JP4182749B2 - 電子カメラ及び電子カメラ制御プログラム - Google Patents

電子カメラ及び電子カメラ制御プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、撮影ナビと称される撮影すべき光景を指定するための指定メッセージを順次発生する機能を備えた電子カメラ及び電子カメラ制御プログラムに関する。
【0003】
【従来の技術】
【0004】
従来、撮影すべき光景を指定するための指定メッセージを順次発生する撮影ナビ機能を備えた電子カメラが提案されている。この撮影ナビ機能を備えた電子カメラには、「遊園地」「スキー場」等の行事項目が記憶されているとともに、項目毎に指定メッセージが複数記憶されている。この指定メッセージは、例えば「遊園地」の場合、「1.出発前に玄関で撮影」「2.今日の乗り物の前で撮影」「3.遊園地の入口で撮影」・・・「5.お昼御飯で撮影」・・・「9.家について“お疲れさま”で撮影」等の撮影すべき光景を順次指定する複数のメッセージで構成されている。
【0005】
そして、行事項目を選択すると、1番目の指定メッセージがスルー画像上に表示され、ユーザはこの指定メッセージに従った光景で撮影、例えば「1.出発前に玄関で撮影」を行う。すると、次の指定メッセージがスルー画像上に表示され、このように順次表示される指定メッセージに従った光景で撮影を行うことにより、当該行事において撮り忘れや無用な撮影を伴うことなく、適切な光景の画像を撮影して記録することができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−304290号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、電子カメラにおいて当該カメラに残存する撮影可能枚数は、画像を記録するメモリの残容量や各部に電源を供給する電池の残量に応じて異なる。したがって、当該カメラに残存する撮影可能枚数が少ないのにも拘わらず、指定メッセージ数が多い行事項目を選択した場合には、途中で撮影不可能となってしまい、最後まで指定メッセージに従った光景で撮影を行うことができない。
【0009】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、最後まで指定メッセージに従った光景で撮影を行うことのできる電子カメラ及び電子カメラ制御プログラムを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために請求項1にかかる発明にあっては、撮影すべき光景を指定するための指定メッセージを順次発生する指定メッセージ発生手段を備える電子カメラであって、撮影可能枚数を算出する算出手段と、この算出手段により算出された撮影可能枚数に応じて、前記指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数を制御するメッセージ数制御手段とを備える。
【0012】
すなわち、算出手段は、撮影に伴って画像を記録するメモリの残容量、又はメモリの残容量と当該電子カメラの各部に電源を供給する電池の残量、あるいは電池の残量等に基づき、撮影可能枚数を算出する。すると、メッセージ数制御手段がこの算出された撮影可能枚数に応じて、指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数を制御する。したがって、発生する指定メッセージ数は、撮影可能枚数に応じた数となることから、順次発生する指定メッセージにより指定される光景を順次撮影しても、その途中で撮影不可能となることはない。よって、最後まで順次指定メッセージに従った光景で撮影を行うことができる。
【0013】
また、請求項2の発明にかかる電子カメラにあっては、前記指定メッセージ数が各々異なる複数の指定パターンを記憶した記憶手段を更に備え、前記メッセージ数制御手段は、前記算出手段により算出された撮影可能枚数に応じて、前記記憶手段に記憶されたいずれかの指定パターンを選択することにより、前記指定メッセージ数を制御する。
したがって、記憶手段から撮影可能枚数に応じた数の指定メッセージを有する指定パターンを読み出すことにより、容易に指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数を制御することができる。
【0014】
また、請求項3の発明にかかる電子カメラにあっては、前記指定メッセージを複数記憶した記憶手段を備え、前記メッセージ数制御手段は、前記算出手段により算出された撮影可能枚数に応じて、前記記憶手段に記憶された指定メッセージを取捨選択することにより、前記指定メッセージ数を制御する。
したがって、記憶手段には、順次発生する複数の指定メッセージを1パターンのみ記憶させておけば、発生させる指定メッセージ数を制御することができ、少ない記憶データでの制御が可能となる。
【0015】
また、請求項4の発明にかかる電子カメラにあっては、前記記憶手段は、前記指定メッセージに各々対応付けて優先順位情報を記憶し、前記メッセージ数制御手段は、前記優先順位情報に従って前記指定メッセージを取捨選択することにより、前記指定メッセージ数を制御する。
したがって、発生させ得る指定メッセージ数が少ない場合であっても、限定された数の指定メッセージにより、適切に撮影すべき光景を指定することが可能となる。
【0016】
また、請求項5の発明にかかる電子カメラにあっては、操作に応じて前記指定メッセージ発生手段が順次発生する指定メッセージの種別を複数の種別の中から選択する種別選択手段を更に備え、前記メッセージ数制御手段は、前記種別選択手段により選択された種別の指定メッセージ数を制御する。すなわち、ユーザは自己が行う行事等に応じて、操作によりいずれかの種別を選択する。すると、メッセージ数制御手段は、選択された種別の指定メッセージ数を、撮影可能枚数に応じて制御する。したがって、発生する指定メッセージにユーザの意思を反映させることができ、最後まで順次指定メッセージに従った光景で撮影を行うことを可能にしつつ、ユーザが行う行事等に対して適切な指定メッセージを発生させることができる。
【0017】
