JP4189097B2 - 給紙カセット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、プリンタや複写機などの画像形成部へ給紙する用紙を複数枚集積して収容し、プリンタや複写機に装着され、収容した用紙を1枚ずつ給紙するための給紙カセットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタや複写機などの画像形成装置の画像形成部へ用紙を給紙するための構成として、複数枚の用紙を収容した給紙カセットを装置本体に装着し、この給紙カセットから用紙を1枚ずつ取出して給紙するものが知られている。
【0003】
給紙カセット内には、用紙を集積して載置するためのプレート、およびこのプレートを用紙の集積方向(上方)に押し上げるためのバネが設けられている。プレートの基端部はカセット本体に対して回動自在に取付けられ、プレートの先端がバネによって上方に押し上げられる。また、給紙カセットは、プレート上に載置されてプレートの先端によって押し上げられる最上端の用紙の先端両角部を押えるとともに、最上端の用紙を1枚ずつ分離するための一対の分離爪を有する。
【0004】
この給紙カセットを用いて用紙を給紙する場合、プレート上に複数枚の用紙を載置して一対の分離爪によって最上端の用紙の先端両角部を押えた状態で給紙カセットを装置本体に装着し、この状態で最上端の用紙の先端側上面に転接されるピックアップローラを回転し、分離爪によって最上端の用紙を分離して取り出す。用紙が給紙されてプレート上の用紙が減るにつれて、プレートの先端がバネによって上方に揺動され、プレート上に載置された最上端の用紙の先端が常に分離爪によって押えられてピックアップローラに押圧される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の給紙カセットにおいて、ピックアップローラによって用紙が1枚ずつ取出されて給紙されると、用紙が減るにつれてプレートの先端が上方に揺動され、最上端の用紙先端と分離爪との角度が徐々に大きくなる。250枚程度の用紙を収容する給紙カセットであれば用紙が殆ど無くなった状態でも最上端の用紙の先端と分離爪との間の角度はさほど大きくならず問題にならないが、500枚程度の用紙を収容可能な給紙カセットでは、プレートの回動の中心がかなり下にあるため、プレート上に用紙が残り少なくなると、最上端の用紙と分離爪との間の角度が極めて大きくなり、安定した給紙が困難となる問題がある。
【0006】
この他に、用紙を載置したプレートをワイヤーなどで引き上げて略平行に保ったまま上方に移動させる機構を有する比較的大掛かりな給紙カセットが知られているが、この種の給紙カセットでは比較的安定した給紙が可能である反面、構造が複雑となり高価になる問題があった。
【0007】
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、比較的安価な構成で、多量の用紙を収容しても用紙を安定して給紙できる給紙カセットを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の給紙カセットは、複数枚集積された用紙を載置するプレートと、このプレート上に載置された最上端の用紙の取出し方向先端側上面をその上方に配置されたピックアップローラに押圧するように、上記取出し方向先端側および取出し方向後端側に離間した2位置で上記プレートをそれぞれ上方に付勢する第1および第2の付勢手段と、上記第1および第2の付勢手段による付勢力に抗して押し下げられた上記プレートをその下端位置で係止する係止手段と、を有し、上記係止手段が上記プレートを係止する係止位置は、この係止位置から上記第1の付勢手段による第1の付勢位置までの距離をL3とし、上記係止位置から上記第2の付勢手段による第2の付勢位置までの距離をL4とし、上記プレートを上記下端位置まで押し下げた状態における上記第1の付勢手段による上記プレートに対する付勢力をF3とし、上記プレートを上記下端位置まで押し下げた状態における上記第2の付勢手段による上記プレートに対する付勢力をF4とした場合、F3×L3<F4×L4の関係が成り立つ位置に設定されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の給紙カセットは、複数枚集積された用紙を載置するプレートと、このプレート上に載置された最上端の用紙の取出し方向先端側上面をその上方に配置されたピックアップローラに押圧するように、上記取出し方向に沿って離間した2位置で上記プレートを