JP4188755B2 - 開閉装置用防犯構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーバーヘッドドアを含むシャッター装置、ドア、雨戸を含む引戸、窓、ロールスクリーン、ブラインド、オーニング装置、門扉、ゲート等の開閉装置における防犯構造に関し、特にシャッター装置の防犯構造として好適な開閉装置用防犯構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の発明には、下端部を下枠に当接させることで躯体開口部を閉鎖する開閉体と、該開閉体の幅方向の端部を開閉方向へ案内するように下枠上面に立設されたガイドレールとを備え、前記開閉体の端部に突設された鍵バー(ラッチバー等と呼称される場合もある)を、前記開閉体の閉鎖時に前記ガイドレール内に係合させることで、前記開閉体を外部から開放できないようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特に、特許文献1に記載された従来技術は、開閉体が閉鎖された際に自動的に施錠され、巻取り操作等による開閉体の開放動作に伴って自動的に開錠される機構を備え、防犯性に優れている上、施錠及び開錠の際の操作性にも秀でた発明である。
【0003】
しかしながら、上記従来技術によれば、閉鎖状態の開閉体の下端部と下枠との間や、ガイドレールの下端部と下枠との間等、二つの部材を接触させるようにした箇所には、それら二つの部材間に若干の隙間が形成される。
そして、この隙間に、故意に治具等が挿入され強引に抉る等されると、上記開閉体の下端側や、上記ガイドレールの下端側、施錠機構等の部位が壊されたり変形されたり、あるいは鍵バーとガイドレール内の係合部との係合が外されたり等して、開閉体が開放されてしまう可能性を有する場合があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−93551号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とする処は、第三者による開閉体の開放行為を抑制することで、防犯性を向上した開閉装置用防犯構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための一手段は、開閉体を開閉動作させる開閉装置における開閉体閉鎖方向の端部側に、接触または近接し合う複数の部材に跨って、剛性材料からなる被覆部材が設けられ、該被覆部材は、前記複数の部材の内の一つに一体的に設けられるとともに、同複数の部材の内の他の部材に対して外方側から接触または近接していることを特徴とする。
【0007】
ここで、前記手段の開閉装置用防犯構造が適用される開閉装置は、開閉体の開閉動作により空間を仕切ったり開放したりする装置を意味し、この開閉装置には、開閉体が開動作のみを行う態様や、開閉体が閉動作のみを行う態様、開閉体が開動作と閉動作との双方を行う態様等を含む。
尚、開閉体の開閉方向は、略垂直方向とするのが好ましく、更には閉鎖方向が下降方向であることがより好ましいが、略水平方向あるいは斜め方向とすることも可能である。
【0008】
また、上記「開閉体閉鎖方向」とは、上記開閉体が閉じられる方向であって、開閉体の幅方向や厚さ方向でない方向を意味し、以下に記載される同様の表現の箇所も同じ意味とする。
なお、前記「開閉体の幅方向」とは、上記開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、上記開閉体の厚さ方向ではない方向を意味し、以下に記載される同様の表現の箇所も同じ意味とする。
【0009】
また、上記開閉体は、複数のスラットやパイプを開閉方向へ連設してなる開閉体や、単数もしくは複数のパネルや、シート状物、ネット状物からなる開閉体、あるいはスラット、パネル、パイプ、シート状物、ネット状物等を適宜に組み合わせてなる開閉体等、何れの態様であってもよい。
【0010】
また、上記「接触または近接し合う複数の部材」とは、開閉体閉鎖方向の端部側に配置される部材であって、接触または近接し合う関係にある部材を意味し、例えば、ガイドレール、該ガイドレールの端部を支持した部材、閉鎖状態の開閉体、該開閉体に当接される部材、ガイドレールの側面や背面に接触する部材等の内、接触または近接し合う関係にある2以上の部材を含む。なお、前記ガイドレールの端部を支持した部材及び前記開閉体に当接される部材の具体例としては、開閉体閉鎖方向の枠部材や、床面、地面、壁面等が挙げられる。
また、上記複数の部材が三つである場合の具体例としては、上記被覆部材が、ガイドレールと、ガイドレールが立設された枠等の部材と、ガイドレールの側面や背面に接触し前記枠等の部材に立設された部材との三つの部材が接触し合う部位を跨るようにした態様が挙げられる。
【0011】
また、上記被覆部材は、鋼やアルミニウム合金等の金属材料や、セラミック、硬質合成樹脂材料、木材等の剛性を有する材料からなるもの、あるいは前記剛性を有する材料を複合してなるものや、前記剛性を有する材料と弾性材料とを複合してなるもの等、その剛性によって上記複数の部材の内の他の部材が外方側へ変形させられるのを阻むものであればよく、金網状など単数もしくは複数の貫通部を有する態様であってもよいが、好ましくは、上記複数の部材間の隙間を部分的または全体的に塞げるように、前記貫通部の少ないもの又は前記貫通部の無いものとされ、特に簡素で好ましい態様としては、上記複数の部材に跨る略平板状に形成される。
