JP4180983B2 - 車両用回転電機の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、巻線型同期機を用いた車両用回転電機の制御装置、特に、界磁電流の抑制機能を有する車両用回転電機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載され、内燃機関の始動時には同期電動機として使用され、内燃機関の始動後には充電発電機として使用される車両用回転電機においては、内燃機関の始動時には可能な限り大きなトルクを発生して速やかに内燃機関を始動すること、および、内燃機関の始動後には低速回転から高速回転に至るまで可能な限り大きな発電電力を供給して、大きな電気負荷に対して充分な電力を供給しながら車載バッテリを充電することが要求される。特に、内燃機関のアイドル回転時でも大負荷の場合には大きな発電電力を得ることが要求される。
【0003】
このような目的を達成するために、一般の巻線型同期機においては界磁となる回転子を最適設計して回転子の発生する磁束量を向上させる手法が採用される。例えば、回転子の界磁線輪のアンペアターンを可能な限り大きくすること、および、巻線型同期機の回転子に永久磁石による界磁を併用して磁束量の増大を図ることである。このように構成することにより、迅速な内燃機関の始動と、全回転領域において充分な発電出力の増大を図ることが可能になるが、高速回転域での出力の過剰な増大は電力変換装置や回転電機自体に過大なストレスを与えることになり、界磁線輪のアンペアターンを高速時においては抑制する必要が生じることがある。
【0004】
特許文献1に開示された技術は、小型二輪車に使用する磁石発電機に界磁線輪を併用したものであるが、発電機兼始動電動機として機能する回転電機の高速回転時における界磁電流を制御するものであり、クランク軸に直結された回転電機を発電機として使用するとき、整流後の出力電流の上限値を回転速度毎に設定しておき、出力電流がこの上限値を越えそうなときには界磁電流を制御してこの直流出力電流が上限値を越えないように制御するもので、界磁電流は出力電流に応じてPWM制御を行い、デューティ比で発電出力を制御するものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−69797号公報(第4〜5頁、第1〜3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来装置においても高速回転時における界磁電流を制御することにより、出力電流の上限値を抑制することは可能であるが、車両に搭載される回転電機においては、過電流によるトラブルを一切生じることなく運転が継続されなければならず、そのためには、多相交流発電機である回転電機から電力変換装置までの交流電路における線電流の過電流を検知して精度良く抑制し、回転電機と電力変換装置と両者間の電路とを劣化から保護する必要がある。
【0007】
この発明はこのような課題を解決するためになされたもので、多相交流発電機である回転電機の線電流を連続最大定格電流以下とし、回転電機と電力変換装置と両者間の電路との劣化を防止することが可能な車両用回転電機の制御装置を得ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる車両用回転電機の制御装置は、電動機および発電機として機能する多相の巻線型同期機からなる回転電機、回転電機の各相の線電流を検出する線電流検出手段、回転電機の界磁電流を検出する界磁電流検出手段、回転電機が電動機として機能するときにはトルク値を、発電機として機能するときには発電量を指令するトルク・電力指令演算手段、トルク・電力指令演算手段の指令により回転電機の各相の線電流を線電流検出手段の検出値によりフィードバック制御しながら指令する線電流指令演算手段、トルク・電力指令演算手段の指令により回転電機の界磁電流を界磁電流検出手段の検出値によりフィードバック制御しながら指令する界磁電流指令演算手段、回転電機が発電機として機能するときには整流装置として、電動機として機能するときにはインバータとして機能する電力変換器、三相線電流検出手段が検出する三相線電流の全波整流電流値に比例する直流信号を出力する線電流全波整流演算手段、及び線電流の最大値に相当する最大値直流信号を予め記憶し、直流信号が最大値直流信号より大きい場合に、界磁電流指令演算手段から指令された界磁電流を所定値に抑制する界磁電流指令抑制手段を備えるようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による車両用回転電機の制御装置の構成を説明するブロック図、図2は、界磁電流の抑制内容を説明する説明図である。図1において、制御装置1は、図示しない内燃機関の始動時や加速時に、または、発電時に回転電機2を制御する制御手段であり、回転電機2は、例えば、三相の電機子(固定子)巻線を有し、図示しない内燃機関から直接またはベルトにより連結された同期発電機兼電動機であり、回転角や回転速度を検出する回転検出器3を備えている。
