JP4179479B2 - 変速機のシフトチェンジ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シフトフォークによりシンクロメッシュ機構を選択的に作動させて変速ギヤ列による動力伝達を行わせるように構成された変速機のシフトチェンジ装置に関する。
一般に手動変速機(マニュアルトランスミッション、MT)において、ドライバが手動でシフトレバー(チェンジレバー)を操作すると、この操作力がチェンジ装置を介してシフトフォークに伝達され、シフトフォークによりシンクロメッシュ機構を作動させて所望の変速段を確立するようになっている。このようなシンクロメッシュ機構は、平行な二つのシャフト間に並列に配設された常時噛み合い型の変速用ギヤ列に対応していずれか一方のシャフト上に配設されている。
このような変速機における操作力(シフト力)伝達系は、特開2003−14114号公報に記載されているように、シフトレバーの操作によりシフトケーブル等を介して軸方向に移動又は回動するシフトセレクトシャフトと、シフトセレクトシャフトに設けられたシフトアームと、シフトフォークが固定されたシフトフォークシャフトと、シフトフォークシャフトに取り付けられシフトアームが係合するシフトピースを含んでいる。
そして、ドライバがシフトレバーを操作したときは、シフトアームがシフトセレクトシャフトの軸方向に移動して複数のシフトピースのうち一つのシフトピースと選択的に係合し、シフトアームがシフトセレクトシャフトの周方向に回動してシフトフォークシャフトをその軸方向に移動させることで、複数のシフトフォークのうち、移動するシフトフォークシャフトに固定されているシフトフォークにシフトレバーの操作力を選択的に伝達して、所望の変速を行わせることができる。
特開2003−14114号公報 特開2005−24007号公報
ところで、上記のようにシンクロメッシュ機構を作動させることで、シフトレバーを操作して変速を行うときに滑らかな操作が可能であるが、ドライバの負担を軽くするため、シフトレバーをシフト操作するための小さな操作力をシフトフォークに伝達させて変速を行えるようにするには、即ち操作荷重を小さくするには複数の方法があり、レバー比を大きく(シフトレバーのストローク量を大きく)するか、或いは同期時間を短縮できるようにシンクロ容量を大きくして同期時にシンクロメッシュ機構に発生する荷重を小さくする必要がある。
然しながら、レバー比を大きくとるとシフトフォーク側のストローク量は小さくなり、シンクロメッシュ機構を確実に作動させることができなくなる恐れがあるため、レバー比を大きくすることには限界がある。また、シンクロ容量を大きくすると、コストや部品配置上の問題が出てくる。
自動化MTの場合においては、商品性の向上のためシフト時間の短縮化が求められている。シフトアクチュエータはシンクロ時には大きな荷重を必要とし、それ以外では速い応答性が必要とされる。速い応答性を求めようとするとイナーシャの小さい小型のモータが必要となり、シンクロ時の大きな荷重の必要性を求めると応答性の悪い大型のモータになってしまう。
特許文献2に開示された変速機のシフトチェンジ装置では、シフトレバーのストローク量を抑えつつシフトレバーの操作性を向上させているが、同期終了時に合わせてシフトアームの押し付け部分を変える設定をするため、精度を上げてシフトアームの形状設定をしないと効果が出にくく、シフトアームの形状の制約によりシフト可変量も大きくとりづらいという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シフトアームの高精度な形状設定を必要とせずにシフトレバーのストローク量を抑えつつシフトレバーの操作性を向上させて、滑らかなシフト操作を行うことが可能な変速機のシフトチェンジ装置を提供することである。
