JP3737154B2 - 多列式光電選別機のためのイジェクタノズル - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、穀類、ナッツ類等の粒状製品の光電選別機のうち特に多列式(被選別物の流下通路が複数のもの)の光電選別機のためのイジェクタノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、穀類等の粒状製品に混入している異物を選別する装置として光電選別機がある。図1は従来の光電選別機の概略構成図である。図1において、シュート1から光電選別部2に流される被選別物に光源3からの光線を照射し、被選別物によって反射若しくは透過される光線をセンサ4によって受光させ、受光した光線に応じてセンサ4によって発生される電気信号に基づいてイジェクタ5を作動させて異物を吹き飛ばして排除する構成となっている。光源3とセンサ4は光電室6内に配置されている。
【0003】
選別の効率を上げるために、被選別物の流下通路を横方向に複数個並べると共に上記のような光電選別機を横一列に並べた、所謂、多列式の光電選別機がある。このような従来の多列式の光電選別機においては、列毎に、光源、センサ、イジェクタ等を取り付けていた。光源、センサ及びイジェクタは、位置や感度が列毎にばらつかないように各々所定の基準に従って取り付け等なされているが、ばらつきが皆無というわけではない。従って、列毎のばらつきを最終的に調整するためにイジェクタの作動タイミングを調整するタイミング回路を列毎に設けているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような作業は繁雑であり且つ費用もかかり、また、メインテナンス等においてイジェクタの位置が狂ってしまい再調整を必要とする場合もある。従って、このような列毎のばらつきを生じる要素はできるだけ少なくすることが多列式の光電選別機においては重要な問題である。
【0005】
本発明は、このような点に鑑み、従来の多列式の光電選別機の問題点をできるだけ軽減すべくなされたものであり、特に、列毎にばらつきのないイジェクタノズル及びイジェクタを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明においては、多列式光電選別機のためのイジェクタノズルを細長いノズル本体によって形成し、同ノズル本体の長手方向に沿って前記多列式光電選別機のシュートにおける被選別物の流下通路の列のピッチに等しい間隔で前記長手方向に対してほぼ直角の方向に伸びた、前記流下通路の列と等しい数の複数の空気噴射孔を設け、同空気噴射孔の各々に対して当該空気噴射孔と連通して同空気噴射孔に噴射空気を供給するためのホース用の孔を設けている。
【0007】
前記空気噴射孔の大きさは被選別物の大きさ等によって決められるが一般的には狭い穴である。また、空気噴射孔とホース用の孔との境界部分は、空気噴射孔に噴射空気を円滑に導くために徐々に広がるようにするのが好ましい。
【0008】
空気噴射孔は、円形断面である必要はなく、例えばスリット状や楕円断面等いかなる断面形状であってもよい。
【0009】
ノズル本体は、必ずしも一体部品である必要はなく、2つの部品を組み合わせたものであってもよい。また、射出成形等によって形成しても良いし、アルミニウム等の金属材料を切削することによって形成しても良い。また、ノズル本体を選別機のフレーム等に取り付けるためにノズル本体に所定の取り付け穴等の取り付け手段を設けるのが好ましい。
【0010】
【実施例】
以下、図面を参照しつつ本発明を実施例によって説明する。図2は本発明のイジェクタノズルを組み込んだ多列式の光電選別機の概略構成図であり、図3は本発明のイジェクタノズルの詳細図である。本発明のイジェクタノズル7は図2に示すように配設される。すなわち、複数の列を有するシュート1の下方に列毎に光電室6を配置し、その下方に本発明のイジェクタノズル7が配置される。イジェクタノズル7全体は光電選別機のフレーム等に所定の位置となるように取り付けられる。
【0011】
