JP4177818B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、メモリセルを行方向及び列方向に夫々複数配列し、同一行のメモリセルの夫々が、その一端側を同じ行選択線に接続し、同一列のメモリセルの夫々が、その他端側を同じ列選択線に接続してなるクロスポイントタイプのメモリセルアレイを有する半導体記憶装置に関する。
近年、メモリセルが記憶素子以外の選択用素子を備えず、記憶素子が直接、メモリセル内で行選択線(以下、「データ線」と称す。)と列選択線(以下、「ビット線」と称す。)に接続してメモリセルアレイを形成するクロスポイントタイプの半導体記憶装置(以下、適宜、「クロスポイントメモリ」と称す。)の開発が進んでいる(例えば、下記特許文献1参照)。
下記の特許文献1に開示された「抵抗性クロスポイントメモリセルアレイのための等電圧検知方法」では、データ線とビット線に夫々所定電圧を供給し、MRAM(磁気ランダムアクセスメモリ)のメモリセルの抵抗状態を検出している。この特許文献1によれば、選択されたメモリセルを読み出しする時、選択されたデータ線に第1の電圧を印加し、選択及び非選択のビット線と非選択のデータ線とに第1の電圧より低い第2の電圧を印加して、選択されたメモリセルの抵抗状態つまり記憶状態を検知している。
図24は、従来のクロスポイントメモリのメモリセルアレイの回路構成、及び、データ線とビット線への供給電圧の設定レベルと電流経路を示す。図24のクロスポイントメモリでは、選択されたメモリセルを読み出す時、選択されたビット線に第3の電圧V2を印加し、選択及び非選択のデータ線と非選択のビット線とに第3の電圧V2より高い第4の電圧V1を印加して、選択されたメモリセルの抵抗状態を検知する。
図24は、データ線D0とビット線B0とがクロスした個所のメモリセルの抵抗状態を読み出す場合に、選択データ線D0の電流を読み出すことによって、所望のメモリセルの抵抗状態を判定する場合を示している。
図25は、データ線D0とビット線B0とが交差した個所のメモリセルの抵抗値を読み出す場合の、各データ線、各ビット線の電圧設定と、電流経路を示す。図25では、上述の特許文献1における電圧設定と同じであり、選択されたメモリセルを読み出す時、選択されたデータ線に第1の電圧V1を印加し、選択及び非選択のビット線と非選択のデータ線とを第1の電圧V1より低い第2の電圧V2を印加して、選択されたメモリセルの抵抗状態を検知する。この場合には、ビット線B0の電流を読み出すことによって、所望のメモリセルの抵抗状態を判定する。
図26は、メモリセルMdの読み出し電流Idを測定する場合に発生するリーク電流Ileak0、Ileak1、・・・、Ileakkの電流経路を示す。図中Mは、選択データ線での電流IMを測定する電流計を仮想的に示している。図26に示す読み出し状態では、ビット線とデータ線への印加電圧は、図24に示した場合と同じ設定となっている。この場合には、メモリセルMdの読み出し電流Idは、以下の数1に示すようになる。尚、本明細書において演算記号Σi=0〜kはi=0〜kの範囲での算術和を表している。
(数1)
Id=IM−Σi=0〜kleak
また、図27は、メモリセルMd1の読み出し電流Id1を測定する場合に発生するリーク電流Σi=0〜kleak1iの電流経路と方向、並びに、メモリセルMd2の読み出し電流Id2を測定する場合に発生するリーク電流Σi=0〜kleak2iの方向を示す。尚、図27に示す読み出し状態では、ビット線とデータ線への印加電圧は、図24に示した場合と同じ設定となっている。この場合に、メモリセルMd1の抵抗値が選択ビット線に接続したメモリセル内にて低い場合には、データ線を駆動するドライバのオン抵抗値とメモリセルMd1の抵抗値との抵抗分割比に応じた分圧によりデータ線D1の電圧が低くなる。
従って、メモリセルMd1とデータ線D1との接点d1Aの電圧が他のデータ線電圧と比較して低いために、各ビット線からメモリセルMd1に向かって流れるリーク電流が発生する。つまり、各ビット線からデータ線D1を通りメモリセルMd1に向かってリーク電流(非選択メモリセルを経由する回り込み電流)Σi=0〜kleak1iが発生する。この場合には、メモリセルMd1の読み出し電流Id1とデータ線D1における測定電流IM1の関係は、以下の数2に示すようになる。図27中のM1は、電流IM1を測定する電流計を仮想的に示している。
(数2)
IM1=Id1−Σi=0〜kleak1i
また、メモリセルMd2の抵抗値が、選択ビット線に接続したメモリセル内にて高い場合には、データ線を駆動するドライバのオン抵抗値とメモリセルMd2の抵抗値との抵抗分割比に応じた分圧によりデータ線D2の電圧は高くなる。
従って、メモリセルMd2とデータ線D2との接点d2Aの電圧が他のデータ線電圧と比較して高いために、リーク電流(非選択メモリセルを経由する回り込み電流)Σi=0〜kleak2iは、データ線D2から各ビット線の方向に流れる。つまり、データ線D2から各ビット線を通り各データ線に接続されたメモリセルMdxに向かってリーク電流Σi=0〜kleak2iが発生することになる。この場合には、メモリセルMd2の読み出し電流Id2とデータ線D2における測定電流IM2の関係は、以下の数3に示すようになる。図27中のM2は、電流IM2を測定する電流計を仮想的に示している。
(数3)
IM2=Id2+Σi=0〜kleak2i
そもそも、読み出し対象の選択メモリセルの抵抗値に依存してリーク電流が生じる理由は、図28に示すように、データ線とビット線に見かけ上の抵抗値が存在するためである。具体的には、見かけ上の抵抗値は、データ線を駆動するドライバとビット線を駆動するドライバの駆動時の抵抗値である。
具体的に、図28に、図24に示したデータ線とビット線の印加電圧と同じ印加電圧を設定した場合を示す。まず、データ線とビット線の電圧を設定するには、図28に示すように、ドライバAを必要とする。このドライバAの駆動時において、オン抵抗(抵抗値をRと仮定する)が存在する。メモリセルアレイ内の選択ビット線上のメモリセルの抵抗値、例えば、R1、R2、R3、R4の夫々が異なる場合には、データ線1〜4の各電圧Vdi(i=1〜4)は以下の数4で表される。但し、各データ線の駆動電圧をV1,選択ビット線上の電圧を仮にV2’とする。
(数4)
Vdi=(V1−V2’)×Ri/(Ri+R)
数4に示すように、Riが夫々異なれば、各データ線の電圧Vdiも同様に異なる結果となる。このため、選択ビット線上のメモリセルの抵抗値に依存して各データ線の電圧が変動し、リーク電流が発生する。
次に、図29を参照して、メモリセルアレイをバンク単位でアクセス(選択)する場合について説明する。図29に、メモリセルアレイが複数のバンクに分割して構成されている様子を示す。この場合、図28を参照して説明したドライバのオン抵抗に加えて、バンク選択トランジスタBSiのオン抵抗が追加される。このため、図28に示す単一のメモリセルアレイ構成の場合より、更にデータ線の電圧変動が大きくなる。図29中のメモリアレイ10(バンク1)中のメモリセルが読み出される場合には、メモリセルアレイ10(バンク1)を選択するトランジスタ列BS1(バンク選択トランジスタ列)内のトランジスタをオン状態にする必要がある。また、他のメモリセルアレイMR0、MR2、MR3(バンク0、2、3)を非選択にするためには、バンク選択トランジスタ列BS0、BS2、BS3のトランジスタ全てをオフ状態にする必要がある。この様に、バンク選択トランジスタ列BS1内トランジスタをオン状態にすることによって、トランジスタのオン抵抗Rbs1、Rbs2、・・・、Rbsxがデータ線上に存在することになる。従って、図29に示す各バンク内のデータ線の電圧Vdijは、以下の数5で表される。ここで、iは同一バンク内のデータ線の順番、jはバンクの順番を表している。また、Rijは、バンクj内の選択ビット線とi番目のデータ線と接続するメモリセルの抵抗値を示している。
(数5)
Vdij=(V1−V2’)×Rij/(Rij+R+Rbsj)
数5に示すように、数4に示すデータ線の電圧よりも更に大きく変動する結果となる。
図30に、図28のデータ線ドライバ兼増幅器回路の一例を示す。データ線ドライバ兼増幅器回路は、選択及び非選択のデータ線に所定の電圧(例えば電源電圧Vcc)を印加する。このデータ線ドライバ兼増幅器回路中のPチャネルMOSFET(以下、「PMOS」と略称する。)P0 はデータ線からメモリセルをアクセスするドライブ電流Ixを供給する。アクセスされたメモリセルの抵抗値が大きい場合には、図30中のデータ線ドライブ回路のPMOS(P0)からメモリセルアレイに供給される電流が少なくなるために、当該PMOSのゲート電圧は高くなる。また、アクセスされたメモリセルの抵抗値が小さい場合には、PMOS(P0)からメモリセルアレイに供給される電流が多くなるために、PMOS(P0) のゲート電圧は低くなる。このPMOS(P0)のゲート電圧は、図30中のデータ線電流増幅回路中のPMOS(P1) と負荷トランジスタ(NチャネルMOSFET)によって増幅され、増幅された電圧V0が出力される。
図31に、図28のビット線ドライブ回路の一例を示す。このビット線ドライブ回路は、PMOSで形成された負荷回路P0と2組のCMOS転送ゲートで構成された列選択回路とを備える。列選択回路は、列アドレスデコーダ(コラムデコーダ)のデコード出力によってビット線が選択される場合は、図31中の右側のCMOS転送ゲートがオンし、ビット線に接地電圧Vssを供給し、ビット線が非選択の場合には、図31中の左側のCMOS転送ゲートがオンし、電源電圧VccからPMOS(P0)の閾値電圧分が電圧降下した電圧を供給する。尚、ビット線が非選択の場合にビット線に供給される電圧は、データ線に供給する電圧と同一の電圧レベルとする。
特開2002−8369号公報
