JP4170151B2 - 部材回動構造および電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線機、オーディオ機器などの電子機器において用いられる部材回動構造にかかり、より詳細には、操作つまみ部材やボリューム部などのように、回転(回動)トルクを生じさせる機構を含む部材回動構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の部材回動構造としては、次のようなものがあった。
1)従来例1:
可変抵抗器(以下ボリュームという)などのように、トルクを生じながら部材が回動する構造においては、回動のための接触する部材同士にグリースを塗布しておき、そのグリースの材質などによって部材相互の摩擦を調整しており、グリースそのものに回動状態を依存させていた。
2)従来例2:
回動用の操作つまみ体とケース体との回動構造においては、操作つまみ体とケース体との間にゴム製のOリングを介在させ、このOリングによって接触する部材間の摩擦力を生じさせ、回転トルクの調整を行っていた。
【0003】
3)従来例3:
回動用の操作つまみ体とケース体とのまた別の回動構造においては、操作つまみ体とケース体との間にゴム製のスペーサ部材を介在させ、このスペーサ部材と接触する部材間との間に摩擦を生じさせ、回転トルクの調整を行っていた。
4)従来例4:
特許文献である特開平10−334766号公報「回転型電気部品」において、径の大きなOリングを用いて重く安定したトルクが得られる操作ツマミが記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−334766号公報
【0005】
図3は上記した従来例2を示す図であり、電子機器で用いられる可変抵抗器におけるボリューム構造300の断面による説明図である。
ボリューム構造300は、つまみ体30とOリング34とケース体32とを備え、つまみ体30が回動する構造である。つまみ体30は略円柱形状をなし、その円柱の中心軸35において回動可能であり、上面丸形のつまみ頭部30aと円柱状胴体部30bとを有して一体に形成されている。円柱状胴体部30bは、水平断面が円形であって、その外面周囲にはOリング32を受け入れる円環状凹溝30cを有し、Oリング32の外周端部側を外側に突出させるようにして配置し、Oリング32と一体的に構成されている。つまみ体30を回動させるときは、Oリング34の外周端部側とケース体32とが接触して摩擦が生じ、回転トルクを生じる機構である。
【0006】
図4は従来例3を示す図であり、電子機器で用いられる可変抵抗器におけるボリューム構造400の断面による説明図である。
ボリューム構造400は、つまみ体40/ゴム製のスペーサ44/ケース体42とを備え、つまみ体40は、ゴム製のスペーサ44を介して、ケース体42に対して相対的に回動することが可能となっている。
つまみ体40は、外観的には上方丸形の略円柱立体のボタン形状をなし、内部には下向に大きく開口する凹部40aを有する。このつまみ体40の凹部40aでは、中心軸45の上向き方向に、シャフト46の固定部46'を凹部40aの中心固定部40bに受け入れて固定しており、つまみ体40とシャフト46とは一体的に連結されて回動することが可能である。このシャフト46は、外周囲にネジ山またはローレットのある波付きシャフト部46''を介して、ボリューム部48と一直線状をなすよう一体的に連結されている。また、シャフト係合部46''はケース体42内にあるナット部材47とスムーズに係合して回動する構成であり、他の構成部材としてシャーシ部材49を備える。これらのナット部材47やシャーシ部49などの構成部材は、ケース体42と一体的に連結して組み込まれるように製造される部材であって、固着、締結、結合などの周知の手段により取り付けられている。
【0007】
ゴム製のスペーサ44は、全体としては円錐台形状であって、平板な上面部44aではその中心にシャフト46を挿通するための上面穴部44a'を有する。このゴム製スペーサ44の側面となる側壁44bはスカート状の円筒形状をなし、下面は開放していて側壁44bの下端部44cは円環形状をなす。
