JP4181898B2 - 自動車のフード - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のフードに関するものであり、衝突時の歩行者保護に対応した軽量且つ高剛性なフードに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車前部に設けられるフードは、例えば図5(a)および同図(b)に示すフード91のように、車体外側部を構成するアウターパネル93と、このアウターパネル93の内側に設けられたインナーパネル95とを備えた構造になっている。インナーパネル95は、フード91の骨格を形成する補強部材として設けられており、これにより、フード91の剛性を確保している。
【0003】
また、この種のフードにおいて、アウターパネルの内側にエキスパンドメタルやハニカム材が配設された構造のものも、既に提案されている。エキスパンドメタルとは、金属(例えば、アルミニウム等)で形成された押出形材の全面に、直線上に一列に並ぶように形成された複数の切り目を、各切り目が隣り合う列とは千鳥状配列となるような位置関係で複数列分形成しておき、各切り目の形状がほぼ菱形ないし亀甲形の開口となるように押出形材を引っ張って塑性変形させ、全体が網目状になるように構成したものである。
【0004】
例えば、下記特許文献1には、上述のようなエキスパンドメタルを、自動車のボンネットの芯材として使用できる旨が記載されている(特許文献1の段落[0001]参照。)。
また、アウターパネルの内側にハニカム材を配設する例として、下記特許文献2には、エンジンフードアウタパネルとインシュレータとを備えたエンジンフード構造が開示されている。このエンジンフード構造において、エンジンフードアウタパネルとインシュレータとの間には、アルミハニカム材、硬質ウレタン、グラスウール等が充填される(特許文献2の段落[0024]参照。)。
【0005】
また、下記特許文献3にも、アルミニウムにて形成されるボンネットアウターパネルとボンネットインナーパネルとからなるボンネットフードが記載されている。このボンネットフードにおいて、ボンネットアウターパネルとボンネットインナーパネルとの間に形成される閉断面には、ハニカムが配設されている(特許文献3の段落[0023]参照。)。
【0006】
また、下記特許文献4には、フロントフード・アウターパネル、フロントフード・インナーパネル、車両用音波吸収制御装置、音波吸収材、および内張り材を積層した構造が開示されている。そして、音波吸収材として、ハニカム材、エクスパンドメタルが記載されている(特許文献4の段落[0019]参照。)。
【0007】
また、下記特許文献5には、アウター・シェルおよび補強シェルを有するエンジン・フードが開示されている。このエンジン・フードにおいて、アウター・シェルと補強シェルとの間に、プラスチック発泡体や金属製ハニカム構造体などからなる支持シェルを設ける旨が記載されている(特許文献5の段落[0018]参照。)。
【0008】
また、下記特許文献6には、アルミニウム合金板とFRP材とによって構成されたFRP補強自動車用水平パネル材が開示され、アルミニウム合金板とFRP材との間にハニカム材を介在させる旨が記載されている(特許文献6の段落[0021]参照。)。
【0009】
なお、この他、ハニカム材は、自動車のフード以外の部分を構成する際にも利用されており、例えば、下記特許文献7には、乗員の保護のために自動車のドアの内部にハニカム構造部材を配設する旨が記載されている(下記特許文献7の段落0081参照。)。
【0010】
一方、歩行者の頭部が自動車のフードに衝突した時の衝撃を吸収、緩和する技術としては、以下のようなものがある。
例えば、下記特許文献8には、ストラットタワーとフードアウタパネルとの間に空洞部を設け、この空洞部に衝撃吸収体を設けた自動車のフード構造が記載されている(特許文献8の要約書参照。)。
【0011】
また、下記特許文献9には、フードインナパネルの内部力骨に孔部を穿設することにより、内部力骨を変形しやすくして衝撃を吸収する技術が開示されている(特許文献9の要約書参照。)。
【0012】
【特許文献1】
特開平4−361842号公報
【特許文献2】
特開平5−155356号公報
【特許文献3】
特開平5−270440号公報