上述のように、図27中のデータ線D1での測定電流IM1は、数2に示すようになり、また、図27中のデータ線D2での測定電流IM2は、数3に示すようになる。数2及び数3に示すように、従来のデータ線ドライバ兼増幅器回路及びビット線ドライバを用いて、読み出し時にデータ線及びビット線に夫々所定の電圧を印加した場合、読み出し対象の選択メモリセルの抵抗値に依存して、リーク電流の電流方向が変わるために、リーク電流値が大きい場合には、データ線上で測定された測定電流IM1及びIM2からメモリセル読み出し電流Id1及びId2を算出することが難しくなる。
上述のように、図25に、上記特許文献1に開示された「抵抗性クロスポイントメモリセルアレイのための等電圧検知方法」におけるデータ線とビット線への供給電圧の設定レベル及びその場合の電流経路を示した。更に、図32において、図25に示した電圧設定レベルを採用した場合において、選択メモリセルの抵抗値が高い場合のリーク電流の電流方向を示す。
図32では、選択メモリセルの抵抗値が高い場合には、ビット線B0を流れるメモリセル電流Id1とリーク電流Ileak0、Ileak1、・・・、Ileakkの流れる方向が同じとなる。また、図27に示すように、選択メモリセルの抵抗値が、低い場合には、ビット線B0を流れるメモリセル電流Id2とリーク電流Ileak00、Ileak01、・・・、Ileak0kの流れる方向が逆になる。この場合には、リーク電流値によって測定電流IM1及びIM2の値が大きく変化するために、正しくメモリセル電流Id1及びId2を検出することができない。図32及び図33に示すように、図31のデータ線とビット線への供給電圧の設定方法においても、図32及び図33に示すリーク電流と同様に、選択メモリセルの抵抗値に依存してリーク電流が逆流する問題が生じる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、読み出し対象のメモリセルの抵抗値に依存して変化するリーク電流を低減し、読み出しマージンの向上を図ることを第1の目的とする。また、読み出し対象のメモリセルの抵抗値に依存して変化するリーク電流の影響を考慮した読み出し回路により読み出しマージンの向上を図ることを第2の目的とする。
この目的を達成するための本発明に係る半導体記憶装置は、電気抵抗の変化により情報を記憶する可変抵抗素子からなるメモリセルを行方向及び列方向に夫々複数配列し、行方向に延伸する複数の行選択線と列方向に延伸する複数の列選択線を備え、同一行の前記メモリセルの夫々が、前記可変抵抗素子の一端側を同じ前記行選択線に接続し、同一列の前記メモリセルの夫々が、前記可変抵抗素子の他端側を同じ前記列選択線に接続してなるメモリセルアレイを有する半導体記憶装置であって、前記列選択線の夫々に、読出し選択時に所定の第1電圧を供給し、読出し非選択時に前記第1電圧と異なる第2電圧を供給する列読出し電圧供給回路を備え、前記行選択線の夫々に、読出し時に前記第2電圧を供給する行読出し電圧供給回路を備え、読出し時において、選択された前記行選択線を流れる電流を、非選択の前記行選択線を流れる電流と分離して検知して、選択された前記メモリセルの電気抵抗状態を検知するセンス回路を備え、読出し時において、非選択の前記列選択線の夫々に対し、供給した電圧レベルの変位を各別に抑制する列電圧変位抑制回路と、読出し時において、少なくとも選択された前記行選択線に対して、供給した電圧レベルの変位を抑制する行電圧変位抑制回路の内の少なくとも列電圧変位抑制回路を備えていることを第1の特徴とする。また、行電圧変位抑制回路は、読出し時において、前記行選択線の夫々に対して、供給した電圧レベルの変位を抑制するようにしても構わない。
上記第1の特徴の本発明に係る半導体装置によれば、列電圧変位抑制回路によって列選択線の電圧レベルの変位が抑制されるため、当該列選択線の電圧レベルの変位によって誘導されるリーク電流を低減でき、読み出しマージンの向上が図れる。また、列電圧変位抑制回路に加えて、行電圧変位抑制回路を備えることにより、行選択線の電圧レベルの変位によって誘導されるリーク電流を更に低減でき、読み出しマージンの向上が図れる。特に、列電圧変位抑制回路と行電圧変位抑制回路を両方備えることで、より効果的に読み出しマージンの向上が図れる。
更に、上記第1の特徴の本発明に係る半導体装置は、前記メモリセルアレイを少なくとも行方向に複数配列してなり、前記各メモリセルアレイの前記複数の行選択線が、前記メモリセルアレイを選択するためのアレイ選択トランジスタを介して各別に対応するグローバル行選択線に接続し、前記行読出し電圧供給回路が、前記アレイ選択トランジスタによって選択された前記メモリセルアレイの前記複数の行選択線の夫々に、各別に対応する前記グローバル行選択線を介して前記第2電圧を供給可能に構成され、前記行電圧変位抑制回路が、前記行選択線と前記アレイ選択トランジスタの間に各別に設けられていることを第2の特徴とする。
上記第2の特徴の本発明に係る半導体装置によれば、複数のメモリセルアレイが行方向に配列し、各メモリセルアレイの複数の行選択線の夫々が、各別に対応する前記グローバル行選択線を介して行読出し電圧供給回路に接続する構成において、行電圧変位抑制回路が行選択線に直結することで、各メモリセルアレイの行選択線に対して、電圧レベルの変位を効果的に抑制できる。つまり、行電圧変位抑制回路が行選択線に対してアレイ選択トランジスタを介して接続するように構成した場合は、グローバル行選択線に対しては電圧レベルの変位を効果的に抑制できるものの、各メモリセルアレイの行選択線に対する抑制効果がアレイ選択トランジスタによって阻害されるので、上記第2の特徴構成によれば、かかる不都合を解消できる。
更に、本発明に係る半導体装置は、前記センス回路が、選択された前記行選択線を流れる電流と、選択された前記メモリセルの電気抵抗が高抵抗状態にある高抵抗メモリセルの読出し時において選択された前記行選択線を流れる電流が前記メモリアレイの他の非選択の前記メモリセルの電気抵抗状態の分布パターンに依存して最大状態となる第1電流状態と、選択された前記メモリセルの電気抵抗が低抵抗状態にある低抵抗メモリセルの読出し時において選択された前記行選択線を流れる電流が前記メモリアレイの他の非選択の前記メモリセルの電気抵抗状態の分布パターンに依存して最小状態となる第2電流状態の中間状態の電流と、を比較可能に構成されていることを第3の特徴とする。
更に、上記第3の特徴の本発明に係る半導体装置は、前記センス回路が、選択された前記行選択線を流れる電流を読出し電圧レベルに変換する第1電流電圧変換回路部と、前記第1電流状態を近似的に実現する第1リファレンス電流発生回路と、前記第2電流状態を近似的に実現する第2リファレンス電流発生回路と、前記第1電流状態と前記第2電流状態の中間状態の電流をリファレンス電圧レベルに変換する第2電流電圧変換回路部と、前記読出し電圧レベルと前記リファレンス電圧レベルを比較する比較回路と、を備えてなることが好ましい。
上記第3の特徴の本発明に係る半導体記憶装置によれば、読み出し対象のメモリセルの2つの抵抗状態における、夫々のリーク電流の影響が最大となる状態の中間的な状態における行選択線を流れる電流をリファレンス値として、読み出し対象のメモリセルと接続する行選択線の読み出し電流とそのリファレンス値を比較することができるので、読み出し対象のメモリセルの2つの抵抗状態の何れに対しても、最大の読み出しマージンを得ることができ、読み出しマージンの向上が図れる。特に、上記第1の特徴と組み合わせることで、読み出しマージンが一層向上する。
更に、上記第3の特徴の本発明に係る半導体装置は、前記第1電流状態を近似的に実現する第1リファレンス電流発生回路と、前記第2電流状態を近似的に実現する第2リファレンス電流発生回路とを備え、前記第1リファレンス電流発生回路と前記第2リファレンス電流発生回路の夫々は、前記メモリセルと同じ前記可変抵抗素子からなるリファレンスメモリセルを備えてなる前記メモリセルアレイと等価な構成のリファレンスメモリセルアレイと、前記列読出し電圧供給回路と等価な構成のリファレンス列読出し電圧供給回路と、前記行読出し電圧供給回路と等価な構成のリファレンス行読出し電圧供給回路とを備え、前記第1リファレンス電流発生回路の前記リファレンスメモリセルアレイにおける前記リファレンスメモリセルの電気抵抗状態の分布パターンは、選択された前記リファレンスメモリセルアレイの行選択線を流れる電流が前記第1電流状態となる第1分布パターンに設定され、前記第2リファレンス電流発生回路の前記リファレンスメモリセルアレイにおける前記リファレンスメモリセルの電気抵抗状態の分布パターンは、選択された前記リファレンスメモリセルアレイの行選択線を流れる電流が前記第2電流状態となる第2分布パターンに設定されていることを第4の特徴とする。
上記第4の特徴の本発明に係る半導体記憶装置によれば、異なる分布パターンに設定された2つのリファレンスメモリセルアレイによって、上記第2の特徴における第1電流状態を近似的に実現する第1リファレンス電流発生回路と、第2電流状態を近似的に実現する第2リファレンス電流発生回路が確実且つ容易に実現されるため、上記第2の特徴の本発明に係る半導体記憶装置の作用効果を具体的に奏することができる。
更に、上記第4の特徴の本発明に係る半導体装置は、前記メモリセルアレイを複数備え、複数の前記メモリセルアレイの内の少なくとも2つの前記メモリセルアレイに対する前記センス回路が、前記第1リファレンス電流発生回路と前記第2リファレンス電流発生回路を共通に利用することを第5の特徴とする。
上記第5の特徴の本発明に係る半導体記憶装置によれば、第1電流状態を近似的に実現する第1リファレンス電流発生回路と、第2電流状態を近似的に実現する第2リファレンス電流発生回路が、複数のメモリセルアレイで共通に利用されるため、第1リファレンス電流発生回路と第2リファレンス電流発生回路の相対的な回路規模(つまり、半導体チップ上の占有面積)を縮小でき、半導体記憶装置の低コスト化が図れる。
本発明に係る半導体記憶装置(以下、適宜「本発明装置」という。)の一実施の形態につき、図面に基づいて説明する。
