JP4174983B2 - 布状物で補強されたケミカルレース用基布とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はケミカルレース用基布とその製造方法に関し、特に、ケミカルレース用ランダムウェブ不織布を、溶剤によって溶解する糸よりなる布状物で補強されたケミカルレース用基布であり、坪量の小さい基布であるにもかかわらず、機械的物性にも優れているケミカルレース用基布とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
レースとは、糸をより合わせたり、組み合わせたり、あるいは刺繍などにより作る豊富な孔のある布である。そのレースの製造方法の一つとして、基布に溶剤溶解性のある布を用い、基布の上から刺繍レース機で刺繍を施し、その後に基布を溶解して、刺繍糸のみを残す、ケミカルレース法と呼ばれる製法があり、そこで使用される基布は、ケミカルレース用基布と呼ばれている。
ケミカルレース用基布としては、水溶性糸からなる織物が主として使用されてきた。そのケミカルレース用織物は、細い糸を密に織る必要がある。しかし通常は、織機にかけるために、糸にたて糸糊付けを施す必要があるが、ケミカルレース用織物では、糸が水溶性であるため、その糊付けや織った後の糊抜きなどが困難であり、非常に作業性の悪い製織を余儀なくされている。また、水溶性糸そのものが高価である。したがって、ケミカルレース用基布としての織物は高価であり、また織上がった布が硬く、刺繍針が折れやすい等の欠点があり、簡便で安価な基布が求められていた。それらの中に、アルカリ溶解性繊維を使用したものもある(特開平7−197387)。
【0003】
ケミカルレース用織物が高価で硬いという欠点を克服するために、ランダムウェブ不織布の形態でのケミカルレース用不織布が種々試みられてきた(特開平7−54257号、特開平8−158224号、特開平11−217759号)。これらの従来のケミカルレース用不織布において、坪量の小さいランダムウェブ不織布は、コストも安く、柔軟で取り扱い易く、また溶解が楽であり、溶解後の洗浄等の処置も簡便で良い。しかし、坪量が小さいと、引張強力や引裂強力などの機械的強度が小さく、特に、ケミカルレース用基布において好まれる柔軟な不織布においては、これらの機械的物性の欠如は、致命的となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来のケミカルレース用織物やランダムウェブ不織布がもつ欠点を除くためになされたものであって、その目的とするところは、柔軟な低坪量のランダムウェブ不織布であっても、刺繍等の工程での機械的な強度に耐えるものにする簡便で安いケミカルレース用基布を提供することにある。
さらに他の目的は、布状物で補強されたケミカルレース用不織布の製造方法においても、別工程での貼り合わせ工程を必要とせず、簡便でコストの安い手段を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため鋭意研究を進めた結果、以下のような解決手段に到達した。
本発明は、水溶性糸またはアルカリ溶解性糸よりなる織物、編物、糸の直交不織布や多軸積層不織布の内から選ばれた布状物と、その布状物に積層され接合されている、水溶性繊維またはアルカリ溶解性繊維よりなるランダムウェブ不織布とを含む、布状物で補強されたケミカルレース用基布に関する。
さらに本発明は、上記の糸の直交不織布または多軸積層不織布の製造工程において、その直交不織布または多軸積層不織布にランダムウェブ不織布を接合させる、布状物により補強されたケミカルレース用基布の製造方法に関する。
さらに本発明は、ランダムウェブ不織布の製造工程において、上記の布状物を積層接合する、布状物により補強されたケミカルレース用基布の製造方法に関する。
【0006】
