JP4186495B2 - 電子部品装着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に電子部品を装着する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化および高機能化に伴い、高密度にて電子部品を基板に実装する技術が求められており、基板に形成される配線の微細化および狭ピッチ化が進められている。微細化および狭ピッチ化された配線への電子部品の実装には高い信頼性が必要となることから、電子部品装着前の配線の表面改質、洗浄等の処理が重要視されている。
【0003】
特に、基板表面に塩素が残留している場合、回路を流れる電流等の影響により配線が腐食する可能性があるため、電子部品の装着前にプラズマ処理により塩素を除去する技術が必要となる。また、プラズマ処理では、アルゴンイオンや酸素イオンによるスパッタリング作用を利用した洗浄も同時に行うことができるという利点を有している。
【0004】
そこで、近年では実装ラインから独立したプラズマ処理装置を別途追加配置し、実装ラインに基板をロードする前に作業者が手作業にてプラズマ処理装置に基板を搬出入しながら基板にプラズマ処理を行うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、プラズマ処理装置では減圧環境にて処理が行われ、処理後の基板は高度な洗浄が行われた状態となるが、基板が作業者により大気中に取り出されると再び汚染される可能性が生じる。したがって、プラズマ処理後の基板への電子部品の装着はプラズマ処理直後に行われることが好ましいといえる。しかしながら、プラズマ処理直後の基板は所定のガスが充填された減圧雰囲気下とされるため、電子部品の取り扱いには通常の吸引吸着を行うチャックを利用することができない。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、減圧環境下にて処理された基板を大気中に搬出することなく電子部品を装着することにより、基板への電子部品実装の信頼性を向上することを主たる目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、基板に電子部品を装着する電子部品装着装置であって、
基板を静電気力により保持する基板用ステージと、前記基板表面をプラズマ洗浄させるために前記基板用ステージの下に高周波電圧を印加するためのベースと、前記基板用ステージが内部に配置されるチャンバと、吸引口から吸引にて対象物を吸引する機構部と電圧を付与して対象物を静電気力により保持させる電圧付与部とからなり前記電子部品の電極以外を保持するための突出部をもった保持具と、前記電子部品を前記基板用ステージに保持された前記基板に装着する装着部と、前記チャンバ内にて前記電子部品が載置される電子部品用ステージと、
前記電子部品用ステージ上の電子部品を前記保持具で保持して反転し、前記電子部品を前記装着部に渡す反転部と、前記基板を前記チャンバに搬入する搬入基板保持機構と、前記基板を前記チャンバから搬出する前記搬入基板保持機構と異なる基板保持機構とからなることを特徴とする電子部品装着装置を用いる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ処理装置1の概略構成を示す正面図であり、図2は平面図である。プラズマ処理装置1は、回路配線が形成されたセラミック基板(以下、「基板」という。)91にプラズマ処理を行うと共に電子部品であるベアICチップを装着する装着装置としての動作も行う。
【0017】
プラズマ処理装置1は、基台11上にカバー12を被せた外観をしており、基台11上面には、基板91を保持するパレット92(図2参照)を2本のガイドレールの間で搬送するパレット搬送機構21、ICチップが並べられた部品トレイ93を収納ラック94から取り出すトレイ搬送機構22、基板91のプラズマ処理および電子部品の装着が行われるチャンバ3、並びに、パレット搬送機構21とチャンバ3との間で基板91を搬送する基板搬送機構23(図2参照)が配置される。
【0018】
チャンバ3内には、図2に示すように、部品トレイ93が載置される部品用ステージ31および基板91が載置される基板用ステージ32が設けられ、部品用ステージ31および基板用ステージ32のそれぞれはモータおよびボールネジを複数組み合わせた機構により図2中に示すXおよびY方向に移動可能とされる。また、部品用ステージ31のおよそ上方には部品トレイ93からICチップを取り出して反転させる反転機構33(図1参照)が配置され、基板用ステージ32のおよそ上方には反転機構33からICチップを受け取って基板91に装着する装着機構34が配置される。
【0019】
