JP2001206572A - 給紙カセットの分離爪 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、簡単な構造を有し安価に製造で
き、給紙カセット内に用紙を確実且つ容易にセットでき
る分離爪を提供することを課題とする。 【解決手段】複写機やプリンタなどの画像形成装置に給
紙するための用紙を収容した給紙カセットには、給紙カ
セット内に収容した用紙を１枚ずつに分離してカセット
本体から取出すための分離爪１が取付けられている。分
離爪１は、カセット内に収容された最上端の用紙の取出
し方向に沿った先端角部で用紙の上面を係止する係止部
４、およびカセット内に挿入される用紙の先端角部を分
離爪１の係止部４の下側へ案内するガイド部６を有す
る。ガイド部６は、係止部４による係止面よりカセット
内に向けて後退した位置にガイド面を有し、このガイド
面に沿って用紙の上面を案内する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、複写機やプリン
タなどの画像形成装置に装着される給紙カセットの分離
爪に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、複写機やプリンタなどの画像形成
装置には、用紙を装置本体に給紙するための給紙カセッ
トが取付けられる。給紙カセットは、装置本体に対して
固定的、或いは着脱自在に取付けられる。

【０００３】給紙カセット内には、複数枚の用紙を集積
状態で載置する給紙トレイが設けられている。給紙トレ
イは、給紙トレイ上に載置した最上端の用紙の先端を装
置本体内部に固定的に設けられたピックアップローラに
向けて押し上げるように機能する。用紙の先端がピック
アップローラに向けて押し上げられる側の給紙カセット
の先端側端部には、ピックアップローラによって最上端
のものから順に取り出される用紙を一枚ずつに分離する
ための分離爪が取付けられている。分離爪は、最上端の
用紙の先端角部上面を係止する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の給紙カセットには、分離爪を備えた先端が装置本体内
部に深く入り込むように装置本体に取付けられているも
のがある。このタイプの給紙カセットに用紙をセットす
る場合、作業者は、装置本体内を覗き込んで用紙の先端
角部が分離爪の下側に確実に挿入されるように用紙を注
意深くセットする必要があった。

【０００５】また、作業者が装置本体内を覗き込むこと
なく用紙を給紙カセットにセットすると、用紙の先端が
分離爪の上に乗り上げてしまい、用紙をピックアップで
きなくなる場合があった。

【０００６】この発明は、以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、簡単な構造を有し安価に製造でき、給
紙カセット内に用紙を確実且つ容易にセットできる分離
爪を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の給紙カセットの分離爪は、画像形成装置本
体内に給紙する用紙を収容し且つ収容した用紙の先端を
上記装置本体内に設けられたピックアップローラに向け
て押し上げる給紙カセットに取付けられ、上記ピックア
ップローラと協働して上記給紙カセット内の用紙を１枚
ずつに分離してその先端側から取出すための分離爪であ
って、上記ピックアップローラに向けて押し上げられる
用紙の上面をその先端角部で係止する係止部と、上記給
紙カセット内に用紙をその先端側から挿入する際、該給
紙カセット内に挿入される用紙の先端側上面を上記係止
部の下側に案内するガイド部と、を一体に備えている。

【０００８】上記発明の分離爪は、係止部の下側に用紙
の先端を案内するガイド部を一体的に有するだけの簡単
な構成を有し安価に製造できる。また、ガイド部を一体
に有するため、給紙カセット内に用紙をセットする際
に、用紙の先端がガイド部によって案内されて係止部の
下側に確実に挿入される。これにより、給紙カセット内
に用紙を確実且つ容易にセットできる。

【０００９】また、上述した発明によると、上記係止部
は、用紙の先端角部で用紙の上面に当接する係止面を有
し、上記ガイド部は、上記係止面より上記給紙カセット
内に向けて後退した位置にガイド面を有するとともに、
上記給紙カセット内に挿入される用紙の先端をこのガイ
ド面に向けて案内するように該ガイド面に向けて下方に
傾斜した傾斜板を有し、上記ガイド部は、上記給紙カセ
ット内に挿入される用紙の先端を上記傾斜板に突き当て
て上記ガイド面に向けて案内し、該ガイド面に沿って用
紙の上面を上記係止面に向けて案内することを特徴とす
る。

【００１０】上記発明によると、ガイド部のガイド面が
係止部の係止面よりカセット内に向けて後退した位置に
あるため、先端がカールしている用紙であってもその先
端を分離爪の下側に確実に案内することができ、用紙を
給紙カセット内に確実且つ容易にセットできる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。

【００１２】図１には、この発明の実施の形態に係る分
離爪１の概略斜視図を示してある。この分離爪１は、例
えば、図２に示すような給紙カセット１０に取付けられ
る。本実施の形態の給紙カセット１０は、複写機やプリ
ンタなどの図示しない画像形成装置の装置本体から横方
向に突出した状態で装置本体に対して固定的に取付けら
れている。