本発明において、布状物として使用されるのは、織物、編物(ニット類)、直交不織布、多軸積層不織布の内から選ばれる。織物は、従来使用されていたケミカルレース用織物のように、インチ当たり数十本から百本以上にわたる密な織物ではなく、インチ当たり数本から十数本のガーゼのような粗い織物である。この織物としては、近年開発された3軸織物、4軸織物もある。編物は、織物よりも生産性が良いため、産業用資材としても多用されている。ケミカルレース用基布は、特に緯方向の強さや耐クリープ性が要求されるので、編物においては、ラッシェル機やトリコット機等による緯糸挿入経編が特に望ましいが、他の編み方でもよく、マリモ機等による編物にも適用される。またその網目は、織物の場合と同様、コストの低減や製品の柔らかさ等のため、また、溶解に要する坪量を小さくする必要から、粗い組織のものが使用される。
【0007】
糸の直交不織布とは、直交積層不織布ともよばれ、タテ糸とヨコ糸が直交し、接合点を接着固定した不織布であり、本出願人によってなされた特公昭51−9067号、また、フランスのシャバノ社等で開発された技術(フランス特許79765号、フランス特許1208968号、特公昭47−14791号、特公昭51−2543号、特開昭51−78879号等)があり、また別の技術として、USP3041230号、USP2797728号、特公昭47−49796号、実公昭40−35506号等もある。
【0008】
糸の多軸積層不織布とは、斜交する糸とタテ糸またはヨコ糸が接着接合した不織布であり、直交不織布と異なるのは、斜交する糸が含まれていることを特徴とする。糸の多軸積層不織布の製造方法としては、本出願人によってなされた特公昭62−54904号、特公平1−24903号、特公平3−80911号、特開平8−209518号等があるが、これらに限定するものではなく、タテ糸またはヨコ糸と斜交する糸が接着接合された不織布であればよい。多軸積層不織布としては、3軸、4軸、5軸等の斜交積層不織布がある。3軸積層不織布、または3軸不織布とは、構成するタテ(経)材に対し互いに逆方向に交差する2方向の斜交材が積層・接合された不織布をいう。4軸積層不織布、または4軸不織布とは、構成するタテ(経)材とヨコ(緯)材に対し、互いに逆方向に走行する2方向の斜交材が交差して積層・接合された不織布をいう。5軸不織布とは、タテ材に対し互いに逆方向に交差する斜交材が、角度を変えることにより、2組の斜交の組み合わせとなる場合である。
これらの直交不織布や多軸不織布では、タテ材は1軸と数えられているが、表裏にタテ材を配することもできる。
【0009】
これらの糸の直交不織布や多軸積層不織布は、織物の低生産性を改善したものであり、また、物性的にも、織物や編物のように糸が屈曲しておらず直線的に配置されているので、糸のヤング率がそのまま布の物性として現れ、紙やランダムウェブ不織布の補強として特に優れたものである。これらの直交不織布や多軸積層不織布は、相互の糸間の接合が接着剤でなされ、織物や編物のように、相互の糸間の屈曲や絡み合いによってなされていることとも異なる。本発明における直交不織布や多軸積層不織布における糸間の接合に使用される接着剤は、やはり水溶液やアルカリに対する溶解性がなければならない。このように、直交不織布や多軸積層不織布に使用される接着剤は、他の用途では、種々の弊害を生ずる場合もあるが、本発明のケミカルレース用途に使用される分野では、後述するように直交不織布や多軸積層不織布の有する接着剤がランダムウェブ不織布との接合にも使用され、一石二鳥の役割を果たす。
【0010】
このように、直交不織布や多軸積層不織布に使用される接着剤としては、水溶性繊維からなる糸に対して使用されるものとして、ポリビニルアルコール系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、カルボキシメチルセルローズ系接着剤、また織物を織機にかける際に行う、たて糸糊付の糊剤等が用いられる。また、アルカリ溶解性繊維からなる糸の接着剤としては、変性ポリエステル系樹脂より接着剤等が使用できる。接着剤の形態として、溶液溶解タイプ、エマルジョンタイプ、ホットメルトタイプ等がある。また、繊維状接着剤として、水溶性ポリビニルアルコール系接着剤繊維やアルカリ溶解性繊維の短繊維があり、ランダムウェブ不織布の乾式不織布や湿式不織布において、ウェブを構成する繊維に混合して使用する場合もある。
【0011】