反転機構33は、静電気力を利用して(いわゆる、静電チャックとしての構造により)ICチップを吸着保持する反転用保持部331、反転用保持部331の上下を反転させる反転部332、および、反転部332をX方向に移動させる移動部333を有する。装着機構34は、静電気力を利用してICチップを吸着保持する装着用保持部341、装着用保持部341をZ方向に昇降させる昇降部342、および、昇降部342をX方向に移動させる移動部343を有する。
【0020】
チャンバ3のトレイ搬送機構22側の側面には部品トレイ93用の開閉自在な搬出入口351が設けられ、基板搬送機構23側の側面にも基板91用の開閉自在な搬出入口352(図2参照)が設けられる。また、図1に示すように基台11内には搬出入口351,352が閉じられた状態でチャンバ3内を減圧するポンプ等を有する減圧機構361、および、チャンバ3内に酸素やアルゴン等の所定のガスを供給するガス供給部362が配置される。
【0021】
基台11内にはさらに、収納ラック94を昇降させるラック昇降機構24、および、プラズマ処理装置1の各種構成を制御するコンピュータである全体制御部25が配置される。
【0022】
部品トレイ93がチャンバ3内に搬入される際には、まず、トレイ搬送機構22の保持部221が収納ラック94から待避した状態でラック昇降機構24が適宜、収納ラック94を昇降させ、保持部221が収納ラック94内の所望の部品トレイ93の下方に挿入される。その後、保持部221が僅かに上昇して部品トレイ93を保持し、搬出入口351を介して部品トレイ93を部品用ステージ31の上方へと搬送する。保持部221は部品トレイ93が載置された状態で部品用ステージ31へと下降し、部品トレイ93の下面に設けられた突起が部品用ステージ31と当接した段階で保持部221が収納ラック94側へと待避する。これにより、部品トレイ93の部品用ステージ31への移載が完了する。なお、部品トレイ93が収納ラック94に収納される際にはトレイ搬送機構22が逆の動作を行う。
【0023】
基板搬送機構23は、図2に示すように基板91を吸引吸着により(いわゆる、真空チャックとしての構造により)保持する2つの基板保持部231a,231bを有し、各基板保持部231a,231bは進退部材233の先端に取り付けられる。進退部材233は、進退機構232によりY方向に進退およびZ方向に昇降移動を行う。進退機構232は移動機構234によりX方向に移動可能とされる。
【0024】
基板91がチャンバ3内に搬入される際には、進退機構232および移動機構234により基板保持部231aがパレット搬送機構21上のパレット92の上方へと移動して下降し、基板91を吸引吸着する。その後、基板保持部231aが上昇して搬出入口352を介して基板用ステージ32の上方へと移動し、さらに下降して基板91を基板用ステージ32に当接させる。基板用ステージ32は後述のように基板91を静電気力を利用して保持する静電チャックとなっており、基板用ステージ32が基板91を保持した後に基板保持部231aによる吸引吸着が解除されるとともに吸引口からブローが行われ、進退機構232により基板保持部231aが上昇するとともにチャンバ3外へと待避する。
【0025】
基板91へのICチップの装着が完了して基板91が基板用ステージ32からパレット92へと移載される際には基板保持部231bが利用される。すなわち、進退機構232および移動機構234により基板保持部231bが搬出入口352と対向する位置へと移動し、基板用ステージ32上の基板91を吸引吸着するとともに基板用ステージ32による保持が解除され、基板保持部231bにより基板用ステージ32からパレット92へと基板91が移載される。このように、基板91の搬入時と搬出時とでは異なる基板保持部が利用され、搬入時の基板91の汚染が搬出時の基板91へと広がらないようにされている。
【0026】
図3は反転用保持部331および反転部332を示す斜視図である。反転用保持部331の取付軸はフランジ3321を貫通してアクチュエータ3322に取り付けられ、取付軸が軸方向に僅かに移動可能とされる。また、アクチュエータ3322はフランジ3321に対してスライド可能とされ、フランジ3321とアクチュエータ3322との間にはバネ3323が取り付けられる。バネ3323により、反転用保持部331がICチップの受け渡しを行う際にICチップに過大な力が作用することが防止される。
【0027】
フランジ3321はフレーム3324に対して回転可能なプーリ3325に取り付けられ、プーリ3325はモータ3326により回転可能する。フレーム3324上にはもう1つのプーリ3327が取り付けられており、両プーリ3325,3327の間にはタイミングベルト3328が捲回され、プーリ3327はエンコーダ3329が取り付けられる。反転部332では、モータ3326により反転用保持部331がY方向を向く軸を中心に回転して上下が反転し、反転動作の制御はエンコーダ3329からの出力を確認しながら行われる。
