JP4176726B2 - コモンモードチョークコイル - Google Patents

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Description

本発明はコモンモードチョークコイルに関する。
近年、パソコン等における高速インターフェイスであるUSB2.0規格や、デジタルビデオ等のデジタル映像・音声入出力インターフェイスであるHDMI規格では、高周波の伝送信号が用いられている。この伝送信号の高周波化に伴って、位相が180°異なる信号を二本の導線に流し、ノイズの影響を受け難くて信号のエラーが少ない差動伝送方式による信号の伝送が行われている。
しかし現実には、例えば二本の導線の通信特性の違いが原因となってコモンモードのノイズ電流が発生し、導線をアンテナとしてノイズを放射する場合があり、このノイズを低減するコモンモードチョークコイルとして、例えば特許文献1に示されるコイル部品が開示されている。
また、高周波の伝送信号を用いるインターフェイスに使用されるコイル部品では、その特性インピーダンスを決定するために、コイル部品のインダクタンスの他に線間容量が顕著に関係している。
特開2003−133148号公報
しかし、特許文献1に示されるコイル部品では、導線を巻芯部に巻回する際の位置決めとなる部分がないため、導線の巻回が均一にならず、線間容量にはばらつきが発生していた。よって、コイル部品の特性インピーダンスにもばらつきが生じていた。
このばらつきを低減するために、本発明の発明者は、線間容量が二本の導線の距離に応じて変化することを見出した。そこで、本発明は、導線の間隔を一定に保つことにより、特性インピーダンスのばらつきを低減したコモンモードチョークコイルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、柱状の巻芯部と巻芯部の両端に設けられた第一鍔部及び第二鍔部とを備えたコアと、巻芯部の表面に互いに離間して巻回される第一導線及び第二導線と、第一鍔部に設けられて第一導線の一端が継線される第一電極及び第一鍔部に設けられて第二導線の一端が継線される第二電極と、第二鍔部に設けられて第二導線の他端が継線される第三電極及び第二鍔部に設けられて第一導線の他端が継線される第四電極とを備え、第一導線及び第二導線の巻回方向を長さ方向とし、第一電極と第二電極とのそれぞれを互いに結ぶ方向を第一幅方向とし、長さ方向と第一幅方向とに直交する方向を第一厚さ方向とするとき、巻芯部の第一鍔部側において、第一鍔部より延出された第一導線及び第二導線が巻回し始められている略第一厚さ方向の側面であって第一電極に近い側面には略第一厚さ方向全体に亘って第一切欠きが形成され、第一導線及び第二導線は第一切欠き内に離間した状態で並んで配置され、該第一切欠きから該第二切欠きの間での該第一導線と該第二導線との間の距離より、該第一切欠き内及び該第二切欠き内での該第一導線と該第二導線との間の距離の方が大きいコモンモードチョークコイルを提供する。
このような構成によると、巻芯部に巻回される導線の巻回開始位置を規定することができる。よって、巻回時に二本の導線の巻回位置がずれるのを防止し、巻回後に巻崩れが発生し難くなる。従って二本の導線間の距離の変化が起き難く、線間容量を一定に保つことができる。また第二鍔部側巻芯部と第一鍔部側巻芯部とを同様な構成とすることができる。よってコアの長さ方向の向きに関係なくコモンモードチョークコイルを製造することができ、生産性を向上させることができる。
上記構成のコモンモードチョークコイルにおいて、第一切欠きは、巻芯部と第一鍔部との連結部分に沿って形成されていることが望ましい。このような構成によると、巻芯部の第一鍔部側端部から導線を巻回することができ、巻芯部を有効に利用することができる。また第一鍔部と巻芯部との連結部分を第一切欠きの一部分とすることができるため、コアの形状を単純化することができ、コア成型が容易になる。