本発明の布状物を構成する糸は、水溶性糸またはアルカリ溶解性糸よりなることを特徴とする。但し、布状物の耳端部等の本体部分を構成しない箇所では、そのかぎりではない。水溶性糸は、できるだけ低温溶解性を有することが望ましく、望ましくは85℃以下、最も好ましくは60℃以下である。ここで、溶解性温度とは、その温度の水中で2分間浸すことで溶解する温度をいう。アルカル溶解性は、布状物が、水酸化ナトリウム濃度10g/リットル、液温95℃で60分以内に溶解するものを云う。
【0012】
本発明に使用される水溶性糸は、ポリビニルアルコール系水溶性繊維、カルボキシメチルセルロース等のセルローズ系水溶性繊維、ポリアルキレンオキサイド系水溶性繊維等からなる糸が使用される。アルカリ溶解性糸は、ポリエチレンテレフタレート系等のポリエステル繊維からなる糸が特に有用である。また、これらの糸は、短繊維からなる紡績糸でも、長繊維からなるマルチフィラメント糸でも、繊度が小さければモノフィラメントも使用される。また、糸は薄くて表面積が稼げるように、偏平フィラメントやフラットヤーン状であること、また溶解速度を速めるため、異径断面繊維であることも望ましい。少量の糸で、強力や耐クリープ性に重点に置く場合は、無撚に近い(1m当たり数回以下の撚)のマルチフィラメントか、薄いフラットヤーンが望ましい。
【0013】
このように布状物でランダムウェブ不織布を補強するのは、ケミカルレース用不織布単体のみでは、刺繍機における刺繍針の繰り返しの突き刺し力に耐える引張強力がなく、また、応力をかけられた状態で繰り返しての刺繍針の突き刺しで引裂強力がなく、さらに、これら繰り返す突き刺しに対してケミカルレース用不織布がクリープしてしまうと云う不都合をなくすためである。この場合、ケミカルレース用不織布の坪量を大きくすることで、上記不都合を回避することもできるが、坪量が大きくなることで、コストが高くなるばかりでなく、溶解に時間がかかり、溶解液の処理に時間がかかり、さらに取り扱い性等の観点から、薄くて柔軟性が要求されるケミカルレース用基布としては不適合である。また、接着剤で硬く仕上げることでも、上記不都合を回避することもできるが、この場合は柔軟性に欠けるばかりでなく、不織布がフィルム化するため、刺繍針で穴が開き、目飛びや破断の原因となる。
本発明は、少量のヤーンを使用した目の粗い構造でありながら、ケミカルレース用ランダムウェブ不織布の特にヨコ方向を的確に補強し、ランダムウェブの引張強さ、引裂強さ、耐クリープ力を付与し、薄くて柔軟なランダムウェブ不織布を補強するものである。
【0014】
本発明のランダムウェブ不織布糸には、糸が規則的に配列した直交不織布や多軸積層不織布は、このランダムウェブ不織布には含まれず、不織布を構成する繊維がランダムである乾式不織布、湿式不織布、紡糸直結型不織布、ニードルパンチ不織布、ステッチボンド不織布等が含まれる。
乾式不織布には、カードウェブ法やエアーレイ法で形成されたウェブが含まれる。その接合方式としては、熱エンボスや熱プレスによる接合されたサーマルボンド不織布や、接着剤によるケミカルボンド不織布が含まれる。乾式不織布は、一般に柔らかく仕上げることができるので、本発明のランダムウェブ不織布として特に好ましい。しかし、ランダムウェブ不織布の単体では、引張強さが小さいので、本発明の布状物で補強することにより、理想的なケミカルレース用基布となる。なお、カードウェブは、ファイバイーがタテに配列している割合が多いが、必ずしも全てが配列しているわけではなく、斜めやヨコに配列している成分もあり、また、通常カードウェブは、スタフィングボックス等によるクリンプが掛けられているので、ミクロにみれば、繊維の個々の部分はランダム方向を向いている。したがって、本発明では、カードウェブも本発明のランダムウェブ不織布に含めて定義する。またカードウェブをウォータジェットで絡合した不織布も、ウェブ形成が乾式であるので、乾式不織布に含める。
【0015】
湿式不織布は、抄紙機を用いた製法で製造される不織布で、量産でき、坪量ムラも少ないので、ケミカルレース用不織布として優れている。しかし、硬い風合いのものになりがちであることや、引裂強さが小さいこと、水を含んだウェブを乾燥する工程で溶解や硬化が生じやすいので、製造にノウハウが必要である。この湿式不織布が薄い場合も、引張強力や引裂強力、さらに耐クリープ力が不足するので、本発明の布状物で補強して、ケミカルレース用基布として使用することができる。