また、請求項6の発明にかかる電子カメラにあっては、前記指定メッセージ発生手段が発生させなければならない最低限の指定メッセージ数を前記撮影可能枚数が下回る場合、指定メッセージの発生を伴う撮影が不可能である旨を報知する報知手段を更に備える。したがって、ユーザは指定メッセージを順次発生させるモードでの撮影が不可能であることを認識し得るのみならず、当該電子カメラに撮影可能枚数が少ないことを認識することができ、これに対する措置を即時に行うことができる。
【0018】
また、請求項7の発明にかかる電子カメラにあっては、操作に応じて各々異なる数の指定メッセージを有して成る複数の指定パターンのいずれかを選択する指定パターン選択手段と、前記算出手段により算出された撮影可能枚数と、前記選択手段により選択された指定パターンが有する指定メッセージ数とを比較し、該指定メッセージ数が示す枚数の撮影が可能か否かを判別する判別手段とを更に備え、前記メッセージ数制御手段は、前記判別手段により撮影不可能と判別された場合、前記指定パターン選択手段により選択された指定パターンよりも指定メッセージ数の少ない他の指定パターンを選択することにより、前記指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数を制御する。
【0019】
したがって、ユーザが操作により選択した指定パターンが有する指定メッセージ数が示す枚数の撮影が不可能であった場合にのみ、より指定メッセージ数の少ない他の指定パターンが選択される。よって、一次的には選択される指定パターンにユーザの意思を反映させつつ、最後まで順次指定メッセージに従った光景で撮影を行うことができるように指定メッセージを発生させることができる。
【0020】
また、請求項8の発明にかかる電子カメラにあっては、前記判別手段は、前記指定メッセージ数が示す枚数の撮影が不可能と判別した場合、更に他の指定パターンが有する指定メッセージ数が示す枚数の撮影が可能であるか否かを判別し、可能であると判別された場合、前記メッセージ数制御手段は、前記他の指定パターンを選択することにより、前記指定メッセージ数を制御する。
したがって、撮影可能枚数以内において、最も指定メッセージ数が多い指定パターンが選択されて、発生する指定メッセージ数が制御されることとなる。よって、最後まで順次指定メッセージに従った光景で撮影を行うことを可能にしつつ、撮影可能枚数でより多くの撮影を行うことができる。
【0021】
また、請求項9にかかる発明にあっては、撮影すべき光景を指定するための指定メッセージを順次発生する指定メッセージ発生手段を備える電子カメラであって、撮影可能枚数を算出する算出手段と、この算出手段により算出された撮影可能枚数で、前記指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数が示す枚数の撮影が可能であるか否かを判別する判別手段と、この判別手段により撮影不可能と判別された場合、これを報知する報知手段とを備える。
したがって、ユーザは指定メッセージを順次発生させるモードでの撮影が不可能であることを認識し得るのみならず、当該電子カメラに撮影可能枚数が少ないことを認識することができ、これに対する措置を即時に行うことができる。
【0022】
また、請求項10の発明にかかる電子カメラにあっては、操作に応じて各々異なる数の指定メッセージを有して成る複数の指定パターンのいずれかを選択する指定パターン選択手段とを更に備え、前記判別手段は、前記指定パターン選択手段により選択された指定パターンが有する指定メッセージ数が示す枚数の撮影が可能であるか否かを判別する。
したがって、ユーザが自己の意思で操作により選択した指定パターンに対して、最後まで順次指定メッセージに従った光景で撮影を行うことを可能であるか否かの判別を行うことができる。
【0023】
また、請求項11にかかる発明にあっては、前記判別手段によって撮影できないと判別された場合に、前記算出手段により算出された撮影可能枚数に基づき、前記指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数が示す枚数の撮影が可能となるように、前記指定メッセージに従った撮影に伴ってメモリに記録する撮影画像の画像サイズを変更する画像サイズ制御手段とを備える。したがって、メモリに記録される画像のサイズに関してユーザの意思が無心されるが、順次発生する指定メッセージにより指定される光景を順次撮影しても、その途中で撮影不可能となる可能性が低くなり、最後まで順次指定メッセージに従った光景で撮影を行うことができる可能性が高まる。
【0024】
また、請求項12の発明にかかる電子カメラにあっては、前記画像サイズ制御手段は前記指定メッセージに従った撮影に伴ってメモリに記録する撮影画像の画像サイズを縮小サイズに変更する。
【0025】
したがって、メモリに記録される画像のサイズが縮小サイズとはなる場合もあるが、順次発生する指定メッセージにより指定される光景を順次撮影しても、その途中で撮影不可能となる可能性が低くなり、最後まで順次指定メッセージに従った光景で撮影を行うことができる可能性が高まる。
【0026】
また、請求項13の発明にかかる電子カメラにあっては、前記算出手段は、撮影に伴って画像を記録するメモリの残容量及び又は当該電子カメラの各部に電源を供給する電池の残量に基づき、撮影可能枚数を算出する。
つまり、算出手段は、撮影に伴って画像を記録するメモリの残容量、又はメモリの残容量と当該電子カメラの各部に電源を供給する電池の残量、あるいは電池の残量等に基づき、撮影可能枚数を算出する。
【0027】
また、請求項14の発明にかかる電子カメラ制御プログラムにあっては、撮影すべき光景を指定するための指定メッセージを順次発生する指定メッセージ発生手段を備える電子カメラが有するコンピュータを、撮影可能枚数を算出する算出手段と、この算出手段により算出された撮影可能枚数に応じて、前記指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数を制御するメッセージ数制御手段として機能させる。したがって、前記コンピュータがこのプログラムに従って処理を実行することにより、請求項1にかかる発明と同様の作用効果を奏する。
【0028】