上方に付勢する第1および第2の付勢手段と、上記第1および第2の付勢手段による付勢力に抗して押し下げられた上記プレートをその下端位置で係止する係止手段と、を有し、上記第1の付勢手段は、上記プレート上に載置された複数枚の用紙の重心を含む鉛直方向に延びた重心線より上記取出し方向に距離L1だけ離間した第1の位置で上記プレートを付勢力F1で上方に付勢し、上記第2の付勢手段は、上記重心線より上記取出し方向と逆方向に距離L2だけ離間した第2の位置で上記プレートを付勢力F2で上方に付勢し、これら第1および第2の付勢手段は、F1×L1>F2×L2の関係が成り立つように配設され、上記係止手段が上記プレートを係止する係止位置は、この係止位置から上記第1の位置までの距離をL3とし、上記係止位置から上記第2の位置までの距離をL4とし、上記プレートを上記下端位置まで押し下げた状態における上記第1の付勢手段による上記プレートに対する付勢力をF3とし、上記プレートを上記下端位置まで押し下げた状態における上記第2の付勢手段による上記プレートに対する付勢力をF4とした場合、F3×L3<F4×L4の関係が成り立つ位置に設定されていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0017】
図1には、この発明の実施の形態に係る給紙カセット1の概略斜視図を示してある。給紙カセット1は、複数枚の用紙Pを集積した状態で収容するための略矩形の収容部2aを備えたカセット本体2を有する。この給紙カセット1は、収容部2a内に所定枚数の用紙Pを収容した状態で、図示しないプリンタや複写機など(以下、総称してプリンタ装置とする)のフロント側に設けられた図示しない開口部に対し、プリンタ装置のフロント側からリア側に向けて図中矢印a方向にカセット本体2を押込むことにより装着される。
【0018】
カセット本体2の収容部2aに収容された複数枚の用紙Pは、最上端の用紙Pから順に図中矢印b方向に1枚ずつ取出され、プリンタ装置内部に設けられた図示しない画像形成部へ順次給紙される。つまり、本実施の形態では、用紙Pの取出し方向bは、給紙カセット1の装着方向aと直交する方向となっている。給紙カセット1が装着されるプリンタ装置側には、上述したように給紙カセット1をプリンタ装置に装着した状態で、収容部2aに集積された最上端の用紙Pの取出し方向bに沿った先端側上面に転接する図示しないピックアップローラが配設されている。給紙カセット1にセットされた用紙Pを給紙する場合、ピックアップローラを矢印b方向に沿って回転することにより最上端の用紙Pから1枚ずつ順に取り出されるようになっている。
【0019】
カセット本体2の収容部2aの底には、複数枚の用紙Pを載置する後述するプレート3(図1では図示していない)、およびこのプレート3を用紙Pの集積方向に沿って上方に押し上げるための後述する複数のバネ5(図1では図示していない)が配設されている。
【0020】
また、収容部2aには、プレート3上に載置された用紙Pの取出し方向bに沿った後端を係止して揃えるための略矩形板状の2枚のエンドガイド4a、4bがカセット本体2のフロント側とリア側とに離間して設けられている。さらに、収容部2aのフロント側には用紙Pのフロント側の端部を突き当てて揃えるための矩形板状のサイドガイド6が設けられ、収容部2aのリア側には用紙Pのリア側の端部を突き当てて揃えるためのサイドガイド7がカセット本体2から一体に突設されている。プレート3上に集積載置された複数枚の用紙Pは、これらエンドガイド4a、4b、サイドガイド6、およびサイドガイド7によってそれぞれ対応する3つの端部がそれぞれ整位される。尚、2つのエンドガイド4a、4b、およびフロント側のサイドガイド6は、収容部2a内で移動可能に設けられても良く、収容する用紙Pのサイズに応じて移動しても良い。
【0021】
複数のバネ5によって押し上げられるプレート3上に載置された最上端の用紙Pの取出し方向bに沿った先端近くには、この先端の上方への移動を規制すべく先端の両角部をそれぞれ押えるとともに、用紙Pの取出し時に最上端の用紙Pを2枚目以降の用紙Pから分離させるための一対の分離爪8a、8bが設けられている。カセット本体2のフロント側に配設された一方の分離爪8aは、最上端の用紙Pの先端のフロント側の角部を押えるように、カセット本体2に回動自在に取付けられ、他方の分離爪8bは、最上端の用紙Pのリア側の角部を押えるように、カセット本体2に回動自在に取付けられている。各分離爪8a、8bの回動の先端は、カセット本体2に対応して形成された孔に挿入され、回動の範囲が規制されている。