【0016】
紡糸直結型不織布は、紡糸から直接に不織布とするタイプであり、スパンボンド不織布や、メルトブロー不織布やフラシュ紡糸不織布等が含まれる。スパンボンド不織布は柔らかさと強さを有し、メルトブロー不織布は繊維径が小さく極めて柔らかい不織布とすることが可能である。フラシュ紡糸不織布は、強度のある不織布とすることができる。これらの紡糸直結型不織布も、坪量を小さくしていくと、単体のみでは、ケミカルレース用基布に必要とされる引張強力や耐クリープ性を有さず、本発明の布状物で補強することにより、ケミカルレース用基布とすることができる。
【0017】
また、ニードルパンチ不織布やステッチボンド不織布も柔らかい不織布とすることができるが、坪量を小さくすると、単体ではケミカルレース用基布としての引張強さや耐クリープ力が不足するので、本発明の布状物で補強して使用することができる。
【0018】
これらのランダムウェブ不織布も、水溶性繊維あるはアルカリ溶解性繊維からなることを特徴とするが、溶解作業に支障の無い程度の少量の不溶解性繊維を含むことを妨げない。本発明におけるランダムウェブ不織布は、坪量があまり少ないものは、地合が悪く、目飛びの原因になり、あまり大きくなると、溶解の作業や溶解物の後処理の作業性が悪くなり、また基布も硬くなる不都合もある。したがって、本発明のランダムウェブ不織布の坪量は、その不織布の製造方法にもよるが、15g/m2以上であって50g/m2以下が望ましく、20g/m2であって40g/m2以下であることが最も望ましい。これらの坪量(平方メートル当たりの質量をグラムで表示したもの)の測定は、JIS L1906によって行う。
【0019】
本発明の布状物で補強されたランダムウェブ不織布は、ケミカルレース用基布として使用される。ケミカルレース用基布に要求される特性として、引張強さと引裂強さ、さらに耐クリープ力等の機械的性質、薄いこと、柔軟なこと、安価なことなどがある。
刺繍の工程では、基布に刺繍針の突き刺し抵抗がかかり、それに抵抗する引張強さが要求され、基布のヨコ方向強さが求められる。また、突き刺しにより基布に穴が開き、それにより引き裂かれるトラブルもある。また、繰り返しの突き差しによりクリープしてしまうと、刺繍の形態が崩れ、商品とならなくなる。本発明は、この機械的特性を、ランダムウェブ不織布にばかり求めず、それを補強する布状物が主として担うことを特徴とする。
また、この基布は薄く柔軟であることが望ましい。薄くて柔軟であることは、刺繍針が折れることが少なく、高級で繊細な刺繍を施すことに有利であり、また、基布を継ぎ加工する際などの作業性上も望ましい。
さらに、このケミカルレース用基布は、最終的には溶解して除去されるものであり、できるだけ安価であることが求められる。特に溶解性繊維や糸は高価であるので、できるだけ少量使用し、簡便な加工で上記目的を達成できる基布とすることが必要である。したがって、ランダムウェブ不織布は、出来るだけ薄いことが望ましく、また、補強に使用される布状物もできるだけ使用する糸の量を少なく使用することが望ましく、その意味で、直交不織布や多軸積層不織布が望ましい。
【0020】
本発明のケミカルレース用基布は、基布の坪量が小さいにもかかわらず、基布の機械的強さの大きいことを特徴とし、その基布の坪量は、20g/m2以上であって60g/m2以下が望ましく、25g/m2であって50g/m2以下であることが最も望ましい。
そしてケミカルレース用基布においては、ヨコ方向の引張強さが重要であり、しかもそれは、ランダムウェブ不織布のように20%や30%伸長時に破断する際の強さでは意味が無く、5%伸度時の引張強さが、最も重要であることが、刺繍機による試験で明確となった。本発明におけるケミカルレース用基布においては、5%伸長時のヨコ方向(巾方向)の強さは、25mm巾において、15N以上が好ましく、20N以上がさらに好ましく、25N以上が最も好ましい。
また、ケミカルレース用基布においては、引裂強さも大きいものでなくてはならない。引裂強さが小さいと、刺繍針で穴が開き、そこから引き裂かれて、破断してしまうからである。本発明におけるケミカルレース用基布においては、そのヨコ方向(巾方向)の引裂強さは、8N以上が好ましく、10N以上がさらに好ましく、15N以上が最も好ましい。
