数2〜32のヘテロ環チオ基、炭素数2〜32のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数7〜32のアリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数1〜32のカルバモイルオキシ基、炭素数3〜32のヘテロ環カルボニルオキシ基、カップリング活性位に窒素原子で結合する5員もしくは6員の炭素数2〜32の含窒素ヘテロ環基を表す。
【0028】
置換基Xとして好ましいのは水素原子、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アリールチオ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環カルボニルオキシ基である。更に好ましいのは水素原子、ヘテロ環カルボニルオキシ基であり、中でも水素原子が最も好ましい。
【0029】
本発明のシアンカプラーは、R1とR2がいずれも0.20以上の電子吸引性基であり、且つR1とR2のσp値の和を0.65以上にすることでシアン画像として発色するものである。R1とR2のσp値の和としては、好ましくは0.70以上であり、上限としては2.0程度である。
【0030】
1及びR2はハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基である。好ましくは、0.30以上の電子吸引性基である。上限としては1.0以下の電子吸引性基である。
【0031】
σp値が0.20以上の電子吸引性基であるR1及びR2の具体例としては、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、ジアリールホスフィニル基、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホニルオキシ基、アシルチオ基、スルファモイル基、チオシアネート基、チオカルボニル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン化アリールオキシ基、ハロゲン化アルキルアミノ基、ハロゲン化アルキルチオ基、σp値が0.20以上の他の電子吸引性基で置換されたアリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アゾ基、又はセレノシアネート基が挙げられる。
【0032】
1及びR2のうち更に置換基を有することが可能な基は、以下に挙げたような置換基を更に有してもよい。ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基等を挙げることができる。
【0033】
さらに詳しいR1及びR2の置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基(例えば、炭素数1〜32の直鎖または分岐鎖アルキル基、炭素数7〜38のアラルキル基、炭素数2〜32のアルケニル基、炭素数2〜32の直鎖または分岐鎖アルキニル基、炭素数3〜32の直鎖または分岐鎖シクロアルキル基、炭素数3〜32の直鎖または分岐鎖シクロアルケニル基で、詳しくは例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、トリデシル、2−メタンスルホニルエチル、3−(3−ペンタデシルフェノキシ)プロピル、3−{4−{2−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ドデカンアミド}フェニル}プロピル、2−エトキシトリデシル、トリフルオロメチル、シクロペンチル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル、ビニル、アリル、1−プロペニル、2−ペンテニル)、アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル、4−テトラデカンアミドフェニル)、ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ基、アミノ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−ドデシルエトキシ、2−メタンスルホニルエトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブチルオキシカルバモイルフェノキシ、3−メトキシカルバモイルフェノキシ)、アシルアミノ基(例えば、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、2−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド、2−{4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ}デカンアミド)、アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ドデシルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ)、アニリノ基(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ、2−クロロ−5−テトラデカンアミノアニリノ、2−クロロ−5−ドデシルオキシカルボニルアニリノ、N−アセチルアニリノ、2−クロロ−5−{2−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ドデカンアミド}アニリノ)、ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、スルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ、N−メチル−N−デシルスルファモイルアミノ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチルチオ、テトラデシルチオ、2−フェノキシエチルチオ、3−フェノキシプロピルチオ、3−(4−t−ブチルフェノキシ)プロピルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、3−ペンタデシルフェニルチオ、2−カルボキシフェニルチオ、4−テトラデカンアミドフェニルチオ)、アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ、テトラデシルオキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、オクタデカンスルホンアミド、2−メトキシ−5−t−ブチルベンゼンスルホンアミド)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−メチル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル}カルバモイル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)スルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル)、スルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル)、ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイルオキシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ)、シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、イミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド、3−オクタデセニルスクシンイミド)、ヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ)、スルフィニル基(例えば、ドデカンスルフィニル、3−ペンタデシルフェニルスルフィニル、3−フェノキシプロピルスルフィニル)、ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル)、アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイル、4−ドデシルオキシベンゾイル)が挙げられる。
【0034】
なお、R1及びR2におけるアルキル部を有する基のアルキルとは、直鎖又は分岐鎖アルキル、シクロアルキルを意味する。また、置換されたアルキル基の中には、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルケニルが包含される。
【0035】
従って、アルコキシカルボニル基は直鎖又は分岐鎖アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アルキニルオキシカルボニル基、シクロアルコキシカルボニル基及びシクロアルケノキシカルボニル基である。
【0036】
1及びR2を更に詳しく述べると、σp値が0.20以上の電子吸引性基としては、アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイル、4−ドデシルオキシベンゾイル)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイル基(例えば、カルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−(4−n−ペンタデカンアミド)フェニルカルバモイル、N−メチル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル}カルバモイル)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、iso−プロピルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、iso−ブチルオキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、シクロヘキセノキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル)、シアノ基、ニトロ基、ジアルキルホスホノ基(例えば、ジメチルホスホノ)、ジアリールホスホノ基(例えば、ジフェニルホスホノ)、ジアリールホスフイニル基(例えば、ジフェニルホスフイニル)、アルキルスルフイニル基(例えば、3−フェノキシプロピルスルフイニル)、アリールスルフイニル基(例えば、3−ペンタデシルフェニルスルフイニル)、アルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホニル)、アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、スルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、アシルチオ基(例えば、アセチルチオ、ベンゾイルチオ)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)スルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル)、チオシアネート基、チオカルボニル基(例えば、メチルチオカルボニル、フェニルチオカルボニル)、ハロゲン化アルキル基(例えば、トリフロロメタン、ヘプタフロロプロパン)、ハロゲン化アルコキシシ基(例えば、トリフロロメチルオキシ)、ハロゲン化アリールオキシ基(例えば、ペンタフロロフェニルオキシ)、ハロゲン化アルキルアミノ基(例えば、N,N−ジ−(トリフロロメチル)アミノ)、ハロゲン化アルキルチオ基(例えば、ジフロロメチルチオ、1,1,2,2−テトラフロロエチルチオ)、σp0.20以上の他の電子吸引性基で置換されたアリール基(例えば、2,4−ジニトロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニル、ペンタクロロフェニル)、ヘテロ環基(例えば、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、1−フェニル−2−ベンズイミダゾリル、5−クロロ−1−テトラゾリル、1−ピロリル)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ)またはセレノシアネート基を表す。
【0037】
これらの置換基のうち更に置換基を有することが可能な基は、上述したように更に置換基を有してもよい。
【0038】
