JP4182524B2 - ビート含蜜糖の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、ビート滲出汁から効率的に味質に優れたビート含蜜糖を製造する方法に関するものである。
近年健康ブームの影響で、白い分蜜糖に変わって、例えば黒糖のようにミネラル、ビタミン類、アミノ酸類などを多く含む甘蔗汁を原料とする含蜜糖が見直され、人気を呼んでいる。
従来、甘蔗汁を原料とする含蜜糖の製造方法としては、採取した砂糖黍をローラー型の破砕機で破砕して圧搾汁を回収し、この圧搾汁に石灰乳を投入し、クラリファイヤーで上澄み液で回収し、この上澄み液を効用缶、薄膜濃縮缶または加圧型濃縮缶で順次濃縮し、得られた濃縮液を冷却、成型して製品とされている。
また、圧縮工程で搾り取った甘蔗汁をフィルター濾過しごみを取り除いた後、煮沸工程で90〜100℃で加熱し、少量の石灰を投入した後再度加熱し、更に攪拌冷却する白い黒糖の製造方法も提案されている(特開昭60-133900号公報)。
更に、甘蔗圧縮汁又は滲出汁を石灰清浄法により清浄し、濃縮し、PH6.5〜8に維持しながら電気透析装置により「塩辛味」「苦味」の原因成分を脱塩除去する黒糖の製造方法が提案されている(特開昭60-30700号公報)。
また、PH5乃至6の甘蔗汁を直接限外濾過手段によって処理し、得られた透過液を濃縮して栄養糖を製造する方法が提案されている(特開昭52-120137号公報)。
特開昭60-133900号公報、特開昭60-30700号公報、特開昭52-120137号公報
一方、従来のビート(甜菜)滲出汁については、甘蔗汁に較べて純度が悪く(純糖率で86〜88%)、しかもビート特有の臭いや苦味があり、砂糖黍からの圧搾汁から得られた黒糖に較べて味の面でかなり劣るものであった。
しかし、これら従来のビート滲出汁を限外濾過膜に通してもビート特有の臭いや苦味成分を除去できず、また石灰清浄法によりビート滲出汁を清浄すれば、ビタミン類、アミノ酸類のうち熱に弱いものは、高温、高アルカリのために殆ど分解されてしまう。したがって、従来のビート品種から得られた滲出汁からは、風味があって味質が良く、しかもビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類が豊富に含まれる含蜜糖を得ることができなかった。
しかし、近年ビートの品種改良が進み、より純糖率の高い品種が栽培され、最近の高糖分型品種から取れる滲出汁は純糖率89〜91%に達し、しかも本願発明者らの研究によればこの滲出汁を限外濾過膜に通すことによりビート特有の臭いや苦味成分が除去され、風味の面で改善されることを見出した。
この発明は上記知見に基づいて、高糖分型品質ビートから取れる滲出汁をスクリーニングを通した後、限外濾過膜を通し、更にこの透過液を濃縮するビート含蜜糖の製造方法を提案するものである。
即ち、本願発明者らの研究によれば、ビート滲出汁を限外濾過膜に通すことによりビート滲出汁特有の臭い成分や苦味成分が除去され、まろやかな風味を有するビート含蜜糖が得られる。
しかも、この発明ではビート滲出汁は熱をかけずに限外濾過膜を通過させるだけで、ビタミン類、アミノ酸、ミネラル類が豊富に含まれたビート含蜜糖を得ることができる。
また、この発明においては高糖分型品質のビート原料から得られた純糖率の高い滲出汁を使用するため、高甘味度のビート含蜜糖を得ることができる。
なお、この発明で得られるビート含蜜糖は、限外濾過膜の透過液を濃縮した液状のもの、更に濃縮液を冷却、固化させたもの、或いはその破砕したもの、更に紛状にしたもの等を製品とすることができる。
この発明で使用される限外濾過膜は、分画分子量が小さいとすぐに閉塞し、大きすぎると所期の目的が達せられない。したがって分子分画量3〜10万がよく、望ましくは5万前後が好適である。
また、モジュールの形としては、管状、スパイラル状、平板状、キャピラリ状等、形式に拘わらずいずれも問題なく使用できるので適宜選択可能である。
一方、ビート滲出汁を限外濾過膜を通過させる際に透過を著しく阻害する可能性のある物質(土、繊維分、浮遊成分等)を除外するために、ビート滲出汁を限外濾過膜に通す前に定法に従ってスクリーン処理が施される。
スクリーン処理には、通常これに使用されているスクリーン、網、ウェッジワイヤー等を使用することができるが、連続的に処理するためには振動篩が好適であり、これを使用することにより繊維分や浮遊成分を連続的に系外に除去しながら処理を進めることができる。
この際の振動篩の目開きは、100〜200メッシュ(150〜70μm)が望ましいが、滲出汁中に固形分を連続的に除去可能な装置があれば、振動篩にこだわるものではない。
