JP4187472B2 - 光学式情報読取装置およびその操作方法 - Google Patents

光学式情報読取装置およびその操作方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレーザ光を加工対象物に照射して印字などの加工を行うレーザ加工装置であって、特に文字や記号、図形などのマークを形成する走査型のレーザ加工装置およびレーザ加工方法に関する。
【0002】
【背景技術】
走査型のレーザ加工装置は、レーザ光を所定の領域内において走査して、部品や製品などの加工対象物の表面に対しレーザ光を照射して印字などの加工を行う(例えば特開昭64−11083号公報参照)。走査型レーザ加工装置では、静止している加工対象物や移動中の加工対象物に対してレーザ光を照射してレーザ加工を行う。
【0003】
2次元走査型のポジション制御回路をもつレーザ加工装置では、2次元走査を制御できる領域に制限がある。制限されたレーザ加工可能な範囲内でレーザ光を走査して、加工対象物にレーザ光を照射し加工する。一般に加工領域の中央部分は、光学系の対物レンズの中心を使って照射されるため精度のよい加工が得られる。これは対物レンズの中心付近は光学特性が良いからである。逆に加工領域の端部に近づく程、言い換えると対物レンズの中心から外れる程、対物レンズの光学的歪みが大きくなり、加工精度は悪くなる。加工領域の中心部分から外れた周辺部分の領域では、対物レンズの中心部分に比してレーザ光が対物レンズから斜めに照射されるため、レーザ光のスポットまでの距離が長くなる。このため焦点にボケが生じると共に、単位面積当りの照射エネルギーが小さくなって精度のよい加工ができない。
【0004】
加工領域の全体を利用した加工とすると、広い作業領域をとることができ一度に加工できる処理量が多くなり使い勝手がよい。その反面、対物レンズの中心から離れた領域になる程、光学的な歪みが大きくなり加工精度が悪くなっていく。一方、精度のよい加工を実現するためには加工領域を対物レンズの中心付近に設定する必要があるが、この場合は加工領域が狭くなり一度に処理できる量が減り使い勝手が悪くなるという問題があった。
【0005】
加工対象物が静止している静止加工の場合は、加工目的によって任意に加工領域を設定することができる。例えば加工精度が要求される場面ではこれに応じて加工領域を狭く設定し、処理量や速度を要求される場合は逆に加工領域を広く設定する。このように静止加工においては、加工精度の高低と加工領域の広さのバランスに応じて加工領域を適宜設定することが可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、加工対象物が移動している移動加工の場合には、加工領域を任意に設定することができないという問題があった。静止加工の場合は、図1に示すように縦棒を印字しようとすると、単純にAからBに走査部を走査させてA−B線を印字する。一方、加工対象物が移動している移動加工の場合、図1の静止加工と同様にA→Bに線を印字しようとすると、図2に示すように加工対象物の移動に合わせて加工終了位置をBでなくB’に変更し、A−B’線に印字しなければならない。しかしながら、上述のようにB’は対物レンズの中心から遠くなるため光学的な歪が大きくなり、AからB’に近付くに従って印字加工の精度が低下し、結果として高品質な印字を得ることができないという問題があった。
【0007】
特に従来のレーザ加工装置では、加工を開始する加工開始位置は一定位置に固定されていることが多く、加工内容に応じて加工開始位置を変更することができなかった。例えば精度の高い加工を得るために対物レンズの中心を使用するよう加工開始位置を図7(b)のように中心付近に設定したり、あるいは図7(a)のように広い加工領域をとるために加工開始位置を加工領域の限界付近(図7(a)において右端付近)としていた。加工開始位置を固定してしまうと、加工精度や速度といった様々な加工条件に応じた適切な加工を実現することができない。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するために開発されたものである。本発明の主な目的は、移動する加工対象物に対しても所望の加工を実現できるようにレーザ光を走査させる領域を調整可能なレーザ加工装置およびレーザ加工方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載されるレーザ加工装置は、レーザ光による加工が可能な加工領域内において、搬送中の加工対象物に対しレーザ光を走査させて照射することで前記加工対象物を所望の加工パターンに加工するようにしてなるレーザ加工装置において、上記レーザ加工装置は、レーザ光を発生させるためのレーザ発振器と、前記レーザ発振器より出射されるレーザ光を前記加工領域内において走査させるための走査部と、前記走査部により走査されるレーザ光を前記加工対象物に向けて出射するための対物レンズと、前記レーザ発振器および前記走査部を制御するための制御部と、前記加工パターンを設定するための加工パターン設定部と、搬送中の前記加工対象物に対して前記加工パターンで加工するように前記加工対象物の移動に追従してレーザ光を走査させる走査パターンを、前記加工パターンと前記加工対象物の搬送速度に基づいて演算するための走査パターン演算部と、前記加工対象物が搬送される方向における前記走査パターンの長さの中心と、前記加工領域の中心とがほぼ一致するように前記走査パターンを位置させるべく前記加工パターンについてレーザ加工を開始する加工開始位置およびレーザ加工を終了する加工終了位置を演算するための加工位置演算部とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項2に記載されるレーザ加工装置は、レーザ光による加工が可能な加工領域内において、移動中の加工対象物に対しレーザ光を走査させて照射することで前記加工対象物