1及びR2の好ましいものとしては、炭素数2〜32のアシル基、炭素数2〜32のアシルオキシ基、炭素数1〜32のカルバモイル基、炭素数2〜32のアルコキシカルボニル基、炭素数7〜32のアリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜32のアルキルスルフイニル基、炭素数6〜32のアリールスルフイニル基、炭素数1〜32のアルキルスルホニル基、炭素数6〜32のアリールスルホニル基、炭素数0〜32のスルファモイル基、炭素数1〜32のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜32のハロゲン化アルコキシ基、炭素数1〜32のハロゲン化アルキルチオ基、炭素数7〜32のハロゲン化アリールオキシ基、2つ以上のσp0.20以上の他の電子吸引性基で置換された炭素数7〜32のアリール基、及び窒素原子、酸素原子、またはイオウ原子を有する5〜8員環で炭素数1〜36のヘテロ環基を挙げることができる。
【0039】
更に好ましくは、炭素数2〜32のアルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、炭素数6〜32のアリールスルホニル基、炭素数1〜32のカルバモイル基及び炭素数1〜32のハロゲン化アルキル基である。R1として最も好ましいものは、シアノ基である。R2として特に好ましいものは炭素数2〜32のアルコキシカルボニル基であり、最も好ましいのは炭素数4〜32のシクロアルコキシカルボニル基である。
【0040】
一般式(I)中、R3は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基を表わす。
【0041】
さらに詳しくは、R3のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基としては、炭素数1〜32の直鎖、または分岐鎖アルキル基、炭素数7〜32のアラルキル基、炭素数2〜32のアルケニル基、炭素数2〜32のアルキニル基、炭素数3〜32のシクロアルキル基、炭素数3〜32のシクロアルケニル基で、詳しくは例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、トリデシル、2−メタンスルホニルエチル、3−(3−ペンタデシルフェノキシ)プロピル、3−{4−{2−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ドデカンアミド}フェニル}プロピル、2−エトキシトリデシル、トリフルオロメチル、シクロペンチル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル、ビニル、アリル、1−プロペニル、2−ペンテニル)、アリール基としては、炭素数6〜36のものが好ましく、更に単環がより好ましい。具体例としては、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2−メチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル等が挙げられる。ヘテロ環基としては、窒素原子、酸素原子、またはイオウ原子を有する5〜8員環で炭素数1〜36のものが好ましい。更に好ましくは、窒素原子で結合した5員または6員環で、これらの環はベンゼン環またはヘテロ環と縮合環を形成していてもよい。具体例として、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピペリジノ、ピロリジル、ピロリル、モルホリノ、ピラゾリジル、チアゾリジルなどが挙げられ、好ましくは、ピロリジルが挙げられる。
【0042】
これらの置換基のうち更に置換基を有することが可能な基は、上記R1及びR2で例示したような置換基で更に置換されていてもよい。
【0043】
好ましいR3は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルケニル基が挙げられる。
【0044】
4で表される置換基としては、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のアリ−ル基、置換もしくは無置換のアシル基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のカルバモイル基等が挙げられる。
【0045】
更に詳しくは、R4は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基としては、炭素数1〜32の直鎖、または分岐鎖アルキル基、炭素数7〜32のアラルキル基、炭素数2〜32のアルケニル基、炭素数2〜32のアルキニル基、炭素数3〜32のシクロアルキル基、炭素数3〜32のシクロアルケニル基で、詳しくは例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、トリデシル、2−メタンスルホニルエチル、3−(3−ペンタデシルフェノキシ)プロピル、3−{4−{2−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ドデカンアミド}フェニル}プロピル、2−エトキシトリデシル、トリフルオロメチル、シクロペンチル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル、ビニル、アリル、1−プロペニル、2−ペンテニル)、アリール基としては、炭素数6〜36のものが好ましく、更に単環がより好ましい。具体例としては、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2−メチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、アシル基としては、炭素数2〜32のものが好ましく、具体例としてはアセチル、ピバロイル、オクタノイル、ベンゾイル等が挙げられる。アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基の例はR1及びR2を置換する基のところで述べた基が例として挙げられる。
【0046】
これらの置換基のうち更に置換基を有することが可能な基は、上記R1及びR2を置換する基で例示したような置換基で更に置換されていてもよい。
【0047】
好ましいR4は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のアリ−ル基が挙げられる。
【0048】
3とR4は、連結して窒素原子で結合した5員または6員環を形成してもよい。具体例として、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピペリジル、ピペリジノ、ピロリジニル、ピロリル、モルホリル、モルホリノ、ピラゾリジニル、チアゾリジニル、ピラゾリニル、ピペラジニルなどが挙げられる。これらの環はベンゼン環またはヘテロ環と縮合環を形成していてもよい。
【0049】
3とR4は、環構造を形成するものの方が形成しないものより好ましい。その中でも窒素原子で結合した6員環を形成した基が好ましく、その中でもモルホリノ、アシル基で置換されたピペラジニル、ピペリジノ、カルボキシル基で置換されたピペリジノが好ましい。
【0050】
一般式(I)において、R11〜R15は各々独立に、水素原子または置換基を表わし、R11〜R15のうち少なくとも1つは−(L1)−(L2)n−Rである。ここでL1は−CONH−、−NHCONH−、−NHCOO−、−NHCO−、−OCONH−、−NH−、−NRx−、−COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S−、−SO2−、−NHSO2−、−SO2NH−、−CH2−から選ばれる基を表し(ここで、各基の左側の結合手を介して、式(I)のベンゼン環に結合する。)、L2は−CH2CH2O−または−CH2CONH−を表す(ここで、各基の左側の結合手を介してL1に結合する。)。Rは炭素数が8以上40以下の分岐または直鎖の無置換アルキル基を表す。また、Rxは炭素数1〜32のアルキル基を表す。ただし、L1が−O−以外の時n=0であり、L1が−O−でL2が−CH2CONH−の時、n=1である。また、L1が−O−でL2が−CH2CH2O−の時、nは0〜10の整数を表す。ただし、R11〜R15のうち2つ以上が分岐または直鎖の無置換アルキル基である場合を除く。
【0051】
一般式(I)におけるR11〜R15において、少なくとも1つ含まれる置換基−(L1)−(L2)n−RのRは、炭素数が8以上40以下の分岐または直鎖の無置換アルキル基であり、例としてはn-ノニル基、sec-ノニル基、t-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、n-ドデシル基、n-ヘキサデシル基、n-オクタデシル基などが挙げられる。
【0052】
一般式(I)において、R11〜R15で表される置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基等を挙げることができる。
【0053】
一般式(I)において、R11〜R15で表される置換基の具体例としては、R1及びR2を置換する基として前述した基を挙げることができる。
これらの置換基のうち更に置換基を有することが可能な基は、上記R1及びR2を置換する基で例示したような置換基で更に置換されていてもよい。
【0054】
11〜R15として好ましくは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシルアミノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基(アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基)、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、ハロゲン原子を挙げることができる。
【0055】
11〜R15として更に好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホンアミド基(アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基)、ハロゲン原子である。特に好ましくは、水素原子、アルキル基、置換または無置換の炭素数6〜40のアルコキシ基、炭素数1〜32のスルファモイル基、炭素数1〜32のスルホンアミド基(アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基)である。
【0056】
本発明の一般式(I)で表されるシアンカプラーとして、好ましい組み合わせは、Xは水素原子、ハロゲン原子、アリールチオ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環カルボニルオキシ基で、R1およびR2は各々独立に、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、ハロゲン化アルキル基から選択された基で、R3とR4は、環構造を形成するもので、R11〜R15のうち1つから3つの−(L1)−(L2)n−Rを含むものであり、その他のR11〜R15は水素原子であるものが好ましい。
【0057】
一般式(I)で表されるシアンカプラーとして、さらに好ましい組み合わせは、Xは水素原子、ハロゲン原子、ヘテロ環カルボニルオキシ基で、R1はシアノ基、R2は分岐したアルコキシカルボニル基で、R3とR4は、6員環構造を形成するもので、R11〜R15のうち1つが直鎖または分岐の無置換アルキル基であり、その他のR11〜R15は水素原子であるものが好ましい。
【0058】
一般式(I)で表されるシアンカプラーとして、最も好ましい組み合わせは、Xは水素原子で、R1はシアノ基、R2は分岐したアルコキシカルボニル基で、R3とR4は、6員環構造を形成するもので、R11〜R15のうち1つが直鎖または分岐の無置換アルキル基であり、その他のR11〜R15は水素原子であるものが好ましい。
【0059】
次に本発明の一般式(II)で表されるシアンカプラーについて詳しく述べる。一般式(II)において、R1、R2、X、R3、R4で表される置換基ついては上記一般式(I)で規定した各々の置換基と同義である。またR11〜R15は各々独立に、水素原子または上記一般式(I)のR11〜R15で規定した置換基を表わし、これらの置換基のうち少なくとも2つ以上は、炭素数が1以上40以下の分岐または直鎖の無置換アルキル基を表す。
【0060】
