JP4178527B2 - 混合分配容器 - Google Patents

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JP4178527B2
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    • B65D81/00Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents
    • B65D81/32Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents for packaging two or more different materials which must be maintained separate prior to use in admixture
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、二種の内容物を一定割合で密に分離して一体に収納保持し、使用時に両内容物を内部で混合させて注出使用する混合分配容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一定割合の二種の内容物を、保存時には密に分離して一体に収納保持し、使用時に両内容物を内部で混合して注出使用すべく構成した混合分配容器が知られているが、この混合分配容器の従来技術の例として、特公昭44−14399号公報、実公平7−34857号公報に示された容器がある。
【0003】
特公昭44−14399号公報に示された技術は、排出ノズルを回すことによって内部容器を外して、この内部容器を外部容器内で開放し、もって二種の内容物を混合する構成であり、実公平7−34857号公報に示された従来技術は、第一の内容物を収納する下位容体と第二の内容物を収納する上位容体とを、螺合結合した下位連結体と上位連結体とを介して液密に連結し、この下位連結体と上位連結体との螺脱による相互変位動作を利用することにより、下位容体と上位容体との間を遮断している蓋体を取外し、両内容物の混合を達成するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の内、特公昭44−14399号公報に示されたものにあっては、外部容器に凹部を設けたり、棒状部材を設ける必要があり、このため構造が複雑となり、また外部容器内に内部容器を設ける必要があるので、内部容器の大きさに大きな制限が加えられることになり、このため混合される二種の内容物の割合に制限が生じ易く、さらに内部容器を外部容器内で開放する構成であるため、二種の内容物が混ざり難いと云う問題があった。
【0005】
また、上記従来技術の内、実公平7−34857号公報に示されたものにあっては、上位容体と下位容体とが完全に上下に分離した構造であるので、両容体を変位可能に連結する上位連結体と下位連結体との間のシールを達成維持するのが難しく、かつ上位連結体と上位容体との間、および下位連結体と下位容体との間のシール達成維持に充分な注意を必要とするので、構成部材間のシール達成維持に苦慮し勝ちとなり、スクイーズ時に、シールが不完全となり、内容物の浸みだしが起こり勝ちとなると云う問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく創案されたもので、密に分離収納した二種の内容物の混合を、容器の密封状態を維持したまま簡単に達成することを技術的課題とし、もって二種の内容物の混合を安全にかつ簡単に達成すると共に、混合後の取扱いを簡便にすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決する本発明の内、請求項1記載の発明の手段は、
第一容体を有すること、
この第一容体の上端開口部に密に接続してこの第一容体と共に第一収納部を形成し、かつ、上下に開口部を設けて第二収納部を形成し、下部開口部を第一収納部に連通させた第二容体を有すること、
この第二容体の下部開口部に螺合して密封する中キャップを有すること、
第二容体の上部開口部を、上下方向に変位することなく回転可能に密封する注出キャップを有すること、
中キャップと注出キャップとの間に、少なくとも第二容体の下部開口部に対する中キャップの螺合高さ幅よりも大きい高さ幅範囲で周方向から係止するが、上下方向には係止することなく分離する、注出キャップの回転を中キャップに伝える回転伝達手段を設けること、