【００１３】図２および図３に示すように、給紙カセッ
ト１０は、複数枚の用紙を集積した状態で収容するカセ
ット本体１２、およびカセット本体１２の開放した上面
側を塞ぐ蓋体１４を有する。カセット本体１２の図中左
側端部、即ちカセット本体１２が図示しない装置本体内
に位置する先端は、装置本体側に固設された支持部材１
６によって固定的に支持されている。蓋体１４は、支持
部材１６の上端１６ａに対して回動自在に取付けられて
いる。

【００１４】また、支持部材１６の上端１６ａには、略
矩形板状の給紙トレイ１８の基端部が回動自在に取付け
られている。給紙トレイ１８は、カセット本体１２内に
収容された用紙の先端側の部分をカセット本体１２と略
同じ高さ位置で載置するとともに、カセット本体１２内
に収容された複数枚の用紙のうち最上端にある用紙の先
端側上面を装置本体内の所定位置に固定的に配設された
ピックアップローラ２０に向けて押し上げるように機能
する。給紙トレイ１８の下面側には、給紙トレイ１８を
上方に付勢するためのバネ１８ａが取付けられている。

【００１５】さらに、支持部材１６の上端１６ａには、
図１に示した分離爪１の基端部１ａが回動自在に取付け
られている。分離爪１は、給紙トレイ１８と同一の回転
軸を介して取付けられる。本実施の形態では、分離爪１
は、給紙トレイ１８の一端側（装置のフロント側）にだ
け設けられており、給紙トレイ１８上に載置された最上
端の用紙の先端角部の上面を部分的に押える位置に位置
決めされている。つまり、給紙トレイ１８上に載置され
た用紙の先端角部が給紙トレイ１８と分離爪１との間で
挟持されるようになっている。尚、本実施の形態では分
離爪１を給紙トレイ１８のフロント側だけに設けたが、
給紙トレイ１８のリア側にも本発明の分離爪１を設けて
も良い。

【００１６】上記のように構成された給紙カセット１０
内に用紙をセットする場合、図３（ａ）に示す状態から
図３（ｂ）に示すように蓋体１４を上方へ回動させてカ
セット本体１２の上面側を開放する。蓋体１４が図３
（ｂ）に示すように回動されると、蓋体１４の基端部か
ら突設された突起１４ａが給紙トレイ１８の上面を下方
に押し下げ、給紙トレイ１８がバネ１８ａの付勢力に抗
して図３（ｂ）のように押し下げられる。

【００１７】このとき、支持部材１６の上端１６ａに対
して回動自在に取付けられた分離爪１もその自重により
給紙トレイ１８に追従して下方に回動するが、分離爪１
の先端が装置本体側の所定位置に固定的に設けられたス
トッパ２２によって係止され、それ以上下方に回動する
ことのない分離爪１と給紙トレイ１８との間に図３
（ｂ）に示すような空間ができる。

【００１８】この状態で、集積した状態の複数枚の用紙
をその先端側からカセット本体１２内に挿入すると、複
数枚の用紙の先端が押し下げられた給紙トレイ１８と分
離爪１との間の空間に導入される。そして、用紙をセッ
トした後、蓋体１４を閉じると、バネ１８ａの付勢力に
よって給紙トレイ１８が上方へ押し上げられ、最上端の
用紙の先端角部の上面が分離爪１によって係止され、且
つ最上端の用紙の先端部上面がピックアップローラ２０
に押し付けられる。

【００１９】このように複数枚の用紙を給紙カセット内
にセットした状態で、ピックアップローラ２０を所定方
向に回転させると、分離爪１の作用によって最上端の用
紙が一枚だけ分離されて取出され、装置本体内へ給紙さ
れる。

【００２０】ここで、本発明の分離爪１について、図１
および図４を参照して詳細に説明する。

【００２１】分離爪１は、回動の支点となる基端部１ａ
を有する。基端部１ａから離間した分離爪１の先端部１
ｂには、上述した装置本体側のストッパ２２に作用する
ことにより分離爪１の回動の上端位置および下端位置を
規定する略Ｌ字形に折り曲げられた突出部２が設けられ
ている。

【００２２】分離爪１の先端部１ｂであって突出部２よ
り基端部１ａ側には、給紙トレイ１８上に載置された最
上端の用紙の先端角部の上面を押えて係止する係止部４
が設けられている。係止部４が用紙の上面に対向して当
接する下面は用紙の上面を係止する係止面４ａ（図４Ｃ
参照）として機能する。