一般式(II)におけるR11〜R15において、少なくとも2つ以上含まれる炭素数が1以上40以下の分岐または直鎖の無置換アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル基、シクロプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、iso-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、iso-ペンチル基、シクロペンチル基、n-ヘキシル基、シクロヘキシル基、n-へプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、sec-ノニル基、t-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、n-ドデシル基、n-ヘキサデシル基、n-オクタデシル基などが挙げられる。
【0061】
本発明の一般式(II)で表されるシアンカプラーとして、好ましい組み合わせは、Xは水素原子、ハロゲン原子、アリールチオ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環カルボニルオキシ基で、R1およびR2は各々独立に、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、ハロゲン化アルキル基から選択された基で、R3とR4は、環構造を形成するもので、R11〜R15のうち2つまたは3つの直鎖または分岐の無置換アルキル基を含むものであり、その他のR11〜R15は水素原子であるものが好ましい。
【0062】
一般式(II)で表されるシアンカプラーとして、さらに好ましい組み合わせは、Xは水素原子、ハロゲン原子、ヘテロ環カルボニルオキシ基で、R1はシアノ基、R2は分岐したアルコキシカルボニル基で、R3とR4は、6員環構造を形成するもので、R11〜R15のうち2つまたは3つが直鎖または分岐の無置換アルキル基であり、その他のR11〜R15は水素原子であるものが好ましい。
【0063】
一般式(I)で表されるシアンカプラーとして、最も好ましい組み合わせは、Xは水素原子で、R1はシアノ基、R2は分岐したアルコキシカルボニル基で、R3とR4は、6員環構造を形成するもので、R11、R13、R15が直鎖または分岐の無置換アルキル基であり、R12とR14は水素原子であるものが好ましい。
【0064】
本発明のシアンカプラーをハロゲン化銀感光材料中、好ましくは赤感光性ハロゲン化銀乳剤層に含有させるには、いわゆる内型カプラーにすることが好ましく、そのためには、R11〜R15又はXの少なくとも1つの基が所謂バラスト基(好ましくは、総炭素数10以上)であることが好ましく、総炭素数10〜50であることがより好ましい。特にR11〜R15においてバラスト基を有することが好ましい。
【0065】
以下に本発明定義のシアンカプラーおよびピロロトリアゾール化合物の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
【0066】
【化5】
Figure 0004189120
【0067】
【化6】
Figure 0004189120
【0068】
【化7】
Figure 0004189120
【0069】
【化8】
Figure 0004189120
【0070】
【化9】
Figure 0004189120
【0071】
【化10】
Figure 0004189120
【0072】
【化11】
Figure 0004189120
【0073】
【化12】
Figure 0004189120
【0074】
一般式(I)および(II)で表わされる化合物は、以下に例示する方法にて合成する事ができる。
【0075】
以下に本発明のピロロトリアゾ−ル化合物の具体的合成例を示す。
合成例1.(例示化合物2の合成)
下記合成ル−トにより例示化合物例(2)を合成した。
【化13】
Figure 0004189120
【0076】
【化14】
Figure 0004189120
【0077】
【化15】
Figure 0004189120
【0078】
化合物(A)の合成:
4−クロロ−3−ニトロ−安息香酸202g(1mol)のトルエン500mLとN,N−ジメチルホルムアミド1mLの溶液に、10℃以下で塩化チオニル76.3mL(1.05mol)を滴下した。引き続き、反応液を昇温して還流温度にて90分攪拌した(反応液が懸濁液から均一液に変化した)。次に、トルエンを減圧にて蒸留して留去して、ワックス状固形物(A)を220g得た。
【0079】
化合物(B)の合成:
イミダゾ−ル136.2g(2mol)のアセトニトリル3000mL溶液に、5℃以下にて、化合物(A)220g(1mol)のアセトニトリル300mL溶液をゆっくり滴下し、引き続きヒドラジン1水和物150g(3mol)を、13℃以下で滴下した。反応液を15℃にて90分攪拌した後、析出物をろ過し水洗いを十分に行った後、得られた結晶を50℃で一晩乾燥して、化合物(B)を166g(収率77%)得た(融点:170〜172℃;dec.)。
【0080】
化合物(C)の合成:
化合物(α−HCl塩)146.7g(0.75mol)の酢酸エチル500mL溶液に、攪拌しながら室温にてトリエチルアミン104.6mL(0.75mol)をゆっくり滴下し、引き続き室温にて30分攪拌し、水500mLを加えて分液抽出を行い、有機層を食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、酢酸エチルを減圧留去し、油状物(α)を119g得た。次に、化合物(B)161.7g(0.75mol)のトルエン1000mL溶液を室温にて攪拌しながら、油状物(α)119gを注入した。引き続き反応液を昇温して内温80℃に保ち、生成したエタノールを留去した。更に、内温を110℃まで昇温して、生成した水を3時間かけて留去した。その後、トルエンを減圧にて500mL留去した後内温を70〜75℃まで下げ、アセトニトリル500mLをゆっくり注入し、引き続き還流下1時間攪拌し、その後ゆっくりと時間かけて内温が室温になるまで徐冷した。更に、水冷にて30分攪拌した後に、析出した結晶をろ過し、冷アセトニトリルにて洗浄した後40℃にて一晩乾燥して、化合物(C)を163g(収率70%)得た(融点:152〜153℃)。
【0081】
化合物(D)の合成:
化合物(C)155.4g(0.5mol)のメタノール1600mL溶液に、氷冷下攪拌しながら水酸化ナトリウム粒状物100g(2.5mol)を10℃以下に保ちながらゆっくり分割添加した。引き続き、反応液を40℃まで昇温した後、40℃にて90分攪拌した。その後、反応液を内温30℃まで下げ、塩酸430mLと水2000mLと粉砕した氷1kgの溶液に、反応液をゆっくり注入して酸析した。更に、10℃で90分攪拌した後、結晶をろ過、水洗い後冷アセトニトリルにて洗浄し、40℃にて一晩乾燥して、化合物(D)を140g(収率99%)得た(融点:133〜152℃)。
【0082】
化合物(E)の合成:
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシクロヘキサノール111g(0.49mol)、化合物(D)138.5g(0.49mol)の酢酸エチル1500mL溶液に、室温下撹拌しながら酢酸カリウム48.1g(0.49mol)を分割添加した。反応液を10℃以下に冷却し、無水酢酸236mL(2.5mol)を内温15℃以下を保ちながらゆっくり滴下した。引き続き、反応液を40〜45℃で90分撹拌した後、内温を5℃まで下げた。析出した結晶を濾過し、十分な水洗いにて無機物を洗浄除去後、最後に冷アセトニトリルにてかけ洗いを行ない、50℃にて一晩乾燥して、化合物(E)を206.4g(収率79%)得た(融点:178〜179℃)。
【0083】
化合物(F)の合成:
化合物(E)203g(0.38mol)のアセトニトリル600mL溶液に、室温下濃塩酸39.2mLをゆっくり滴下し、引き続き反応液を昇温して還流下2時間撹拌した。その後内温を40℃まで下げ、水600mLを滴下し室温にて、1時間撹拌した。析出した結晶を濾過し、水洗いをした後50℃にて一晩乾燥して化合物(F)を185.1g(収率99.2%)得た(融点:191〜195℃)。
【0084】
化合物(G)の合成:
化合物(F)181.7g(0.37mol)のアセトニトリル700mL溶液に、室温下1,3−ジブロモー5,5−ジメチルヒダントイン108.7g(0.38mol)を添加し、引き続きメタンスルホン酸0.44gを滴下した後反応液を昇温し、還流下90分撹拌した。内温を30℃まで下げた後にN,N−ジメチルホルムアミド370mLを注入し、更に水冷下20〜25℃で水酸化カリウム45.7g(0.82mol)の水150mL溶液を滴下した。次に反応液を60℃で90分撹拌した後、室温まで冷却後酢酸エチル1000mL、水1000mLを加え抽出した。酢酸エチル層を水、食塩水で洗浄後酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、アセトニトリルで再結晶することにより、化合物(G)を178.3g(収率95.4%)得た(融点:195〜197℃)。
【0085】
化合物(H)の合成:
化合物(G)176.8g(0.35mol)のN,N−ジメチルホルムアミド370mLに、アクリロニトリル186g(3.5mol)を室温で注入し、引き続きDBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン)63.9g(O.42mol)を注入後、反応液を80℃で4時間撹拌した。次に反応液を室温まで冷却した後、アセトニトリル500mLを注入し、更に濃塩酸72.3mL、水1500mLを室温下ゆっくり滴下した。反応液を室温にて1時間撹拌した後析出した結晶を濾過、水洗いし、粗結晶をアセトニトリルで再結晶することにより、化合物(H)を133.3g(収率70.5%)得た(融点:265℃;dec.)。
【0086】
化合物(J)の合成:
ニペコチン酸エチル77.1mL(0.5mol)、炭酸カリウム6.9g(0.05mol)のN,N−ジメチルアセトアミド65mL溶液を、撹拌しながら内温が80℃になるまで昇温して、化合物(H)27gのN,N−ジメチルアセトアミド35mL溶液を滴下し、引き続き85℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、酢酸エチル150mL、水500mLを加え抽出した。酢酸エチル層を水、食塩水で洗浄後酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、アセトニトリルで再結晶することにより、化合物(J)を25.5g(収率77%)得た(融点:178〜180℃)。
【0087】
化合物(K)の合成:
塩化アンモニウム2g、水40mL、イソプロピルアルコール200mL溶液を室温にて撹拌しながら、還元鉄20gを分割添加した。引き続き、反応液を還流下まで昇温した後、化合物(J)20gをゆっくり分割添加し、還流下30分撹拌した。次に、反応液を熱時セライト濾過し、濾液に酢酸エチル100mL、水500mLを加え抽出した。酢酸エチル層を水、食塩水で洗浄後酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した後、アセトニトリルで再結晶することにより、中間体(−NH2誘導体)を17.7g得た。次に、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルクロライド3.75g(12.39ミリモル)、アセトニトリル80mLの溶液に50℃で得られた中間体6.5g(10.32ミリモル)を分割添加し、更にピリジン2mLを滴下した後還流下1時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル150mL、水500mLを加え抽出した。酢酸エチル層を水、食塩水で洗浄後酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラム(酢酸エチル/ヘキサン=1/4)で精製し、さらに酢酸エチル/アセトニトリルで再結晶することにより、化合物(K)を4.4g得た(収率48%)。
【0088】
(例示化合物2の合成)
化合物(K)2.2gに70mLのメタノ−ル、5mLの水、1.4gの水酸化カリウムを入れ70℃に加熱しながら2時間撹拌した。反応終了後、メタノ−ルを減圧留去し、残査に酢酸エチルと水を入れ抽出した。酢酸エチル層を水、5%塩酸水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した後、酢酸エチル/アセトニトリルで再結晶することにより、例示化合物(2)の結晶2.1gを得た(収率97%)。
この化合物の構造はNMR及びマススペクトルにより同定した。
【0089】
合成例2.(例示化合物1の合成)
合成例1における2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルクロライドの代わりにp−ドデシルベンゼンスルホニルクロライドを用いる以外は、合成例1と同様の方法により例示化合物1を合成した。