ケース体42は、その中央に表面(上面)と内面(下面)とを貫通して設けられた円形の貫通穴部42'を有し、シャフト46を挿通させる。この貫通穴部42'は、その表面側(上面側)は径拡大された大穴部42aであり、内面側(下面側)は径縮小された小穴部42bであり、それら2つの穴部の境界には、径の違いによって、段差となる円環状の底面部42a'がある。大穴部42aにはスペーサ44を受け入れて、底面部42a'においてスペーサ44の側壁44bの円周形の下端部44cを当接させることにより摩擦を生じさせ、スペーサ44の配置位置も決定される。
【0008】
このゴム製のスペーサ44は、その上面部44aの最上面において、つまみ体40の凹部40aの天井面40a'と面同士で接触され、また、スペーサ44の下端部44cは、ケース体42の厚みの中間地点に設けられた底面部42a'と当接されることにより、つまみ体40/スペーサ44/ケース体42の3者の配置が決定される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来の部材回動構造は、電子機器などに組み込まれて使用されているものの、それぞれつぎのような問題点がある。
1)従来例1:
グリースを用いているので、グリースそのものの性質や特性に依存されることになり、その影響が大きい。例えば、グリース自体は温度によってその性質を変化してゆくので、低温下ではトルクが重くなるという現象が生じる。トルクが周囲温度で大きく影響され、それにふられてしまうということは、トルクの不安定要因の一つとなる。
【0010】
2)従来例2:
ここで用いられるOリングは、その直径が1mm程度のものであり、これによって摩擦を発生させていた。ところが、このOリングと、その周囲に構成される種々の部品と、を組み合わせて、部材回動構造を形成するのであるが、個々の部品にバラツキが生じると組み合わせも変ってきて、Oリングの配置設定にも誤差が生じることとなる。よって、得られるトルクに極端なバラツキを発生することとなり、このため、Oリングのオーバーラップ量の設計やその設定が非常に難しいものとなる。
【0011】
3)従来例3:
ここでのボリューム構造400は、つまみ体20/ゴム製のスペーサ24/ケース体22を含む多くの部材を組み合わせて配置することとなるため、これらを正確に寸法設定させることが難しい。また、シャフト26をつまみ体20の下方から内部に組み込んでこれらの位置決めをしなくてはならないが、シャフト26の寸法長さにバラツキがあることもあり、ゴム製のスペーサ24とケース体22との摩擦を一定に保持することが難しくなる。すなわち、トルクの軽いものと重いものが発生しやすくなる。
【0012】
4)従来例4:
ここで示される回転型電気部材は、部品点数が多くてその組み合わせ構造もかなり複雑である。このため、精度が高くトルクの安定した製品を製造するためには、多くの手間やコスト負担が生じることとなる。
【0013】
本発明の部材回動構造および装置は、上述したような従来技術の問題点を鑑みてなされたものであり、各種部品の組み合わせにおけるバラツキや部品公差の影響を受け難くすること、トルクが安定していること、正確なオーバーラップ(摩擦)が確保できること、周囲の温度の影響などの外的要因を受け難いこと、容易にトルクアップできること、などを可能とする、部材回動構造のための新規な技術を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明による部材回動構造および電子機器は、次のような手段を備える。
(1)つまみ体と、シャフト体と、ケース体と、それらの間で回動動作を介在する介在弾性部材と、を含む部材回動構造であって
前記つまみ体は、前記ケース体の外側に配置されて回動操作を可能とし、その内部に前記シャフト体を受け入れるための受入用凹部を有し、
前記受入用凹部は、その中央に前記シャフト体の一端を固定するための固定部と、前記シャフト体を取り囲むように配設される円筒状の内壁面と、を備え、
前記シャフト体は、前記ケース体の外側にある一端側において、前記つまみ体の前記受入用凹部の中央に固定されて一体的に連動され、他端側は前記ケース体内の構成部材に連結接続されて、前記シャフト体を中心軸とした回動動作を行い、
前記介在弾性部材は、
平板な円環形状の上面部と、円筒形状の側壁部と、平板な円環形状の底面部とを有し
前記上面部の中央の穴部から、その内部を経由して、前記シャフト体を前記ケース体内構成部材へと挿通させ、