請求項1記載の発明によると、シフトレバーのシフト操作の操作力を伝達させてシンクロスリーブを選択的に摺動させ、該シンクロスリーブと変速ギヤとの同期を達成して変速を行う変速機のシフトチェンジ装置であって、シフトレバーに連結されたシフトセレクトシャフトと、該シフトセレクトシャフトに固定され、前記シフトレバーのシフト操作に応じて回動可能な第1の長さを有する第1シフトアームと、前記シフトセレクトシャフトに回転可能に取り付けられ、前記第1の長さより長い第2の長さを有する第2シフトアームと、該第2シフトアームを前記第1シフトアームに整列するように付勢する付勢手段と、シフトフォークが固定されたシフトフォークシャフトと、該シフトフォークシャフトに取り付けられ、前記第1及び第2シフトアームに選択的に当接し該第1及び第2シフトアームの回動に応じてシフト作動可能なシフトピースとを具備し、シフト操作に応じて前記第1及び第2シフトアームが回動するときに、前記第1及び第2シフトアームの回動軸と該第1及び第2シフトアームと前記シフトピースとの当接部との間の長さが変化して、前記シフトレバーと前記当接部との間を規定するレバー比が変化するように構成され、シフト荷重が必要なときには、前記付勢手段の付勢力が前記シンクロスリーブと前記変速ギヤとが同期する時の荷重に負けてシフトレバーのシフト操作に伴い前記第1及び第2シフトアームの整列が崩れ、前記シフトセレクトシャフトに固定された前記第1シフトアームが前記シフトピースに当接して大きなシフト荷重を出力し、シフト荷重が必要ないときには、シフトレバーのシフト操作に伴い前記第1及び第2シフトアームが一体となって回動し、前記第2シフトアームが前記シフトピースに当接して大きなシフト作動量を達成することを特徴とする変速機のシフトチェンジ装置が提供される。
請求項2記載の発明によると、複数の変速用ギヤと、前記シンクロスリーブが前記変速用ギヤを押圧することで前記シンクロスリーブと前記変速用ギヤとの同期を達成する同期機構を更に具備し、前記同期機構による同期時に、前記第1及び第2シフトアームの回動軸と前記当接部との間の長さが短くなって、前記レバー比が最大になることを特徴とする変速機のシフトチェンジ装置が提供される。
請求項3記載の発明によると、請求項2記載の発明において、前記第1及び第2シフトアームは、該第1及び第2シフトアームと前記シフトピースとの当接部の形状が曲率半径の異なる円弧形状をしており、前記同期後の前記第1及び第2シフトアームの回動に伴い、前記第1シフトアームの円弧面から前記第2シフトアームの円弧面に前記シフトピースとの当接部が入れ替わることで、前記第1及び第2シフトアームの回動軸と前記当接部との間の長さが長くなって、前記レバー比が小さな値に変化することを特徴とする変速機のシフトチェンジ装置が提供される。
請求項1記載の発明によると、シフト動作中に推力の必要なシンクロ時(同期時)には大きなシフト荷重を出せるようにレバー比を大きく取り、同期時以外の素早さが必要なところではレバー比が小さくなるようにレバー比を可変にできることにより、手動変速機においては操作荷重の低減を行うことができ、自動化MTにおいてはシフト時間の短縮化を図ることができる。
また、付勢手段による付勢力が同期時において緩衝機構となり、シフトアームへの衝撃荷重の緩和や音の低減効果もある。
請求項2記載の発明によると、同期時にレバー比を最大にすることで、同期荷重を大きくでき、同期時間を短縮化できる。
請求項3記載の発明によると、同期時以外の荷重の必要ないところで付勢手段の付勢力によりシフトアームを戻せるので、特に自動化MTにおいてモータの回転速度と付勢手段の戻り力による回転効果で素早いシフト動作を達成することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る手動変速機のシフトチェンジ装置について説明する。以下の説明は手動変速機のシフトチェンジ装置についてであるが、本発明はアクチュエータとしてモータで所望のシフトを達成する自動化MTについても同様に適用可能である。