この化合物の構造はNMR及びマススペクトルにより同定した。
その他の例示化合物についても合成例1と同様の方法により合成することができる。
【0090】
本発明のシアンカプラーの好ましい塗設量は、0.01〜2g/m2の範囲で、好ましくは0.05〜1.0g/m2である。
本発明のシアンカプラーは種々の公知分散法により感光材料に導入でき、高沸点有機溶媒(必要に応じて低沸点溶媒を併用)に溶解し、ゼラチン水溶液に乳化分散してハロゲン化銀乳剤に添加する水中油滴分散法が好ましい。
【0091】
水中油滴分散法に用いられる高沸点溶媒の例は、米国特許第2,322,027号などに記載されている。また、ポリマー分散法のひとつとしてのラテックス分散法の工程、効果、含浸用のラテックスの具体例は、米国特許第4,199,363号、西独特許出願第(OLS)2,541,274号、同2,541,230号、特公昭53−41091号及び欧州特許公開第029104号などに記載されており、また有機溶媒可溶性ポリマーによる分散についてはPCT国際公開第WO88/00723号明細書に記載されている。
【0092】
本発明の感光材料は、支持体上に少なくとも1層の感光性層が設けられていればよい。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料である。該感光性層は青色光、緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置される。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設置順をもとり得る。上記のハロゲン化銀感光性層の間および最上層、最下層には非感光性層を設けてもよい。これらには、後述のカプラー、DIR化合物、混色防止剤等が含まれていてもよい。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀乳剤層は、DE 1,121,470あるいはGB 923,045に記載されているように高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層を、支持体に向かって順次感光度が低くなる様に配列するのが好ましい。また、特開昭57-112751 、同62- 200350、同62-206541 、62-206543 に記載されているように支持体より離れた側に低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよい。
【0093】
具体例として支持体から最も遠い側から、低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL)/高感度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設置することができる。
【0094】
また特公昭55-34932公報に記載されているように、支持体から最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列することもできる。また特開昭56-25738、同62-63936に記載されているように、支持体から最も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列することもできる。
【0095】
また特公昭49-15495に記載されているように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配置し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度の異なる3層から構成される配列が挙げられる。このような感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開昭59-202464に記載されているように、同一感色性層中において支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。
【0096】
その他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層の順に配置されていてもよい。また、4層以上の場合にも、上記の如く配列を変えてよい。
【0097】
色再現性を改良するために、US 4,663,271、同 4,705,744、同 4,707,436、特開昭62-160448、同63-89850の明細書に記載の、BL,GL,RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重層効果のドナー層(CL)を主感光層に隣接もしくは近接して配置することが好ましい。
【0098】
本発明に用いられる好ましいハロゲン化銀は約30モル%以下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、もしくはヨウ塩臭化銀である。特に好ましいのは約2モル%から約10モル%までのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀もしくはヨウ塩臭化銀である。
【0099】
写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶を有するもの、球状、板状のような変則的な結晶形を有するもの、双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるいはそれらの複合形でもよい。
ハロゲン化銀の粒径は、約0.2μm以下の微粒子でも投影面積直径が約10μmに至るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよい。
【0100】
本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略す)No.17643(1978年12月), 22〜23頁, “I. 乳剤製造(Emulsion preparation and types)”、および同No.18716(1979年11月),648頁、同No.307105(1989年11月),863〜865頁、およびグラフキデ著「写真の物理と化学」,ポールモンテル社刊(P.Glafkides, Chimie et Phisique Photographiques, Paul Montel, 1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」,フォーカルプレス社刊(G.F. Duffin, Photographic Emulsion Chemistry,Focal Press, 1966)、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V. L. Zelikman, et al., Making and Coating Photographic Emulsion, Focal Press, 1964)などに記載された方法を用いて調製することができる。
【0101】
US 3,574,628、同 3,655,394およびGB 1,413,748に記載された単分散乳剤も好ましい。
また、アスペクト比が約3以上であるような平板状粒子も本発明に使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutoff, Photographic Science and Engineering)、第14巻 248〜257頁(1970年);US 4,434,226、同 4,414,310、同 4,433,048、同 4,439,520およびGB 2,112,157に記載の方法により簡単に調製することができる。
【0102】
結晶構造は一様なものでも、内部と外部とが異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構造をなしていてもよい。エピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよく、例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の化合物と接合されていてもよい。また種々の結晶形の粒子の混合物を用いてもよい。
【0103】
上記の乳剤は潜像を主として表面に形成する表面潜像型でも、粒子内部に形成する内部潜像型でも表面と内部のいずれにも潜像を有する型のいずれでもよいが、ネガ型の乳剤であることが必要である。内部潜像型のうち、特開昭63-264740に記載のコア/シェル型内部潜像型乳剤であってもよく、この調製方法は特開昭59-133542に記載されている。この乳剤のシェルの厚みは現像処理等によって異なるが、3〜40nmが好ましく、5〜20nmが特に好ましい。
【0104】
ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このような工程で使用される添加剤はRDNo.17643、同No.18716および同No.307105に記載されており、その該当箇所を後掲の表にまとめた。
【0105】
本発明の感光材料には、感光性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、ハロゲン組成、粒子の形状、感度の少なくとも1つの特性の異なる2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使用することができる。
【0106】
US 4,082,553に記載の粒子表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子、US 4,626,498、特開昭 59-214852に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、コロイド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/または実質的に非感光性の親水性コロイド層に適用することが好ましい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子とは、感光材料の未露光部および露光部を問わず、一様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀粒子のことをいい、その調製法は、US 4,626,498、特開昭 59-214852に記載されている。粒子内部がかぶらされたコア/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部核を形成するハロゲン化銀は、ハロゲン組成が異なっていてもよい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀としては、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれをも用いることができる。これらのかぶらされたハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズとしては0.01〜0.75μm、特に0.05〜0.6μmが好ましい。また、粒子形状は規則的な粒子でもよく、多分散乳剤でもよいが、単分散性(ハロゲン化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95%が平均粒子径の±40%以内の粒子径を有するもの)であることが好ましい。
【0107】
本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感光せずに、その現像処理において実質的に現像されないハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされていないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の含有率が0〜100モル%であり、必要に応じて塩化銀および/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化銀を0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハロゲン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均値)が0.01〜0.5μmが好ましく、0.02〜0.2μmがより好ましい。
【0108】