にある。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、有底筒状の胴部上端から肩部を介して上端開口部を形成する口筒部を立設して第一容体を構成し、内部を第二収納部とし、口筒部に密に組付いて第一収納部を形成する筒状の内筒に、第一容体に対して、アンダーカット結合する嵌着筒と、回動不能に係止結合する部分とを設け、内筒の口筒部に嵌入した下端部内周面にネジ部を設けて第二容体を構成し、第二収納部の下部開口部を形成する内筒の下端部に嵌入する有頂筒体の頂板上面に、ネジ部に螺合するネジ筒を立設して中キャップを構成し、第二収納部の上部開口部を形成する内筒の上端部に密に外嵌する有頂筒体で注出キャップを構成し、この注出キャップの頂壁から、下端部を中キャップのネジ筒内に嵌入させる中足片を垂下設し、この中足片をネジ筒に対して、少なくとも第二容体に対する中キャップの螺合高さ幅よりも大きい高さ幅範囲で、空転不能に嵌入させて回転伝達手段を構成した、ものである。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明における回転伝達手段を、中キャップのネジ筒の内側に押さえ筒片を設け、注出キャップの中心部から垂下設され、少なくとも下部の平断面形状を、ネジ筒と押さえ筒片との間に嵌入する円筒状に形成された中足片の外周面に突き当たり縦条を設け、中キャップのネジ筒の内面に、突き当たり縦条に周方向から係止する突き当たり突条を設けて構成したものである。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の発明における回転伝達手段を、注出キャップの中心部から垂下設された中足片の、少なくとも下部の平断面形状を非円形に形成し、中キャップの上部に、中足片の外面に摺接する突き当たり突条を設けて構成したものである。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1または2または3または4記載の発明における注出キャップを、第二容体の上部開口部に密にかつ回動可能に外嵌してアンダーカット結合する有頂円筒状のキャップ本体と、このキャップ本体の頂壁に立設した注出筒に密に嵌入する栓片を有する開閉蓋とから構成したものである。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項2または3または記載の発明において、第二容体の内筒のネジ部のネジ山頂部に、高さの低い係止凸片を突設し、中キャップのネジ筒の外周面に、係止凸片を乗り越えて周方向から軽く係止する係止凸部を突設したものである。
【0013】
【作用】
請求項1記載の発明は、第一容体と第二容体との組合せ物内に形成される第一収納部に、一定量の第一の内容物を収納し、第二容体の、中キャップで下部開口部を密閉されて、注出キャップで上部開口部を密閉された第二収納部に、一定量の第二の内容物を収納するので、中キャップを第二容体の下部開口部から離脱させない限り、第一の内容物と第二の内容物とは、分離された状態で一体的に収納保持されることになる。
【0014】
この状態から、内容物を注出するために設けられた注出キャップを、中キャップが螺脱する方向に回転させると、回転伝達手段により、この注出キャップの回転が中キャップに伝えられて、中キャップが下部開口部から螺脱して、下部開口部が開放される。
【0015】
下部開口部が開放されると、第一収納部と第二収納部とが、この開放された下部開口部を通して連通するので、第一の内容物と第二の内容物とは混合する。
【0016】
第一の内容物と第二の内容物との混合を達成したならば、必要に応じて注出キャップを操作して混合内容物を注出する。
【0017】
第一収納部と第二収納部との組合せは、下部開口部を介して相互に連通可能な状態で、上下に位置すれば良いだけであるので、相互に大きさを規制し合うことがないと共に、組付き姿勢が制限されることがない。
【0018】
また、両内容物の混合、すなわち中キャップの開放は、内容物の注出を行うために、操作し易い構成で設けられている注出キャップに対する回転操作で達成されるので、両内容物の混合操作が容易であると共に、両内容物を混合させる状態への切替えで、両収納部間等のシール性が劣化する恐れは全くない。
【0019】
請求項2記載の発明は、第一容体を、内部空間を第一収納部とした壜状に構成し、第二容体を、第二収納部を形成する内筒と、第一容体に対して離脱不能にアンダーカット結合する嵌着筒と、第一容体に対して回動不能に係止結合する部分とで構成したので、第一容体に対する第二容体の単純な押し込み操作により、第一容体と第二容体との不動で密な組付きを、簡単にかつ確実に達成できる。