また第一切欠きには、第一鍔部側の第一角部と反第一鍔部側の第二角部とが略第一厚さ方向に延びて提供され、第一導線は、第一電極から第一角部に沿って配置され、第二導線は第二電極から第二角部に沿って配線されていることが好ましい。このような構成によると、二本の導線の配置をより正確にすることができ、より正確に線間容量を一定に保つことができる。
また第二切欠きは、巻芯部と第二鍔部との連結部分に沿って形成されていることが好ましい。このような構成によると、巻芯部の第二鍔部側端部まで導線を巻回することができ、巻芯部を更に有効利用することができる。
また第二切欠きには、第二鍔部側の第三角部と反第二鍔部側の第四角部とが略第二厚さ方向に延びて提供され、第二導線は第三角部に沿って配置されて第三電極に継線され、第一導線は第四角部に沿って配置されて第四電極に継線されていることが好ましい。このような構成によると、巻回開始位置と巻回終了位置との両位置で二本の導線の配置を正確にすることができ、更に正確に線間容量を一定に保つことができる。
また第一鍔部には、第一電極の巻回方向直下流側に位置する第一掛止部と、第一幅方向において第一掛止部と離間し第二電極の巻回方向直下流側に位置する第二掛止部とが設けられ、第一電極から延出される第一導線は第一掛止部に掛止されて第一角部に沿って配置され、第二電極から延出される第二導線は第二掛止部に掛止されて第二角部に沿って配置され、第二鍔部には、第三電極の巻回方向直上流側に位置する第三掛止部と、第二幅方向において第三掛止部と離間し第四電極の巻回方向直上流側に位置する第四掛止部とが設けられ、第三角部から延出される第二導線は第三掛止部に掛止されて第三電極に継線され、第四角部から延出される第一導線は第四掛止部に掛止されて第四電極に継線されることが好ましい。このような構成によると、電極から巻芯部へと延出される導線の位置をより正確に所定の位置に保つことができる。
また、巻芯部の表面には、複数の凸部が設けられ、第一導線及び第二導線は互いに離間しつつ隣り合う凸部間を通過して巻回されていることが好ましい。このような構成によると、導線を巻芯部に巻回する際に、隣り合う凸部の間に二本の導線の1ターン分を順次巻回することができ、導線の1ターン毎を凸部により区画することができる。よって導線の1ターン毎の距離を凸部により制御することができる。導線の1ターン毎の距離を制御できることにより、導線の1ターン毎の線間容量を制御することができる。
また第一導線及び第二導線が巻芯部に巻回された状態で、第一導線と第二導線との間隔が略均一であると共に、第一導線及び第二導線が巻芯部に巻回される間隔が略均一であることが好ましい。このような構成によると、線間容量が一定とすることができる。
本発明のコモンモードチョークコイルによれば、線間容量が一定となるため、特性インピーダンスのばらつきが低減されたコモンモードチョークコイルを提供することができる。
本発明の実施の形態によるコイル部品について図1から図4を参照しながら説明する。図1に示されるコモンモードチョークコイル1は、ドラム型形状のコア2と、第一導線6及び第二導線7と、第一電極部8及び第二電極部9とから主に構成されている。
コア2は磁性体であって長手方向に直交する断面が略長方形の巻芯部3と、巻芯部3長手方向の一端と他端とに設けられた略同一形状の第一鍔部4及び第二鍔部5とから構成されている。また図2に示されるように、巻芯部3の長手方向であって第一導線6及び第二導線7の巻回方向をx軸方向、巻芯部の幅方向であって後述の第一電極8Aと第二電極8Bとを互いに結ぶ方向をy軸方向(第一、第二幅方向)、及び図3に示されるように、巻芯部3の厚さ方向であってx軸方向、y軸方向に直交する方向をz軸方向(第一、第二厚さ方向)と定義して説明する。
巻芯部3は、図2及び図3に示されるように、幅方向面である第一面31と、第一面31の反対面である第二面32と、第一面31と第二面32との間に設けられた厚さ方向面である第一側面33と第二側面34と、から構成されている。また第一面31と第二面32とは、互いに略平行であり、第一側面33と第二側面34とも互いに略平行である。よって巻芯部3のy−z平面断面は、略長方形となる。
