JP4172186B2 - エンジンのデコンプ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンのデコンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンには始動時に燃焼室内の圧縮を抜いて始動性を容易にするデコンプ(デコンプレッション)装置を備えたものがある。図8は一般的な4サイクルOHC形式エンジンに備えられる動弁装置の、従来のデコンプ装置の一例を示す拡大図である。
【0003】
図8に示すように、図示しないタイミングチェーン等を介して図示しないクランクシャフトの回転が伝達されるカムシャフト1上にはカム2が設けられており、カムシャフト1が回転することによりカム2のプロフィールがシリンダヘッド3内にロッカシャフト4によって揺動自在に支持されたロッカアーム5を揺動運動させる。そして、このロッカアーム5の揺動運動によってシリンダヘッド3内の例えばこの図においては排気バルブ6を開閉操作する。また、カムシャフト1上にはデコンプ装置7が設けられている。
【0004】
図9は、カムシャフト1が停止した状態のデコンプ装置7を示す。図9に示すように、デコンプ装置7はカムシャフト1の排気バルブ6用カム2に隣接して取り付けられた例えばC字状のホルダ8の一端に、円弧状のウェイト部9の一端がアーム軸10によって回動自在に軸着されている。アーム軸10にはスプリング11が取り付けられており、このスプリング11はウェイト部9をカムシャフト1外周面に常時当接させている。
【0005】
一方、排気バルブ6用カム2にはデコンプカム13収納部12が凹設されており、この収納部12に断面が半月状のデコンプカム13が収納されている。
【0006】
クランクシャフトが停止状態においては、ウェイト部9の自由端部はアームピン14を介してデコンプカム13の一部をカム2のプロフィールより外方に突出させるように設定されており、この状態でカムシャフト1が回転すると、図10に示すように、排気バルブ6用のロッカアーム5はデコンプカム13の突出部分によって若干量押し上げられ、排気バルブ6が開いて燃焼室内の圧縮が抜け(デコンプレッス)、エンジン始動が容易になる。
【0007】
エンジンが始動してカムシャフト1が所定の回転数、例えばアイドリング回転数に達すると、図11の矢印に示すように、ウェイト部9は遠心力によってアーム軸10を中心に、スプリング11に抗してカムシャフト1から遠ざかる方向に回動する。その結果、ウェイト部9の自由端部はアームピン14を介してデコンプカム13の突出部分を収納部12に収納するように働き、図12に示すように、排気バルブ6は通常状態で作動する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えばシリンダヘッドとヘッドカバーとが一体に形成され、その側方に形成される開口部からカムシャフトのアッセンブリを挿入して組付ける形式の、例えば小型の4サイクル単気筒エンジンの場合、この開口部の大きさによってシリンダヘッド内部に挿入される部材の大きさや形状が制限されるため、カムシャフトの排気バルブ用カムに隣接して取り付けたデコンプ装置はその大きさや形状が規制されると共に、予め装置を組み立てた状態で挿入する必要があり、また、挿入後の調整等が困難であるといったことから整備性が良くない。
【0009】
また、カムシャフトは通常その両端がベアリングによって支持されており、これらのベアリング保持用の孔がシリンダヘッドに一体に形成されているので、シリンダヘッドの開口部側のベアリング保持用孔より大径のデコンプ装置は装着できない。逆に、デコンプ装置の大きさが決まっていると、それに合わせてベアリング保持用孔が大径になり、すなわちベアリングも大型化してエンジン全体が大型化してしまう。
【0010】
一方、デコンプ装置にはカムシャフトが所定の回転数までウェイト部が遠心力によって径方向外側に向かって移動しないようにするため、また、エンジン停止時にウェイト部を初期位置に戻すためのスプリングを備えているが、カムシャフトが所定の回転数に達したとき小さな遠心力でウェイト部が径方向外側に向かって移動出来る様ウェイト部を軽く、そしてスプリングを弱くすると、デコンプ装置の各部に存在するフリクションの影響でエンジン停止時にウェイト部が初期位置に戻らなくなるといった不具合が生じる。その結果、ウェイト部が大型化したりリンク等を追加したりする必要が生じるなど、部品点数や重量の増加、構造の複雑化を招いてしまう。