【0028】
反転用保持部331がICチップを受け取る際には反転用保持部331の保持面が下方に向けられて図2に示す部品用ステージ31が移動して所望のICチップが反転用保持部331の真下へと移動される。そして、アクチュエータ3322により反転用保持部331が僅かに下降してICチップに当接した段階で反転用保持部331が静電気力を利用してICチップを保持する。その後、反転用保持部331が僅かに上昇するとともにモータ3326により上下が反転し、上方を向く反転用保持部331上にICチップが保持された状態とされる。反転用保持部331により、汚染防止のために電極が上方を向いた状態で搬入されるICチップの姿勢が、電極が下方を向くように変更される。
【0029】
図4は装着用保持部341の近傍を示す斜視図である。装着用保持部341は昇降部342の軸3421に取り付けられ、昇降および軸周りに回動可能とされる。軸3421にはフランジ3422が取り付けられ、フランジ3422には装着用保持部341に超音波振動を与える超音波発生部3423が取り付けられる。
【0030】
装着用保持部341が反転用保持部331からICチップを受け取る際には、装着機構34の移動部343および反転機構33の移動部333により装着用保持部341と反転用保持部331とが図5に示すように対向する。そして、装着用保持部341が下降して反転用保持部331上のICチップ95と当接し、装着用保持部341が静電気力を利用してICチップを吸着するとともに反転用保持部331による保持が解除され、装着用保持部341が上昇する。これにより、図6に示すようにICチップ95が装着用保持部341に保持される。
【0031】
なお、図5に示すように反転用保持部331および装着用保持部341はそれぞれセラミック板301内に電極板302が埋め込まれた構造となっており、DC電源303がON状態にされるとICチップ95が静電気力により保持される。また、反転用保持部331は中央が僅かに突出しており、ICチップ95の電極951以外の部分を保持する。
【0032】
図7は基板用ステージ32の構造を示す図である。基板用ステージ32は導体のベース321上にセラミック板322が取り付けられた構造となっており、セラミック板322内にはDC電源323に接続された電極板324が埋め込まれている。DC電源323により電極板324に電圧が与えられるとセラミック板322上の基板91が静電気力により吸着保持される。一方、ベース321には高周波電源325が接続されており、チャンバ3内が酸素やアルゴンを含む減圧雰囲気とされた後にベース321に高周波の電圧が付与されるとラジカルやイオンが発生し、化学反応による塩素や有機物の除去、スパッタリング作用による表面改質等の洗浄処理としての役割を果たすプラズマ処理が基板91の表面に施される。すなわち、基板用ステージ32が基板91の洗浄(および、後述のICチップの洗浄)を行う洗浄部を兼ねている。
【0033】
図8および図9はプラズマ処理装置1の全体動作の流れを示す図であり、図10ないし図14は動作途上のプラズマ処理装置1の様子を示す図である。以下、これらの図を参照しながらプラズマ処理装置1の全体動作について説明する。なお、図1においてパレット搬送機構21は基板91を保持するパレット92を右側から左側に搬送し、プラズマ処理装置1が使用される際には、例えば、上流側にはパレット搬送機構21にパレット92を渡すローダが配置され、下流側にはパレット搬送機構21からパレット92を受け取って装着後のICチップに封止を行う封止装置が配置される。
【0034】
プラズマ処理装置1では、まず、図10に示すようにチャンバ3の2つの搬出入口351,352が開放された状態で、トレイ搬送機構22が収納ラック94から部品トレイ93をチャンバ3に搬入して部品用ステージ31上に載置し、この動作に並行して基板搬送機構23が基板保持部231aを用いて基板91をパレット92からチャンバ3に搬入し、基板用ステージ32が基板91を静電吸着する(ステップS11,S12)。
【0035】
その後、搬出入口351,352が閉じられてチャンバ3が密閉状態とされ(ステップS13)、図1に示す減圧機構361によりチャンバ3内のガスが排気される。このとき、ガス供給部362から酸素またはアルゴンがチャンバ3内へと導入され、チャンバ3内(すなわち、基板用ステージ32の周囲)が所定の減圧雰囲気とされる(ステップS14)。
【0036】