図2及び図3に示されるように、第一側面33の第一側面33と後述の背面42とが交わる部分付近は、略z軸方向全体に亘ってその表面が第二側面34方向に若干凹んだ第一切欠き33aが形成されている。第一切欠き33aと背面42との連結部には第一角部33bが提供されており、第一側面33と第一切欠き33aとの連結箇所には第一切欠き33aと第一側面33との段差である第二角部33cが形成されている。図2に示されるように、第二側面34の第二側面34と後述の背面52とが交わる部分付近にも、第一切欠き33aと同様の第二切欠き34aが形成されている。第二切欠き34aと背面52との連結部には第三角部34bが提供されており、第二側面34と第二切欠き34aとの連結箇所には第二切欠き34aと第二側面34との段差である第四角部34cが形成されている。
図2及び図3に示されるように、第一面31のy方向略中心には、x軸方向に均等な間隔で整列した複数の第一凸部31A〜31Dが設けられている。また第二面32のy方向略中心にも、x軸方向に均等な間隔で整列した複数の第二凹部32A〜32Cが設けられている。これら第一凸部31A〜31D及び第二凸部32A〜32Cは、何れも、略同一形状で、基端側の断面積が先端側の断面積より大きくオーバーハングのない山形形状をなしており(図3)、その表面は巻芯部3の表面に対して斜面を形成している。
図3に示されるように、x軸方向において、第二凸部32Aは、第一凸部31Aと第一凸部31Bとの間の略中間位置になるように配置されている。また図2及び図4に示されるように、第一凸部31Aと第一凸部31Bとの間が第一領域3A、第二凸部32Aと第二凸部32Bとの間が第二領域3B、第一凸部31Bと第一凸部31Cとの間が第三領域3C、第二凸部32Bと第二凸部32Cとの間が第四領域3D、及び第一凸部31Cと第一凸部31Dとの間が第五領域3Eと規定されている。
第一鍔部4は、図2及び図3に示されるように、x軸方向に直交する正面41及び背面42と、y軸方向に直交する第一側面43及び第二側面44と、z軸方向に直交する頂面45及び底面46と、から規定される略直方体より構成されている。同様に第二鍔部5も正面51及び背面52と、y軸方向に直交する第一側面53及び第二側面54と、z軸方向に直交する頂面55及び底面56から規定される略直方体より構成されている。
図2に示されるように、頂面45には、頂面45におけるx軸方向の略中心位置から巻芯部3の方へ向かって傾斜する一対の第一溝部45a、第二溝部45bが形成されている。第一溝部45aと第二溝部45bとは、頂面45のy軸方向中心を通るx軸に対して対称な構成となっている。また頂面45の第一溝部45aにより形成される段差であってy軸方向において第一側面33に近い側の段差には第一掛止部45Aが規定されている。また第二溝部45bと第一溝部45aとの間に形成される段差には第二掛止部45Bが規定されている。
同様に第二鍔部5の頂面55にも、頂面55におけるx軸方向の略中心位置から巻芯部3の方へ向かって傾斜する一対の第三溝部55a、第四溝部55bが形成されており、第三溝部55aと第四溝部55bとは、頂面55のy軸方向中心を通るx軸に対して対称な構成となっている。また頂面55の第三溝部55aにより形成される段差であってy軸方向において第二側面34に近い側の段差には第三掛止部55Aが規定されている。また第四溝部55bと第三溝部55aとの間に形成される段差には第四掛止部55Bが規定されている。
第一電極部8は、y軸方向に並んで第一側面43側に第一電極8A、第二側面44側に第二電極8Bを有している。図1に示されるように、これら第一電極8Aと第二電極8Bとは頂面45と正面41とに跨ってメッキにより形成されている。また頂面45において、第一電極8Aの一部は、第一溝部45a内にも形成されており、同様に第二電極8Bの一部も第二溝部45b内に形成されている。第一電極部8の頂面45部分が第一導線6及び第二導線7との継線部分となる。
