以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
〔第1の実施の形態〕図1は本発明の第1の実施の形態に係るシート処理システムの内部構成を示す概略構成図である。
本実施の形態のシート処理システムAは、それぞれ異なるシート処理機能を有する画像形成装置10、インサータ装置600、シート積載装置500、フィニッシャ装置700を、ここで示した順に直列に接続して構成される。
〔画像形成装置10〕
前記画像形成装置10は、原稿の読取りと画像形成を施したシートの出力とを行うものであり、プリンタ装置300と、プリンタ装置300の上部に搭載され原稿画像を読取るイメージリーダ200と、イメージリーダ200の上面に開閉自在に載置される原稿給送装置100と、イメージリーダ200の上部に設けられる操作表示装置400と、を備えている。
前記原稿給送装置100は、原稿トレイ上に上向きにセットされた複数の原稿を先頭頁から順に一枚ずつ分離して、湾曲したパスを介してイメージリーダ200の原稿画像読取り位置に原稿を搬送して、イメージリーダ200に流し読みさせる。その後原稿は、原稿給送装置100の右端に設けられた排紙トレイ112に排紙される。
前記イメージリーダ200は、原稿の読取りを行うものであり、上面にプラテンガラス102を有し、プラテンガラス102の下方には、原稿給送装置100からプラテンガラス102上の原稿画像読取り位置に搬送される原稿の画像を読取るスキャナユニット104を有している。
ここで、原稿の流し読みは、原稿がプラテンガラス102上の原稿画像読取り位置を通過する際に、原稿の読取り面をスキャナユニット104に設けられたランプ103の光で照射して、当該原稿からの反射光を逐次前記スキャナユニット104に設けられたミラー
105、イメージリーダ200に設けられたミラー106及び107によりイメージセンサ109に導光して、イメージセンサ109で電気信号に変換して読取るものである。従って、プラテンガラス102上の原稿画像読取り位置を図中左から右に原稿を搬送させることによって、原稿の搬送方向に対して直交する方向を主走査方向として、原稿画像を主走査方向に1ライン毎に前記イメージセンサ109で読取りながら、原稿の搬送方向を副走査方向として、原稿画像を副走査方向に逐次前記イメージセンサ109で読取って原稿画像全体の読取りが行われる。
イメージセンサ109から出力された画像データは、所定の画像処理が施された後にプリンタ300にビデオ信号として入力される。
前記プリンタ装置300は、イメージリーダ200で読取られた原稿の画像データに基づいてシートへの画像形成を行うものであり、イメージセンサ109から出力された画像データに基づくビデオ信号が入力されるとともに、当該ビデオ信号に基づいてレーザ光を変調して出力する露光制御部110、静電潜像が形成される感光ドラム111、露光制御部110から出力されるレーザ光を感光ドラム111上に走査しながら照射するポリゴンミラー110a、感光ドラム111の下方に配置される転写部116に対してシートを給紙するシート供給装置であるところのカセット114、115、手差給紙部125及び両面搬送パス124、転写部116で感光ドラム111に形成された現像剤像が転写されたシートを定着する定着部117、定着部117を通過したシートをプリンタ300の外部に排出する排出ローラ対118、を備えている。
図2は第1の実施の形態に係るシート処理システムのインサータ装置600、シート積載装置500及びフィニッシャ装置700の内部構成を示す概略構成図である。
〔インサータ装置600〕
インサータ装置600は、例えば、シートに画像形成を施さないで、別途印刷された特殊用紙(例えば、カラーコピー紙)を給紙することや、プリンタ装置300から出力されるシートの先頭頁や途中頁などに表紙やタブなどの特殊用紙を挿入するものであり、図2に示すように、プリンタ装置300から排出されるシートをシート積載装置500又はフィニッシャ装置700に導く主シート搬送経路である搬送水平パス612、搬送水平パス612に設けられる搬送ローラ対602、603及び604、表紙やタブなどの特殊用紙を収納するシート収納部630、631及び632、前記シート収納部630、631及び632に収納された特殊用紙を隣接するシート積載装置500に搬送する副シート搬送手段である搬送水平第2パス646、搬送水平第2パス646に設けられる搬送ローラ対643、644及び645、シート収納部630、631及び632に収納された特殊用紙を搬送水平第2パス646に搬送する給紙分離部636、637及び638、シート収納部630、631及び632から給紙される特殊用紙を搬送水平第2パス646に導く搬送垂直パス611、搬送垂直パス611に設けられる搬送ローラ対640、641及び642、を備えている。
このようなインサータ装置600は、別途印刷された特殊用紙をシート収納部630、631及び632に収容し、プリンタ装置300から搬送水平パス612を介してシート積載装置500又はフィニッシャ装置700に出力されるシートに対して、所望に応じて表紙やタブ紙等の特殊用紙を所定のタイミングで、シート収納部630、631及び632から搬送水平第2パス646を介して給紙して、プリンタ300からシート積載装置500又はフィニッシャ装置700に出力されるシートに対して、該特殊用紙を挿入することが可能となる。
〔シート積載装置500〕
シート積載装置500は、他のシート出力装置、例えば、プリンタ装置300又はインサータ装置600から出力されるシートを一時的に待機させた後に再出力するバッファ装置であり、図2に示すように、プリンタ装置300から排出されたシートをフィニッシャ装置700に導く主シート搬送経路である搬送水平パス502、搬送水平パス502に設けられシートを搬送する搬送ローラ対503、504及び505、搬送水平パス502の入口部側(インサータ装置600側)に設けられたフラッパ510、プリンタ装置300又はインサータ装置600から出力されたシートの保管が可能なシート積載部530、プリンタ装置300から出力されたシートをシート積載部530に導くパス520、インサータ装置600から出力されたシートをインサータ装置600に備えられた搬送水平第2パス646を介してシート積載部530に搬送する搬送垂直パス542並びに搬送垂直パス542に設けられる搬送ローラ対547、548及び549、インサータ装置600から搬送水平第2パス646を介して出力されたシートを隣接するフィニッシャ装置700に搬送する副シート搬送経路である搬送水平第2パス546、搬送水平第2パス546に設けられる搬送ローラ対543、544及び545、搬送水平第2パス546及び搬送垂直パス542の入口側に設けられシート積載部530又はフィニッシャ装置700へ選択的にシートを導くパス選択フラッパ539、を備えている。
前記シート積載装置500がプリンタ装置300から出力されるシートの積載処理を行う場合には、フラッパ510が搬送水平パス502へのシートの通過を遮るように切換えられて、プリンタ装置300から排出されたシートがパス520へ導かれる。パス520に導かれたシートは、シート積載部530に順次積載される。
他方、プリンタ装置300から出力されるシートのシート積載部530への積載処理を行わない場合には、フラッパ510がパス520へのシートの通過を遮るように切換えられて、プリンタ装置300から出力されたシートは搬送水平パス502を通過してフィニッシャ装置700に搬送される。
更に、前記シート積載装置500がインサータ装置600から搬送水平第2パス646を介して出力されるシートの積載処理を行う場合には、パス選択フラッパ539が搬送水平第2パス546へのシートの通過を遮るように切換えられて、インサータ装置600から出力されたシートが搬送垂直パス542へ導かれる。そして、搬送垂直パス542に導かれたシートは、シート積載部530に順次積載される。
