JP4188939B2 - 静電式ブレード型塗布ノズル - Google Patents

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Description

この発明は、静電式ブレード型塗布ノズルに関し、特に液体を静電気の作用下で被塗布体の表面に向けて瞬時に噴霧して均一に塗布するための静電式ブレード型塗布ノズルに関する。
図5を参照するに、従来、静電型液体塗布装置101には、静電式ブレード型塗布ノズル103(以下、単に「ノズル」という)が設けられており、離型油などからなる液体がノズル103から静電気の作用下で被塗布体105に向けて噴霧されて被塗布体105の表面に塗布される。
静電型液体塗布装置101は、被塗布体105に向けて吐出すべき液体の吐出流路群107を備えたノズル103と、前記吐出流路群107に対応して前記液体を供給すべく連通する液体供給管路109と、この液体供給管路109を開閉すべく前記液体供給管路109に介設した電磁弁111と、から塗布用液圧回路が構成されている。
さらに、上記の塗布用液圧回路においては、液体が液体モータ113により回転駆動される液体ポンプ115により液体タンク117から液体供給管路109へ供給されるように構成される。前記電磁弁111と液体タンク117とは管路116で接続されており、この管路116の途中には電磁弁118が設けられている。
上記のノズル103は、一対のノズルブレード119と121との間に形成されたスリット123内に1枚ないしは多数枚のシム125を電極として配置したノズルヘッド127が備えられている。ノズルブレード119,121は電気絶縁材料製であり、例えば全長が被塗布体105より長く設けられている。
図6(A),(B),(C)を併せて参照するに、シム125は厚さが例えば0.5mm程度のステンレス鋼シートなどからなる導電材料製であり、1枚のシム125の長さは、図6(A)に示されているように、例えば250〜300mmほどである。あるいは、例えば100〜150mmほどの短尺のシムや、例えば300mmより長い長尺のシムもあり、用途によって長さが変更されるものである。
例えば、ノズルブレード119,121の全長が長い場合は、例えば100〜150mmほどの短尺のシム125が多数枚横方向に並べられ、その全長がノズルブレード119,121の全長と同じ長さになるように配列されるか、あるいは、例えば250〜300mmほどの中尺のシム125が1つあるいは複数枚横方向に並べられ、その全長がノズルブレード119,121の全長と同じ長さになるように配列される。
以上のように、ノズルブレード119,121及びシム125は、様々に組み合わせたり、長手方向の全長を変更したりして、用途に応じて適宜に対応することができる。
また、シム125の表面と一方のノズルブレード119の隣接表面との間には、被塗布体105に向けて吐出すべき液体の吐出流路群107が形成されている。この吐出流路群107は、例えばシム125の片面に溝深さCでエッチング加工されている。なお、上記の吐出流路群107には液体を供給するための液体供給口129が連通されている。
例えばシム125としては、図6(B)において左側の表面には油だめ131と吐出流路群107とが例えば0.25mm程度の深さCでエッチング加工されており、この吐出流路群107に連なる油だめ131に液体を供給する液体供給口129が連通されている。
油だめ131は塗布装置のノズルブレード119における一対の液体供給口129に連通させ、これら液体供給口129は図5に示されているように電磁弁111を介して液体供給管路109を経て液体ポンプ115に接続される。
なお、吐出流路群107は細管抵抗として作用するものであり、その抵抗値は流路の長さに比例し、流量は長さの二乗に反比例する。吐出流路群107から吐出される流体の塗布幅は、それぞれWである。したがって、各吐出流路群107の上流側の電磁弁111を開閉することにより、シム125の全体としての塗布幅を、被塗布体105に応じてW,2W,3W・・・・と変化させることが可能である。