【0012】
また、上記「該被覆部材は、前記複数の部材の内の一つに一体的に設けられ」という構成には、上記被覆部材が上記複数の部材の内の一つの部材の一部分として構成されている態様と、上記被覆部材が上記複数の部材の内の一つの部材に溶接や、ねじ止め、リベット止め、嵌合等の固定手段により固定されている態様とを含み、特に開閉装置の生産性を向上するとともに上記被覆部材を頑強に構成するためには前者の態様とするのが好ましい。
なお、前記固定手段により上記被覆部材を固定するようにした場合、その固定対象となる部位は、例えば、ガイドレールや、枠部材、床面、地面、壁面、上記開閉装置が設置される躯体等であればよく、特に外部から上記被覆部材が外されてしまうのを阻むためには、閉鎖状態の開閉体の外部側に露出しない部位とするのが好ましい。
【0013】
また、上記被覆部部材を開閉体と該開閉体に当接される部位とに跨るように設けた場合、この被覆部材は、少なくとも開閉体が閉鎖された際に、前記開閉体と該開閉体に当接される部位との間に跨るものであればよく、すなわち、上記被覆部材は、開閉体が閉鎖された際に可動機構等により移動して前記開閉体と該開閉体に当接される部位との間に跨るように位置するものであってもよい。
また、この被覆部材は、開閉体の閉鎖方向の端部側に固定して、該開閉体がその対向部位に当接した際に、該開閉体とその対向部位とに跨るようにしたものであってもよい。
【0014】
また、他の手段では、上記被覆部材は、上記複数の部材間に形成された隙間を外部側に露出させないように覆っていることを特徴とする。
ここで、上記隙間の具体例としては、閉鎖状態の開閉体と、該開閉体の閉鎖方向の端部が当接される枠部材や床面、地面、壁面等の部位との間に形成される隙間、ガイドレールと該ガイドレールの端部が接触する枠部材や床面、地面、壁面等の部位との間に形成される隙間、ガイドレールと該ガイドレールの側面や背面に接触する部材との間に形成される隙間等が挙げられる。
【0015】
また、他の手段では、上記隙間が、閉鎖状態の上記開閉体における閉鎖方向の端部と、該端部により当接される部位との間の隙間であることを特微とする。
ここで、上記「該端部により当接される部位」の具体例としては、開閉体閉鎖方向側の枠部材や、床面、地面、壁面等が挙げられる。
【0016】
また、他の手段では、上記隙間が、上記開閉体を開閉方向へ案内するガイドレールと、該ガイドレールに接触する部位との間の隙間であることを特徴とする。
ここで、上記「該ガイドレールに接触する部位」の具体例としては、上記ガイドレールの端部に接触する開閉体閉鎖方向側の枠部材や、床面、地面、壁面、上記ガイドレールを固定すること等のために上記ガイトレールの側面や背面等に接触する部材等が挙げられる。
【0017】
また、上記ガイドレールとは、開閉体の幅方向の端部側を支持する部材であり、その支持部分の形状が、例えば、横断面略コの字状や、横断面略C字状、横断面略U字状、横断面略凹状等の横断面形状であって且つ開閉体開閉方向に長尺状な部材である。
なお、このガイドレールには、開閉体幅方向に上記開閉体が複数配設され、これら開閉体の内の隣り合う開閉体の間に立設されて、これら隣り合う開閉体の双方を支持するもの、例えば所謂中柱タイプのガイドレール等も含む。
また、上記ガイドレールには、上記ガイドレールの構成にガイドレールとしての機能以外の機能を有する構成を付加したもの、例えば、上記ガイドレールとしての構成とサッシ枠としての構成とを一体的に備えている構成等も含む。
【0018】
また、上記ガイドレールには、予め固定されていて上記開閉体を開閉方向へ案内する一般的なガイドレールを含むのは勿論のこと、閉鎖状態の上記開閉体の幅方向の端部側へ移動し、上記開閉体の撓みやばたつきを抑制する可動型ガイドレールも含む。
なお、後者の可動型ガイドレールには、上記開閉体の開閉動作に伴って送出されたり収納されたりする所謂連動タイプのものや、上記開閉体の開閉動作と独立した動作により送出されたり収納されたりする所謂非連動タイプのもの等があり、上記ガイドレールには、これら双方のタイプのものが含まれる。
【0019】
また、他の手段では、上記被覆部材は、上記開閉体の閉鎖方向の端部と該端部により当接される部位との間の上記隙間、及び上記ガイドレールと上記ガイドレールに接触する部位との間の上記隙間を、連続的に覆うように設けられていることを特徴とする。
なお、上記「連続的に覆うように設けられ」とは、単一の部材からなる上記被覆部材により上記双方の隙間を連続的に覆うようにした態様と、複数の部材からなる上記被覆部材により上記双方の隙間を連続的に覆うようにした態様との双方を含む。
【0020】
また、他の手段では、上記被覆部材は、上記開閉体の閉鎖方向の端部により当接される部位に、一体的に設けられていることを特徴とする。
すなわち、この手段において、上記被覆部材は、上記開閉体の閉鎖方向の端部により当接される部位、例えば上記開閉体の閉鎖方向側の枠部材や、床面、地面、壁面等に、一体的に設けられ、閉鎖状態の上記開閉体と上記当接される部位との間に跨ることになる。
【0021】
また、他の手段では、上記開閉体の閉鎖方向の端部側に、上記被覆部材へ向かって突出する係合突部を設けるとともに、上記被覆部材に、上記開閉体へ向かって突出する被係合突部を設け、前記係合突部と前記被係合突部とは、閉鎖状態の上記開閉体の前記端部側が上記被覆部材を乗り越えるようにして外方へ引っ張られた際に、互いに係合し合うことで前記乗り越えを阻むように設けられていることを特徴とする。