【0022】
次に、図2乃至図7を参照して、収容部2a内に配設されたプレート3および複数のバネ5について、その周辺機構とともに詳細に説明する。
【0023】
図2にはプレート3をその下端位置に係止して複数枚の用紙Pを装填する状態を示してあり、図3には下端位置に配置されたプレート3上に複数枚の用紙Pを載置して給紙カセット1内に用紙Pを装填した状態を示してあり、図4には用紙Pを装填した給紙カセットをプリンタ装置に装着し、プレート3上の用紙Pが分離爪8a、8bに向けて押し上げられた状態を示してあり、図5には用紙Pを載置したプレート3の後端がストッパによって係止されてプレート3の揺動が開始された状態を示してある。
【0024】
カセット本体2の収容部2aの底に配設された略矩形板状のプレート3は、プレート3上に載置された用紙Pの取出し方向bに沿った先端3aおよび後端3bを有する。
【0025】
プレート3の後端3b近くには、カセット本体2のフロント側からリア側に(例えば図2で紙面方向に)延びた回動軸11が固設されている。回動軸11のフロント側およびリア側それぞれの端部は、カセット本体2の収容部2aのフロント側およびリア側の内壁にそれぞれ対応して設けられたスライド溝12に対し回動可能且つスライド自在に嵌入されている。各スライド溝12は略鉛直方向に沿って延設され、プレート3の後端がスライド溝12に沿って上下方向に移動可能となっている。
【0026】
各スライド溝12の上端近傍には、図6に示すように、スライド溝12に沿ってスライドするプレート後端3bの回動軸11の上端位置を規制するためのストッパ13が嵌入されている。このストッパ13は、ゴムなどの弾性部材によって形成される場合もある。スライド溝12内の対応する位置には上下に延びた長孔12aが形成され、この長孔12aにストッパ13の爪13aがスライド可能に嵌入される。このストッパ13は、スライド溝12の上方からカセット本体2を貫通して螺合された調節ネジ14によって、その上下方向の装着位置が調節される。この調節の範囲は長孔12aの長さの範囲内に限定されるため、ストッパ13自体の長さを異ならせた複数種類のストッパ13を用意し、ユーザのニーズに応じて適当な長さのストッパ13を選択して装着することもできる。
【0027】
カセット本体2の収容部2aの底とプレート3との間には、プレート3を上方に付勢するための複数のバネ5が設けられている。複数のバネ5は、用紙Pの取出し方向bに沿って互いに離間した2位置P1、P2でカセット本体2のフロント側からリア側に沿って並設されている。各位置P1、P2でのバネ5の数は任意に設定できるが、プレート3が傾くことのないようにプレート3の取出し方向bに沿った中心線に対して対象となる位置関係で各位置に少なくとも2つずつ設けられることが望ましい。また、各位置P1、P2に配置されたバネ5のバネ定数、材質、長さなどのバネ特性は、本実施の形態では全て同じバネ特性を有するバネ5を用いたが、バネ特性の異なる複数種類のバネを用いることもできる。以下、説明を簡略化するため、各位置P1、P2にそれぞれ配置された複数のバネ5の代りに、各位置P1、P2で同じ機能を果す1つのバネ5a、5bをそれぞれ配設したものとして説明する。
【0028】
各バネ5a、5bの配置位置P1、P2は、図4に示すように、プレート3上に載置された用紙Pの重心Gを含む鉛直方向に延びた重心線gから位置P1までの距離をL1とし、重心線gから位置P2までの距離をL2とし、このときのバネ5aによるプレート3の押圧力をF1とし、バネ5bによるプレート3の押圧力をF2とした場合、
F1×L1>F2×L2
の関係が成り立つように設定されている。
【0029】
上式を満たすように、各バネ5a、5bの配置位置P1、P2を設定することにより、用紙Pを載置した状態のプレート3の先端3aが後端3bと比較して常に僅かに上方に傾くように設定される。この状態で用紙Pがプレート3上から1枚ずつ取り出されると、用紙Pが減るにつれてプレート3が上昇されるが、上昇の途中でプレート3の傾斜角度は維持される。このとき、プレート後端3bに設けられた回動軸11がスライド溝12に沿ってスライドされる。つまり、上述した回動軸11およびスライド溝12によるプレート3のスライド構造を採用するとともに、プレート3を上述した2位置P1、P2で付勢するバネ5a、5bを設けることにより、給紙動作中においてプレート3の先端3aが僅かに上方に傾斜した略水平な状態でプレート3を上昇させることができる。これにより、最上端の用紙Pの取出し方向先端と分離爪8a、8bとの間の角度を常に一定に保持でき、用紙Pの量によらず安定した給紙が可能となる。
