JP4170074B2 - 内燃機関のシリンダブロックにおける潤滑油通路構造 - Google Patents
内燃機関のシリンダブロックにおける潤滑油通路構造Info
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のシリンダブロックにおいて、その内部に形成される潤滑油通路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関のシリンダブロックにおける潤滑油通路は、例えば、特許文献1等に記載されているように、複数のシリンダを一列状に備えたシリンダブロックに、潤滑油ポンプにて圧力が高められた潤滑油を導入するメインギャラリを、クランク軸線の方向に延びるように形成して、このメインギャラリからクランク軸に対する各軸受け部に潤滑油を供給する一方、前記シリンダブロックのうちその側面に隣接した部位に、前記メインギャラリに連通するヘッド側オイル通路を、当該ヘッド側オイル通路がシリンダブロックの上面に開口するように形成して、潤滑油を、このヘッド側オイル通路から前記シリンダブロックの上面に締結されるシリンダヘッドに対して供給するように構成している。
【0003】
また、最近においては、前記シリンダブロックを、鋳造又はダイキャスト製にしていることから、前記メインギャラリ及び前記ヘッド側オイル通路を、中子型による鋳抜きにて形成するというように、いわゆる鋳抜き孔にしている。
【0004】
そして、前記メインギャラリ及び前記ヘッド側オイル通路の両方を、鋳抜き孔にする場合、前記ヘッド側オイル通路が前記メインギャラリに対して連通する部分に、鋳造又はダイキャストに際してのバリが発生して、両者間の確実な連通を確保できないことになる。
【0005】
そこで、従来は、シリンダブロックを鋳造又はダイキャストするときにおいて、鋳抜き孔による前記ヘッド側オイル通路を、前記メインギャラリに対して連通しないようにし、シリンダブロックを鋳造又はダイキャストしたあとで、前記ヘッド側オイル通路におけるメインギャラリに対する非連通箇所に、連通孔を、ドリル工具による穿孔加工にて穿設するようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−196337号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記ヘッド側オイル通路におけるメインギャラリに対する非連通箇所、つまり、連通孔の箇所は、前記ヘッド側オイル通路のうち最も奥まった箇所に位置していることにより、この非連通箇所に、ドリル工具による穿孔加工にて連通孔を穿設するには、長いドリル工具を必要することに加えて、多大の手数を必要とする等の問題があった。
【0008】
また、前記連通孔は、前記ヘッド側オイル通路のうち最も奥まった箇所に位置していることにより、この連通孔を穿設するためのドリル工具は、太径のものを使用しなければならず、従って、この連通孔によって、シリンダヘッド側への潤滑油の供給量を規制することができないから、シリンダヘッドへの潤滑油の流量規制を行う場合には、前記ヘッド側オイル通路に対して流量規制のためのオリフィスを別に設けるようにしなければならないのであった。
【0009】
本発明は、この問題を解消することを技術的課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を達成するため本発明は、
「シリンダブロックに、潤滑油のメインギャラリをクランク軸線の方向に延びるように中子型による鋳抜きにて形成する一方、前記シリンダブロックのうちその側面に隣接する部分に、ヘッド側オイル通路を、クランク軸線と交差する方向に延びてシリンダブロックの上面に開口するように中子型による鋳抜きにて形成して成る内燃機関において、
前記シリンダブロックにおける前記側面に、前記メインギャラリが開口する凹所を、当該凹所がクランク軸線の方向から見て前記ヘッド側オイル通路に重なるように設けて、この凹所の内底部に、前記ヘッド側オイル通路に連通する連通孔を、前記ヘッド側オイル通路と交差する方向に延びるように穿設する。」
ことを特徴としている。
【0011】
【発明の作用・効果】
このように構成することにより、ヘッド側オイル通路を、凹所の内底部に穿設した連通孔を介してメインギャラリに確実に連通することができるものでありながら、前記連通孔は、前記凹所の内側面に対する穿設であることにより、この連通孔を、短い長さのドリル工具にて至極簡単に且つ迅速に穿孔加工することができる。