【特許文献4】
特開平8−156712号公報
【特許文献5】
特開2001−151159号公報
【特許文献6】
特開2001−191962号公報
【特許文献7】
特開平6−115351号公報
【特許文献8】
特開平7−285466号公報
【特許文献9】
特開2002−337742号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、自動車には、歩行者が交通事故に遭遇した場合に歩行者が受ける被害を可能な限り軽減できるような対策が求められており、そのために、車体の剛性を損なうことなく軽量で衝撃吸収能力に優れた構造が必要とされている。
【0014】
特に、歩行者が頭部に重大な被害を受けると死亡や重傷に至る危険性が高くなることから、歩行者の頭部が衝突するケースが多いと考えられる自動車のフードについては、その衝撃吸収能力を高めることが重要視されている。
このような背景の下、発明者は、自動車のフードを構成する際に、特定のハニカム材を用いることにより、歩行者の頭部が自動車のフードに衝突することによって受ける被害を軽減できることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0015】
なお、エキスパンドメタルやハニカム材を自動車のフードに採用する事例は、上述した通り、従来から存在している。
しかし、これらのエキスパンドメタルやハニカム材は、例えば、剛性確保と軽量化とを両立させるために採用されたものや、騒音の抑制のために採用されたものもあり、歩行者の頭部が自動車のフードに衝突することによって受ける被害を十分に軽減できるかどうかは、不明なものばかりであった。
【0016】
例えば、上記特許文献1には、エキスパンドメタルを自動車のボンネットに用いる旨の記載はあるものの、交通事故時の歩行者頭部保護という観点から見た場合に、どのような物性のエキスパンドメタルを採用すべきかについては、まったく言及されていない。
【0017】
また、上記特許文献2には、当接物への衝撃を緩和する旨の記載があるものの、衝撃緩和のための主要な構成としては、アルミハニカム材とは別の構成であるインシュレータを採用している。また、アルミハニカム材を用いる旨の記載はあるものの、硬質ウレタンやグラスウールで代替できる程度のものとして記載されているに過ぎず、特に、交通事故時の歩行者頭部保護という観点から見た場合に、どのような物性のアルミハニカム材を採用すべきかについては、上記特許文献2には何ら記載されていない。
【0018】
また、上記特許文献3には、ハニカムを配設した理由として、「軽量化、ボンネット自体の騒音防止(透過音を減らす)のためである。」との理由が明示されている。すなわち、上記特許文献3においては、交通事故時の歩行者頭部保護のためにハニカムを配設した訳ではなく、それ故当然ながら、どのような物性のハニカムを採用すると交通事故時に歩行者の頭部を保護できるのかという点については、まったく記載されていない。
【0019】
また、上記特許文献4においても、ハニカム材やエクスパンドメタルは、音波吸収材として採用されているに過ぎず、交通事故時の歩行者頭部保護という観点から、どのような物性のハニカム材やエクスパンドメタルを採用すべきかについては、何ら言及されていない。
【0020】
また、上記特許文献5には、歩行者保護、特にフードへの頭部衝突についての言及がある。また、金属製ハニカム構造体との記載もあり、この金属製ハニカム構造体に関し、「エンジン・フードの中央部は主に低密度、荷重受部隣接部は主に高密度、そして、荷重受部の間に位置する縁部、及び荷重受部とエンジン・フード中央部は中間の密度、である。」との記載はある。しかし、同文献でいう低密度、高密度、中間の密度については、それ以上具体的な記述がなく、しかも、ハニカムの衝撃吸収能力と密度とは、必ずしも相関がある訳ではない。例えば、密度が同じであっても、コア板厚やセルサイズが変われば、ハニカムの衝撃吸収能力は異なってくる。そのため、密度の高低のみに着目してハニカムを選定しても、交通事故時の歩行者頭部保護という観点から見た場合には、必ずしも適切なハニカムを選定することはできない。
【0021】