尚、プリンタ装置300から出力されるシートのシート積載部530への積載処理と、インサータ装置600から出力されるシートのシート積載部530への積載処理と、を並列して行う場合には、パス520を交替に使用するか、又は交互に使用することにより、当該積載処理を並列して行うことが可能である。
また、インサータ装置600から出力されるシートのシート積載部530への積載処理を行わない場合には、パス選択フラッパ539が搬送垂直パス542へのシートの通過を遮るように切換えられて、インサータ装置600から出力されたシートは、搬送水平パス502とは別の経路である搬送水平第2パス546を通過して、フィニッシャ装置700に搬送される。
尚、図示はしないが、シート積載部530に一時載置されたシートを搬送水平パス502又は搬送水平第2パス546を介して、フィニッシャ装置700に搬送するためのパスを別途設けることも可能であり、この場合には、プリンタ装置300及びインサータ装置600と、フィニッシャ装置700との処理能力の調整制御を行うことが可能となる。
〔フィニッシャ装置700〕
フィニッシャ装置700は、ソート処理、綴じ処理、穴あけ処理等を行うものであり、図2に示すように、搬送水平パス502又は搬送水平第2パス546を介してシート積載装置500から出力されたシートを導入するためのフィニッシャパス711及び入口ローラ対702、搬送水平パス502又は搬送水平第2パス546を介してシート積載装置500から出力されたシートをソートせずにサンプルトレイ721に搬送するノンソートパス712、搬送水平パス502又は搬送水平第2パス546を介してシート積載装置500から出力されたシートをソート処理部に搬送するソートパス713、ノンソートパス712及びソートパス713を選択的に切替える切換えフラッパ710、ソート処理や綴じ処理等を行う中間トレイ730、中間トレイ730上に積載整合されたシートに対して綴じ処理等を行うステイプラ720、中間トレイ730上でソート処理や綴じ処理等が行われたシートが排出されるスタックトレイ722、シート積載装置500の搬送水平第2パス546により搬送されるシートを入口ローラ対702に導く搬送垂直パス746並びに搬送垂直パス746に設けられる搬送ローラ対743、744及び745、を備えている。
このようなフィニッシャ装置700は、搬送水平パス502又は搬送水平第2パス546を介してシート積載装置500から出力されたシートに対して、ソート処理等を行わない場合には、切換えフラッパ710がソートパス713へのシートの通過を遮るように切換えられて、シート積載装置500から出力されたシートは、ノンソートパス712に導かれノンソートパス712に設けられた搬送ローラ対706及びノンソート排出ローラ対703を介してサンプルトレイ721上に排出される。
他方、搬送水平パス502又は搬送水平第2パス546を介してシート積載装置500から出力されたシートに対して、ソート処理等を行う場合には、切換えフラッパ710がノンソートパス712へのシートの通過を遮るように切換えられ、シート積載装置500から出力されたシートは、ソートパス713に導かれソート排出ローラ704を介して中間トレイ730上に束状に積載される。そして、中間トレイ730上に積載されたシートは、適宜、整合処理、ステイプル処理又は穴あけ処理等が施された後に排出ローラ対705を介してスタックトレイ722上に排出される。尚、スタックトレイ722は適宜上下方向に自走可能に構成されている。
〔外装カバー構成〕
図3は、プリンタ装置300、インサータ装置600、シート積載装置500及びフィニッシャ装置700の外装カバーの構成を示す概略構成図である。
本実施の形態のシート処理システムは、各シート処理装置であるプリンタ装置300、インサータ装置600、シート積載装置500及びフィニッシャ装置700の内部を開放可能とするカバー部材(以下「カバー」という。)を備えている。
前記シート積載装置500には、搬送水平パス502を覆うカバー551と、シート積載部530を覆うカバー552と、搬送水平第2パス546を覆うカバー553と、搬送垂直パス546を覆うカバー554と、が設けられている。カバー551とカバー552は、それぞれ独立に開閉可能である。
カバー551及び552の開閉状態は、カバー開閉検知センサS54及びS55により検知される。また、カバー554の開閉状態は、カバー開閉検知センサS56により、カバー553の開閉状態は、カバー開閉検知センサS57により、それぞれ検知される。
そして、カバー551、552、553及び554は、シート積載装置500のジャム処理時や、部品交換、清掃、調整、用紙取り出しなどのメンテナンス時に開閉される。
前記インサータ装置600には、水平搬送パス612を覆うカバー651と、搬送垂直パス部611を覆うカバー652と、シート収納部630、631及び632と給紙分離部636、637及び638とを覆うカバー653と、搬送水平第2パス646を覆うカバー654と、が設けられている。カバー651、652、653及び654はそれぞれ独立に開閉可能である。また、カバー651、652、653及び654の開閉状態はカバー開閉検知センサS64、S65、S66及びS67により検知される。
そして、カバー651、652、653及び654は、ジャム処理時や、部品交換、清掃、調整、用紙補給などのメンテナンス時に開閉される。
前記フィニッシャ装置700には、フィニッシャパス711を覆うカバー751と、ノンソートパス712を覆うカバー752と、ステイプラ720を含むステイプル処理部を覆うカバー753と、搬送垂直パス746を覆うカバー754と、が設けられている。カバー751、752、753及び754はそれぞれ独立に開閉可能である。また、カバー751、752、753及び754の開閉状態はカバー開閉検知センサS74、S75、S76及びS77により検知される。
そして、カバー751、752、753及び754は、ジャム処理時や、部品交換、清掃、調整、用紙補給などのメンテナンス時に開閉される。
前記プリンタ装置300には、用紙補給部を覆うカバー351と、感光ドラム111、転写部116、定着部117、フラッパ121およびそれらに用紙を導くための搬送パスを覆うカバーカバー352と、両面搬送パス124を覆うカバー353と、が設けられている。カバー351、352及び353はそれぞれ独立に開閉可能である。また、カバー351、352及び353の開閉状態はカバー開閉検知センサ(図示せず)により検知される。
そして、カバー351、カバー352及びカバー353は、ジャム処理時や、部品交換、清掃、調整、用紙補給などのメンテナンス時に開閉される。
〔コントローラの構成〕
図4は第1の実施の形態に係るシート処理システムを制御するコントローラの全体構成を示すブロック図である。
図4に示すように、前記コントローラは、CPU回路部150を有しており、CPU回路部150は、CPU(図示せず)、ROM151及びRAM152を内蔵する。
前記CPU回路部150は、ROM151に格納されている制御プログラムにより、原稿給送装置制御部101、イメージリーダ制御部201、画像信号制御部202、外部インターフェース209、プリンタ制御部301、操作表示部制御部401、シート積載装置制御部501、インサータ装置制御部601、フィニッシャ制御部701を総括的に制御する。
前記CPU回路部150に内蔵されるRAM152は、各制御部等を制御する制御データを一時的に保持し、また、これらの制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。
前記原稿給送装置制御部101は、原稿給送装置100をCPU回路部150からの指示に基づき駆動制御する。
前記イメージリーダ制御部201は、スキャナユニット104及びイメージセンサ109などに対する駆動制御を行い、イメージセンサ109から出力されたアナログ画像信号を画像信号制御部202に転送する。
