JP4167842B2 - 射出成形機の油圧制御方法および制御装置 - Google Patents

射出成形機の油圧制御方法および制御装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械的に結合されている可変容量型の複数台の油圧ポンプを電動モータで駆動し、そのとき前記各油圧ポンプから吐出される作動油を複数個のアクチュエータのそれぞれに供給する複数動作と、前記各油圧ポンプから吐出される作動油を一方向の流れに合流させて、前記複数個のアクチュエータの、選択されたアクチュエータに供給する単独動作とを適宜行うように構成されている射出成形機の油圧制御方法および油圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油圧駆動方式の産業機械には、例えばクレーン車に見られるように、アームの仰角を調節する油圧シリンダ、アームの先端部から吊り下げられているワイヤを巻き取る或いは巻き戻す油圧モータ等の複数個のアクチュエータが設けられている。また、これらのアクチュエータのそれぞれに作動油を供給するために複数台の油圧ポンプが設けられている。これらの油圧ポンプには、比較的安価な定容量型の油圧ポンプが適用され、油圧ポンプとアクチュエータとを結ぶ油圧管路には、圧油をタンクへ逃すアンロード弁、圧力調整弁、流量調整弁等が個々に介装されている。なお、これらの複数台の油圧ポンプは、1台の電動モータにより駆動されるようになっている。
【0003】
したがって、電動モータを起動すると、複数個の油圧ポンプが同時に駆動されるので、アンロード弁、圧力調整弁、流量調整弁等を適宜調節し、そして方向切換弁により作動油の流れ方向を適宜選定することにより、それぞれのアクチュエータの所定箇所へ作動油を供給し、そして独立して所定の仕事をさせることができる。ところで、上記従来の油圧駆動装置には、定容量の油圧ポンプが適用されているので、アンロード弁、圧力調整弁等を油圧ポンプ毎に必要とし、油圧回路が複雑になっている。また、油圧ポンプが定容量のため、作動油の流量制御を格別に必要とする欠点もある。
【0004】
これに対し、可変容量型の油圧ポンプは、上記したようなアンロード弁、圧力調整弁、流量調整弁等が不要であるという利点を有する。また、中型あるいは小型の可変容量型の油圧ポンプは、比較的安価である利点もある。しかしながら、大容量の可変容量型の油圧ポンプは高価になる。そこで、安価に得られる複数台の小、中型の可変容量型の油圧ポンプを組み合わせ、そして大容量のアクチュエータを駆動する油圧システムも、例えば特開2000−274406号により提案されている。
【0005】
前記公報には、一般の液圧制御システムとして開示されているが、これを油圧駆動式の射出成形機に適用した具体例が図5に示されている。すなわち、図5において、参照数字100は射出装置を、そして105は型締装置をそれぞれ示している。射出装置100は、従来周知のように、加熱シリンダ内で回転方向と軸方向とに駆動されるスクリュ101を備えている。このスクリュ101は、油圧モータ102で回転駆動され、射出シリンダのピストン103により、回転とは独立して軸方向に駆動されるようになっている。型締装置105は、型開閉シリンダ106により駆動されるトグル式型締装置107を備え、そのリンクが取り付けられている可動盤には可動金型108が、そして固定盤には固定金型109がそれぞれ取り付けられている。
【0006】
上記射出装置100と、型締装置105とに作動油を供給する油圧回路は、2台の可変容量型の第1、2の油圧ポンプ111A、111Bを備えている。そして、これらの第1、2の油圧ポンプ111A、111Bは、機械的に連結され1台の電動モータ110により駆動されるようになっている。第1の可変容量型の油圧ポンプ111Aには、第1の流量検出器113A、複数個の制御弁等からなり、吐出量を調節する第1の制御弁112Aが設けられている。そして、第1の油圧ポンプ111Aの第1の吐出管115Aには、クローズトワンウエイ型の回転切換弁116と、クローズトセンタ型の射出・保圧切換弁117とが、さらにその下流側には逆止弁118が介装されている。そして、第1の吐出管115A’は、クローズトセンタ型の合流切換弁120の所定のポートに接続されている。回転切換弁116の吐出側のポートは、油圧モータ102に接続され、射出・保圧切換弁117の2個の吐出側のポートは、射出シリンダ103のピストンヘッド側とピストンロッド側とにそれぞれ接続されている。