図1を参照すると、前進5速後進1速のシフトレバー(チェンジレバー)の操作パターンが示されている。シフトレバーLは図1に示す操作パターンで操作されるものであり、このシフトレバーLは、SEで示すセレクト操作方向に操作することで、1−2速セレクト位置X1、3−4速セレクト位置X2、5−R速セレクト位置X3のいずれかに動かすことができる。
また、1−2速セレクト位置X1でセレクト操作方向SEとは直交するシフト操作方向SHにシフトレバーLを操作することで、1速位置LOW及び2速位置2NDのいずれかを選択することができ、3−4速セレクト位置X2でシフト操作方向SHにシフトレバーLを操作することで、3速位置3RD及び4速位置4THのいずれかを選択することができ、5−R速セレクト位置X3でシフト操作方向SHにシフトレバーLを操作することで、5速位置5TH及びリバース位置Rのいずれかを選択することができる。
ドライバが上記のいずれかの変速段にシフトレバーLの操作を行うと、図2のS点で示されるような位置を支点としてシフトレバーLが揺動し、シフトケーブル2を介してドライバのシフトレバーLの操作力が伝達され、シフトアーム4をA点を中心として回動させることができる。
シフトレバーLからシフトアーム4までの操作力伝達系は、長さL1及びL2を有するシフトレバーL、シフトケーブル2、長さL3及びL4を有するシフトアーム4及びこれらを繋ぐ接続部から構成される。
次に、本発明に係るシフトチェンジ装置が設けられている操作力(シフト力)伝達系を図3に示す。操作力伝達系10はトランスミッションケース6の内部に設けられている。操作力伝達系10は、軸方向に移動自在な1−2速シフトフォークシャフト12、3−4速シフトフォークシャフト14及び5−R速シフトフォークシャフト16を有する。
1−2速シフトフォークシャフト12には3個のデテント溝13が形成されている。デテント機構18のボール18aをスプリング18bの付勢力によりいずれかのデテント溝13中に嵌合させることにより、1−2速シフトフォークシャフト12がLOW、中立、2NDの3位置で位置決めされる。
同様に、3−4速シフトフォークシャフト14にも3個のデテント溝15が形成されており、デテント機構20のボール20aをいずれかのデテント溝15中に嵌合させることにより、3−4速シフトフォークシャフト14が3RD、中立、4THの3位置で位置決めされる。
さらに、5−R速シフトフォークシャフト16には2個のデテント溝17が形成されており、デテント機構22のボール22aをいずれかのデテント溝17に嵌合させることにより、5−R速シフトフォークシャフト16が5TH、リバース(R)の2位置で位置決めされる。
また、1−2速シフトフォークシャフト12、3−4速シフトフォークシャフト14、5−R速シフトフォークシャフト16には、1−2速シフトピース24、3−4速シフトピース26、5−R速シフトピース28が取り付けられている。なお図3では、各シフトピース24,26,28が紙面に垂直方向に重なって配置されている状態を示しているため、3−4速シフトピース26のみが表されている。
1−2速シフトフォークシャフト12には1−2速シフトフォーク38が、3−4速シフトフォークシャフト14には3−4速シフトフォーク40が、5−R速シフトフォークシャフト16には5−R速シフトフォーク42がそれぞれ取り付けられている。
1−2速シフトフォーク38は1−2速シンクロスリーブ44と係合し、3−4速シフトフォーク40は3−4速シンクロスリーブ46と係合し、5−R速シフトフォーク42は5−R速シンクロスリーブ48と係合している。
次に、図4を合わせて参照しながらシフトアームユニット30について説明する。シフトアームユニット30は、シフトセレクトシャフト52に固定された長さの短い第1シフトアーム32と、シフトセレクトシャフト52に回転可能に取り付けられ、第1シフトアーム32と重ねられた長さの長い第2シフトアーム34と、第2シフトアーム34を第1シフトアーム32に整列するように付勢するコイルスプリング36から構成される。