前記底面部の底部で前記ケース体と接触して配置され、
前記上面部の内周端部に設けられた、前記シャフト体にその径外周方向から接触する円環状の第一のオーバーラップ部と、
前記上面部の外周端部に設けられた、前記つまみ体の受入用凹部の円周状側壁部と接触する円環状の第二のオーバーラップ部と、を備えて構成される。
【0015】
(2) ( ) 部材回動構造において、
介在弾性部材は、シリコンゴムのパッキングからなる。
【0016】
)トルクを生じる部材回動機構を備える電子機器において、
この部材回動機構として、(1)または ( )の部材回動構造を適用して構成する電子機器とした。
【0017】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明による部材回動構造および電子機器の実施の形態を、図1および図2を参照しながら説明する。
図1は、本発明による第1の実施例である部材回動構造100を示す図であって、図1(1)はその断面による構造説明図であり、また、図1(2)は介在弾性部材14とケース体12を示す概観斜視図である。
【0018】
図1に示す部材回動構造は、例えば、各種電子機器において、可変抵抗器と連動するボリューム設定部や回動操作つまみ部などとして用いられるとよく、ここでは、ボリューム回動構造100として説明する。
図1に示すボリューム回動構造100は、回動操作部であるつまみ体10と、介在弾性部材14と、ケース体12と、を備える。このつまみ体10とケース体12との間には介在弾性部材14があって、部材同士が接触するオーバーラップ部(I、II)を生じ、そこに摩擦を生じる。つまみ体10はこの摩擦によって適切な回動トルクに調整されることとなり、ケース体12に対して安定した回動をすることが可能となっている。ここでの介在弾性部材14は、ゴムやエラストマー等の弾性材料またはシリコンゴム製パッキング材料などから形成され、また、つまみ体10およびケース体12は樹脂等の材料からなる。
【0019】
つまみ体10はボリューム調整のための操作ボタンであり、外観的には上方丸形の略円柱立体の形状をなし、内部には下向に大きく開口する凹部10aを有する。このつまみ体10の凹部10aでは、中心軸15の上向き方向に、シャフト16の固定部16'を凹部10aの上部にある中心固定部10bに受け入れて固定しており、つまみ体10とシャフト16とは一体的に連動して回動動作をすることが可能である。このシャフト16は、外周囲にネジ山またはローレットのある波付きシャフト部16''を介して、ボリューム部18と一直線状のシャフトをなすよう、一体的に連結接続されている。
【0020】
介在弾性部材14は、図1(2)に示すように、外観的には鍔付き帽子のような形状であり、シリコンゴム製パッキングから形成されている。介在弾性部材14は、略円筒形状の側壁部14bと、鍔部のような平板な円環状の底面部14cとを有する。介在弾性部材14の上部は円形で平板な上面部14aとなっており、その外輪は円周形状の外周端部IIである。また、上面部14aは、その中心にシャフト16を挿通するための軸心15に同心円形の上面穴部14a'を有して、内周端部Iが形成される。
【0021】
また、上面部14aには、上面部14aの外周端部IIの径より小さく、上面穴部14a'の内周端部Iの径より大きい、円周溝14a''が、やはり軸心15に同心円状にして形成されて配置されている。この円周溝14a''は、介在弾性部材14の円形平板な上面部14aの変形を考慮してその逃げ場を設けたものであり、これにより、設計での自由度を大きく取ることができる。このため、周端部Iや外周端部IIの箇所においてのオーバーラップを多めにしても、トルクが重すぎることのないような設計が可能であり、オーバーラップ量の設定を厳格に管理する必要がなくなり、設計が楽になる。
【0022】
この介在弾性部材14の側面となる側壁部14bはスカート状の円筒形状をなしていて、この側壁部14bに連らなる底面部14cは幅広円環形状であり、その最下部には平板ドーナツ形の底面14c'が形成されている。