前記画像信号制御部202は、CPU回路部150からの指示に基づき、イメージセンサ109から転送されたアナログ画像信号をデジタル信号に変換した後に各処理を施し、このデジタル信号をビデオ信号に変換してプリンタ制御部301に出力する。また、コンピュータ210から外部I/F209を介して入力されたデジタル画像信号に各種処理を施し、このデジタル画像信号をビデオ信号に変換して前記プリンタ制御部301に出力する。前記プリンタ制御部301は、画像信号制御部202から入力されたビデオ信号に基づき露光制御部110を駆動する。
前記操作表示装置制御部401は、画像形成装置10に備えられた操作表示装置400とCPU回路部150との間で情報のやり取りを行う。前記操作表示装置400は、画像形成に関する各種機能を設定する複数のキー及び各シート処理装置等の設定状態を示す情報を表示するための表示部などを有する。操作表示装置400に設けられた各キーの操作に対応するキー信号は、操作表示装置制御部401を介してCPU回路部150に出力される。また、操作表示装置制御部401は、CPU回路部150からの信号に基づき対応する情報を操作表示装置400の表示部に表示するように操作表示装置400を制御する。
前記シート積載装置制御部501は、シート積載装置500に搭載され、CPU回路部150と情報のやり取りを行うことによりシート積載装置500の駆動制御を行う。
前記インサータ装置制御部601は、インサータ装置600に搭載され、CPU回路150と情報のやり取りを行うことによりインサータ装置600の駆動制御を行う。
前記フィニッシャ制御部701は、フィニッシャ700に搭載され、CPU回路部150と情報のやり取りを行うことによりフィニッシャ700の駆動制御を行う。
〔シート積載装置制御部の構成〕
図5はシート積載装置500を駆動制御するシート積載装置制御部501の構成を示すブロック図である。
図5に示すように、シート積載装置制御部501は、CPU561、ROM562及びRAM563などで構成されるCPU回路部560を有する。CPU回路部560は、通信IC564を介して画像形成装置10側に設けられたCPU回路部150と通信してデータ交換を行い、CPU回路部150からの指示に基づき前記ROM562に格納されている各種プログラムを実行してシート積載装置500の駆動制御を行う。また、CPU回路部560には、搬送中のシートの遅延や滞留ジャムを検知するための各種パスセンサS51、S52及びS53からの検出信号、並びにカバー開閉検知センサS54、S55、S56及びS57からの検出信号が入力される。
前記CPU回路部560は、ドライバ565、566、567及び568が接続される。
前記ドライバ565は、CPU回路部560からの信号に基づき搬送処理モジュールのモータM51、ソレノイドSL51を駆動する。
前記ドライバ566は、CPU回路部560からの信号に基づきシート積載処理モジュ
ールのモータM52及びM53を駆動する。
前記ドライバ567は、CPU回路部560からの信号に基づき搬送垂直処理モジュールのモータM54を駆動する。
前記ドライバ568は、CPU回路部560からの信号に基づき搬送水平第2処理モジュールのモータM55、ソレノイドSL52を駆動する。
ここで、前記搬送処理モジュールは、前記シート積載装置500に設けられた搬送ローラ対503、504及び505と、それらの駆動源である水平パス搬送モータM51と、フラッパ510の切換を行うソレノイドSL51と、により構成される。
また、前記シート積載処理モジュールは、シート積載部530を構成するシート積載板521の駆動源であるシート積載板モータM52と、パス520に設けられた搬送ローラ527の駆動源であるシート積載搬送モータM53と、により構成される。
また、前記搬送垂直処理モジュールは、搬送垂直パスに設けられた搬送ローラ対547、548及び549と、それらの駆動源である垂直パス搬送モータM54と、により構成される。
また、搬送水平第2処理モジュールは、搬送水平第2パスに設けられた搬送ローラ対543、544及び545と、それらの駆動源である水平パス搬送モータM55と、パス選択フラッパ539の切換えを行うソレノイドSL52と、により構成される。
前記カバー開閉検知センサS54からの検出信号によって、カバー551が開状態と検出された場合には、ドライバ565の電源がオフにされ、前記搬送処理モジュールの駆動が強制的に停止される。また同時に、ドライバ566の電源もオフされ、前記シート積載処理モジュールの駆動も強制的に停止される。
前記カバー開閉検知センサS55からの検出信号によって、カバー552が開状態と検出された場合には、ドライバ566の電源のみがオフにされ、前記シート積載処理モジュールの駆動のみが強制的に停止される。
前記カバー開閉検知センサS56からの検出信号によって、カバー554が開状態と検出された場合には、ドライバ567の電源がオフにされ、前記搬送垂直処理モジュールの駆動のみが強制的に停止される。
前記カバー開閉検知センサS57からの検出信号によって、カバー553が開状態と検出された場合には、ドライバ568の電源のみがオフにされ、前記搬送水平第2処理モジュールの駆動が強制的に停止される。
〔給紙装置制御部の構成〕
図6はインサータ装置600を駆動制御するインサータ装置制御部601の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、前記インサータ装置制御部601は、CPU661、ROM662及びRAM663などで構成されるCPU回路部660を有する。CPU回路部660は、通信IC664を介して画像形成装置10側に設けられたCPU回路部150と通信してデータ交換を行い、CPU回路部150からの指示に基づきROM662に格納されている各種プログラムを実行してインサータ装置600の駆動制御を行う。また、CPU回
路部660には、パスセンサS61、S62及びS63からの検出信号並びに、カバー開閉検知センサS64、S65、S66及びS67からの検出信号が入力される。
前記CPU回路部660は、ドライバ665、666、667及び668が接続される。
前記ドライバ665はCPU回路部660からの信号に基づき水平搬送処理モジュールのモータM61を駆動する。
前記ドライバ666はCPU回路部660からの信号に基づき垂直搬送処理モジュールのモータM62を駆動する。
前記ドライバ667はCPU回路部660からの信号に基づき給紙処理モジュールのモータM63及びM64を駆動する。
前記ドライバ668はCPU回路部660からの信号に基づき搬送水平第2処理モジュールのモータM65を駆動する。
ここで、前記水平搬送処理モジュールは、搬送ローラ対602、603及び604と、それらの駆動源である水平パス搬送モータM61と、により構成される。
また、前記垂直搬送処理モジュールは、搬送ローラ対640、641及び642と、それらの駆動源である給紙縦パス搬送モータM62と、により構成される。
また、前記給紙処理モジュールは、給紙分離部636、637及び638と、それらの駆動源である給紙分離部モータM63、中板633、634及び635の昇降の駆動源である中板昇降モータM64と、により構成される。
また、前記搬送水平第2処理モジュールは、搬送ローラ対643,644及び645と、それらの駆動源である水平第2パス搬送モータM65と、により構成される。
前記カバー開閉検知センサS64からの検出信号によって、カバー651が開状態と検出された場合には、ドライバ665の電源がオフにされ、前記水平搬送処理モジュールの駆動が強制的に停止されると同時に、ドライバ666及び667の電源がオフにされ、インサータ装置600の全ての駆動が強制的に停止される。
前記カバー開閉検知センサS65からの検出信号によって、カバー652が開状態と検出された場合には、ドライバ666の電源がオフにされ、前記垂直搬送処理モジュールの駆動が強制的に停止されると同時に、ドライバ667の電源がオフにされ、前記給紙処理モジュールの駆動も強制的に停止される。
前記カバー開閉検知センサS66からの検出信号によって、カバー653が開状態と検出された場合、ドライバ667の電源がオフにされ、前記給紙処理モジュールの駆動が強制的に停止される。
