JP4174460B2 - 定着装置、及びこれを使用した画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタ,複写機,ファクシミリ等に使用される定着装置、及びこれを使用した画像形成装置に関する。
プリンタ,複写機,ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置においては、定着装置として、記録材上に担持されたトナーを加熱・加圧して溶融し、永久像化させる熱圧式定着装置が多く使用されている。
熱圧式定着装置は、大別すると、1対のローラを対向圧接させ、これらローラのうちの一方又は双方の内部に加熱源を配置し、その圧接部に記録材を狭持搬送させて定着処理を行うローラ方式の定着装置(以下適宜「ローラ定着」という。)と、一方がローラで他方がベルトで構成されるいわゆるベルト方式の定着装置(以下適宜「ベルト方式」という。)とがある。
図4に一般的なローラ方式の定着装置を示す。同図において、定着ローラ1及び加圧ローラ2は、アルミニウム等の熱伝導率の高い金属の中空芯金3表面に、シリコーンゴム等の弾性層4を被覆し、さらに弾性層4の表層に離型層としてフッ素コート層5を被覆して構成されている。この定着ローラ1と加圧ローラ2は、加圧機構(不図示)によって一定の圧力で圧接されており、圧接部には両ローラの弾性層の歪みによって定着ニップ部(定着圧接部)Nが形成される。定着ローラ1は、駆動装置(不図示)によって回転駆動され、同時に加圧ローラ2も定着ローラ1との摩擦力で従動回転される。記録材上に担持された未定着トナー像は、記録材がこの定着ニップ部Nを通過する際に、加熱・加圧されて溶融され、定着ニップ部Nの通過後には、自然冷却によって永久像化される。定着ローラ1の内部には加熱源としてハロゲンランプ6が配設されている。このハロゲンヒータ6は、定着ローラ1の表面温度を検知するサーミスタ7の出力結果に基づき、温度制御回路によってある一定の温度に調整される。
ここで、定着装置の定着能力、すなわち未定着トナー像が担持された記録材に与えられる熱量は、定着ローラ1及び加圧ローラ2の温度と、記録材が定着ニップ部Nを通過する時間、すなわち定着ニップ幅と記録材の進行速度に依存することが知られている。ここで定着ニップ幅とは、定着ニップ部Nにおける、記録材進行方向の長さ(幅)のことをいう。したがって、より高速なプロセススピードを持つ画像形成装置には、それに対応して、定着ニップ幅が広い定着装置が必要となる。
ローラ定着において、定着能力の向上のために定着ニップ幅を広くする方法としては、第1に定着ローラ1及び加圧ローラ2の弾性層4の硬度を下げて歪み量を大きくする、第2に両ローラ間の加圧力を上げて歪み量を大きくする、第3に両ローラの弾性層4の厚みを厚くする、第4に両ローラの径を大きくする、などが考えられる。
しかしながら、第1及び第2の方法を選んだ場合、両ローラの弾性層4にかかる歪みが増大するため、弾性層4の回転駆動に対するストレスが増大し、定着装置の寿命が短くなる、という問題点が発生する。
また、第3,第4の方法を選んだ場合、両ローラを室温から定着可能温度まで上昇させるのに必要な時間(ウォームアップタイム)が長くなったり、また必然的に装置が大型化したりするなどの問題点がある。
このような問題点を解決し、より定着装置を高速化対応させるために、特許文献1においては、ベルト方式の熱圧定着装置、いわゆるベルト定着装置が提案されている。ベルト定着装置の場合、いわゆる定着ニップ幅を構成上広く取ることが可能であるため、定着速度に応じて定着ニップ部を記録材進行方向に広くとることで対応が可能となる。
ここでベルト定着装置においては、ベルトの駆動による長手軸方向のベルトの移動、いわゆるベルトの寄りという問題を解決する必要がある。ベルトの寄りを防止するための構成を大別すると、ベルトを端部で規制ガイドに当てて寄りを防止するいわゆるガイド規制型と、ベルトの寄り制御を設けてベルト寄りを防止するいわゆる寄り制御型の2種類の構成に分かれる。