上記のシム125における油だめ131の両側に形成された比較的大きな円形開口部133は、塗布装置全体の支持ブラケット等に対する固定ボルトを通すものである。また、油だめ131の隣接領域に配置された比較的小さい円形開口部135は、シム125と隣接するノズルブレード119,121との間の液密性を維持しつつ装置を組立てるための止めねじを通すものである。
上記のように形成された吐出流路群107の最終的な流路溝の吐出口137は、図6(C)に示されているように四角形状をなしており、例えば流路幅0.75mm×深さ0.25mmであり、この流路溝が16本で1つの吐出流路群107を構成している。
再び図5を参照するに、被塗布体105は接地されており、正電位を有する。そのため、負電位の直流高電圧(−60〜−70kV前後)が電源コネクタ139を介してシム125に印加されると、液体供給口129から供給される液体は吐出流路群107内を通過する間に瞬時に帯電するので、同一極性の電荷が互いに反発することとなる。この結果、液体が均一粒径の微粒子として霧化され、ノズルヘッド127の先端から被塗布体105に向けて均等に噴霧される。被塗布体105の上における液体の拡散幅Aは液体の噴射量に応じて均等に拡がることとなる。
また、液体ポンプ115と電磁弁111との間の液体供給管路109には、電磁弁111と液体ポンプ115の流体圧力を一定に保つためのリリーフ弁141が介設されている。
また、上記の液体モータ113、電磁弁111及び電磁弁118はそれぞれ制御装置143により制御されるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
液体タンク117内の液体は、液体モータ113により回転駆動される液体ポンプ115により液体タンク117から液体供給管路109を経て送られる。まず、制御装置143により電磁弁111を閉じた状態で電磁弁118を開かせ管路116を経て液体タンク117に戻されて循環される。
ついで、制御装置143により電磁弁118を閉じた状態で電磁弁111を開かせ液体供給管路109内の液体が液体供給口129を経てノズル103の吐出流路群107の各吐出口137から被塗布体105の表面に向けて噴射される。
特開2002−79144号公報
ところで、従来の静電型液体塗布装置101においては、ノズル103から液体が静電気の作用下で種々の被塗布体105の表面に向けて噴霧されて塗布される。上記の被塗布体105としては、例えば、鉄板やアルミニウム板、その他の金属板材などのプレス成形用の板材や、食パンやケーキなどの生地を載せる天板や、ビスケットやケーキや煎餅などからなる食品や、射出成形用の金型などの成形用金型、あるいはその他の形態のものがある。
また、上記のプレス成形用の板材は、プレス成形される前の前記板材の表面に潤滑油、離型油等のプレス用塗布液体が塗布されてからプレス加工が行われる。例えば、自動車のボディは長さ3000mm×幅2000mmの大型の板材がプレス加工され、その他の小さい自動車部品には短尺の板材がプレス加工される。
また、上記の天板には、平面状の表面にパンの生地を載置するための平天板と、食パンやマドレーヌや洋菓子などの生地を載置するための凹みの金型を有する型天板(食型)がある。予め天板の表面に離型油などの液体が塗布されてから上記の生地が天板に載せられ加熱して作られる。
また、上記の食品の表面には液状のチョコレートやクリームなどの液状物質が塗布される。
また、成形用金型としての例えば射出成形用の金型は、キャビティ形成部で成形された成形品の抜き性を向上し、且つ金型の焼き付きを防止するために、射出成形する前に予め離型剤が金型の成形面に塗布される。
静電型液体塗布装置101によって上記の被塗布体105の表面にそれぞれ対応する液体を塗布するには、例えばコンベア装置などのワーク搬送装置により搬送される途中に静電型液体塗布装置101が設けられ、この静電型液体塗布装置101のノズル103から前記液体が静電気の作用下で前記被塗布体105の表面に向けて噴霧されて、各種被塗布体105がノズル103の下方を通過するまでの間に瞬時に塗布される。