図2に示されるように、第一電極部8と同様に第二電極部9は、y軸方向に並んで第一側面53側に第三電極9A、第二側面54側に第四電極9Bを有している。これら第三電極9Aと第四電極9Bとは頂面55と正面51とに跨ってメッキにより形成されている。また頂面55において、第三電極9Aの一部は、第三溝部55a内にも形成されており、同様に第四電極9Bの一部も第四溝部55b内に形成されている。第二電極部9の頂面55部分が第一導線6及び第二導線7との継線部分となる。尚、第二鍔部5は第一鍔部4と略同じ形状であって巻芯部3を挟んで対称な形状に形成されているため、第一電極8Aと第二電極8Bとを互いに結ぶ方向と、第三電極9Aと第四電極9Bとを互いに結ぶ方向とは、略同じ方向になる。
図2に示されるように、第一導線6は、その一端6Aが第一電極8Aに継線されると共に第一溝部45a内に配置されて第一掛止部45Aに掛止される。そして背面42上に配置されて第一切欠き33a側へ延出され、第一角部33bに沿わせて第一切欠き33a内に配置されて巻芯部3に巻回し始められる。
第二導線7は、その一端7Aが第二電極8Bに継線されると共に第二溝部45bに配置されて第二掛止部45Bに掛止される。そして第一面31の第一凸部31A近傍に沿って第一切欠き33a側へ延出され、第二角部33cに沿って第一切欠き33a内に配置されて巻芯部3に巻回し始められる。第一導線6が第一角部33bに沿って巻回され、第二導線7が第二角部33cに沿って巻回されることにより、第一導線6及び第二導線7の巻回開始位置を正確に規定することができる。また第一掛止部45A、第二掛止部45Bに掛止された後に第一導線6及び第二導線7が第一切欠き33aに配置されることにより、継線箇所から第一切欠き33aまでの間においても第一導線6及び第二導線7の配置を正確にすることができる。
図4に示されるように、第二角部33cに沿って配置された第二導線7は、第二面32表面であって第二凸部32Aの第一鍔部4側に沿って配線され、第二側面34を介して第一面31側に巻回される。更に図2に示されるように、第一側面33側から巻回されてきた第二導線7は、第一面31表面であって第一領域3A内に延出され、第一凸部31Bと当接するように配線されて、第一側面33を介して第二面32側に巻回される。
また図4に示されるように、第一角部33bに沿って配置された後の第一導線6は、第二面32表面に配線され、第二側面34を介して第一面31側に巻回される。更に図2に示されるように、第二側面34側から巻回されてきた第一導線6は、第一面31表面であって第一領域3A内に延出され、第一凸部31Bと当接するように配線されて、第二面32側に巻回される。
第一凸部31Aと第一凸部31Bとの間の間隔は一定の距離であり、第一凸部31Aと第一凸部31Bとは、同じ形状であるため、第一領域3A内での第一導線6と第二導線7との間の距離は、一定の距離に保たれる。
図4に示されるように、第一領域3Aから第二側面34を介して第二面32にまで巻回された第二導線7は、第二面32表面であって第二領域3B内に延出され、第二凸部32Bに当接するように配線されて第二側面34を介して第一面31側に巻回される。また第一領域3Aから第一側面33を介して第二面32にまで巻回された第一導線6も第二面32表面であって第二領域3B内に延出され、第二凸部32Aに当接するように配線されて第二側面34を介して第一面31側に巻回される。
この第二領域3Bは、第二凸部32Aと第二凸部32Bとの間の距離が第一凸部31Aと第一凸部31Bとの間の距離と等しく、その形状は第一凸部31Aと同じ形状であるため、第一領域3Aと略同形状である。よって第一導線6と第二導線7との間の距離も、第一領域3Aにおける第一導線6と第二導線7との間の距離と同じになる。