図5は、特許文献2に開示されているガイド規制型のベルト定着装置の構成図である。定着ローラ1は、ローラ定着方式のものと同様に中空芯金3にシリコーンゴム等の弾性層4を被覆し、さらに弾性層4の表層に離型層としてフッ素コート層5を被覆して構成されている。定着ローラ1の内部には、加熱源であるハロゲンランプ6が配置されている。このハロゲンランプ6は、サーミスタ7が検知した定着ローラ1の表面温度に応じて温度調節回路(不図示)により温度調整される。この温度調整は、定着ローラ1の表面温度が一定になるように行われる。
加圧ベルト10は、ポリイミド等の耐熱性樹脂材料を無端ベルト状に成形したものである。加圧部材11は、アルミニウムをブロック状に成形したものであり、加圧手段(不図示)によって付勢されることにより、加圧ベルト10を定着ローラ1に圧接させている。この圧接により、定着ローラ1と加圧ベルト10との間には、定着ニップ部Nが形成される。定着ローラ1は、駆動装置(不図示)によって駆動回転され、これに伴って加圧ベルト10は従動回転される。
図6は、ガイド規制型のベルト定着装置を下から見たものである。ベルト10の寄りを規制するベルト規制ガイド12がベルトの両端部のそれぞれ配設されている。ベルト規制ガイド12は、ベルトの駆動によって定着装置のいずれか端部に寄ってきた加圧ベルトを突き当てて規制することで、ベルトの寄りを規制している。
図7,図8は寄り制御型のベルト定着装置の構成図である。定着ローラ1は、ローラ定着方式のものと同様に中空芯金3にシリコーンゴム等の弾性層4を被覆し、さらに弾性層4の表層に離型層としてフッ素コート層5を被覆して構成されている。定着ローラ1の内部には、加熱源であるハロゲンランプ6が配置されている。このハロゲンランプ6は、サーミスタ7が検知した定着ローラ1の表面温度に応じて温度調節回路(不図示)により温度調整される。この温度調整は、定着ローラ1の表面温度が一定になるように行われる。
加圧ベルト10は、ポリイミド等の耐熱性樹脂材料を無端ベルト状に成形したものである。支持部材11は、支持台22に固定されて、圧縮ばね23によって定着ローラ1に向けて付勢されている。支持部材11は、これにより、加圧ベルト10を定着ローラ1に押圧して、定着ローラ1と加圧ベルト10との間に定着ニップ部Nを形成している。寄り制御ローラ13及び支持ローラ14は、加圧ベルト10を張架するように配置された回転可能な支持部材である。このうち、寄り制御ローラ13は、軸のうちの長手方向の奥側の部分が固定され、長手方向の手前側の部分が水平方向に移動可能な構成になっている。ベルト位置検知センサ15(図8参照)の検知結果に応じて、駆動手段(不図示)によって寄り制御ローラ13の手前側の部分が図7中の左右方向(矢印方向)に移動するようになっている。つまり、寄り制御ローラ13の手前側が加圧ベルト10の外側方向に移動すると、加圧ベルト10の手前側にかかるベルトの張力が上がるため、より張力の低い奥側にベルトが移動しようとする力が発生し、結果的に加圧ベルト10は奥側に移動する。またその反対に、寄り制御ローラ15の手前側の軸が加圧ベルト10の内側方向に移動すると、同じ原理で加圧ベルト10は手前側に移動する。
さらにベルト圧設部に圧力センサを配置して、押圧力をモニタすることで寄り制御の精度を向上させている。
特開昭61−132972号公報 特開2003−255757号公報
しかしながら、上述の2種類のベルト定着装置には、それぞれ以下に示すような問題点があった。