を所望の加工パターンに加工するようにしてなるレーザ加工装置において、上記レーザ加工装置は、レーザ光を発生させるためのレーザ発振器と、前記レーザ発振器より出射されるレーザ光を前記加工領域内において走査させるための走査部と、前記走査部により走査されるレーザ光を前記加工対象物に向けて出射するための対物レンズと、前記レーザ発振器および前記走査部を制御するための制御部と、前記加工パターンを設定するための加工パターン設定部と、移動中の前記加工対象物に対して前記加工パターンで加工するように前記加工対象物の移動に追従してレーザ光を走査させる走査パターンを、前記加工パターンと前記加工対象物の移動速度に基づいて演算するための走査パターン演算部と、前記加工対象物が移動される方向における前記走査パターンの長さの中心と、前記加工領域の中心とがほぼ一致するように前記走査パターンを位置させるべく前記加工パターンについてレーザ加工を開始する加工開始位置およびレーザ加工を終了する加工終了位置を演算するための加工位置演算部とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項3に記載されるレーザ加工装置は、レーザ光による加工が可能な加工領域内において、回転する加工対象物に対しレーザ光を走査させて照射することで前記加工対象物を所望の加工パターンに加工するようにしてなるレーザ加工装置において、上記レーザ加工装置は、レーザ光を発生させるためのレーザ発振器と、前記レーザ発振器より出射されるレーザ光を前記加工領域内において走査させるための走査部と、前記走査部により走査されるレーザ光を前記加工対象物に向けて出射するための対物レンズと、前記レーザ発振器および前記走査部を制御するための制御部と、前記加工パターンを設定するための加工パターン設定部と、回転中の前記加工対象物に対して前記加工パターンで加工するように前記加工対象物の移動に追従してレーザ光を走査させる走査パターンを、前記加工パターンと前記加工対象物の回転速度に基づいて演算するための走査パターン演算部と、前記加工対象物が回転する方向における前記走査パターンの長さの中心と、前記加工領域の中心とがほぼ一致するように前記走査パターンを位置させるべく前記加工パターンについてレーザ加工を開始する加工開始位置およびレーザ加工を終了する加工終了位置を演算するための加工位置演算部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
前記走査パターンに従ってレーザ光を走査させる領域を前記加工領域のほぼ中央に位置させるとは、完全に両者の中心点ないし中心線が一致することのみに限られず、所定の許容範囲内に位置させる場合を含む。許容範囲は、光学系の対物レンズの精度や加工の条件などによって適宜設定される。例えば、加工領域の全長の中心位置から、全長の±10%の範囲内などの設定をユーザが入力する。あるいは加工位置演算部が加工条件に応じて演算、あるいは所定のテーブルに基づいて設定してもよい。
【0013】
さらに、本発明の請求項に記載されるレーザ加工装置は、請求項1から3のいずれか一に記載される特徴に加えて、前記加工領域の中心と、前記対物レンズの中心とがほぼ一致するように前記加工領域を設定していることを特徴とする。
よって、加工位置演算部は前記加工対象物が搬送される方向における前記走査パターンの長さの中心と、前記搬送方向における前記対物レンズの中心とがほぼ一致するように前記走査パターンを位置させるように前記加工パターンについてレーザ加工を開始する加工開始位置およびレーザ加工を終了する。
【0014】
さらにまた、本発明の請求項に記載されるレーザ加工装置は、請求項1からのいずれかに記載される特徴に加えて、前記走査パターンと前記加工領域の大きさに応じて、前記制御部が前記走査部の走査速度を制御することを特徴とする。
【0015】
例えば加工パターンが加工対象物の搬送方向に長い場合や加工対象物の速度が相対的に速い場合など、走査パターンの長さが加工領域の長さを超える場合、レーザ光の走査速度を上げ、さらに必要に応じて加工開始位置を搬送方向の上流側の早い位置にすることで加工領域内に収め加工を可能とする。走査速度の調整やその他の調整は、自動的に行わせることができる。
【0016】
さらにまた、本発明の請求項に記載されるレーザ加工装置は、請求項1からのいずれかに記載される特徴に加えて、前記走査パターン、前記加工領域の大きさ、およびレーザ出力に応じて、前記制御部が前記走査部の走査速度を制御することを特徴とする。加工対象物の材質や所望の印字太さなどの加工度合いに応じてレーザ加工の強度を調整するものである。
【0017】
さらにまた、本発明の請求項に記載されるレーザ加工装置は、請求項1からのいずれかに記載される特徴に加えて、前記レーザ加工装置がさらに、前記加工パターンの加工に許容される時間の設定を含む加工条件を入力するための加工条件入力部を備え、入力された加工条件に基づいて、前記加工位置演算部が加工開始位置を自動的に設定することを特徴とする。
【0018】
さらにまた、本発明の請求項に記載されるレーザ加工装置は、請求項1からのいずれかに記載される特徴に加えて、前記レーザ加工装置がさらに、前記加工対象物の速度を入力するための加工条件入力部を備え、入力された前記速度に基づいて前記加工位置演算部が適切な加工開始位置および加工終了位置ならびに前記走査部の走査速度を演算することを特徴とする。
【0019】
さらにまた、本発明の請求項に記載されるレーザ加工装置は、請求項1からのいずれかに記載される特徴に加えて、前記レーザ加工装置がさらに、前記加工対象物の速度および前記走査部の走査速度を入力するための加工条件入力部を備え、入力された前記速度および走査速度に基づいて前記加工位置演算部が適切な加工開始位置および加工終了位置を演算することを特徴とする。
【0020】