これらの測定は、JIS L1096により、引張試験は2.5cm幅、チャック間10cm、引張速度100%/分で行い、引裂試験は、シングルタング法で、中央値荷重法による値を採用した。
その他、ケミカルレース用基布には、耐クリープ力が必要であるが、上記の5%伸度における引張強さと相関があったので、全ての試料については、クリープ試験は行わなかった。
【0021】
本発明は、布状物で補強されたケミカルレース用不織布の製造方法においても特徴を有し、糸の直交不織布または多軸積層不織布の製造工程において、その直交不織布または多軸積層不織布にランダムウェブ不織布を接合させる。このことは、単に工程の省略ばかりでなく、直交不織布等の製造において、ヤーン間の接合に使用された溶解性接着剤が、そのままランダムウェブ不織布との接合の接着剤としても使用され、特別の接着剤を付与する必要もないことも特徴となる。他の接合工程において使用される溶解性接着剤は、条件により糸や不織布を溶解する性質も有するため、その使用濃度、温度、時間等に細心の注意を要し、また、接着剤の溶解等の準備、保管、接着剤付与、残液処理などに設備や人手を要する。したがって、直交不織布等の製造工程で接合することは、これらのことを省略でき、見掛け以上に種々の利点が多い。
【0022】
直交不織布や多軸積層不織布の製造工程ばかりでなく、ランダムウェブ不織布の製造工程で、ランダムウェブ不織布と布状物を接合することもできる。特に、湿式不織布では、湿式不織布製造工程では、湿式不織布の製造の際に溶解性接着剤を使用される場合があり、その際は、織物や編物等の布状物に溶解性接着剤を有していない場合も、接合接着できる。
直交不織布や多軸積層不織布では、その構成する糸間の接合に使用された溶解性接着剤がそのままランダムウェブ不織布との接合に使用される。このような接合において、糸が保有する接着剤は、水分を付与したり、温度で活性化したりして、接着性を復活させて使用することが望ましい。このように、簡単に接着性が再付与できるのも、溶解性接着剤の特徴でもある。
【0023】
本発明の布状物とランダムウェブ不織布との接合の方式には、布状物に付着している溶解性樹脂を再活性化して使用する方式以外に、熱エンボス接合、超音波接合、高周波接合、ステッチボンド接合等で行うこともできる。また、アルカリ溶解性樹脂や水溶性樹脂のホットメルト接着剤をスプレーやコート等することにより、そのホットメルト接着剤を利用した接着も可能である。通常のポリエステル変性のホットメルト樹脂は、一般にアルカリ溶解性があり、また、ポリビニルアルコール系樹脂のホットメルト接着剤も市販されている。
ランダムウェブ不織布がカードウェブやエアーレイ法ウェブ等の柔軟なランダムウェブ不織布である場合、そのランダムウェブ不織布と布状物を積層後、ウォータジェットパンチやニードルパンチにより接合することもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の例を、図面により説明する。
図1は、本発明のケミカルレース用基布の例で、ランダムウェブ不織布1が布状物2と接合されてケミカルレース用基布3を構成する。これらランダムウェブ不織布1および布状物2および接合に接合剤が使用された場合の全てが、水溶性またはアルカリ溶解性である。
図1では、単に片面に布状物2が接合してる例を示したが、他に、両面から接合する場合もあり、また、逆に布状物2を中心に両面からランダムウェブ不織布1を接合する場合もある。これらの布状物2やランダムウェブ不織布1は、必ずしも1枚で構成されているとは限らず、同一または異種の複数枚で構成されいてもよい。
【0025】
図2は、本発明のケミカルレース用不織布1を補強するのに使用される各種布状物2の例をモデル化して示す。
図2Aは、織物の例で、多数の経糸4と緯糸5が屈曲して交互に上になったり下になったりすることで、接着剤を使用しなくても一枚の布状物である織物6を構成する。織物6は、このような単純な構成の平織ばかりでなく、複雑な構成の平織や、斜文織や朱子織等の種々の組織がある。