まず、図5,図6に示すガイド規制型のベルト定着装置の場合、加圧ベルト10の寄りやすさ、すなわち加圧ベルト10の長手方向の移動速度は、基本的には加圧ベルト10の回転駆動速度に比例する。すなわち、ベルト定着装置のメリットの1つであるプロセススピードの高速化に対応しやすいという点に対して、ガイド規制型のベルト定着装置の場合は、プロセススピードが速くなるほど加圧ベルト10とベルト規制ガイド12にかかる力が上昇するため、加圧ベルト10にかかる力がベルトの撓み強度を超えてしまった場合、加圧ベルト10がベルト規制ガイド12に乗り上げたり、極端な場合はベルト部材10が本来の寿命に達する以前に破壊されてしまったりするおそれがある。これに対する対策として、加圧ベルト10の厚みを増す等の強度アップを行うという方法があるが、加圧ベルト10のコストアップの問題や、厚みが増すことによりベルトの熱容量が大きくなり、加圧ベルト10の熱低下が発生し、定着能力が低下したり、必要電力が上昇したりするなどの弊害が生じてしまう。
一方、図7,図8に示す寄り制御型のベルト定着装置の場合、加圧ベルト10の寄り制御を行うことで高速化の対応は、上述のガイド規制型に対してより難易度は低い。ところが、一旦、圧設部の押圧力バランスが崩れると、寄り制御ローラ13による制御に頼るしかなくなってしまう。この場合、強制的に寄りを防止しているので、ベルト定着装置全体として、加圧ベルト10がよじれて動作しているなど不安定な状態になってしまう。この結果、圧設部の定着ニップ部Nが不安定となり、安定した定着性能が得られないばかりでなく、ベルト破れ、定着ムラ、しわなどという弊害が生じてしまう。
また、圧設部には圧力センサを配置しているが、圧力センサは加圧部材11の下に配置させているため間接的な加圧力のモニタにとどまっている。圧設部の押圧力を直接モニタできないため、精度は低く、正確な制御はできないのが現状である。
ベルト定着装置のベルト寄り現象は、ベルト押圧力、すなわち定着ニップ部Nにおけるニップ圧のスラストバランスに大きく影響しており、手前奥でバランスが崩れるとベルト寄りが発生してしまうことが分かっている。現状の構成はニップ圧が固定であり、使用前に調整を行う方法をとっている。しかしこのようなニップ圧固定の構成の場合、使用初期は問題はないが、温度変化や耐久で定着ローラのゴム硬度差が生じるとニップ圧のバランスが崩れてベルト寄りが発生し、その都度、ニップ圧調整が必要になってしまう。
また、ニップ幅、ニップ圧が固定である場合には、厚さや材質の異なる種々の記録材に対応することが難しく、例えば薄紙と厚紙の定着性能を両立可能な設定としなければならない。この場合、薄紙、厚紙の定着性能はある程度の妥協が必要となり、すべての記録材に対して所望の定着性能を望むことは不可能である。これは、薄紙と厚紙の定着圧接部の通過時のニップ幅、ニップ圧が著しく異なるからである。記録材の坪量違い、国内紙、海外紙、再生紙など、それぞれ定着性能は変化してしまう。
さらに、コピー動作中に紙などの記録材が定着装置を通過するときに熱を奪っていくため、ヒータで温度調節をしているが温度は絶えず変化してしまう。その温度変化によりニップ幅、ニップ圧が微小ながら変化を起こし、同種の記録材での複数コピー動作中にも定着性能は絶えず変化してしまう。このばらつきまで考慮して設定条件を決定する必要があった。
ニップ幅、ニップ圧の設定は、記録材の材質や厚さの違いだけではなく、記録材へのトナーの載り量の違いによっても変化してしまうし、定着後のグロスにも大きな影響を与える。
そこで、本発明は、ベルト定着において、押圧力を、スラスト方向の位置が異なる場合でも常時均一に維持することにより、ベルト寄りの発生を抑え、ベルト寄りが発生したとしても、装置全体のバランスを崩すことなくベルト寄り制御が可能な定着装置、およびこれを使用した画像形成装置を提供することを目的とするものである。これにより、記録材の材質や厚さ、温度やトナーの載り量に左右されない安定した定着性能の実現及びグロス制御が可能となる。