また、請求項15の発明にかかる電子カメラ制御プログラムにあっては、撮影すべき光景を指定するための指定メッセージを順次発生する指定メッセージ発生手段を備える電子カメラが有するコンピュータを、撮影可能枚数を算出する算出手段と、この算出手段により算出された撮影可能枚数で、前記指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数が示す枚数の撮影が可能であるか否かを判別する判別手段と、この判別手段により撮影不可能と判別された場合、これを報知させる報知制御手段として機能させる。したがって、前記コンピュータがこのプログラムに従って処理を実行することにより、請求項9にかかる発明と同様の作用効果を奏する。
【0030】
【発明の実施の形態】
【0031】
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の各実施の形態に共通する電子カメラ1の電気的概略構成を示すブロック構成図である。この電子カメラ1は、CCD3により撮像した画像をJPEG形式に変換する等の画像処理機能を備えたMPU4を中心に構成されている。CCD3の受光面には、ズームレンズ2、フォーカスレンズ5、絞り6を通過して被写体の光学像が結像される。
【0032】
ズームレンズ2は、複数枚のレンズを有し焦点距離の可変(変倍)、及び光学特性の補正が可能なレンズ群であって、ズーミングモータ等からなる駆動機構7に保持されている。そして、ズームキーの操作等に応じてMPU4が制御信号をズームドライバー8に出力し、ズームドライバー8が駆動信号を駆動機構7に供給することにより、ズームレンズ2がズーム駆動される。フォーカスレンズ5はAFモータ等からなる駆動機構9に保持されており、MPU4からの制御信号によりAFドライバー10が出力する駆動信号が駆動機構9に供給されることにより、光軸上を前後に移動する合焦動作を行う。絞り6は、MPU4からの制御信号に基づき絞り駆動部11が発生する駆動信号により駆動し、CCD3に入射する被写体像の光量を調整する。
【0033】
また、MPU4には、タイミング信号を発生するTG(Timing Generator )12が接続されており、TG12が発生したタイミング信号に基づきVドライバー13(垂直方向ドライバー)がCCD3を駆動し、それに伴いCCD3により被写体像の輝度に応じたアナログの撮像信号が出力されユニット回路14へ送られる。ユニット回路14は、CCD3から出力された撮像信号を保持するCDSと、CDSから撮像信号を供給されるアナログアンプであるゲイン調整アンプ(AGC)と、ゲイン調整アンプに増幅され調整された撮像信号を画像データに変換するA/D変換器(AD)とからなり、CCD3の出力信号は、ここで黒レベルを合わせてサンプリングされデジタル信号としてMPU4に送られる。送られたデジタル信号(撮像信号)はDRAM15に一時保存されるとともに、MPU4によって、画質モード(高画質モード、低画質モード)等に応じた各種の画像処理が施された後、最終的には着脱自在なフラッシュメモリ(FLASH)16に保存される。保存された映像信号は、必要に応じてMPU4に読み出され、伸長処理、輝度信号及び色信号の付加等の処理を経てデジタルビデオ信号やアナログビデオ信号に生成される。
【0034】
さらに、MPU4にはMROM17と、電池を有する電源回路18、前記ズームキーやシャッターボタン、モード設定キー、後述するフローチャートに示す各種キーやスイッチを含む操作キー部19、TFT液晶モニター20が接続されている。MROM17は、後述するフローチャートに示すMPU4の動作プログラム等が記録されたプログラムROMである。また、MROM17には撮影時の適正な露出値(EV)に対応する絞り値(F)とシャッタースピードとの組み合わせを示すプログラム線図を構成するプログラムAEデータも格納されている。
【0035】
MPU4は、内蔵するRAMをワーキングメモリとして前記動作プログラムに従い動作することにより本発明の指定メッセージ発生手段、算出手段、メッセージ数制御手段、判別手段、画像サイズ制御手段等として機能する。また、前記プログラム線図に従って前記CCD3の電荷蓄積時間や、前記絞り6の開放度、前記ユニット回路14のゲイン調整アンプ(AGC)のゲイン設定等を行う。MPU4が設定した電荷蓄積時間はシャッターパルスとして、TG12を介してVドライバー13に供給され、これに従いVドライバー13がCCD3を駆動することにより電荷蓄積時間すなわち露光時間が制御される。つまりCCD3は電子シャッターとして機能する。また、MROM17に格納された動作プログラムには、オートフォーカス制御に関するプログラムが含まれており、かかるプログラムに基づきMPU4は、前記フォーカスレンズ5を駆動させピント合わせ(オートフォーカス)を行う。
【0036】
TFT液晶モニター20は、撮影モード及びナビ撮影モードにおいては逐次撮像された画像をスルー画像として表示するとともに、ナビ撮影モードにおいては後述するように更に撮影ナビメッセージ(指定メッセージ)を表示し、再生モードにおいては前記フラッシュメモリ16に記録された画像データから生成されたアナログビデオ信号に基づく映像を表示する。
【0037】
前記MROM17の一部には、図2に示すナビデータメモリ部171が設けられている。このナビデータメモリ部171には、「遊園地」「スキー場」・・・等の旅行先や行事等の撮影ナビの種類172に各々対応して、ナビパターン173が記憶されている。ナビパターン173としては、各撮影ナビの種類172に対応してa、b、cの3種類記憶され、これらナビパターンa、b、cは各々異なる数の撮影ナビメッセージで構成されている。
【0038】
すなわち、本実施の形態においては、ナビパターンaは1〜4の撮影ナビメッセージで構成され、ナビパターンbは1〜6の撮影ナビメッセージで構成され、ナビパターンcは1〜10の撮影ナビメッセージで構成されている。これら撮影ナビメッセージは、例えば遊園地の場合、「1.出発前に玄関で撮影」「2.今日の乗り物の前で撮影」「3.遊園地の入口で撮影」・・・等の、旅行先や行事において撮影すべき光景あるいは被写体を順次指定する内容の文字列をTFT液晶モニター20に表示させるデータである。
【0039】
そして、各ナビパターンが有する複数の撮影ナビメッセージに従った光景や被写体を撮影することにより、各ナビパターンが属する撮影ナビの種類に対応する旅先や行事において、撮り忘れや無用な撮影を伴うことなく、適切な光景の画像を撮影して記録できるように考慮されている。例えばナビパターンaにおける撮影ナビメッセージ1〜4の内容は、ナビパターンbの撮影ナビメッセージ1〜6における1〜4とは必ずしも同一ではない。つまり、最も多い撮影ナビメッセージ数であるナビパターンcは無論のこと、最も少ない撮影ナビメッセージ数であるナビパターンaであっても、撮影ナビメッセージに従った光景や被写体を撮影することにより、旅先や行事の始めから終わりまでにおいて、限られた枚数内で適切な光景の画像を撮影して記録できるように考慮されている。