例えば、被塗布体105がプレス成形用の板材である場合を例にとって説明すると、図7に示されているように板材105がコンベア装置などのワーク搬送装置145により例えば30m/min以上の速度で搬送され、板材105が前記ワーク搬送装置145を1〜2secで通過するので、この短時間のうちにノズル103から噴霧されるプレス用液体が板材105の表面に塗布される。したがって、上記の板材105がワーク搬送装置145により断続的に次々と搬送される場合は、ノズル103の下方を通過する板材105の位置に合わせてノズル103から断続的にプレス用液体が噴霧される。
ところが、従来の静電型液体塗布装置101に備えたノズル103においては、実際には正確に板材105の先端の位置に合わせてノズル103からプレス用液体を瞬間的に噴射することが難しいために、ワーク搬送装置145で搬送される板材105の先端より少し前方側からプレス用液体を噴射し、板材105の後端より少し後方側で前記噴射を停止することにより、板材105の表面全体にプレス用液体を塗布するようにしている。
また、板材105の搬送速度は変化するためにプレス用液体が一定に塗布されない。例えば、板材105の搬送速度が遅い場合はプレス用液体が多く塗布されてしまい、板材105の搬送速度が速い場合はプレス用液体が少なく塗布されてしまうという問題点があった。
この理由としては、図8に示されているように電磁弁111を開閉してプレス用液体がノズル103から時間tsecだけ噴射される場合、電磁弁111が開いてから所定の液体噴射量に達するまでに少しの遅れが生じ、電磁弁111が閉じてからプレス用液体の噴射が停止するまでに少しの遅れが生じる。
したがって、ノズル103によるプレス用液体の噴射が板材105の搬送速度に追従できないために、液体ポンプ115によるプレス用液体の全吐出量Qに対して板材105の表面に塗布される塗布量Qがかなり少なく、例えば全吐出量Qに対して30%程度しか板材105に塗布できないという問題点があった。
この発明は上述の課題を解決するためになされたものである。
この発明の静電式ブレード型塗布ノズルは、互いに対向する一対の第1,第2ノズルブレードを備えた電気絶縁材料からなるノズルヘッドと、
前記第1,第2ノズルブレードに挟んで配置した導電材料からなるシムと、
このシムの一方の表面に設けた油だめと下方へ延在された複数の吐出流路群であって、被塗布体に向けて液体を吐出すると共に下流側へ向けて1つの流路溝を形成し、この1つの流路溝から前記液体を均等な圧力で送出する上で前記1つの流路溝の左右壁面間で液体の粘性とから生じる抵抗力を最小限にすべく構成した複数の吐出流路群と、
前記各吐出流路群に連通する液体供給口と、
前記シムに前記被塗布体とは逆極性の電圧を印加する電極と、
前記複数の吐出流路群の互いに隣接する境界部に、前記1つの流路溝の吐出口より下側に突出すべく設けた突出部と、で構成されていることを特徴とするものである。
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明によれば、吐出流路群の各1つの流路溝の下端に形成された吐出口の断面積が、複数の吐出流路群の各1つの流路溝に液体を均等な圧力で送出する上で吐出流路群の各1つの流路溝の左右壁面間で液体の粘性とから生じる抵抗力(背圧)を最小限にされているので、複数の吐出流路群に供給される液体は各吐出流路群に均等な圧力で送出されると共に各吐出流路群の各1つの流路溝の壁面で受ける抵抗力が小さいので各吐出口から瞬時に吐出できる。