図11に示すように反転用保持部331は下方に向けられ、所望のICチップを部品トレイ93から静電吸着により保持する。さらに、反転用保持部331の上下が反転され(ステップS15)、図12に示すように反転用保持部331と装着用保持部341とが互いに対向するように位置する。図5および図6に示したように装着用保持部341はICチップを静電吸着し、反転用保持部331は静電吸着を解除し、ICチップが反転用保持部331から装着用保持部341へと渡される(ステップS16)。
【0037】
装着用保持部341は基板用ステージ32側へと移動し、基板91と装着用保持部341に保持されたICチップとが対向する状態で、図7に示す高周波電源325が能動化され、基板用ステージ32上の基板91およびICチップにプラズマ処理が施される(ステップS17)。すなわち、基板91およびICチップの電極にプラズマを利用した化学的または物理的な洗浄作用を有する処理が施される。なお、チャンバ3の側面は接地された導体にて形成され、プラズマを発生するための対向電極としての役割も果たす。
【0038】
プラズマ処理が完了すると、上下方向の観察が可能なカメラ(図示省略)がICチップと基板91との間に進入し、ICチップと基板91との相対的な位置関係が確認され、基板用ステージ32および装着用保持部341の移動、並びに、装着用保持部341の回転(水平面内での回転)が行われた後に、図13に示すように基板用ステージ32上の基板91の所望の位置へと下降し、ICチップを基板91に装着する(ステップS18)。このとき、図4に示す超音波発生部3423からの超音波振動が装着用保持部341を介してICチップへと与えられ基板91およびICチップの洗浄された電極同士が癒着し、ICチップが基板91上に固定される。
【0039】
1つのICチップの装着が完了すると、再び反転用保持部331が下方を向いてICチップを部品トレイ93から受け取り、一連の動作を経て装着用保持部341によるICチップの装着が繰り返される(ステップS19,S15〜S18)。これにより、図7に示すように基板91上には複数のICチップ95が順次装着される。最後のICチップが基板91上に装着されると、チャンバ3内が大気圧に戻され、搬出入口351,352が開放される(図9:ステップS21,S22)。
【0040】
その後、図14に示すようにトレイ搬送機構22が部品トレイ93をチャンバ3から搬出して収納ラック94へと収納し(ステップS23)、基板搬送機構23は基板保持部231bを用いて基板91をチャンバ3から搬出し、パレット搬送機構21上のパレット92へと移載する(ステップS24)。なお、部品トレイ93に次の基板91に装着するだけのICチップが残存している場合には、部品トレイ93の搬出は行われない。
【0041】
以上に説明したように、プラズマ処理装置1では基板91およびICチップにプラズマ処理が施された直後にチャンバ3内にてICチップの装着が行われる。したがって、ICチップが装着される前に基板91およびICチップが汚染されることはなく、適切なICチップの装着が実現される。
【0042】
また、プラズマ処理装置1では、反転用保持部331および装着用保持部341として静電吸着にてICチップを保持する構造が採用されるため、チャンバ3内が減圧雰囲気であってもICチップの適切な取り扱いが実現される。
【0043】
図15は本発明の第2の実施の形態に係るプラズマ処理装置1aを示す正面図であり、図16は平面図である。プラズマ処理装置1aは、図16に示すように部品用ステージ31がチャンバ3外に配置され、反転機構33(図15に図示)が移動部333によりチャンバ3と外部空間との間を移動するという点で第1の実施の形態と相違している。また、チャンバ3内には反転機構33の下方に高周波電圧が印加されるステージ31aが配置され、基板用ステージ32上へと進退可能な対向電極32aも設けられる(図20参照)。他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0044】
図17は反転機構33の反転用保持部331の構造を示す図である。反転用保持部331は第1の実施の形態と同様にセラミック板301の内部に電極板302を有する構造となっており、電極板302はDC電源303に接続される。セラミック板301および電極板302には吸引口331aが形成されており、吸引口331aは反転用保持部331の取付軸内を通ってエジェクタ304に接続される。DC電源303およびエジェクタ304は全体制御部25により制御される。
【0045】
このような構成により、反転用保持部331では静電気力を利用した静電吸着によりICチップ95を保持することができるのみならず、吸引口331aから吸引によりICチップ95を吸引吸着することも可能とされている。
【0046】