【0040】
なお、前述したMROM17に記憶されているプログラムデータ等は、その記録内容の保持が可能であれば、別途固定的に設けたもの、若しくは脱着自在に装着可能なICカード等の他の記録媒体に記録される構成にしてもよく、さらに、前記プログラムデータ等をパソコン等の他の機器から供給可能な構成としてもよい。
【0041】
次に、以上の構成からなる電子カメラ1の動作について説明する。電源スイッチが操作されて電源がオンとなっており、かつ、モード設定キーの操作によりナビ撮影モードが設定されている状態において、MPU4は、MROM17に格納されているプログラムに従って図3のフローチャートに示す手順で処理を実行する。すなわち、先ず撮影ナビの種類を選択する処理を実行する(ステップS101)。このステップS101での処理に際しては、「1.遊園地 2.スキー場3.温泉地・・・」等の、前記ナビデータメモリ部171に記憶されている撮影ナビの種類172をTFT液晶モニター20に表示し、ユーザが操作キー部19での操作によりこの選択メニューの中からいずれか一つを選択すると、この選択した撮影ナビの種類に決定して内蔵するRAMに記憶する。
【0042】
次に、フラッシュメモリ16の残容量を検出し(ステップS102)、この検出したフラッシュメモリ16の残容量から撮影可能枚数を算出する(ステップS103)。すなわち、フラッシュメモリ16の残容量を、撮影した画像を記録する際のデータサイズで除することにより、フラッシュメモリ16に記録することが可能な画像(画像データ)の枚数、つまりは撮影可能枚数を算出することができる。
【0043】
引き続き、前記ステップS101で選択された種類のナビ撮影が可能であるか否かを判断する(ステップS104)。すなわち、例えばステップS101で撮影ナビの種類「遊園地」が選択されたとすると、この撮影ナビの種類「遊園地」は前述のようにナビパターンa、b、cで構成され、ナビパターンaは1〜4の撮影ナビメッセージで、ナビパターンbは1〜6の撮影ナビメッセージで、ナビパターンcは1〜10の撮影ナビメッセージで各々構成されている。したがって、ナビパターンaは4枚、ナビパターンbは6枚、ナビパターンcは10枚の撮影枚数が必要となる。よって、選択された撮影ナビの種類では最低4枚の撮影枚数が必要となることから、この選択された撮影ナビの種類における最低必要枚数(4枚)とステップS103で算出された撮影可能枚数とを比較し、最低必要枚数を撮影可能枚数が下回るか否かを判断する。
【0044】
そして、最低必要枚数を撮影可能枚数が下回る場合には、選択された種類のナビ撮影不可能と判断し(ステップS104;NO)、この場合にはTFT液晶モニター20にて、選択された種類のナビ撮影は不可能である旨の警告表示を行う(ステップS113)。したがって、ユーザはこの警告表示を視認することにより、選択された種類のナビ撮影は不可能であることを認識し得るのみならず、フラッシュメモリ16に残存する撮影可能枚数が少ないことを認識することができ、フラッシュメモリ16から不要な画像データを削除したり、他のフラッシュメモリ16に交換する等の措置を即時に行うことができる。
【0045】
一方、最低必要枚数を撮影可能枚数が上回る場合には、選択された種類のナビ撮影可能と判断し(ステップS104;YES)、撮影可能枚数に適した枚数のナビパターンを選択する(ステップS105)。すなわち、撮影可能枚数が10枚以上であれば撮影必要枚数が10枚であるパターンcを選択し、10枚未満6枚以上であれば撮影必要枚数が6枚であるパターンbを選択し、6枚未満4枚以上であれば撮影必要枚数が4枚であるナビパターンaを選択する。
【0046】
次に、nに初期値「1」を設定するとともに、mにステップS105で選択されたナビパターンの撮影必要枚数をセットする(ステップS106)。引き続き、選択されたナビパターン中のn番目の撮影ナビメッセージをスルー画像上に表示する(ステップS107)。すなわち、ナビ撮影モードの状態においては、ユニット回路14で処理されたCCD3からの出力信号に基づく被写体像の画像データに基づき、ズームレンズ2及びフォーカスレンズ5によりCCD3上に結像された被写体像がスルー画像としてTFT液晶モニター20に表示されている。そこで、ナビデータメモリ部171から選択ナビパターン中のn番目の撮影ナビメッセージを読み出して、これをTFT液晶モニター20にてスルー画像上に表示する。したがって、例えばステップS101で撮影ナビの種類「遊園地」が選択され、ステップS105でナビパターンcが選択されたとすると、スルー画像上には撮影ナビメッセージ「1.出発前に玄関で撮影」が表示されることとなる。
【0047】
なお、このとき撮影ナビメッセージのみならず、人型の枠等もTFT液晶モニター20に表示し、この人型の枠内に被撮影者が入るように電子カメラ1の向きを調整したりズーム調整を行うことにより、適切に人物と背景とが調和した画像を撮影できるようにしてもよい。
【0048】
次に、シャッターボタンが押下されるまで待機する(ステップS108)。この間撮影者は、TFT液晶モニター20に表示された撮影ナビメッセージを確認、当該撮影ナビメッセージに従った光景となるように、被撮影者を集合させる等を行う。そして、当該撮影ナビメッセージに従った光景となったならば、シャッターボタンを押下する(ステップS108;YES)。すると、MPU4は撮影処理を実行するとともに(ステップS109)、記録処理を実行し(ステップS110)、DRAM15に一時保存されているシャッターボタン押下時における被写体の画像データに各種の画像処理を施した後、フラッシュメモリ16に記録する。このとき、前述のステップS105で選択された1つのナビパターンに従って、撮影画像の画像データを関連付けて記憶する。
【0049】