この介在弾性部材14の底面14c'は、ケース体12の外部表面12''またはケース体12に配設してあるナット部材13の外表面(上面)13'と、直接的に面接触することによって配置位置が定まる。ここでの介在弾性部材14の底面部14cは、つまみ体10と、ケース体12の外部表面12''および/またはナット部材13の外表面13'と、の間に挟み込まれるようにして介在配置がなされる。なお、このナット部材13は、その内周にネジ山またはローレットを有し、波付きシャフト部16''と組み合わされて回動自在になるよう配置されるとよいが、単なる丸形ワッシャー部材を用いることもできる。
【0023】
ケース体12では、その中央の軸心15通り、表面(上面)と内面(下面)とを貫通して設けられた円形の貫通穴部12'を有していて、シャフト16はこの貫通穴部12'内を挿通させる。この貫通穴部12'は、その表面側(上面側)は径拡大された大径穴部12aであり、内面側(下面側)は径縮小された小径穴部12bである。それら2つの穴部の境界には、径の違いによって、段差となる円環状の底面部12a'が形成されている。また、この大穴部12aには、ナット部材13を受け入れて配置することができ、ケース体12の外表面12'と同一面となるよう高さを調整することもできる。
介在弾性部材14のケース体12への配置は、ケース体12の外表面12'またはナット部材13の外表面13'に対して、介在弾性部材14の底面14c'を上下面同士で接触させることにより配置設定することができる。
【0024】
さて、図1(1)のボリューム回動構造100に示すように、つまみ体10とシャフト16、介在弾性部材14、ケース体12とを含んだ部材組み合わせによる配置設定に着目すると、介在弾性部材14は、内周端部Iにおいてはシャフト16と接触し、外周端部IIにおいてはつまみ体10の凹部10aと接触し、底部14c'においてはケース体12'と接触する。
より詳細には、介在弾性部材14の上面穴部14a'の内周端部Iはオーバーラップ部であって、シャフト16の外周面と直接接触して所定の摩擦を生じる。また、介在弾性部材14の上面部14の最大径となっている外周端部IIもオーバーラップ部であって、つまみ体10の凹部10aの円筒状の内壁面10a'と直接接触して所定の摩擦を生じる。
【0025】
介在弾性部材14に設けられた内周端部Iと外周端部IIによって、異なる2箇所のオーバーラップ部において摩擦を発生させることができる。そして、これら2つの摩擦を設定して調整することによって、ボリューム回動構造100において、回動動作のための適正なトルクを発生させることができる。
そして、図1においては、介在弾性部材14に内周端部Iと外周端部IIとの2つのオーバーラップ箇所(摩擦箇所)を設けているが、両方の箇所を用いるのではなく、いずれか一方だけ用いてもよい。
【0026】
また、本発明では、内周端部Iと外周端部IIとの間に設けられた円周溝14a''を利用して、2つのオーバーラップ箇所において、摩擦の相互調整をすることも可能である。
この円周溝14a''については、その断面形状、溝の大きさ・幅・深さ、円周溝の設ける位置、などを変化させることができるので、適宜な希望の設計が可能でとなる。さらに、円周溝14a''を円周状に全てに渡って設けなくともよく、途切れをつけたり、一部だけに設ける、などとすることもできる。
【0027】
さてここからは、本発明による部材回動構造および電子機器を、図2を参照しながら説明する。
図2は、本発明による第2の実施例である部材回動構造200を示す図であって、図2(1)はその断面による構造説明図であり、また、図2(2)は介在弾性部材24を示す概観斜視図である。
【0028】
においても、ボリューム回動構造200として説明する。
に示すボリューム回動構造200は、回動操作部であるつまみ体20と、シリコンゴム製パッキングからなる介在弾性部材24と、ケース体22とケース側の構成部材(23、25)を備える。このつまみ体20とケース体22との間には介在弾性部材24があって、部材同士の接触によって摩擦を生じる。つまみ体20はこの摩擦によって適切な回動トルクに調整されることとなり、ケース体22に対して安定した回動をすることが可能となっている。
【0029】
つまみ体20はボリューム調整のための操作ボタンであり、外観的には上方丸形の略円柱立体の形状をなし、内部には下向に中心固定部20bを有する。このつまみ体20では、シャフト26の固定部26'を、中心軸25の上向き方向に中心固定部20bに受け入れて固定しており、つまみ体20とシャフト26とは一体的な回動動作をすることが可能である。このシャフト26は、外周囲にネジ山またはローレットのある波付きシャフト部26''を介して、ボリューム部28と一直線状のシャフト軸をなすよう、一体的に連結接続されている。