その結果、前記各吐出口から噴射される液体の吐出時間が遅れることなく、被塗布体の搬送速度の変化に応じて追従し、短時間のうちに液体を被塗布体の表面に均等に塗布できる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図2を参照するに、この発明の実施の形態に係る静電型液体塗布装置1には、静電式ブレード型塗布ノズル3(以下、単に「ノズル」という)が設けられており、このノズル3から、液体が静電気の作用下で種々の被塗布体5の表面に向けて瞬時に噴霧して前記被塗布体5に均一に塗布される。
上記の被塗布体5としては、例えば、鉄板やアルミニウム板、その他の金属板材などのプレス成形用の板材や、食パンやケーキなどの生地を載せる天板や、ビスケットやケーキや煎餅などからなる食品や、射出成形用の金型などの成形用金型、あるいはその他の形態のものがある。
また、上記のプレス成形用の板材は、プレス成形される前の前記板材の表面に潤滑油、離型油等のプレス用塗布液体が塗布されてからプレス加工が行われる。例えば、自動車のボディは例えば長さ3000mm×幅2000mmの大型の板材がプレス加工され、その他の小さい自動車部品には短尺の板材がプレス加工される。
また、上記の天板には、平面状の表面にパンの生地を載置するための平天板と、食パンやマドレーヌや洋菓子などの生地を載置するための凹みの金型を有する型天板(食型)がある。予め天板の表面に離型油などの液体が塗布されてから上記の生地が天板に載せられ加熱して作られる。
また、上記の食品の表面には液状のチョコレートやクリームなどの液状物質が塗布される。
また、成形用金型としての例えば射出成形用の金型は、キャビティ形成部で成形された成形品の抜き性を向上し、且つ金型の焼き付きを防止するために、射出成形する前に予め離型剤が金型の成形面に塗布される。
例えば、被塗布体5がプレス成形用の板材である場合を例にとって説明すると、板材がワーク搬送装置により例えば30m/min以上の速度で搬送され、板材が前記ワーク搬送装置を1〜2secで通過するので、この短時間のうちにノズル3から噴霧されるプレス用液体が板材の表面に塗布される。したがって、上記の板材がワーク搬送装置により断続的に次々と搬送される場合は、ノズル3の下方を通過する板材の位置に合わせてノズル3から断続的にプレス用液体が噴霧される。
被塗布体5は、コンベア装置などのワーク搬送装置により前記ノズル3の下方を通過するように搬送され、被塗布体5がノズル3の下方位置を通過するときに、液体が静電気の作用下で、ノズル3から被塗布体5の表面に向けて瞬時に噴霧されて均等に塗布されることになる。
静電型液体塗布装置1は、被塗布体5に向けて吐出すべき液体の吐出流路群7を備えたノズル3と、このノズル3の前記吐出流路群7に対応して前記液体を供給すべく連通する液体供給管路9と、この液体供給管路9を開閉すべく前記液体供給管路9に介設した電磁弁11と、から塗布用液圧回路が構成されている。
さらに、上記の塗布用液圧回路においては、液体が液体モータ13により回転駆動される液体ポンプ15により液体タンク17から液体供給管路9へ供給されるように構成される。前記電磁弁11と液体タンク17とは管路10で接続されており、この管路10の途中には電磁弁12が設けられている。
次に、この発明の実施の形態の主要部を構成するノズル3の構造について詳しく説明する。
図2を参照するに、ノズル3は、一対の第1ノズルブレード19と第2ノズルブレード21との間に形成されたスリット23内に1枚ないしは多数枚のシム25を電極として配置したノズルヘッド27が備えられている。第1、第2ノズルブレード19,21は例えば絶縁性プラスチックなどの電気絶縁材料製であり、例えば全長が被塗布体5より長く設けられている。
より詳しくは、図1(A),(B),(C)を併せて参照するに、シム25は厚さが例えば0.7mm程度のステンレス鋼シートなどからなる導電材料製であり、1枚のシム25の長さが、この実施の形態では図1(A)に示されているように、例えば250〜300mmほどである。あるいは、例えば100〜150mmほどの短尺のシムや、例えば300mmより長い長尺のシムもあり、用途によって長さが変更されるものである。