【0011】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、エンジンの小型化を図ると共に構造を簡素化し、組付性の向上を図ったエンジンのデコンプ装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエンジンのデコンプ装置は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、エンジンのシリンダヘッドとヘッドカバーとが一体に形成され、その側方に形成される開口部からマスウェイトを有するデコンプ装置を設けた動弁用のカムシャフトのアッセンブリを挿入して組付け、上記開口部をヘッドキャップによって着脱自在に塞ぐ4サイクルエンジンにおいて、上記カムシャフトは、中間部に吸気および排気バルブ開閉用のカムを形成し、左右両端に設けた一対のベアリングによって上記シリンダヘッドに形成された保持部に回動自在に軸支させる一方、このカムシャフトの一側端を上記開口部側のベアリングよりも軸方向外側に臨ませるとともに、この軸方向外側のカムシャフト端にカムシャフト駆動用のカムスプロケットを装着し、上記デコンプ装置は、エンジンへの組付状態で上記ベアリング保持部の内径よりも径方向外方にその少なくとも一部が突出するようにして上記マスウェイトを上記カムシャフトに装着し、このマスウェイトを上記カムスプロケット側のベアリングよりも軸方向外側で上記カムスプロケットと軸方向に隣接配置するとともに、上記マスウェイトを上記シリンダヘッドの上記ヘッドキャップとの合わせ面から上記ヘッドキャップ側に突出しない位置に配置したものである。
【0013】
また、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記デコンプ装置は、上記マスウェイトと、このマスウェイトの一部を構成するウェイト部と回動一体に設けられたシャフト部と、上記マスウェイトを上記カムシャフトの回動によって発生する遠心力に抗する方向に付勢するスプリングとを有するとともに、上記カムシャフトのジャーナル面に排気バルブ開閉用のカムから軸方向に延びるシャフト溝を凹設し、このシャフト溝に上記シャフト部を回動自在に収納して上記カムシャフトを支持する上記ベアリングで上記カムシャフトと一体的に保持するように構成したものである。
【0014】
さらに、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、上記マスウェイトを、上記ベアリングと上記カムスプロケットとの間に配置したものである。
【0015】
さらにまた、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、上記マスウェイトを、上記カムスプロケットを挟んで上記排気バルブ開閉用のカムの反対側に配置したものである。
【0016】
そして、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、上記シャフト溝を上記排気バルブ開閉用カムのベース円の範囲内に設けると共に、上記シャフト部の上記排気バルブ開閉用カム部分に掛かる端部を上記排気バルブ開閉用カムのベース円の範囲から径方向に出没可能に構成したものである。
【0017】
そしてまた、上述した課題を解決するために、請求項6に記載したように、上記ウェイト部の重心を上記カムシャフトの軸心と上記シャフト部の軸心とを結ぶ面に対し、上記カムシャフトの回転方向遅れ側に設定したものである。
【0018】
そしてさらに、上述した課題を解決するために、請求項7に記載したように、上記カムシャフトの軸心から上記ウェイト部の重心までの距離を上記カムシャフトの軸心から上記シャフト部の軸心までの距離より長く設定したものである。
【0019】
さらに、上述した課題を解決するために、請求項8に記載したように、上記エンジンを単気筒エンジンとしたものである。
【0020】
最後に、上述した課題を解決するために、請求項9に記載したように、上記マスウェイトの周方向および軸方向の位置決めを行う位置決め部材を上記カムスプロケットを挟んで上記カムシャフトの端面に着脱自在に取り付けたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1は、この発明を適用した自動二輪車の一例を示す左側面図である。図1に示すように、この自動二輪車21は図示しないアンダーボーンタイプの車体フレームを有し、その前頭部に設けられた図示しないヘッドパイプに、ハンドルバー22やフロントフェンダ23と共に前輪24を支持するフロントフォーク25が左右に操舵自在に枢着される。