前記カバー開閉検知センサS67からの検出信号によって、カバー654が開状態と検出された場合、ドライバ668の電源がオフにされ、前記搬送水平第2処理モジュールの駆動が強制的に停止されると同時に、ドライバ666の電源もオフにされ、前記垂直搬送処理モジュールの駆動も強制的に停止される。
〔フィニッシャ装置制御部の構成〕
図7はフィニッシャ装置700を駆動制御するフィニッシャ制御部701の構成を示すブロック図である。
図7に示すように、フィニッシャ制御部701は、CPU761、ROM762及びRAM763などで構成されるCPU回路部760を有する。CPU回路部760は、通信IC764を介して画像形成装置10側に設けられたCPU回路部150と通信してデータ交換を行い、CPU回路部150からの指示に基づきROM762に格納されている各種プログラムを実行して前記フィニッシャ700の駆動制御を行う。また、CPU回路部760には、パスセンサS71、S72及びS73からの検出信号並びにカバー開閉検知センサS74、S75、S76及びS77からの検出信号が入力される。
前記CPU回路部760は、ドライバ765、766、767、768及び769が接続される。
前記ドライバ765は、CPU回路部760からの信号に基づき搬送処理モジュールのモータM71及びソレノイドSL71を駆動する。
前記ドライバ766は、CPU回路部760からの信号に基づきノンソート排紙処理モジュールのモータM72を駆動する。
前記ドライバ767は、CPU回路部760からの信号に基づきソート排紙処理モジュールのモータM75及びM73を駆動する。
前記ドライバ768は、CPU回路部760からの信号に基づき積載処理モジュールのモータM74を駆動する。
前記ドライバ769は、CPU回路部760からの信号に基づき搬送垂直パス処理モジュールのモータM76を駆動する。
ここで、前記搬送処理モジュールは、入口ローラ対702及びその駆動源である搬送モータM71と、パス切換えフラッパ710の切換えを行うソレノイドSL71と、により構成される。
前記ノンソート排紙処理モジュールは、搬送ローラ対706及びノンソート排出ローラ対703と、それらの駆動源である排紙モータM72と、により構成される。
また、前記ソート処理モジュールは、ソート排出ローラ704及びその駆動源であるソート排紙モータM75と、排出ローラ対705及びその駆動源である束搬送モータM73と、により構成される。
また、前記積載処理モジュールは、スタックトレイ722及びその駆動源であるトレイ昇降モータM74により構成される。
また、前記搬送垂直パス処理モジュールは、搬送垂直パス746に設けられる搬送ローラ対743、744及び745及び、それらの駆動源である垂直パス搬送モータM76により構成される。
搬送モータM71、ノンソート排紙モータM72、ソート排紙モータM75及び垂直パス搬送モータM76はステッピングモータからなり、励磁パルスレートを制御することに
よって各モータにより駆動するローラ対を等速で回転させたり、独自の速度で回転させたりすることができる。また、束搬送モータM73はDCモータからなる。
カバー開閉検知センサS74からの検出信号によりカバー751が開状態にあると検出した場合には、ドライバ765の電源がオフにされ、前記搬送処理モジュールの駆動が強制的に停止されると同時に、ドライバ766、767、768及び769の電源がオフにされ、フィニッシャ装置700の全ての駆動が強制的に停止される。
一方、カバー開閉検知センサS75からの検出信号によって、カバー752が開状態と検出された場合、ドライバ766の電源がオフにされ、前記ノンソート処理モジュールの駆動のみが強制的に停止される。
他方、カバー開閉検知センサS76からの検出信号によって、カバー753が開状態と検出された場合、ドライバ767の電源がオフにされ、前記ソート処理モジュールの駆動のみが強制的に停止される。
他方、カバー開閉検知センサS77からの検出信号によって、カバー754が開状態と検出された場合、ドライバ769の電源がオフにされ、前記搬送垂直パス処理モジュールの駆動のみが強制的に停止される。
〔シート処理システムの動作説明〕
次に本実施の形態に係るシート処理システムの動作について説明する。
本実施の形態に係るシート処理システムは、シートに画像を形成して出力するプリンタ装置300を備えた画像形成装置10と、この画像形成装置10に備えられたプリンタ装置300から出力されたシートに対して様々な後処理を施すシート後処理装置である前記
インサータ装置600、前記シート積載装置500及び前記フィニッシャ装置700を連ねて配置するとともに、プリンタ装置300から出力されたシートを前記インサータ装置600、前記シート積載装置500及び前記フィニッシャ装置700に搬送する主シート搬送経路を使用して、シート処理作業単位であるジョブについて、一のジョブを実行するとともに、当該一のジョブの終了を待たずに、インサータ装置600からシート積載装置500及びフィニッシャ装置700にシートを搬送する副シート搬送経路を使用して前記一のジョブと並列してその他のジョブを実行することが出来るようにしたものである。
図8(a)は、第1のジョブを説明した図である。
第1のジョブは、プリンタ装置300と、インサータ装置600、シート積載装置500及びフィニッシャ装置700と、を組み合わせて、プリンタ装置300で画像が形成されたシートを、フィニッシャ700で複数頁束ねて綴じ処理を行った後出力する製本ジョブである。
前記第1のジョブを実行する場合は、画像形成装置10に設けられたCPU150がインサータ装置600に設けられたCPU661に指令して、水平搬送モジュールの水平パス搬送モータM61を動作させて搬送水平パス612の搬送ローラ対602、603及び604を駆動する。
また、画像形成装置10に設けられたCPU150がシート積載装置500に設けられたCPU561に指令することで、フラッパ510が、ソレノイドSL51によりパス520へのシートの通過を遮るように切換えられるとともに、搬送処理モジュールのモータM51を動作させて搬送ローラ対503、504及び505を駆動する。
更に、画像形成装置10に設けられたCPU150がフィニッシャ装置700に設けられたCPU761に指令することで、切換えフラッパ710が、ソレノイドSL71によりノンソートパス712へのシートの通過を遮るように切換えられるとともに、搬送処理モジュールの搬送モータM71、ソート排紙モータM75、束搬送モータM73及びトレイ昇降モータM74を動作させて入口ローラ対702、前記ソート排出ローラ704、排出ローラ対705並びにスタックトレイ722を駆動する。
このようにシート処理システムを制御することにより、プリンタ装置300で画像が形成されたシートは、インサータ装置600の搬送水平パス612及びシート積載装置500の搬送水平パス502を通過して、フィニッシャ装置700の中間トレイ730に搬送され積載される。そして、中間トレイ730上に束状に積載されたシートは、整合された後、ステイプラ720により綴じ処理を施され、スタックトレイ722上に排出される。尚、ステイプラ720では、適宜、綴じ処理又は穴あけ処理等を選択可能である。
図8(b)は、第2のジョブを説明した図である。
第2のジョブは、プリンタ装置300と、インサータ装置600及びシート積載装置500とを組み合わせて、プリンタ装置300で画像が形成されたシートを、シート積載装置500に積載するジョブである。シート積載装置500にプリンタ装置300から出力されるシートを一時積載することにより、プリンタ装置300及びインサータ装置600と、フィニッシャ装置700の処理能力の調整制御を行うことが可能となる。
前記第2のジョブを実行する場合は、画像形成装置10に設けられたCPU150がシート積載装置500に設けられたCPU561に指令することで、フラッパ510がソレノイドSL51により搬送水平パス502へのシートの通過を遮るように切換えられるとともに、シート積載処理モジュールのモータM53及びシート積載板モータM52を動作させて、搬送パス520に設けられた搬送ローラ527及びシート積載部530を構成するシート積載板521を駆動する。