なお、上記係合突部と上記被係合突部とは、閉鎖状態の上記開閉体の前記端部側が上記被覆部材を乗り越えるようにして外方へ引っ張られた際に、互いに係合し合うことで、前記乗り越えを阻むように配設されていればよく、開閉体幅方向に部分的に設けられた態様と、開閉体幅方向に略全体的に設けられた態様との双方を含む。
また、「前記乗り越えを阻むように設けられ」という構成の具体例としては、閉鎖状態の上記開閉体の閉鎖方向の端部側が上記被覆部材を乗り越えるようにして外方へ引っ張られた際に、上記係合突部と上記被係合突部とが互いに当接し合うようにした構成等が挙げられる。
【0022】
また、他の手段では、上記被覆部材または上記被覆部材よりも下方側の部位には、上記被覆部材の内側に溜まる水を上記被覆部材外へ排水する水抜き通路が設けられていることを特徴とする。
ここで、「上記被覆部材よりも下方側の部位」の具体例としては、上記被覆部材よりも下方側に配置された枠部材等が挙げられる。
また、上記水抜き通路とは、上記被覆部材の内側に溜まる水を上記被覆部材外へ排水するものであればよく、具体例としては、上記被覆部材を内外に貫通する孔や溝、上記被覆部材よりも下方側の部材に上下貫通状に設けられた孔や溝等が挙げられる。
また、上記水抜き通路の形状及び大きさは、特に限定されるものでないが、防犯上好ましくは、治具等が挿入され難い形状や大きさとされる。
また、上記水抜き通路が配置される箇所は、特に限定されるものでないが、防犯上好ましくは、鍵バー等、施錠機構の主要部を避けた位置とされる。
【0023】
また、他の手段では、上記開閉装置には、上記開閉体を閉鎖状態で施錠する施錠機構が具備され、上記被覆部材は、前記施錠機構を備えた部位を覆うようにして設けられていることを特徴とする。
ここで、上記施錠機構の具体例としては、開閉体の開閉方向の端部から出没される係合部をガイドレール内に係脱させる機構や、開閉体の閉鎖方向の端部から出没される係合部を該開閉体により当接される部位に係脱させる機構等が挙げられる。
また、上記「施錠機構を備えた部位」とは、少なくとも上記施錠機構の一部を備えた部位であればよく、その具体例としては、開閉体の閉鎖方向の端部側に設けられた座板部材における上記施錠機構の一部または全部を内在した部位や、ガイドレールにおける上記施錠機構の一部または全部を内在した部位等が挙げられる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態による一例は、住宅やビル、倉庫、工場、車両の荷台等の構築・構造物躯体の開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりする所謂シャッター装置における防犯構造、特に窓用シャッター装置の防犯構造として好適な開閉装置用防犯構造として説明する。
【0025】
この開閉装置用防犯構造A1は、開閉装置A(図1参照)における開閉体閉鎖方向(図示例によれば下方)の端部側に具備されている。
【0026】
開閉装置Aは、開閉動作可能な開閉体10と、該開閉体10用の巻取り装置(図示せず)を内在する収納ケース20と、該開閉体10をその左右の端部側で開閉方向へ案内するガイドレール30,30と、該開閉体10の下端を当接させるとともに上面に前記ガイドレール30,30を立設する下枠40とを具備し、開閉体10と下枠40との隙間S1や、各ガイドレール30と下枠40との隙間S2、その他の隙間S3,S4等を覆うようにして、前面側被覆部材41及び側面側被覆部材50を配設している。
【0027】
開閉体10は、横長略矩形状の金属板を曲げ加工してなる所謂スラットを、上下に隣接する該スラット間で折曲げられるように複数連接するとともに、これらスラットにおける閉鎖方向側(図示例によれば下方側)の端部に、下枠40に当接させるための座板部材11を接続している。
【0028】
座板部材11は、開閉体10の幅方向に沿う長尺状に形成されるとともに、上記スラットと比較して開閉体幅方向に撓み難い断面形状、例えば断面略矩形枠状や断面略逆T字状、断面略コ字状等の形状に形成され、複数の上記スラットにおける閉鎖方向の端部に、溶接やねじ止め、リベット止め、嵌合等の接続手段により接続されている。
尚、当業者間においては、この座板部材11を、座板、幅木、水切り等と呼称する場合もある。
【0029】
前記座板部材11の内部には、該座板部材11の両端各々から鍵バー(図示せず)を出没させる施錠機構が備えられている。この施錠機構は、開閉体10が閉鎖された際に、座板部材11の幅方向の各端部から前記鍵バーをガイドレール30内へ向けて突出させて該ガイドレール30内に係合させ、また操作部11a(図2参照)が開錠操作されることにより前記鍵バーを座板部材11の各端部内へ没入させる機構である。
【0030】
収納ケース20は、開閉体10の幅方向にわたる略長尺箱状を呈し、少なくとも下面側に開閉体10を出没させるための開口部(図示せず)を形成し、内部には、開閉体10を巻取ったり繰出したりする巻取り軸を軸支した巻取り装置(図示せず)が具備されている。この巻取り装置は、巻取り動作と繰出し動作との内の一方を電動とし他方を手動とした態様や、双方の動作とも手動または電動とした態様、前記一方の動作をスプリング等の付勢力により行わせるようにした態様等、何れの態様であってもよい。
【0031】