【0023】
車体の中央下部にはエンジン26が搭載される。このエンジン26からはスイングアーム27aをおよびチェーンケース27bが後方に向かって延設され、その後部に駆動輪である後輪28が軸支される。さらに、チェーンケース27bの上方には運転シート29が設けられると共に、運転シート29の前下部にはエンジン26の上方および左右を覆うレッグシールド30が配置される。
【0024】
図2は図1のII−II線に沿う断面図であり、エンジン26の平断面図である。図1および図2に示すように、エンジン26は、例えば前から順にシリンダヘッド31およびシリンダブロック32から構成される一つのシリンダアッセンブリ33がエンジンケース34前部に略水平に、本実施形態においては水平よりやや上方に向かって傾斜した状態で載置された単気筒エンジンである。
【0025】
エンジンケース34は主に、車両の幅方向に二分割される左右のクランクケース35と、クランクケース35の右側面に配置されるクラッチカバー36と、クランクケース35の左側面に配置される発電機カバー37とから構成される。クラッチカバー36および発電機カバー37はそれぞれ車幅方向外側に向かって張出する。
【0026】
さらに、このエンジン26は、シリンダヘッド31内部に吸・排気バルブ(図示せず)開閉用のカム38,39を備えた一本のカムシャフト40を用いて各バルブを開閉するシングルオーバーヘッドカムシャフト(SOHC)型の動弁機構41を備えた4サイクルエンジンである。
【0027】
クランク室内にはクランクシャフト42が車両の幅方向、すなわち車両の進行方向に対して直角に配置される。さらに、シリンダブロック32の内部にはピストン43を収容するシリンダボア44が形成されると共に、シリンダヘッド31にはこのシリンダボア44に整合する燃焼室45が形成され、この燃焼室45に向かって外方より点火プラグ46が挿着される。
【0028】
クランクシャフト42の略中央部に位置するクランクピン47にはコンロッド48の大端部48aが連結され、また、コンロッド48の小端部48bにはピストン43が連結される。そして、このピストン43がシリンダボア44内をその軸方向に往復し、この往復ストロークがコンロッド48を介してクランクシャフト42に伝達され、クランクシャフト42を回転運動させる。そして、クランクシャフト42の一端、本実施形態においては右端、には例えば遠心式の自動クラッチ機構49が設けられる。
【0029】
一方、クランクケース35の左側面にはこのクランクケース35から隔離された発電機室50が形成される。また、クランクシャフト42の左端は発電機室50内に突出し、この突出端に発電機51が設けられる。そして、発電機室50は前記発電機カバー37によって覆われると共に、クランクシャフト42の発電機51内側にはカムドライブギヤ52が設けられる。
【0030】
また、シリンダヘッド31に配置されたカムシャフト40の一端にはカムスプロケット53が設けられ、このカムスプロケット53はカムチェーン54を介してカムドライブギヤ52に作動連結され、クランクシャフト42の回転がカムチェーン54を介してカムシャフト40に伝達されることにより動弁機構41が作動する。
【0031】
さらに、シリンダヘッド31の側部、本実施形態においては左側、には動弁機構41組付け用の開口部55が形成され、この開口部55はヘッドキャップ56によって着脱自在に塞がれる。そして、カムシャフト40の開口部55側端面にカムスプロケット53が嵌合される。なお、ヘッドキャップ56の内面には複数の放熱用兼補強用リブ57が形成される。また、これらのリブ57はヘッドキャップ56のシリンダヘッド31との合わせ面からシリンダヘッド31側に突出しないよう延設される。
【0032】
図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。図2および図3に示すように、シリンダヘッド31内にはカムシャフト40が配置され、このカムシャフト40はその両端が例えば左右一対のボールベアリング58L,58Rによって回転自在に支持される。また、両ボールベアリング58L,58Rはそれらの外周縁部がシリンダヘッド31内に一体に形成された保持部59によって保持される。さらに、カムシャフト40にはデコンプ(デコンプレッション)装置60が設けられる。図4は、デコンプ装置60の拡大図であり、図5は図4のV−V線に沿う断面図である。