また、画像形成装置10に設けられたCPU150がインサータ装置600に設けられたCPU661に指令して、水平搬送モジュールの水平パス搬送モータM61を動作させて搬送水平パス612の搬送ローラ対602、603及び604を駆動する。
このようにシート処理システムを制御することにより、プリンタ装置300で画像が形成されたシートは、インサータ装置600の搬送水平パス612を通過して、シート積載装置500の搬送パス520に導かれて、シート積載部530に積載される。この時、シート積載板521は、シートの積載量に応じて適宜下降していく。
図9(a)は、第3のジョブを説明した図である。
第3のジョブは、インサータ装置600、シート積載装置500及びフィニッシャ装置700を組み合わせて実行されるジョブであり、インサータ600に収納された特殊用紙(例えば、カラーコピー)が、インサータ装置に設けられた搬送水平第2パス646、シート積載装置500に設けられた搬送水平第2パス546及びフィニッシャ装置700に設けられた搬送垂直パス746を介してフィニッシャ装置700に設けられた中間トレイ730に搬送され、搬送された特殊用紙を複数頁束ねて綴じ処理を行った後に出力する製本ジョブである。
前記第3のジョブを実行する場合は、画像形成装置10に設けられたCPU150がイ
ンサータ装置600に設けられたCPU661に指令して、前記給紙処理モジュールの給紙分離部モータM63及び中板昇降モータM64を動作させて給紙分離部636、637及び638並びに中板633、634及び635を駆動する。
また、画像形成装置10に設けられたCPU150がインサータ装置600に設けられたCPU661に指令して、前記垂直搬送処理モジュールのモータM62を動作させて搬送ローラ対640、641及び642を駆動する。
また、画像形成装置10に設けられたCPU150がインサータ装置600に設けられたCPU661に指令して、水平搬送第2処理モジュールのモータM65を動作させて搬送ローラ対643、644及び645を駆動する。更に、画像形成装置10に設けられたCPU150がシート積載装置500に設けられたCPU561に指令することで、水平搬送第2処理モジュールのモータM55を動作させて搬送ローラ対543、544及び545を駆動する。
更に、画像形成装置10に設けられたCPU150が、フィニッシャ装置700に設けられたCPU761に指令することで、搬送垂直パス処理モジュールのモータM76を動作させて搬送ローラ対743、744及び745を駆動する。また、画像形成装置10に設けられたCPU150がフィニッシャ装置700に設けられたCPU761に指令することで、切換えフラッパ710が、ソレノイドSL71によりノンソートパス712へのシートの通過を遮るように切換えられるとともに、搬送処理モジュールの搬送モータM71、ソート排紙モータM75、束搬送モータM73及びトレイ昇降モータM74を動作させて入口ローラ対702、ソート排出ローラ704、排出ローラ対705並びにスタックトレイ722を駆動する。
このようにシート処理システムを制御することにより、インサータ装置600から給紙されたカラーコピー等の特殊用紙は、インサータ装置600の搬送垂直パス611及び搬送水平第2パス646、シート積載装置500の搬送水平第2パス546、フィニッシャ装置700の搬送垂直パス746を通過して、フィニッシャ装置700の中間トレイ730に搬送され積載される。
そして、中間トレイ730上に束状に積載された特殊用紙は、整合された後、ステイプラ720により綴じ処理等を施されて前記スタックトレイ722上に排出される。尚、前記ステイプラ720では、適宜、綴じ処理又は穴あけ処理等を選択可能である。
図9(b)は、第4のジョブを説明した図である。
第4のジョブは、インサータ装置600及びシート積載装置500を組み合わせて、インサータ装置600に収納された特殊用紙(例えば、カラーコピー)を、インサータ装置に設けられた搬送水平第2パス646、シート積載装置500に設けられた搬送垂直パス542を介して、シート積載装置に設けられたシート収納部530に積載するジョブである。シート積載装置500にインサータ装置から出力されるシートを一時積載することにより、プリンタ300及びインサータ装置600と、フィニッシャ装置700の処理能力の調整制御を行うことが可能となる。
前記第4のジョブを実行する場合は、画像形成装置10に設けられたCPU150がインサータ装置600に設けられたCPU661に指令して、給紙処理モジュールの給紙分離部モータM63、中板昇降モータM64を動作させて給紙分離部636、637及び638並びに中板633、634及び635、を駆動する。
また、画像形成装置10に設けられたCPU150がインサータ装置600に設けられたCPU661に指令して、前記垂直搬送処理モジュールのモータM62を動作させて搬送ローラ対640、641及び642を駆動する。また、画像形成装置10に設けられたCPU150がインサータ装置600に設けられたCPU661に指令して、水平搬送第2処理モジュールのモータM65を動作させて搬送ローラ対643、644及び645を駆動する。
更に、画像形成装置10に設けられたCPU150がシート積載装置500に設けられたCPU561に指令することで、前記搬送垂直処理モジュールのモータM54を動作させて搬送ローラ対547、548及び549を駆動する。
また、画像形成装置10に設けられたCPU150がシート積載装置500に設けられたCPU561に指令することで、シート積載処理モジュールのモータM53及びシート積載板モータM52を動作させて、搬送パス520に設けられた搬送ローラ527及びシート積載部530を構成するシート積載板521を駆動する。
このようにシート処理システムを制御することにより、インサータ装置600から給紙されたカラーコピー等の特殊用紙が、インサータ装置600の搬送垂直パス611及び搬送水平第2パス646、シート積載装置500の搬送垂直パス542に導かれて、シート積載部530に積載される。この時、シート積載板521は、シートの積載量に応じて適宜下降していく。
〔複数のジョブの並列実行〕
図10(a)は、第5のジョブを説明した図である。
第5のジョブは、本実施の形態に係るシート処理システムにおいて複数のジョブを並列して実行するものである。
第5のジョブは、前記第1のジョブであるプリンタ装置300で画像が形成されたシートを、主シート搬送経路であるインサータ装置600に設けられた搬送水平パス612及びシート積載装置500に設けられた搬送水平パス502を使用して、フィニッシャ装置700に搬送し、フィニッシャ装置700で複数頁束ねて綴じ処理を行った後に出力する一のジョブと、前記第4のジョブであるインサータ装置600に収納された特殊用紙(例えば、カラーコピー)を、副シート搬送経路であるインサータ装置600に設けられた搬送水平第2パス646及びシート積載装置500に設けられた搬送垂直パス542を使用して、シート積載装置500に搬送し、シート積載装置500のシート積載部530に積載する他のジョブと、を並列して実行するものである。
前記第5のジョブを実行する本実施の形態に係るシート処理システムにおいて、前記主シート搬送経路に設けられる主シート搬送手段は、搬送水平パス612に設けられた搬送ローラ対602,603及び604並びにそれらの駆動源である水平パス搬送モータM61と、搬送水平パス502に設けられた搬送ローラ対503、504及び505並びにそれらの駆動源である水平パス搬送モータM51と、を有し、前記副シート搬送経路に設けられる副シート搬送手段は、搬送水平第2パス646に設けられた搬送ローラ対643、644及び645及びそれらの駆動源である水平第2パス搬送モータM65と、を有している。そして、前記第5のジョブは、前記主シート搬送手段と前記副搬送手段とが独立しているので、2つのジョブを並列して実行することができる。