また、各ガイドレール30は、アルミ合金材料の引抜き成形または押し出し成形、鋼板や他の金属板の曲げ加工等の加工によって、開閉体10の幅方向の端部を囲む部位が横断面略コの字状であって、収納ケース20と下枠40との間にわたる長尺状に形成された部材である。
このガイドレール30は、下枠40の長手方向の各端部側に立設され、該ガイドレール30の躯体側(図1によれば背面側)に立設された長尺状の固定部材60に、固定されている。
【0032】
前記固定部材60は、その背面側を躯体側に固定するとともに、その前面側に前記ガイドレール30を固定することで、当該開閉装置Aの側面をガイドレール30と共に構成している部材である。
そして、この固定部材60と下枠40の上面との間には、若干の隙間S3が形成され、また、同固定部材60とガイドレール30との間にも若干の隙間S4が形成される。
【0033】
下枠40は、開閉体10の閉鎖方向の端部を当接させるための当接面部42を、外方へ向かって下り勾配状に形成した部材であり、その当接面部42における長手方向の両端側各々に、ガイドレール30を略垂直状に立設し、同上面における左右のガイドレール30,30の間を、開閉体10の座板部材11を当接させるための当接面としている。
【0034】
この下枠40について更に詳細に説明すれば、該下枠40は、外方へ向かって下り勾配状の前記当接面部42と、該当接面部42の前端側(図2によれば右端側)に略垂直状に設けられた前面側被覆部材41と、同当接面部42の後端側(図2によれば左端側)に略垂直状に設けられた背面部43と、前面側被覆部材41の下端縁部と背面部43の下端縁部との間にわたって設けられた底面部44とからなる断面略枠状の部材であって、開閉体幅方向に長尺な平面視略矩形状の部材であり、この下枠40は、単数もしくは複数の金属板材を曲げ加工や溶接等することにより一体的に構成されている。
【0035】
当接面部42は、平面視略長尺矩形状を呈し、その長手方向の両端側に、後述する側面側被覆部材50を止着するための複数の貫通孔42aを形成し、また、前面側被覆部材41側の縁部分には、雨水や結露水等を下方へ排水するための略貫通溝状の排水通路42b(図4参照)を単数もしくは複数備えている。
【0036】
前面側被覆部材41は、正面視略長尺矩形状を呈し、閉鎖状態にある開閉体10の座板部材11と下枠40、各ガイドレール30の下端と下枠40等、当該開閉装置Aにおける開閉体閉鎖方向の端部側において、接触または近接し合う少なくとも二つの部材に跨るように配置される。
そして、この前面側被覆部材41は、閉鎖状態の開閉体10における座板部材11と下枠40との間に形成される若干の隙間S1や、各ガイドレール30の下端と下枠40との間に形成された若干の隙間S2における外面側の部位等、当該開閉装置Aにおける開閉体閉鎖方向の端部側に形成された隙間を、外部側に露出させないように覆っている。
更に、この前面側被覆部材41は、座板部材11に近接するとともに、各ガイドレール30に近接又は接触することで、座板部材11及びガイドレール30の外方側への変形を抑制している。
【0037】
また、この前面側被覆部材41の下端側には、該前面側被覆部材41を厚さ方向へ貫通するようにして、水抜き通路41aが単数もしくは複数形成されている。この水抜き通路41aは、上記当接面部42の排水通路42bを流通した雨水や結露水等を外部へ排水するための通路となる。
【0038】
なお、上記前面側被覆部材41は、前記水抜き通路41aを上記当接面部42よりも上側に配設して、当接面部42を流れる雨水や結露水等が直接外部へ排水する構成とすることも可能であり、この構成の場合は当接面部42の排水通路42bを省いた構成とする。
【0039】
背面部43は、開閉体幅方向に長尺な略矩形板状を呈し、その上縁側を当接面部42より上方へ突出させ、該上縁側には、当該下枠40を躯体側にねじ止めやリベット止め等するための貫通孔43aを、複数穿設している。
また、底面部44は、前面側被覆部材41の下縁と背面部43の下縁との間にわたって設けられている。
【0040】
側面側被覆部材50は、単数もしくは複数の金属板材を曲げ加工や溶接等することにより一体状に形成された部材であり、各ガイドレール30の下端と下枠40、固定部材60と下枠40、固定部材60とガイドレール30、上記下枠40の前面側被覆部材41とガイドレール30等、少なくとも二つの部材に跨るように配設されている。
そして、この側面側被覆部材50は、各ガイドレール30の下端と下枠40との間の隙間S2における前面側部位や、固定部材60と下枠40との間に形成される若干の隙間S3、固定部材60とガイドレール30との間に形成される若干の隙間S4、上記下枠40の前面側被覆部材41とガイドレール30との間に形成される若干の隙間S5等を覆っている。
この側面側被覆部材50は、本実施の形態の好ましい一例によれば、断面略L字状に曲げ形成された覆い部51、該覆い部51の底面側に溶着された補強片部52、覆い部51の内面に溶着された取付け片部53等から一体的に構成されている(図3参照)。
【0041】
覆い部51は、上記前面側被覆部材41の表面に重ね合わせられる前面部51aと、該覆い部51に対して略直角な側面部51bとを備え、該側面部51bを、上記ガイドレール30、及び下枠40、側面側被覆部材50等に接触または近接させることにより、上記隙間S3,S4,S5等を覆っている。
前記側面部51bには、後述する取付け片部53が溶着され、該取付け片部53よりも下側には、上記下枠40の排水通路42bを流通した雨水や結露水等を外部へ排水するための単数もしくは複数の水抜き通路51b1が貫通形成されている。