【0033】
図2〜図5に示すように、デコンプ装置60は主にシャフト部61と、マスウェイト62と、スプリング63と、シャフト部61およびマスウェイト62の位置決め手段であるストッパプレート64と、マスウェイト62の他の位置決め手段であり、ストッパプレート64の固定手段でもあるボルト65,66とを主な構成部材として設けられる。
【0034】
図5に詳細に示すように、カムシャフト40上には排気バルブ開閉用のカム38および吸気バルブ開閉用のカム39が軸方向に隣接配置され、排気バルブ開閉用のカム38がカムスプロケット53側(シリンダヘッド31の動弁機構41組付け用の開口部55側)に配置される。
【0035】
カムシャフト40のジャーナル面には排気バルブ開閉用のカム38から軸方向にカムスプロケット53側端部に向かって延びるシャフト溝67が凹設される。また、このシャフト溝67はカムシャフト40の中心を挟んで排気バルブ開閉用カム38のリフト部38aとは反対側、すなわち排気バルブ開閉用カム38のベース円38b(バルブをリフトしない部位)の範囲内に設けられる(図4参照)。そして、このシャフト溝67にデコンプ装置60のシャフト部61が、その一端がカムスプロケット53に形成された貫通孔53aを経てカムスプロケット53の外側、例えば図5においては左側に突出するように回動自在に収納される。さらに、シャフト溝67の深さおよびシャフト部61の外径は、シャフト部61がシャフト溝67内に納まった状態で左側のボールベアリング58Lの内径と同一になるように設定され、シャフト部61とカムシャフト40とが一体的になって左側のボールベアリング58Lに保持される。
【0036】
カムスプロケット53の外側、例えば図5においては左側に突出したシャフト部61の突出端61aはストッパプレート64によって位置決めされる。ストッパプレート64は例えば板状部材を折曲加工したものであり、間にカムスプロケット53を挟んで一対のボルト65,66によってカムシャフト40の端面にカムスプロケット53と共に着脱自在に共締めされる。
【0037】
一方、左側のボールベアリング58Lおよびカムスプロケット53を挟んで吸・排気バルブ開閉用のカム38,39の反対側、すなわちエンジン26の外方にはマスウェイト62が配置される。また、図2に示すように、マスウェイト62はシリンダヘッド31のヘッドキャップ56との合わせ面からヘッドキャップ56側に突出しない位置に配置される。
【0038】
マスウェイト62はその基端部62aがシャフト部61の突出端61aに回動一体に固着され、径方向外側に向かって延出した円弧状のウェイト部62bを有する。カムシャフト40が回転すると遠心力によってウェイト部62bがシャフト部61の軸を中心に径方向外方に向かって揺動してシャフト部61を回動させるものである。また、このマスウェイト62はカムスプロケット53とストッパプレート64との間に挟まれてそのシャフト部61の軸方向における位置決めが成される。
【0039】
マスウェイト62とカムスプロケット53との間にはスプリング63が介装される。スプリング63は例えばコイル状のものであって、マスウェイト62の基端部62aと同軸上に配置されると共に、その一端がカムスプロケット53表面に穿設された係止穴53bに、他端がマスウェイト62の基端部62aに形成された係止部62cにそれぞれ係止し、マスウェイト62をカムシャフト40の回動によって発生する遠心力に抗する方向、本実施形態においてはカムシャフト40の回転方向とは反対方向に付勢する。
【0040】
エンジン26の停止時、すなわちカムシャフト40が回転していないとき、マスウェイト62はスプリング63によってカムシャフト40の回転方向とは反対に付勢されており、この状態におけるマスウェイト62の位置(図4において実線で示される)はストッパプレート64およびカムスプロケット53をカムシャフト40の端面に固着するボルト65,66のうちの一方、図4においては左側のボルト65によって行われる。すなわちマスウェイト62の側面がボルト65の頭部側面に当接してマスウェイト62のエンジン26停止時における位置決めが成される。
【0041】