また、シート積載装置500に備えられた、遮断手段であるところのフラッパ510が、プリンタ装置300から搬送されるシートがパス520へ通過することを遮るように切
換えられる。
このため、前記主シート搬送経路に搬送されるシートと、前記副シート搬送経路に搬送されるシートとが混在することが防止され、システムの信頼性が向上する。
尚、画像形成装置10に設けられたCPU150がシート積載装置500に設けられたCPU561、インサータ装置600に設けられたCPU661及びフィニッシャ装置700に設けられたCPU761に指令して各処理モジュールを動作させる点は前記第1のジョブ及び前記第4のジョブにおける場合と同様である。
図10(b)は、第6のジョブを説明した図である。
第6のジョブは、本実施の形態に係るシート処理システムにおいて複数のジョブを並列して実行するものである。
第6のジョブは、前記第2のジョブであるプリンタ装置300で画像が形成されたシートを、主シート搬送経路であるインサータ装置600に設けられた搬送水平パス612を使用して、シート積載装置500に搬送し、シート積載装置500のシート積載部530に積載する一のジョブと、前記第3のジョブであるインサータ装置600に収納された特殊用紙(例えば、カラーコピー)を、副シート搬送経路であるインサータ装置600に設けられた搬送水平第2パス646及びシート積載装置500に設けられた搬送水平第2パス546並びにフィニッシャ装置に設けられた搬送垂直パス764を使用して、フィニッシャ装置700に搬送し、フィニッシャ装置700で複数頁束ねて綴じ処理を行った後に出力する他のジョブと、を並列して実行するものである。
前記第6のジョブを実行する本実施の形態に係るシート処理システムにおいて、前記主シート搬送経路に設けられる主シート搬送手段は、搬送水平パス612に設けられた搬送ローラ対602,603及び604並びにそれらの駆動源である水平パス搬送モータM61を有し、前記副シート搬送経路に設けられる副シート搬送手段は、搬送水平第2パス646に設けられた搬送ローラ対643、644及び645及びそれらの駆動源である水平第2パス搬送モータM65と、搬送水平第2パス546に設けられた搬送ローラ対543、544及び545及びそれらの駆動源である水平第2パス搬送モータM55と、を有している。そして、前記第6のジョブは、前記主シート搬送手段と前記副搬送手段とが独立しているので、2つのジョブを並列して実行することができる。
また、シート積載装置500に備えられた、遮断手段であるところのパス選択フラッパ539が、インサータ装置600から搬送水平第2パス646を介して搬送されるシートが搬送垂直パス542へ通過することを遮るように切換えられる。
このため、前記前記主シート搬送経路に搬送されるシートと前記副シート搬送経路に搬送されるシートとが混在することが防止され、システムの信頼性が向上する。
尚、画像形成装置10に設けられたCPU150が、シート積載装置500に設けられたCPU561、インサータ装置600に設けられたCPU661及びフィニッシャ装置700に設けられたCPU761に指令して各処理モジュールを動作させる点は前記第2のジョブ及び前記第3のジョブにおける場合と同様である。
次に本実施の形態に係るシート処理システムAのカバーの開閉動作について説明する。
図11は本実施の形態に係るシート処理システムAのカバーの開閉動作について説明し
た図である。
図11(a)に示すように、前記第5のジョブの実行中に、シート積載装置500に設けられたカバー551を開けると、第1のシート処理モジュールである前記搬送処理モジュールを構成する搬送水平パス502、搬送ローラ対503、504及び505に対して、装置外からアクセス可能になる。
また、フィニッシャ装置700に設けられたカバー753を開けると、前記積載処理モジュールを構成するステイプラ720を含むソート処理部740を装置外に引き出すことが可能となる。
ここで、カバー551又はカバー753の開閉動作を行っても、インサータ装置600で画像が形成されたシートを、副搬送経路である搬送水平第2パス646を介して、シート積載装置500に積載するジョブである前記第4のジョブは妨げられることなく実行できるように、前記第1のジョブに使用される各シート処理モジュールを覆う各カバーの開閉動作及び前記第1のジョブの実行の制御と前記第4のジョブに使用される各シート処理モジュールを覆う各カバーの開閉動作及び前記第4のジョブの実行の制御とは独立して行われる。
尚、ここでは説明を省略するが、前記第4のジョブに使用されていない各シート処理装置の各処理モジュールを覆う他のカバーについても同様に、これらのカバーの開閉動作は、前記第5のジョブの実行中に行われても、前記第4のジョブを妨げることなく行うことができる。
また、図11(b)に示すように、前記第6のジョブの実行中に、シート積載装置500に設けられたカバー552を開けると、前記シート積載処理モジュールを構成するシート積載部530に対して、装置外からアクセス可能になる。
また、プリンタ装置300に設けられたカバー352を開けると、感光ドラム111や定着部117などに対して、装置外からアクセス可能になる。
ここで、カバー552又はカバー352の開閉動作を行っても、インサータ装置600に収納された特殊用紙(例えば、カラーコピー等)を、副搬送経路である搬送水平第2パス646及び搬送水平第2パス546を介して、フィニッシャ装置700で複数頁束ねて綴じ処理を行った後に出力する製本ジョブである前記第3のジョブは、妨げられることなく実行できるように、前記第2のジョブに使用される各処理モジュールを覆う各カバーの開閉動作及び前記第2のジョブの実行の制御と前記第3のジョブの実行の制御とは独立して行われる。
尚、ここでは説明を省略するが、前記第3のジョブに使用されていない各シート処理装置の各処理モジュールを覆う他のカバーについても同様に、これらのカバーの開閉動作は、前記第6のジョブの実行中に行われても、前記第3のジョブを妨げることなく行うことができる。
従って、複数のシート処理装置を組み合せて2つのジョブを並列して実行する本発明の実施の形態に係るシート処理システムAにおいて、一のジョブを実行している各シート処理装置に備えられた各処理モジュールを覆うカバー及びその動作制御系統と、その他のジョブを実行している各シート処理装置に備えられた各処理モジュールを覆うカバー及びその動作制御系統とを、各シート処理装置のジョブの並列処理に支障ないように独立して設けることにより、複数のジョブを並列して処理する場合に、一のジョブを実行しているシ
ート処理装置が停止しても、その他のジョブは継続して実行することができる。
即ち、前記第5のジョブの実行中にインサータ装置600のカバー652を開けると、カバー開閉検知センサS65によりカバー652の開状態が検知されてドライバ666、667及び668の電源がオフにされる。
この結果、前記垂直搬送処理モジュールを構成する搬送ローラ対640、641及び642の駆動源である垂直パス搬送モータM62、前記給紙処理モジュールを構成する搬送ローラ対636、637及び638の駆動源である給紙分離部モータM63及び前記搬送水平第2処理モジュールを構成する搬送ローラ対643、644及び645の駆動源である水平パス搬送モータM65の電源がオフにされると同時に、インサータ装置600に組み合わされて動作していたシート積載装置500に備えられたドライバ566及び567の電源もオフにされる。
この結果、前記搬送垂直処理モジュールを構成する搬送ローラ対547、548及び549の駆動源である垂直パス搬送モータM54及び前記シート積載処理モジュールを構成する搬送ローラ527の駆動源であるシート積載搬送モータM53の駆動も強制的に停止され、前記第4のジョブは停止される。
しかし、プリンタ300、インサータ装置600の水平搬送パス612に設けられた前記水平搬送モジュール、シート積載装置500の水平搬送パス502に設けられた前記搬送処理モジュール及びフィニッシャ装置700は、前記第1のジョブを実行することができる。