〈第1実施形態〉
図1に、本発明装置のメモリセルアレイ10内のメモリセルの読み出し動作に関連する主要部分のブロック構成を示す。メモリセルアレイ10は、クロスポイントタイプのメモリセルアレイ構造で、電気抵抗の変化により情報を記憶する可変抵抗素子からなるメモリセル(図示せず)を行方向及び列方向に夫々複数アレイ状に配列し、行方向に延伸する複数のデータ線(行選択線)と列方向に延伸する複数のビット線(列選択線)を備え、同一行のメモリセルの夫々が、可変抵抗素子の一端側を同じデータ線に接続し、同一列のメモリセルの夫々が、可変抵抗素子の他端側を同じビット線に接続して構成されている。メモリセルアレイ10は、一例として、16行×16列のアレイサイズで、この場合、データ線とビット線は夫々16本である。
本発明装置は、図1に示すように、メモリセルアレイ10に対し、各データ線を個別に駆動するデータ線ドライブ回路11と、各ビット線を個別に駆動するビット線ドライブ回路12と、複数のデータ線の中から読み出し対象の選択メモリセルに接続する選択データ線を選択する行デコーダ13と、複数のビット線の中から読み出し対象の選択メモリセルに接続する選択ビット線を選択する列デコーダ14を備える。
更に、本発明装置は、メモリセルアレイ10と同じアレイサイズで同じメモリセルを使用したリファレンス電圧発生用の2つのリファレンスメモリセルアレイ20a、20b、及び、リファレンスメモリセルアレイ20a、20bの出力電圧Vref0、Vref1からリファレンス電圧レベルを生成し、メモリセルアレイ10の選択データ線の電圧レベルVmから読み出し電圧レベルと生成し、読み出し電圧レベルとリファレンス電圧レベルを比較して、選択メモリセルの記憶状態(抵抗状態)を判定するセンス回路15を備える。
2つのリファレンスメモリセルアレイ20a、20bには、メモリセルアレイ10に対し設けられたデータ線ドライブ回路11、ビット線ドライブ回路12、及び、列デコーダ14と同じ回路構成のデータ線ドライブ回路21、ビット線ドライブ回路22、及び、列デコーダ24が夫々設けられている。
各データ線に設けられたデータ線ドライブ回路11は、図2に示すように、読出し時に第2電圧(例えば、電源電圧Vcc)を供給する行読出し電圧供給回路30と、行読出し電圧供給回路30から供給された電圧レベルの変位を抑制する行電圧変位抑制回路31を備えて構成される。具体的には、行読出し電圧供給回路30は、ゲートレベルが所定のバイアスレベルに固定され飽和領域で動作するように設定されたPMOSで形成され、当該PMOSのソースが上記第2電圧に、ドレインが選択データ線の電圧レベルVmを出力する出力ノードに接続している。行電圧変位抑制回路31は、ソースがデータ線と接続し、ドレインが前記出力ノードに接続するNチャネルMOSFET(以下、単に「NMOS」と略称する。)32と、NMOS32のゲート電圧をデータ線の電圧レベルVdに応じて変化させてNMOS32のオン抵抗を調整するインバータ33からなるフィードバック回路部を備えて構成される。データ線に供給される電圧レベルVdは、図2に示すように、第2電圧(例えば、電源電圧Vcc)から、PMOS30と行電圧変位抑制回路31の電圧降下分を差し引いた電圧となり、具体的には行電圧変位抑制回路31のインバータ33の反転レベルとNMOS32の閾値電圧で調整される。
各ビット線に設けられたビット線ドライブ回路12は、図3に示すように、読出し選択時に所定の第1電圧(例えば、接地電圧Vss)を供給し、読出し非選択時に第1電圧と異なる第2電圧(例えば、電源電圧Vcc)を供給する列読出し電圧供給回路40と、列読出し電圧供給回路40から供給された電圧レベルの変位を抑制する列電圧変位抑制回路41を備えて構成される。具体的には、列読出し電圧供給回路40は、PMOS42で形成された負荷回路と2組のCMOS転送ゲート43,44で構成された列選択回路45とを備える。列選択回路45は、列デコーダ14のデコード出力によってビット線が選択される場合は、右側のCMOS転送ゲート44がオンし、ビット線に第1電圧を供給し、ビット線が非選択の場合には、左側のCMOS転送ゲート43がオンし、第2電圧を、PMOS42とCMOS転送ゲート43と列電圧変位抑制回路41を介して供給する。PMOS42は、ソースが電源電圧Vccに接続し、ドレインがCMOS転送ゲート43の一方端に接続し、ゲートは所定のバイアスレベルに固定されて飽和領域で動作するように設定されている。CMOS転送ゲート43の他方端は、列電圧変位抑制回路41を介してビット線に接続する。CMOS転送ゲート44は一方端が接地電圧Vssに接続し、他方端がビット線に接続する。列電圧変位抑制回路41は、ソースがビット線と接続し、ドレインがCMOS転送ゲート43の他方端に接続するNMOS46と、NMOS46のゲート電圧をビットの電圧レベルVbに応じて変化させてNMOS46のオン抵抗を調整するインバータ47からなるフィードバック回路部を備えて構成される。ビット線が非選択の場合に当該ビット線に供給される電圧レベルVbは、図3に示すように、第2電圧(例えば、電源電圧Vcc)から、PMOS42とCMOS転送ゲート43と列電圧変位抑制回路41の電圧降下分を差し引いた電圧となり、具体的には列電圧変位抑制回路41のインバータ47の反転レベルとNMOS46の閾値電圧で調整される。尚、非選択のビット線に供給される第2電圧は、データ線に供給する第2電圧と同一電圧レベルである。
図2に示す行電圧変位抑制回路31及び図3に示す列電圧変位抑制回路41は、既にクロスポイントタイプのメモリセルアレイの問題点として、図26または図27を参照して説明したリーク電流(非選択メモリセルを経由する回り込み電流)による選択データ線で測定される電流の変動(数2及び数3参照)を抑制し、読み出しマージンを改善するために設けられている。
次に、行電圧変位抑制回路31の動作について、図2を参照して説明する。読み出し対象の選択メモリセルの抵抗値が高い場合には、選択されたデータ線の電圧が上昇する。当該選択データ線の電圧Vdが上昇すると、行電圧変位抑制回路31中のインバータ33の入力レベルが上昇し、インバータ31の出力レベルは低下する。従って、このインバータ31の出力レベルが低下すると、NMOS32のゲート・ソース間電圧が低下して、NMOS32のオン抵抗が下がり、選択データ線に対する駆動能力が低下するため、リーク電流の供給能力も低下することになる。
逆に、選択メモリセルの抵抗値が低い場合には、選択されたデータ線の電圧が、他の高抵抗値のメモリセルに接続するデータ線の電圧よりも低くなることによって、高いデータ線電圧レベル(非選択データ線)から低いデータ線電圧レベルの選択データ線への回り込み電流(リーク電流)が発生する。このように選択データ線の電圧が低下すると、行電圧変位抑制回路31中のインバータ33の入力レベルが低下し、インバータ33の出力レベルは上昇する。従って、このインバータ33の出力レベルが上昇すると、NMOS32のゲート・ソース間電圧が高くなって、NMOS32のオン抵抗が上がり、選択データ線に対する駆動能力が増加するため、選択データ線への電流供給能力が増加して、上述の非選択データ線へのリーク電流が実質的に低減する。
選択メモリセルの抵抗値の高低に拘わらず、メモリセルアレイのサイズが大きくなるにつれて、当該リーク電流(回り込み電流)は増加する傾向にある。従って、行電圧変位抑制回路31のリーク電流低減効果は、回り込み電流が増加する傾向にある大きなメモリセルアレイにてより顕著となる。
次に、列電圧変位抑制回路41の動作について、図3を参照して説明する。列電圧変位抑制回路41は、非選択ビット線の電圧がデータ線及び他の非選択ビット線の電圧よりも高い場合には、当該非選択ビット線の電圧レベルを低下させ、また、当該非選択ビット線の電圧がデータ線及び他の非選択ビット線の電圧よりも低い場合には、当該非選択ビット線のレベルを上昇させるように機能する。動作原理は、行電圧変位抑制回路31と同じであるので、重複する説明は割愛する。
次に、行読出し電圧供給回路30において、出力ノードに出力される選択データ線の電圧レベルVm、つまり、行読出し電圧供給回路30を形成するPMOSのドレイン電圧と、出力ノードで測定される選択データ線を流れる電流、つまり、当該PMOSのドレイン電流との間の関係について説明する。
図4に、飽和領域で動作する当該PMOSを負荷抵抗とする負荷特性(I−V特性:図中「L」で表示)と、メモリセルアレイ中のメモリセルの抵抗状態の各種分布パターン(パターンA〜H)におけるメモリセルアレイのI−V特性(図中「A」〜「H」で表示)を合わせて示す。
次に、メモリセルアレイ中のメモリセルの抵抗状態の各種分布パターン(パターンA〜H)について、図5を参照して説明する。尚、図5は、各分布パターンの特徴を説明するために、8行×12列の簡略的なアレイサイズを示しているが、このアレイサイズは必ずしも実際のアレイサイズを示すものではない。