【0030】
そして、給紙動作の途中でプレート3上の用紙Pの枚数が残り少なくなると、図5に示すように、プレート後端3bの回動軸11がスライド溝12のストッパ13によって係止され、プレート後端3bのスライド溝12に沿った上昇が規制される。この状態から、プレート後端3bの回動軸11を中心にしてプレート3の揺動が開始される。このように用紙Pの枚数が少なくなってからプレート3を揺動させることにより、プレート3上の最後の1枚が取り出される場合であっても当該用紙の先端と分離爪8a、8bとの間の角度がさほど大きくなることがなく、最後の1枚まで安定した給紙が可能となる。
【0031】
ところで、図2に示すように、プレート3上に複数枚の用紙Pを載置する場合、プレート3がその下端位置まで押し下げられてカセット本体2の収容部2aの底に設けられたラッチ機構20によって係止される。
【0032】
図7には、プレート3をカセット本体2の収容部2aの底に係止するためのラッチ機構20の概略構成を示してある。ここでは、ラッチ機構20を図3の線分VII−VIIで切断した断面を示してある。
【0033】
ラッチ機構20は、プレート3の下面3c側から収容部2aの底20aに向けて下方に突設された断面略L字形の突起21、およびこの突起21に対応して収容部2aの底20aに設けられたラッチ爪22を有する。突起21は、プレート下面3cから下方に延出され、その先端がカセット本体2のリア側からフロント側に向けて略直角に折り曲げられている。つまり、突起21の先端は、カセット本体2の装着方向(矢印a方向)と逆方向に折り曲げられている。
【0034】
収容部2aの底20aに設けられたラッチ爪22は、カセット本体2の装着方向aに沿ってスライド自在に取付けられている。ラッチ爪22よりカセット本体2のフロント側(図中左側)には、ラッチ爪22をカセット本体2のリア側に付勢するためのバネ23が取付けられている。また、ラッチ爪22よりカセット本体2のリア側(図中右側)には、バネ23によって付勢されたラッチ爪22を所定位置で係止させるための係止部24が設けられている。
【0035】
図7(a)に示すように、プレート3が下方に押込まれると、突起21の先端がラッチ爪22の傾斜面22aを押圧し、ラッチ爪22がバネ23の付勢力に抗してフロント側にスライドされる。突起21の先端がさらに押込まれてラッチ爪22の傾斜面22aを超えると、ラッチ爪22が係止部24に突き当たる位置まで戻され、突起21の先端とラッチ爪22とが係合される。この状態で、プレート3の上方への移動が規制され、プレート3がその下端位置に係止される。
【0036】
そして、プレート3をその下端位置に係止した状態のカセット本体2を矢印a方向に駆動して、図示しないプリンタ装置に装着すると、図7(b)に示すように、プリンタ装置側に固設された凸部100にラッチ爪22の下端部22bが係合され、ラッチ爪22がバネ23の付勢力に抗してフロント側に押込まれる。これにより、ラッチ爪22と突起21との係合が解除され、プレート3が上方に跳ね上げられる。このとき、プレート3上には複数枚の用紙Pが載置されているため、用紙Pの重みによってプレート3の跳ね上がりが緩和され、急激な跳ね上がりが防止される。
【0037】
上述したラッチ機構20は、プレート3をその下端位置に係止したとき、図2に示すように、プレート3の先端3aが後端3bに対して僅かに下方に傾斜するように位置決めされている。このように、プレート3を係止したときプレート3の先端側が下がると、複数枚の用紙Pを収容部2aにまとめて挿入する際、用紙Pの先端を挿入し易くなる。
【0038】
つまり、ラッチ機構20の配置位置は、プレート3を下端位置に係止した状態で位置P1に配設されたバネ5aによる押圧力をF3とし、位置P2に配設されたバネ5bによる押圧力をF4とし、ラッチ機構20によるラッチ位置Sから位置P1までの距離をL3とし、ラッチ位置Sから位置P2までの距離をL4とした場合、
F3×L3<F4×L4
の関係が成り立つように設定されている。
【0039】
次に、上述した給紙カセット1の動作について、図2乃至図5を参照して説明する。
【0040】
まず、給紙カセット1が図示しないプリンタ装置から引き抜かれて、カセット本体2の収容部2a内に配設されたプレート3が複数のバネ5による付勢力に抗して下方に押し下げられる。これにより、図2に示すように、プレート3がその下端位置に係止される。この状態で、プレート3上に複数枚の用紙Pが装着され、図3に示すように、プレート3上に複数枚の用紙Pが載置される。
【0041】