【0010】
制御装置1は次のように構成される。すなわち、トルク・電力指令演算手段4は、外部指令により回転電機2が電動機として機能するときにはトルク指示量をまた発電機として機能するときには発電量を演算し指令するものであり、線電流指令演算手段5はトルク・電力指令演算手段4が演算したトルクまたは発電指令に基づき、所定のトルクまたは発電量を得るために必要な回転電機2における電機子巻線の線電流を演算し指令するものであり、交流電圧指令演算手段6は、線電流指令演算手段5が演算する線電流指令値に基づき、所定のトルクあるいは発電電力を発生させるのに必要な交流電圧値を演算し指令するものである。
【0011】
また、電力変換器7は、複数のスイッチング素子および整流素子から構成されるもので、交流電圧指令演算手段6が演算した交流電圧指令値に基づき、回転電機2が電動機として機能するときには車載バッテリ8からの直流電力を交流電力に変換するインバータとして、回転電機2が発電機として機能するときには回転電機2の発生する交流電力を直流電力に変換して車載バッテリ8を充電する整流装置として機能するものであり、界磁電流指令演算手段9はトルク・電力指令演算手段4が演算するトルク指示量または発電量に基づくトルク値または発電量を得るために必要な回転電機2の界磁電流指令値を演算するものである。
【0012】
界磁電流指令抑制手段10は、界磁電流指令演算手段9が演算する界磁電流指令値に対して後述するように、回転電機2の回転速度になどに応じた抑制、または、補正を加えるものであり、界磁電圧指令演算手段11は、界磁電流指令演算手段9、または、界磁電流指令抑制手段10の界磁電流指令に基づいて所望のトルク値または発電量を得るために必要な回転電機2の界磁電圧指令値を演算し、界磁電圧発生手段12は界磁電圧指令演算手段11で演算した界磁電圧指令値に基づき回転電機2の界磁線輪に界磁電圧を印可するものである。
【0013】
電圧平滑手段13は、例えば、大容量のコンデンサからなり、電力変換器7のスイッチング素子の動作に起因する直流電圧の変動を抑制するものであり、電圧検出手段14は車載バッテリ8から制御装置1に印加される電圧を検出し、回転速度・角度演算手段15は回転検出器3の出力により回転電機2の回転速度と回転角とを演算し、線電流検出手段16は回転電機2の電機子巻線に流れる線電流値を検出するものであり、界磁電流検出手段17は回転電機2の界磁線輪に流れる界磁電流値を検出するものである。
【0014】
このように構成されたこの発明の実施の形態1による車両用回転電機の制御装置において、内燃機関の始動時においては回転電機2が電動機として使用され、トルク・電力指令演算手段4の演算するトルク指令値を線電流指令演算手段5と界磁電流指令演算手段9が入力し、線電流指令演算手段5はトルクを得るための回転電機2の線電流を演算して交流電圧指令演算手段6に指令を出し、交流電圧指令演算手段6は交流電圧値の指令を電力変換器7に与えて回転電機2の電機子巻線に流れる線電流を線電流指令演算手段5が演算した所定値にする一方、界磁電流指令演算手段9が演算する界磁電流指令値が界磁電圧指令演算手段11を経由して界磁電圧発生手段12に与えられ、界磁電流指令値に見合った界磁電圧が設定される。なお、回転電機2が電動機として機能するとき、界磁電流指令抑制手段10は界磁電流指令値を抑制しない。
【0015】
線電流検出手段16は回転電機2の線電流を検出して線電流指令演算手段5に与えられ、界磁電流検出手段17は回転電機2の界磁電流値を検出して界磁電流指令演算手段9に与えられ、それぞれフィードバック制御される。また、回転速度・角度演算手段15は回転検出器3の信号に基づき回転電機2の回転速度と回転角とを演算するが、回転速度はトルク・電力指令演算手段4と線電流指令演算手段5と交流電圧指令演算手段6とに入力され、各指令値を決定する要素として用いられる一方、回転角は線電流指令演算手段5と交流電圧指令演算手段6とに入力され、回転電機2の位相を検知して公知のベクトル制御が行われる。
【0016】