さて、図5において、パターンAは、1本のデータ線に接続する任意の1行のメモリセル、及び、1本のビット線に接続する任意の1列のメモリセルが高抵抗であり、前記高抵抗のメモリセル領域を除く領域のメモリセルが低抵抗である分布パターンを示している。選択メモリセルが高抵抗の場合は、高抵抗よりなる行及び列がクロスした位置にある高抵抗メモリセルを読み出した場合に、最も回り込み電流が大きくなり、読み出し電流が最も大きくなる。選択メモリセルが低抵抗の場合は、低抵抗メモリセルの何れかが選択される。パターンBは、1本のデータ線に接続する任意の1行のメモリセル、及び、1本のビット線に接続する任意の1列のメモリセルで、該1本のデータ線と該1本のビット線の両方に接続するメモリセルを除くメモリセルが高抵抗であり、前記高抵抗のメモリセル領域を除く領域のメモリセルが低抵抗である分布パターンを示している。選択メモリセルが高抵抗の場合は、高抵抗メモリセルの何れかが選択される。選択メモリセルが低抵抗の場合は、該1本のデータ線と該1本のビット線の両方に接続する低抵抗メモリセルを読み出した場合に、最も回り込み電流が大きくなり、低抵抗メモリセルの読み出し電流が最も大きくなる。パターンCは、1本のデータ線に接続する任意の1行のメモリセル、及び、1本のビット線に接続する任意の1列のメモリセルが低抵抗であり、前記低抵抗のメモリセル領域を除く領域のメモリセルが高抵抗である分布パターンを示している。選択メモリセルが高抵抗の場合は、高抵抗メモリセルの何れかが選択される。選択メモリセルが低抵抗の場合は、低抵抗メモリセルが分布している行と列のクロスした位置にある低抵抗メモリセルを読み出した場合に、読み出し電流が最も小さくなる。つまり、パターンCは、パターンAの裏返しパターンである。パターンDは、1本のデータ線に接続する任意の1行のメモリセル、及び、1本のビット線に接続する任意の1列のメモリセルで、該1本のデータ線と該1本のビット線の両方に接続するメモリセルを除くメモリセルが低抵抗であり、前記低抵抗のメモリセル領域を除く領域のメモリセルが高抵抗である分布パターンを示している。選択メモリセルが高抵抗の場合は、該1本のデータ線と該1本のビット線の両方に接続する高抵抗メモリセルを読み出した場合に、最も回り込み電流が大きくなり、高抵抗メモリセルの読み出し電流が最も小さくなる。選択メモリセルが低抵抗の場合は、低抵抗メモリセルの何れかが選択される。
パターンEは、1つのメモリセルのみが高抵抗で、他のメモリセルは低抵抗である分布パターンを示している。選択メモリセルが高抵抗の場合は、当該1つの高抵抗メモリセルが選択される。選択メモリセルが低抵抗の場合は、他の低抵抗メモリセルの何れかが選択される。パターンFは、1つのメモリセルのみが低抵抗で、他のメモリセルは高抵抗である分布パターンを示している。選択メモリセルが低抵抗の場合は、当該1つの低抵抗メモリセルが選択される。選択メモリセルが高抵抗の場合は、他の高抵抗メモリセルの何れかが選択される。つまり、パターンFは、パターンEの裏返しパターンである。パターンGは、1本のデータ線に接続する1行のメモリセルのみが低抵抗で、他の行のメモリセルは高抵抗である分布パターンを示している。選択メモリセルが低抵抗の場合は、当該1行の低抵抗メモリセルの中から選択される。選択メモリセルが高抵抗の場合は、他の行の高抵抗メモリセルの中から選択される。パターンHは、1本のデータ線に接続する1行のメモリセルのみが高抵抗で、他の行のメモリセルは低抵抗である分布パターンを示している。選択メモリセルが高抵抗の場合は、当該1行の高抵抗メモリセルの中から選択される。選択メモリセルが低抵抗の場合は、他の行の低抵抗メモリセルの中から選択される。つまり、パターンHは、パターンGの裏返しパターンである。
上記各パターンに対して回路シミュレーションを行った結果、図4に示すように、選択メモリセルが高抵抗状態の場合は、パターンA(特に、後述する図8(b)中のパターンA)の場合であって、高抵抗状態の行と列のクロスポイントのメモリセルを読み出した場合に、高抵抗状態の読み出し電流が最大となりワーストケースとなる。また、選択メモリセルが低抵抗状態の場合は、パターンC(特に、後述する図10(b)中のパターンC)の場合であって、低抵抗状態の行と列のクロスポイントのセルを読み出した場合に、低抵抗状態の読み出し電流が最小となりワーストケースとなる。
次に、読み出し電流に影響する要因として、メモリセルアレイ内の選択メモリセルの位置する場所依存性がある。図6(a)に、メモリセルを読み出す場合の選択メモリセルのビット線上の位置と電流経路を示す。この読み出し電流は、データ線ドライブ回路11から各データ線d0〜dnのデータ線電流Id0〜Idnをドライブし、選択ビット線bnに流れる。つまり、選択ビット線bnに流れる電流Ibnは、下記数6に示すように、全てのデータ線における各データ線電流Idi(i=0〜n)の総和になる。
(数6)
Ibn=Id0+Id1+・・・・+Idn
従って、選択ビット線bnのビット線ドライブ回路12から最も遠い選択メモリセルX0を選択する場合と、ビット線ドライブ回路12に最も近い選択メモリセルXnを選択する場合とでは、ビット線電位が異なる。
図6(b)に、ビット線の長さ(選択メモリセルとビット線ドライブ回路12の間の距離)とビット線電位との関係を示す。図6(b)に示すように、ビット線ドライブ回路12に近い側のメモリセルを選択する場合には、ビット線電位が低く、ビット線ドライブ回路から遠い側のメモリセルを選択する場合には、ビット線電位は高くなる。従って、ビット線ドライブ回路12から最も遠い高抵抗メモリセルX0を選択した場合の読み出し電流は、ビット線ドライブ回路12に最も近い高抵抗メモリセルXnを選択した場合の読み出し電流よりも小さくなる。
図7(a)に、メモリセルを読み出す場合の選択メモリセルのデータ線上の位置と電流経路を示す。図7(a)中のデータ線ドライブ回路11に最も近いメモリセルY0を選択する場合には、データドライブ回路11からの電流は、選択メモリセルY0とビット線b0を通りビット線ドライブ回路12に至る。また、データ線ドライブ回路11から最も遠いメモリセルYnを選択する場合には、データドライブ回路11からの電流は、選択メモリセルYnとビット線bnを通りビット線ドライブ回路12に至る。メモリセルXを選択する場合とメモリセルYを選択する場合の相違点は、データ線dxの長さ(選択メモリセルとデータ線ドライブ回路11の間の距離)である。メモリセルY0を選択する場合には、メモリセルYnを選択する場合よりも、データ線dxが短いために、このデータ線dxの線長差、つまりデータ線dxの抵抗差によってデータ線電位が上昇するため、その電位上昇分、流れる電流が多くなる。
図7(b)に、メモリセルY0をアクセスする場合と、メモリセルYnをアクセスする場合におけるデータ線の電位差、つまり、データ線の長さとデータ線電位との関係を示す。
以上より、図6(a)及び(b)に示すビット線上での選択メモリセルの場所依存性、及び、図7(a)及び(b)に示すデータ線上での選択メモリセルの場所依存性を夫々考慮すると、図5に示した各種分布パターン(パターンA〜D)に関し、選択メモリセルの場所依存性は、以下に纏めるような結果となる。
先ず、図6(a)及び(b)に示すビット線上での選択メモリセルの場所依存性を考慮する。パターンAに関しては、図8(a)、(d)及び(e)に示す各メモリセルaの読み出し電流を相互に比較すると、図8(a)に示すパターンAのメモリセルaの読み出し電流が最大となる。パターンBに関しては、図9(a)、(d)及び(e)に示す各メモリセルbの読み出し電流を相互に比較すると、図9(a)に示すパターンBのメモリセルbの読み出し電流が最大となる。パターンCに関しては、図10(a)、(d)及び(e)に示す各メモリセルcの読み出し電流を相互に比較すると、図10(a)に示すパターンCのメモリセルcの読み出し電流が最小となる。パターンDに関しては、図11(a)、(d)及び(e)に示す各メモリセルdの読み出し電流を相互に比較すると、図11(a)に示すパターンDのメモリセルdの読み出し電流が最小となる。
次に、図7(a)及び(b)に示すデータ線上での選択メモリセルの場所依存性を考慮する。パターンAに関しては、図8(a)及び(b)に示す各メモリセルaの読み出し電流を相互に比較すると、図8(b)に示すパターンAのメモリセルaの読み出し電流が最大となる。パターンBに関しては、図9(a)及び(b)に示す各メモリセルbの読み出し電流を相互に比較すると、図9(b)に示すパターンBのメモリセルbの読み出し電流が最大となる。パターンCに関しては、図10(a)及び(b)に示す各メモリセルcの読み出し電流を相互に比較すると、図10(b)に示すパターンCのメモリセルcの読み出し電流が最小となる。パターンDに関しては、図11(a)及び(b)に示す各メモリセルdの読み出し電流を相互に比較すると、図11(b)に示すパターンDのメモリセルdの読み出し電流が最小となる。
図4において、負荷特性LとメモリセルアレイのI−V特性との交点が動作点となる。負荷特性Lと、選択メモリセルが高抵抗時のメモリセルアレイのI−V特性(パターンA)との交点Jの電圧レベルをVjとする。また、負荷特性Lと、選択メモリセルが低抵抗時のメモリセルアレイのI−V特性(パターンC)との交点Kの電圧レベルをVkとする。そして、交点J、K間の電圧差をVjkとする。当該電圧差Vjkは、選択メモリセルの高抵抗時と低抵抗時に対する読み出しマージン電圧を示している。
これに対して、行読出し電圧供給回路30を形成するPMOSが飽和領域ではなく線形領域で動作する場合について、図12を参照して説明する。この場合、負荷抵抗のPMOSのゲートは所定のバイアスレベルではなく、ドレインと接続している。この線形領域で動作する負荷特性L’が、選択メモリセルが高抵抗時のメモリセルアレイのI−V特性(パターンA)との交点Mの電圧レベルをVmとする。また、負荷特性L’と、選択メモリセルが低抵抗時のメモリセルアレイのI−V特性(パターンCまたはH)との交点Nの電圧レベルをVnとする。そして、交点M、N間の電圧差をVmnとする。当該電圧差Vmnは、選択メモリセルの高抵抗時と低抵抗時に対する読み出しマージン電圧を示している。
図4及び図12より明らかなように、飽和領域で動作する負荷特性Lとの交点J、K間の電圧差Vjkは、線形領域で(抵抗素子として)動作する負荷特性L’との交差M、N間の電圧差Vmnよりも大きい結果(Vjk > Vmn)が得られる。従って、この結果より、行読出し電圧供給回路30及び列読出し電圧供給回路40のPMOSのゲート電圧を所定のバイアスレベル(中間レベル)として飽和領域で動作させることによって、より大きな読み出しマージンを確保することが可能となる。
次に、図2及び図3に示す行電圧変位抑制回路31と列電圧変位抑制回路41を使用した場合のメモリセルアレイのI−V特性を図13に示す。図13では、選択メモリセルが高抵抗時と低抵抗時の夫々のワーストケースパターンであるパターンAとパターンCについてのみ示す。