請求項1に係る発明は、内側にヒータを有する定着ローラと、複数のローラに張架されるとともに前記定着ローラに圧接された無端状の加圧ベルトと、前記加圧ベルトをその内側から前記定着ローラに押圧する加圧部材と、前記加圧部材を支持する支持台と、前記支持台を前記定着ローラに向けて付勢すべく前記定着ローラの軸方向に複数配設された付勢部材と、前記複数の付勢部材の付勢力をそれぞれ独立に調整する可動手段と、前記加圧ベルトの幅方向の位置を検出するベルト位置検出手段と、前記加圧部材に埋め込まれて前記定着ローラと前記加圧ベルトとの接触ニップ域にかかる圧力を検出する圧力センサと、を備え、前記加圧ベルトを張架している複数のローラのうちの1つが、前記加圧ベルトの幅方向の位置を変更する手段を兼ねる定着装置において、前記圧力センサの出力に基づいて、前記接触ニップ域にかかる圧力が前記加圧ベルトの幅方向で均一となるように、前記可動手段により前記複数の付勢部材の付勢力を調整する状態で、前記加圧ベルトの幅方向の位置を変更する手段を兼ねるローラが、前記ベルト位置検出手段の出力に基づいて動かされる、ことを特徴とする。
本発明によると、定着圧接部に加わっている実圧力を直接測定し、その圧力をフィードバック制御することで、ベルト定着において定着圧接部の押圧力をスラスト方向で常時均一となるようにすることができるので、ベルト寄りの発生を抑制し、ベルト寄りが発生したとしても、装置全体のバランスを崩すことなくベルト寄り制御が可能であり、記録材の材質や厚さ、温度やトナーの載り量に左右されない安定した定着性能の実現及びグロス制御が可能となる。
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図面において同一の符号を付したものは、同一の構成又は作用をなすものであり、これらについての重複説明は適宜省略した。
<実施の形態1>
図1に、本発明を適用することができる定着装置を示す。同図は、定着ローラ101の軸(長手方向)に直交する方向の縦断面図である。
同図に示すように、定着装置は、定着ローラ101と、この定着ローラ101に圧接配置される無端状の加圧ベルト110とを備えている。
本実施の形態において、定着ローラ101は、例えばハロゲンランプ(ヒータ)106からなる加熱源が内側に配設された中空芯金103と、この中空芯金103の外周面を覆うシリコーンゴムからなる耐熱弾性層104と、さらにこの耐熱弾性層104の表層を被覆する離型層としてのフッ素コート層105とを有している。定着ローラ101は、駆動手段(不図示)によって矢印a方向に駆動回転される。
一方、加圧ベルト110は、例えばポリイミド等の耐熱性樹脂材料等で構成されている。加圧ベルト110は、無端状に形成されていて、支持ローラ114a,114b、寄り制御ローラ114cに張架されており、2本の支持ローラ114a,114bの間に位置する部分を定着ローラ101に圧接させている。加圧ベルト110は、定着ローラ101の矢印a方向の回転に伴って矢印b方向に従動回転するようになっている。
また、本実施の形態では、支持ローラ114aはステンレス製であり、定着ローラ101と加圧ベルト110との接触ニップ域120の出口に配設される加圧ローラを兼用しており、圧縮ばね(不図示)によって定着ローラ101に向かって付勢されている。ここで、支持ローラ114aは、例えば厚さが薄くて腰の弱い記録材に未定着トナーを定着させる場合にも、剥離爪などを必要とせず、接触ニップ域120の出口において何の剥離装置を用いずに記録材を剥離できるという、いわゆるセルフストリッピングを可能とするものである。
加圧ベルト110の内側には、弾性体からなる圧力パッド(加圧部材)111が圧接配置されている。この圧力パッド111は、支持台121上に取り付けられている。支持台121は、定着ローラ101の軸方向(長手方向)に複数に分割されており、それぞれ単独で圧縮ばね(付勢部材)122によって定着ローラ101に向かって付勢されている。圧力パット111の内部には長手方向に複数のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)圧力センサ123が埋め込まれている。MEMS圧力センサについては例えば特開2001−272294号公報、特開2003−21567号公報、特開2003−100250号公報に記載されている。
<MEMS圧力センサ>