同様に第三領域3C、第四領域3D、及び第五領域3Eも第一領域3Aと略同じ形状であるため、第三領域3C、第四領域3D、及び第五領域3E内での第一導線6と第二導線7との距離も同値に保たれる。よって各領域内における第一導線6と第二導線7とは、巻芯部3に巻回される際に、x方向における距離が一定に保たれ、いわゆるスペース巻きが形成される。
図2に示されるように、第一面31上の第一領域3Aと第三領域3Cと第五領域3Eとは、同形状の第一凸部31B及び第一凸部31Cとで区画されており、図4に示されるように、第二面32上の第二領域3Bと第四領域3Dとは、第二凸部32Bで区画されている。第一凸部31A〜31Dと第二凸部32A〜32Cとは全て略同形状であるため、隣り合う各領域間の距離も略等しくなる。
また各領域内において、第一導線6及び第二導線7は各領域を区画する凸部に当接して設けられているため、第一領域3Aに配置される第一導線6及び第二導線7と第三領域3Cに配置される第一導線6及び第二導線7との間の距離と、第三領域3C配置される第一導線6及び第二導線7と第五領域3Eに配置される第一導線6及び第二導線7との間の距離とは略等しくなる。また第一領域3Aに配置される第一導線6及び第二導線7と第三領域3Cに配置される第一導線6及び第二導線7との間の距離と、第二領域3Bに配置される第一導線6及び第二導線7と第四領域3Dに配置される第一導線6及び第二導線7との間の距離とも略等しくなる。
よって、第一導線6及び第二導線7が巻芯部3に巻回される際に、第一導線6及び第二導線7を一組とした1ターン毎の距離は、少なくとも第一領域3Aから第五領域3Eまでの間で一定の値となる。
図4に示すように、第五領域3Eより延出された第二導線7は、第一側面33を介して第二面32側へ巻回され、第二面32表面を第二切欠き34a側に向けて延出され、第三角部34b位置に配置される。そして第二導線7は、第三角部34bに沿って第二切欠き34a内に配置され、図2に示されるように、背面52上に配置されて第三掛止部55Aに掛止される。そして第三溝部55a内に配置されて第三電極9A側へ延出され、他端7Bが第三電極9Aに継線される。
また図4に示すように、第五領域3Eより延出された第一導線6は、第一側面33を介して第二面32側へ巻回され、第二面32表面の第二凸部32Cの第二鍔部5側に沿って第二切欠き34a側に向けて延出され、第三角部34b位置に配置される。そして第一導線6は、第二角部34cに沿って第二切欠き34a内に配置され、図2に示されるように、第一面31の第一凸部31Dに沿って配置されて、第四掛止部55Bに掛止される。そして第四溝部55b内に配置されて第四電極9B側へ延出され、他端6Bが第四電極9Bに継線される。第一導線6が第四角部34cに沿って巻回されて継線され、第二導線7が第三角部34bに沿って巻回されて継線されることにより、第一導線6及び第二導線7の巻回終了位置を正確に規定することができる。また第二切欠き34aより延出された第一導線6及び第二導線7は、第四掛止部55B及び第三掛止部55Aに掛止されてから継線されるため、継線箇所から第二切欠き34aまでの間においても第一導線6及び第二導線7の配置を正確にすることができる。
また、第一導線6及び第二導線7を巻芯部3に巻回する際に、例えば第一導線6が第一凸部31A上に巻回される場合がある。しかし、第一凸部31Aの表面は斜面であるため、第一導線6は第一凸部31Aの表面を滑り、第一凸部31Aと第一面31とが交わる箇所である第一凸部31Aの麓に配置される。よって、僅かに第一凸部31A〜31D及び第二凸部32A〜32Cに掛かるように第一導線6及び第二導線7を巻芯部3に巻回することにより、第一凸部31A〜31D及び第二凸部32A〜32Cの麓に第一導線6及び第二導線7が正確に当接するように巻回することができる。