この発明によれば、ビート滲出汁をスクリーニング処理した後限外濾過膜を通すことにより、ビート滲出汁特有の臭い成分や苦味成分が除去されてまろやかな風味を有し、且つビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類が豊富に含まれるビート含蜜糖を効率的に得ることができる。
高糖分型品質のビート原料から得られた滲出汁を振動篩によりスクリーニング処理した後限外濾過膜を通し、その透過液を一次、二次濃縮し、その濃縮液を冷却して固化させて製品とする。
以下に本発明の実施の形態を図1のビート含蜜糖の製造方法の実施フローを参照しながら説明すると、高糖分型品質ビート原料としてスコーネ(商品名)とモリーノ(商品名)の混合ビートを使用し、このビートを裁断した。裁断したビート(1)と温水を滲出装置(2)に供給して、滲出処理を行ない、滲出汁を回収する。ビートの裁断の大きさや温水の温度及び滲出時間等は、滲出装置を含め従来既知の技術にしたがって行えば、全く問題ない。
滲出汁を回収した後、目開き100〜200メッシュの振動篩(3)上を通過させて滲出汁中に含まれる繊維分や浮遊成分を連続的に除去し、滲出汁の振動篩処理液を受槽(4)に受け、45〜55℃に昇温し、限外濾過膜(UF膜)(5))処理を行う。
UF膜は、この実施例では分画分子量5万のキャピラリ型UF膜(AHP-3013旭化成(株)製)を使用し、下記表1に示す運転状況概略に従って処理が行われ、処理使用後、UF膜は温水洗浄、苛性ソーダ液による薬洗、さらに水洗することで再生される。
Figure 0004182524
UF膜(5)処理の結果、UF膜処理汁(UF透過液(6))とUF濃縮液(7)に分離する。UF濃縮液(7)は図1に示すように循環し、約3倍程度に濃縮する。この程度の濃縮では膜の閉塞による処理量の低下(透過率の低下)は僅かに留まり、順調に処理可能である。
そのUF濃縮液(7)は、まだ砂糖分が残っているでビート糖製造工程に戻し、白糖を製造する。
一方、UF透過液(Bx15〜16)(6)については減圧濃縮缶でBx70程度まで濃縮(一次濃縮液(9))する。(およそ5倍濃縮)
この一次濃縮液(9)を70〜80℃に加温し、加圧型濃縮機(10)に連続供給する。この濃縮機からBx95〜97まで濃縮されて濃縮液が連続的に排出される。(二次濃縮液(11))
この二次濃縮液(11)は、125℃と高温なので、90℃ぐらいまで攪拌冷却(12)後、成型するために箱に流し込み冷却固化(13)させる。冷却後、ブロック状のビート含蜜糖(製品(14))が完成される。これを砕いて、砕石状ビート含蜜糖、更に粉砕し、篩分けすることによって粒状または粉状の含蜜糖も生産することが可能である。
この製品(14)(ビート含蜜糖)の歩留まりは、滲出汁(Bx16として)1tから100kgの製品を回収できるので、滲出汁あたり約10%であった。
また公的機関(社団法人 菓子総合技術センター)で本製品の甘味度を測定したところ、グラニュー糖100に対し、87であった。また味質については、ややくせはあるが刺激のない、まろやかさとあっさり感を示した。
更に、UF膜処理した含蜜糖(14)について、処理していない含蜜糖の味質比較した結果を下記表.2(自社分析)に示すが、これによればUF膜処理することにより表2の1〜6の項目何れについても味質の改善が見られた。
Figure 0004182524
また、この実施例で得られたビート含蜜糖(14)について、市販の黒糖(さとうきび由来)と味質を比較した結果(自社分析)を下記表3に示すが、これによれば後味の強くないあっさりとした、いままでの黒糖にない新しい味質のビート含蜜糖が得られることが明らかとなった。
Figure 0004182524
更に、この実施例で得られたビート含蜜糖(14)について、市販の黒砂糖(黒糖)と糖組成を比較した結果を下記表4に、含有アミノ酸量の分析結果(財団法人日本食品分析センター)を下記表5に示すが、これによればこの発明でより得られた含蜜糖はミネラル類、アミノ酸類を豊富に含むものであることが明らかになった。
Figure 0004182524
Figure 0004182524
以上要するに、この発明によればビート滲出汁よりビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類が豊富に含まれ、且つまろやかな風味を有するビート含蜜糖を得ることができる。
この発明に係わるビート含蜜糖の製造方法の実施フローを示す図

Claims (1)

  1. ビートから取れる純糖率89%以上の滲出汁をフィルター濾過した後、限外濾過膜を通し、更にこの透過液を加熱濃縮して冷却固化させることを特徴とするビート含蜜糖の製造方法。
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