図18はプラズマ処理装置1aの全体動作の流れを示す図である。以下、プラズマ処理装置1aでは1つの基板91に1つのICチップが装着されるものとしてプラズマ処理装置1aの動作について説明する。
【0047】
プラズマ処理装置1aでは、図16に示すように予めトレイ搬送機構22により部品トレイ93が収納ラック94からチャンバ3外の部品用ステージ31へと搬送されている。この状態でまず、第1の実施の形態と同様に、基板搬送機構23の基板保持部231aがパレット搬送機構21上のパレット92から基板91を吸引吸着し、チャンバ3の搬出入口352を通って基板用ステージ32に基板91を載置する。基板用ステージ32は静電吸着により基板91を保持し、基板保持部231aはパレット搬送機構21側へと待避する(ステップS31)。
【0048】
ステップS31と並行して、図19に示すように反転機構33の移動部333が、反転部332を搬出入口351からチャンバ3外へと移動させ、部品用ステージ31上に位置させる。そして、反転用保持部331が部品トレイ93の所望のICチップに当接すると共に吸引口331aから吸引が行われ、ICチップを吸引吸着する(ステップS32)。その後、反転用保持部331の上下が反転されるとともに反転部332がチャンバ3内へと移動し、ICチップの搬入が行われる(ステップS33)。
【0049】
基板91およびICチップの搬入が完了するとチャンバ3が密閉され(ステップS34)、反転用保持部331によるICチップの保持手法が静電吸着へと切り替えられる(ステップS35)。すなわち、図17に示すエジェクタ304による吸引吸着が解除される前にDC電源303がON状態とされ、静電吸着が行われる。
【0050】
その後、第1の実施の形態と同様に、図15に示す減圧機構361およびガス供給部362が全体制御部25により制御されてチャンバ3内が所定の減圧雰囲気とされ、図20に示すように基板用ステージ32の上方に対向電極32aが進入し、反転用保持部331がステージ31aの上方に位置する。そして、基板用ステージ32およびステージ31aに接続された高周波電源が能動化されて基板91および反転用保持部331に保持されたICチップにプラズマ処理が施される(ステップS36,S37)。対向電極32aを基板用ステージ32に対して進退可能(基板用ステージ32が対向電極32aに対して進退してもよい。)に設けることにより、基板91に効率よくプラズマ処理を行うことが実現される。
【0051】
プラズマ処理が完了すると、反転用保持部331が図15に示すように装着機構34の装着用保持部341と対向する位置へと移動し、反転用保持部331から装着用保持部341へとICチップが渡される(ステップS38)。すなわち、静電吸着式の保持部同士のICチップの受け渡しが行われる。装着用保持部341は反転用保持部331の待避後に下降して、ICチップを基板91に装着する(ステップS39)。
【0052】
ICチップの装着が完了すると、チャンバ3内が大気圧へと戻され(ステップS40)、搬出入口351,352が開放され、図16に示す基板保持部231bが基板91を基板用ステージ32から受け取って搬出し、パレット92に載置する(ステップS42)。
【0053】
以上のように、プラズマ処理装置1aでは反転用保持部331がICチップを吸引吸着および静電吸着により保持することが可能とされており、チャンバ3外において吸引吸着によりICチップを保持し、チャンバ3内が減圧される際にはICチップを静電吸着により保持する。これにより、例えば、ICチップが粘着シート上に配置された状態(すなわち、ウェハをダイシングした状態)で供給される場合であってもICチップを大きな力で確実に受け取ることができ、かつ、減圧雰囲気下へと移行してもICチップを適切に保持することができる。
【0054】
さらに、部品用ステージ31がチャンバ3外に配置されることからチャンバ3の容積を小さくすることができ、チャンバ3の減圧の際に消費されるエネルギーを低減することも実現される。
【0055】
図21および図22は装着用保持部の他の例を示す正面図および左側面図である。図21および図22に示す装着用保持部341aは、図4に示す装着用保持部341の超音波発生部3423に代えてヒータ3411が装着用保持部341の取付軸3410に設けられる。また、内部に電極板302を有する静電吸着用のセラミック板301とヒータ3411との間には温度を計測してヒータ3411への電力を制御するための熱電対3413が取り付けられる。さらに、真空中では加熱対象から大気中に熱が伝播することがなく、ヒータのみで温度制御を行うことが困難となることから、熱を除去するための冷却水を循環させる冷却管3412がヒータ3411の上方に取り付けられる。
【0056】