【0042】
補強片部52は、前面部51aの下端縁と側面部51bの下端縁との間にわたる平面視略三角形状を呈し、前面部51aと前面側被覆部材41との間に治具等が差し入れられて、前面部51aが強引に変形されてしまうのを防止する。
なお、この補強片部52は、前面部51a及び側面部51bが十分な強度を有するものであれば、省かれていてもよい。
【0043】
取付け片部53は、下枠40における当接面部42の開閉体幅方向の端部に固定されるように形成された略片状の部位である。この取付け片部53は、下枠40の当接面部42の貫通孔42aに貫挿されたネジを、複数のネジ孔53aに螺合させることで、下枠40に固定される。
【0044】
なお、上記貫通孔42a及び上記ネジ孔53aの配置は、図示例に限定されるものでないが、外部から側面側被覆部材50が外されてしまうのを防止するために、図示例のように閉鎖状態の開閉体10よりも内側(躯体側)に位置することが好ましい。
また、側面側被覆部材50を下枠40に固定する手段は、上記構成に限定されるものでなく、リベット止めや溶接、嵌合等による固定手段であっても構わない。
また、側面側被覆部材50は、下枠40に一体に形成された部材としてもよい。
また、図1の例示によれば、下枠40における前面側被覆部材41の表面に側面側被覆部材50における覆い部51の前面部51aを重ね合わせるようにしているが、前面部51aの表面に前面側被覆部材41を重ね合わせる構成、すなわち前面部51aが前面側被覆部材41よりも内側になる構成としてもよい。
【0045】
上記構成の開閉装置用防犯構造A1によれば、開閉装置Aの下端側において、少なくとも二つの部材間に形成された上記隙間S1,S2,S3,S4,S5が下枠40の前面側被覆部材41及び側面側被覆部材50によって覆われるため、これら隙間S1,S2,S3,S4,S5に治具等が差し入れられて、開閉体10の下端側や、座板部材11内の施錠機構、ガイドレール30の下端側、固定部材60の下端等が壊され、開閉体10が開放されてしまうのを防止することができる。
しかも、仮に開閉体10の座板部材11が外方側(図2によれば左方側)へ引っ張られた場合、その座板部材11に前面側被覆部材41の内面を当接させることで、開閉体10及び座板部材11が開閉体幅方向に略弓状に変形させられてしまうのを抑制する。したがって、外方側へ引っ張られた開閉体10下端の内側に、下方から手や治具等が差し入れられて、施錠機構が開放されてしまうのを防止することができる。
更に、仮に開閉体10とガイドレール30内面との間に治具等が差し入れられて、横断面略コ字状のガイドレール30に開閉体厚さ方向の拡開力が作用したとしても、前面側被覆部材41がガイドレール30の外方側の面に当接するため、前記拡開力によるガイドレール30の変形を抑制することができる。なお、施錠機構を有する開閉体閉鎖方向の端部側においては、開閉体10とガイドレール30内面との間の隙間が前面側被覆部材41により覆われているため、第三者による治具等の差し入れが防止される。
【0046】
次に、本発明に係わる他の開閉装置用防犯構造A2について説明する。なお、以下の構成において、上述した開閉装置A及び開閉装置用防犯構造A1と略同様の箇所については、同一符号を付けることで重複する詳細説明を省略する。
【0047】
この開閉装置用防犯構造A2は、従来構造の開閉装置A’における開閉体閉鎖方向の端部側に具備されている(図5参照)。
【0048】
開閉装置A’は、上記開閉装置Aのものと略同構成の開閉体10、収納ケース20、ガイドレール30,30、及び固定部材60と、上記下枠40から前面側被覆部材41における当接面部42よりも上側の部分を省いた構成の下枠40’とを具備してなり、開閉体閉鎖方向の端部側に被覆部材70が装着される。
【0049】
被覆部材70は、単数もしくは複数の金属板材を曲げ加工や溶接等することにより、前面部71、側面部72,72、底面部73等からなる一体状に形成された部材である。
【0050】
前面部71は、正面視略長尺矩形状を呈し、上記下枠40における前面側被覆部材41同様に、閉鎖状態にある開閉体10の座板部材11と下枠40’、各ガイドレール30の下端と下枠40’等、開閉装置A’における開閉体閉鎖方向の端部側において、接触または近接し合う少なくとも二つの部材に跨るように配設される。
そして、この前面部71は、閉鎖状態にある開閉体10の座板部材11と下枠40’との隙間S1や、各ガイドレール30の下端と下枠40’との間の隙間S2における前面側部位等、開閉装置A’における開閉体閉鎖方向の端部側に形成された隙間を、外部側に露出させないように覆っている。
更に、この前面部71は、座板部材11に近接するとともに、各ガイドレール30に近接又は接触することで、座板部材11及びガイドレール30の外方側への変形を抑制している。
【0051】
また、この前面部71には、厚さ方向へ貫通する単数もしくは複数の水抜き通路71aが形成されている。
各水抜き通路71aは、下枠40’上面の外部側の端縁部に対応する高さ位置に配置され、下枠40’上面の雨水や結露水等を、直接外部へ排水する。
この水抜き通路71aは、治具等が挿入されることがない程度の高さ寸法のスリット状に形成されている。