さらに、上記特許文献6においても、「ハニカム材の介在により、パネル材の剛性をより高めて、耐変形性能をより向上することが可能になるとともに、FRP材で補強した部分の補強効果をより高めて、アルミニウム合金板の耐熱変形性能をより向上することが可能になる。」との記載ならあるものの、交通事故時の歩行者頭部保護という観点から見た場合に、どのような物性のハニカム材を採用すべきかについては、何ら説明がない。
【0022】
つまり、上記特許文献1〜6には、自動車のフードを構成する際にアイデアとしてエキスパンドメタルやハニカム材を用いる事例が記載されているものの、交通事故時の歩行者頭部保護という観点から見た場合に、具体的にどのような物性のエキスパンドメタルやハニカム材を採用すべきかという点については、いずれの文献にも開示されていない。
【0023】
さらに、特許文献7には、衝撃吸収体としてのハニカム構造部材が記載されているが、やはり、ハニカム構造部材の具体的な物性については記載されていない。しかも、このハニカム構造部材は、そもそも自動車のドアに採用されているものであることから、自動車の側面衝突時の乗員保護などを想定して採用したものであると考えられるので、仮に具体的な物性が記載されていたとしても、交通事故時の歩行者頭部保護という観点から見た場合には、同じ物性のハニカムを採用すればよいというものでもない。
【0024】
また、特許文献8,9には、上述の通り、そもそもエキスパンドメタルやハニカム材についての記載がない。
以上のことから、これらの従来技術では、歩行者が交通事故に遭遇し、歩行者の頭部が自動車のフードに衝突することを想定した場合に、衝突によって歩行者が受ける被害を十分に軽減できないおそれがあった。
【0025】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、歩行者の頭部が自動車のフードに衝突することによって受ける被害を、十分に軽減できる自動車のフードを提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段、および発明の効果】
上記目的を達成するため、本発明においては、次のような特徴的構成を採用した。
上記請求項1に記載した自動車のフードは、
車体外側部を構成するアウターパネルと、該アウターパネルの内側に設けられたインナーパネルとを備えてなる自動車のフードであって、
前記インナーパネルの一部または全部を、最大圧壊応力が0.52N/mm2以上かつ14.12N/mm2 以下のハニカムコアを有するアルミハニカムパネルで構成したことを特徴とする。
【0027】
この自動車のフードにおいて、アルミハニカムパネルは、請求項2に記載の通り、接着ハニカムパネルであるとよく、接着ハニカムパネルの場合は、請求項3に記載の通り、セルサイズ6.35mm〜25.4mm、コア板厚0.05mm〜0.1mmとされていると望ましい。
【0028】
また、アルミハニカムパネルは、請求項4に記載の通り、ろう付けハニカムパネルであってもよく、ろう付けハニカムパネルの場合は、請求項5に記載の通り、セルサイズ10mm〜70mm、コア板厚0.2mm〜0.3mmとされていると望ましい。
【0029】
このように構成されたフードによれば、インナーパネルの一部または全部を、最大圧壊応力が0.52N/mm2以上かつ14.12N/mm2 以下のハニカムコアを有するアルミハニカムパネルで構成したので、当該アルミハニカムパネルを備えた部分に歩行者の頭部が衝突することを想定した場合に、その衝撃吸収能力がきわめて良好なものとなり、歩行者が頭部に受ける被害を軽減することができる。
【0030】
すなわち、類似のアルミハニカムパネルを設けた場合でも、その最大圧壊応力が0.5N/mm2を下回る場合には、衝撃吸収能が低下しすぎる一方、最大圧壊応力が20N/mm2以上となる場合には、衝撃吸収材としての効果がなく、いずれにしても歩行者が頭部に受ける被害を軽減することは困難になる。
【0031】
つまり、歩行者が頭部に受ける被害を軽減する上では、アルミハニカムパネルの密度や剛性を最適化するだけでは不十分であり、最大圧壊応力の最適化が重要となるのである。
接着ハニカムパネルの場合、セルサイズは6.35mm〜25.4mmが好適であり、6.35mmより小さい場合には、最大圧壊応力が大きくなりすぎる傾向が現れ、逆に25.4mmより大きい場合には、最大圧壊応力が小さくなりすぎる傾向が現れるので好ましくない。また、接着ハニカムパネルの場合、コア板厚は0.076mmが標準的な厚さであり、0.05mm〜0.1mmが好適である。コア板厚が0.05mmより小さい場合には、剛性が低くなりすぎる傾向が現れ、0.1mmより大きい場合には、剛性が高くなりすぎる傾向が現れるので好ましくない。