【0007】
第2の可変容量型の油圧ポンプ111Bにも、第2の流量検出器113B、複数個の制御弁等からなり、吐出量を変える第2の制御弁112Bが設けられている。そして、第2の可変容量型の油圧ポンプ111Bの第2の吐出管115Bには、クローズトセンタ型の合流切換弁120が介装され、同様なクローズトセンタ型の型開閉切換弁121に至っている。型開閉切換弁121の2個の出口ポートは、型開閉シリンダ106のピストンヘッド側とピストンロッド側とにそれぞれ接続されている。
【0008】
したがって、合流切換弁120の電磁コイルbを付勢し、Yポジションに切り換えると、第1の吐出管115Aの終端は、タンクTにつながるが、逆止弁118によりタンクTへの流れは阻止される。第2の吐出管115Bは、型開閉切換弁121につながる。そこで、第1、2の操作指令装置114A、114Bから第1、2の制御弁112A、112Bに吐出量の指令信号を出力すると、可変容量型の第1、2の油圧ポンプ111A、111Bから所定量の作動油が吐出される。これにより、射出装置100と型締装置105は、従来周知のように独立して駆動できる。すなわち、射出・保圧切換弁117の電磁コイルaを付勢してXポジションに切り換え、回転切換弁116の電磁コイルaを付勢すると、油圧モータ102が回転し、スクリュ101が回転駆動される。これにより、従来周知のように、樹脂が溶融・計量される。また、回転切換弁116を、図5に示されているZポジションに切り換え、そして射出・保圧切換弁117の電磁コイルa、bを適宜付勢あるいはオフすることにより、第1の吐出管115A中の作動油が、射出ピストン103のピストンヘッド側あるいはピストンロッド側に供給され、計量された溶融樹脂が金型108、109のキャビテイに射出、保圧あるいはサックバックされる。一方、第2の吐出管115B’に介装されている型開閉切換弁121をXあるいはYポジションに切り換えることにより可動金型108を開閉できる。
【0009】
合流切換弁120の電磁コイルaを付勢しXポジションに切り換えると、型開閉切換弁121に連なっている管115B’は、タンクTにつながるが、第2の吐出管115Bは、第1の吐出管115Aにつながる。これにより、第2の油圧ポンプ111Bから吐出される作動油が逆止弁118を通って、第1の吐出管115Aの方へ流れる。回転切換弁116あるいは射出・保圧切換弁117を前述したように適宜切り換えることにより、第1、2の油圧ポンプ111A、111Bから吐出される合流された多量の作動油で高速計量と高速射出ができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の液圧システムも、合流切換弁120をYポジションに切り換えると、第1の吐出管115Aには逆止弁118が設けられているので、2個のアクチュエータすなわち油圧モータ102と型開閉シリンダ106とに作動油を個別に供給し、個別に作動させることができる利点はある。また、合流切換弁120をXポジションに切り換えると、第2の吐出管115Bは、第1の吐出管115Aに連通するので、第1、2の油圧ポンプ111A、111Bから吐出される作動油は、第1の吐出管115Aの方へ合流する。したがって、合流した多量の作動油で高速計量することも、また高速射出することもできる利点も認められる。しかしながら、改良すべき問題点も多い。例えば、型開閉シリンダ106の方へは、合流させた作動油を供給することはできず、使い勝手は必ずしも良くない。特に、型開閉シリンダ106すなわち他方のアクチュエータも高速で駆動する必要があるときには問題になる。また、合流させた作動油で油圧モータ102により可塑化しているときに、スクリュ101が樹脂材料を食い込み、回転負荷圧が高くなり、回転不能になることもあり得るが、その対策が採られていないので、一方の第1の油圧ポンプ111Aを損傷することもある。すなわち、回転不能になると、第1、2の吐出管115A、115B中の圧力は上昇するが、逆流防止手段として一方向の逆止弁118が設けられているに過ぎないので、第2の油圧ポンプ111Bから吐出される高圧の作動油が、逆止弁118を通って第1の油圧モータ111Aの方へ逆流し、該ポンプ111Aを損傷する恐れもある。さらには、合流させた作動油より高速射出することはできるが、保圧工程は流量制御ではなく、圧力制御であるにも拘わらず、電動モータ110は第1、2の油圧モータ111A、111Bを駆動し続けるようになっているので、エネルギの損失がある。上記したような問題点は、油圧駆動式の一般の産業機械についてもいえる。
