JP4187439B2 - ヘッドレスト装置 - Google Patents
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Description
本発明は、実質的に垂直方向の背もたれを有する椅子、座席等に使用することを意図されたヘッドレスト装置であって、背もたれに対して好ましくは垂直方向に調整可能に取り付けるための取り付け部品と、その取り付け部品に取り付けられるヘッドレストとを有するヘッドレスト装置に関する。
【0002】
本発明の目的は、椅子、座席等に使用者が座った姿勢に合わせて調整するために、簡単に水平方向に調整できるヘッドレスト装置を提供することである。この目的は使用者の快適さを高めることであり、またヘッドレスト装置が乗物の座席に使用されるときは、衝突した場合にむち打ち症となる危険を低減することである。
【0003】
本発明によれば、この目的は冒頭に記載した形式のヘッドレスト装置であって、ヘッドレストが2つのリンク・アームにより取り付け部品に取り付けられ、リンク・アームは一端が取り付け部品に対して実質的に垂直方向の枢動軸線のまわりを枢動するように連結されると共に、他端はそれぞれ実質的に水平方向のねじ手段に螺合されているナット手段に対して実質的に垂直方向の軸線のまわりをヒンジ作動するように連結され、ねじ手段はヘッドレストに対して回転可能に取り付けられると共に、回転することでそのねじ手段に沿ってナット手段を反対方向へ同期して移動させ、それによってリンク・アームをそれぞれの枢動軸線のまわりに枢動させて取り付け部品からヘッドレストまでの水平距離を変化させるように構成されていることを特徴とするヘッドレスト装置によって達成される。
【0004】
2つのリンク・アームはそれぞれ前記一端に歯部分を有し、歯部分の軸線はそれぞれのリンク・アームの枢動軸線と一致されており、またリンク・アームはそれぞれの歯部分を互いに噛み合わせて相互に連結されることが好ましい。
【0005】
好ましい実施例では、ナット手段の一方は左ねじで、他方のナット手段が右ねじであり、またねじ手段は左ねじナット手段と螺合される部分が左ねじで、右ねじナット手段と螺合される部分が右ねじである。
【0006】
好ましい実施例では、ねじ手段は2つのねじ部分で構成され、これらのねじ部分は互いに角度をなすと共に、連結カップリングによって互いに対して非回転状態に連結されており、一方のねじ部分は左ねじ部分で構成され、他方のねじ部分は右ねじ部分で構成される。
【0007】
ねじ手段は少なくとも一端でヘッドレストから突出しており、ねじ手段を回転させるための操作ノブが突出端部に取り付けられることが好ましい。
【0008】
本発明は添付図面を参照して以下にさらに詳細に説明される。
【0009】
図示されたヘッドレスト装置は取り付け部品1を含み、この取り付け部品1によって装置は椅子や座席の背もたれ(図示せず)に対して従来技術のように垂直方向に調整可能に取り付けられる。取り付け部品1は、背もたれのスロットに挿入されるようになされる長い垂直脚2と、2つの並んだ貫通穴4,5を有する短い水平脚3とを有する。
【0010】
このヘッドレスト装置はまたヘッドレスト6を有し、ヘッドレスト6はリンク・アーム7,8により1に取り付けられる。リンク・アーム7,8は多少湾曲しており、それぞれ上側半体7a,8aおよび下側半体7b,8bを有して構成されており、両半体は例えばねじによって互いに連結される。リンク・アーム7,8は一端にそれぞれ内側垂直軸受ピン9,10を有しており、これらの内側垂直軸受ピン9,10は取り付け部品1の水平脚3の穴4,5内にそれぞれ回転可能に取り付けられる。この結果、リンク・アーム7,8は図2に示される第1の限界位置と図3に示される第2の限界位置との間で取り付け部品1に対して枢動可能となる。リンク・アーム7,8は軸受ピン9,10が形成されているそれぞれの端部に歯部分11,12をそれぞれ有しており、歯部分11,12の軸線はそれぞれのリンク・アームの枢動軸線と一致されている。2つの歯部分11,12は互いに噛み合わされており、これにより2つのリンク・アーム7,8が均等に移動されることを保証している。リンク・アーム7,8は他端に内側垂直軸受ピン13,14をそれぞれ有している。
【0011】
ナット手段15はリンク・アーム7をヘッドレスト6に連結し、ナット手段16はリンク・アーム8をヘッドレスト6に連結する。ナット手段15,16は内ねじの左ねじスリーブ17および右ねじスリーブ18をそれぞれ有して構成され、それらのスリーブから貫通穴21,22を有するフランジ19,20がそれぞれ水平に横方向に突出している。
【0012】