微粒子ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン化銀と同様の方法で調製できる。ハロゲン化銀粒子の表面は、光学的に増感される必要はなく、また分光増感も不要である。ただし、これを塗布液に添加するのに先立ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデン系、ベンゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物または亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加しておくことが好ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コロイド銀を含有させることができる。
本発明の感光材料の塗布銀量は、6.0g/m2以下が好ましく、4.5g/m2以下が最も好ましい。
【0109】
本発明に使用できる写真用添加剤もRDに記載されており、下記の表に関連する記載箇所を示した。
Figure 0004189120
【0110】
本発明の感光材料には種々の色素形成カプラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に好ましい。
【0111】
イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(II)で表わされるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2)で表わされるカプラー (特に18頁のY-28); EP 568,037Aのクレーム1の式(I)で表わされるカプラー; US 5,066,576のカラム1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラー; 特開平4-274425の段落0008の一般式(I) で表わされるカプラー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に記載のカプラー(特に18頁のD-35); EP 447,969A1 の4頁の式(Y) で表わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54(41 頁)); US 4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(IV)で表わされるカプラー(特にII-17,19( カラム17),II-24(カラム19))。
【0112】
マゼンタカプラー; 特開平3-39737(L-57(11頁右下),L-68(12頁右下),L-77(13 頁右下); EP 456,257 の A-4 -63(134頁), A-4 -73,-75(139頁); EP 486,965 のM-4,-6(26頁),M-7(27頁); EP 571,959AのM-45(19頁);特開平5-204106の(M-1)(6 頁);特開平4-362631の段落0237のM-22。
【0113】
シアンカプラー: 特開平4-204843のCX-1,3,4,5,11,12,14,15(14 〜16頁); 特開平4-43345のC-7,10(35頁),34,35(37頁),(I-1),(I-17)(42〜43頁); 特開平6-67385の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表わされるカプラー。
【0114】
ポリマーカプラー: 特開平2-44345 のP-1,P-5(11頁)。
発色色素が適度な拡散性を有するカプラーとしては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、DE 3,234,533に記載のものが好ましい。
【0115】
発色色素の不要吸収を補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5頁に記載の式(CI),(CII),(CIII),(CIV)で表わされるイエローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、該EPに記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7(202頁)、 EX-1(249頁)、EX-7(251頁)、US 4,833,069に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9(カラム8)、CC-13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、WO92/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマスキングカプラー
(特に36〜45頁の例示化合物)が好ましい。
【0116】
写真性有用基を放出するカプラーとしては、以下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:EP 378,236A1の11頁に記載の式(I),(II),(III),(IV)で表わされる化合物(特にT-101(30頁),T-104(31頁),T-113(36頁),T-131(45頁),T-144(51頁),T-158(58頁)), EP 436,938A2の7頁に記載の式(I) で表わされる化合物(特にD-49(51頁))、EP 568,037A の式(1) で表わされる化合物(特に(23)(11頁))、EP 440,195A2の5〜6 頁に記載の式(I),(II),(III)で表わされる化合物(特に29頁のI-(1));漂白促進剤放出化合物:EP 310,125A2の5 頁の式(I),(I’)で表わされる化合物(特に61頁の(60),(61)) 及び特開平6-59411 の請求項1の式(I) で表わされる化合物(特に(7)(7 頁); リガンド放出化合物:US 4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で表わされる化合物(特にカラム12の21〜41行目の化合物) ;ロイコ色素放出化合物:US 4,749,641のカラム3〜8の化合物1〜6;蛍光色素放出化合物:US 4,774,181のクレーム1のCOUP-DYEで表わされる化合物(特にカラム7〜10の化合物1〜11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化合物:US 4,656,123のカラム3の式(1)、(2)、(3)で表わされる化合物(特にカラム25の(I-22))及びEP 450,637A2の75頁36〜38行目のExZK-2; 離脱して初めて色素となる基を放出する化合物: US 4,857,447のクレーム1の式(I) で表わされる化合物(特にカラム25〜36のY-1 〜Y-19)。
【0117】
カプラー以外の添加剤としては、以下のものが好ましい。
油溶性有機化合物の分散媒: 特開昭62-215272のP-3,5,16,19,25,30,42,49,54,55,66,81,85,86,93(140〜144 頁); 油溶性有機化合物の含浸用ラテックス: US 4,199,363に記載のラテックス; 現像主薬酸化体スカベンジャー: US 4,978,606のカラム2の54〜62行の式(I) で表わされる化合物(特にI-,(1),(2),(6),(12) (カラム4〜5)、US 4,923,787のカラム2の5〜10行の式(特に化合物1(カラム3); ステイン防止剤: EP 298321Aの4頁30〜33行の式(I)〜(III),特にI-47,72,III-1,27(24〜48頁); 褪色防止剤: EP 298321AのA-6,7,20,21,23,24,25,26,30,37,40,42,48,63,90,92,94,164(69 〜118 頁), US5,122,444のカラム25〜38のII-1〜III-23, 特にIII-10, EP 471347Aの8〜12頁のI-1〜III-4,特にII-2, US 5,139,931のカラム32〜40のA-1〜48, 特にA-39,42; 発色増強剤または混色防止剤の使用量を低減させる素材: EP 411324Aの5 〜24頁のI-1〜II-15,特にI-46;ホルマリンスカベンジャー: EP 477932Aの24〜29頁のSCV-1〜28, 特にSCV-8; 硬膜剤: 特開平1-214845の17頁のH-1,4,6,8,14, US 4,618,573のカラム13〜23の式(VII)〜(XII)で表わされる化合物(H-1〜54),特開平2-214852の8頁右下の式(6) で表わされる化合物(H-1〜76),特にH-14, US 3,325,287のクレーム1に記載の化合物; 現像抑制剤プレカーサー: 特開昭62-168139のP-24,37,39(6〜7 頁); US 5,019,492 のクレーム1に記載の化合物,特にカラム7の28,29; 防腐剤、防黴剤: US 4,923,790のカラム3 〜15のI-1 〜III-43, 特にII-1,9,10,18,III-25;安定剤、かぶり防止剤: US 4,923,793のカラム6 〜16のI-1 〜(14), 特にI-1,60,(2),(13), US 4,952,483 のカラム25〜32の化合物1〜65, 特に36: 化学増感剤: トリフェニルホスフィン セレニド, 特開平5-40324の化合物50; 染料: 特開平3-156450の15〜18頁のa-1〜b-20, 特にa-1,12,18,27,35,36,b-5,27〜29頁のV-1 〜23, 特にV-1, EP 445627A の33〜55頁のF-I-1〜F-II-43,特にF-I-11,F-II-8, EP 457153A の17〜28頁のIII-1〜36, 特にIII-1,3, WO 88/04794の8〜26のDye-1〜124 の微結晶分散体, EP 319999Aの6〜11頁の化合物1〜22, 特に化合物1, EP 519306A の式(1)ないし(3)で表わされる化合物D-1〜87(3〜28頁),US 4,268,622の式(I)で表わされる化合物1〜22(カラム3〜10), US 4,923,788 の式(I)で表わされる化合物(1)〜(31)(カラム2〜9); UV吸収剤: 特開昭46-3335の式(1)で表わされる化合物(18b)〜(18r),101〜427(6〜9頁),EP 520938Aの式(I)で表わされる化合物(3)〜(66)(10〜44頁)及び式(III)で表わされる化合物HBT-1〜10(14頁), EP 521823A の式(1)で表わされる化合物(1)〜(31)(カラム2〜9)。
【0118】
本発明は、一般用もしくは映画用のカラーネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反転フィルム、カラーペーパー、カラーポジフィルムおよびカラー反転ペーパーのような種々のカラー感光材料に適用することができる。また、特公平2-32615、実公平3-39784に記載されているレンズ付きフイルムユニット用に好適である。
【0119】
本発明に使用できる適当な支持体は、例えば、前述のRD.No.17643 の28頁、同No.18716の 647頁右欄から 648頁左欄、および同No.307105 の 879頁に記載されている。
【0120】
本発明の感光材料は、乳剤層を有する側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm以下であることが好ましく、23μm以下がより好ましく、18μm以下が更に好ましく、16μm以下が特に好ましい。また膜膨潤速度T1/2は30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい。T1/2は、発色現像液で30℃、3分15秒処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚としたとき、膜厚がその1/2に到達するまでの時間と定義する。膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚を意味し、T1/2は、エー・グリーン(A.Green)らのフォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング (Photogr.Sci.Eng.),19卷、2,124〜129頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用することにより測定できる。T1/2は、バインダーとしてのゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時条件を変えることによって調整することができる。また、膨潤率は150〜400%が好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)/膜厚 により計算できる。
【0121】