このエンジン26の停止時、すなわちカムシャフト40が回転していない状態でマスウェイト62に回動一体に固着されたシャフト部61の排気バルブ開閉用カム38に掛かる端部61bは排気バルブ開閉用カム38のベース円38bの範囲より外方に向かって若干量突出し、エンジン26の始動操作によって例えばピストン43がシリンダボア44内で上死点に達するとこの突出部分が排気バルブを開いて燃焼室45内の圧縮を抜き(デコンプレッス)、エンジン26の始動を容易にする。
【0042】
そして、一旦エンジン26が始動してカムシャフト40が回転し始め、カムシャフト40が所定の回転数、例えばアイドリング回転数に達すると、ウェイト部62bは遠心力によってシャフト部61の軸を中心に、スプリング63に抗してカムシャフト40から遠ざかる方向に揺動する(図4において二点鎖線で示される)。ウェイト部62bが揺動するに伴ってシャフト部61が回動し、シャフト部61端の突出部分をシャフト溝67内に収納するように働き、排気バルブは通常状態で作動する。このとき、マスウェイト62は例えばその基端部62aがストッパプレート64に当接することにより位置決めが成される。
【0043】
一方、ウェイト部62bの重心62dはカムシャフト40の軸心とシャフト部61の軸心とを結ぶ面68に対し、カムシャフト40の回転方向遅れ側(後側)に設定されると共に、カムシャフト40の軸心からウェイト部62bの重心62dまでの距離69はカムシャフト40の軸心からシャフト部61の軸心までの距離70より長く設定される。
【0044】
ところで、上述した実施形態においてはマスウェイト62を左側のボールベアリング58Lおよびカムスプロケット53を挟んで吸・排気バルブ開閉用のカム38,39の反対側に配置した例を示したが、例えば図6に示すように、マスウェイト162を左側のボールベアリング158Lと吸・排気バルブ開閉用のカム138,139との間に配置した場合は、シャフト部161の軸方向の位置決めはその一端をシャフト溝167の内壁面で、また、他端をカムスプロケット153の内側面または左側ボールベアリング158Lの内側面で行う(図6においてはシャフト部161の他端をカムスプロケット153の内側面で位置決めした例を示す)。
【0045】
一方、例えば本発明の第二実施例である図7に示すように、マスウェイト262を左側のボールベアリング258Lとカムスプロケット253との間に配置した場合は、マスウェイト262の位置決めはカムスプロケット253の内側面と左側ボールベアリング258Lの外側面で行う。
【0046】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0047】
カムシャフト40のジャーナル面に排気バルブ開閉用のカム38から軸方向にカムスプロケット53側端部に向かって延びるシャフト溝67を凹設し、このシャフト溝67にデコンプ装置60のシャフト部61を回動自在に収納してカムシャフト40を支持するボールベアリング58Lでカムシャフト40と一体的に保持するように構成したことにより、デコンプ装置60のシャフト部61を支持する部材を別途設ける必要がなく、部品点数が減ると共にデコンプ装置60全体がコンパクト化し、さらに、組付け工程数が減って組付け作業も容易になる。
【0048】
また、デコンプ装置60のシャフト部61に回動一体に固着されたマスウェイト62を、ボールベアリング58Lを挟んで吸・排気バルブ開閉用のカム38の反対側、すなわちエンジン26の外方に配置したことにより、動弁機構41組み付け側のボールベアリング58Lの外径を小さくできる。そして、カムシャフト40をその軸方向からシリンダヘッド31に組付ける際、ベアリング58Lの大小に関わらずマスウェイト62の占有空間の外径を大きくできる。その結果、マスウェイト62のウェイト部62bの重量を軽減しても簡単に遠心力が働くので、デコンプ装置60全体の軽量化を図ることもできる。
【0049】
さらに、デコンプ装置60のシャフト部61に回動一体に固着されたマスウェイト62を、カムスプロケット53を挟んで吸・排気バルブ開閉用のカム38,39の反対側、すなわちエンジン26の外方に配置したことにより、カムスプロケット53の大小に関わらずマスウェイト62の占有空間の外径を大きくできる。その結果、上記同様マスウェイト62のウェイト部62bの重量を軽減しても簡単に遠心力が働くので、デコンプ装置60全体の軽量化を図ることもできる。
【0050】