図2(a),(b)は、典型的なMEMS圧力センサデバイス(以下単に「圧力センサ」という。)123の2つの部分を示したものである。このMEMS圧力センサデバイス123は、図2(a)に示すセンサセル202と図2(b)に示す基準セル204との間のキャパシタンスの差を、このMEMS圧力センサデバイス123を収容する環境内の圧力に関連付ける。MEMS圧力センサデバイス123は、標準的な半導体製造技術により、ドープドシリコン基板、二酸化シリコン層、及びこの二酸化シリコン層とドープドシリコン層との間からエッチングにより形成された空洞から形成される。
センサセル202及び基準セル204の構造はほぼ同様である。センサセル202は、P型シリコン基板206を含み、このP型シリコン基板206内に、標準的な半導体製造技術によってNウェル208が形成される。空洞210は、Nウェル208の表面の上方に位置する。この空洞210の壁部はフィールド酸化層212から形成される。ポリシリコン層を含む薄い弾性隔膜214が空洞210上に位置する。さらに二酸化シリコン層216が弾性隔膜214上に位置する。また二酸化シリコン層216がエッチングされて、空洞210の上方の弾性隔膜214上に載置された矩形の突起体218が形成される。周囲圧力によって、この突起体218と、この突起体218が載置されている隔膜214とが、空洞210内の圧力が周囲圧力と等しくなるまで、空洞210の内方に向かって押圧される。弾性隔膜214とNウェル208とが相まってコンデンサの平行板を形成し、この平行板に印加された所与の電位差に関してコンデンサ内に格納される電荷の量は、平行板間の距離に反比例するものとなる。
基準セル204は概ねセンサセルと同じであるが、センサセルと異なる点は、基準セル204の上部の二酸化シリコン層220が突起体を形成するようエッチングされず、基準セル204のフィールド酸化層内に付加的な支柱222,223,224が残されて、基準セル204の隔膜228が基準セル204のNウェル230から一定の距離に維持されるようになっている点である。センサセルコンデンサ内に格納されている電荷に対する基準セルコンデンサ内に格納されている電荷の差を測定することにより、基準セル204の隔膜228とNウェル230との間の距離に対する、センサセル内の突起体218の内方への変位を、電子的に測定することができる。こうして測定された変位は、センサセル202を包囲する周囲圧力に直接関連するものとなる。
またMEMS圧力センサ123は、200℃の定着温度においても壊れることなく動作することが分かっている。本実施の形態では3個の支持台121にそれぞれ2個のMEMS圧力センサ123を長手方向に並べて埋め込み、計6個使用している。図1に示すように、圧縮ばね122の着座面(基端部)122aには、この着座面122aを定着ローラ101方向に動作させるカム(可動手段)124がそれぞれ配置されている。カム124は、駆動手段(不図示)によって軸124aを中心に回転するように構成されており、その回転によって圧縮ばね122の付勢力を変化させることができるようになっている。また、加圧ベルト110の内側で圧力パッド111の上流側には、例えばアミン変性シリコンオイルからなる潤滑油を塗布する、例えば、潤滑油を予め含浸させた塗布ブレード125が支持台121に取り付けられている。
MEMS圧力センサ123からの信号を図示しないフィードバック制御回路により処理を行い、接触ニップ域120にかかっている圧力を所定の圧力に調整するため、それぞれのカム124を駆動手段にて動作させる。フィードバック制御のための設定圧力値は操作パネル(不図示)上で設定可能である。圧力値設定はマテリアル別に行い、設定した値で自動制御する。また出力される画像のトナーの載り量によって微調された圧力値にて制御される。また接触ニップ域120を変化させることで、出力された画像のグロス(光沢)が変化するため、各マテリアルの設定可能な圧力範囲において、手動にて任意に変更可能となっている。