また、この水抜き通路71aは、治具等が差し入れられて施錠機構が壊されてしまうようなことがないように、施錠機構の主要部分(例えば、鍵バーや施錠操作部等)を避けた位置に配置されるのが好ましく、本実施の形態によれば、施錠機構の操作部が設けられた開閉体幅方向の中央側を避け、更に施錠機構の鍵バーが出没する開閉体幅方向の両端側を避けた配置としている。
また、水抜き通路71aは、隙間S1へ向かって治具等が挿入されることがないように、排水流量を確保可能な範囲内で面積を極力小さくすることが好ましい。
【0052】
各側面部72は、上記前面部71の幅方向の両端部に略直角状に連設され、上記側面側被覆部材50と略同様にして、各ガイドレール30の下端と下枠40’、固定部材60と下枠40、固定部材60とガイドレール30等、近接または接触し合う少なくとも二つの部材に跨るように配設されている。
そして、各側面部72,72は、各ガイドレール30の下端と下枠40’との間の隙間S2における側面側部位や、固定部材60と下枠40との間の隙間S3や、固定部材60とガイドレール30との間の隙間S4等を、外部側に露出させないように覆っている。
【0053】
底面部73は、上記前面部71及び側面部72,72の下端縁に溶着されて、当該被覆部材70を補強している。
なお、この底面部73は、前面部71及び側面部72,72が十分な強度を有するものであれば、省いた構成とすることも可能である。
【0054】
上記構成の被覆部材70を固定する位置は、下枠40や、ガイドレール30、固定部材60、当該開閉装置A’が設置される躯体等、何れの部位であってもよい。そして、その固定手段は、ネジ止め、リベット止め、溶接、嵌合等、何れの手段であってもよい。
【0055】
上記開閉装置用防犯構造A2によれば、被覆部材70により上記隙間S1,S2,S3,S4等を覆うことで、これら隙間に対する治具等の差し入れを阻むとともに、開閉体10及びガイドレール30が変形させられてしまうのを抑制できる上、被覆部材70が下枠40’と別体に構成されているため、開閉装置が従来の構成である場合や既設のものである場合等にも、該被覆部材70を装着して、防犯性を向上することができる。
【0056】
次に、本発明に係わる他の開閉装置用防犯構造A3について説明する。なお、以下の構成において、上述した開閉装置A、開閉装置用防犯構造A1、及び開閉装置用防犯構造A2と略同様の箇所については、同一符号を付けることで重複する詳細説明を省略する。
【0057】
この開閉装置用防犯構造A3は、開閉装置A”における開閉体閉鎖方向の端部側に具備されている(図6参照)。
【0058】
開閉装置A”は、開閉体10’と、上記開閉装置Aのものと略同構成の収納ケース20、ガイドレール30,30、及び固定部材60と、下枠80とを具備してなり、前記下枠80に被覆部材82を備えている。
【0059】
開閉体10’は、上述した開閉装置Aの開閉体10と略同様に複数のスラットを開閉体開閉方向へ連接するとともに、上記開閉体10における座板部材11を、座板部材11’に置換した構成となっている。
【0060】
座板部材11’は、開閉体10’の幅方向に沿う長尺状に形成されるとともに、上記スラットと比較して開閉体幅方向に撓み難い断面形状、例えば断面略矩形枠状や断面略逆T字状、断面略コ字状等の形状に形成され、複数の上記スラットにおける閉鎖方向の端部に接続されている。
この座板部材11’の外面(図7によれば右側面)には、後述する下枠80の被覆部材82の上端よりも若干上側となる位置に、水切り板11bが該座板部材11’と一体的に設けられている。
【0061】
この水切り板11bは、外方斜め下方へ突出する傾斜面部11b1と該傾斜面部11b1の突端から下方へ突出する前面部11b2とからなる断面略横向きL字状を呈し、開閉体10’の幅方向に沿って長尺状に設けられている。
この水切り板11bは、座板部材11’の成形時に一体に形成されたものでもよいし、座板部材11’とは別体の部材を溶接やねじ止め、リベット止め、嵌合等の固定手段により座板部材11’と一体的となるように固定したものであってもよい。
【0062】
そして、この水切り板11bは、開閉体10’の外面に付着する雨水等を、被覆部材82の外側へ排水する作用を奏するとともに、開閉体10’と被覆部材82との間に治具等が挿入されるのを阻む作用も奏する。
【0063】
また、座板部材11’における開閉体閉鎖方向の端部側(図示例によれば下端側)には、被覆部材82の内面へ向かって突出する係合突部11cが設けられている。
この係合突部11cは、閉鎖状態の開閉体10’における座板部材11’が被覆部材82を乗り越えるようにして外方へ(図8によれば外方斜め上方へ)引っ張られた際に、被覆部材82の被係合突部82aと係合するように、開閉体幅方向の略全体にわたって配設されている。
【0064】
また、座板部材11’の内側には、該座板部材11’の両端各々から鍵バー11d(図9参照)を出没させる施錠機構が備えられている。この施錠機構は、開閉体10’が閉鎖された際に、座板部材11’の幅方向の各端部から前記鍵バーをガイドレール30内へ向けて突出して該ガイドレール30内の係合部30aの下側に係合させ、また操作部(図示せず)を開錠操作することにより前記鍵バーを座板部材11’の各端部内へ没入させる機構である。
【0065】
下枠80は、外方へ向かって下り勾配状の当接面部81と、該当接面部81の前端側(図7によれば右端側)に略垂直状に立ち上げられた被覆部材82とを具備するとともに、開閉体幅方向にわたって長尺状に形成された部材であり、単数もしくは複数の金属板材を曲げ加工や溶接等することにより一体的に構成されている。