電力変換器7は、車載バッテリ8からの直流電圧を交流電圧指令演算手段6から与えられた値の擬似的な交流電圧に変換して回転電機2の電機子巻線に与え、界磁電圧発生手段12は界磁電圧指令演算手段11で演算した界磁電圧指令値に基づき車載バッテリ8の直流電圧をFETなどのスイッチング素子によりPWM制御して回転電機2の界磁線輪に与えることにより回転電機2は電動機としてそのトルクが制御され、内燃機関の始動動作などが行われる。なお、電力変換器7や界磁電圧発生手段12のスイッチング動作に伴う電圧変動は電圧平滑手段13により平滑され、車載バッテリ8の電圧変動は電圧検出手段14出検出され、トルク・電力指令演算手段4に入力され、トルク指令値の補正がなされる。
【0017】
内燃機関の始動が完了し、回転電機2が発電機として発電動作に入り、特に比較的高速回転にて発電動作を行うとき、電力変換器7は三相全波整流装置として動作するか、もしくは、三相全波整流器と等価なパワー素子の同期駆動(位相制御する場合を含む)を行う。この場合、交流電圧指令演算手段6は線電流指令演算手段5の出力を参照することなく、電力変換器7を三相全波整流器、または、三相全波整流器と等価なパワー素子の同期駆動を行うように交流電圧指令値を演算する。
【0018】
一方、界磁電流指令演算手段9はトルク・電力指令演算手段4からの電力指令を参照して界磁電流指令値を演算する。このとき、車両の電気負荷が大きい場合には多くの発電出力が必要となり、それに応じて界磁電流指令値も大きくなる。そして、界磁電流指令値が回転速度で決まる所定値より大きくなると界磁電流指令抑制手段10が算出する界磁電流の最大値に応じて補正され、補正後の界磁電流指令値が界磁電圧指令演算手段11に入力されて回転電機2の界磁線輪に流れる界磁電流は抑制された値となる。
【0019】
界磁電流指令抑制手段10は図2に示すように、界磁電流指令演算手段9から入力される界磁電流指令値If*に対し、回転速度Nmを入力変数として界磁電流の最大値If_maxを出力変数とするマップを適用してその量を補正し、抑制界磁電流指令値If* 'を算出して出力する。なお、マップを用いずに界磁電流指令値If*と回転速度Nmを入力変数として
If* '=f(If*、Nm)
の関数を適用することもできる。
【0020】
以上のように高速回転にて大きな発電出力を必要とする場合に、回転速度Nmを参照して抑制界磁電流指令値If* 'を調整し、適切な範囲に界磁電流値を制限することにより、回転電機2の出力として過大な線電流が流れて電力変換器7や回転電機2を焼損もしくは劣化させることなく動作させることができる。このように所定値に抑制された界磁電流を流すことにより、電気負荷が大のとき、電気負荷に応じた電力を出力しながら過大な線電流による電力変換器7や回転電機2の焼損や劣化を防止することができるものである。
【0021】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2による車両用回転電機の制御装置の構成を説明するブロック図、図4は、界磁電流の制御内容を説明する特性図であり、上記の実施の形態1と同一機能部分には同一符号を付与すると共に、この実施の形態による車両用回転電機の制御装置は、界磁電流指令抑制手段10が回転速度Nmとシステムに印加される車載バッテリ8の電圧Vdcを参照して抑制界磁電流指令値If* 'を算出するようにしたものである。
【0022】
界磁電流指令抑制手段10は図4に示すように、界磁電流指令演算手段9から入力される界磁電流指令値If*に対して回転速度Nmと直流電圧Vdcとを入力変数として界磁電流の最大値If_maxを出力変数とするマップを適用してその量を補正し、抑制界磁電流指令値If* 'を算出して出力する。なお、マップを用いずに界磁電流指令値If*と回転速度Nmと直流電圧Vdcとを入力変数として
If* '=f(If*、Nm、Vdc)
の関数を適用することもできる。
【0023】
このように、回転速度Nmのみならず、直流電圧Vdcを参照して抑制界磁電流指令値If* 'を演算することにより、実施の形態1と同様の効果が得られるのみならず、例えば車載バッテリ8の充電状態により直流電圧Vdcが変化した場合においても、より正確に線電流の制御を行うことができるものである。これは、線電流が界磁電流Ifと回転速度Nm以外に直流電圧Vdcによっても影響を受けるためである。例えば、直流電圧Vdcが低い場合には高い場合と比べて線電流は大きくなるので、すなわち、車載バッテリ8の電圧が低い場合には回転電機2の出力電流が増加し、これを補償するために抑制界磁電流指令値If* 'は小さくなるように補正する必要があるものである。
【0024】
実施の形態3.