そして、このようにして用紙Pが収容されたカセット本体2がプリンタ装置に対して矢印a方向に押込まれて装着されると、図4に示すように、ラッチ機構20によるプレート3の係止状態が解除され、プレート3が複数のバネ5によって上昇される。これにより、最上端の用紙Pの取出し方向先端が一対の分離爪8a、8bに当接される。このとき、係止状態が解除されたプレート3の後端3bもスライド溝12に沿ってスライドされ、プレート3が略水平な姿勢に保持される。
【0042】
この状態で、図示しないピックアップローラが最上端の用紙Pに押付けられて用紙Pが僅かに押し下げられているため、分離爪8a、8bが最上端の用紙P上にその自重によって載せられた状態となる。この状態からピックアップローラが回転されて用紙Pの取出しが開始される。プレート3上の用紙が少なくなると、図5に示すように、プレート後端3bの回動軸11がストッパ13によって係止され、この時点からプレート3の揺動が開始される。
【0043】
次に、上述した一対の分離爪8a、8bの配置位置を調節するための調節機構30について、図8および図9を参照して説明する。調節機構30は、各分離爪8a、8bに対してそれぞれ設けられてもよいが、少なくともカセット本体2のフロント側の分離爪8aに対して設けられれば良い。
【0044】
調節機構30は、分離爪8aの回動軸31をカセット本体2のフロント側の側壁200に螺合する調節ネジ32を有する。分離爪8aは、調節ネジ32の回動軸31に取付けられ、図示しないリベットなどによって固定される。調節ネジ32は、分離爪8aを固設した回動軸31の先端がサイドガイド6の対応する孔6aに挿通されるように側壁200のネジ孔200aに螺合される。
【0045】
調節ネジ32のつまみ32aを図9で実線で示す位置に回動すると、分離爪8aが図8で実線で示す位置に配置され、つまみ32aを図9で破線で示す位置へ回動して僅かにねじ込むと、分離爪8aが図8に実線で示す位置から破線で示す位置へ移動される。つまり、分離爪8aは、上述した調節機構30によって、カセット本体2のフロント側からリア側へ移動可能となっている。
【0046】
給紙カセット1にセットされる用紙Pには、メーカによっていろいろな種類があり、そのサイズ、厚さ、坪量などもメーカによって異なる。そのため、例えば、比較的厚い用紙Pを給紙カセット1にセットする場合には、各分離爪8a、8b間の距離を僅かに広げ、比較的薄い用紙Pをセットする場合には、各分離爪8a、8b間の距離を僅かに狭めることが望ましい。つまり、比較的厚い用紙Pをカセットから取出す際には、分離爪8a、8bによる用紙角部の引っ掛かりがあまり大きいと、紙のこしによって取出しが困難となり、比較的薄い用紙Pを取出す際には、分離爪8a、8bによる引っ掛かりが少ないと、2〜3枚の用紙Pが同時に取り出されてしまう場合がある。
【0047】
このため、本実施の形態のように、分離爪8a、8bを用紙Pの取出し方向と直交する方向に関して移動させ、用紙Pの種類に応じてその配置位置を調節することが有効となる。
【0048】
また、本実施の形態によると、上述したように分離爪8a、8bの配置位置を用紙のサイズ、厚さ、坪量などの種類に応じて調節可能であるとともに、プレート後端3bの上端位置を規制するストッパ13の取付け位置やサイズを用紙Pの種類に応じて変更可能であり、且つプレート3を上方に付勢するバネ5a、5bの配置位置やバネ定数なども用紙Pの種類に応じて変更可能である。
【0049】
以上のように、本実施の形態に係る給紙カセット1によると、給紙カセット1にセットする用紙Pの種類に応じて給紙カセット1の各部の設定を任意に設定でき、用紙Pの種類によらず安定した給紙が可能となる。
【0050】
また、本実施の形態によると、カセット本体2の収容部2a内で用紙Pを載置するプレート3の後端を揺動自在に支持するとともに上下にスライド自在に支持しており、且つプレート3を上方に付勢するバネ5a、5bを用紙の取出し方向に沿って離間させて配置したため、用紙Pを取出すにつれてプレート3を略平行な姿勢に保ったまま上昇させることができ、従来のようにプレートの基端部を回動可能に取付けたものと比較して、用紙先端と分離爪との間の角度を常に一定に保つことができる。このため、比較的安価な構成によって、大量の用紙Pをセットした場合でも安定した給紙が可能となる。
【0051】
尚、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の給紙カセットは、上記のような構成および作用を有しているので、比較的安価な構成で、多量の用紙を収容しても用紙を安定して給紙できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る給紙カセットの概略構成を示す斜視図。