さらにまた、本発明の請求項10に記載されるレーザ加工装置は、請求項1からのいずれかに記載される特徴に加えて、前記レーザ加工装置がさらに、前記加工対象物の速度および加工開始位置を入力するための加工条件入力部を備え、入力された前記速度および加工開始位置に基づいて走査部の走査速度が演算されることを特徴とする。
【0021】
さらにまた、本発明の請求項11に記載されるレーザ加工装置は、請求項から10のいずれかに記載される特徴に加えて、前記加工条件入力部からさらにレーザ出力が入力可能であり、入力されたレーザ出力に基づいて適切な加工条件が設定されることを特徴とする。
【0022】
さらにまた、本発明の請求項12に記載されるレーザ加工装置は、請求項から11のいずれかに記載される特徴に加えて、前記加工条件入力部から入力された加工条件が妥当か否かを前記加工位置演算部が判定し、妥当でないと判定した場合は入力条件異常を報告することを特徴とする。
【0023】
報告は、例えば加工条件入力部や表示部に警告メッセージを表示する。さらに警告音や音声ガイダンスで操作者に知らせたり、表示部の色を変えたり点滅表示させるなどして操作者の注意を喚起する。
【0024】
さらにまた、本発明の請求項13に記載されるレーザ加工装置は、請求項から11のいずれかに記載される特徴に加えて、前記加工条件入力部から入力された加工条件が妥当か否かを前記加工位置演算部が判定し、妥当でないと判定した場合は前記加工位置演算部が自動的に適正な値に修正することを特徴とする。
【0025】
また、本発明の請求項1に記載されるレーザ加工方法は、加工パターンと、前記加工パターンの加工に許容される時間と、加工対象物の搬送速度を入力するステップと、前記加工パターンに基づいて前記加工対象物が搬送される方向における前記加工パターンの長さを演算するステップと、前記演算された加工パターンの長さおよび前記加工パターンの加工に許容される時間に基づいて、走査部の走査速度を演算するステップと、前記加工パターンの加工に許容される時間と加工対象物の搬送速度に基づいて走査パターンの搬送方向における長さを演算するステップと、前記演算された走査パターンの搬送方向における長さの中心と、前記搬送方向における前記対物レンズの中心とがほぼ一致するように加工開始位置を設定するステップとを備えることを特徴とする。
【0026】
【0027】
また、本発明の請求項1に記載されるレーザ加工方法は、加工パターンと、前記加工パターンの加工に許容される時間と、加工対象物の移動速度を入力するステップと、前記加工パターンに基づいて前記加工対象物が移動される方向における前記加工パターンの長さを演算するステップと、前記演算された加工パターンの長さおよび前記加工パターンの加工に許容される時間に基づいて、走査部の走査速度を演算するステップと、前記加工パターンの加工に許容される時間と加工対象物の移動速度に基づいて走査パターンの移動方向における長さを演算するステップと、前記演算された走査パターンの移動方向における長さの中心と、前記移動方向における前記対物レンズの中心とがほぼ一致するように加工開始位置を設定するステップとを備えることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するためのレーザ加工装置およびレーザ加工方法を例示するものであって、本発明はレーザ加工装置およびレーザ加工方法を以下のものに特定しない。
【0029】
さらに、この明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係などは、説明を明確にするため誇張していることがある。また、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよい。
【0030】
以下の実施例では、レーザ加工装置およびレーザ加工方法として、加工対象物に刻印や印字を行うレーザマーキング装置やレーザーマーカに適用する例を説明する。もちろん、印字用途に限られずレーザの出力レベルや加工対象物などに応じて、印字用途以外の分野、例えば切断、溶接といった各種の加工分野にも応用可能であることはいうまでもない。
【0031】
本発明の実施例に係るレーザ加工装置やレーザ加工方法は、対物レンズの中心付近を最大限利用して対物レンズの光学的な歪みの少ない領域でレーザ光を走査させることにより、高品質な加工を行うものである。この目的を達成するため、本明細書において中心とは、主として対物レンズの中心軸または光軸を意味する。一般には、加工領域はその中心が対物レンズの中心とほぼ一致するように設定される。したがって、加工領域の中心とは、主として加工対象物の送り方向における中心を意味する。
【0032】
ただ、使用目的や状況に応じて、加工領域と対物レンズの中心が一致しないような設定とすることも可能である。また、本発明の他の実施例として、加工対象物の送り方向に垂直な方向に対しても中心に位置させるよう制御することも可能である。例えば、加工対象物が送り方向に対して若干左右にぶれるような場合でも、上述の送り方向における中心位置合わせに加えて、幅方向にも中心位置に位置するよう補正を行うことができる。
【0033】
このような加工領域の中心に対して、走査パターンがほぼ中央に位置するようにセンタリングする。走査パターンの中心は、加工領域の中心とほぼ一致するように設定され、例えば加工領域の中心から数%〜十数%の範囲内に収めるように設定される。
【0034】
本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置およびレーザ加工方法は、レーザ光の走査領域として対物レンズの中心部分の領域を利用している。従来、加工開始位置は一定位置に固定されていることが一般的であった。しかしながらこの方法では、印字の加工領域は目標領域として広い領域を設定している。いいかえると加工可能最大領域の端部付近も加工領域として利用しているため、光学系のゆがみによる精度の低下がみられた。また、加工領域を設定可能な加工可能最大領域の内で中心部分に設定し、周辺部分に設定しない方法も考えられるが、この場合は中心部分のみしか加工できないため一度に加工できる量が制限されてしまい、高速な加工ができないという問題がある。