しかる後に、n=mとなったか否かを判断し(ステップS111)、n≠mであるならば、nの値を歩進させた後(ステップS112)、n=mとなるまでステップS107〜S112の処理を繰り返す。したがって、ステップS107〜S112の処理が繰り返されることにより、ステップS107では選択されたナビパターンに属する撮影ナビメッセージがTFT液晶モニター20に順次表示される。よって、ユーザがこのTFT液晶モニター20に順次表示される撮影ナビメッセージに従って撮影を行うことにより、撮影ナビの種類に対応する旅先や行事において、撮り忘れや無用な撮影を伴うことなく、適切な光景の画像を撮影して記録して行くことができる。
【0050】
このとき、TFT液晶モニター20に表示される撮影ナビメッセージ数は、当該電子カメラ1に残存する撮影可能枚数以下の数であることから、順次TFT液晶モニター20に表示される撮影ナビメッセージにより指定される光景を順次撮影しても、その途中で撮影不可能となることはない。よって、最後まで順次撮影ナビメッセージに従った光景で撮影を行うことができる。
【0051】
また、ステップS104においては、ステップS101で選択された種類のナビ撮影が可能であるか否かが判断され、可能である場合にのみステップS105で、選択された撮影ナビの種類からナビパターンを選択する。よって、選択されたナビパターンは、ユーザが自己の意思で選択した種類であり、例えば「1.遊園地」を選択したにも拘わらず、撮影可能枚数との関係により「2.スキー場」のナビパターンが選択されてしまうことはなく、選択されるナビパターンにユーザの意思を適正に反映させることができる。
【0052】
しかも、前述のように、最も多い撮影ナビメッセージ数であるナビパターンcは無論のこと、最も少ない撮影ナビメッセージ数であるナビパターンaであっても、撮影ナビメッセージに従った光景や被写体を撮影することにより、旅先や行事の始めから終わりまでにおいて、限られた枚数内で適切な光景の画像を撮影して記録できるように考慮されている。よって、撮影可能枚数との関係でいずれのナビパターンが選択された場合であっても、限られた枚数内で適切な光景の画像を撮影して記録することができる。
【0053】
(第1の実施の形態の変形例)
図4は、本発明の第1の実施の形態の変形例において、前記MROM17に設けられているナビデータメモリ部174を示すものである。このナビデータメモリ部174には、「遊園地」「スキー場」・・・等の旅行先や行事等の撮影ナビの種類172に各々対応して、一種類のナビパターン175が記憶されている。ナビパターン175は、例えば撮影ナビの種類が「遊園地」の場合、1〜9の撮影ナビメッセージで構成され、各撮影ナビメッセージには、最も優先順位が高い(A)から最も優先順位が低い(C)までの優先順位情報(A)(B)(C)が付加されている。そして、最も優先順位が高い(A)は、必ず含まれなければならない撮影ナビメッセージであり、(A)さえ含めば、(A)と(B)と(C)の全てである場合は無論のこと、(A)と(B)、(A)と(C)、最も少ない撮影ナビメッセージ数である(A)のみであっても、撮影ナビメッセージに従った光景や被写体を撮影することにより、旅先や行事の始めから終わりまでにおいて、限られた枚数内で適切な光景の画像を撮影して記録できるように考慮されている。
【0054】
かかる構成において、モード設定キーの操作によりナビ撮影モードが設定されれると、MPU4は、MROM17に格納されているプログラムに従って前述した図3のフローチャートに示す手順で処理を実行する。そして、ステップS104では、ステップS103で算出された撮影可能枚数に基づき、ステップS101で選択された種類のナビ撮影が可能であるか否かを判断する(ステップS104)。
【0055】
ここで、前述のように、最も優先順位が高い(A)は、必ず含まれなければならない撮影ナビメッセージであり、また優先順位は(A)(B)(C)の順序である。したがって、選択された撮影ナビの種類「遊園地」において、この条件を満たして取捨選択を行うと以下のパターンが存在することとなる。
1.(A)のみ ;撮影ナビメッセージ数=3
2.(A)と(C) ;撮影ナビメッセージ数=5
3.(A)と(B) ;撮影ナビメッセージ数=7
4.(A)と(B)と(C);撮影ナビメッセージ数=9
【0056】
したがって、選択された撮影ナビの種類では最低3枚の撮影枚数が必要となることから、この選択された撮影ナビの種類における最低必要枚数(3枚)とステップS103で算出された撮影可能枚数とを比較し、最低必要枚数を撮影可能枚数が下回るか否かを判断する。そして、最低必要枚数を撮影可能枚数が下回る場合には、選択された種類のナビ撮影不可能と判断し(ステップS104;NO)、一方、最低必要枚数を撮影可能枚数が上回る場合には、選択された種類のナビ撮影可能と判断し(ステップS104;YES)、撮影可能枚数に適した枚数のナビパターンを選択する(ステップS105)。
【0057】
すなわち、撮影可能枚数が9枚以上であれば撮影必要枚数が9枚である(A)と(B)と(C)からなるナビパターンを選択し、9枚未満7枚以上であれば撮影必要枚数が7枚である(A)と(B)からなるナビパターンを選択し、7枚未満5枚以上であれば撮影必要枚数が5枚である(A)と(C)からなるナビパターンを選択し、5枚未満3枚以上であれば撮影必要枚数が3枚である(A)のみからなるナビパターンを選択する。しかる後に、前述したステップS106以降の処理を実行する。
【0058】
したがって、この変形例によれば、ナビデータメモリ部174には撮影ナビの種類毎に1つのナビパターンを記憶させておけば、TFT液晶モニター20に表示される撮影ナビメッセージ数を制御することができ、少ない記憶データでの制御が可能となる。しかも、前述のように、最も多い撮影ナビメッセージ数である(A)と(B)と(C)からなるナビパターンは無論のこと、最も少ない撮影ナビメッセージ数である(A)のみからなるナビパターンであっても、撮影ナビメッセージに従った光景や被写体を撮影することにより、旅先や行事の始めから終わりまでにおいて、限られた枚数内で適切な光景の画像を撮影して記録できるように考慮されている。よって、撮影可能枚数との関係でいずれのナビパターンが選択された場合であっても、限られた枚数内で適切な光景の画像を撮影して記録することができる。
【0059】