装着用保持部341aでは、セラミック板301がヒータ3411により加熱され、静電吸着されたICチップも加熱された状態で基板91への装着が行われる。これにより、ICチップの電極と基板91の電極との接合が促進され、ICチップを確実に基板91上に固定することができる。
【0057】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0058】
上記第1の実施の形態において、後工程にて基板91が複数の個片に切断されることを前提として同種のICチップが多数装着されてもよい。また、複数の基板91が基板用ステージ32に載置されてもよい。基板91はセラミック基板に限定されず、ポリイミド等のフィルム基板でもよく、半導体基板であってもよい。さらに、基板91はパレット92とともにチャンバ3に搬入されてもよい。
【0059】
基板91に装着される電子部品はICチップ以外のものであってもよく、例えば、複数のICチップが実装された微細電極を有する実装済基板であってもよい。
【0060】
上記実施の形態では、プラズマ処理により基板91およびICチップの洗浄が行われるが、水素、窒素、アルゴン等の高速原子ビームや紫外線等の他の処理により減圧雰囲気下にて洗浄が行われてもよい。
【0061】
反転部332は、エンコーダ3329からの信号を用いて制御される必要はなく、例えば、2つの停止位置を有する電磁式の回動アクチュエータでもよい。
【0062】
上記実施の形態における反転用保持部331や装着用保持部341の先端は板状となっているが、保持部の形状は他の形状でもよい。例えば、微小部品のみを取り扱う場合には、先端が微小なノズル状の保持部が用いられてもよい。
【0063】
また、上記実施の形態における反転機構33および装着機構34は適宜変更されてよく、例えば、駆動部分がチャンバ3外に配置されてもよい。
【0064】
【発明の効果】
請求項1ないし6の発明では、減圧雰囲気下にて基板に電子部品を装着することができる。また、請求項7ないし9の発明では、減圧雰囲気下および大気圧下において対象物を適切に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るプラズマ処理装置の概略構成を示す正面図
【図2】プラズマ処理装置の概略構成を示す平面図
【図3】反転用保持部および反転部を示す斜視図
【図4】装着用保持部の近傍を示す斜視図
【図5】装着用保持部および反転用保持部を示す図
【図6】装着用保持部および反転用保持部を示す図
【図7】基板用ステージの構造を示す図
【図8】プラズマ処理装置の全体動作の流れを示す図
【図9】プラズマ処理装置の全体動作の流れを示す図
【図10】動作途上のプラズマ処理装置の様子を示す図
【図11】動作途上のプラズマ処理装置の様子を示す図
【図12】動作途上のプラズマ処理装置の様子を示す図
【図13】動作途上のプラズマ処理装置の様子を示す図
【図14】動作途上のプラズマ処理装置の様子を示す図
【図15】第2の実施の形態に係るプラズマ処理装置の概略構成を示す正面図
【図16】プラズマ処理装置の概略構成を示す平面図
【図17】反転用保持部の構造を示す図
【図18】プラズマ処理装置の全体動作の流れを示す図
【図19】動作途上のプラズマ処理装置の様子を示す図
【図20】動作途上のプラズマ処理装置の様子を示す図
【図21】反転用保持部の他の例を示す正面図
【図22】反転用保持部の他の例を示す側面図
【符号の説明】
1 プラズマ処理装置
3 チャンバ
31 部品用ステージ
32 基板用ステージ
33 反転機構
34 装着機構
91 基板
95 ICチップ
303 DC電源
304 エジェクタ
331 反転用保持部
331a 吸引口
333 移動部
S12,S14,S15,S18,S32,S35 ステップ
Claims (1)
- 基板に電子部品を装着する電子部品装着装置であって、
基板を静電気力により保持する基板用ステージと、
前記基板表面をプラズマ洗浄させるために前記基板用ステージの下に高周波電圧を印加するためのベースと、
前記基板用ステージが内部に配置されるチャンバと、
吸引口から吸引にて対象物を吸引する機構部と電圧を付与して対象物を静電気力により保持させる電圧付与部とからなり前記電子部品の電極以外を保持するための突出部をもった保持具と、
前記電子部品を前記基板用ステージに保持された前記基板に装着する装着部と、
前記チャンバ内にて前記電子部品が載置される電子部品用ステージと、
前記電子部品用ステージ上の電子部品を前記保持具で保持して反転し、前記電子部品を前記装着部に渡す反転部と、
前記基板を前記チャンバに搬入する搬入基板保持機構と、
前記基板を前記チャンバから搬出する前記搬入基板保持機構と異なる基板保持機構とからなることを特徴とする電子部品装着装置。
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