【0035】
これに対し本発明では、別のアプローチを採用している。すなわち、レーザ光を走査させる走査パターンが加工領域の中心部分となるようにシフトさせて、対物レンズの中心部分から照射されるレーザ光で印字するものである。これにより、光学系の歪みの少ない領域を使って加工できるため、精度を向上させるものである。この方法は、従来のレーザ光の走査速度を遅くする方法よりも、光学系の精度の良い部分を利用できるため、印字精度の向上の面では有利である。
【0036】
このように、本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置およびレーザ加工方法では、加工精度の面で相対的に優位な加工領域の中心部分をレーザ光を走査させる領域として最大限利用できる。搬送中の加工対象物に対してレーザ光を走査させる領域を、加工領域の中央付近に設定する具体的な手順を、図2および図3に基づいて説明する。図3は、図2の背景技術と対比して本発明の概念を説明する模式図である。図3に示すように、レーザ光を走査させる領域が中央揃えされるよう、加工開始位置をAからA”に変更する。図2の背景技術では、加工開始位置をAとし、この位置に加工対象物が搬送されてきた時点から加工を開始していた。これに対し図3に示す本発明の実施の形態では、加工対象物の加工位置がA”に到った時点から加工を開始する。その結果、A”からB”まで加工が行われ、図2の例と比較して加工の軌跡すなわち走査パターンが中心に移動させられたことが明らかとなる。すなわち、AB’の中点が加工領域の中心となるように開始位置を設定してやる。その結果、レーザ光は加工領域の中心付近で走査されるため、精度の良い加工が実現される。
【0037】
さらに、加工対象物の搬送速度が速い場合は、図4に示すようにAB”’の傾きが大きくなる。言い換えると、走査パターンが搬送方向に長くなる。この場合も走査パターンを加工領域において中央揃えし、加工開始位置をさらに早い位置、図4においてより右側のA””に設定してやる。これによって走査パターンはA””B””となり、搬送速度が速い場合でもレーザ光の走査する領域を加工領域の中心付近を利用できる。さらに、図4のAB”’のように走査パターンが加工領域からはみ出してしまうと、通常であれば最後の部分の加工ができなくなり不完全な加工となるか、あるいはレーザ光の走査速度を上げて短時間で加工させなければならず、エネルギーが不十分で加工精度が悪くなるといった問題が生じる。本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置およびレーザ加工方法は、走査パターンのセンタリングによってこのような問題点も解決し、加工領域を最大限に利用した精度の良い加工を実現する。
【0038】
[走査パターン]
所望の加工パターンで加工対象物に加工したい場合に、レーザ光をどのように走査するかを示すパターンを本明細書では走査パターンと呼ぶ。例えば、加工対象物に「A」の文字を印字する場合の、(a)加工パターンと、(b)加工対象物が静止する静止加工の場合の走査パターンと、(c)加工対象物が移動する移動加工の場合の走査パターンについて、図5に一例を示す。図において波線は印字位置を移動させるのみであり、印字は行っていない。また印字を行う順序はこの例に限られずパターンの形状に応じて適宜設定することができる。印字の順序によって加工開始位置と加工終了位置が変化するため、走査部の移動の効率や速度を考慮して最適な走査パターンとなるように設定する。
【0039】
図5(c)に示すように、搬送される加工対象物に対して加工する場合は、移動に追従してレーザ光を走査させる必要があるため、走査パターンの形状は加工パターンを搬送方向に長く引き延ばしたようなパターンとなる。以下の実施例では、移動加工について説明する。
【0040】
[レーザマーカ]
図6は本発明の実施例に係るレーザマーカの構成を示す。図6において、レーザ発振器1は例えばYAGレーザやCOレーザであり、駆動電源部2からの電流により発振されてレーザ光Lを出射する。レーザ発振器1から出射されたレーザ光Lは、一対のガルバノミラー3a、3bによって反射された後、対物レンズ4により集光されて、加工対象物(ワーク)Wの表面に照射される。
【0041】
ガルバノミラー3a、3bは、スキャン光学系3を構成しており、一対のガルバノメータ5a、5bからなる光学系駆動部5により駆動される。光学系駆動部5は走査部(スキャナ)となり、これによってレーザ光Lは加工領域において二次元的に走査される。走査されるレーザ光が搬送中の加工対象物Wの表面に照射され、レーザ光のエネルギーによって加工対象物Wに印字を行う。
【0042】
各ガルバノミラー3a、3bは、駆動モータの回転軸にミラーが取り付けられ、回転軸の回動に伴ってミラーが回動するように構成されている。一方のガルバノミラー3aによりレーザ光が主走査方向Xに走査され、他方のガルバノミラー3bによりレーザ光が副走査方向Yに走査される。なお、主走査方向Xと副走査方向Yとは互いに直交する方向である。それにより、加工対象物Wの表面に文字、記号、ロゴ、図形等のマークが印字される。
【0043】
加工対象物Wは、搬送装置6により主走査方向Xと平行な方向、図6において矢印Bで示す方向に搬送される。搬送装置6はコンベヤなどで構成され、加工対象物をBの方向に搬送して加工領域に搬入する。また加工対象物Wの移動は加工対象物検出器7によって検出される。
【0044】
制御部8は、ICやシステムLSI、CPUなどで構成され、レーザ発振器1および一対のガルバノミラー3a、3bを駆動する光学系駆動部5を制御する。なお制御部8は、レーザ発振器用、ガルバノメータ用に個別に設けてもよい。
【0045】