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の第2の実施の形態における処理手順の要部を示すフローチャートである。なお、この実施の形態においては、図2に示したナビデータメモリ部171を有するものとする。電源スイッチが操作されて電源がオンとなっており、かつ、モード設定キーの操作によりナビ撮影モードが設定されている状態において、MPU4は、MROM17に格納されているプログラムに従って図5のフローチャートに示す手順で処理を実行する。すなわち、先ず撮影ナビの種類を選択する処理を実行する(ステップS201)。このステップS201での処理に際しては、第1の実施の形態と同様に「1.遊園地 2.スキー場 3.温泉地・・・」等の、前記ナビデータメモリ部171に記憶されている撮影ナビの種類172をTFT液晶モニター20に表示し、ユーザが操作キー部19で操作によりこの選択メニューの中からいずれか一つを選択すると、この選択した撮影ナビの種類に決定して内蔵するRAMに記憶する。
【0060】
次に、選択された撮影ナビの種類に属する複数のナビパターンから、ユーザが所望のものを選択する処理を実行する(ステップS202)。このステップS202での処理に際しては、例えば撮影ナビの種類として「遊園地」選択されている場合、下記のように「遊園地」に属するナビパターンa、b、cが各々有する撮影ナビメッセージの番号をTFT液晶モニター20に表示する。
a.1 2 3 4
b.1 2 3 4 5 6
c.1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
そして、ユーザが操作キー部19での操作によりこのナビパターンa、b、cの中からいずれか一つを選択すると、この選択したナビパターンに決定して内蔵するRAMに記憶する。
【0061】
なお、下記のようにナビパターンa、b、cの撮影枚数を表示させるようにしてもよい。
a. 4枚
b. 6枚
c.10枚
あるいは、撮影ナビメッセージの番号とともに、撮影ナビメッセージの内容を表示させるようにしてもよい。
【0062】
次に、フラッシュメモリ16の残容量を検出し(ステップS203)、前述と同様にしてこの検出したフラッシュメモリ16の残容量から撮影可能枚数を算出する(ステップS204)。引き続き、前記ステップS202で選択されたナビパターンでの撮影必要枚数が、ステップS203で算出した撮影可能枚数を超えるか否かを判断する(ステップS205)。そして、選択されたナビパターンでの撮影必要枚数が撮影可能枚数を超えない場合には(ステップS205;NO)、前述した図3のフローチャートにおけるステップS106以降の処理を実行する。
【0063】
他方、ステップS205での判断の結果、選択されたナビパターンでの撮影必要枚数が撮影可能枚数を超える場合には(ステップS205;YES)、TFT液晶モニター20にその旨の警告表示を行う(ステップS206)。しかる後に、この警告表示を視認してユーザが操作キー部19で行った操作が「キャンセル」「自動選択」「手動選択」のいずれであったかを判断し(ステップS207)、「キャンセル」であった場合には、このフローに従った処理を終了する。
【0064】
また、「手動選択」であった場合には、選択された撮影ナビの種類に属する複数のナビパターンから、ユーザが選択する処理を実行する(ステップS211)。このステップS211での処理に際しては、前述のステップS202での処理と同様の表示をTFT液晶モニター20にて行い、ユーザが操作キー部19での操作によりこのナビパターンa、b、cの中からいずれか一つを選択すると、この選択したナビパターンに決定して内蔵するRAMに記憶する。
【0065】
このとき、ユーザはステップS206での警告表示を視認したことから、前回よりも少ない必要撮影枚数のナビパターンを選択し得る。したがって、次にステップS205の判別がなされたときには、選択されたナビパターンでの撮影必要枚数が撮影可能枚数を超えない場合が発生し(ステップS205;NO)、この場合には前述した図3のフローチャートにおけるステップS106以降の処理を実行する。
【0066】
また、「自動選択」であった場合には、前記ステップS201で選択された種類のナビ撮影が可能であるか否かを判断する(ステップS208)。このステップS208の処理は、前述した図3のフローチャートにおけるステップS104の処理と同様であり、選択された撮影ナビの種類における最低必要枚数を撮影可能枚数が下回る場合には、選択された種類のナビ撮影不可能と判断し(ステップS208;NO)、この場合にはTFT液晶モニター20にて、選択された種類のナビ撮影は不可能である旨の警告表示を行う(ステップS210)。
【0067】
一方、前記最低必要枚数を撮影可能枚数が上回る場合には、選択された種類のナビ撮影可能と判断し(ステップS208;YES)、撮影可能枚数に適した枚数のナビパターンを選択する(ステップS209)。このステップS209の処理も前述した図3のフローチャートにおけるステップS105の処理と同様である。但し、この実施例においてステップS209は、ステップS205の判断がYESであった場合、つまりステップS202で選択されたナビパターンでの撮影必要枚数が撮影可能枚数を超える場合にのみなされることから、ステップS209ではユーザが選択したナビパターンよりも、少ない撮影必要枚数のナビパターンが選択されることとなる。しかる後に、図3のフローチャートにおけるステップS106以降の処理を実行する。
【0068】
なお、この実施の形態においては、図2に示したナビデータメモリ部171を有するものとしたが、図4に示したナビデータメモリ部174を有する場合であっても適用することができる。この場合、ユーザはステップS202及び211の処理で優先順位(A)(B)(C)とは無関係に所望の撮影ナビメッセージを複数選択してナビパターンとすることもできる。しかし、ステップS211での選択時には、ステップS202での選択時よりも少ない数の撮影ナビメッセージを選択すべきことは要求される。
【0069】
また、この実施の形態においては、ステップS207でユーザが「キャンセル」「自動選択」「手動選択」のいずれの操作を行ったかを判断するようにしたが、このステップS207の判断や、ステップS211の処理を行わずに、ステップS206の処理に続いてステップS208の処理を実行し、直ちに自動選択処理に移行するようにしてもよい。
【0070】
(第2の実施の形態の変形例)