図13に示すように、選択メモリセルが低抵抗時のパターンCのメモリセルアレイのI−V特性C’は、図4に示す行電圧変位抑制回路31と列電圧変位抑制回路41を未使用時の同パターンのメモリセルアレイのI−V特性Cと比較すると、リーク電流の影響が抑制され、電流特性が改善されている。また、選択メモリセルが高抵抗時のパターンAのメモリセルアレイのI−V特性A’は、図4に示す行電圧変位抑制回路31と列電圧変位抑制回路41を未使用時の同パターンのメモリセルアレイのI−V特性Aと比較すると、リーク電流の影響が抑制され、ドレイン電圧の上昇に対してドレイン電流が抑制され、特性が改善されている。従って、行電圧変位抑制回路31と列電圧変位抑制回路41をしたメモリセルアレイのI−V特性C’及びA’と負荷特性Lとの交点O、Pから得られる交点O、P間の電圧差Vopは、行電圧変位抑制回路31と列電圧変位抑制回路41を未使用時の電圧差Vjkよりも大きい結果(Vop> Vjk)が得られ、読み出しマージンが改善されていることが分かる。
次に、本発明装置で使用されるリファレンスメモリセルアレイ20a、20bについて説明する。
上述したように、回路シミュレーションの結果、図4(または図12)に示すように、選択メモリセルが高抵抗状態の場合は、他の非選択メモリセルの抵抗状態の分布パターンがパターンAの場合にワーストケースとなり、選択メモリセルが低抵抗状態の場合は、他の非選択メモリセルの抵抗状態の分布パターンがパターンCの場合にワーストケースとなる。この結果から、メモリセルアレイ10中の各種分布パターンにおいて、高抵抗状態の選択メモリセルを読み出す場合には、選択データ線上での測定電流値は、図4中のI−V特性Aよりも小さいドレイン電流となる。また、低抵抗状態の選択メモリセルを読み出す場合には、選択データ線上での測定電流値は、図4中のI−V特性Cよりも大きいドレイン電流となる。従って、選択メモリセルの抵抗状態を判定する場合には、図4中のI−V特性AとI−V特性C(図4中のRefレベル)を判定基準レベルとすることで、選択メモリセルの両抵抗状態を判定することができる。
従って、リファレンスメモリセルアレイ20a、20bの一方は、各メモリセルの抵抗状態の分布パターンがパターンAに設定され、他方は、パターンCに設定されている。例えば、リファレンスメモリセルアレイ20aがパターンA、リファレンスメモリセルアレイ20bがパターンCに設定される場合、リファレンスメモリセルアレイ20aが、高抵抗状態の選択メモリセルの読出し時において選択されたデータ線を流れる電流が他の非選択メモリセルの電気抵抗状態の分布パターンに依存して最大状態となる第1電流状態を実現し、第1リファレンス電流発生回路として機能する。また、リファレンスメモリセルアレイ20bが、低抵抗状態の選択メモリセルの読出し時において選択されたデータ線を流れる電流が他の非選択メモリセルの電気抵抗状態の分布パターンに依存して最小状態となる第2電流状態を実現し、第2リファレンス電流発生回路として機能する。
ここで、リファレンスメモリセルアレイ20a、20bに対するメモリセルに選択は、上記所定のパターンAまたはCとなるように選択されなければならないので、リファレンスメモリセルアレイ20a、20bに対して設けられたデータ線ドライブ回路21、ビット線ドライブ回路22、及び、列デコーダ24は、当該条件を満足するように設定される。
次に、本発明装置のセンス回路15について説明する。図14に、センス回路15の回路ブロック図を示す。図14に示すように、センス回路15は、選択されたデータ線の電流を読出し電圧レベルに変換する第1電流電圧変換回路部51と、上記第1電流状態と上記第2電流状態の中間状態の電流をリファレンス電圧レベルに変換する第2電流電圧変換回路部52と、変換された読出し電圧レベルとリファレンス電圧レベルを比較する比較回路53とを備えて構成される。尚、リファレンスメモリセルアレイ20a、20bはセンス回路15と分離して構成されているが、実質的には、センス回路15の一部と見做すこともできる。
図14に示すように、第2電流電圧変換回路部52は、PMOS54のゲートにリファレンスメモリセルアレイ20aの出力電圧Vref0を入力し、PMOS55のゲートにリファレンスメモリセルアレイ20bの出力電圧Vref1を入力して、PMOS54のドレイン電流I0とPMOS55のドレイン電流I1の合成電流I2がNMOS56に流れ、NMOS56の半分の電流量に設定されたNMOS57とNMOS56のカレントミラー回路によって合成電流I2の半分の電流I3がNMOS57に流れ、NMOS57のドレインにリファレンス電圧レベルVrefが出力される。
一方、第1電流電圧変換回路部51は、PMOS58のゲートにメモリセルアレイ10の出力電圧Vmを入力し、PMOS58のドレイン電流I4がNMOS59に流れ、NMOS59と等価なNMOS60とNMOS59のカレントミラー回路によってドレイン電流I4がNMOS60に流れ、NMOS60のドレインに読み出し電圧レベルVreadが出力される。尚、NMOS57、NMOS59、NMOS60は夫々同じ電流能力に設定されている。
第1電流電圧変換回路部51で生成された読み出し電圧レベルVreadと、第2電流電圧変換回路部52で生成されたリファレンス電圧レベルVrefを、比較回路53で比較することによって、選択メモリセルの記憶データ判定を行う。
図15に、図2に示した負荷トランジスタ(PMOS30)のI−V特性Hと、図1に示すメモリセルアレイ中のメモリセルの抵抗状態の各種分布パターン(パターンA〜H)におけるメモリセルアレイのI−V特性を合せて示す。図15に示す負荷トランジスタのI−V特性Hは、I−V特性C(パターンCの低抵抗メモリセル読み出し時)との交点の電位Vref0がL(低)レベルを示し、I−V特性A(パターンAの高抵抗メモリセル読み出し時)との交点の電位Vref1がH(高)レベルを示すようなI−V特性を持つ必要があり、Vref0とVref1の中間レベルをリファレンスレベルVrefとして作成する。
本発明装置のメモリセルは、電気抵抗の変化により情報を記憶する可変抵抗素子であれば、如何なる構造、特性のものであっても構わない。また、電気抵抗の変化方式(つまり書き込み方式)も必ずしも電気的な方式に限定されるものではない。更に、メモリセルの記憶保持特性も、揮発性、不揮発性を問わない。尚、本発明装置が不揮発性メモリに適用されることで、メモリセルアレイの高密度化が可能なため、大容量不揮発性メモリの実現が可能となる。
メモリセルの一例として、以下のものが想定される。例えば、カルコゲナイド化合物等の相転移材料の相変化にて、結晶相(抵抗小)とアモルファス相(抵抗大)との状態変化を利用した状態変化メモリ(Phase Changeメモリ)にも適応される。また、メモリセルにフッソ樹脂系材料を使用して、フッソ樹脂系材料分子(有極導電性ポリマ分子)の分極配向にて、強誘電性分極状態が変化する高分子メモリ、ポリマ強誘電性RAM(PFRAM)にも適応することができる。
また、CMR効果(Colossal Magnetic Resistance)を持つペロブスカイト構造のPCMO(Pr(1−x)CaMnO)等のMn酸化物系材料にて、メモリセルを構成する場合にも適応することができる。
これは、強磁性金属体と、反磁性絶縁体との2相にて、状態が変化することによって、メモリセル素子を構成するPCMO等のMn酸化物系材料の抵抗値が変化することを利用するものである。
また、Ni,Ti,Hf,Zr等の遷移金属を含む金属酸化物を材料にして、電気パルスの変化に依存して抵抗値が変化するメモリセルを備えたメモリにも適応することができる。
また、STO(SrTiO)や、SZO(SrZrO)及びSRO(SrRuO)等の金属酸化物と金属微粒子にてメモリセルを構成し、この金属酸化物と金属微粒子との界面にて、印加電圧に従ってメモリセルの抵抗値が変化する、界面現象を利用したメモリにも適応することができる。
また、より広義において、以下のメモリに適応することができる。
1)メモリセルを構成する抵抗素子が半導体材料から作成されるメモリに適応することができる。
2)メモリセルを構成する抵抗素子が酸化物、若しくは、窒化物から作成されるメモリに適応することができる。
3)メモリセルを構成する抵抗素子が金属と半導体との化合物にて作成されるメモリに適応することができる。
4)メモリセルを構成する抵抗素子がフッソ樹脂系材料にて作成されるメモリに適応することができる。
5)メモリセルを構成する抵抗素子が導電性ポリマにて作成されるポリマ強誘電性RAM(PFRAM)に適応することができる。
6)メモリセルを構成する抵抗素子がカルコゲナイド材料にて作成される、メモリ(OUM)に適応することができる。
7)メモリセルを構成する抵抗素子がCMR効果をもつペロブスカイト構造の化合物にて作成されるメモリに適応することができる。
8)メモリセルを構成する抵抗素子がスピン依存トンネル接合素子にて作成されるMRAMに適応することができる。
〈第2実施形態〉
上記第1実施形態では、本発明装置のセンス回路として、図14に示す回路構成のセンス回路15を例示したが、センス回路は、必ずしも図14に示す回路構成に限定されるものではない。
センス回路は、例えば、図16に示すように、1段または2段以上のインバータ回路15aで構成するようにしても構わない。図16では、図1に示したメモリセルアレイ10中の所望のメモリセルから読み出されたデータドライブ回路11の出力Vmをインバータ2段のインバータ回路15aの初段に入力する。このインバータ回路15aは電圧増幅機能及び電流増幅機能を有するために、インバータ回路15aを通過することにより、通常のセンスアンプ(2値データを判別するリファレンスレベルを基準として2値データを判別し、出力レベルを増幅する回路)を省略することが可能となる。尚、インバータ回路15aの段数は、少なくとも1段であればよい。ここで、インバータ回路15aの初段インバータの反転レベルは、後述する図18に示す電位VkとVjの中間レベルに設定すればよい。