【図2】図1の給紙カセットに複数枚の用紙をセットする状態を示す図。
【図3】給紙カセットに複数枚の用紙をセットした状態を示す図。
【図4】給紙カセットにセットした複数枚の用紙を取出し位置に上昇させた状態を示す図。
【図5】給紙カセットの用紙を載置したプレートが揺動を開始する状態を示す図。
【図6】給紙カセットのスライド溝に沿ってスライドされるプレート後端の上端位置を規制するためのストッパを示す図。
【図7】給紙カセットのプレートをその下端位置に係止するためのラッチ機構の動作を説明するための動作説明図。
【図8】給紙カセットの分離爪の位置を調節する調節機構を示す平面図。
【図9】図8の調節機構の分解斜視図。
【符号の説明】
1…給紙カセット、
2…カセット本体、
2a…収容部、
3…プレート、
4a、4b…エンドガイド、
5a、5b…バネ、
6、7…サイドガイド、
8a、8b…分離爪、
11…回動軸、
12…スライド溝、
13…ストッパ、
14…調節ネジ、
20…ラッチ機構、
21…突起、
22…ラッチ爪、
30…調節機構、
g…重心線、
G…重心、
P…用紙。
Claims (4)
- 複数枚集積された用紙を載置するプレートと、
このプレート上に載置された最上端の用紙の取出し方向先端側上面をその上方に配置されたピックアップローラに押圧するように、上記取出し方向先端側および取出し方向後端側に離間した2位置で上記プレートをそれぞれ上方に付勢する第1および第2の付勢手段と、
上記第1および第2の付勢手段による付勢力に抗して押し下げられた上記プレートをその下端位置で係止する係止手段と、を有し、
上記係止手段が上記プレートを係止する係止位置は、この係止位置から上記第1の付勢手段による第1の付勢位置までの距離をL3とし、上記係止位置から上記第2の付勢手段による第2の付勢位置までの距離をL4とし、上記プレートを上記下端位置まで押し下げた状態における上記第1の付勢手段による上記プレートに対する付勢力をF3とし、上記プレートを上記下端位置まで押し下げた状態における上記第2の付勢手段による上記プレートに対する付勢力をF4とした場合、F3×L3<F4×L4の関係が成り立つ位置に設定されていることを特徴とする給紙カセット。 - 複数枚集積された用紙を載置するプレートと、
このプレート上に載置された最上端の用紙の取出し方向先端側上面をその上方に配置されたピックアップローラに押圧するように、上記取出し方向に沿って離間した2位置で上記プレートを上方に付勢する第1および第2の付勢手段と、
上記第1および第2の付勢手段による付勢力に抗して押し下げられた上記プレートをその下端位置で係止する係止手段と、を有し、
上記第1の付勢手段は、上記プレート上に載置された複数枚の用紙の重心を含む鉛直方向に延びた重心線より上記取出し方向に距離L1だけ離間した第1の位置で上記プレートを付勢力F1で上方に付勢し、上記第2の付勢手段は、上記重心線より上記取出し方向と逆方向に距離L2だけ離間した第2の位置で上記プレートを付勢力F2で上方に付勢し、これら第1および第2の付勢手段は、F1×L1>F2×L2の関係が成り立つように配設され、
上記係止手段が上記プレートを係止する係止位置は、この係止位置から上記第1の位置までの距離をL3とし、上記係止位置から上記第2の位置までの距離をL4とし、上記プレートを上記下端位置まで押し下げた状態における上記第1の付勢手段による上記プレートに対する付勢力をF3とし、上記プレートを上記下端位置まで押し下げた状態における上記第2の付勢手段による上記プレートに対する付勢力をF4とした場合、F3×L3<F4×L4の関係が成り立つ位置に設定されていることを特徴とする給紙カセット。 - 上記第1および第2の付勢手段によって上方に押し上げられる上記最上端の用紙の取出し方向先端を上記取出し方向と直交する方向に沿った両端のうち少なくとも一方で押えるとともに、用紙の取出し時に後続の用紙を分離するための分離爪をさらに有し、
上記分離爪は、上記取出し方向と直交する方向に沿ってその配置位置を調整するための調整機構を有することを特徴とする請求項1に記載の給紙カセット。 - 上記分離爪は、用紙の取出し方向先端の2つの角部に対応してそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項3に記載の給紙カセット。
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