図3において、イジェクタノズル7は上方部材8及び下方部材9から構成されている。上方部材8には、多列式の光電選別機の列のピッチと等しいピッチで所定の幅及び深さの溝がイジェクタノズル7の長手方向に対して直角の方向に互いに平行に設けられている。本実施例においては10個の溝が設けられている。更に、上記溝の後方にはすり鉢状の更に深い凹部が設けられている。一方、下方部材9は概して平らな面を有する直方体からなり、上方部材8におけるすり鉢状の凹部に対応する位置に貫通孔が設けられている。上方部材8と下方部材9とは図3に示されているように重ね合わせて堅固に固定される。重ね合わせられると、上方部材8の前記複数の溝と下方部材9の平面とによって所定ピッチの複数のスリット状の孔が形成される。このスリット孔がイジェクタノズル7の空気噴射孔を形成する。下方部材9の複数の貫通孔には各々ホース10が嵌挿される。ホース10は各々の噴射空気供給源に接続され、ホース10を介して各噴射口に噴射空気が供給される。すり鉢状の凹部を設けたことにより、ホース10から供給された噴射空気が空気噴射孔へとスムーズに導かれる。本実施例においては、上方部材8及び下方部材9はアルミニウムのブロックを切削研磨加工して作られるが、例えばプラスチック等を射出成形して形成することもできる。更に、2つの部品を一体化して射出成形してもよい。
【0012】
再度図2を参照すると、図3に示したイジェクタノズルがシュート1の複数の列に沿うように取り付けられている。このような構成により、列毎に光電室6に設けられたセンサによって異物が検知されると、異物が検知された列に対応するイジェクタノズルの空気噴射孔に噴射空気が供給され、異物を跳ね飛ばして排除することができる。
【0013】
【発明の効果】
本発明のイジェクタノズルは、複数の空気噴射孔が一体化されているので、最初にイジェクタノズルの位置を設定しておけばその後調整する必要がなく極めて効率が良い。また、列毎にイジェクタを設けていた従来の装置に比較してスペース効率が良く、また、安価に作ることができ極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光電選別機の概略構成図である。
【図2】本発明のイジェクタノズルを組み込んだ多列式の光電選別機の概略構成図である。
【図3】本発明のイジェクタノズルの詳細図である。
【符号の説明】
1 シュート、 2 光電選別部、 3 光源、 4 センサ、
5 イジェクタ、 6 光電室、 7 イジェクタノズル、
8 上方部材、 9 下方部材、 10 ホース
Claims (4)
- 多列式光電選別機のためのイジェクタノズルであって、
細長いノズル本体からなり、同ノズル本体の長手方向に沿って前記多列式光電選別機のシュートにおける被選別物の流下通路の列のピッチに等しい間隔で前記長手方向に対してほぼ直角の方向に伸びた、前記流下通路の列と等しい数の複数の空気噴射孔を設け、同空気噴射孔の各々に対して当該空気噴射孔と連通して同空気噴射孔に噴射空気を供給するためのホース用の孔を設けたことを特徴とするイジェクタノズル。 - 前記空気噴射孔が所定の幅及び深さのスリット孔と、該スリット孔の後方に設けられたすり鉢状の更に深い凹部とによって構成され、前記ホース用の孔が、前記すり鉢状の凹部に対応する位置に設けられている、請求項1に記載のイジェクタノズル。
- 前記ノズル本体が、上方部材と下方部材との2つの部品を重ね合わせて形成されており、
前記上方部材には、所定の幅及び深さの溝と、該溝の後方の更に深いすり鉢状の凹部とが設けられており、
前記下方部材は、概して平らな面を有する直方体からなり且つ前記上方部材における前記すり鉢状の凹部に対応する位置に貫通孔が設けられており、該貫通孔に噴射空気を供給するためのホースが嵌挿されるようになされている、請求項1に記載のイジェクタノズル。 - 多列式光電選別機のためのイジェクタであって、
細長いノズル本体からなり、同ノズル本体の長手方向に沿って前記多列式光電選別機のシュートにおける被選別物の流下通路の列のピッチに等しい間隔で前記長手方向に対してほぼ直角の方向に伸びた、前記流下通路の列と等しい数の複数の空気噴射孔を設け、同空気噴射孔の各々に対して当該空気噴射孔と連通して同空気噴射孔に噴射空気を供給するためのホース用の孔を設けたイジェクタノズルを備え、
前記ホース用の孔の各々に各々の噴射空気供給源からの噴射空気を供給するためのホースを嵌挿したことを特徴とするイジェクタ。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP05709795A JP3737154B2 (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | 多列式光電選別機のためのイジェクタノズル |
Publications (2)
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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- 1995-03-16 JP JP05709795A patent/JP3737154B2/ja not_active Expired - Lifetime
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