【0032】
ろう付けハニカムパネルの場合、セルサイズは10mm〜70mmが好適であり、10mmより小さい場合には、最大圧壊応力が大きくなりすぎる傾向が現れ、逆に70mmより大きい場合には、最大圧壊応力が小さくなりすぎる傾向が現れるので好ましくない。また、ろう付けハニカムパネルの場合、コア板厚は0.2mm〜0.3mmが好適であり、コア板厚が0.2mmより小さい場合には、剛性が低くなりすぎる傾向が現れ、0.3mmより大きい場合には、剛性が高くなりすぎる傾向が現れるので好ましくない。
【0033】
以上のようなハニカムコアを有するアルミハニカムパネルで、インナーパネルの一部または全部を構成すれば、当該部分の剛性が均一で軽量なものとなり、特に、当該部分に歩行者の頭部が衝突した場合でも、歩行者が頭部に受ける被害を軽減できるようになる。
【0038】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。
図1は、本発明の実施形態として例示するフードを示す図であり、図1(a)はフードをインナーパネル側から見た概略構造図、同図(b)はA−A線で示した切断面における端面図である。
【0039】
このフード1は、車体外側部を構成するアウターパネル3と、このアウターパネル3の内側に設けられたインナーパネル5とを備えた構造になっている。
アウターパネル3は、アルミニウム製の平板をプレス加工することにより、自動車のデザインに応じた曲面をなすように成形したものである。
【0040】
インナーパネル5は、アルミ製のハニカムコアの上下両端面に、厚さ0.8mmのアルミ製の面板を接合してなるアルミハニカムパネルによって構成されている。インナーパネル5の端部は、ヘミング(あるいはヘミングと代替可能な任意の接合方法)により、アウターパネル3の外周縁部と接合され、アウターパネル3とインナーパネル5の互いに対向する面の間は、複数箇所において部分的に接着剤で接着されている。
【0041】
また、ハニカムコアの上下両端に設けた面板のうち、ハニカムコアを挟んでアウターパネル3とは反対側の位置にある面板には、ハニカムコアのセル中央に対応する位置に、直径3mmのキリ穴を全てのセルに穿設した。このようなキリ穴を設けることにより、ハニカムパネルによる吸音効果が生じ、フード1が騒音(例えばエンジン音)を吸収するようになる。
【0042】
なお、図1(a)および同図(b)においては、インナーパネル5の位置を図示する都合上、インナーパネル5の見える範囲に網を描いてあるが、実際は、フード1をインナーパネル5側から見ると、キリ穴が多数穿設された面板が見えることになる。
【0043】
以上のように構成されるフード1において、ハニカムコアの構造(接着ハニカム/ろう付けハニカム)、セルサイズ2b(1+cos(α/2))(図2参照)、コア板厚t(図2参照)、最大圧壊応力σmaxを、下記表1の通りに変更して、11通りのフードを試作した(表1中のNo.1〜11)。また、インナーパネル5として、図5(a)および同図(b)に示すような梁状構造のものを採用したフードも試作した(表1中のNo.12)。
【0044】
なお、最大圧壊応力σmaxは、下記数式1によって求められる値である。
【0045】
【数1】
Figure 0004181898
ただし、上記数式1中、E:縦弾性係数(N/mm2)、ν:ポアソン比、σy:コア材の耐力(N/mm2)、A:単位要素の受圧面積(mm2)≒4b2sin(α/2)(1+cos(α/2))である。
【0046】
これらの試作品1〜12について、歩行者頭部障害値計測試験を実施した。
歩行者頭部障害値計測試験は、2002年9月9日国土交通省発表の乗用車等の歩行者頭部保護に係る基準案に準じて実施される試験であり、その概要は以下のようなものである。
【0047】