【0020】
また、中キャップを第二容体の内筒の下端部に嵌入螺合する有頂筒体としたので、中キャップの一部が第二容体の内筒から外方に突出しないようにすることが可能となり、これにより第二容体の内筒の径寸法を小さくすることなく、第二容体の第一容体に対する組付けを円滑に達成することを可能とし、注出キャップを第二容体の内筒の上端部に外嵌する有頂筒体で構成したので、この注出キャップに対する指先による回動操作が行い易くなる。
【0021】
さらに、回転伝達手段を、注出キャップから垂下設された中足片と、中キャップに設けたネジ筒とを利用し、中足片の下部をネジ筒に空転不能に嵌入させた構成としたので、その構造を簡単なものとすることができると共に、第二容体と中キャップとの組合せ物に対して、単純な挿入操作で注出キャップを組付けることになるので、第二の内容物の密封収納処理が、安全で簡単なものとなる。
【0022】
請求項3記載の発明は、回転伝達手段を、筒構造体同士を嵌合させ、対向した周面間を周方向に係止する構成としたので、機械的強度が高く、安定して回転を伝達できると共に、注出キャップの中足片と中キャップの筒状部分との嵌合位置合せが容易に達成される。
【0023】
請求項4記載の発明は、回転伝達手段の構成が、きわめて簡単となる。
【0024】
請求項5記載の発明は、注出キャップを、第二容体の上部開口部に回動可能にアンダーカット結合するキャップとしたので、注出キャップ自体の開閉操作と、この注出キャップを利用しての混合操作、すなわち第二収納部からの中キャップの離脱操作とが、全く異なるものとなり、これにより開閉操作と混合操作とを間違いなく使い分けすることができる。
【0025】
また、注出キャップは、第二開口部に外嵌して、その全体が露出した状態となっているので、この注出キャップに対する手による回転操作が行い易い。
【0026】
請求項6記載の発明は、第二容体の内筒のネジ部に設けた係止凸片と中キャップのネジ筒に設けた係止凸部との係止により、第二容体の内筒に対する中キャップの螺合組付きの自然な緩みの発生を防止し、これにより第二容体の内筒に対する中キャップの密な螺合組付きが妄りに劣化しないようにし、第一の内容物と第二の内容物の分離収納の確実性を高めている。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
図1ないし図8は、本発明の一実施例を示すもので、第一容体1は、壜体状となって第一の内容物Aの収納部である第一収納部を形成し、スクイズ性を発揮する合成樹脂製のブロー成形品で、有底筒状の胴部の上端に、肩部を介して、外周面にアンダーカット結合用の周突条を設けた口筒部2を起立連設し、肩部の胴部との連設部分に形成された短円筒状の肩段部3の外周面には、多数の縦条状の係止突条4を突設している。
【0028】
第二容体5は、第一容体1の口筒部2内にその略下半分を密嵌入させ、内部を第二の内容物Bの収納部である第二収納部とした内筒6と、口筒部2外に位置する内筒6の外周面に外鍔状に周設された肩壁9の下面途中から垂下設された嵌着筒10と、肩壁9の周端から垂下設された外筒11とから構成されている。
【0029】
下端開口部を下部開口部とし、上端開口部を上部開口部とした内筒6は、上端部外周面にアンダーカット結合用の周突条を設け、口筒部2内に密嵌入する下半分との境界部の外周面部分に、口筒部2の開口端面に密に当接するシール段部7を形成して、内筒6の口筒部2に対する密な組付き状態を高めると共に、嵌入組付き限を設定し、下端部の内周面に、そのネジ山頂部に係止凸片8aを設けたネジ部8を刻設して構成されている。
【0030】
嵌着筒10は、口筒部2の外径と略等しい内径を有し、その内周面下端部に、口筒部2のカンダーカット結合用の周突条とアンダーカット結合する周突条を設けており、この嵌着筒10の外側に位置していて、下方に緩やかに拡径した円筒状の外筒11は、短円筒状に構成した下端部である結合筒片12の内周面に、第一容体1の係止突条4に周方向から係止する係止縦条13を設けて、第一容体に対して回動不能に係止結合する部分を構成している。
【0031】
すなわち、第二容体5は、内筒6の下半分の口筒部2に対する密嵌入と、シール段部7の口筒部2の開口端面に対する密接触とにより、第一容体1に対する密な組付きを達成し、嵌着筒10の口筒部2に対するアンダーカット結合により第一容体1に対する離脱不能な組付きを達成し、外筒11の係止縦条13と第一容体1の係止突条4との係止により、第一容体1に対する回動変位不能な組付きを達成している。
【0032】