さらにレーザマーカは、ユーザが加工条件を入力するための加工条件入力部9と、入力された加工条件に基づいて加工開始位置を演算する加工位置演算部10を備える。加工条件入力部9は、LCDなどを利用したタッチパネルやコンピュータに接続されたキーボードやマウスなどの入力機器を利用できる。加工条件入力部9から、加工パターンや加工対象物の搬送速度、走査部の走査速度、加工強度などの加工条件をユーザは入力する。加工条件は、ユーザが具体的に数値を直接入力する他、ユーザの入力した値に従ってレーザマーカ側で演算したり、予測あるいは初期設定値を設定することもできる。
【0046】
加工パターンは、印字その他加工しようとする所望のパターンであって、アルファベットやかな、漢字などの文字や数字がある。またロゴやマークなどの図形、あるいは外字など、ユーザが所定のイメージを設定することもできる。これらは一文字あるいは一図形毎に印字する場合や、複数文字列を連続して印字する場合がある。
【0047】
例えば、加工対象物の材質や硬度、印字の太さや濃さ、深さといった加工強度や精度などに応じて、加工に要求されるレーザ光は変動する。特に加工強度と走査速度は要求される精度や加工内容に特に関わるため、最適な設定を行う必要がある。そこで、所望の加工条件として加工強度をユーザが入力し、入力された加工強度に基づいて加工位置演算部10が最適な走査速度を走査パターン、加工領域の大きさなどの設定に応じて演算し、この演算結果に基づいて制御部8が走査部を制御する。
【0048】
[加工強度]
加工強度すなわち印字の濃度は、レーザ出力により調整することができる。しかし、レーザ出力がある値以下になると、印字の濃度が急激に薄くなる。このため、ある値以上のレーザ出力では、印字の濃度をレーザ発振器の出力により調整し、ある値未満のレーザ出力では、印字の濃度を走査速度およびレーザ発振器のQスイッチ周波数で調整する。YAGレーザ等の固体レーザは、Qスイッチを用いることで、連続発振を尖頭出力値(ピーク値)の高い高速繰り返しパルス発振に変えることができる。走査速度を増加させ、同時にQスイッチ周波数を増加させると、1ドット当たりのチャージ量が減少し、印字の濃度が低下する。走査速度を遅くすると印字対象物に照射されるエネルギーが多くなるため、印字の強度を増すことができ、太くあるいは深く印字される。
【0049】
[加工領域]
本発明は、加工領域のうち、光学的歪みの少ない対物レンズの中心付近を加工作業領域とするように、走査パターンの位置をシフトさせるものである。言い換えると、図8に示すように、加工対象物の搬送方向に対して加工作業領域をセンタリングしている。すなわち、加工対象物の搬送速度やレーザ光の走査速度、移動距離などを考慮して、送出される加工対象物がどの位置に到達した時点で加工を開始し、どの位置に到達するまでに加工を完了すれば、加工領域の中心で加工できるかを加工位置演算部で演算している。その結果、加工作業領域のセンタリングが実現される。例えば、加工対象物の搬送速度が遅い場合、言い換えると加工に要する時間内に加工対象物が進む移動距離が短く、走査パターンの搬送方向における長さが短い場合は、図8(a)のように加工作業領域が配置される。逆に搬送速度が速い場合は図8(b)のように加工作業領域が広がって加工領域内に配置される。
【0050】
さらに、搬送速度や加工パターンのサイズに応じて、走査パターンの配置を搬送方向にシフトさせるだけでなく、レーザ光の走査速度を調整することもできる。例えば走査パターンが加工領域よりも大きい場合、走査部の走査速度を上げることで見かけ上走査パターンを縮小する(あるいは相対的に加工領域を拡大する)ことができる。これによって走査パターンを加工領域内に納めることができる。これを実現するために、加工条件入力部9から搬送速度などの加工条件をパラメータとしてユーザに入力させ、これに基づいて加工位置演算部が加工開始位置および加工終了位置を演算し、演算結果に基づいて制御部が走査部を制御する。
【0051】
逆に走査パターンが加工領域に比して小さい場合は、走査部の走査速度を下げることにより見かけ上走査パターンを拡大(あるいは相対的に加工領域を縮小)し、加工領域を効率よく利用することができる。この場合も走査パターンを加工領域内に適切に配置するよう、加工位置演算部が走査速度を演算し、演算結果に基づいて制御部が走査部を制御する。
【0052】
なお、加工終了位置の設定は、加工対象物の搬送速度や走査部の走査速度に応じて設定されるが、実際の印字では搬送速度の不均一やその他の要因により印字に要する時間が増減して予定の加工終了位置が当初の予定位置と若干ずれる場合が生じる。そこで加工終了位置の設定に関しては目標値という位置付けとし、加工時間が若干長くなっても加工を完了できるように余裕を設けることが望ましい。例えば、加工領域の限界を加工作業領域に設定せずにマージンを設けておくことで、仮に予定された加工終了位置で加工が完了しておらなくても、マージンによって加工を終えることができる。
【0053】
[設定モード]
このレーザ加工装置は、ユーザが加工対象物に対する加工の条件を設定し、これに応じて加工開始位置および加工終了位置を設定するマニュアル設定モードと、レーザ加工装置が自動で必要な設定を行う自動設定モードとを備えている。以下、それぞれのモードにおけるレーザ加工装置の動作を説明する。
【0054】
[マニュアル設定モード]
マニュアル設定モードにおいては、以下のようにしてユーザは所望の加工条件を設定し、これに従ってレーザ加工装置が動作し、図8のような加工位置を設定する。
【0055】
(1)ユーザが所望の加工条件を設定する。具体的には「印字するパターン」と「加工対象物の搬送速度」と「走査部の速度」を加工条件入力部から入力する。「走査部の速度」は、光学系の走査部の走査速度を入力する。「加工対象物の搬送速度」は印字対象物の搬送速度である。さらに必要に応じて、印字の太さ、深さなどの加工強度も設定できる。
【0056】