図5ないし図7は、この発明の実施の形態3による車両用回転電機の制御装置を説明するもので、図5は、構成を説明するブロック図、図6は、線電流全波整流演算手段の動作説明図、図7は、界磁電流指令抑制手段の詳細を説明するブロック図であり、上記の実施の形態1および2と同一機能部分には同一符号を付与しており、この実施の形態における車両用回転電機の制御装置は、上記の実施の形態1および2とは界磁電流指令抑制手段の演算方法を変えたものである。
【0025】
この実施の形態においては図5に示すように、界磁電流指令抑制手段10には回転速度Nmでなく、線電流全波整流演算手段18からの信号が入力される。そして、界磁電流指令抑制手段10は図7に示したように、判定手段19が設けられており、判定手段19は、線電流全波整流演算手段18からの信号Iaveを監視し、線電流が過大であると判定したときには界磁電流を抑制するように動作する。
【0026】
線電流全波整流演算手段18は、図6に示すように各相の線電流の全波整流を行い、交流線電流から直流信号I_aveを得る。なお、このときの演算では三相の場合各相の線電流値は必ずしも必要とせず、各相の電流値の総和が零になることから、少なくとも二相の線電流を検出すれば直流信号I_aveが得られることになる。この直流信号I_aveは線電流の大きさに比例するもので、これを用いて次のように抑制界磁電流指令値If* 'を求める。
【0027】
図7の界磁電流指令抑制手段10に示すように、線電流の最大値に相当する最大値直流信号I_ave_maxを記憶手段20などに予め記憶しておき、判定手段19がこの最大値直流信号I_ave_maxと線電流全波整流演算手段18からの直流信号I_aveとを比較し、最大値直流信号I_ave_maxの方が大きい場合には界磁電流指令値If*は抑制する必要がないので界磁電流指令値If*の値をそのまま出力し、直流信号I_aveが最大値直流信号I_ave_maxより大きい場合には界磁電流に制限を加え、界磁電流を抑制界磁電流指令値If* 'とする。
【0028】
この抑制界磁電流指令値If* 'は、界磁電流指令値If*と直流信号I_aveと最大値直流信号I_ave_maxとを用いて判定手段19により算出される。この算出は、最大値直流信号I_ave_maxと直流信号I_aveとの偏差を用いて算出される。このとき、この偏差に対して所定の関数を用いて抑制界磁電流指令値If* 'を決定することもできるし、また、偏差を用いて比例積分(PI)制御を行っても良い。
【0029】
このように算出された抑制界磁電流指令値If* 'を用いることにより、電力変換器7や回転電機2の個体差および運転状態による特性変化を考慮することなく正確に線電流が過大になることを防止できるものである。
【0030】
実施の形態4.