フード1を自動車に装着して、図3に示すように、地面から車両形状に沿って測定した長さWAD(Wrap Around Distance)により、子供頭部インパクター試験エリアTA1:1000≦WAD≦1700(mm)、および大人頭部インパクター試験エリアTA2:1700≦WAD≦2100(mm)を決定する。そして、子供頭部インパクターH1(直径:165mm、質量:3.5kgの球体)を、衝突速度:32(km/h)、衝突角度α:65(deg)で、子供頭部インパクター試験エリアTA1に衝突させ、また、大人頭部インパクターH2(直径:165mm、質量:4.5kgの球体)を、衝突速度:32(km/h)、衝突角度α:65(deg)で、大人頭部インパクター試験エリアTA2に衝突させて、下記数式2によって定義される頭部障害値HICを測定する。この頭部障害値HICは、その値が小さいほど頭部に作用する衝撃が小さいことを示す指数であり、その値が1000未満であれば良好な結果と考えることができる。
【0048】
【数2】
Figure 0004181898
歩行者頭部障害値計測試験の結果を、下記表1に併せて示す。
【0049】
【表1】
Figure 0004181898
以上の試験結果において、頭部障害値HICは複数回にわたって測定し、そのすべての測定結果が1000未満になったものについて、表1中に「<1000」と表記し、1度でも測定結果が1500を超えたものについては、表1中に「>1500」と表記した。
【0050】
この測定結果からは、インナーパネル5をアルミハニカムパネルで構成するだけでは、必ずしも頭部障害値HICを1000未満に抑制することができないことがわかる。ただし、頭部障害値HICを1000未満に抑制可能なアルミハニカムパネルは、ハニカムコアの最大圧壊応力σmaxが0.5N/mm2以上、20N/mm2未満のものに集中している。したがって、ハニカムコアの最大圧壊応力σmaxに基づいてアルミハニカムパネルを選定することにより、頭部障害値HICを1000未満に抑制可能なフード1を構成できるものと推察される。
【0054】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、インナーパネル5全体をアルミハニカムパネルで構成していたが、フードの一部の範囲についてのみ頭部障害値HICを1000未満に抑制したい場合には、例えば図4に示すフード11のように、車体外側部を構成するアウターパネル13と、このアウターパネル13の内側に設けられたインナーパネル15とを備えた構造とし、インナーパネル15の一部として、アルミハニカムパネル17,19を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態として例示した自動車のフードを示す図であり、(a)はフードをインナーパネル側から見た概略構造図、(b)はA−A線で示した切断面における端面図である。
【図2】 ハニカムコアのセルを示す斜視図である。
【図3】 歩行者頭部障害値計測試験の試験方法を説明するための説明図である。
【図4】 インナーパネルの一部をアルミハニカムパネルで構成したフードをインナーパネル側から見た概略構造図である。
【図5】 従来の鋼製梁構造のインナーパネルを備えたフードを示す図であり、(a)はフードをインナーパネル側から見た概略構造図、(b)はB−B線で示した切断面における端面図である。

Claims (5)

  1. 車体外側部を構成するアウターパネルと、該アウターパネルの内側に設けられたインナーパネルとを備えてなる自動車のフードであって、
    前記インナーパネルの一部または全部を、最大圧壊応力が0.52N/mm2以上かつ14.12N/mm2 以下のハニカムコアを有するアルミハニカムパネルで構成したことを特徴とする自動車のフード。
  2. 前記アルミハニカムパネルが、接着ハニカムパネルであることを特徴とする請求項1に記載の自動車のフード。
  3. 前記接着ハニカムパネルが、セルサイズ6.35mm〜25.4mm、コア板厚0.05mm〜0.1mmとされていることを特徴とする請求項2に記載の自動車のフード。
  4. 前記アルミハニカムパネルが、ろう付けハニカムパネルであることを特徴とする請求項1に記載の自動車のフード。
  5. 前記ろう付けハニカムパネルが、セルサイズ10mm〜70mm、コア板厚0.2mm〜0.3mmとされていることを特徴とする請求項4に記載の自動車のフード。
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