(2)上記加工条件に基づいて加工開始位置を決定する。印字に要する時間中に加工対象物が移動する距離は、加工位置演算部が演算する。移動距離は(印字対象物の搬送速度)×(印字に要する時間)で求められる。
【0057】
(3)以上の設定に応じて印字を開始する。
【0058】
図8(b)に示すように、印字中に進む印字対象物の移動距離が短い場合は、光学特性の良い中心付近に走査パターンを配置する。この範囲で印字を行うと、対物レンズによる焦点のボケが少ない高品質の印字を得ることができる。一方、印字中に進む印字対象物の移動距離が長い場合、印字時間を稼ぐために加工可能最大領域の端の方を加工開始位置とし、逆の端の方を終了位置として印字領域を設定する。
【0059】
このマニュアル設定モードは、加工対象物の搬送速度が判らない場合や、何らかの理由で意図的に対物レンズの中心から離れた部分で印字を行いたい場合、自動設定モードよりも最適な領域を設定したい場合などの用途で使用される。
【0060】
[自動設定モード]
次に、自動設定モードにおいてレーザ加工装置が設定項目を自動的に設定する手順を説明する。
【0061】
(1)ユーザが所望の加工条件を設定する。具体的には「印字するパターン」と「加工対象物の搬送速度」と「一回の印字に許される時間」を入力する。
【0062】
(2)上記加工条件に基づいて加工開始位置を決定する。まず「印字するパターン」の情報より「全軌跡長」を計算する。全軌跡長とは、加工パターンの加工対象物搬送方向における長さであり、文字パターンの拡大縮小率、倍角の設定、文字数などによって決まる。全軌跡長が決まると、要求される走査部の走査速度が以下の式で決定される。
「走査速度」=(全軌跡長)/(一回の印字に許される時間)
さらに、走査パターンの幅は以下の式で求められる。
「走査パターンの幅」=(加工対象物の搬送速度)×(一回の印字に許される時間)
以上のようにして決定された走査パターンの幅の中心線が、加工領域の中心と一致するように走査パターンを配置する。走査パターンの配置に応じて、加工開始位置と加工終了位置を設定する。
(3)以上の設定に応じて印字を開始する。
【0063】
自動設定モードは、「一回の印字に許される時間」を最大限利用して印字することを想定している。これは、走査部をできるだけゆっくり動かす方が、走査部の動きの安定性が増し、しかもレーザ光のエネルギーが照射される時間が長くなり、きれいな文字が印字できるためである。ただ、対物レンズの光学的な歪が大きい場合は、加工領域の周辺部分での印字品質が極度に低下する。このような場合は、走査部の動きの安定性を図るよりも、多少走査部の走査速度を上げて対物レンズの中心に近い位置で印字させる方が一般に有利となる。このため、意図的に走査部の走査速度を上げて一回の印字時間を短くし、走査パターンの幅を短くする手法も採用できる。
【0064】
本発明の実施の形態は、加工開始位置や加工終了位置を加工目的などに応じて可変とするものである。上述した例では、加工開始位置を自動的に演算する場合を例示したが、他の実施の形態としてユーザが走査パターンの配置自体を指定したり、あるいは加工開始位置や加工終了位置を直接指定してもよい。ユーザは実際の印字状態などを見ながら適切な位置を加工開始位置として直接指定したり、加工対象物やその他の加工条件に応じて適宜加工開始位置を変更する。
【0065】
また、上記のマニュアル設定モードと自動設定モードを切り替えて使用することもできる。例えば自動設定モードにより加工領域を設定し、さらにマニュアル設定モードに切り替えて加工対象物の搬送速度や印字の太さなどの条件に応じて、より最適な加工位置に調整することができる。逆にまずマニュアル設定モードから必要な加工条件のみを設定し、これに応じた設定とするように自動設定モードに切り替えて加工領域などを設定させることもできる。
【0066】
以上のようにして設定された走査パターンの加工開始位置および加工終了位置の座標に基づいて、走査部を制御し、2次元走査を行う。
【0067】
[入力エラー判定]
加工条件入力部から入力された条件に基づいて加工が可能か否かを加工位置演算部が判定し、不可能と判定した場合は表示部に入力条件エラーを表示する。
【0068】
報告は、例えば加工条件入力部や表示部に警告メッセージを表示する。さらに警告音や音声ガイダンスで操作者に知らせたり、表示部の色を変えたり点滅表示させるなどして操作者の注意を喚起する。
【0069】
例えば、ユーザが入力した加工強度と搬送速度では速すぎて加工できないと判定された場合、表示部に「搬送速度が速すぎます」、「加工強度が強すぎます」などのメッセージを表示し、より遅い搬送速度あるいは弱い加工強度を再入力するように促す。またユーザの参考のため入力可能な最大搬送速度、最大加工強度を表示させてもよい。
【0070】
本発明の実施例に係るレーザ加工装置およびレーザ加工方法は、加工対象物が移動している場合に、加工対象物の移動に追従させて走査部で2次元走査を行い加工する。レーザ光を走査させる領域は、加工領域において加工開始位置および加工終了位置を設定することで決定する。この際、加工目的に応じてレーザ光を走査させる領域の広狭を任意に設定できる。例えば、広範囲を加工したい、加工対象物の移動が速くてもレーザ走査を追従させたい、強い加工強度すなわちレーザパワーで加工したい、いいかえると同一加工位置へのレーザ照射時間を長くしたい、といった場合にはレーザ光の走査領域を広く設定する。一方、精度良く加工したい場合にはレーザ光の走査領域を狭くすれば目的とする加工ができる。
【0071】