また、前記第1のジョブに使用されていない、他の処理モジュールを覆う他のカバー653、654、553、554及び552を開けても同様である。
同様に、前記第5のジョブの実行中に、プリンタ装置300又はフィニッシャ装置700の前記第1のジョブに使用される処理モジュールを覆うカバーを開けた場合は、プリンタ装置300及びフィニッシャ装置700の前記第1のジョブに使用される処理モジュールの動作が強制的に停止して、前記第1のジョブは停止する。
しかし、インサータ装置600及びシート積載装置500の前記第4のジョブに使用される処理モジュールの動作は継続されて、前記第4のジョブを実行しつづけることができる。
このため、複数のジョブを並列して処理する場合に、一のジョブを実行しているシート処理装置が、ジャム処理時、部品交換、清掃又は用紙補給等の理由により一のジョブに使用される各処理モジュールを覆う各カバーが開放されて、前記シート処理装置の駆動が停止するのは、一のジョブでメンテナンスが必要な処理モジュールのみとすることが可能となり、他のジョブに使用される各処理モジュールの駆動は継続され、他のジョブを実行しつづけることができる。
図12は隔壁の構成を説明する図である。
図12に示すように、本実施の形態に係るシート処理システムAは、シート積載装置500とフィニッシャ装置700とを隔てる隔壁591を有する。
また、図11に示すように、本実施の形態に係るシート処理システムAは、シート積載装置500のシート積載処理モジュールを構成するシート積載部530と搬送水平第2処
理モジュールを有する水平搬送第2パス546とを隔てる隔壁592を有する。
ここで、図12は、隔壁591及び592について説明するために、シート積載装置500のカバー552及びその内部構成を省略したものである。
隔壁591は、シート積載装置500からフィニッシャ装置700へ、または、その逆へのアクセスができないようするものである。また、隔壁592は、シート積載装置500のシート積載部530から水平搬送第2パス546へ、または、その逆へのアクセスができないようするものである。
隔壁591及び592により、例えば、前記第2のジョブが停止しているシート積載装置500側から、前記第3のジョブを実行しているフィニッシャ装置700側へアクセスして、前記第3のジョブの実行を妨げてしまう(例えば、搬送中の用紙に触ってしまったり、パスセンサに触ってしまったり)ことが防止できる。また、それとは逆に、前記第3のジョブを実行しているフィニッシャ装置700側から前記第2のジョブを実行しているシート積載装置500側へのアクセスを防止することが可能となる。
以上、本実施の形態に係るシート処理システムAでは、各搬送処理モジュールの駆動源を各パスに分割しているが、それに限ったものではない。例えば、プリンタ装置300の排紙ローラ118と、シート積載装置500の搬送水平パス502とを同じ駆動源によって駆動しても良い。
また、インサータ装置600の搬送水平パス612と、フィニッシャ装置700の入口ローラ対702とを同じ駆動源で駆動しても良い。
更に記各シート処理装置に備えられたカバーも同様に、プリンタ装置300に備えられたカバー352と、シート積載装置500に備えたれたカバー551とを同一のカバーで構成しても良い。更に、インサータ装置600に備えられたカバー651と、フィニッシャ装置700に備えられたカバー751と、を同一のカバーで構成しても良い。
〔第2の実施の形態〕次に本発明第2の実施の形態について説明する。
図13は本発明の第2の実施の形態に係るシート処理システムの内部構成を示す概略構成図である。
本実施の形態のシート処理システムは、それぞれ異なるシート処理機能を有するシート処理装置であるプリンタ装置300、インサータ装置600、製本装置800、フィニッシャ装置700、をここで示した順に直列に接続して構成される。
〔製本装置800〕
前記製本装置800は、プリンタ装置300又はインサータ装置から排出されたシートをフィニッシャ装置700側に導くための製本搬送水平パス812、製本搬送水平パス812に設けたれた搬送ローラ対802、803及び804、製本搬送水平パスから下方に分岐する製本パス811、製本パス811に設けられた搬送ローラ対805、製本搬送水平パス812の入口部に設けられ製本パス811又はインサータ装置600側にシートを選択的に導くための切換動作を行う製本パス選択フラッパ810、製本搬送水平パス812の出口側に設けられたフラッパ806、製本パス811の途中に設けられた2対のステイプラ815及びそれに対向する位置に配置されるアンビル816、ステイプラ815の下方に配置される折りローラ対820、折りローラ対820に対向する位置に配置される突出し部材821、折りローラ対820の下方に配置され製本パス811に導かれたシー
トの先端の位置決めを行う可動式のシート位置決め部材825、製本排出トレイ830、インサータ装置600から出力されたシートをインサータ装置600に備えられた搬送水平第2パス646を介して製本パス811に搬送する搬送垂直パス842並びに搬送垂直パス842に設けられる搬送ローラ対847、848及び849、インサータ装置600から搬送水平第2パス646を介して出力されたシートを隣接するフィニッシャ装置700に搬送する副シート搬送手段である搬送水平第2パス846並びに搬送水平第2パス846に設けられる搬送ローラ対843、844及び845、搬送水平第2パス846及び搬送垂直パス842の入口側に設けられ、製本パス811又はフィニッシャ装置700へ選択的にシートを導くパス選択フラッパ839、を備えている。
このような製本装置800は、製本ジョブを実行する場合には、プリンタ装置300又はインサータ装置600から出力されたシートが、製本パス811に導かれてシートの先端が可動式のシート位置決め部材825に接するまで搬送され一旦収納される。
そして、製本パス811に収納されたシート束に向けて、突出し部材821を突き出すことにより、シート束を折り畳んでローラ対820間から製本排出トレイ830上に排出する。
また、ステイプラ815で綴じ処理されたシート束を折り畳む場合には、ステイプル処理終了後にシート束のステイプル位置が折りローラ対820の中央位置になるように、位置決め部材825を適宜下降させる。
一方、前記製本ジョブを行わない場合には、製本パス選択フラッパ810が、製本パス811へのシートの通過を遮るように切換えられ、シートは製本搬送水平パス812を介してフィニッシャ装置700側に搬送される。
更に、製本装置800がインサータ装置600から搬送水平第2パス646を介して出力されるシートの製本処理を行う場合には、パス選択フラッパ839が搬送水平第2パス846へのシートの通過を遮るように切換えられて、インサータ装置600から出力されたシートが搬送垂直パス842へ導かれる。そして、搬送垂直パス842に導かれたシートは、製本パス811に導かれて製本ジョブが行われる。
また、インサータ装置600から出力されるシートの製本装置800での製本ジョブを行わない場合には、パス選択フラッパ839が搬送垂直パス842へのシートの通過を遮るように切換えられて、インサータ装置600から出力されたシートは、搬送水平第2パス846を通過して、フィニッシャ装置700に搬送される。
このような製本装置800を備えたシート処理システムにおいても、プリンタ装置300、インサータ装置600、製本装置800及びフィニッシャ装置700と、インサータ装置600及び製本装置800と、で2つのジョブを同時に実行することができる。
この場合には、前記主シート搬送経路を使用して一のジョブを実行するとともに、前記副搬送経路を使用して前記一のジョブと並列してその他のジョブを実行することができる。
その他の構成は、前記第1の実施の形態に係るシート処理システムAと同様であるので説明を省略する。
〔第3の実施の形態〕次に本発明第3の実施の形態について説明する。
図14は本発明の第3の実施の形態に係るシート処理システムの内部構成を示す概略構成図である。