コイルスプリング36は第1及び第2シフトアーム32,34に対して以下のように取り付ける。即ち、第1及び第2シフトアーム32,34はそれぞれストッパ部32a,34aを有しており、コイルスプリング36の両端36a,36bを概略直角に折り曲げて、図(A)に示すようにコイルスプリング36の両端部36a,36bで第1及び第2アーム32,34のストッパ部32a,34aを挟み込む。これにより、第2シフトアーム34はコイルスプリング36の付勢力により第1シフトアーム32と整列するように付勢される。
図3から明らかなように、シフトアームユニット30の第1シフトアーム32の先端円弧部の曲率半径は第2シフトアーム34の円弧部の曲率半径よりも小さくなるように形成されている。
第1シフトアーム32の先端円弧部の曲率半径をこのように小さく形成することにより、シンクロメッシュ機構の同期が開始されるまでは第2シフトアーム34の円弧部をシフトピース26に確実に当接させることができる。
50はデテント機構であり、有底円筒状の保持筒54と、保持筒54の軸線に沿う方向の移動可能なように、保持筒54に保持されるボール56と、ボール56をシフトアームユニット30側に付勢するスプリング60から構成される。
シフトアームユニット30には3個のデテント溝58a,58b,58cを有するプレート58が固定されており、ボール56がデテント溝58a,58b又は58cに嵌合することにより、シフトアームユニット30及び3−4速シフトフォークシャフト14が、それぞれ3RD、中立、4THの位置で保持される。
図5を参照すると、3−4速シンクロメッシュ機構68の縦断面図が示されている。メインシャフト62には3速駆動ギヤ64及び4速駆動ギヤ66が回転可能に取り付けられている。
これらの駆動ギヤ64,66は図示しないカウンタシャフトに固定的に取り付けられた3速従動ギヤ及び4速従動ギヤにそれぞれ常時噛合している。3速駆動ギヤ64にはクラッチギヤ65が一体的に形成され、4速駆動ギヤ66にもクラッチギヤ67が一体的に形成されている。
3−4速シンクロメッシュ機構68は、メインシャフト62にスプライン嵌合されたシンクロナイザーハブ(シンクロハブ)70と、シンクロハブ70の外周にスプライン嵌合されたシンクロスリーブ46を含んでいる。
シンクロメッシュ機構68は更に、シンクロハブの両側に配置された2個のブロッキングリングギヤ(ボークリングギヤ)72,76と、2個のシンクロナイザースプリング74,78を含んでいる。40はシンクロスリーブ46に係合した3−4速シフトフォークである。
3−4速セレクト位置X2でシフトレバーLを3速位置3RDにシフトすると、上述したシフトチェンジ装置を介して3−4速シフトフォーク40が図5で右方向に移動される。
これにより、シンクロスリーブ46の歯がシンクロナイザースプリング74を介してブロッキングリングギヤ72を押すので、ブロッキングリングギヤ72の底部テーパー部が3速駆動ギヤ64のコーン64aに押し付けられ、その摩擦力でメインシャフト62の回転が3速駆動ギヤ64に伝わり同期が始まる。
なおもシンクロスリーブ46が右方向に移動して、シンクロナイザースプリング74を押し付けたままブロッキングリングギヤ72に噛み合うと、3速駆動ギヤ64のコーン64aに強い摩擦力が発生して同期が完了する。
同期完了後、3速駆動ギヤ64と一体となっているクラッチギヤ65にシンクロスリーブ46が移動してクラッチギヤ65と噛み合う。すると、シンクロナイザースプリング74はシンクロスリーブ46内の溝に逃げてブロッキングリングギヤ72を押す力はなくなるので、ブロッキングリングギヤ72はシンクロスリーブ46と一体に回転し、3速位置3RDへの変速が完了する。