【0066】
前記当接面部81は、平面視略長尺矩形状を呈し、その前記被覆部材82側に、上下貫通状の水抜き通路81a(図7参照)を単数もしくは複数備えることで、開閉体10’内に浸入した雨水や結露水等を下方へ排水するようにしている。
この水抜き通路81aは、上記開閉装置用防犯構造A1や開閉装置用防犯構造A2のように、被覆部材82に貫通状に設けることも可能であるが、本実施の形態の一例によれば、上記のように当接面部81の被覆部材82側に設けることで、排水性を良好にするとともに、外部から見え難い配置としている。
【0067】
被覆部材82は、正面視略長尺矩形状を呈し、閉鎖状態にある開閉体10’の座板部材11’と下枠80の当接面部81、各ガイドレール30の下端と前記当接面部81等、当該開閉装置A3における開閉体閉鎖方向の端部側において、接触または近接し合う少なくとも二つの部材に跨るようにして配設されている。
そして、この被覆部材82は、閉鎖状態にある開閉体10’の座板部材11’と下枠80の当接面部81との間に形成される若干の隙間S1(図6参照)や、各ガイドレール30の下端と前記当接面部81との間に形成された若干の隙間S2における前面側部位等、当該開閉装置Aにおける開閉体閉鎖方向の端部側に形成された隙間を、外部に露出させないように覆っている。
更に、この被覆部材82は、開閉体10’に近接するとともに、ガイドレール30に近接又は接触することで、開閉体10’及びガイドレール30の外方側への変形を抑制している。
【0068】
なお、本実施の形態の好ましい一例によれば、この被覆部材82は、開閉体10’が開閉体幅方向において略弓状に変形させられてしまうのを抑制するように、その上部側を、開閉体幅方向における変形に強い断面略凹状に形成している(図7及び8参照)。
また、この被覆部材82の高さ寸法は、外部から上記施錠機構(鍵バー11dを含む)が壊されたり開錠されたりするのを阻むように、少なくとも座板部材11’内の上記施錠機構(鍵バー11dを含む)を部分的または全体的に覆う高さに設定されている。
【0069】
また、被覆部材82の上端側には、上述した座板部材11’の係合突部11cと係合し合うように、開閉体10’へ向かって突出する被係合突部82aが、開閉体幅方向の略全体にわたって配設されている。
【0070】
よって、上記構成の開閉装置用防犯構造A3によれば、開閉体10’が閉鎖された状態で、上記隙間S1,S2へ治具等が挿入されるのを被係合突部82aにより阻むことができる上、開閉体10’が手前方向へ引き出されるのを同被覆部材82開閉装置Aにより阻むことができる(図7(b)参照)。
更に、図8に示すように、仮に水切り板11bが手で捕まれて外方斜め上方へ引っ張られた際には、座板部材11’の係合突部11cが被覆部材82の被係合突部82aに当接するため、座板部材11’が弓状に変形させられてしまうのを阻むことができる。
また、図9に示すように、ガイドレール30の前面部31に近接または接触して被覆部材82が配設されるため、治具等により前記前面部31が手前方向(図示によれば下方)へ変形させられてしまうのを阻むことができる。
【0071】
実施の形態は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような作用効果を奏する。
一手段によれば、剛性材料からなる被覆部材を上記複数の部材の内の一つに設けるとともに同複数の部材の内の他の部材に対して外方側から接触または近接させているため、前記他の部材が第三者により外方側へ変形させられてしまうのを、被覆部材によって抑制することができる。
したがって、第三者による開閉体の開放行為を抑制することで、防犯性を向上した開閉装置用防犯構造を提供することができる。
【0072】
更に、他の手段によれば、上記複数の部材間の隙間に、例えば治具等が差し入れられるのを、被覆部材によって阻むことができる。
したがって、例えば治具等により開閉体や、ガイドレール、施錠機構等が壊されたり変形させられたりして、開閉体が強引に開放されてしまうのを防止することができ、ひいては、開閉装置の防犯性を一層向上することができる。
【0073】
更に、他の手段によれば、開閉体の閉鎖方向の端部と、該端部により当接される部位との間の隙間に治具等が差し入れられ、開閉体が強引に開放されたり施錠装置が開錠されたり等の行為を、被覆部材により阻むことができ、ひいては、開閉装置の防犯性をより向上することができる。
しかも、例えば閉鎖状態にある開閉体が強引に外方側へ引っ張られた場合には、開閉体の閉鎖方向の端部が被覆部材の内面に当接するため、開閉体が弓状に変形させられてしまうのを阻むことができる。
【0074】
更に、他の手段によれば、ガイドレールと該ガイドレールが接触する部位との間の隙間に治具等が差し入れられ、該治具等によりガイドレールが外されたり壊されたり等の行為を、被覆部材により阻むことができ、ひいては、開閉装置の防犯性をより向上することができる。
しかも、被覆部材がガイドレールに外方側から接触または近接しているため、ガイドレールが開閉体厚さ方向へ拡開されるようにして変形されてしまうのを阻むことができる。
【0075】
更に、他の手段によれば、開閉体の閉鎖方向の端部側やガイドレールの端部側等に形成される隙間を、被覆部材により連続的に覆っているため、該隙間に治具等を一層差し入れ難くすることができる上、開閉体及びガイドレールが変形させられてしまうのをより阻むことができ、ひいては、開閉装置の防犯性を一層向上することができる。