図17に、図16に示すインバータ回路15aをセンス回路として用いた場合の本発明装置の読み出し動作に関連する主要部分のブロック構成を示す。図17に示すように、インバータ回路15aをセンス回路として用いることにより、センス回路自体の回路構成が簡略化されるとともに、図1に示すようなリファレンスレベルVrefを生成するための回路が不要となり、読み出し系統に付随する回路規模を大幅に軽減することができる。
また、図18には、図17中のメモリセルアレイ10中の所望のメモリセルから読み出されたデータ線ドライブ回路11の出力Vmをインバータ回路15aに入力した場合の、読み出し出力Voutとインバータ15aの初段インバータの反転レベルのバラツキ範囲との関係を示している。図18では、初段インバータの反転レベルがVrefLからVrefHまで変動する場合を想定している。
ここで、PMOS負荷トランジスタのI−V特性HとメモリセルのI−V特性Cとの交点の電位をVkとし、PMOS負荷トランジスタのI−V特性HとメモリセルのI−V特性Aとの交点の電位をVjとするときに、下記の数7に示す2つの不等式で示す条件が成立しなければならない。
(数7)
VrefL > Vk
VrefH < Vj
ここで、(VrefL−Vk)で示す電圧レベルが低抵抗メモリセルの読出し電圧マージンとなり、(Vj−VrefH)で示す電圧レベルが高抵抗メモリセルの読出し電圧マージンになる。
〈第3実施形態〉
次に、本発明装置のセンス回路の第3の回路構成について、図19を参照して説明する。図19に示すように、第3実施形態では、センス回路15bは、選択データ線の電圧レベルVmと、高抵抗メモリセルの読出し時における選択データ線を流れる電流がメモリセルアレイの他の非選択メモリセルの電気抵抗状態の分布パターンに依存して最大状態となる第1電流状態を電圧に変換した第1電圧Vref0とを比較する第1比較回路16と、選択データ線の電圧レベルVmと、低抵抗メモリセルの読出し時における選択データ線を流れる電流がメモリセルアレイの他の非選択メモリセルの電気抵抗状態の分布パターンに依存して最小状態となる第2電流状態を電圧に変換した第2電圧Vref1とを比較する第2比較回路17と、第1比較回路16の出力電圧VrefAと第2比較回路17の出力電圧VrefBとを比較する第3比較回路18を備えて構成されている。
本第3実施形態では、第1実施形態と同様に、2つのリファレンスレベルVref0とVref1を用いるが、2つのリファレンスレベルVref0とVref1の中間レベルによるリファレンスレベルVrefを生成する必要がないため、第1実施形態の図14に示す第2電流電圧変換回路部52のような回路が不要となる。
図19において、所望のメモリセルから読み出された選択データ線の電圧レベルVmが、リファレンスレベルVref1以上である場合には、第1比較回路16の出力電圧VrefAと第2比較回路17の出力電圧VrefBの関係が、下記の数8に示すようになるため、センス回路15bの出力Voutは高レベルとなる。
(数8)
VrefA > VrefB
また、所望のメモリセルから読み出された選択データ線の電圧レベルVmが、リファレンスレベルVref0以下である場合には、VrefAとVrefBの関係が、下記の数9に示すようになるため、センス回路15bの出力Voutは低レベルとなる。
(数9)
VrefA < VrefB
以下に、本発明装置の別実施形態について説明する。
上記各実施形態では、図1、17及び19において、メモリセルアレイ10が1つの場合を例示したが、大容量メモリを実現するためには、メモリセルアレイ10のアレイサイズを大きくする必要がある。しかし、クロスポイントタイプのメモリセルアレイ構造では、アレイサイズの増大とともに読み出しマージンが悪化して、読み出し不能となるため、単体のメモリセルアレイ10のアレイサイズには最大許容サイズが存在する。従って、その最大許容サイズを超えて大容量化を実現するには、例えば、図29に示すような複数のメモリセルアレイからなるバンク構造を採用するのが好ましい。
この場合、各バンク(メモリセルアレイ)に対して、各別にリファレンスメモリセルアレイ20a、20bを設ける必要はなく、複数のバンク間で、リファレンスメモリセルアレイ20a、20bを共用することができる。尚、各バンクのアレイサイズとリファレンスメモリセルアレイ20a、20bのアレイサイズは同じであることが好ましい。
上記第1実施形態では、図1において、1つのメモリセルアレイ10から1つのデータ線を選択して1つのメモリセルのデータを読み出す場合を説明したが、1つのメモリセルアレイ10から複数のデータ線を選択して複数のメモリセルのデータを読み出す構成であっても構わない。この場合、センス回路15は同時に読み出すメモリセル数と同数を設ける必要があるが、シリアルに読み出す場合は、1つのセンス回路15で構わない。また、センス回路15を複数設ける場合、当該複数のセンス回路15間でリファレンスメモリセルアレイ20a、20bを共用することができる。
上記第1実施形態では、高抵抗状態の選択メモリセルの読出し時において選択されたデータ線を流れる電流が他の非選択メモリセルの電気抵抗状態の分布パターンに依存して最大状態となる第1電流状態を実現する第1リファレンス電流発生回路、及び、低抵抗状態の選択メモリセルの読出し時において選択されたデータ線を流れる電流が他の非選択メモリセルの電気抵抗状態の分布パターンに依存して最小状態となる第2電流状態を実現する第2リファレンス電流発生回路として、パターンAとパターンCに夫々設定されたリファレンスメモリセルアレイ20a、20bを使用したが、第1リファレンス電流発生回路、及び、第2リファレンス電流発生回路として、上記第1電流状態と第2電流状態を夫々に実現可能な別のアレイサイズのリファレンスメモリセルアレイを採用しても構わない。例えば、同じ抵抗状態の非選択メモリセルを複数組み合わせて合成しても構わない。
複数のメモリセルアレイからなるバンク構造を採用する場合に、上記各実施形態において採用した行電圧変位抑制回路31(図2参照)は、図20及び図21に示すように、メモリセルアレイを選択するためのバンク選択トランジスタ70(アレイ選択トランジスタに相当)とデータ線DLの間に各別に挿入するのが好ましい。図20において、グローバルデータ線GDLが、行方向に延伸し、バンク選択トランジスタ70と行電圧変位抑制回路31を介して各バンク(メモリセルアレイ)内のデータ線DLに接続し、行読出し電圧供給回路30がグローバルデータ線GDLに接続する。従って、図20に示すバンク構造では、図2に示すデータ線ドライブ回路11は、バンク選択トランジスタ70によって、行読出し電圧供給回路30と行電圧変位抑制回路31が分離される。
図29に例示するバンク構造においては、データ線ドライブ回路11の行読出し電圧供給回路30と行電圧変位抑制回路31がバンク選択トランジスタ70によって分離しない場合は、行電圧変位抑制回路31の挿入位置としては、図22に示すように、行読出し電圧供給回路30とグローバルデータ線GDLの間となる。この場合、各データ線DL0、DLmと選択ビット線BLに接続する可変抵抗素子の一方の抵抗値が高く、他方が低い場合に、各データ線DL0、DLmを流れる電流Id0、Idmに差が生じる。ここで、行電圧変位抑制回路31の電圧変位抑制効果によって、各グローバルデータ線GDLの電圧Vdg0、Vdgmには、大きな電圧差が生じないものの、各データ線DL0、DLmの電圧Vd0、Vdm間に電圧差が生じる。この電圧差は、バンク選択トランジスタ70を流れる電流Id0、Idmの差がバンク選択トランジスタ70のソース・ドレイン間の電圧降下の差によって生じる。つまり、抵抗値の低い方の可変抵抗素子側の電流(図22の例では、Id0)が大きいため、データ線DL0側のバンク選択トランジスタ70による電圧降下が大きくなって、Vd0<Vdmとなり、データ線DLmからデータ線DL0への回り込み電流が発生する結果となる。つまり、バンク選択トランジスタ70の介在によって、行電圧変位抑制回路31の電圧変位抑制効果が低下する。
これに対して、図20及び図21に示すように、行電圧変位抑制回路31をバンク選択トランジスタ70とデータ線DLの間に各別に挿入した場合は、各データ線DL0、DLmの電圧Vd0、Vdmの電圧変位が、行電圧変位抑制回路31の電圧変位抑制効果によって、直接抑制されるため、図22に示す構成に比べて、各データ線DL0、DLm間の電圧差(Vdm−Vd0)は小さくなり、各データ線DL0、DLm間の電圧差に起因する回り込み電流が抑制される。
次に、図20及び図21に示すメモリセルアレイ構成において、各メモリセルアレイを更に、列方向にも複数配列する場合のバンク構造におけるレイアウト構成の一例を、図23に示す。
図23に示すように、グローバルデータ線GDLが、行方向に延伸し、バンク選択トランジスタ70と行電圧変位抑制回路31を介して各バンク(メモリセルアレイ)内のデータ線DLに接続し、行読出し電圧供給回路30がグローバルデータ線GDLに接続する。ここで、奇数番目のグローバルデータ線GDLに対しては、各バンクの一方側から奇数番目の対応するデータ線DLに接続し、偶数番目のグローバルデータ線GDLに対しては、各バンクの他方側から偶数番目の対応するデータ線DLに接続する構成となっている。また、グローバルビット線GBLが、列方向に延伸し、バンク選択トランジスタ70を介して各バンク内のビット線BLに接続し、ビット線ドライブ回路12(図3参照)がグローバルビット線GBLに接続する。ここで、奇数番目のグローバルビット線GBLに対しては、各バンクの一方側から奇数番目の対応するビット線BLに接続し、偶数番目のグローバルビット線GBLに対しては、各バンクの他方側から偶数番目の対応するビット線BLに接続する構成となっている。