中キャップ14は、第二容体5の内筒6の下部開口部内に密嵌入する密嵌筒部15と、この密嵌筒部15の上端から内鍔状の頂板16を連設し、この頂板16の上面外周端部から外周面にネジを刻設したネジ筒17を立設すると共に、頂板16の内周端から有頂短円筒状の押さえ筒片20を立設した構成となっている。
【0033】
密嵌筒部15は、その下端に、内筒6内への嵌入限を設定する外鍔を周設した短円筒形状をしており、ネジ筒17は、内筒6のネジ部8に螺合するネジを外周面に刻設し、このネジの谷面部分に、係止凸片8aに軽く係止する係止凸部18を突設し、また押さえ筒片20の外周面に対向した内周面に、等中心角毎に四つの突き当たり突条19(図3参照)を突設している。
【0034】
注出キャップ21は、中足片26を垂下設した有頂円筒状のキャップ本体22と、このキャップ本体22に形成された注出口を開閉すべく、キャップ本体22にヒンジ部31により開閉回動可能に結合された開閉蓋29とから構成されている。
【0035】
キャップ本体22は、有頂円筒体の筒壁であり、第二容体5の内筒6の上部開口部に外嵌する嵌装筒23を、この内筒6にアンダーカット結合させることにより離脱不能に組付き、シール内筒24を内筒6開口部内に密嵌入させると共に、頂壁の下面周端部を内筒6の開口端面に密接させることにより、内筒6に密にかつ抜け出し不能ではあるが回動可能に組付き、頂壁のやや前寄りに開設した注出口の開口縁から立設した注出筒25を上方にラッパ状に拡径した筒状とすることにより、液体の注出形態を良好なものとするようにしている。
【0036】
キャップ本体22の頂壁下面から、注出口を内部に位置させて縦長の円筒状に垂下設された中足片26は、その下端部を中キャップ14のネジ筒17と押さえ筒片20との間に嵌入させ、中キャップ14の突き当たり突条19に周方向から突き当たる四つの突き当たり縦条27(図3参照)をその外周面に突設して回転伝達手段Kを構成し、またヒンジ部31とは反対側部分、すなわち内容物注出時における傾き方向側部分には、全高さ範囲にわたって縦割り溝状の通路口28を形成して、容器内の注出不能となる内容物残量をできる限り少なくなるようにしている。
【0037】
開閉蓋29は、伏した深皿形状をしていて、その内面に注出筒25に密嵌入する栓片30を垂下設すると共に、ヒンジ部31によりキャップ本体22と連結された部分とは反対側、すなわち前側部分には、開放操作用の指掛け片32を前方に突設している。
【0038】
中足片26の通路口28が割り溝状に構成されているので、中足片26のネジ筒17に嵌入した下端部は縮径方向に変形し易くなり、このため突き当たり突条19と突き当たり縦条27との突き当たりの確保に不安が生じるため、中足片26の下端部内に中キャップ14の押さえ筒片20を嵌入させて、この押さえ筒片20により中足片26の縮径方向の変形を阻止する。
【0039】
次に、図1ないし図8に示した実施例の組立て手順の一例を、図面を参照しながら説明する。
【0040】
第二容体5の内筒6下端に中キャップ14を密に螺合組付けし、この中キャップ14で下部開口部の閉鎖された内筒6内に一定量の第二の内容物Bを収納し、次いで内筒6に注出キャップ21を押し込み(図5参照)によりアンダーカット結合し、これにより第二の内容物Bの内筒6内への密封収納を達成する。
【0041】
この注出キャップ21の内筒6に対するアンダーカット組付けに際して、中キャップ14の突き当たり突条19と注出キャップ21の突き当たり縦条27との位置合わせを考慮して、注出キャップ21の組付けが円滑に行われるようにすることは云うまでもない。
【0042】
次に、第二の内容物Bを密封収納した第二容体5と中キャップ14と注出キャップ21との組合せ物を、一定量の第一の内容物Aを収納した第一容体1に上方から押し込んで(図6参照)、第二容体5の内筒6を口筒部2内に密嵌入させると共に、嵌着筒10を口筒部2にアンダーカット結合させ、さらに外筒11の係止縦条13を第一容体1の係止突条4に係止させることにより、第一の内容物Aと第二の内容物Bを密に分離して一体に密閉収納した、組立て完了状態(図7参照)となる。
【0043】
この図7に示した組立て完了状態、すなわち使用前の格納状態から、使用状態への切り換えは、第一容体1もしくは第二容体5に対して注出キャップ21を、中キャップ14の螺脱方向に回動させ、これにより中キャップ14を第二容体5の内筒6から螺脱させる(図8参照)ことにより達成される。
【0044】