図6は、本発明の第2の実施の形態の変形例における処理手順を示すフローチャートである。モード設定キーの操作によりナビ撮影モードが設定されると、MPU4は、MROM17に格納されているプログラムに従って図6のフローチャートに示す手順で処理を実行する。このフローチャートにおいて、ステップS301〜S305の処理は、前述した図5のフローチャートにおけるステップS201〜S205の処理と同一である。そして、ステップS305での判断の結果、選択されたナビパターンでの撮影必要枚数が撮影可能枚数を超える場合には(ステップS305;YES)、TFT液晶モニター20にその旨の警告表示を行う(ステップS306)。
【0071】
そして、しかる後にメモリ残容量及び選択ナビパターンの必要撮影枚数に基づいて、撮影画質サイズ(撮影モード)を決定する(ステップS307)。すなわち、例えばステップS305の処理が実行されたときに高画質モードが設定されていて、撮影必要枚数が「10」であって高画質モードでの撮影可能枚数が「7」であったとすると、撮影必要枚数が撮影可能枚数を超えるので、ステップS305の判断は「YES」となり、ステップS307の処理が実行されることとなる。
【0072】
ここで、例えば低画質モードでフラッシュメモリ16に記録する際の画像サイズが、高画質モードでの画像サイズの1/2であったとすると、ステップS307での処理時にフラッシュメモリ16には、低画質モードで記録した場合、14枚分のメモリ残容量が存在することとなる。したがって、低画質モードに変更すれば、撮影必要枚数「10」の画像をフラッシュメモリ16に記録することができる。また、このように、撮影必要枚数の画像をフラッシュメモリ16に記録することができる場合に限らず、例えば撮影必要枚数が「10」あるのに対し、高画質モードでの撮影可能枚数が「4」であり、低画質モードで記録した場合でも8枚分のメモリ残容量しか存在しない場合であっても、低画質モードに変更した方が記録可能な枚数が多くすることができる。
【0073】
しかる後に、決定した画質モードに切り換え(ステップS308)、図3のステップS106以降の処理を実行する。
【0074】
したがって、この変形例によれば、フラッシュメモリ16に記録される画像のサイズは小さくはなるが、ユーザが選択したナビパターンにより順次発生する指定メッセージにより指定される光景を順次撮影しても、その途中で撮影不可能となる可能性が低くなり、最後まで順次指定メッセージに従った光景で撮影を行うことができる可能性が高めることができる。また、途中で撮影不可能となった場合であっても、より多くの枚数の画像をフラッシュメモリ16に記録することができる。
【0075】
なお、第2の実施の形態の変形例において、ステップS304〜S306の処理を省略し、ステップS303の処理の後、直ちにステップS307の処理に移行するようにしてもよい。
【0076】
また、第2の実施の形態の変形例において、ステップS307でメモリ残容量を全て使い切るように1枚当りの撮影画像サイズを決定するようにしてもよい。
【0077】
また、第1、第2の実施の形態においては、フラッシュメモリ16のメモリ残容量のみから当該電子カメラ1に残存する撮影可能枚数を算出するようにしたが、フラッシュメモリ16のメモリ残容量と電源回路18が有する電池の残量、あるいは電池の残量から当該電子カメラ1に残存する撮影可能枚数を算出するようにしてもよい。メモリ残容量と電池の残量とを併用する場合には、各々から個別に撮影可能枚数を算出して、少ない撮影可能枚数を当該電子カメラ1に残存する撮影可能枚数とすればよい。また、一般的な乾電池を使用している電子カメラにおいて、電池の残量のみから撮影可能枚数を算出した場合には、前述の警告表示がなされた際、電池交換により対応が容易となる利点がある。
【0078】
また、第1、第2の実施の形態にあっては、いずれも本発明を電子カメラに適用した場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、他にもカメラ付き携帯電話端末、カメラ付きPDA(Personal Digital Assistants:携帯情報端末)、カメラ付きパーソナルコンピュータ等に適用することも容易に可能であり、要は撮影ナビ機能を備えた装置であればいずれにも適用できる。
【0079】
【発明の効果】
【0080】
以上説明したように請求項1及び請求項14にかかる発明によれば、発生する指定メッセージ数を、撮影可能枚数に応じた数とすることができ、順次発生する指定メッセージにより指定される光景を順次撮影しても、その途中で撮影不可能となることはない。よって、最後まで順次指定メッセージに従った光景で撮影を行うことが可能となる。
【0081】
また、請求項9及び請求項15にかかる発明によれば、ユーザは指定メッセージを順次発生させるモードでの撮影が不可能であることを認識し得るのみならず、当該電子カメラに撮影可能枚数が少ないことを認識することができ、これに対する措置を即時に行うことができる。
【0082】
また、請求項11及び請求項16かかる発明によれば、メモリに記録される画像のサイズに関してユーザの意思が無心されるが、順次発生する指定メッセージにより指定される光景を順次撮影しても、その途中で撮影不可能となる可能性が低くなり、最後まで順次指定メッセージに従った光景で撮影を行うことができる可能性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態に共通する電子カメラの回路構成を示すブロック図である。
【図2】同実施の形態のナビデータメモリ部の概念図である。
【図3】第1の実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施の形態の変形例のナビデータメモリ部の概念図である。
【図5】第2の実施の形態における処理手順を示す要部フローチャートである。
【図6】第2の実施の形態の変形例における処理手順を示す要部フローチャートである。
【符号の説明】
1 電子カメラ
3 CCD
4 MPU
14 ユニット回路
15 DRAM
16 フラッシュメモリ
17 MROM
18 電源回路
19 操作キー部
20 TFT液晶モニター
171 ナビデータメモリ部
173 ナビパターン
174 ナビデータメモリ部
175 ナビパターン

Claims (15)

  1. 撮影すべき光景を指定するための指定メッセージを順次発生する指定メッセージ発生手段を備える電子カメラであって、
    撮影可能枚数を算出する算出手段と、
    この算出手段により算出された撮影可能枚数に応じて、前記指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数を制御するメッセージ数制御手段と