さらにまた、シャフト溝67を排気バルブ開閉用カム38,39のベース円38b(バルブをリフトしない部位)の範囲内に設けると共に、シャフト部61の排気バルブ開閉用カム38部分に掛かる端部61bを排気バルブ開閉用カム38のベース円38bの範囲から径方向に出没可能にしたことにより、デコンプ装置60の構造が簡素化して部品点数が減ると共にデコンプ装置60全体がコンパクト化し、さらに、組付け工程数が減って組付け作業も容易になる。
【0051】
ところで、通常エンジン26はキー操作等で点火プラグ46の点火を止めることにより停止される。クランクシャフト42およびカムシャフト40はエンジン26の停止直後も慣性力によってしばらく回転し続け、徐々に弱まった慣性力がピストン43の圧縮上死点前で燃焼室45の圧力と釣り合った瞬間、この慣性力が無くなり、燃焼室45に残った圧力によってクランクシャフト42およびカムシャフト40が反転して完全に停止する。
【0052】
上述した実施形態に用いた単気筒エンジン26の場合、クランクシャフト42およびカムシャフト40の停止角度(位置)は、クランクシャフト42が二回転、カムシャフト40が一回転するうちで一ヶ所しかなく、上述した実施形態に用いたシリンダアッセンブリ33をエンジンケース34前部に略水平に配置したエンジン26の場合、エンジン26停止時には車体水平に対して毎回ほぼ同角度となり、且つ反転する。
【0053】
そこで、ウェイト部62bの重心62dをカムシャフト40の軸心とシャフト部61の軸心とを結ぶ面68に対し、カムシャフト40の回転方向遅れ側(後側)に設定すると共に、カムシャフト40の軸心からウェイト部62bの重心62dまでの距離69をカムシャフト40の軸心からシャフト部61の軸心までの距離70より長く設定したことにより、エンジン26停止時にカムシャフト40が反転した方向の慣性力(戻り反力)と、車体水平に対して一定である重力方向が有効に働き、また、重力が効率的に受けられるので、エンジン26停止時にウェイト部62bを初期位置に戻すために用いるスプリング63の力を弱く設定することができる。また、デコンプ装置60の各部に存在するフリクションがない場合はこのスプリング63を廃止することも可能である。これらの結果、デコンプ装置60全体をコンパクト化することができる。
【0054】
また、エンジン26が停止しているとき、もしくはその回転数がアイドリング回転数以下のとき、すなわちマスウェイト62の収納時にはカムシャフト40の軸心からウェイト部62bの重心62dまでの距離69をカムシャフト40の軸心からシャフト部61の軸心までの距離70より短くすることも可能である。
【0055】
一方、マスウェイト62の周方向および軸方向の位置決めを行うストッパプレート64を、カムスプロケット53を挟んでカムシャフト40の端面に着脱自在に取り付けたことにより、マスウェイト62の決め位置の変更が容易になる。
【0056】
そして、マスウェイト62をシリンダヘッド31のヘッドキャップ56との合わせ面からヘッドキャップ56側に突出しない位置に配置したことにより、ヘッドキャップ56の内面に形成された放熱用リブ57がマスウェイト62に干渉せず、また、ヘッドキャップ56を開いた整備時にデコンプ装置60を破損し難い。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るエンジンのデコンプ装置によれば、部品点数が削減でき、デコンプ装置全体のコンパクト化を図ることができる。
また、組付け工程数が減って組付け作業も容易になる。
【0058】
さらに、デコンプ装置全体の軽量化を図ることができる。
さらにまた、マスウェイトの決め位置の変更が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジンのデコンプ装置の一実施形態を示す自動二輪車の左側面図。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図(エンジンの平断面図)。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図。
【図4】デコンプ装置の拡大図。
【図5】図4のV−V線に沿う断面図。
【図6】 シャフト部の位置決め構造の一実施形態を示す図。
【図7】 本発明の第二実施例を示す図。
【図8】一般的なエンジンに備えられる従来のデコンプ装置の一例を示す拡大図。