さらにまた、回転体など加工対象物が回転する状態で加工する場合には、加工対象物の加工領域とレーザ光の走査領域を一致させれば目的とする加工ができる。例えば図9に示すように、断面略円形状の加工対象物を回転させながら加工したい場合、レーザ光の走査が可能な加工可能最大領域よりも対象となる加工領域の面積が狭いため、レーザ光の走査領域と加工領域を一致させることで加工が可能となる。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、本発明のレーザ加工装置およびレーザ加工方法は、既存のレーザ加工装置を利用して精度のよい加工を行うことができる。それは、本発明のレーザ加工装置およびレーザ加工方法が、レーザ加工を行う加工領域内において、レーザ光の走査パターンの配置する位置を調整可能としているからである。特に走査パターンを加工領域の中心部分にセンタリングすることによって、光学的歪みが少なく精度のよい加工が可能な加工領域の中央部分を最大限利用し、加工精度を良くすることができる。このレーザ加工装置およびレーザ加工方法は、加工精度を改善するためのハードウェアを新たに追加するのでなく、装置の内部処理としてレーザ光の走査部が設定された位置および範囲内で走査するように走査範囲を制御するのみで足りるため、実装が容易であり安価に実現できるメリットがある。また、所望の加工パターンに対して加工の速度と精度を調整できるので、加工目的に応じてバランスのよい加工を実現する。このように加工領域における走査パターンをセンタリングするように加工開始位置を設定する本発明は、所望の加工精度や加工速度を目的に応じて最適な加工を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加工対象物が静止する場合に線A−Bを加工するためのレーザ光の走査パターンを示す概略図である。
【図2】加工対象物が移動する場合に線A−Bを加工するためのレーザ光の走査パターンを示す概略図である。
【図3】本発明の一実施例によって線A−Bを加工するためのレーザ光の走査パターンを示す概略図である。
【図4】本発明の一実施例によって加工対象物の搬送速度が早い場合に線A−Bを加工するためのレーザ光の走査パターンを示す概略図である。
【図5】加工パターンと走査パターンの関係を示す概略図である。
【図6】本発明の一実施例に係るレーザ加工装置を示す概略構成図である。
【図7】加工開始位置に応じて走査パターンの配置が変化する様子を示す概略図である。
【図8】加工領域における加工作業領域の配置を示す概略図である。
【図9】断面略円形状の加工対象物を回転させながら加工する場合のレーザ光の走査領域と加工領域を示す概念図である。
【符号の説明】
1・・・レーザ発振器
2・・・駆動電源部
3・・・スキャン光学系
3a、3b・・・ガルバノミラー
4・・・対物レンズ
5・・・光学系駆動部
5a、5b・・・ガルバノメータ
6・・・搬送装置
7・・・加工対象物検出器
8・・・制御部
9・・・加工条件入力部
10・・・加工位置演算部
W・・・加工対象物
L・・・レーザ光

Claims (15)

  1. レーザ光による加工が可能な加工領域内において、搬送中の加工対象物に対しレーザ光を走査させて照射することで前記加工対象物を所望の加工パターンに加工するようにしてなるレーザ加工装置において、上記レーザ加工装置は、
    レーザ光を発生させるためのレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器より出射されるレーザ光を前記加工領域内において走査させるための走査部と、
    前記走査部により走査されるレーザ光を前記加工対象物に向けて出射するための対物レンズと、
    前記レーザ発振器および前記走査部を制御するための制御部と、
    前記加工パターンを設定するための加工パターン設定部と、
    搬送中の前記加工対象物に対して前記加工パターンで加工するように前記加工対象物の移動に追従してレーザ光を走査させる走査パターンを、前記加工パターンと前記加工対象物の搬送速度に基づいて演算するための走査パターン演算部と、
    前記加工対象物が搬送される方向における前記走査パターンの長さの中心と、前記加工領域の中心とがほぼ一致するように前記走査パターンを位置させるべく前記加工パターンについてレーザ加工を開始する加工開始位置およびレーザ加工を終了する加工終了位置を演算するための加工位置演算部と、
    を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. レーザ光による加工が可能な加工領域内において、移動中の加工対象物に対しレーザ光を走査させて照射することで前記加工対象物を所望の加工パターンに加工するようにしてなるレーザ加工装置において、上記レーザ加工装置は、
    レーザ光を発生させるためのレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器より出射されるレーザ光を前記加工領域内において走査させるための走査部と、
    前記走査部により走査されるレーザ光を前記加工対象物に向けて出射するための対物レンズと、
    前記レーザ発振器および前記走査部を制御するための制御部と、
    前記加工パターンを設定するための加工パターン設定部と、
    移動中の前記加工対象物に対して前記加工パターンで加工するように前記加工対象物の移動に追従してレーザ光を走査させる走査パターンを、前記加工パターンと前記加工対象物の移動速度に基づいて演算するための走査パターン演算部と、
    前記加工対象物が移動される方向における前記走査パターンの長さの中心と、前記加工領域の中心とがほぼ一致するように前記走査パターンを位置させるべく前記加工パターンについてレーザ加工を開始する加工開始位置およびレーザ加工を終了する加工終了位置を演算するための加工位置演算部と、
    を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  3. レーザ光による加工が可能な加工領域内において、回転する加工対象物に対しレーザ光を走査させて照射することで前記加工対象物を所望の加工パターンに加工するようにしてなるレーザ加工装置において、上記レーザ加工装置は、