図1に示すように、加圧ベルト110のうちの支持ローラ114bに巻きかけられている部分の表面に対向するように、ベルト位置検知センサ(ベルト位置検知手段)115が配設されている。このベルト位置検知センサ115は、加圧ベルト110の幅方向の位置(支持ローラ114bの軸に沿った方向の位置)を検知するものであり、加圧ベルト110の慮端部のそれぞれに対応する位置に配置されている。ベルト位置検知センサ115は、その検知方式は光学式である。ベルト位置検知センサ115は対向位置に照射した光の反射光量を検出しており、加圧ベルト110が照射光部位に被さっていない状態では反射されず、加圧ベルト110が照射光部位に被さってくると反射するため、その反射量を判断することでベルトの寄りを検知することが可能となる。本発明においてはベルト位置検知手段として光学式を採用しているが、これが機械式等であっても効果は同様である。
ここで、接触ニップ域120が加圧ベルト110の中心位置から見て、手前側と奥側でそれぞれ同じ場合、定着ローラ101から加圧ベルト110にかかる回転駆動力は長手全域で均一であるため、加圧ベルト110の寄りは発生しにくいはずである。
しかしながら、実際の定着装置の使用時には、定着装置を様々なサイズの記録材が通過することにより、定着ローラ101から加圧ベルト110にかかる駆動回転力が定着装置の長手方向で偏りが生じたり、定着ローラ101の長手の温度分布が偏ったりするなど、様々な要因で加圧ベルト110の長手方向にかかる力が変化し、加圧ベルト110の幅方向の移動、すなわちベルトの寄りという問題が発生する。
そこで、本発明では、カム124によりアクティブに制御し、接触ニップ域120を長手方向の装置手前側と奥側でのバランスを維持したまま、寄り制御ローラ114cを駆動手段(不図示)により上下方向(矢印c方向及び矢印d方向)に動かすことで、加圧ベルト110にかかる回転駆動力を長手方向で変え、加圧ベルト110の長手方向の移動力及び移動方向を制御することを特徴としている。このように接触ニップ域120を長手方向の装置手前側と奥側でのバランスを維持することにより、寄り制御ローラ114cによる制御は微小の移動で達成され、定着装置全体のバランスを崩すことはなくなる。
図3(a),(b),(c)に圧力制御の一例を示す。(a)に示すようにベルト寄りの原因となるような、圧力が長手方向の前後で傾きを持っている場合、常時3つの圧力パット111をカム124により動かし、長手方向で圧力が設定値で均一になるようにする。(b)に示すマテリアル違い時は、厚紙の場合は圧力を全体的に下げて、薄紙の場合は圧力を全体的に上げる。(c)に示すように、前側のベルト位置検知センサ115が反応して加圧ベルト110が前側に寄ってしまった場合は、カム124によりアクティブに制御し、接触ニップ域120を長手方向の装置手前側と奥側でのバランスを維持したまま、寄り制御ローラ114cを駆動手段(不図示)により前側を下げ(図1中の矢印d方向に移動)、後側を上げる(同図中の矢印c方向に移動)ことにより加圧ベルト110を後側へ移動させる。またグロスを上げたい場合には、全体的に押圧力を上げて接触ニップ領域120を広くする。逆にグロスを下げたい場合には、全体的に押圧力を下げて接触ニップ領域120を狭くする。
このような構成により、ベルト定着においてスラストの押圧力を常時均一に維持することにより、ベルト寄りの発生を抑え、ベルト寄りが発生したとしても、定着装置全体のバランスを崩すことなくベルト寄り制御が可能である。このため、幅広いマテリアル対応(種々の材質や厚さや大きさの記録材に対応)、温度やトナーの載り量に左右されない安定した定着性能及びグロス制御を可能とすることができる。
上述では、支持台121が、長手方向に複数に分割されている場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、長手方向に一体に形成されていてもよい。ただし、この場合でも、付勢部材としての圧縮ばね122を長手方向に複数設け、それぞれの付勢力を独立で変更できるようにするものとする。