【0030】
介在弾性部材24は、図1(2)に示すように、外観的にはある程度の厚みを有するドーナツのようなリング形状であり、シリコンゴム製パッキングから形成されている。介在弾性部材24は、平面な円環状の上面部24aと同じく底面部24bとを有し、これらは略平行となっている。これらの上面部24aと底面部24bとの中心には、円形の貫通穴24cが設けられ、その中心にシャフト26が挿通される。貫通穴24cの外輪は、円筒形状である内周壁部24c'によるものであり、この内周壁部24c'には、上面部24aまたは底面部24bと略平行の位置において、中心に向かって突出する環状突設部24C''が形成されている。
【0031】
この介在弾性部材24は、側面の厚さtを有して、平行な上下2面である上面部24aと底面部24bを有し、底面部24bはケース体22またはケース側部材23の上面と接触して位置を定めることができる。また、介在弾性部材24の上面部24aもケース側部材25の底面と接触させてもよく、そうすると、上下の両面で介在弾性部材24を挟み込むこととなり、介在弾性部材24の配置位置を確定することができる。
ケース体22およびケース側部材25では、その中央位置において、表面(上面)と内面(下面)とを貫通して設けられた円形の貫通穴部22'と25'を有しており、その中央を貫通するように配設されるシャフト26は、これらの貫通穴部22'内を挿通して配置させられる。
【0032】
さて、図2(1)のボリューム回動構造200に示すように、つまみ体20とシャフト26、介在弾性部材24、ケース体22とを含んだ部材組み合わせによる配置設定に着目すると、介在弾性部材24は、その貫通穴24c内部にある環状突設部24C''において、シャフト26の外周面のある部位に接触する。ここで、介在弾性部材24の環状突設部24C''は、シャフト26と接触するオーバーラップ部(III)であって、外周面と直接接触して所定の摩擦を生じる。
【0033】
介在弾性部材24は、中心に設けられた貫通穴24cの、その中に設けた環状突設部24C''において、円環形状の接触箇所を生じてオーバーラップ部(III)となり、摩擦を発生させることができる。そして、これらオーバーラップ部の摩擦を設定して調整することによって、ボリューム回動構造200において、回動動作のための適正なトルクを発生させることができる。
【0034】
本発明では、この環状突設部24C''については、その断面形状、突部の大きさ・幅・深さ、環状突設部の設ける位置、などを変化させることができるので、希望される適宜な設計が可能でとなる。さらに、この環状突設部24C''は、貫通穴24cの内面で円周状に全てに渡って設けなくともよく、途切れをつけたり、一部だけに設ける、などとすることもできる。
【0035】
本発明による実施例1〜2において明らかなように、本発明のつまみ体とシャフト体とは一体であり、そのいずれかとケース体とが相互に回動する動作を行い、その間には介在弾性部材または弾性部材があって、部材同士が接触すねことによってオーバーラップ部を生じ、摩擦が得られる構造である。
本発明のこれらの構成部材が、適宜な材料・形状・寸法などを選択されて設計されることにより、つまみ体は適切な回動トルクに調整または設定されることが可能となり、ケース体に対して安定した回動をすることができる。
【0036】
また、介在弾性部材または弾性部材において摩擦を生じるオーバーラップ部と、それが接触される相手方部材の形状については、オーバーラップ部と相手方部材がいずれも同じ形状の円周同士にして接触することが好ましい。しかしこれに限らず、オーバーラップ部と相手方部材とがスムーズな回動ができる構造であればよく、例えば、円周状に全てに渡って接触させずに、途切れをつけたり、一部だけに接触部を設ける、などとすることもできる。
また、これらの構成部材は、材料や形状や寸法、組み合わせ方、配置位置など、自在に変化させて設計することができるので、希望する回動トルクに合わせて適宜に設計することが可能である。
【0037】
【発明の効果】
本発明では、以下に記載されるような格別な効果を奏する。
・本発明による部材回動構造は、組み立てのバラツキや部品の公差の影響が受け難い構造であって、安定したトルクが得られる。