    レーザ光を発生させるためのレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器より出射されるレーザ光を前記加工領域内において走査させるための走査部と、
    前記走査部により走査されるレーザ光を前記加工対象物に向けて出射するための対物レンズと、
    前記レーザ発振器および前記走査部を制御するための制御部と、
    前記加工パターンを設定するための加工パターン設定部と、
    回転中の前記加工対象物に対して前記加工パターンで加工するように前記加工対象物の移動に追従してレーザ光を走査させる走査パターンを、前記加工パターンと前記加工対象物の回転速度に基づいて演算するための走査パターン演算部と、
    前記加工対象物が回転する方向における前記走査パターンの長さの中心と、前記加工領域の中心とがほぼ一致するように前記走査パターンを位置させるべく前記加工パターンについてレーザ加工を開始する加工開始位置およびレーザ加工を終了する加工終了位置を演算するための加工位置演算部と、
    を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  4. 前記加工領域の中心と、前記対物レンズの中心とがほぼ一致するように前記加工領域を設定していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記走査パターンと前記加工領域の大きさに応じて、前記制御部が前記走査部の走査速度を制御することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のレーザ加工装置。
  6. 前記走査パターン、前記加工領域の大きさ、およびレーザ出力に応じて、前記制御部が前記走査部の走査速度を制御することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のレーザ加工装置。
  7. 前記レーザ加工装置がさらに、前記加工パターンの加工に許容される時間の設定を含む加工条件を入力するための加工条件入力部を備え、入力された加工条件に基づいて、前記加工位置演算部が加工開始位置を自動的に設定することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のレーザ加工装置。
  8. 前記レーザ加工装置がさらに、前記加工対象物の速度を入力するための加工条件入力部を備え、入力された前記速度に基づいて前記加工位置演算部が適切な加工開始位置および加工終了位置ならびに前記走査部の走査速度を演算することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のレーザ加工装置。
  9. 前記レーザ加工装置がさらに、前記加工対象物の速度および前記走査部の走査速度を入力するための加工条件入力部を備え、入力された前記速度および走査速度に基づいて前記加工位置演算部が適切な加工開始位置および加工終了位置を演算することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のレーザ加工装置。
  10. 前記レーザ加工装置がさらに、前記加工対象物の速度および加工開始位置を入力するための加工条件入力部を備え、入力された前記速度および加工開始位置に基づいて走査部の走査速度が演算されることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のレーザ加工装置。
  11. 前記加工条件入力部からさらにレーザ出力が入力可能であり、入力されたレーザ出力に基づいて適切な加工条件が設定されることを特徴とする請求項7から10のいずれか一に記載のレーザ加工装置。
  12. 前記加工条件入力部から入力された加工条件が妥当か否かを前記加工位置演算部が判定し、妥当でないと判定した場合は入力条件異常を報告することを特徴とする請求項7から11のいずれか一に記載のレーザ加工装置。
  13. 前記加工条件入力部から入力された加工条件が妥当か否かを前記加工位置演算部が判定し、妥当でないと判定した場合は前記加工位置演算部が自動的に適正な値に修正することを特徴とする請求項7から11のいずれか一に記載のレーザ加工装置。
  14. 加工パターンと、前記加工パターンの加工に許容される時間と、加工対象物の搬送速度を入力するステップと、
    前記加工パターンに基づいて前記加工対象物が搬送される方向における前記加工パターンの長さを演算するステップと、
    前記演算された加工パターンの長さおよび前記加工パターンの加工に許容される時間に基づいて、走査部の走査速度を演算するステップと、
    前記加工パターンの加工に許容される時間と加工対象物の搬送速度に基づいて走査パターンの搬送方向における長さを演算するステップと、
    前記演算された走査パターンの搬送方向における長さの中心と、前記搬送方向における前記対物レンズの中心とがほぼ一致するように加工開始位置を設定するステップと、
    を備えることを特徴とするレーザ加工方法。
  15. 加工パターンと、前記加工パターンの加工に許容される時間と、加工対象物の移動速度を入力するステップと、
    前記加工パターンに基づいて前記加工対象物が移動される方向における前記加工パターンの長さを演算するステップと、
    前記演算された加工パターンの長さおよび前記加工パターンの加工に許容される時間に基づいて、走査部の走査速度を演算するステップと、
    前記加工パターンの加工に許容される時間と加工対象物の移動速度に基づいて走査パターンの移動方向における長さを演算するステップと、
    前記演算された走査パターンの移動方向における長さの中心と、前記移動方向における前記対物レンズの中心とがほぼ一致するように加工開始位置を設定するステップと、
    を備えることを特徴とするレーザ加工方法。
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