以上の構成によるコモンモードチョークコイル1では、巻芯部3への巻始め位置と巻終わり位置とを正確に規定することが可能となるため、各製品間の特性のばらつきを低減することができる。またコモンモードチョークコイル1は、第一鍔部4と第二鍔部5との形状が等しく、x−y平面上において巻芯部3の中心位置を中心軸として点対称な形状である。これによりコモンモードチョークコイル1の製造時に、x軸方向の位置関係において、巻芯部3の両端に設けられた一対の鍔部は、何れの鍔部が第一鍔部4となっても良い。よって製造時においてコア2のx軸方向について整列させる必要が無くなるため、不要な手間が省略でき、生産性を向上させることができる。
コモンモードチョークコイル1の線間容量は、第一導線6と第二導線7との間の距離、及び第一導線6及び第二導線7の1ターン毎の距離に応じて変化するが、当該実施の形態のコモンモードチョークコイル1では、各製品間でこれらの距離が一定に保たれているため、線間容量が略一定のコモンモードチョークコイルを提供することができる。またコモンモードチョークコイルの特性インピーダンスは線間容量に応じて変化するが、第一導線6と第二導線7との間の距離及び第一導線6及び第二導線7の1ターン毎の距離が一定に保たれて各製品間の線間容量のばらつきを低減することができるため、各製品間で特性インピーダンスが一定のコモンモードチョークコイルを提供することができる。よって、各製品間における特性インピーダンスのばらつきが低減された、特定の周波数を好適に排除するコモンモードチョークコイルを提供することができる。
本発明によるコイル部品は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、凸部を設けない形状のコアを用いてもよい。この場合であっても少なくとも巻芯部の導線の巻始め位置と巻終わり位置とは正確に規定されるため、各製品間における特性のばらつきを低減することができる。また導線の巻始め位置と巻終わり位置とが切欠き内に有るため、巻始め位置と巻終わり位置とでの導線のずれが生じ難く、製品となった後であっても振動等の外因による導線のずれが生じることを抑制している。
本発明の実施の形態に係るコモンモードチョークコイルの斜視図。 本発明の実施の形態に係るコモンモードチョークコイルの平面図。 本発明の実施の形態に係るコモンモードチョークコイルの側面図。 本発明の実施の形態に係るコモンモードチョークコイルの底面図。
符号の説明
1・・コモンモードチョークコイル 2・・コア 3・・巻芯部
3A〜3E・・第一領域〜第五領域 31・・第一面 31A〜31D・・第一凸部
32・・第二面 32A〜32C・・第二凸部
33・・第一側面 33a・・第一切欠き 33b・・第一角部 33c・・第二角部
34・・第二側面 34a・・第二切欠き 34b・・第三角部 34c・・第四角部
4・・第一鍔部 41・・正面 42・・背面 43・・第一側面 44・・第二側面
45・・頂面 45A・・第一掛止部 45B・・第二掛止部 45a・・第一溝部
45b・・第二溝部 46・・底面
5・・第二鍔部 51・・正面 52・・背面 53・・第一側面 54・・第二側面
55・・頂面 55A・・第三掛止部 55B・・第四掛止部 55a・・第三溝部
55b・・第四溝部 56・・底面
6・・第一導線 7・・第二導線 8・・第一電極部 8A・・第一電極
8B・・第二電極 9・・第二電極部 9A・・第三電極 9B・・第四電極

Claims (8)

  1. 柱状の巻芯部と該巻芯部の両端に設けられた第一鍔部及び第二鍔部とを備えたコアと、該巻芯部の表面に互いに離間して巻回される第一導線及び第二導線と、該第一鍔部に設けられて該第一導線の一端が継線される第一電極及び該第一鍔部に設けられて該第二導線の一端が継線される第二電極と、該第二鍔部に設けられて該第二導線の他端が継線される第三電極及び該第二鍔部に設けられて該第一導線の他端が継線される第四電極とを備え、