本発明の感光材料は、乳剤層を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総和が2μm〜20μmの親水性コロイド層(バック層と称す)を設けることが好ましい。このバック層には、前述の光吸収剤、フィルター染料、紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性剤を含有させることが好ましい。このバック層の膨潤率は150〜500%が好ましい。
【0122】
本発明の感光材料は、前述のRD.No.17643の28〜29頁、同No.18716の 651左欄〜右欄、および同No.307105の880〜881頁に記載された通常の方法によって現像処理することができる。
次に、本発明に使用されるカラーネガフィルム用の処理液について説明する。
【0123】
本発明に使用される発色現像液には、特開平4-121739の第9頁右上欄1行〜第11頁左下欄4行に記載の化合物を使用することができる。特に迅速な処理を行う場合の発色現像主薬としては、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(3−ヒドロキシプロピル)アミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(4−ヒドロキシブチル)アミノ〕アニリンが好ましい。
【0124】
これらの発色現像主薬は発色現像液1リットル(以下、「L」とも表記する。)あたり0.01〜0.08モルの範囲で使用することが好ましく、特には 0.015〜0.06モル、更には0.02〜0.05モルの範囲で使用することが好ましい。また発色現像液の補充液には、この濃度の 1.1〜3倍の発色現像主薬を含有させておくことが好ましく、特に 1.3〜 2.5倍を含有させておくことが好ましい。
【0125】
発色現像液の保恒剤としては、ヒドロキシルアミンが広範に使用できるが、より高い保恒性が必要な場合は、アルキル基やヒドロキシアルキル基、スルホアルキル基、カルボキシアルキル基などの置換基を有するヒドロキシルアミン誘導体が好ましく、具体的にはN,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキルアミン、モノメチルヒドロキシルアミン、ジメチルヒドロキシルアミン、モノエチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキルアミン、N,N−ジ(カルボキシエチル)ヒドロキルアミンが好ましい。上記の中でも、特にN,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキルアミンが好ましい。これらはヒドロキシルアミンと併用してもよいが、好ましくはヒドロキシルアミンの代わりに、1種または2種以上使用することが好ましい。
【0126】
保恒剤は1Lあたり0.02〜 0.2モルの範囲で使用することが好ましく、特に0.03〜0.15モル、更には0.04〜 0.1モルの範囲で使用することが好ましい。また補充液においては、発色現像主薬の場合と同様に、母液(処理タンク液)の1.1〜3倍の濃度で保恒剤を含有させておくことが好ましい。
【0127】
発色現像液には、発色現像主薬の酸化物のタール化防止剤として亜硫酸塩が使用される。亜硫酸塩は1Lあたり0.01〜0.05モルの範囲で使用するのが好ましく、特には0.02〜0.04モルの範囲が好ましい。補充液においては、これらの1.1〜3倍の濃度で使用することが好ましい。
【0128】
また、発色現像液のpHは9.8〜11.0の範囲が好ましいが、特には10.0〜10.5が好ましく、また補充液においては、これらの値から0.1〜1.0の範囲で高い値に設定しておくことが好ましい。このようなpHを安定して維持するには、炭酸塩、リン酸塩、スルホサリチル酸塩、ホウ酸塩などの公知の緩衝剤が使用される。
【0129】
発色現像液の補充量は、感光材料1m2あたり80〜1300mLが好ましいが、環境汚濁負荷の低減の観点から、より少ない方が好ましく、具体的には80〜600mL、更には80〜400mLが好ましい。
【0130】
発色現像液中の臭化物イオン濃度は、通常、1Lあたり0.01〜0.06モルであるが、感度を保持しつつカブリを抑制してディスクリミネーションを向上させ、かつ、粒状性を良化させる目的からは、1Lあたり 0.015〜0.03モルに設定することが好ましい。臭化物イオン濃度をこのような範囲に設定する場合に、補充液には下記の式で算出した臭化物イオンを含有させればよい。ただし、Cが負になる時は、補充液には臭化物イオンを含有させないことが好ましい。
【0131】
C=A−W/V
C:発色現像補充液中の臭化物イオン濃度(モル/L)
A:目標とする発色現像液中の臭化物イオン濃度(モル/L)
W:1m2の感光材料を発色現像した場合に、感光材料から発色現像液に溶出する臭化物イオンの量(モル)
V:1m2の感光材料に対する発色現像補充液の補充量(L)。
【0132】
また、補充量を低減した場合や、高い臭化物イオン濃度に設定した場合、感度を高める方法として、1−フェニル−3−ピラゾリドンや1−フェニル−2−メチル−2−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンに代表されるピラゾリドン類や3,6−ジチア−1,8−オクタンジオールに代表されるチオエーテル化合物などの現像促進剤を使用することも好ましい。
【0133】
本発明における漂白能を有する処理液には、特開平4-125558の第4頁左下欄16行〜第7頁左下欄6行に記載された化合物や処理条件を適用することができる。
【0134】
漂白剤は酸化還元電位が150mV以上のものが好ましいが、その具体例としては特開平5-72694、同5-173312に記載のものが好ましく、特に1,3−ジアミノプロパン四酢酸、特開平5-173312号第7頁の具体例1の化合物の第二鉄錯塩が好ましい。
【0135】
また、漂白剤の生分解性を向上させるには、特開平4-251845、同4-268552、EP 588,289、同 591,934、特開平6-208213に記載の化合物第二鉄錯塩を漂白剤として使用することが好ましい。これらの漂白剤の濃度は、漂白能を有する液1Lあたり0.05〜0.3モルが好ましく、特に環境への排出量を低減する目的から、0.1モル〜0.15モルで設計することが好ましい。また、漂白能を有する液が漂白液の場合は、1Lあたり0.2モル〜1モルの臭化物を含有させることが好ましく、特に0.3〜0.8モルを含有させることが好ましい。
【0136】
漂白能を有する液の補充液には、基本的に以下の式で算出される各成分の濃度を含有させる。これにより、母液中の濃度を一定に維持することができる。
CR=CT×(V1+V2)/V1+CP
CR :補充液中の成分の濃度
CT :母液(処理タンク液)中の成分の濃度
CP :処理中に消費された成分の濃度
V1 :1m2の感光材料に対する漂白能を有する補充液の補充量(mL)
V2 :1m2の感光材料による前浴からの持ち込み量(mL)。
【0137】
その他、漂白液にはpH緩衝剤を含有させることが好ましく、特にコハク酸、マレイン酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸など、臭気の少ないジカルボン酸を含有させることが好ましい。また、特開昭53-95630、RDNo.17129、US 3,893,858に記載の公知の漂白促進剤を使用することも好ましい。
【0138】
漂白液には、感光材料1m2あたり50〜1000mLの漂白補充液を補充することが好ましく、特には80〜500mL、さらには100〜300mLの補充をすることが好ましい。さらに漂白液にはエアレーションを行なうことが好ましい。
【0139】
定着能を有する処理液については、特開平4-125558の第7頁左下欄10行〜第8頁右下欄19行に記載の化合物や処理条件を適用することができる。
特に、定着速度と保恒性を向上させるために、特開平6-301169の一般式(I)と(II)で表される化合物を、単独あるいは併用して定着能を有する処理液に含有させることが好ましい。またp−トルエンスルフィン酸塩をはじめ、特開平1-224762に記載のスルフィン酸を使用することも、保恒性の向上の上で好ましい。
【0140】
漂白能を有する液や定着能を有する液には、脱銀性の向上の観点からカチオンとしてアンモニウムを用いることが好ましいが、環境汚染低減の目的からは、アンモニウムを減少或いはゼロにする方が好ましい。
【0141】
漂白、漂白定着、定着工程においては、特開平1-309059に記載のジェット撹拌を行なうことが特に好ましい。
【0142】
漂白定着また定着工程における補充液の補充量は、感光材料1m2あたり100〜1000mLであり、好ましくは150〜700mL、特に好ましくは200〜600mLである。漂白定着や定着工程には、各種の銀回収装置をインラインやオフラインで設置して銀を回収することが好ましい。インラインで設置することにより、液中の銀濃度を低減して処理できる結果、補充量を減少させることができる。また、オフラインで銀回収して残液を補充液として再利用することも好ましい。
【0143】
漂白定着工程や定着工程は複数の処理タンクで構成することができ、各タンクはカスケード配管して多段向流方式にすることが好ましい。現像機の大きさとのバランスから、一般には2タンクカスケード構成が効率的であり、前段のタンクと後段のタンクにおける処理時間の比は、0.5:1〜1:0.5の範囲にすることが好ましく、特には0.8:1〜1:0.8の範囲が好ましい。
【0144】
漂白定着液や定着液には、保恒性の向上の観点から金属錯体になっていない遊離のキレート剤を存在させることが好ましいが、これらのキレート剤としては、漂白液に関して記載した生分解性キレート剤を使用することが好ましい。
【0145】
水洗および安定化工程に関しては、上記の特開平4-125558、第12頁右下欄6行〜第13頁右下欄第16行に記載の内容を好ましく適用することができる。特に、安定液にはホルムアルデヒドに代わってEP 504,609、同 519,190に記載のアゾリルメチルアミン類や特開平4-362943に記載のN−メチロールアゾール類を使用することや、マゼンタカプラーを二当量化してホルムアルデヒドなどの画像安定化剤を含まない界面活性剤の液にすることが、作業環境の保全の観点から好ましい。
【0146】
また、感光材料に塗布された磁気記録層へのゴミの付着を軽減するには、特開平6-289559に記載の安定液が好ましく使用できる。
【0147】
水洗および安定液の補充量は、感光材料1m2あたり80〜1000mLが好ましく、特には 100〜500mL、さらには150〜300mLが、水洗または安定化機能の確保と環境保全のための廃液減少の両面から好ましい範囲である。このような補充量で行なう処理においては、バクテリアや黴の繁殖防止のために、チアベンダゾール、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3オン、5−クロロ−2−メチルイソチアゾリン−3−オンのような公知の防黴剤やゲンタマイシンのような抗生物質、イオン交換樹脂等によって脱イオン処理した水を用いることが好ましい。脱イオン水と防菌剤や抗生物質は、併用することがより効果的である。
【0148】
また、水洗または安定液タンク内の液は、特開平3-46652、同3-53246、同-355542、同3-121448、同3-126030に記載の逆浸透膜処理を行なって補充量を減少させることも好ましく、この場合の逆浸透膜は、低圧逆浸透膜であることが好ましい。
【0149】
本発明における処理においては、発明協会公開技報、公技番号94-4992に開示された処理液の蒸発補正を実施することが特に好ましい。特に第2頁の(式−1)に基づいて、現像機設置環境の温度及び湿度情報を用いて補正する方法が好ましい。蒸発補正に使用する水は、水洗の補充タンクから採取することが好ましく、その場合は水洗補充水として脱イオン水を用いることが好ましい。
【0150】
本発明に用いられる処理剤としては、上記公開技報の第3頁右欄15行から第4頁左欄32行に記載のものが好ましい。また、これに用いる現像機としては、第3頁右欄の第22行から28行に記載のフイルムプロセサーが好ましい。
【0151】
本発明を実施するに好ましい処理剤、自動現像機、蒸発補正方式の具体例については、上記の公開技報の第5頁右欄11行から第7頁右欄最終行までに記載されている。
【0152】
本発明に使用される処理剤の供給形態は、使用液状態の濃度または濃縮された形の液剤、あるいは顆粒、粉末、錠剤、ペースト状、乳液など、いかなる形態でもよい。このような処理剤の例として、特開昭63-17453には低酸素透過性の容器に収納した液剤、特開平4-19655、同4-230748には真空包装した粉末あるいは顆粒、同4-221951には水溶性ポリマーを含有させた顆粒、特開昭51-61837、特開平6-102628には錠剤、特表昭57-500485にはペースト状の処理剤が開示されており、いずれも好ましく使用できるが、使用時の簡便性の面から、予め使用状態の濃度で調製してある液体を使用することが好ましい。