【００２３】係止部４と基端部１ａとの間には、カセッ
ト本体１２内に挿入される用紙の先端を案内して係止部
４の下側に導くためのガイド部６が設けられている。ガ
イド部６は、用紙の挿入方向（図中矢印Ａ方向）に沿っ
て下方に傾斜した傾斜板６ａを有する。また、ガイド部
６は、係止部４の係止面４ａよりカセット本体１２側
（即ち下方）に後退した位置にガイド面６ｂ（図４Ｃ参
照）を有する。つまり、傾斜板６ａは、ガイド面６ｂか
ら連続して用紙の挿入方向とは逆方向に向けて上方に傾
斜して延びている。本実施の形態では、ガイド面６ｂ
は、係止面４ａより２．５mm下方に設定されている。

【００２４】上記のように構成された分離爪１を備えた
給紙カセット１０内に集積状態の複数枚の用紙を挿入し
てセットする場合、即ち図３（ｂ）の状態の給紙カセッ
ト１０内に用紙を挿入する場合、複数枚の用紙の先端側
の部分が給紙トレイ１８に載置されつつその先端が分離
爪１のガイド部６の傾斜板６ａに突き当てられ、用紙の
先端が傾斜板６ａに沿ってガイド面６ｂに向けて案内さ
れる。そして、最上端の用紙の先端角部において用紙の
上面がガイド面６ｂに摺接し、複数枚の用紙が分離爪１
の係止部４の係止面４ａの下側へ案内される。

【００２５】このとき、用紙の上面が初めに摺接される
ガイド面６ｂが係止部４の係止面４ａより下方に下がっ
た位置に設けられているため、例えば、用紙の先端が上
に向けてカールしているような場合であっても、用紙の
先端を係止部４の下側に確実に案内できる。

【００２６】以上のように、本実施の形態のようにガイ
ド部６を一体的に備えた分離爪１を使用すると、従来の
ように給紙カセットの奥を覗き込んで用紙の先端を分離
爪の下に注意深く挿入する必要がなく、用紙を確実且つ
容易に給紙カセット１０内にセットできる。また、本実
施の形態の分離爪１は、ガイド部６を分離爪１から一体
的に突設しただけの簡単な構成であるにもかかわらず、
用紙を給紙カセットにセットする際に上述したような十
分な効果を奏することができ、且つ構成が簡単であるこ
とから分離爪１を比較的安価に製造できる。

【００２７】尚、この発明は、上述した実施の形態に限
定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変形可
能である。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように、この発明の給紙カ
セットの分離爪は、上記のような構成および作用を有し
ているので、簡単な構造を有し安価に製造でき、給紙カ
セット内に用紙を確実且つ容易にセットできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態に係る分離爪を示す斜視
図。

【図２】図１の分離爪を取付けた給紙カセットを示す斜
視図。

【図３】図２の給紙カセットに用紙をセットする動作を
説明するための動作説明図。

【図４】図１の分離爪の詳細な形状を示す図。

【符号の説明】

１…分離爪、 ２…突出部、 ４…係止部、 ４ａ…係止面、 ６…ガイド部、 ６ａ…傾斜板、 ６ｂ…ガイド面、 １０…給紙カセット、 １２…カセット本体、 １４…蓋体、 １４ａ…突起、 １６…支持部材、 １６ａ…上端、 １８…給紙トレイ、 １８ａ…バネ、 ２０…ピックアップローラ、 ２２…ストッパ。

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Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像形成装置本体内に給紙する用紙を収
   容し且つ収容した用紙の先端を上記装置本体内に設けら
   れたピックアップローラに向けて押し上げる給紙カセッ
   トに取付けられ、上記ピックアップローラと協働して上
   記給紙カセット内の用紙を１枚ずつに分離してその先端
   側から取出すための分離爪であって、 上記ピックアップローラに向けて押し上げられる用紙の
   上面をその先端角部で係止する係止部と、 上記給紙カセット内に用紙をその先端側から挿入する
   際、該給紙カセット内に挿入される用紙の先端側上面を
   上記係止部の下側に案内するガイド部と、 を一体に備えていることを特徴とする分離爪。
2. 【請求項２】 上記係止部は、用紙の先端角部で用紙の
   上面に当接する係止面を有し、 上記ガイド部は、上記係止面より上記給紙カセット内に
   向けて後退した位置にガイド面を有するとともに、上記
   給紙カセット内に挿入される用紙の先端をこのガイド面
   に向けて案内するように該ガイド面に向けて下方に傾斜
   した傾斜板を有し、 上記ガイド部は、上記給紙カセット内に挿入される用紙
   の先端を上記傾斜板に突き当てて上記ガイド面に向けて
   案内し、該ガイド面に沿って用紙の上面を上記係止面に
   向けて案内することを特徴とする請求項１に記載の給紙
   カセットの分離爪。