    該第一導線及び該第二導線の巻回方向を長さ方向とし、該第一電極と該第二電極とのそれぞれを互いに結ぶ方向を第一幅方向とし、該長さ方向と該第一幅方向とに直交する方向を第一厚さ方向とするとき、該巻芯部の該第一鍔部側において、該第一鍔部より延出された該第一導線及び該第二導線が巻回し始められている略該第一厚さ方向の側面であって該第一電極に近い側面には略該第一厚さ方向全体に亘って第一切欠きが形成され、
    該第三電極と該第四電極とのそれぞれを互いに結ぶ方向を第二幅方向とし、該長さ方向と該第二幅方向とに直交する方向を第二厚さ方向とするとき、該第一導線及び該第二導線が巻回し終える略該第二厚さ方向の側面であって該第三電極に近い側面には、略該第二厚さ方向全体に亘って第二切欠きが形成され、
    該第一導線及び該第二導線は該第一切欠き内及び該第二切欠き内のそれぞれに離間した状態で並んで配置され
    該第一切欠きから該第二切欠きの間での該第一導線と該第二導線との間の距離より、該第一切欠き内及び該第二切欠き内での該第一導線と該第二導線との間の距離の方が大きいことを特徴とするコモンモードチョークコイル。
  2. 該第一切欠きは、該巻芯部と該第一鍔部との連結部分に沿って形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコモンモードチョークコイル。
  3. 該第一切欠きには、該第一鍔部側の第一角部と反第一鍔部側の第二角部とが略第一厚さ方向に延びて提供され、該第一導線は、該第一電極から該第一角部に沿って配置され、該第二導線は該第二電極から該第二角部に沿って配線されていることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のコモンモードチョークコイル。
  4. 該第二切欠きは、該巻芯部と該第二鍔部との連結部分に沿って形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一に記載のコモンモードチョークコイル。
  5. 該第二切欠きには、該第二鍔部側の第三角部と反第二鍔部側の第四角部とが略第二厚さ方向に延びて提供され、該第二導線は該第三角部に沿って配置されて該第三電極に継線され、該第一導線は該第四角部に沿って配置されて該第四電極に継線されていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一に記載のコモンモードチョークコイル。
  6. 該第一鍔部には、該第一電極の巻回方向直下流側に位置する第一掛止部と、該第一幅方向において該第一掛止部と離間し該第二電極の巻回方向直下流側に位置する第二掛止部とが設けられ、該第一電極から延出される該第一導線は該第一掛止部に掛止されて該第一角部に沿って配置され、該第二電極から延出される該第二導線は該第二掛止部に掛止されて該第二角部に沿って配置され、
    該第二鍔部には、該第三電極の巻回方向直上流側に位置する第三掛止部と、該第二幅方向において該第三掛止部と離間し該第四電極の巻回方向直上流側に位置する第四掛止部とが設けられ、該第三角部から延出される該第二導線は該第三掛止部に掛止されて該第三電極に継線され、該第四角部から延出される該第一導線は該第四掛止部に掛止されて該第四電極に継線されることを特徴とする請求項5に記載のコモンモードチョークコイル。
  7. 該巻芯部の表面には、複数の凸部が設けられ、該第一導線及び該第二導線は互いに離間しつつ隣り合う該凸部間を通過して巻回されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一に記載のコモンモードチョークコイル。
  8. 該第一導線及び該第二導線が該巻芯部に巻回された状態で、該第一導線と該第二導線との間隔が略均一であると共に、該第一導線及び該第二導線が該巻芯部に巻回される間隔が略均一であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一に記載のコモンモードチョークコイル。
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