JP4183933B2 - ワーク供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、角形電子部品等のチップ部品(ワーク)を供給するワーク供給装置に係り、とりわけワークを均等に振り分けることができるワーク供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ワーク振分装置を有するワーク供給装置が知られている。図4により、ワーク供給装置のワーク振分装置について説明する。図4に示すように、ボールフィーダからワーク振分装置14の一列トラック16に供給された角形電子部品等のチップ部品(以下ワークという)は、一列トラック16のトラック(V溝)16aから排出して、二列トラック17の左右のトラック(V溝)17a,17bに落下する。ワーク振分装置の二列トラック17を構成する左右のV溝17a,17bに落下したワークは、二列トラック17の下流側に設けられた二列リニアフィーダの各シュータに移送されて次工程に搬送される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようにボールフィーダから供給されたワークは、ワーク振分装置14により左右のトラック17a,17bに振り分けられるが、左右のどちらに振り分けるかはトラック16aの底部と二列のトラック17a、17bの境界上部17cとの位置関係或は傾斜等一部調整されてはいるが、いずれか一方にのみ供給量が偏ってしまうことがある。この場合は二列リニアフィーダの片方のシュータにワークが充満し、他方のシュータは空状態となって、二列リニアフィーダに後続された処理装置を含むシステムが一時的に停止してしまう。また、一方のシュータのみがワークで満杯となると、満杯になったシュータから排出されたワークがボールフィーダに戻され、このワークはボールフィーダと満杯となったシュータとの間を循環しているうちに摩耗や汚れを発生させる。
【0004】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、ワークを均等に振り分けることができるワーク振分装置を有するワーク供給装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、チップ部品を一列で供給する一列フィーダと、一列フィーダの下流側に設けられ、チップ部品を二列で供給する二列フィーダと、一列フィーダと二列フィーダとの間に設けられたワーク振分装置と、二列フィーダ内のチップ部品を検出するワーク検出装置とを備え、ワーク振分装置は一列フィーダ側に配置された一列トラックと、一列トラックに接続部を介して接続され二列フィーダ側に配置された二列トラックとを有し、一列トラックは単一のV溝を有し、二列トラックは境界上部により区画された一対のV溝を有し、二列トラックの境界上部は一列トラックのV溝底部と一直線上に並ぶか、またはわずかに降下することを特徴とするワーク供給装置である。
【0006】
本発明は、ワーク振分装置の一列トラックと二列トラックとの間の接続部に圧縮空気を噴射する一対の圧縮空気噴射孔が設けられ、各圧縮空気噴射孔は、二列トラックの各トラックに対応して設けられるとともに、圧縮空気調整機構に接続されていることを特徴とするワーク供給装置である。
【0007】
本発明は、圧縮空気調整機構は、ワーク検出装置からの信号に基づいて制御部により制御されることを特徴とするワーク供給装置である。
【0008】
本発明は、制御部は、ワーク検出装置からの信号に基づいて、二列フィーダ内の双方ともチップ部品が充満していないと判断した場合、圧縮空気調整機構を制御して、一対の圧縮空気噴射孔から交互に圧縮空気を噴射し、チップ部品を一列トラックから二列トラックへ交互に振り分けることを特徴とするワーク供給装置である。
【0009】
本発明は、制御部は、ワーク検出装置からの信号に基づいて、二列フィーダ内の一方のみにチップ部品が充満していると判断した場合、圧縮空気調整機構を制御して、二列トラックのうちチップ部品が充満した側のトラックに設けられた圧縮空気噴射孔から圧縮空気を噴射し、チップ部品を一列トラックから二列トラックのチップ部品が充満した側と反対側のトラックへ送ることを特徴とするワーク供給装置である。
【0010】
本発明は、一対の圧縮空気噴射孔は、各々チップ部品の供給方向に対して内方へ向けて配置されていることを特徴とするワーク供給装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
図1乃至図3は本発明によるワーク供給装置の一実施の形態を示す図である。
【0013】