例えば、第1、第2ノズルブレード19,21の全長が長い場合は、例えば100〜150mmほどの短尺のシム25が多数枚横方向に並べられ、その全長が第1、第2ノズルブレード19,21の全長と同じ長さになるように配列されるか、あるいは、図1(A)に示されているように250〜300mmほどの中尺のシム25が1つ(あるいは複数枚)横方向に並べられ、その全長が第1、第2ノズルブレード19,21の全長と同じ長さになるように配列される。
以上のように、ノズルブレード19,21及びシム25は、様々に組み合わせたり、長手方向の全長を変更したりして、用途に応じて適宜に対応することができる。
また、ノズルヘッド27には、シム25に負電位の高電圧を印加するための電極としての例えば電源コネクタ29を構成するコネクタピン31が第1ノズルブレード19又は第2ノズルブレード21の側面から突出するように設けられている。
また、シム25の表面と第1ノズルブレード19の隣接表面との間には、被塗布体5に向けて吐出すべき液体の吐出流路群7が形成されている。この吐出流路群7は、例えばシム25の片面(この実施の形態ではシム25の図2において左側面)に溝深さCでエッチング加工されている。なお、上記の吐出流路群7には液体を供給するための液体供給口33が連通されている。
例えば上記のシム25としては、この実施の形態では図1(B)において左側の表面に7箇所の油だめ35と吐出流路群7とが深さCでエッチング加工されており、各吐出流路群7は各油だめ35から延在するものであり、下流側に向けて1つの流路溝37が配置されている。最下流の両端に位置する流路溝37の間隔は液体の塗布幅Wに対応するものであり、塗布幅Wはそれぞれ、例えば50mm程度(図1では48mm)とすることができる。
油だめ35は塗布装置の第1ノズルブレード19における一対の液体供給口33に連通させ、これら液体供給口33は図2に示されているように電磁弁11を介して液体ポンプ15に接続されている。ちなみに、シム25の7つの油だめ35に対応して液体供給口33が第1ノズルブレード19に設けられており、各液体供給口33のそれぞれに第1液体供給管路9が連通している。
なお、上記の各吐出流路群7の流路溝37は細管抵抗として作用するものであり、その抵抗値は流路溝37の長さに比例し、流量は長さの二乗に反比例する。各吐出流路群7から吐出される流体の塗布幅はそれぞれWである。したがって、各吐出流路群7の上流側の電磁弁11を開閉することにより、シム25の全体としての塗布幅を、被塗布体5に応じてW,2W,3W・・・7Wと変化させることが可能である。
さらに、上記のシム25における油だめ35の両側に形成された比較的大きな円形開口部39は、塗布装置全体の支持ブラケット等に対する固定ボルトを通すものである。また、油だめ35の隣接領域に配置された比較的小さい円形開口部41は、シム25と隣接する第1、第2ノズルブレード19,21との間の液密性を維持しつつ装置を組立てるための止めねじを通すものである。
また、この実施の形態では、塗布幅Wにはそれぞれ1つの流路溝37が吐出流路群7として配置されている。さらに、上記のように形成された吐出流路群7の流路溝37の最終的な吐出口43は四角形状をなしており、前記液体の流れ方向に直交する各吐出流路群7の断面積が、上記の7つの各吐出流路群7に液体を均等な圧力で送出する上で吐出流路群7の壁面と液体の粘性とから生じる抵抗力を最小限にすべく拡張して構成している。
従来の吐出口に比較してはるかに大きく拡張されており、この実施の形態の各吐出口43の一例としては、多数の流路溝37ではなく1つの流路溝37となっており、例えば、流路幅48.0mm×深さ0.5mmであり、7つの吐出流路群7の吐出口43のピッチは例えば50.0mmである。
なお、上記の各吐出流路群7は、上記の抵抗力(背圧)が上記の最小限となるための条件を満たせば、1つの流路溝37でなく複数の流路溝37が設けられても構わない。