【0076】
更に、他の手段によれば、被覆部材を簡素で頑強な構造とすることができ、ひいては、開閉装置の生産性及び防犯性を、より向上することができる。
【0077】
更に、他の手段によれば、開閉体の閉鎖方向の端部側が被覆部材を乗り越えるようにして外方へ引っ張られたとしても、開閉体の係合突部と被覆部材の被係合突部とが係合し合うため、その引っ張られた開閉体の前記端部側が被覆部材よりも外方へ引き出されてしまうのを阻むことができ、ひいては、開閉装置の防犯性をより向上することができる。
【0078】
更に、他の手段によれば、雨水や結露水等を、被覆部材の内側に溜まった場合に、水抜き通路によって外部へ排水することができる。
【0079】
更に、他の手段によれば、特に施錠機構に対する開錠行為や破損行為が被覆部材によって阻まれるため、開閉装置の防犯性を一層向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる開閉装置用防犯構造の一例が適用された開閉装置を示す斜視図。
【図2】 同開閉装置の要部縦断面図。
【図3】 ガイドレール側の被覆部材の一例を示す背面側斜視図。
【図4】 開閉体側の被覆部材の一例を示す背面側斜視図。
【図5】 本発明に係わる開閉装置用防犯構造の他例が適用された開閉装置を示す斜視図。
【図6】 本発明に係わる開閉装置用防犯構造の他例が適用された開閉装置を示す斜視図。
【図7】 同開閉装置用防犯構造の他例の要部縦断面図であり、(a)は開閉体が閉じられた状態を示し、(b)は閉じられた状態の開閉体が手前へ引っ張られた状態を示す。
【図8】 同開閉装置用防犯構造の他例の要部縦断面図であり、閉じられた状態の開閉体が手前斜め上方へ引っ張られた状態を示す。
【図9】 同開閉装置用防犯構造の他例の要部横断面図であり、開閉体が閉じられた状態を示す。
【符号の説明】
10:開閉体
11,11’:座板部材
11c:係合突部
40,40’:下枠
41:前面側被覆部材
41a:水抜き通路
50:側面側被覆部材
51:覆い部
51b1:水抜き通路
70:被覆部材
71a:水抜き通路
80:下枠
82:被覆部材
82a:被係合突部
81a:水抜き通路
A,A’,A”:開閉装置
A1,A2,A3:開閉装置用防犯構造

Claims (7)

  1. 開閉体を上下方向へ開閉動作させる開閉装置における下端部側に、閉鎖状態の前記開閉体における閉鎖方向の端部と、該端部により当接される当接面部とに跨って、剛性材料からなる被覆部材が設けられ、
    該被覆部材は、前記当接面部に一体的に設けられるとともに、閉鎖状態の前記開閉体における閉鎖方向の端部に対して外方側から接触または近接し、
    前記開閉体の下端部側には、前記当接面部に当接可能な二つの突部が設けられ、
    前記二つの突部の内の一方は、前記開閉体を構成するスラットの略真下側に配置されるとともに、その突端に、前記被覆部材へ向かって突出する係合突部を有し、
    前記二つの突部の内の他方は、前記一方の突部の後方側に間隔を置いて配置され、
    前記被覆部材には、前記開閉体へ向かって突出する被係合突部が設けられ、
    前記係合突部と前記被係合突部とは、閉鎖状態の前記開閉体の下端部側が前記被覆部材を乗り越えるようにして外方へ引っ張られた際に、互いに係合し合うことで前記乗り越えを阻むように設けられていることを特徴とする開閉装置用防犯構造。
  2. 上記係合突部は、閉鎖状態の上記開閉体の下端部側が上記被覆部材を乗り越えるようにして外方斜め上方へ引っ張られた際に、上記被覆部材の上記被係合突部と係合するように、開閉体幅方向の略全体にわたって配設されていることを特徴とする請求項1記載の開閉装置用防犯構造。
  3. 上記当接面部は、前方へ向かう下り勾配状に形成され、その前端側であって上記被覆部材の近傍となる位置に、上記被覆部材の内側に溜まる水を上記被覆部材外へ排水する水抜き通路を有することを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置用防犯構造。
  4. 上記被覆部材は、閉鎖状態の前記開閉体における閉鎖方向の端部と、該端部により当接される上記当接面部との間の隙間を外部側に露出させないように覆っていることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の開閉装置用防犯構造。
  5. 上記被覆部材は、上記開閉体を開閉方向へ案内するガイドレールと、該ガイドレールに接触する部位との間の隙間を外部側に露出させないように覆っていることを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の開閉装置用防犯構造。
  6. 上記被覆部材は、上記開閉体の閉鎖方向の端部と該端部により当接される部位との間の隙間、及び上記ガイドレールと上記ガイドレールに接触する部位との間の隙間を、連続的に覆うように設けられていることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の開閉装置用防犯構造。
  7. 上記開閉装置には、上記開閉体を閉鎖状態で施錠する施錠機構が具備され、
    上記被覆部材は、前記施錠機構を備えた部位を覆うようにして設けられていることを特徴とする請求項1乃至6何れか1項記載の開閉装置用防犯構造。
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