図1乃至図3に示すように、ワーク供給装置1は、角形電子部品のチップ部品(ワーク)をストックして一列で供給するボールフィーダ(一列フィーダ)2と、平行して延びる一対のシュータ3a,3bを有し、次工程のワーク処理装置12へワークを供給する二列リニアフィーダ(二列フィーダ)3と、一列フィーダ2と二列フィーダ3との間に設けられたワーク振分装置4とを備えている。
【0014】
このうち、ワーク振分装置4は、一列フィーダ2側に設置され、単一のV溝(トラック)6aを有する一列トラック6と、二列フィーダ3側に設置され一対のV溝(トラック)7a,7bを有する二列トラック7とからなっている。一列トラック6と二列トラック7との間には、トラック接続部10が設けられ、このトラック接続部10において、一列トラック6側から一列で供給されてきたワークを二列トラック7のいずれかのトラック7a,7bへ振り分けられるようになっている。
【0015】
また二列トラックのトラック7a,7bは、各々対応する二列フィーダ3のシュータ3a,3bに接続されている。
【0016】
二列フィーダ3の各シュータ3a,3bには、内部にストックされたワークの量を検出するためのセンサ(ワーク検出装置)5a,5bが設けられており、両センサ5a,5bがワークの充満状態を検出すると、ボールフィーダ2が停止してワークの供給を一時停止するようになっている。
【0017】
また振分装置4のトラック接続部10には、上方に位置する一列トラック6と、下方に位置する二列トラック7との間に、トラック7a,7bに対応して段部壁面10a,10bが設けられている。さらに一列トラック6のトラック6aの底部と、二列トラック7の2つのトラック7a,7bの境界上部7cは一直線上に並んでいるが、トラック6aの底部より二列トラック7の境界上部7cがわずかに降下していてもよい。
【0018】
またトラック接続部10の段部壁面10a,10bには、各々圧縮空気噴出孔8a,8bが設けられ、各圧縮空気噴出孔8a,8bは二列トラック7の各トラック7a,7bに対応して配置されている。
【0019】
各圧縮空気噴出孔8a,8bは、ワークの供給方向に対して平行か又は内方を向くように配置され、この圧縮空気噴出孔8a,8bから圧縮空気を交互に噴出することにより、一列トラック6から供給されたワークを、二列トラック7のうち圧縮空気が噴出されたトラック7a,7bとは反対側、例えばトラック7aから圧縮空気が噴出された場合は、トラック7b側へ、トラック7bから圧縮空気が噴出された場合は、トラック7a側へ振り分けるようになっている。
尚、圧縮空気噴射孔8a、8bから圧縮空気を噴射する際、ワークが一列トラック6のトラック6aからトラック接続部10を介して二列トラック7に移る時を図示しない検出器により検知し、前記圧縮空気を噴射するようになっている。
【0020】
各圧縮空気噴出孔8a,8bは、例えば圧縮空気源あるいは圧縮空気供給弁からなる圧縮空気調整機構13に接続され、この圧縮空気調整機構13はセンサ5a,5bからの信号に基づいて制御部11により駆動制御される。
【0021】
すなわち、センサ5a,5bからの信号に基づいて、制御部11は二列フィーダ3の双方のシュータ3a,3bがいずれもワークが充満している状態でないと判断した場合、圧縮空気調整機構13を駆動制御して圧縮空気噴出孔8a,8bから交互に圧縮空気を噴出する。このことにより、一列トラック6から供給されたワークを二列トラック7のトラック7a,7bへ確実に交互に振り分けることができる。
【0022】
また制御部11は、センサ5a,5bからの信号に基づいて、二列フィーダ3のいずれか一方の、例えばシュータ3aにワークが充満していると判断した場合、圧縮空気調整機構13を駆動制御して、充満状態となっているシュータ3aに接続されたトラック7aに対応する圧縮空気噴出孔8aから圧縮空気を噴出する。このことにより、一列トラック6から供給されたワークを、二列トラック7のうち充満状態となっているトラック7aと反対側のトラック7b側へ振り分けることができる。
【0023】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0024】
一列フィーダ2から供給されたワークは、ワーク振分装置4の一列トラック6のトラック6aから、二列トラックのトラック7a,7bへ振り分けられる。二列トラック7のトラック7a,7bへ振り分けられたワークは、その後二列フィーダ3のシュータ3a,3bに沿って移送されて、次工程のワーク処理装置12へ送られる。
【0025】
この間、二列フィーダ3のシュータ3a,3b内のワークの充満状態がセンサ5a,5bにより検出され、センサ5a,5bからの信号に基づいて、制御部11により圧縮空気調整機構13が制御される。
【0026】