次に、図6(A)〜図6(E)を参照して、本発明実施形態に係るシフトチェンジ装置の作用について説明する。まず、図6(A)に示すニュートラル状態では、シフトアームユニット30の第2シフトアーム34がシフトピース26のセレクタ溝26a中に挿入されて、第2シフトアーム34の円弧面がシフトピース26に当接している。
シフトレバーLを3−4速セレクト位置X2で(図1参照)3速位置3RD方向にシフト操作すると、図6(B)に示すようにシフトセレクトシャフト52が時計回り方向に回転し、シフトアームユニット30がシフトピース26を右方向に押す。シンクロメッシュ機構が同期するまでは大きな荷重を必要としないため、第1及び第2シフトアーム32,34はスプリング力により一体化されて整列して動く。
シフトセレクトシャフト52が時計回り方向に更に回転すると、シンクロメッシュ機構の同期が開始されてスプリング力が同期荷重に負けて、図6(C)に示すように第1シフトアーム32の円弧面がシフトピース26に当接することになる。
ここで、シフトレバーLをシフト操作してシフトアームユニット30を回動させるときの、シフトレバーLからシフトアームユニット30までのレバー比Rは、図2に示される長さL1〜L4を用いて以下のように求められる。
R=(L1×L3)/(L2×L4)
上式で、シフト操作の開始から完了までにおいては、長さL4のみが可変であり、他のL1〜L3は全て一定値であるから、レバー比Rはシフト操作の間において長さL4のみに依存する。
このレバー比Rが大きいときは、シフトレバーLの操作荷重を小さくすることができてドライバの負担は軽くなるが、シフトピース26のストローク(即ち、シンクロスリーブ46のストローク)は逆に小さくなる。シフトレバーLの操作荷重が同じだとすると、図6(C)の状態ではシフトピース26を押す荷重が増加する。
図6(B)に示すように第2シフトアーム34とシフトピース26との当接部を34、図6(C)に示すように第1シフトアーム32とシフトピース26との当接部を32とすると、シフトアームユニット30の回動軸、即ちシフトセレクトシャフト52の軸芯とシフトアームユニット30とシフトピース26との当接部34,32の間の長さL4はシンクロメッシュ機構の同期が開始されるとほとんど瞬間的に短くなり、レバー比Rは大きくなる。
シンクロメッシュ機構の同期が終了すると、大きな荷重を必要としないためスプリング力により第2シフトアーム34が第1シフトアーム32に整列するように戻されて、図6(D)に示すように第2シフトアーム34の円弧部がシフトピース26に当接してシフトピース26を右方向に押し、ストロークが完了する。
時間を横軸にレバー比Rを縦軸に取ると、レバー比Rは図7に示すようになる。シンクロメッシュ機構が同期を開始するまでは、第2シフトアーム34がシフトピース26に当接するため、レバー比Rは小さく、同期が開始されるとほとんど瞬間的に第1シフトアーム32がシフトピース26に当接するようになるため、レバー比Rが急に大きくなりこれが同期完了まで継続する。同期が完了すると、第2シフトアーム34がシフトピース26に当接するようになるため、レバー比Rは再び小さくなる。
上述した実施形態によれば、シフト動作の中で推力の必要なシンクロメッシュ機構の同期時は、大きなシフト荷重を出せるようにレバー比Rを大きくとり、同期時以外の素早さが必要なところではレバー比Rを小さくなるようにレバー比を可変にできることにより、手動変速機においては、シフトレバーの操作荷重を低減することができ、また、自動化MTにおいてはシフト時間の短縮化を図ることができる。
また、シンクロメッシュ機構の同期時においてはスプリングが緩衝機構となり、シフトアームへの衝撃荷重の緩和や音の低減効果もある。更に、同期時にレバー比を最大にすることで、同期荷重を大きくとることができ、同期時間の短縮化を図ることができる。