尚、図3に示す回路構成のビット線ドライブ回路12の場合、列読出し電圧供給回路40と列電圧変位抑制回路41が分離不可能な一体構成となっているため、図23に示すようなレイアウト構成となっている。仮に、列電圧変位抑制回路41の電圧変位抑制効果の低下を、行電圧変位抑制回路31と同様に抑制するためには、例えば、バンク単位にビット線ドライブ回路12を設けるか、ビット線ドライブ回路12の回路構成を階層的なビット線構造に適合するように変更すればよい。そのような階層的なビット線構造に適合するビット線ドライブ回路を用いることで、列電圧変位抑制回路41を各バンクのビット線に直接接続させることが可能となる。
上記各実施形態では、メモリセルアレイの行方向を、各図中の横方向に設定し、列方向を縦方向に設定していたが、行と列の関係は相互に交換可能である。即ち、読出し時において、選択された列選択線を流れる電流を、非選択の列選択線を流れる電流と分離して検知可能にセンス回路を構成しても構わない。また、上記各実施形態では、メモリセルアレイの各列選択線と各行選択線の両方に対して、夫々、列電圧変位抑制回路と行電圧変位抑制回路を備えたが、列電圧変位抑制回路だけを備える構成であっても構わない。
上記各実施形態では、選択されたビット線に供給する第1電圧を、非選択ビット線及びデータ線に供給する第2電圧より低く設定したが、第1電圧を第2電圧より高く設定しても構わない。また、第1電圧及び第2電圧は、接地電圧、電源電圧以外の電圧であっても構わない。
以上、詳細に説明したように、本発明装置にて、データ線ドライブ回路11に
行読出し電圧供給回路30を備え、ビット線ドライブ回路12に列電圧変位抑制回路41を備えることによって、読み出し対象のメモリセルの抵抗値に依存して発生するリーク電流を抑制でき、読み出しマージンの向上を図ることができる。また、この読み出しマージンの向上に伴い、読み出し速度を向上することが可能となる。
本発明装置によれば、例えば、メモリセルアレイ(バンク)内のアレイサイズが、128行×128列の場合でも、数10mV〜200mV程度の読み出しマージンを確保することができる。また、1つのメモリセルアレイ(1バンク)を128行×128列(16kビット)にて構成した場合には、メモリセルアレイ領域を8バンク×8バンクの64バンクで構成することで、1Mビットのメモリ容量が実現でき、メモリセルアレイの総面積の縮小に大きな効果がある。
本発明に係る半導体記憶装置の一実施形態を示す回路ブロック図 本発明に係る半導体記憶装置のデータ線ドライブ回路、行読出し電圧供給回路、及び、行電圧変位抑制回路の一例を示す回路図 本発明に係る半導体記憶装置のビット線ドライブ回路、列読出し電圧供給回路、及び、列電圧変位抑制回路の一例を示す回路図 飽和領域で動作するPMOSを負荷抵抗とする負荷特性、メモリセルアレイ中のメモリセルの抵抗状態の各種分布パターンにおけるメモリセルアレイのI−V特性、及び、行読出し電圧供給回路の出力電圧を示す静特性図 クロスポイントタイプのメモリセルアレイ中のメモリセルの抵抗状態の各種分布パターンを説明する図 メモリセルアレイ内における選択メモリセルのビット線上での場所依存性を説明する図と、選択メモリセルとビット線ドライブ回路の間の距離とビット線電位との関係を示す図 メモリセルアレイ内における選択メモリセルのデータ線上での場所依存性を説明する図と、選択メモリセルとデータ線ドライブ回路の間の距離とデータ線電位との関係を示す図 図5に示すパターンAと同じ分布パターンの選択メモリセルの位置の違いによる変形例を示す図 図5に示すパターンBと同じ分布パターンの選択メモリセルの位置の違いによる変形例を示す図 図5に示すパターンCと同じ分布パターンの選択メモリセルの位置の違いによる変形例を示す図 図5に示すパターンDと同じ分布パターンの選択メモリセルの位置の違いによる変形例を示す図 線形領域で動作するPMOSを負荷抵抗とする負荷特性、メモリセルアレイ中のメモリセルの抵抗状態の各種分布パターンにおけるメモリセルアレイのI−V特性、及び、行読出し電圧供給回路の出力電圧を示す静特性図 行電圧変位抑制回路と列電圧変位抑制回路を使用した場合のメモリセルアレイのI−V特性を示す静特性図 本発明に係る半導体記憶装置のセンス回路の一例を示す回路ブロック図 図2に示すPMOS負荷トランジスタのI−V特性と、図1に示す行電圧変位抑制回路を列電圧変位抑制回路を備えたメモリセルアレイ中のメモリセルの抵抗状態の各種分布パターンにおけるメモリセルアレイのI−V特性を示す静特性図 本発明に係る半導体記憶装置のセンス回路の他の一例を示す回路ブロック図 図16に示すセンス回路を用いた本発明に係る半導体記憶装置の第2実施形態を示す回路ブロック図 データ線ドライブ回路の負荷特性、メモリセルアレイ中のメモリセルの抵抗状態の各種分布パターンにおけるメモリセルアレイのI−V特性、及び、データ線ドライブ回路の出力電圧を図16に示すセンス回路に入力した場合のセンス回路の入力反転レベルのバラツキの許容範囲の関係を示す静特性図 本発明に係る半導体記憶装置のセンス回路の他の一例を示す回路ブロック図 本発明に係る半導体記憶装置の複数のメモリセルアレイをバンク単位で選択可能なメモリセルアレイ構成を示す回路ブロック図 図20に示す本発明に係る半導体記憶装置のメモリセルアレイ構成におけるデータ線ドライブ回路の一構成例を示す回路図 複数のメモリセルアレイをバンク単位で選択可能なメモリセルアレイ構成におけるデータ線ドライブ回路の他の構成例を示す回路図 図20に示す本発明に係る半導体記憶装置のメモリセルアレイ構成を列方向に拡張した場合におけるレイアウト例を示す回路図 従来のクロスポイントメモリのメモリセルアレイの回路構成、及び、データ線とビット線への供給電圧の設定レベルと電流経路を示す回路図 従来のクロスポイントメモリのメモリセルアレイにおいて、データ線D0とビット線B0とが交差した個所のメモリセルの抵抗値を読み出す場合の、各データ線、各ビット線の電圧設定と、電流経路を示す回路図 従来のクロスポイントメモリのメモリセルアレイにおいて、メモリセルMdの読み出し電流Idを測定する場合に発生するリーク電流の電流経路を示す回路図 従来のクロスポイントメモリのメモリセルアレイにおいて、メモリセルMd1の読み出し電流Id1を測定する場合に発生するリーク電流の電流経路と方向、並びに、メモリセルMd2の読み出し電流Id2を測定する場合に発生するリーク電流の電流経路と方向を示す回路図 従来のクロスポイントメモリのメモリセルアレイにおいて、リーク電流が生じる理由を説明する図 メモリセルアレイをバンク単位で選択可能なメモリセルアレイ構成を示す回路ブロック図 従来のクロスポイントメモリのメモリセルアレイに使用するデータ線ドライバ兼増幅器回路の一例を示す回路図 従来のクロスポイントメモリのメモリセルアレイに使用するビット線ドライブ回路の一例を示す回路図 従来のクロスポイントメモリのメモリセルアレイにおいて、データ線D0とビット線B0とが交差した個所の高抵抗状態のメモリセルを読み出す場合の、各データ線、各ビット線の電圧設定と、電流経路を示す回路図 従来のクロスポイントメモリのメモリセルアレイにおいて、データ線D0とビット線B0とが交差した個所の低抵抗状態のメモリセルを読み出す場合の、各データ線、各ビット線の電圧設定と、電流経路を示す回路図
符号の説明
10: メモリセルアレイ
11: データ線ドライブ回路
12: ビット線ドライブ回路
13: 行デコーダ
14: 列デコーダ
15、15b: センス回路
15a: インバータ回路(センス回路)
16: 第1比較回路
17: 第2比較回路
18: 第3比較回路
20a: リファレンスメモリセルアレイ
20b: リファレンスメモリセルアレイ
21: データ線ドライブ回路
22: ビット線ドライブ回路
24: 列デコーダ
30: 行読出し電圧供給回路
31: 行電圧変位抑制回路
32: NチャネルMOSFET
33: フィードバック回路部(インバータ)
40: 列読出し電圧供給回路
41: 列電圧変位抑制回路
42: PチャネルMOSFET
43、44: CMOS転送ゲート
45: 列選択回路
46: NチャネルMOSFET
47: フィードバック回路部(インバータ)
51: 第1電流電圧変換回路部
52: 第2電流電圧変換回路部
53: 比較回路
54,55、58: PチャネルMOSFET
56、57、59,60: NチャネルMOSFET
70: バンク選択トランジスタ(アレイ選択トランジスタ)
Vcc: 電源電圧
Vss: 接地電圧
BL: ビット線
DL: データ線
GBL: グローバルビット線
GDL: グローバルデータ線

Claims (20)

  1. 電気抵抗の変化により情報を記憶する可変抵抗素子からなるメモリセルを行方向及び列方向に夫々複数配列し、行方向に延伸する複数の行選択線と列方向に延伸する複数の列選択線を備え、同一行の前記メモリセルの夫々が、前記可変抵抗素子の一端側を同じ前記行選択線に接続し、同一列の前記メモリセルの夫々が、前記可変抵抗素子の他端側を同じ前記列選択線に接続してなるメモリセルアレイを有する半導体記憶装置であって、
    前記列選択線の夫々に、読出し選択時に所定の第1電圧を供給し、読出し非選択時に前記第1電圧と異なる第2電圧を供給する列読出し電圧供給回路を備え、
    前記行選択線の夫々に、読出し時に前記第2電圧を供給する行読出し電圧供給回路を備え、
    読出し時において、選択された前記行選択線を流れる電流を、非選択の前記行選択線を流れる電流と分離して検知して、選択された前記メモリセルの電気抵抗状態を検知するセンス回路を備え、
    読出し時において、非選択の前記列選択線の夫々に対し、供給した電圧レベルの変位を各別に抑制する列電圧変位抑制回路を備えていることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記列電圧変位抑制回路は、ドレインとソースの一方が前記列選択線と、他方が前記列読出し電圧供給回路に接続するMOSFETと、当該MOSFETのゲート電圧を前記列選択線の電圧レベルに応じて変化させて当該MOSFETのオン抵抗を調整するフィードバック回路部と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 読出し時において、少なくとも選択された前記行選択線に対して、供給した電圧レベルの変位を抑制する行電圧変位抑制回路を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体記憶装置。