また、上記の7つの吐出流路群7の間の肉厚の境界部45はこの実施の形態では2mmであり、この境界部45には各吐出口43より外側の図1(A)において下方へ例えば0.6mmほど突出する突出部47が設けられている。この突出部47は、塗布される被塗布体5の幅に合わせて、例えば3つの吐出流路群7を使用し、且つ他の吐出流路群7を使用しない場合に、吐出流路群7の吐出口43から噴射される液体の液体ぎれを良くするためである。つまり、液体が他の吐出流路群7の領域に向けて噴射されないようにするためである。なお、使用される吐出流路群7の数及び場所の組合わせが上記と異なる場合も同様に液体ぎれが良くなる。
再び図2を参照するに、液体ポンプ15と電磁弁11との間の液体供給管路9には、電磁弁11と液体ポンプ15の流体圧力を一定に保つためのリリーフ弁49が介設されている。
また、上記の液体モータ13、電磁弁11及び及び電磁弁12はそれぞれ制御装置51により制御されるように構成されている。
次に、上記構成における作用を説明する。
図2及び図4を参照するに、例えば、被塗布体5がコンベア装置などのワーク搬送装置53により静電型液体塗布装置1のノズル3の下方を通過するように搬送される。一方、液体タンク17内の液体は、液体モータ13により回転駆動される液体ポンプ15により液体タンク17から液体供給管路9へ送られる。まず、制御装置51により電磁弁11を閉じた状態で電磁弁12を開かせ管路10を経て液体タンク17に戻されて循環される。
ついで、制御装置51により電磁弁12を閉じた状態で電磁弁11を開かせ液体供給管路9内の液体が液体供給口33を経てノズル3の各吐出群7の各吐出口43から被塗布体5の表面に向けて噴射される。
さらに、液体がノズル3から噴霧されるときの作用を詳しく説明すると、被塗布体5を載せたワーク搬送装置53は接地されており、正電位を有する。そのため、負電位の直流高電圧(−60〜−70V前後)が電源コネクタ29を介してシム25に印加されると、制御装置51により電磁弁11をONせしめ、液体が液体供給管路9を経て液体供給口33へ供給され、この液体供給口33から供給される液体はシム25の吐出流路群7内を通過する間に瞬時に帯電するので、同一極性の電荷が互いに反発することとなる。この結果、液体が均一粒径の微粒子として霧化され、ノズルヘッド27の先端から被塗布体5に向けて均等に噴霧される。被塗布体5の上における液体の拡散幅Aは液体の噴射量に応じて均等に拡がることとなる。
このとき、シム25の7つの油だめ35から延在する各吐出流路群7は、下流側に向けて1つの流路溝37が配置されており、各吐出流路群7の最終的な流路溝37の各吐出口43の断面積は、図1(C)に示されているように、液体が各吐出流路群7内を流れる際に、上記の7つの各吐出流路群7に液体を均等な圧力で送出する上で流路溝37の壁面と液体の粘性とから生じる抵抗力(背圧)を最小限にすべく拡張して構成されているので、液体ポンプ15により供給される液体は7つの吐出流路群7に均等な圧力で送出されると共に流路溝37の壁面で受ける抵抗力が小さいので各吐出口43から瞬時に吐出されることになる。
すなわち、前記各吐出口41から噴霧される液体の吐出時間が遅れることなく、板材5の搬送速度の変化に応じて確実に追従し、短時間のうちに液体を板材5の表面に均等に塗布することができる。
ちなみに、上記の各吐出流路群7内を流れる液体が受ける抵抗を大きくすることにより、複数の各吐出流路群7へ供給される液体圧の均等度が高くなるのであるが、従来の如く各吐出流路群7に複数の流路溝37を設けると、液体が必要以上の抵抗力(背圧)を受けてしまうために電磁弁11を開いても液体が各吐出流路群7の吐出口43から瞬時に吐出されない状態にあった。
以上のことから、被塗布体5としてのプレス用の板材5がプレス用液体により塗布される場合について説明すると、図3に示されているように電磁弁11を開閉してプレス用液体がノズル3から時間tsecだけ噴射される場合、電磁弁11が開いてからほぼ瞬間的に所定の液体噴射量に達し、電磁弁11が閉じてからほぼ瞬間的にプレス用液体の噴射が停止する。