シフトレバーの操作パターンを示す図である。 シフトレバーからシフトアームまでの操作力伝達系の概略図である。 本発明実施形態のシフトチェンジ装置を備えた手動変速機の操作力伝達系の構成を示す平面断面図である。 シフトアームユニットの縦断面図である。 シンクロメッシュ機構の縦断面図である。 シフトチェンジ装置に備えられたシフトアームがシフト操作時に回動するときの様子を時間経過とともに示す図である。 シフトチェンジ装置を用いてシフト操作を行うときの、経過時間とレバー比との関係を示す図である。
符号の説明
12 1−2速シフトフォークシャフト
14 3−4速シフトフォークシャフト
16 5−R速シフトフォークシャフト
24 1−2速シフトピース
26 3−4速シフトピース
28 5−R速シフトピース
30 シフトアームユニット
32 第1シフトアーム
34 第2シフトアーム
36 コイルスプリング
38 1−2速シフトフォーク
40 3−4速シフトフォーク
42 5−R速シフトフォーク
44 1−2速シンクロスリーブ
46 3−4速シンクロスリーブ
48 5−R速シンクロスリーブ
52 シフトセレクトシャフト

Claims (3)

  1. シフトレバーのシフト操作の操作力を伝達させてシンクロスリーブを選択的に摺動させ、該シンクロスリーブと変速ギヤとの同期を達成して変速を行う変速機のシフトチェンジ装置であって、
    シフトレバーに連結されたシフトセレクトシャフトと、
    該シフトセレクトシャフトに固定され、前記シフトレバーのシフト操作に応じて回動可能な第1の長さを有する第1シフトアームと、
    前記シフトセレクトシャフトに回転可能に取り付けられ、前記第1の長さより長い第2の長さを有する第2シフトアームと、
    該第2シフトアームを前記第1シフトアームに整列するように付勢する付勢手段と、
    シフトフォークが固定されたシフトフォークシャフトと、
    該シフトフォークシャフトに取り付けられ、前記第1及び第2シフトアームに選択的に当接し該第1及び第2シフトアームの回動に応じてシフト作動可能なシフトピースとを具備し、
    シフト操作に応じて前記第1及び第2シフトアームが回動するときに、前記第1及び第2シフトアームの回動軸と該第1及び第2シフトアームと前記シフトピースとの当接部との間の長さが変化して、前記シフトレバーと前記当接部との間を規定するレバー比が変化するように構成され、
    シフト荷重が必要なときには、前記付勢手段の付勢力が前記シンクロスリーブと前記変速ギヤとが同期する時の荷重に負けてシフトレバーのシフト操作に伴い前記第1及び第2シフトアームの整列が崩れ、前記シフトセレクトシャフトに固定された前記第1シフトアームが前記シフトピースに当接して大きなシフト荷重を出力し、
    シフト荷重が必要ないときには、シフトレバーのシフト操作に伴い前記第1及び第2シフトアームが一体となって回動し、前記第2シフトアームが前記シフトピースに当接して大きなシフト作動量を達成することを特徴とする変速機のシフトチェンジ装置。
  2. 複数の変速用ギヤと、
    前記シンクロスリーブが前記変速用ギヤを押圧することで前記シンクロスリーブと前記変速用ギヤとの同期を達成する同期機構を更に具備し、
    前記同期機構による同期時に、前記第1及び第2シフトアームの回動軸と前記当接部との間の長さが短くなって、前記レバー比が最大になることを特徴とする請求項1記載の変速機のシフトチェンジ装置。
  3. 前記第1及び第2シフトアームは、該第1及び第2シフトアームと前記シフトピースとの当接部の形状が曲率半径の異なる円弧形状をしており、
    前記同期後の前記第1及び第2シフトアームの回動に伴い、前記第1シフトアームの円弧面から前記第2シフトアームの円弧面に前記シフトピースとの当接部が入れ替わることで、前記第1及び第2シフトアームの回動軸と前記当接部との間の長さが長くなって、前記レバー比が小さな値に変化することを特徴とする請求項2記載の変速機のシフトチェンジ装置。
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