Bは、直交不織布の例である。図の表面には、多数の緯糸7が直線的に配列しており、その裏側には、多数の経糸8が配列している。緯糸7と経糸8は接着剤で接合されて、直交不織布9を構成する。直交不織布9は、接着剤で接合しているため、粗目の組織でも、目が乱れることがなく、経方向、緯方向に糸から計算されるヤング率、強力および伸度などが、ほとんどそのまま実現し、糸の使用効率が非常によい。織物6では、糸が屈曲しているために、ヤング率が低くなり、目の乱れがあると、強力が小さくなる。なお、図Bの経糸は全て裏側に配置したが、その構成で、緯糸側をランダムウェブ不織布1と接合すると、刺繍針の突き刺し作業で、緯糸が乱れることが少ないので、そのように接合することが望ましい。但し、経糸を全て片側に配置するのではなく、例えば一本おきに表面と裏側に配置する構造とすることもできる。
図Cは、斜交する多数の斜め糸10aと10bが交差しており、その裏側に多数の経糸8が配置されている3軸積層不織布11の例である。この構造でも、斜め糸10側をランダムウェブ不織布1と接合すると、刺繍針の突き刺し作業で、斜め糸が乱れることが少ない。そしてこの場合も、経糸8を全て片側に配置するのではなく、例えば一本おきに表面と裏側に配置する構造とすることもできる。また、図Cでは、斜交角度が60度の場合を示したが、ケミカルレース用基布では、ヨコ方向の強力が強いことが望まれるので、30度や15度といった、斜交角度をさらに小さくしてヨコ方向強力をアップすることもできる。
図Dは、図Cの3軸積層不織布11に多数の緯糸7が加わった4軸積層不織布12の例であり、やはり本発明の布状物として使用できる。
図Cや図Dでは、斜交する糸と経糸や緯糸が1点で交差する例を示したが、図のように1点で交差すると厚みが増すので、交点がずれる配置に、経糸または緯糸を配置することもできる。
【0026】
図3は、直交不織布製造過程で、ケミカルレース用基布3が製造される例で、シャバノタイプ(特公昭47−14791号)の直交不織布9を製造する装置の側面からみた概念図である。一対の細長い管状の糸支持部材21a、21b(21bは、21aに隠れて、図では表示されていない)が、ヨコ方向に間隔をおいて互いに平行に配置されている。各々の糸支持部材21a、21bは、その両端に取り付けられた一対の軸受22によってフレーム23上に回転可能に取り付けられている。これらフレーム23および軸受220によって、各々の糸支持部材21a、21bが支持されている。これらの糸支持部材21a、21bは、スクリュウ溝が掘られ、互いに同じ方向に回転する。
ボビン24から緯糸7が繰り出され、一対の糸支持部材21a、21bの外側を回転する糸案内装置25により緯糸7を糸支持部材21a、21bの端部に巻き付けていく。糸案内装置25は、中空のパイプからなり、ボビン24からの緯糸7を案内する。この図では、簡便のため、糸案内装置25は1個で、反対側にバランスをとるために錘26を設けた例で示すが、錘の箇所に、通常生産速度をアップするため、別の糸案内装置を設ける。一対の糸支持部材21a、21bの各々と糸案内装置25は、モータ27の回転により、回転軸28および歯車29a、29bおよび30a、30bを通じて回転される。一対の糸支持部材21aと21bの間に巻き付けられた緯糸7が、糸支持部材21a、21bのスクリュウ溝にはめ込められ、糸支持部材21a、21bの各々の回転でニップロール31a、31bの方向に送られる。糸支持部材21a、21bの各々の間に張られた緯糸は、多数の経糸8aと8bの間に挟まれ、ニップロール31a、31bに送り込まれる。糊バス32で接着剤を付与された後、乾燥シリンダ33a、33bを経て直交不織布8が製造される。その後、乾燥シリンダ33b上で、糊が加熱されてはいるが、完全には乾燥されていないために接着性が活性な状態にあるとき、ランダムウェブ不織布1が導入され、ニップロール34で接合されて、ケミカルレース用基布3が製造され、ロール巻35の製品とされる。
【0027】