    を備えることを特徴とする電子カメラ。
  2. 前記指定メッセージ数が各々異なる複数の指定パターンを記憶した記憶手段を更に備え、
    前記メッセージ数制御手段は、前記算出手段により算出された撮影可能枚数に応じて、
    前記記憶手段に記憶されたいずれかの指定パターンを選択することにより、前記指定メッセージ数を制御することを特徴とする請求項1記載の電子カメラ。
  3. 前記指定メッセージを複数記憶した記憶手段を備え、
    前記メッセージ数制御手段は、前記算出手段により算出された撮影可能枚数に応じて、
    前記記憶手段に記憶された指定メッセージを取捨選択することにより、前記指定メッセージ数を制御することを特徴とする請求項1記載の電子カメラ。
  4. 前記記憶手段は、前記指定メッセージに各々対応付けて優先順位情報を記憶し、
    前記メッセージ数制御手段は、前記優先順位情報に従って前記指定メッセージを取捨選択することにより、前記指定メッセージ数を制御することを特徴とする請求項3記載の電子カメラ。
  5. 操作に応じて前記指定メッセージ発生手段が順次発生する指定メッセージの種別を複数の種別の中から選択する種別選択手段を更に備え、
    前記メッセージ数制御手段は、前記種別選択手段により選択された種別の指定メッセージ数を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子カメラ。
  6. 前記指定メッセージ発生手段が発生させなければならない最低限の指定メッセージ数を前記撮影可能枚数が下回る場合、指定メッセージの発生を伴う撮影が不可能である旨を報知する報知手段を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子カメラ。
  7. 操作に応じて各々異なる数の指定メッセージを有して成る複数の指定パターンのいずれかを選択する指定パターン選択手段と、
    前記算出手段により算出された撮影可能枚数と、前記選択手段により選択された指定パターンが有する指定メッセージ数とを比較し、該指定メッセージ数が示す枚数の撮影が可能か否かを判別する判別手段とを更に備え、
    前記メッセージ数制御手段は、前記判別手段により撮影不可能と判別された場合、前記指定パターン選択手段により選択された指定パターンよりも指定メッセージ数の少ない他の指定パターンを選択することにより、前記指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数を制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電子カメラ。
  8. 前記判別手段は、前記指定メッセージ数が示す枚数の撮影が不可能と判別した場合、更に他の指定パターンが有する指定メッセージ数が示す枚数の撮影が可能であるか否かを判別し、
    可能であると判別された場合、前記メッセージ数制御手段は、前記他の指定パターンを選択することにより、前記指定メッセージ数を制御することを特徴とする請求項7記載の電子カメラ。
  9. 撮影すべき光景を指定するための指定メッセージを順次発生する指定メッセージ発生手段を備える電子カメラであって、
    撮影可能枚数を算出する算出手段と、
    この算出手段により算出された撮影可能枚数で、前記指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数が示す枚数の撮影が可能であるか否かを判別する判別手段と、
    この判別手段により撮影不可能と判別された場合、これを報知する報知手段とを備えることを特徴とする電子カメラ。
  10. 操作に応じて各々異なる数の指定メッセージを有して成る複数の指定パターンのいずれかを選択する指定パターン選択手段とを更に備え、
    前記判別手段は、前記指定パターン選択手段により選択された指定パターンが有する指定メッセージ数が示す枚数の撮影が可能であるか否かを判別することを特徴とする請求項9記載の電子カメラ。
  11. 前記判別手段によって撮影できないと判別された場合に、
    前記算出手段により算出された撮影可能枚数に基づき、前記指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数が示す枚数の撮影が可能となるように、前記指定メッセージに従った撮影に伴ってメモリに記録する撮影画像の画像サイズを変更する画像サイズ制御手段と
    を備えることを特徴とする請求項9又は10に記載の電子カメラ。
  12. 前記画像サイズ制御手段は前記指定メッセージに従った撮影に伴ってメモリに記録する撮影画像の画像サイズを縮小サイズに変更することを特徴とする請求項11記載の電子カメラ。
  13. 前記算出手段は、撮影に伴って画像を記録するメモリの残容量及び又は当該電子カメラの各部に電源を供給する電池の残量に基づき、撮影可能枚数を算出することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の電子カメラ。
  14. 撮影すべき光景を指定するための指定メッセージを順次発生する指定メッセージ発生手段を備える電子カメラが有するコンピュータを、
    撮影可能枚数を算出する算出手段と、
    この算出手段により算出された撮影可能枚数に応じて、前記指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数を制御するメッセージ数制御手段と
    して機能させることを特徴とする電子カメラ制御プログラム。
  15. 撮影すべき光景を指定するための指定メッセージを順次発生する指定メッセージ発生手段を備える電子カメラが有するコンピュータを、
    撮影可能枚数を算出する算出手段と、
    この算出手段により算出された撮影可能枚数で、前記指定メッセージ発生手段が発生する指定メッセージ数が示す枚数の撮影が可能であるか否かを判別する判別手段と、
    この判別手段により撮影不可能と判別された場合、これを報知させる報知制御手段と
    して機能させることを特徴とする電子カメラ制御プログラム。
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