以上説明した定着装置は、電子写真方式の画像形成装置に好適に使用することができる。画像形成装置は、帯電、露光、現像、転写によって記録材上にトナー像を転写する画像形成部を備えており、上述の定着装置は、記録材上に転写された未定着トナー像を加熱・加圧して記録材上に定着するものである。
ベルト定着装置の概略構成を模式的に示す図である。 (a),(b)はMEMS圧力センサの概略構成を模式的に示す図である。 (a),(b),(c)は圧力制御の一例を示す図である。 従来のローラ定着装置の概略構成を示す縦断面図である。 従来のガイド規制型のベルト定着装置の概略構成を示す縦断面図である。 従来のガイド規制型のベルト定着装置を下から見た概略構成を示す図である。 従来の寄り制御型のベルト定着装置の概略構成を示す縦断面図である。 従来の寄り制御型のベルト定着装置を下から見た概略構成を示す図である。
符号の説明
101 定着ローラ
106 ハロゲンランプ(ヒータ)
110 加圧ベルト
111 加圧部材
114a,114b
支持ローラ(ローラ)
114c 寄り制御ローラ(ローラ)
115 ベルト位置検出センサ(ベルト位置検出手段)
120 接触ニップ域
121 支持台
122 圧縮ばね(付勢部材)
123 MEMS加圧センサ(加圧センサ)
124 カム(可動手段)

Claims (6)

  1. 内側にヒータを有する定着ローラと、複数のローラに張架されるとともに前記定着ローラに圧接された無端状の加圧ベルトと、前記加圧ベルトをその内側から前記定着ローラに押圧する加圧部材と、
    前記加圧部材を支持する支持台と、
    前記支持台を前記定着ローラに向けて付勢すべく前記定着ローラの軸方向に複数配設された付勢部材と、
    前記複数の付勢部材の付勢力をそれぞれ独立に調整する可動手段と、
    前記加圧ベルトの幅方向の位置を検出するベルト位置検出手段と、
    前記加圧部材に埋め込まれて前記定着ローラと前記加圧ベルトとの接触ニップ域にかかる圧力を検出する圧力センサと、を備え、
    前記加圧ベルトを張架している複数のローラのうちの1つが、前記加圧ベルトの幅方向の位置を変更する手段を兼ねる定着装置において、
    前記圧力センサの出力に基づいて、前記接触ニップ域にかかる圧力が前記加圧ベルトの幅方向で均一となるように、前記可動手段により前記複数の付勢部材の付勢力を調整する状態で、前記加圧ベルトの幅方向の位置を変更する手段を兼ねるローラが、前記ベルト位置検出手段の出力に基づいて動かされる、ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記圧力センサが、前記加圧ベルトの幅方向に複数配設されている、ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記支持台は、前記定着ローラの軸方向に複数に分割されており、それぞれ単独で前記付勢部材によって前記定着ローラに向かって付勢され、それぞれ単独で前記圧力センサによって接触ニップ域にかかる圧力を検知され、それぞれ単独で前記可動手段によって付勢力を調整される、ことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記加圧ベルトの幅方向の位置を変更する手段を兼ねるローラは、前記接触ニップ域を横断してそのローラ中心と前記定着ローラの中心とを結ぶ方向に動かされる、ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記圧力センサがMEMS圧力センサである、ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 記録材にトナー像を形成する画像形成部と、トナー像を記録材上に定着させる定着手段とを備え、
    前記定着手段が請求項1ないし5のいずれか1項に記載の定着装置である、ことを特徴とする画像形成装置。
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