【0012】
また、前記連通孔を細径のドリル工具にて穿孔加工できるようになるから、この連通孔を、小径にすることで、シリンダヘッド側への潤滑油の流量規制に利用できるように構成できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図1〜図3の図面について説明する。
【0014】
この図において、符号1は、クランク軸線2の方向に一列に並ぶ複数のシリンダ3を備えて成るシリンダブロックを、符号4は、前記シリンダブロック1の上面1aに締結したシリンダヘッドを各々示す。
【0015】
前記シリンダブロック1は、鉄又は軽合金による鋳造か、或いは軽合金によるダイキャストにて製作されている。
【0016】
前記シリンダブロック1には、そのシリンダ3列の方向に延びるメインギャラリ5が、中子型による鋳抜きにて、シリンダブロック1のうちクランク軸線2と直角な一つの側面1bに開口するように形成されているとともに、このメインギャラリ5からクランク軸に対する軸受け(図示せず)等の作動部に対するオイル通路6が穿設されている。
【0017】
更に、前記シリンダブロック1のうち前記一つの側面1bに隣接する箇所には、前記メインギャラリ5の近傍にこれに非連通の終端部7aを有するヘッド側オイル通路7が、前記クランク軸線2と交差する方向に延びて前記シリンダブロック1の上面1aに開口するように、中子型による鋳抜きにて形成されている。
【0018】
そして、前記シリンダブロック1における一つの側面1bには、凹所8を、図3に示すように、当該凹所8がクランク軸線2の方向から見て前記ヘッド側オイル通路7の終端部7aに対して重なるように設けて、この凹所8の内底部に、前記ヘッド側オイル通路7に連通する連通孔9を、前記ヘッド側オイル通路7と交差する方向に延びるように、ドリル工具10による穿孔加工にて穿設する。
【0019】
本実施の形態の場合、前記シリンダブロック1における一つの側面1bには、図2に二点鎖線で示すように、潤滑油ポンプ11が、当該潤滑油ポンプ11における吐出口11aにて前記凹所8を塞ぐように取付けられており、別の実施の形態においては、前記凹所8を、別の部材にて塞ぐ一方、前記メインギャラリ4内に潤滑油ポンプで加圧された潤滑油を導入するように構成しても良い。
【0020】
このように構成することにより、ヘッド側オイル通路7を、凹所8の内底部に穿設した連通孔9を介してメインギャラリ5に確実に連通することができるものでありながら、前記連通孔9は、前記凹所8の内側部に対する穿設であることにより、この連通孔9を、短い長さのドリル工具10にて至極簡単に且つ迅速に穿孔加工することができる。
【0021】
また、前記連通孔9を細径のドリル工具10にて穿孔加工できるようになるから、この連通孔9を、小径にすることで、シリンダヘッド4側への潤滑油の流量規制に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリンダブロックの平面図である。
【図2】図1のII−II視断面図である。
【図3】図2のIII −III 視側面図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック
2 クランク軸線
3 シリンダ
4 シリンダヘッド
5 メインギャラリ
7 ヘッド側オイル通路
8 凹所
9 連通孔
10 ドリル工具
11 潤滑油ポンプ
Claims (1)
- シリンダブロックに、潤滑油のメインギャラリをクランク軸線の方向に延びるように中子型による鋳抜きにて形成する一方、前記シリンダブロックのうちその側面に隣接する部分に、ヘッド側オイル通路を、クランク軸線と交差する方向に延びてシリンダブロックの上面に開口するように中子型による鋳抜きにて形成して成る内燃機関において、
前記シリンダブロックにおける前記側面に、前記メインギャラリが開口する凹所を、当該凹所がクランク軸線の方向から見て前記ヘッド側オイル通路に重なるように設けて、この凹所の内底部に、前記ヘッド側オイル通路に連通する連通孔を、前記ヘッド側オイル通路と交差する方向に延びるように穿設することを特徴とする内燃機関のシリンダブロックにおける潤滑油通路構造。
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