【図9】停止状態のカムシャフトに従来のデコンプ装置を取り付けた状態を示す図。
【図10】停止状態のカムシャフトに取り付けられた従来のデコンプ装置の作動状態を示す図。
【図11】回転状態のカムシャフトに従来のデコンプ装置を取り付けた状態を示す図。
【図12】回転状態のカムシャフトに取り付けられた従来のデコンプ装置の作動状態を示す図。
【符号の説明】
21 自動二輪車
26 エンジン
31 シリンダヘッド
32 シリンダブロック
38 排気バルブ開閉用のカム
38b 排気バルブ開閉用カムのベース円
40 カムシャフト
53 カムスプロケット
55 開口部
56 ヘッドキャップ
57 放熱用リブ
58L,58R ベアリング
60 デコンプ装置
61 シャフト部
62 マスウェイト
62b ウェイト部
62d ウェイト部の重心
63 スプリング
64 ストッパプレート(位置決め部材)
65,66 ボルト
67 シャフト溝
68 カムシャフトの軸心とシャフト部の軸心とを結ぶ面
69 カムシャフトの軸心からウェイト部の重心までの距離
70 カムシャフトの軸心からシャフト部の軸心までの距離

Claims (9)

  1. エンジンのシリンダヘッドとヘッドカバーとが一体に形成され、その側方に形成される開口部からマスウェイトを有するデコンプ装置を設けた動弁用のカムシャフトのアッセンブリを挿入して組付け、上記開口部をヘッドキャップによって着脱自在に塞ぐ4サイクルエンジンにおいて、上記カムシャフトは、中間部に吸気および排気バルブ開閉用のカムを形成し、左右両端に設けた一対のベアリングによって上記シリンダヘッドに形成された保持部に回動自在に軸支させる一方、このカムシャフトの一側端を上記開口部側のベアリングよりも軸方向外側に臨ませるとともに、この軸方向外側のカムシャフト端にカムシャフト駆動用のカムスプロケットを装着し、上記デコンプ装置は、エンジンへの組付状態で上記ベアリング保持部の内径よりも径方向外方にその少なくとも一部が突出するようにして上記マスウェイトを上記カムシャフトに装着し、このマスウェイトを上記カムスプロケット側のベアリングよりも軸方向外側で上記カムスプロケットと軸方向に隣接配置するとともに、上記マスウェイトを上記シリンダヘッドの上記ヘッドキャップとの合わせ面から上記ヘッドキャップ側に突出しない位置に配置したことを特徴とするエンジンのデコンプ装置。
  2. 上記デコンプ装置は、上記マスウェイトと、このマスウェイトの一部を構成するウェイト部と回動一体に設けられたシャフト部と、上記マスウェイトを上記カムシャフトの回動によって発生する遠心力に抗する方向に付勢するスプリングとを有するとともに、上記カムシャフトのジャーナル面に排気バルブ開閉用のカムから軸方向に延びるシャフト溝を凹設し、このシャフト溝に上記シャフト部を回動自在に収納して上記カムシャフトを支持する上記ベアリングで上記カムシャフトと一体的に保持するように構成した請求項1記載のエンジンのデコンプ装置。
  3. 上記マスウェイトを、上記ベアリングと上記カムスプロケットとの間に配置した請求項1または2記載のエンジンのデコンプ装置。
  4. 上記マスウェイトを、上記カムスプロケットを挟んで上記排気バルブ開閉用のカムの反対側に配置した請求項1または2記載のエンジンのデコンプ装置。
  5. 上記シャフト溝を上記排気バルブ開閉用カムのベース円の範囲内に設けると共に、上記シャフト部の上記排気バルブ開閉用カム部分に掛かる端部を上記排気バルブ開閉用カムのベース円の範囲から径方向に出没可能に構成した請求項2,3または4記載のエンジンのデコンプ装置。
  6. 上記ウェイト部の重心を上記カムシャフトの軸心と上記シャフト部の軸心とを結ぶ面に対し、上記カムシャフトの回転方向遅れ側に設定した請求項2〜5のいずれかに記載のエンジンのデコンプ装置。
  7. 上記カムシャフトの軸心から上記ウェイト部の重心までの距離を上記カムシャフトの軸心から上記シャフト部の軸心までの距離より長く設定した請求項6記載のエンジンのデコンプ装置。
  8. 上記エンジンを単気筒エンジンとした請求項1〜7のいずれかに記載のエンジンのデコンプ装置。
  9. 上記マスウェイトの周方向および軸方向の位置決めを行う位置決め部材を上記カムスプロケットを挟んで上記カムシャフトの端面に着脱自在に取り付けた請求項4〜8のいずれかに記載のエンジンのデコンプ装置。
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