本実施の形態のシート処理システムは、それぞれ異なるシート処理機能を有するシート処理装置であるプリンタ装置300、シート積載装置500、2組のインサータ装置600A及び600B、製本装置800、フィニッシャ装置700を、図14に示すように直列に接続して構成される。
このようなシート処理システムでは、例えば、プリンタ装置300からフィニッシャ装置700の全てのシート処理装置を組み合わせて実行する第1のジョブと、プリンタ装置300、シート積載装置500、インサータ装置600A及び製本装置800を組み合わせて実行する第2のジョブと、インサータ装置600A、製本装置800、インサータ装置600B及びフィニッシャ装置700を組み合わせて実行する第3のジョブと、を並列して実行することができる。
第3の実施の形態に係るシート処理システムでは、シート積載装置500、インサータ装置600B及び製本装置800は、前後に連ねて配置される他の後処理装置のそれぞれと連通する主シート搬送経路である搬送水平パス502、搬送水平パス612及び製本搬送水平パス812等並びに副シート搬送経路である水平搬送第2パス546、搬送水平第2パス646及び搬送水平第2パス846等を有し、最後部に配置されるフィニッシャ装置700において前記主シート搬送経路と前記副シート搬送経路とが合流するように構成されている。
このため、シート積載装置500、インサータ装置600B及び製本装置800の配列・組み合せを製本作業の内容に応じて自由に行える。また、所望により、別のシート処理装置を連結することも可能である。
従って、シート処理システムを構成するこれらのシート処理装置を設置スペースや製本作業の内容に応じて自由に組み合わせて、様々な製本作業に対応することが可能となる。
この場合でも、主シート搬送経路を使用して一のジョブを実行するとともに、副搬送経路を使用して前記一のジョブと並列してその他のジョブを実行することができる。
尚、上記以外のシート処理装置の組み合せにより、他のジョブを実行することも自由である。
その他の構成は、前記第1の実施の形態に係るシート処理システムAと同様であるので説明を省略する。
前述した実施の形態をまとめると下記の通りである。
(1)シートの処理機能を有する複数のシート処理装置(プリンタ装置300、シート積載装置500、インサータ装置600、フィニッシャ装置700、製本装置800)を備え、前記複数のシート処理装置により複数のジョブを並列して実行するシート処理システムであって、前記複数のシート処理装置のうちの一のシート処理装置から出力されたシートをその他のシート処理装置に搬送する主シート搬送経路(612、502)と、前記主シート搬送経路とは独立してシートを搬送する副シート搬送経路(546、646)と、を有し、前記主シート搬送経路を使用して複数のジョブのうちの一のジョブを実行するとともに、前記副シート搬送経路を使用してその他のジョブを実行する。
このため、シート処理システムの生産性を高めることができる。
(2)本実施の形態に係るシート処理システムは、前記主シート搬送経路(502,612)が、シートの搬送方向の最上流に配置されるシート処理装置から、最下流に配置されるシート処理装置まで連通するものであり、前記副シート搬送経路(646,546)が、一のシート処理装置から隣接するその他のシート処理装置にシートを搬送する。
このため、異なる複数のジョブを同時に実行することができる。
(3)本実施の形態に係るシート処理システムは、シートの出力方向の最下流に配置されるシート処理装置(例えば、フィニッシャ装置700)において、前記主シート搬送経路(502、612)と前記副シート搬送経路(546、646)とが合流する。
このため、後処理装置(例えば、シート積載装置500、インサータ装置600、製本装置800)の配列・組み合せを製本作業の内容に応じて自由に行える。また、所望により、別のシート処理装置を連結することも可能である。従って、シート処理システムを構成するこれらのシート処理装置を設置スペースや製本作業の内容に応じて自由に組み合わせて、様々な製本作業に対応することが可能となる。
(4)前記主シート搬送経路(502、612)に設けられる主シート搬送手段(例えば、搬送ローラ対503,504及び505並びに搬送ローラ対602、603及び604等)と、前記副シート搬送経路(546、646)に設けられる副シート搬送手段(例えば、搬送ローラ対543、544及び545並びに搬送ローラ対643、644及び645等)と、を備え、前記主シート搬送手段と前記副シート搬送手段とが独立している。
このため、2つの異なるジョブを並列して実行することができる。
(5)本発明の好ましい態様によれば、複数のジョブのうちの一のジョブを実行する場合に使用される第1のシート処理モジュール例えば、搬送ローラ対503、504、505及びそれらの駆動源である水平パス搬送モータM51等)と、その他のジョブを実行する場合に使用される第2のシート処理モジュール(例えば、搬送ローラ対643,644、645及びそれらの駆動源である水平第2パス搬送モータM65等)と、前記第1のシート処理モジュールを開放可能に覆う第1のカバー部材(例えば、カバー551)と、前記第2のシート処理モジュールを開放可能に覆う第2のカバー部材(例えば、カバー654)と、を備え、前記第1のカバー部材と前記第2のカバー部材とが、前記第1のシート処理モジュールと前記第2のシート処理モジュールとのメンテナンスをそれぞれ独立して可能とするように、独立している。
このため、複数のジョブを並列して処理する場合に、一のジョブを実行しているシート処理装置(例えば、シート積載装置500)が、ジャム処理時、部品交換、清掃又は用紙補給等の理由により一のジョブに使用される各処理モジュール(例えば、搬送ローラ対503、504、505等)を覆う各カバー(例えば、カバー551)が開放されて、前記シート処理装置の駆動が停止するのは、一のジョブでメンテナンスが必要な処理モジュール(例えば、搬送ローラ対503、504、505等)のみとすることが可能となり、他のジョブに使用される各処理モジュール(例えば、搬送ローラ対643,644、645等)の駆動は継続され、他のジョブを実行しつづけることができる。
(6)前記第1のシート処理モジュールとその他の部分を隔てる隔壁及び前記第2のシート処理モジュールとその他の部分とを隔てる隔壁592の少なくも一方を有する。
このため、第1のシート処理モジュールを構成するシート積載装置500のシート積載部530側から第2のシート処理モジュールを構成する水平搬送第2パス546へアクセスして、他のジョブの実行を妨げてしまう(例えば、搬送中の用紙に触ってしまったり、パスセンサに触ってしまったり)ことが防止できる。
(7)複数のジョブのうちの一のジョブを実行するシート処理装置と、その他のジョブを実行するシート処理装置と、を隔てる隔壁を有する。
このため、一のジョブが停止しているシート処理装置(例えばシート積載装置500)側から、前記第3のジョブを実行しているフィニッシャ装置700側へアクセスして、前記第3のジョブの実行を妨げてしまう(例えば、搬送中の用紙に触ってしまったり、パスセンサに触ってしまったり)ことが防止できる。
(8)前記シート処理装置は、シートを出力するシート出力装置、又は前記シート出力装置から出力されたシートに対して後処理を施す後処理装置である。
(9)前記シート出力装置は、シートに画像形成を施して出力する画像形成装置(プリンタ装置300)、シートに画像形成を施さないで出力するインサータ装置(インサータ装置600)、出力されたシートを一時的に待機させた後に再出力するバッファ装置(シート積載装置500)、又は他のシート処理装置にシートを供給するシート供給装置(114、115)である。
(10)前記後処理装置は、シートに穴をあける穴あけ装置(フィニッシャ装置700)、シートを綴じ合わせる綴じ装置(フィニッシャ装置700)、シートを収納する収納装置、シートを整合する整合装置、シートに折りを施す折り装置(フィニッシャ装置700)、又はシートを製本する製本装置(製本装置800)である。