この実施の形態においては、回転電機2、あるいは、電力変換器7に温度センサを設け、この温度センサの検出値により実施の形態1で述べた界磁電流の最大値If_max、あるいは、実施の形態3で述べた最大値直流信号I_ave_maxを補正するものである。具体的には、回転電機2および電力変換器7に設けた温度センサのいずれか、もしくは、両方の検出温度が低い場合には界磁電流の最大値、あるいは、最大値直流信号を大きくする方向に補正し、検出温度が高い場合には小さくする方向に補正することにより、システムの温度状態に応じた制御を行うものである。
【0031】
このように構成することにより、過度の抑制を防止でき、状態に応じた最大限の発電電力を得ることができるものである。温度センサの検出値に対する界磁電流の最大値、あるいは、最大値直流信号の補正量は、予め定められたマップにより算出することができ、また、所定の関数に基づいて演算により算出することができるものである。
【0032】
なお、上記の各実施の形態では界磁電流指令値If*を界磁電流指令抑制手段10により抑制し、界磁電圧指令演算手段11に与えるようにしたが、直流電圧のみを入力変数として界磁電圧指令演算手段11から直接的に直流電圧Vdcが一定となるように制御演算系を構成することもでき、この場合、界磁電圧指令演算手段11の後段に界磁電流の抑制手段を設けることにより、上記の各実施の形態と同様の効果が得られるものである。
【0033】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明の車両用回転電機の制御装置によれば、電動機および発電機として機能する三相巻線型同期機からなる回転電機と、回転電機の三相線電流を検出する三相線電流検出手段と、界磁電流を検出する界磁電流検出手段と、電動機として機能するときにはトルク値を、発電機として機能するときには発電量を指令するトルク・電力指令演算手段と、トルク・電力指令演算手段の指令により三相線電流を指令する線電流指令演算手段と、トルク・電力指令演算手段の指令により界磁電流を指令する界磁電流指令演算手段と、整流装置またはインバータとして機能する電力変換器と、三相線電流検出手段が検出する三相線電流の全波整流電流値に比例する直流信号を出力する線電流全波整流演算手段と、線電流の最大値に相当する最大値直流信号を予め記憶し、直流信号が最大値直流信号より大きい場合に、界磁電流指令演算手段から指令された界磁電流を所定値に抑制する界磁電流指令抑制手段とを備え、界磁電流指令抑制手段が回転電機の出力線電流を所定の最大値に抑制するようにしたので、回転電機の出力として過大な線電流が流れて電力変換器や回転電機、あるいは、交流電路を焼損もしくは劣化させることなく動作させることができ、所定の最大値に抑制された界磁電流を流すことにより、電気負荷が大のとき、電気負荷に応じた電力を出力しながら過大な線電流による電力変換器や回転電機の焼損や劣化を防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による車両用回転電機の制御装置を説明するブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による車両用回転電機の制御装置の界磁電流抑制内容を説明する説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による車両用回転電機の制御装置を説明するブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による車両用回転電機の制御装置の界磁電流抑制内容を説明する説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による車両用回転電機の制御装置を説明するブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態3による車両用回転電機の制御装置の線電流全波整流演算手段を説明する説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による車両用回転電機の制御装置に使用する界磁電流指令抑制手段の説明図である。
【符号の説明】
1 制御装置、2 回転電機、3 回転検出器、
4 トルク・電力指令演算手段、5 線電流指令演算手段、
6 交流電圧指令演算手段、7 電力変換器、8 車載バッテリ、
9 界磁電流指令演算手段、10 界磁電流指令抑制手段、
11 界磁電圧指令演算手段、12 界磁電圧発生手段、
13 電圧平滑手段、14 電圧検出手段、
15 回転速度・角度演算手段、16 線電流検出手段、
17 界磁電流検出手段、18 線電流全波整流演算手段、
19 判定手段、20 記憶手段。

Claims (2)

  1. 電動機および発電機として機能する多相の巻線型同期機からなる回転電機、前記回転電機の各相の線電流を検出する線電流検出手段、前記回転電機の界磁電流を検出する界磁電流検出手段、前記回転電機が電動機として機能するときにはトルク値を、発電機として機能するときには発電量を指令するトルク・電力指令演算手段、前記トルク・電力指令演算手段の指令により前記回転電機の各相の線電流を前記線電流検出手段の検出値によりフィードバック制御しながら指令する線電流指令演算手段、前記トルク・電力指令演算手段の指令により前記回転電機の界磁電流を前記界磁電流検出手段の検出値によりフィードバック制御しながら指令する界磁電流指令演算手段、前記回転電機が発電機として機能するときには整流装置として、電動機として機能するときにはインバータとして機能する電力変換器、前記三相線電流検出手段が検出する三相線電流の全波整流電流値に比例する直流信号を出力する線電流全波整流演算手段、及び前記線電流の最大値に相当する最大値直流信号を予め記憶し、前記直流信号が前記最大値直流信号より大きい場合に、前記界磁電流指令演算手段から指令された界磁電流を所定値に抑制する界磁電流指令抑制手段を備えたことを特徴とする車両用回転電機の制御装置。
  2. 前記界磁電流指令抑制手段は、前記回転電機あるいは前記電力変換器に設けられた温度センサの検出温度が低い場合には、前記最大値直流信号を大きくする方向に補正し、検出温度が高い場合には、前記最大値直流信号を小さくする方向に補正することを特徴とする請求項1に記載の車両用回転電機の制御装置。
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