・本発明による介在弾性部材は、シリコンゴムのパッキングを用いることにより、周囲温度が変化しても安定したトルクが得られる。
・本発明による介在弾性部材は、上面部に円周溝を設けてあり、これは材料が変形したときの逃げ場を作ったものであり、これにより、オーバーラップを多めにしてもトルクが重すぎることのないような設計が可能となり、オーバーラップ量の設定を厳格に管理する必要がなくなり、設計に自由度が増えて楽になる。
・本発明による部材回動構造は、シャフトの軸の鉛直方向(シャフト横軸方向)から介在弾性部材によるオーバーラップを与えて摩擦を生じさせるものであり、これにより摩擦が安定化していて、トルクにバラツキを生じることが少ない。なお、従来のようなシャフト縦軸方向からの摩擦だと、トルクにかなりのバラツキを生じてしまう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による部材回動構造にかかる第1の実施例を示す図であって、(1)はその断面による構造説明図であり、また、(2)は介在弾性部材14とケース体12を示す概観斜視図である。
【図2】本発明による部材回動構造にかる第2の実施例を示す図であって、(1)はその断面による構造説明図であり、また、(2)は介在弾性部材24を示す概観斜視図である。
【図3】従来例2を示す図であり、電子機器で用いられる可変抵抗器におけるボリューム構造300の断面による説明図である。
【図4】従来例3を示す図であり、電子機器で用いられる可変抵抗器におけるボリューム構造400の断面による説明図である。
【符号の説明】
100 部材回動構造
10 つまみ体
10a 凹部
10a' 内壁面
12 ケース体
12' 貫通穴部
12a 大径穴部
12b 小径穴部
14 介在弾性部材
14a 上面部
14a' 穴部
14a'' 円周溝
14b 側壁部
14c 底面部
15 中心軸
16 シャフト
16' シャフト固定部
18 ボリューム部
I オーバーラップ部(内周端部)
II オーバーラップ部(外周端部)
200 部材回動構造
20 つまみ体
20b 中心固定部
22 ケース体
22'、25' 貫通穴部
24 介在弾性部材
24a 上面部
24b 底面部
24c 貫通穴
24c' 内周壁部
24C''(III) 環状突設部(オーバーラップ部)
26 シャフト
26' 固定部
28 ボリューム部

Claims (3)

  1. つまみ体と、シャフト体と、ケース体と、それらの間で回動動作を介在する介在弾性部材と、を含む部材回動構造であって
    前記つまみ体は、前記ケース体の外側に配置されて回動操作を可能とし、その内部に前記シャフト体を受け入れるための受入用凹部を有し、
    前記受入用凹部は、その中央に前記シャフト体の一端を固定するための固定部と、前記シャフト体を取り囲むように配設される円筒状の内壁面と、を備え、
    前記シャフト体は、前記ケース体の外側にある一端側において、前記つまみ体の前記受入用凹部の中央に固定されて一体的に連動され、他端側は前記ケース体内の構成部材に連結接続されて、前記シャフト体を中心軸とした回動動作を行い、
    前記介在弾性部材は、
    平板な円環形状の上面部と、円筒形状の側壁部と、平板な円環形状の底面部とを有し
    前記上面部の中央の穴部から、その内部を経由して、前記シャフト体を前記ケース体内構成部材へと挿通させ、
    前記底面部の底部で前記ケース体と接触して配置され、
    前記上面部の内周端部に設けられた、前記シャフト体にその径外周方向から接触する円環状の第一のオーバーラップ部と、
    前記上面部の外周端部に設けられた、前記つまみ体の受入用凹部の円周状側壁部と接触する円環状の第二のオーバーラップ部と、を備えて構成される、ことを特徴とする部材回動構造。
  2. 請求項1に記載の部材回動構造において、
    前記介在弾性部材は、シリコンゴムのパッキングからなる、ことを特徴とする部材回動構造。
  3. トルクを生じる部材回動機構を備える電子機器において、
    前記部材回動機構として、請求項1または2いずれか1項に記載の部材回動構造を適用して構成する、ことを特徴とする電子機器。
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