図4は、スパンボンド不織布製造装置で、ケミカルレース用基布を製造する例で、装置を側面よりみた概念図である。スパンボンドダイス41から紡出された溶剤溶解性のあるフィラメント42は、エジェクター43の多量のエアー44がノズル45を通過するその吸引力で運ばれ、循環しているコンベア46上に集積される。コンベア46により運ばれるウェブ47は、コンベアロール48とそれをニップするロール49によりニップされて、スパンボンド不織布50が製造される。このスパンボンド不織布50は、加熱シリンダ51a、51bで加熱される。加熱シリンダ51bに、布状物2が供給され、霧スプレー52により、布状物2の表面を溶剤(水またはアルカリ性溶液)で濡らす。加熱されたスパンボンド不織布50と濡れた布状物2は、熱と溶剤により布状物2の接着剤が活性化されて布状物2とスパンボンド不織布50とが接合したケミカルボンド用基布3となる。なお、布状物2が、織物6や編物のように、接着剤を有しない場合は、別工程で接着剤を付与してもよいが、図における霧スプレー52で、接着剤液を霧化して付与すると、霧化により接着剤の濃度が高まり、布状物を溶解する能力が減退するので、布状物2とランダムウェブ不織布1が溶解されることを、防止することができ、工程が省略できるばかりでなく、接合の作業性もよくなる。
【0028】
図4は、スパンボンド不織布の例を示したが、同様に、他の湿式や乾式の不織布、メルトブロー不織布、フラッシュ紡糸不織布等の製造工程で、布状物2を接合することで、同様にケミカルレース用基布3を製造することができる。また、溶剤溶解性のあるフィラメントとしては、変性ポリエステル樹脂よりなるアルカリ溶解性フィラメントなどがあり、また、ポリビニルアルコール系樹脂よりなる水溶性フィラメントなどがある。
【0029】
【実施例】
実施例
図3のシャバノ方式の直交不織布製造プロセスにおいて、緯糸および経糸として、水溶性ポリビニルアルコール系マルチフィラメント(糸として130dtex)を無撚に近い状態で使用し、ライン速度1m/分で、緯糸を12本/インチ、経糸を5本/インチのピッチで直交不織布をつくり、それに水溶性のポリビニルアルコール系短繊維のカードウェブを熱エンボスで固定したランダムウェブ不織布(坪量25g/m2)を積層し、PVA糊(ケン化度88%)を使用して接合し、ケミカルレース用基布を製造した。
このケミカルレース用基布は、坪量は、36g/m2であり、5%伸度における強力は、タテ34.2N/25mm、ヨコ45.7N/25mmであり、ヨコ方向のシングルタング引裂強さは、12Nであった。
なお、この実施例に使用したランダムウェブ不織布の25mm巾における強さは、タテ方向13、5N、ヨコ方向1.8Nであり、ヨコ方向引裂強さは、1.1Nで、特にヨコ方向が弱かった。
【0030】
比較例1
市販のケミカルレース用織物の例として、坪量28g/m2で、31dtexの水溶性ポリビニルアルコール系マルチフィラメントが、タテ117本/インチ、ヨコ112本/インチの組織で平織された布であり、そのヨコ方向の5%伸度における25mm巾の強さは、40.8Nであり、ヨコ方向の引裂強さは、9.2Nであった。密な織物なので引張強さは大きいが、引裂強さはあまり大きくない。
【0031】
比較例2
市販のケミカルレース用ランダムウェブ不織布の例として、坪量が38g/m2のものの物性を測定した。ヨコ方向の5%伸度における25mm巾の強さは、12.2Nであり、ヨコ方向の引裂強さは、7.5Nであった。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、上記のように布状物で補強されたランダムウェブ不織布からなるケミカルレース用基布であり、従来の織物によるケミカルレース用基布に比較して、粗い組織の布状物を使用するため、高価である糸の使用量を減らした。また従来のケミカルレース用織物は、密に織る必要があるために、生産性を悪くしていたのを、本発明では粗目の布状物やランダムウェブ不織布の生産性の良い品物に置き換えた構造にすることにより、コストの安いケミカルレース用基布が実現できた。また、密な織物では、柔軟性に欠けるという欠点も本発明において改善できる効果を有する。
【0033】