【0011】
本発明は、上記したような問題点を解決した油圧制御方法および油圧制御装置を提供することを目的とし、具体的には複数台の油圧ポンプから吐出される作動油を複数個のアクチュエータのそれぞれに供給することも、作動油を合流させて所定のアクチュエータに供給することも、また複数台の油圧ポンプ間に作動油の逆流は起こらず、さらには省エネ運転が可能な射出成形機における油圧制御方法および油圧制御装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、機械的に結合されている第1、2の可変容量型の油圧ポンプを電動モータで駆動し、そのとき前記第1、2の油圧ポンプから第1、2の吐出管のそれぞれに吐出される作動油を射出成形機の構成部材である、金型を開閉する型開閉シリンダと、スクリュを軸方向に駆動する射出・保圧シリンダと前記スクリュを回転方向に駆動する油圧モータのそれぞれに供給する複数動作と、前記第1の油圧ポンプから吐出される作動油を第1の連絡管に接続されている第1のシーケンス弁を介して第2の連絡管から前記第2の吐出管に合流させて、前記射出・保圧シリンダと、前記油圧モータと、前記型開閉シリンダの、選択された前記射出・保圧シリンダと前記油圧モータに供給する単独動作とを適宜行う油圧制御方法であって、前記単独動作には、前記第2の油圧ポンプから吐出される作動油を前記第2の連絡管に接続されている第2のシーケンス弁を介して前記第1の連絡管から前記第1の吐出管に合流させて、前記射出・保圧シリンダと、前記油圧モータと、前記型開閉シリンダの、他の選択された型開閉シリンダに供給する、他の単独動作も含まれていると共に、前記単独動作時に設定圧力を超えた過大な負荷が発生したとき、この過大な負荷をパイロット圧として前記第1のシーケンス弁に印加して前記第1の連絡管を遮断し、前記他の単独動作時に設定圧力を超えた過大な負荷が発生したとき、この過大な負荷をパイロット圧として前記第2のシーケンス弁に印加して前記第2の連絡管を遮断すると共に、前記第1、2の連絡管のそれぞれに設けられている第1、2の圧力センサで検出される検出圧力値が設定圧力値を超えると、前記第1、2の油圧ポンプの制御圧力を零にするようにし、前記単独動作時に、前記射出・保圧シリンダのピストンヘッド室に設けられた圧力センサの検出圧力値が設定圧力値を超えると、その信号を前記第1のシーケンス弁に印加し前記第1の連絡管を遮断するように構成される。
請求項2に記載の発明は、機械的に結合されて駆動される可変容量型の第1、2の油圧ポンプと、第1、2のシーケンス弁とを備え、前記第1、2の油圧ポンプから吐出される作動油が射出成形機の構成部材である、金型を開閉する型開閉シリンダと、スクリュを軸方向に駆動する射出・保圧シリンダと前記スクリュを回転方向に駆動する油圧モータに供給されるようになっている油圧制御装置であって、前記第1、2の油圧ポンプの第1、2の吐出管は、前記型開閉シリンダと、前記射出・保圧シリンダと前記油圧モータのそれぞれに接続されていると共に、前記第1、2の吐出管は、前記型開閉シリンダと、前記射出・保圧シリンダと前記油圧モータよりも上流側において、前記第1、2のシーケンス弁が並列に介装されて互いに接続される第1、2の連絡管により接続され、前記第1のシーケンス弁が付勢されると、前記第1の吐出管が前記第1、2の連絡管を介して前記第2の吐出管に連通し、前記第2のシーケンス弁が付勢されると、前記第2の吐出管が前記第2、1の連絡管を介して前記第1の吐出管に連通し、前記第1、2の連絡管が連通しているときに、前記第1の吐出管に過大な負荷が発生すると、この過大な負荷がパイロット圧として前記第1のシーケンス弁に印加されて前記第1の連通管が遮断され、前記第2の吐出管に過大な負荷が発生すると、この過大な負荷がパイロット圧として前記第2のシーケンス弁に印加されて前記第2の連通管が遮断されると共に、前記第1、2の連絡管のそれぞれに設けられている第1、2の圧力センサで検出される検出圧力値が設定圧力値を超えると、前記第1、2の油圧ポンプの制御圧力が零になるように制御され、前記射出・保圧シリンダのピストンヘッド室に設けられた圧力センサの検出圧力値が設定圧力値を超えると、その信号が前記第1のシーケンス弁に印加されて前記第1の連絡管が遮断されるように構成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、金属材料の射出成形機にも、さらには油圧駆動方式の一般の産業機械にも適用できるが、以下主として樹脂材料を対象とした油圧式の射出成形機に適用した実施の形態を説明する。なお、本願発明の実施の形態を示す図1〜4において、作動油が流れる管路は実線で、パイロット油が流れるパイロット管は比較的細い鎖線で、そして電気信号ラインは比較的太い鎖線でそれぞれ示されている。また、本実施の形態に係る射出成形機も、制御装置を備え、後述する各種の弁を自動的に切り換え、そして自動成形をすることもできるが、そのような射出成形機に一般的な制御装置は図には示されていない。