  4. 読出し時において、前記行選択線の夫々に、供給した電圧レベルの変位を抑制する行電圧変位抑制回路を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体記憶装置。
  5. 前記行電圧変位抑制回路は、ドレインとソースの一方が前記行選択線と、他方が前記行読出し電圧供給回路に接続するMOSFETと、当該MOSFETのゲート電圧を前記行選択線の電圧レベルに応じて変化させて当該MOSFETのオン抵抗を調整するフィードバック回路部と、を備えていることを特徴とする請求項3または4に記載の半導体記憶装置。
  6. 前記メモリセルアレイを少なくとも行方向に複数配列してなり、
    前記各メモリセルアレイの前記複数の行選択線が、前記メモリセルアレイを選択するためのアレイ選択トランジスタを介して各別に対応するグローバル行選択線に接続し、前記行読出し電圧供給回路が、前記アレイ選択トランジスタによって選択された前記メモリセルアレイの前記複数の行選択線の夫々に、各別に対応する前記グローバル行選択線を介して前記第2電圧を供給可能に構成され、
    前記行電圧変位抑制回路が、前記行選択線と前記アレイ選択トランジスタの間に各別に設けられていることを特徴とする請求項3〜の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
  7. 前記メモリセルが、電気的に書き替え可能な不揮発性の可変抵抗素子からなることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
  8. 前記メモリセルは、複数の前記行選択線と複数の前記列選択線の各交差個所に、夫々1つずつ配置されていることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
  9. 前記第1電圧が前記第2電圧より低電圧である場合、前記列読出し電圧供給回路と前記行読出し電圧供給回路は、夫々飽和領域で動作するPチャネルMOSFETを介して前記第2電圧を供給することを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
  10. 前記センス回路は、
    選択された前記行選択線を流れる電流と、
    選択された前記メモリセルの電気抵抗が高抵抗状態にある高抵抗メモリセルの読出し時において選択された前記行選択線を流れる電流が前記メモリセルアレイの他の非選択の前記メモリセルの電気抵抗状態の分布パターンに依存して最大状態となる第1電流状態と、選択された前記メモリセルの電気抵抗が低抵抗状態にある低抵抗メモリセルの読出し時において選択された前記行選択線を流れる電流が前記メモリセルアレイの他の非選択の前記メモリセルの電気抵抗状態の分布パターンに依存して最小状態となる第2電流状態の中間状態の電流と、
    を比較可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
  11. 前記センス回路は、
    選択された前記行選択線を流れる電流を読出し電圧レベルに変換する第1電流電圧変換回路部と、
    前記第1電流状態を近似的に実現する第1リファレンス電流発生回路と、
    前記第2電流状態を近似的に実現する第2リファレンス電流発生回路と、
    前記第1電流状態と前記第2電流状態の中間状態の電流をリファレンス電圧レベルに変換する第2電流電圧変換回路部と、
    前記読出し電圧レベルと前記リファレンス電圧レベルを比較する比較回路と、
    を備えてなることを特徴とする請求項10に記載の半導体記憶装置。
  12. 前記センス回路は、1段または複数段のインバータ回路のみで構成されることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
  13. 前記センス回路は、
    選択された前記行選択線を流れる電流を電圧に変換した読出し電圧と、選択された前記メモリセルの電気抵抗が高抵抗状態にある高抵抗メモリセルの読出し時において選択された前記行選択線を流れる電流が前記メモリセルアレイの他の非選択の前記メモリセルの電気抵抗状態の分布パターンに依存して最大状態となる第1電流状態を電圧に変換した第1電圧とを比較する第1比較回路と、
    前記読出し電圧と、選択された前記メモリセルの電気抵抗が低抵抗状態にある低抵抗メモリセルの読出し時において選択された前記行選択線を流れる電流が前記メモリセルアレイの他の非選択の前記メモリセルの電気抵抗状態の分布パターンに依存して最小状態となる第2電流状態を電圧に変換した第2電圧とを比較する第2比較回路と、
    前記第1比較回路の出力電圧と前記第2比較回路の出力電圧とを比較する第3比較回路と、
    を備えて構成されていることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
  14. 前記第1電流状態を近似的に実現する第1リファレンス電流発生回路と、前記第2電流状態を近似的に実現する第2リファレンス電流発生回路とを備え、
    前記第1リファレンス電流発生回路と前記第2リファレンス電流発生回路の夫々は、前記メモリセルと同じ前記可変抵抗素子からなるリファレンスメモリセルを備えてなる前記メモリセルアレイと等価な構成のリファレンスメモリセルアレイと、前記列読出し電圧供給回路と等価な構成のリファレンス列読出し電圧供給回路と、前記行読出し電圧供給回路と等価な構成のリファレンス行読出し電圧供給回路と、を備え、
    前記第1リファレンス電流発生回路の前記リファレンスメモリセルアレイにおける前記リファレンスメモリセルの電気抵抗状態の分布パターンは、選択された前記リファレンスメモリセルアレイの行選択線を流れる電流が前記第1電流状態となる第1分布パターンに設定され、
    前記第2リファレンス電流発生回路の前記リファレンスメモリセルアレイにおける前記リファレンスメモリセルの電気抵抗状態の分布パターンは、選択された前記リファレンスメモリセルアレイの行選択線を流れる電流が前記第2電流状態となる第2分布パターンに設定されていることを特徴とする請求項10または11に記載の半導体記憶装置。
  15. 前記第1分布パターンは、1本の行選択線に接続する1行の前記リファレンスメモリセル、及び、1本の列選択線に接続する1列の前記リファレンスメモリセルが高抵抗で、前記高抵抗のリファレンスメモリセル領域を除く領域の前記リファレンスメモリセルが低抵抗である分布パターンであり、
    前記第2分布パターンは、1本の行選択線に接続する1行の前記リファレンスメモリセル、及び、1本の列選択線に接続する1列の前記リファレンスメモリセルが低抵抗で、前記低抵抗のリファレンスメモリセル領域を除く領域の前記リファレンスメモリセルが高抵抗である分布パターンであることを特徴とする請求項14に記載の半導体記憶装置。
  16. 読出し時において、少なくとも選択された前記行選択線に対して、供給した電圧レベルの変位を抑制する行電圧変位抑制回路を備え、
    前記第1分布パターンにおける前記高抵抗のリファレンスメモリセルは、前記行電圧変位抑制回路に最も近い行選択線と前記列電圧変位抑制回路に最も近い列選択線に接続され、
    前記第2分布パターンにおける前記低抵抗のリファレンスメモリセルは、前記行電圧変位抑制回路に最も遠い行選択線と前記列電圧変位抑制回路に最も遠い列選択線に接続されていることを特徴とする請求項15に記載の半導体記憶装置。
  17. 前記リファレンスメモリセルアレイの前記リファレンスメモリセル、前記行選択線、及び、前記列選択線の各個数は、前記メモリセルアレイの前記メモリセル、前記行選択線、及び、前記列選択線の対応する各個数と同じであることを特徴とする請求項1416の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
  18. 前記第1分布パターンは、1本の行選択線に接続する1行の前記リファレンスメモリセル、及び、1本の列選択線に接続する1列の前記リファレンスメモリセルが高抵抗で、前記高抵抗のリファレンスメモリセル領域を除く領域の前記リファレンスメモリセルが低抵抗である分布パターンであり、
    前記第2分布パターンは、1本の行選択線に接続する1行の前記リファレンスメモリセル、及び、1本の列選択線に接続する1列の前記リファレンスメモリセルが低抵抗で、前記低抵抗のリファレンスメモリセル領域を除く領域の前記リファレンスメモリセルが高抵抗である分布パターンであることを特徴とする請求項17に記載の半導体記憶装置。
  19. 前記メモリセルアレイを複数備え、
    複数の前記メモリセルアレイの内の少なくとも2つの前記メモリセルアレイに対する前記センス回路が、前記第1リファレンス電流発生回路と前記第2リファレンス電流発生回路を共通に利用することを特徴とする請求項1114151617及び18の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
  20. 前記可変抵抗素子は、ペロブスカイト構造を有する金属酸化物、遷移金属を含む金属酸化物、カルコゲナイド化合物、STO(SrTiO)またはSZO(SrZrO)またはSRO(SrRuO)等の金属酸化物と金属微粒子、フッソ樹脂系材料、導電性ポリマ、及び、スピン依存トンネル接合素子の中から選択される材料で構成されることを特徴とする請求項1〜19の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
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