また、ケミカルレース用織物の高価であることや硬い性質を回避するために、ケミカルレース用ランダムウェブ不織布も使用されてきた。しかし、ランダムウェブ不織布のみでは、通常機械的特性が小さく、特に、次に要求される薄さや柔軟さを持つ不織布では、この機械的特性が特に劣る問題点がある。また、刺繍の工程にでは、基布に刺繍針の突き刺し抵抗がかかり、それに抵抗する引張強さが要求され、特にランダムウェブ不織布では、ウェブのヨコ方向強さが小さい。また、突き刺しにより不織布に穴が開き、それにより引き裂かれるトラブルもあった。また、繰り返しの突き差しによりクリープしてしまうと、刺繍の形態が崩れて商品とならなくなる。本発明は、この機械的特性をランダムウェブ不織布にばかり求めず、それを補強する布状物が主として担うことを特徴とする。ランダムウェブ不織布に機械的性質を求めないので、薄くでき、使用する繊維量も少ないため安い。また薄くて不織布の接合剤も少なくできるので、柔軟であり、刺繍針が折れるトラブルも少なく、高級で繊細な刺繍を施すことができ、また、基布を継ぎ加工する際などの作業性も良いという効果を有する。また、本発明は、物性に比較して、製品の坪量を小さくできるので、刺繍後における基布の溶解や溶解物の後処理も容易となる効果も有する。
【0034】
本発明は、布状物の生産プロセスの中や、ランダムウェブ不織布製造プロセスにおいて、布状物とランダムウェブ不織布を積層接合することにより、工程を簡略化することで、コストの安いケミカルレース用基布を製造することができた。さらに、補強に使用される布状物もできるだけ使用する糸の量を少なく使用するために、粗目の構造が望ましい。その意味で、生産性がよく、粗目でも組織の乱れがなく、しかもランダムウェブ不織布との接合にも使用される接着剤を有する直交不織布や多軸積層不織布が、本発明の補強体として特に適合する。
【0035】
本発明は、布状物で補強されたランダムウェブ不織布からなるケミカルレース用基布であるが、使用する繊維量が少なくて機械的強度もあり、柔軟性もあることから、病院等の洗濯物などを入れる袋として使用し、洗濯過程でその袋を溶解させることにより、衛生的に処置でき、医療用不織布としても好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケミカルレース用基布のモデル図。
【図2】本発明の種々の布状物のモデル図
【図3】本発明の直交不織布製造工程中で、ケミカルレース用基布を製造するプロセスの側面図。
【図4】本発明のスパンボンド不織布製造工程で、ケミカルレース用基布を製造するプロセスの側面図。
【符号の説明】
1:ケミカルレース用不織布、2:溶剤熔解性のある布状物、
3:本発明のケミカルレース用基布。
4:織物の経糸、5:織物の緯糸、6:織布、7:糸の直交不織布の経糸、
8:糸の直交不織布の緯糸、9:糸の2軸直交不織布、
10a、10b:多軸積層不織布の斜交する糸、11:3軸積層不織布、
12:4軸積層不織布。
21a、21b:一対の糸支持部材、22:軸受、
23:フレーム、24:溶解性糸のボビン、25:糸案内装置、
26:錘、27:モータ、28:回転軸、
29a、29b、30a、30b:歯車、31a、31b:ニップロール、
32:糊バス、33a、33b:乾燥シリンダ、34:ニップロール
35:製品であるケミカルレース用基布のロール巻。
41:スパンボンドダイス、42:フィラメント、43:エジェクター、
44:エアー、45:ノズル、46:コンベア、47:ウェブ、
48:コンベアロール、49:ニップロール、50:スパンボンド不織布、
51a、51b:加熱シリンダ、52:霧スプレー、53:ニップロール。
Claims (3)
- 水溶性糸またはアルカリ溶解性糸よりなる織物、編物、糸の直交不織布や多軸積層不織布の内から選ばれた布状物と、
前記布状物に積層され接合されている、水溶性繊維またはアルカリ溶解性繊維よりなるランダムウェブ不織布と、
を含み、5%伸長時における25mm巾のヨコ方向引張強度が20N以上である、布状物により補強されたケミカルレース用基布。 - 請求項1の前記糸の直交不織布または前記多軸積層不織布の製造工程において、該直交不織布または該多軸積層不織布に前記ランダムウェブ不織布が接合される、布状物により補強されたケミカルレース用基布の製造方法。
- 前記ランダムウェブ不織布の製造工程において、請求項1の前記布状物が積層接合される、布状物により補強されたケミカルレース用基布の製造方法。
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