ナット手段15,16はねじ手段23と螺合されており、ねじ手段23はヘッドレスト6に含まれるカップ形状をした取り付け部品24に回転可能に取り付けられる。ねじ手段23は2つのねじ部品25,26で構成されており、ねじ部品25,26は互いに角度をなしており、また図示実施例では可撓性スリーブの形状をした連結カップリング27により互いに対して非回転状態に連結されている。ねじ部品25は左ねじでナット手段15のスリーブ17と螺合され、またねじ部品26は右ねじでナット手段16のスリーブ18と螺合される。2つのねじ部品25,26はそれぞれ一端で取り付け部品24から突出し、その部分に操作ノブ28,29をそれぞれ支持しており、操作ノブ28,29によってねじ手段23が取り付け部品24内で回転されることができる。
【0013】
ナット手段15,16のフランジ19,20はカップ形状の取り付け部品24の実質的に垂直方向の底部に相当する部分の水平なスリット30,31をそれぞれ通して延在する。
【0014】
リンク・アームのピン13,14は、フランジ19,20のそれぞれの穴21,22にそれぞれ回転可能に取り付けられる。従ってリンク・アーム7,8はそれぞれナット手段15,16に回転可能に連結される。
【0015】
ねじ手段23およびナット手段15,16はカップ形の取り付け部品24の内側に配置されたガイド手段(図示せず)と、ガイド溝33,34のようなガイド手段を備え、ねじ35で取り付け部品24に対して取り付けられた取り付けプレート32とによって取り付け部品24内の所定位置に保持され、ガイドされる。
【0016】
ヘッドレスト6はまたヘッドレスト・クッション36も含んでおり、ヘッドレスト・クッション36はピン37によって取り付けプレート32に交換可能に取り付けられる。
【0017】
操作ノブ28,29の一方、および(または)他方を手で回転することで、理解されるであろうようにヘッドレスト6を取り付け部品1に対して水平方向へ移動させることができる。ヘッドレスト6は最大限に伸長された限界位置(図2)と、最大限に引っ込められた限界位置(図3)との間を取り付け部品1に対して水平方向に移動できる。従ってヘッドレスト6は、使用者が座った姿勢での後頭部位置にヘッドレスト・クッション36が係止する位置に非常に簡単に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるヘッドレスト装置の分解図である。
【図2】 第1のセット位置でヘッドレスト装置を示す頂面図である。
【図3】 第2のセット位置でヘッドレスト装置を示す頂面図である。
Claims (4)
- 実質的に垂直方向の背もたれを有する椅子、座席等に使用することを意図され、背もたれに対して、好ましくは垂直方向に調整可能に、取り付けるための取り付け部品(1)と、取り付け部品(1)に取り付けられるヘッドレスト(6)とを有するヘッドレスト装置であって、ヘッドレスト(6)は2つのリンク・アーム(7,8)により取り付け部品(1)に取り付けられ、リンク・アームは一端が取り付け部品(1)に対してそれぞれ実質的に垂直方向の枢動軸線のまわりを枢動するように連結されていること、2つのリンク・アーム(7,8)はそれぞれ前記一端に歯部分(11,12)を有し、歯部分の軸線はそれぞれのリンク・アームの枢動軸線と一致されていること、リンク・アーム(7,8)はそれぞれの歯部分(11,12)を互いに噛み合わせて相互に連結されていること、およびリンク・アーム(7,8)は他端がそれぞれ実質的に水平方向のねじ手段(23)に螺合されているナット手段(15,16)に対して実質的に垂直方向の軸線のまわりをヒンジ作動するように連結されており、ねじ手段(23)はヘッドレスト(6)に対して回転可能に取り付けられると共に、回転することでそのねじ手段(23)に沿ってナット手段(15,16)を反対方向へ同期して移動させ、それによってリンク・アーム(7,8)をそれぞれの枢動軸線のまわりに枢動させて取り付け部品(1)からヘッドレスト(6)までの水平距離を変化させるように構成されていることを特徴とするヘッドレスト装置。
- ナット手段(15)の一方が左ねじで、他方のナット手段(16)が右ねじであること、およびねじ手段(23)は左ねじナット手段(15)と螺合される部分が左ねじで、右ねじナット手段(16)と螺合される部分が右ねじであることを特徴とする請求項1に記載された装置。
- ねじ手段(23)が2つのねじ部分(25,26)で構成され、これらのねじ部分は互いに角度をなすと共に、連結カップリング(27)によって互いに対して非回転状態に連結されており、また一方のねじ部分(25)は左ねじ部分で構成され、他方のねじ部分(26)は右ねじ部分で構成されていることを特徴とする請求項2に記載された装置。
- ねじ手段(23)が少なくとも一端でヘッドレスト(6)から突出していること、およびねじ手段(23)を回転させるための操作ノブ(28,29)が突出端部に取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載された装置。
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