したがって、ノズル3によるプレス用液体の噴射が板材5のワーク搬送装置53の搬送速度に追従できるために、液体ポンプ15によるプレス用液体の全吐出量Qに対して板材5の表面に塗布される塗布量Qをほぼ100%(Q≒Q)とするができた。すなわち、全吐出量Qを板材5に塗布することが可能となった。なお、図3において、塗布量Qは比較のための従来の塗布量である。
一方、制御装置51により第1電磁弁11をOFFせしめると、上記の理由で、ノズルヘッド27の先端からの液体噴霧が瞬間的に停止する。
その結果、短尺の板材5がワーク搬送装置53により例えば170m/minの速度で断続的に次々と搬送される場合であっても、図4に示されているようにノズル3の下方を通過する板材5の位置に合わせてノズル3から断続的にプレス用液体を噴射できるので、ワーク搬送装置53で搬送される板材5の先端の位置からプレス用液体を噴射し、板材5の後端の位置で前記噴射を停止することにより、板材5の表面全体にプレス用液体を均等に塗布できる。しかも、プレス用液体の無駄がなくなるという効果もある。
なお、上記のプレス成形用の板材5及びプレス成形用液体とは異なる他の被塗布体5及び液体についても同様である。
(A)はこの発明の実施の形態のシムの一方の表面に吐出流路群が形成された正面図で、(B)はシムを油だめ並びに吐出流路群に沿った(A)の矢視IB−IB線の断面を拡大した状態の縦断面図で、(C)は(A)の矢視IC−IC線の部分的な断面図である。 この発明の実施の形態の静電型液体塗布装置の概略的な断面図である。 この発明の実施の形態の静電型液体塗布装置で被塗布体に液体を噴射するときの時間−液体噴射量のグラフ図である。 この発明の実施の形態の静電型液体塗布装置で被塗布体に液体を塗布したときの状態説明図である。 従来の静電型液体塗布装置の概略的な断面図である。 (A)は従来のシムの一方の表面に吐出流路群が形成された正面図で、(B)はシムを油だめ並びに吐出流路群に沿った(A)の矢視IB−IB線の断面を拡大した状態の縦断面図で、(C)は(A)の矢視V−V線の部分的な断面図である。 従来の静電型液体塗布装置で被塗布体に液体を塗布したときの状態説明図である。 従来の静電型液体塗布装置で被塗布体に液体を噴射するときの時間−液体噴射量のグラフ図である。
符号の説明
1 静電型液体塗布装置
3 ノズル(静電式ブレード型塗布ノズル)
5 被塗布体
7 吐出流路群
9 液体供給管路
11 電磁弁
13 液体モータ
15 液体ポンプ
17 液体タンク
19,21 ノズルブレード
25 シム
27 ノズルヘッド
29 電源コネクタ(電極)
33 液体供給口
35 油だめ
37 流路溝
43 吐出口
45 境界部
47 突出部
51 制御装置
53 ワーク搬送装置

Claims (1)

  1. 互いに対向する一対の第1,第2ノズルブレード(19、21)を備えた電気絶縁材料からなるノズルヘッド(27)と、
    前記第1,第2ノズルブレード(19、21)に挟んで配置した導電材料からなるシム(25)と、
    このシム(25)の一方の表面に設けた油だめ(35)と下方へ延在された複数の吐出流路群(7)であって、被塗布体(5)に向けて液体を吐出すると共に下流側へ向けて1つの流路溝(37)を形成し、この1つの流路溝(37)から前記液体を均等な圧力で送出する上で前記1つの流路溝(37)の左右壁面間で液体の粘性とから生じる抵抗力を最小限にすべく構成した複数の吐出流路群(7)と、
    前記各吐出流路群(7)に連通する液体供給口(23)と、
    前記シム(25)に前記被塗布体(5)とは逆極性の電圧を印加する電極(29)と、
    前記複数の吐出流路群(7)の互いに隣接する境界部(45)に、前記1つの流路溝(37)の吐出口(43)より下側に突出すべく設けた突出部(47)と、で構成されていることを特徴とする静電式ブレード型塗布ノズル。
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