【0153】
これらの処理剤を収納する容器には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンなどが、単独あるいは複合材料として使用される。これらは要求される酸素透過性のレベルに合わせて選択される。発色現像液などの酸化されやすい液に対しては、低酸素透過性の素材が好ましく、具体的にはポリエチレンテレフタレートやポリエチレンとナイロンの複合材料が好ましい。これらの材料は500〜1500μmの厚さで、容器に使用され、酸素透過性を20mL/m2・24hrs・atm以下にすることが好ましい。
【0154】
次に本発明に使用されるカラー反転フィルム用の処理液について説明する。
カラー反転フィルム用の処理については、アズテック有限会社発行の公知技術第6号(1991年4月1日)第1頁5行〜第10頁5行、及び第15頁8行〜第24頁2行に詳細に記載されており、その内容はいずれも好ましく適用することができる。
【0155】
カラー反転フィルムの処理においては、画像安定化剤は調整浴か最終浴に含有される。このような画像安定化剤としては、ホルマリンのほかにホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム、N−メチロールアゾール類があげられるが、作業環境の観点からホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムかN−メチロールアゾール類が好ましく、N−メチロールアゾール類としては、特にN−メチロールトリアゾールが好ましい。また、カラーネガフィルムの処理において記載した発色現像液、漂白液、定着液、水洗水などに関する内容は、カラー反転フィルムの処理にも好ましく適用できる。
【0156】
上記の内容を含む好ましいカラー反転フィルムの処理剤として、イーストマンコダック社のE−6処理剤及び富士写真フイルム(株)のCR56処理剤をあげることができる。
【0157】
【実施例】
(実施例−1)
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するがこれに限定されるものではない。
【0158】
試料101の作成
▲1▼トリアセチルセルロースフィルムの作成
トリアセチルセルロースを通常の溶液流延法により、ジクロロメタン/メタノール=92/8(質量比)にトリアセチルセルロースを溶解(質量で13%)、可塑剤トリフェニルフォスフェートとビフェニルジフェニルフォスフェートを質量比2:1で、合計がトリアセチルセルロースに対して14%になるように添加したものをバンド法にて作成した。乾燥後の支持体の厚みは205μmであった。
【0159】
▲2▼下塗り層の内容
上記トリアセチルセルロースフィルムの両面に対して以下の下塗りを施した。数字は下塗り液1.0リットルあたりに含まれる重量を表す。
なお、下塗りを施す前に、両面にコロナ放電処理を施した。
ゼラチン 10.0g
サリチル酸 0.3g
グリセリン 3.0g
アセトン 700mL
メタノール 150mL
ジクロロメタン 80mL
ホルムアルデヒド 0.1mg
水を加えて 1.0リットル。
【0160】
▲3▼バック層の塗布
下塗りを施した支持体の片面に以下に示すバック層を塗布した。
Figure 0004189120
【0161】
Figure 0004189120
【0162】
Figure 0004189120
【0163】
Figure 0004189120
【0164】
▲4▼感光性乳剤層の塗布
バック層を塗布したのと反対側に、以下に示す感光性乳剤層を塗布し、試料101とした。数字はm2あたりの添加量を表す。なお添加した化合物の効果は記載した用途に限らない。
【0165】
第1層:ハレーション防止層
黒色コロイド銀 0.30g
ゼラチン 2.50g
紫外線吸収剤U−1 0.10g
紫外線吸収剤U−3 0.10g
紫外線吸収剤U−4 0.10g
紫外線吸収剤U−5 0.15g
高沸点有機溶媒Oil−1 0.10g
高沸点有機溶媒Oil−2 0.10g
染料D−4 1.0mg
染料D−8 2.5mg
染料E−1の微結晶固体分散物 0.05g
【0166】
第2層:中間層
ゼラチン 0.50g
化合物Cpd−A 0.2mg
化合物Cpd−K 4.0mg
化合物Cpd−M 0.030g
紫外線吸収剤U−6 6.0mg
高沸点有機溶媒Oil−3 0.010g
高沸点有機溶媒Oil−4 0.010g
高沸点有機溶媒Oil−7 2.0mg
染料D−7 4.0mg
【0167】
第3層:中間層
黄色コロイド銀 0.020g
ゼラチン 0.60g
化合物Cpd−D 0.020g
高沸点有機溶媒Oil−3 0.010g
高沸点有機溶媒Oil−8 0.010g
【0168】
第4層:低感度赤感性乳剤層
乳剤A 銀量 0.25g
乳剤B 銀量 0.20g
乳剤C 銀量 0.10g
ゼラチン 0.80g
カプラーC−1 0.10g
カプラーC−2 0.050g
紫外線吸収剤U−3 0.010g
化合物Cpd−I 0.020g
化合物Cpd−D 3.0mg
化合物Cpd−J 2.0mg
高沸点有機溶媒Oil−2 0.070g
【0169】
第5層:中感度赤感性乳剤層
乳剤C 銀量 0.25g
乳剤D 銀量 0.30g
ゼラチン 0.80g
カプラーC−1 0.15g
カプラーC−2 0.080g
化合物Cpd−D 3.0mg
紫外線吸収剤U−3 0.010g
高沸点有機溶媒Oil−2 0.10g
添加物P−1 2.0mg
【0170】
第6層:高感度赤感性乳剤層
乳剤E 銀量 0.25g
乳剤F 銀量 0.25g
ゼラチン 1.70g
カプラーC−1 0.10g
カプラーC−2 0.10g
カプラーC−3 0.60g
高沸点有機溶媒Oil−2 0.050g
化合物Cpd−F 0.030g
添加物P−1 5.0mg
【0171】
第7層:中間層
ゼラチン 1.20g
添加P−2 0.10g
染料D−5 0.020g
染料D−9 6.0mg
化合物Cpd−I 0.010g
化合物Cpd−M 0.040g
化合物Cpd−O 3.0mg
化合物Cpd−P 5.0mg
高沸点有機溶媒Oil−6 0.050g
【0172】
第8層:中間層
黄色コロイド銀 銀量 0.020g
ゼラチン 0.80g
添加物P−2 0.05g
紫外線吸収剤U−1 0.010g
紫外線吸収剤U−3 0.010g
化合物Cpd−A 0.020g
化合物Cpd−D 0.030g
化合物Cpd−M 0.050g
化合物Cpd−L 3.0mg
高沸点有機溶媒Oil−3 0.010g
高沸点有機溶媒Oil−6 0.050g
【0173】
第9層:低感度緑感性乳剤層
乳剤G 銀量 0.20g
乳剤H 銀量 0.35g
乳剤I 銀量 0.400g
ゼラチン 1.50g
カプラーC−4 0.20g
カプラーC−5 0.050g
カプラーC−6 0.020g
カプラーC−7 0.010g
化合物Cpd−B 0.030g
化合物Cpd−D 5.0mg
化合物Cpd−G 2.5mg
化合物Cpd−F 0.010g
化合物Cpd−K 2.0mg
紫外線吸収剤U−6 5.0mg
高沸点有機溶媒Oil−2 0.15g
【0174】
第10層:中感度緑感性乳剤層
乳剤I 銀量 0.30g
乳剤J 銀量 0.25g
ゼラチン 0.70g
カプラーC−4 0.050g
カプラーC−5 0.050g
カプラーC−6 0.20g
カプラーC−7 0.010g
化合物Cpd−B 0.030g
化合物Cpd−F 0.010g
化合物Cpd−G 2.0mg
高沸点有機溶媒Oil−2 0.030g
【0175】
第11層:高感度緑感性乳剤層
乳剤K 銀量 0.60g
ゼラチン 0.80g
カプラーC−6 0.40g
カプラーC−7 5.0mg
化合物Cpd−A 5.0mg
化合物Cpd−B 0.030g
化合物Cpd−F 0.010g
高沸点有機溶媒Oil−2 0.030g
【0176】
第12層:イエローフィルター層
黄色コロイド銀 銀量 0.010g
ゼラチン 1.0g
化合物Cpd−C 0.010g
化合物Cpd−M 0.10g
高沸点有機溶媒Oil−6 0.10g
染料E−2の微結晶固体分散物 0.20g
【0177】
第13層:中間層
ゼラチン 0.40g
化合物Cpd−Q 0.20g
高沸点有機溶媒Oil−5 0.020g
染料D−6 3.0mg
【0178】
第14層:低感度青感性乳剤層
乳剤L 銀量 0.20g
乳剤M 銀量 0.20g
乳剤N 銀量 0.10g
ゼラチン 1.00g
カプラーC−8 0.020g
カプラーC−9 0.25g
カプラーC−10 5.0mg
化合物Cpd−B 0.10g
化合物Cpd−I 8.0mg
化合物Cpd−K 1.0mg
紫外線吸収剤U−6 0.010g
高沸点有機溶媒Oil−2 0.010g
【0179】
第15層:中感度青感性乳剤層
乳剤N 銀量 0.20g
乳剤O 銀量 0.20g
ゼラチン 0.80g
カプラーC−8 0.020g
カプラーC−9 0.30g
カプラーC−10 0.010g
化合物Cpd−B 0.10g
化合物Cpd−N 2.0mg
高沸点有機溶媒Oil−2 0.010g
【0180】
第16層:高感度青感性乳剤層
乳剤P 銀量 0.20g
乳剤Q 銀量 0.25g
ゼラチン 2.00g
カプラーC−3 5.0mg
カプラーC−8 0.10g
カプラーC−9 1.00g
カプラーC−10 0.020g
高沸点有機溶媒Oil−2 0.10g
高沸点有機溶媒Oil−3 0.020g
紫外線吸収剤U−6 0.10g
化合物Cpd−B 0.20g
化合物Cpd−N 5.0mg
【0181】
第17層:第1保護層
ゼラチン 1.00g
紫外線吸収剤U−1 0.10g
紫外線吸収剤U−2 0.050g
紫外線吸収剤U−5 0.30g
化合物Cpd−O 5.0mg
化合物Cpd−A 0.030g
化合物Cpd−H 0.20g
染料D−1 8.0mg
染料D−2 0.010g
染料D−3 0.010g
高沸点有機溶媒Oil−3 0.10g
【0182】
第18層:第2保護層
Figure 0004189120
【0183】
第19層:第3保護層
Figure 0004189120
【0184】
また、すべての乳剤層には上記組成物の他に添加剤F−1〜F−9を添加した。さらに各層には上記組成物の他にゼラチン硬化剤H−1及び塗布用、乳化用界面活性剤W−3、W−4、W−5、W−6を添加した。
更に防腐、防黴剤としてフェノール、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−フェノキシエタノール、フェネチルアルコール、p−安息香酸ブチルエステルを添加した。
【0185】
【表1−1】
Figure 0004189120
【0186】
【表1−2】
Figure 0004189120
【0187】
【表2−1】
Figure 0004189120
【0188】
【表2−2】
Figure 0004189120
【0189】
【化16】
Figure 0004189120
【0190】
【化17】
Figure 0004189120
【0191】
【化18】
Figure 0004189120
【0192】
【化19】
Figure 0004189120
【0193】
【化20】
Figure 0004189120
【0194】
【化21】
Figure 0004189120
【0195】
【化22】
Figure 0004189120
【0196】
【化23】
Figure 0004189120
【0197】
【化24】
Figure 0004189120
【0198】
【化25】
Figure 0004189120
【0199】
【化26】
Figure 0004189120
【0200】
【化27】
Figure 0004189120
【0201】
【化28】
Figure 0004189120
【0202】
【化29】
Figure 0004189120
【0203】
【化30】
Figure 0004189120
【0204】
【化31】
Figure 0004189120
【0205】
【化32】
Figure 0004189120
【0206】
【化33】
Figure 0004189120
【0207】
有機固体分散染料の分散物の調製
(染料E−1の分散物の調製)
染料E−1のウェットケーキ(E−1の正味量として270g)にBASF社製Pluronic F88(エチレンオキシド−プロピレンオキシド ブロック共重合体)100gおよび水を加えて攪拌し4000gとした。次に、アイメックス(株)製ウルトラビスコミル(UVM−2)に平均粒径0.5mmのジルコニアビースを1700mL充填し、スラリーを通して周速約10m/sec、吐出量0.51/minで2時間粉砕した。ビーズを濾過して除き、水を加えて染料濃度3%に希釈した後、安定化のために90℃で10時間加熱した。得られた染料微粒子の平均粒径は0.30μmであり、粒径の分布の広さ(粒径標準偏差×100/平均粒径)は20%であった。