【0014】
図1に示されているように、本実施の形態に係わる射出成形機は、従来周知のように、射出装置1と型締装置10とからなっている。射出装置1は、加熱シリンダ2と、この加熱シリンダ2内で回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュ3とを備えている。スクリュ3の、図1において右方の後方部には射出・保圧シリンダ4が、さらにその後方には油圧モータ7が設けられている。スクリュ3の軸は、加熱シリンダ2の外部において、射出・保圧シリンダ4と油圧モータ7とに、従来周知のスプライン機構等により機械的に接続されている。したがって、例えば油圧モータ7によりスクリュ3が回転駆動されているときでも、射出・保圧シリンダ4のピストンロッド室5に作動油を供給してサックバックすることもできる。また、ピストンヘッド室6に供給して、スクリュ3に背圧を加えることもできる。射出・保圧シリンダ4のピストンヘッド室6には、射出圧力あるいは保圧圧力を検知する圧力センサ8が取り付けられている。なお、上記実施の形態では油圧モータ7と射出・保圧シリンダ4がアクチュエータを構成している。
【0015】
型締装置10は、従来周知のように、固定盤に取り付けられている固定金型11と、可動盤に取り付けられている可動金型12とを備えている。そして、図1に示されている実施の形態ではトグル式型締装置13により、可動盤は固定盤に対して型開閉されるようになっている。このトグル式型締装置13は、ピストンヘッド室14とピストンロッド室15とを有する型開閉シリンダ16で駆動される。この型開閉シリンダ16もアクチュエータを構成している。
【0016】
上記の射出装置1と型締装置10とに作動油を供給する油圧回路は、例えばプランジャの斜板の傾斜角度あるいはリングの偏心量を調節して吐出量を変える2台の可変容量型の第1、2の油圧ポンプ21A、21Bを備えている。第1、2の油圧ポンプ21A、21Bには、同じ容量の油圧ポンプを適用することもできるし、また後述するように、第1、2の油圧ポンプ21A、21Bのそれぞれから吐出される作動油をそれぞれの油圧モータ7と型開閉シリンダ16に供給するように実施するときは、例えば金属材料を大きな射出速度で射出するようなときには、第2の油圧ポンプ21Bの方に比較的大きな容量の油圧ポンプを適用することもできる。このような可変容量型の第1、2の油圧ポンプ21A、21Bは、機械的に連結され1台の電動モータ20で駆動されるようになっている。
【0017】
第1の油圧ポンプ21Aには、その吐出量を制御する、複数個の弁からなる第1の制御弁22Aが設けられている。そして、この第1の制御弁22Aには、第1の操作指令装置24Aから制御信号、例えば保圧工程時あるいは計量異常時に吐出量と圧力とを零にする信号が入力されるようになっている。また、その吐出量は、第1の流量検出器23Aで検出される。このように本実施の形態によると、第1の制御弁22Aを備えているので、第1の操作指令装置24Aから制御信号を入力して、所定の吐出量を調節することもできるが、そのような一般的な制御信号を発する制御装置は、前にも触れたように図1には示されていない。第2の油圧ポンプ21Bにも、その吐出量を制御する、複数個の弁からなる第2の制御弁22Bが設けられている。そして、この第2の制御弁22Bには、第2の操作指令装置24Bから制御信号、例えば型開閉時の異常時に吐出量と吐出圧とを零にする信号が入力されるようになっている。また、その吐出量は第2の流量検出器23Bで検出される。
【0018】
上記のように構成されている第1の油圧ポンプ21Aの吐出口には、第1の吐出管30Aが取り付けられている。この第1の吐出管30Aは、型開閉切換弁35まで延びている。そして、その途中で第1の連絡管31Aが分岐している。この第1の連絡管31Aは、後述する第1のシーケンス弁32Aあるいは第2のシーケンス弁32Bを介して、同様に後述する第2の連絡管31Bに連なっている。