図9は、本発明の別の実施例を示すもので、第一容体1は、短円筒状の底蓋構造をしていて、第二収納部を形成する円筒状の内筒6の上部外周面から外鍔状の肩壁9を介して円筒状に外筒11を垂下設した構成の第二容体5の下部開口部に密に組付いて、第二容体5との間に第一収納部を形成している。
【0045】
すなわち、第一容体1の上部開口部を形成する口筒部2の外周面には螺条が刻設されており、第二容体5の外筒11の下端部である結合筒片12の内周面に、口筒部2の螺条に密に螺合する螺条を設け、さらに結合筒片12の内周面上端部に、口筒部2の上端面に密接する内鍔状のシール段部7を設けた構成となっている。
【0046】
この図9に示した実施例の場合、第一収納部および第二収納部を形成する容器の主要部の殆ど全てを第二容体5で構成するので、容器全体の構造を簡単化することができる。
【0047】
また、この図9に示した実施例における回転伝達手段Kは、注出キャップ21から厚板状に垂下設された中足片26と、中キャップ14の上面に平行に立設され、中足片26の下部が侵入する隙間を形成する一対突き当たり突条19とから構成(図10参照)されているが、要は中足片26の下部の平断面形状を非円形とし、この中足片26の下部が摺接しながら嵌入する孔状空間を中キャップ14の上部に形成すれば良いのである。
【0048】
【発明の効果】
本発明は、上記した構成としたので、以下に示す効果を奏する。
請求項1記載の発明は、上下に対向した容器の開口部を形成する第二容体の上部開口部に組付けられた注出キャップと、第二容体の下部開口部を密閉する中キャップとの間に回転伝達手段を形成したので、第一の内容物と第二の内容物との混合を達成する構造部分の構成を簡単なものとすることができると共に、その混合達成操作が単純であり、もって全体構成の簡単化を達成できると共に、確実で安全な混合操作を得ることができる。
【0049】
第一容体に対して第二容体は、第一容体の上部開口部に、形成した第二収納部の下部開口部を連通させた状態で密に組付く構成であるので、第一容体に対する組付き構成のためにその容量が規制されることは全くなく、もって混合される二種の内容物の割合を自由に設定することができる。
【0050】
第二容体の下部開口部からの中キャップの離脱を、容器の上部に露出状に位置して、回転操作し易い状態となっている注出キャップの単純な回転操作で達成するので、二種の内容物の混合処理を簡単にかつ無理なくそして安全に達成することができる。
【0051】
請求項2記載の発明は、容器全体の組立てを、単純な螺着と嵌め込みだけで達成するので、その組立て操作がきわめて簡単であり、もって内容物の収納および組立ての自動化を容易に達成することができる。
【0052】
また、第一容体に対する第二容体の密で不動な組付きを強固にかつ確実に達成することができるので、内容物に対する高い密封収納を発揮することができ、もって内容物を長期間にわたって安全に収納保持することができる。
【0053】
請求項3記載の発明は、回転伝達手段を、高い機械的強度で、かつ結合に際しての周方向の位置合せが容易に達成できるので、確実で安定した中キャップの離脱を得ることができると共に、組立て処理をより円滑に達成できる。
【0054】
請求項4記載の発明は、回転伝達手段を、きわめて簡単な構成とすることができるので、注出キャップおよび中キャップの製作が容易となる。
【0055】
請求項5記載の発明は、注出キャップに対する、注出キャップ自体の開閉操作と、中キャップの螺脱操作とを全く異なるものとすることができるので、両操作を間違える恐れがなく、もって安全で正確な取扱い処理を得ることができる。
【0056】
請求項6記載の発明は、第二容体の内筒に対する中キャップの密な組付きを強固にかつ安全に達成保持するので、使用前における第二の内容物の漏れによる第一の内容物との不正混合の発生を防止することができ、もって両内容物の分離した状態での一体収納の安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、半縦断全体正面図。
【図2】図1に示す実施例の、要部拡大縦断側面図。
【図3】図1に示した実施例の、回転伝達手段である中キャップのネジ筒と注出キャップの中足片との関係を示す平断面図。
【図4】図1に示した実施例の、第二容体の内筒のネジ部と中キャップのネジ筒との関係を示す部分拡大平断面図。
【図5】図1に示した実施例の、第二の内容物の収納状態を示す、半縦断した説明図。
【図6】図1に示した実施例の、第一の内容物と第二の内容物の収納状態を示す、半縦断した説明図。
【図7】図1に示した実施例の、両内容物の収納を完了した状態を示す、半縦断した説明図。
【図8】図1に示した実施例の、図7図示状態からの使用状態への切り換え状態を示す半縦断した説明図。