制御部11は、シュータ3a,3bの双方ともワークの充満状態でないと判断した場合、圧縮空気調整機構13を制御して、圧縮空気噴出孔8a,8bから圧縮空気を交互に噴出する。このことにより、一列フィーダ2からのワークを二列フィーダ3のシュータ3a,3b内へ均等に振り分けることができる。
【0027】
また制御部11は、シュータ3a,3bのうちの一方、例えばシュータ3aがワークの充満となっていると判断した場合、圧縮空気調整機構13を制御して、充満状態となっているシュータ3に接続されたトラック7a側の圧縮空気噴出孔8aから圧縮空気を噴出する。このことにより一列トラック6から供給されたワークをトラック7aと反対側のトラック7b側へ送り込むことができ、充満状態となっているシュータ3aと反対側のシュータ3bへワークを振り分けることができる。
【0028】
一方、センサ5a,5bによって、双方のシュータ3a,3bともワークが充満状態となっていると検出した場合、制御部11は一列フィーダ2の駆動を停止する。
【0029】
以上のように本実施の形態によれば、一列フィーダ2から供給されてきたワークをワーク振分装置4によって二列フィーダ3側へ均等に振り分けることができる。このため、ワーク供給装置1によりワークを効率よく供給することができ、また二列フィーダ3のうち一方のみがワーク満杯状態となってワークが一列フィーダ2と二列フィーダ間で循環してしまうことがない。このことによりワークの循環作用に伴ってワークが摩耗したり汚れたりすることがない。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、一列フィーダから送られてきたワークをワーク振分装置によりワークを均等に振り分けて二列フィーダへ送ることができるので、ワークを効率的に供給することができる。またワークを不要に一列フィーダと二列フィーダ間で循環させる必要がないので、ワークの摩耗および汚れを未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるワーク供給装置の一実施の形態を示す全体平面図。
【図2】ワーク振分装置を示す正面図。
【図3】ワーク振分装置の斜視図。
【図4】従来のワーク振分装置を示す斜視図。
【符号の説明】
1 ワーク供給装置
2 一列フィーダ
3 二列フィーダ
3a,3b シュータ
4 ワーク振分装置
5a,5b センサ
6 一列トラック
6a トラック
7 二列トラック
7a,7b トラック
8a,8b 圧縮空気噴出孔
11 制御部
13 圧縮空気調整機構

Claims (6)

  1. チップ部品を一列で供給する一列フィーダと、
    一列フィーダの下流側に設けられ、チップ部品を二列で供給する二列フィーダと、
    一列フィーダと二列フィーダとの間に設けられたワーク振分装置と、
    二列フィーダ内のチップ部品を検出するワーク検出装置とを備え、
    ワーク振分装置は一列フィーダ側に配置された一列トラックと、一列トラックに接続部を介して接続され二列フィーダ側に配置された二列トラックとを有し、一列トラックは単一のV溝を有し、二列トラックは境界上部により区画された一対のV溝を有し、二列トラックの境界上部は一列トラックのV溝底部と一直線上に並ぶか、またはわずかに降下することを特徴とするワーク供給装置。
  2. ワーク振分装置の一列トラックと二列トラックとの間の接続部に、圧縮空気を噴射する一対の圧縮空気噴射孔が設けられ、各圧縮空気噴射孔は、二列トラックの各トラックに対応して設けられるとともに、圧縮空気調整機構に接続されていることを特徴とする請求項1記載のワーク供給装置。
  3. 圧縮空気調整機構は、ワーク検出装置からの信号に基づいて制御部により制御されることを特徴とする請求項2記載のワーク供給装置。
  4. 制御部は、ワーク検出装置からの信号に基づいて、二列フィーダ内の双方ともチップ部品が充満していないと判断した場合、圧縮空気調整機構を制御して、一対の圧縮空気噴射孔から交互に圧縮空気を噴射し、チップ部品を一列トラックから二列トラックへ交互に振り分けることを特徴とする請求項3記載のワーク供給装置。
  5. 制御部は、ワーク検出装置からの信号に基づいて、二列フィーダ内の一方のみにチップ部品が充満していると判断した場合、圧縮空気調整機構を制御して、二列トラックのうちチップ部品が充満した側のトラックに設けられた圧縮空気噴射孔から圧縮空気を噴射し、チップ部品を一列トラックから二列トラックのチップ部品が充満した側と反対側のトラックへ送ることを特徴とする請求項3記載のワーク供給装置。
  6. 一対の圧縮空気噴射孔は、各々チップ部品の供給方向に対して内方へ向けて配置されていることを特徴とする請求項2記載のワーク供給装置。
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