【0208】
(染料E−2の固体分散物の作製)
水を30質量%含むE−2のウエットケーキ1400gに水及びW−4を270g加えて攪拌し、E−2濃度40質量%のスラリーとした。次に分砕機、アイメックス(株)製ウルトラビスコミル(UVM−2)に平均粒径0.5mmのジルコニアビーズを1700mL充填し、スラリーを通して周速約10m/sec、吐出量0.5リットル/minで8時間粉砕し、E−2の固体微粒子分散物を得た。これをイオン交換水で、20質量%に希釈し、固体微粒子分散物を得た。平均粒子サイズは、0.15μmであった。
【0209】
次に、第4、5、6層のカプラーC−1、C−2、C−3を表3に示した通りに変更して、試料102から119とした。なお本発明のカプラーまたは以下に示す比較カプラーに置き換える場合、C−1、C−2に対してはモル比で0.5倍、C−3に対してはモル比で0.55倍になるように置き換え、また各層の高沸点有機溶媒量は、表3に示したとおりに変更した(カプラーに対する質量比で示した)。また各層のハロゲン化銀量は、以下のように変更した。その他の添加材料は変えなかった。
【0210】
第4層
乳剤A 銀量 0.20g
乳剤B 銀量 0.15g
乳剤C 銀量 0.08g
第5層
乳剤C 銀量 0.18g
乳剤D 銀量 0.21g
第6層
乳剤E 銀量 0.16g
乳剤F 銀量 0.16g
【0211】
【表3】
Figure 0004189120
【0212】
【化34】
Figure 0004189120
【0213】
【化35】
Figure 0004189120
【0214】
本実施例では以下に示す現像処理工程(現像処理A)を施した。
なお処理に際しては、試料101の未露光のものと、完全に爆光したものを1:1の比率で、補充量がタンク容量の4倍になるまでランニング処理した後に評価用の処理を行った。
Figure 0004189120
【0215】
各処理液の組成は以下の通りであった。
Figure 0004189120
pHは硫酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0216】
Figure 0004189120
pHは酢酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0217】
Figure 0004189120
pHは硫酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0218】
Figure 0004189120
pHは酢酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0219】
Figure 0004189120
pHは硝酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0220】
Figure 0004189120
pHは酢酸又はアンモニア水で調整した。
【0221】
Figure 0004189120
【0222】
なお、上記現像処理工程では、各浴は連続的に液を循環させ攪拌し、更に各タンクの下面には直径0.3mmの小孔を1cm間隔であけた発泡管を配置し、連続的に窒素ガスを発泡させて攪拌した。
【0223】
(評価)
(処理依存性の評価)
現像処理Aの反転および発色現像の補充量をそれぞれ250mL、800mLとして、現像処理Bとした。現像処理Aと同様にランニング処理してからテストした。
【0224】
試料101〜119をそれぞれ2セット用意し、連続的に濃度が変化したウェッジを介して、白色光で露光し、その後1セットは現像処理A、残り1セットは現像処理Bにて処理した。
その後濃度を測定し、現像処理Aでシアン濃度3.0を与える点における現像処理Aと現像処理Bでのシアン濃度の差を求めた(現像処理Aの方が高かった)。
【0225】
(画像保存性の評価)
上記と同様に露光し、現像処理Aにて処理した試料を、温度30℃湿度100%RHの条件下に7日間保管した。処理直後と保管後の最低濃度部分の濃度を測定し、高湿条件に保存した場合のマゼンタ濃度の上昇を調べた。濃度の上昇が少ないほど好ましい。
以上の結果を表4に示した。
【0226】
【表4】
Figure 0004189120
【0227】
表4から判るとおり、比較カプラー(a)、(b)、(c)では反転浴と発色現像浴の補充量を少なくした場合にシアンの最大濃度が下がるという処理依存性の問題があり、また処理後の試料を高湿条件に置いた場合に白地に好ましくないマゼンタ着色が生じるという問題を有していた。
それに対して本発明の試料105〜119では処理依存性および白地の汚染も改良されており好ましい。
【0228】
(実施例−2)
試料101〜119の第9、10、11層を以下に示す構成に変え、また第14層、15層、16層は添加物の比率は変えずに、全て塗布量を1.15倍に増量した以外は同様にして試料201〜219とした。
【0229】
第9層:低感度緑感性乳剤層
乳剤G 銀量 0.20g
乳剤H 銀量 0.30g
乳剤I 銀量 0.35g
ゼラチン 1.70g
カプラーMC−1 0.17g
カプラーMC−2 0.040g
化合物Cpd−R 0.020g
化合物Cpd−B 0.030g
化合物Cpd−D 5.0mg
化合物Cpd−G 2.5mg
化合物Cpd−F 0.010g
化合物Cpd−K 2.0mg
紫外線吸収剤U−6 5.0mg
高沸点有機溶媒Oil−2 0.050g
【0230】
第10層:中感度緑感性乳剤層
乳剤I 銀量 0.20g
乳剤J 銀量 0.20g
ゼラチン 0.80g
カプラーMC−1 0.20g
カプラーMC−2 0.050g
化合物Cpd−R 0.020g
化合物Cpd−B 0.030g
化合物Cpd−G 2.0mg
高沸点有機溶媒Oil−2 0.050g
【0231】
第11層:高感度緑感性乳剤層
乳剤K 銀量 0.50g
ゼラチン 1.00g
カプラーMC−1 0.40g
カプラーMC−2 0.10g
カプラーC−7 0.10g
化合物Cpd−R 0.040g
化合物Cpd−A 5.0mg
化合物Cpd−B 0.030g
高沸点有機溶媒Oil−2 0.050g
【0232】
【化36】
Figure 0004189120
【0233】
試料201〜219を実施例−1と同様に評価した結果、本発明の試料は良好な結果を与えた。

Claims (5)

  1. 支持体上の少なくとも一層に下記一般式(I)で表わされるカプラーを含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
    一般式(I)
    Figure 0004189120
    一般式(I)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜32のアルコキシ基、炭素数6〜32のアリールオキシ基、炭素数1〜32のアルキルチオ基、炭素数6〜32のアリールチオ基、炭素数2〜32のヘテロ環チオ基、炭素数2〜32のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数7〜32のアリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数1〜32のカルバモイルオキシ基、炭素数3〜32のヘテロ環カルボニルオキシ基、カップリング活性位に窒素原子で結合する5員もしくは6員の炭素数2〜32の含窒素ヘテロ環基を表す。R1及びR2はそれぞれハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基を表し、かつ、R1とR2のσp値の和は、0.65以上である。R3は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基を表わし、R4は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のアシル基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のカルバモイル基を表わす。R3とR4は互いに結合して環を形成してもよい。R11〜R15は各々独立に、水素原子または置換基を表わし、R11〜R15のうち少なくとも1つは−(L1)−(L2)n−Rである。ここでL1は−CONH−、−NHCONH−、−NHCOO−、−NHCO−、−OCONH−、−NH−、−NRx−、−COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S−、−SO2−、−NHSO2−、−SO2NH−、−CH2−から選ばれる基を表し(ここで、各基の左側の結合手を介して式(I)のベンゼン環に結合する。)、L2は−CH2CH2O−または−CH2CONH−を表す(ここで、各基の左側の結合手を介してL1に結合する。)。Rは炭素数が8以上40以下の分岐または直鎖の無置換アルキル基を表す。また、Rxはアルキル基を表す。nは0〜10の整数を表す。ここで、L1が−O−以外の時n=0であり、L1が−O−でL2が−CH2CONH−の時、n=1である。また、L1が−O−でL2が−CH2CH2O−の時、nは0〜10の整数を表す。ただし、R11〜R15のうち2つ以上が分岐または直鎖の無置換アルキル基である場合を除く。
  2. 前記−(L )−(L )n−Rにおいて、L が−CH −であり、nが0であって、Rが炭素数が8以上40以下の分岐または直鎖の無置換アルキル基であることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  3. 前記Xが水素原子、R がシアノ基、R がシクロアルコキシカルボニル基、R とR は、互いに結合して6員環構造を形成する基であり、R 11 〜R 15 は、このうちの一つが、−(L )−(L )n−Rであって、かつnが0、Rが炭素数が8以上40以下の分岐または直鎖の無置換アルキル基であり、残りが水素原子であることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  4. 支持体上の少なくとも一層に下記一般式(II)で表わされるカプラーを含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
    一般式(II)
    Figure 0004189120
    一般式(II)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜32のアルコキシ基、炭素数6〜32のアリールオキシ基、炭素数1〜32のアルキルチオ基、炭素数6〜32のアリールチオ基、炭素数2〜32のヘテロ環チオ基、炭素数2〜32のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数7〜32のアリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数1〜32のカルバモイルオキシ基、炭素数3〜32のヘテロ環カルボニルオキシ基、カップリング活性位に窒素原子で結合する5員もしくは6員の炭素数2〜32の含窒素ヘテロ環基を表す。R1及びR2はそれぞれハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基を表し、かつ、R1とR2のσp値の和は、0.65以上である。R3は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基を表わし、R4は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のアシル基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のカルバモイル基を表わす。R3とR4は互いに結合して環を形成してもよい。R11〜R15は各々独立に、水素原子または置換基を表わし、これらの置換基のうち少なくとも2つ以上は分岐または直鎖の無置換アルキル基を表す。
  5. 前記Xが水素原子、R がシアノ基、R がシクロアルコキシカルボニル基、R とR は、互いに結合して6員環構造を形成する基であり、R 11 、R 13 およびR 15 が、直鎖または分岐の無置換アルキル基であり、R 12 とR 14 が水素原子であることを特徴とする請求項4に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
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