【図9】本発明の他の実施例を示す、全体縦断面図。
【図10】図9に示した実施例における回転伝達手段の構成を示す、要部平断面図。
【符号の説明】
1 ; 第一容体
2 ; 口筒部
3 ; 肩段部
4 ; 係止突条
5 ; 第二容体
6 ; 内筒
7 ; シール段部
8 ; ネジ部
8a; 係止凸片
9 ; 肩壁
10; 嵌着筒
11; 外筒
12; 結合筒片
13; 係止縦条
14; 中キャップ
15; 密嵌筒部
16; 頂板
17; ネジ筒
18; 係止凸部
19; 突き当たり突条
20; 押さえ筒片
21; 注出キャップ
22; キャップ本体
23; 嵌装筒
24; シール内筒
25; 注出筒
26; 中足片
27; 突き当たり縦条
28; 通路口
29; 開閉蓋
30; 栓片
31; ヒンジ部
32; 指掛け片
K ; 回転伝達手段
A ; 第一の内容物
B ; 第二の内容物

Claims (6)

  1. 第一容体(1)と、該第一容体(1)の上端開口部に密に接続して該第一容体(1)と共に第一収納部を形成し、かつ、上下に開口部を設けて第二収納部を形成し、下部開口部を前記第一収納部に連通させた第二容体(5)と、該第二容体(5)の下部開口部に螺合して密封する中キャップ(14)と、前記第二容体(5)の上部開口部を、上下方向に変位することなく回転可能に密封する注出キャップ(21)とから構成し、前記中キャップ(14)と注出キャップ(21)との間に、少なくとも前記第二容体(5)の下部開口部に対する中キャップ(14)の螺合高さ幅よりも大きい高さ幅範囲で周方向から係止するが、上下方向には係止することなく分離する、前記注出キャップ(21)の回転を中キャップ(14)に伝える回転伝達手段(K)を設けることを特徴とする混合分配容器。
  2. 有底筒状の胴部上端から肩部を介して上端開口部を形成する口筒部(2)を立設して第一容体(1)を構成し、内部を第二収納部とし、前記口筒部(2)に密に組付いて第一収納部を形成する筒状の内筒(6)に、前記第一容体(1)に対して、アンダーカット結合する嵌着筒(10)と、回動不能に係止結合する部分とを設け、前記内筒(6)の口筒部(2)に嵌入した下端部内周面にネジ部(8)を設けて第二容体(5)を構成し、第二収納部の下部開口部を形成する内筒(6)の下端部に嵌入する有頂筒体の頂板(16)上面に、前記ネジ部(8)に螺合するネジ筒(17)を立設して中キャップ(14)を構成し、第二収納部の上部開口部を形成する前記内筒(6)の上端部に密に外嵌する有頂筒体で注出キャップ(21)を構成し、該注出キャップ(21)の頂壁から、下端部を前記中キャップ(14)のネジ筒(17)内に嵌入させる中足片(26)を垂下設し、該中足片(26)をネジ筒(17)に対して、少なくとも前記第二容体(5)に対する中キャップ(14)の螺合高さ幅よりも大きい高さ幅範囲で、空転不能に嵌入させて回転伝達手段(K)を構成した請求項1記載の混合分配容器。
  3. 中キャップ(14)のネジ筒(17)の内側に押さえ筒片(20)を設け、注出キャップ(21)の中心部から垂下設され、少なくとも下部の平断面形状を、前記ネジ筒(17)と押さえ筒片(20)との間に嵌入する円筒状に形成された中足片(26)の外周面に突き当たり縦条(27)を設け、前記中キャップ(14)のネジ筒(17)の内面に、前記突き当たり縦条(27)に周方向から係止する突き当たり突条(19)を設けて回転伝達手段(K)を構成した請求項1または2記載の混合分配容器。
  4. 注出キャップ(21)の中心部から垂下設された中足片(26)の、少なくとも下部の平断面形状を非円形に形成し、中キャップ(14)の上部に、前記中足片(26)の外面に摺接する突き当たり突条(19)を設けて回転伝達手段(K)を構成した請求項1または2記載の混合分配容器。
  5. 注出キャップ(21)を、第二容体(5)の上部開口部に密にかつ回動可能に外嵌してアンダーカット結合する有頂円筒状のキャップ本体(22)と、該キャップ本体(22)の頂壁に立設した注出筒(25)に密に嵌入する栓片(30)を有する開閉蓋(29)とから構成した請求項1または2または3または4記載の混合分配容器。
  6. 第二容体(5)の内筒(6)のネジ部(8)のネジ山頂部に、高さの低い係止凸片(8a)を突設し、中キャップ(14)のネジ筒(17)の外周面に、前記係止凸片(8a)を乗り越えて周方向から軽く係止する係止凸部(18)を突設した請求項または3または記載の混合分配容器。
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