一方、第2の油圧ポンプ21Bの吐出口にも、第2の吐出管30Bが取り付けられ、そしてこの第2の吐出管30Bは射出・保圧切換弁36および回転切換弁37の方まで延びている。この第2の吐出管30Bからは、第2の連絡管31Bが分岐している。第1の連絡管31Aは、上記したようにして第2の連絡管31Bに連なっているので、第2の連絡管31Bは第1の連絡管31Aに連なっていることになる。すなわち、第2の連絡管31Bは、第1のシーケンス弁32Aあるいは第2のシーケンス弁32Bを介して第1の連絡管31Aに連なっている。したがって、第1、2の吐出管30A、30Bは、第1、2の連絡管31A、31Bを介して連通していることになる。
【0019】
型開閉切換弁35は、クローズドセンタ型の電磁方向切換弁から構成され、Xポジションに切り換えると型閉じされ、Yポジションに切り換えると型が開かれ、そしてZポジションにすると、全てのポートがブロックされるようになっている。射出・保圧切換弁36もクローズドセンタ型の電磁方向切換弁で、Xポジションに切り換えると、スクリュ3を後方へ引く、いわゆるサックバックされ、Yポジションに切り換えると射出あるいは背圧が掛けられ、そしてZポジションにすると、全てのポートがブロックされるようになっている。これに対し、回転切換弁37はワンウエイ電磁弁で、Yポジションで油圧モータは所定方向に回転駆動され、Zポジションでは油路はブロックされるようになっている。なお、射出・保圧シリンダ4と射出・保圧切換弁36とを結ぶ管路には、可塑化するときのサックバックあるいは背圧を制御する圧力制御弁、流量制御弁等を設けることもできるが、図1には示されていない。
【0020】
第1のシーケンス弁32Aは、カートリッジ40Aを備え、ポペット室41Aにパイロット圧が加えられると、そのカートリッジ40Aが閉じ、ポートA,B間は遮断され、パイロット圧を抜くと、スプリングの復元力によりポートA,B間が開放されるようになっている。ポペット室41Aにパイロット圧を付加あるいは解除するパイロット回路は、次のように構成されている。すなわち、バネ付勢の第1の電磁切換弁42Aと、従来周知の形態をした第1のシャトル弁43Aとから構成されている。そして、第1の連絡管31Aから出ている第1のパイロット管44Aは、第1の電磁切換弁42Aの入口ポートPに接続され、その出口ポートは第1のシャトル弁43Aの一方のポートに接続されている。したがって、第1の電磁切換弁42Aの電磁コイルaがオフされてXポジションを採ると、パイロット圧が第1のシャトル弁43Aを介してポペット室41Aに加えられ、そのカートリッジ40Aが閉じる。その結果、ポートA,B間は閉鎖される。また、電磁コイルaが付勢されYポジションを採ると、第1の電磁切換弁42Aの上流側は、該第1の電磁切換弁42Aにより封鎖され、その下流側の第1のパイロット管44Aは、遮断されるようになっている。したがって、ポペット室41A内のパイロット油はタンクTに放出され、カートリッジ40Aはスプリングの復元力により開き、ポートA、B間が開放される。上記第1のシャトル弁43Aの他方のポートには、第1の補助パイロット管45Aを介して第2の連絡管31B中のパイロット圧が加えられるようになっている。
【0021】
第2のシーケンス弁32B、第2の電磁切換弁42B、第2のシャトル弁43B等は、第1のそれらと同じように構成されているので、同じ参照数字の「A」の代わりに「B」を付けて表示し、重複説明はしない。
【0022】
本実施の形態によると、主として安全装置として使用される、第1、2の設定器50、53と、第1〜3の比較器51、52、54とを備えている。第1の設定器50の出力ラインaは、第1の比較器51の一方の入力端子に接続され、他方の入力端子には第2のシーケンス弁32Bの上流側に設けられている第2の圧力センサ47で検出される圧力に関する信号がラインcにより入力されるようになっている。そして、その出力信号は信号ラインdにより第2の操作指令装置24Bと第2の電磁切換弁42Bとに入力されるようになっている。また、第1の設定器50の他方の出力ラインbは、第2の比較器52の一方の入力端子に接続され、他方の入力端子には第1のシーケンス弁32Aの上流側に設けられている第1の圧力センサ46で検出される圧力に関する信号がラインeにより入力されるようになっている。第2の比較器52の出力ラインは、信号ラインf、gにより第1の電磁切換弁42Aと、第1の操作指令装置24Aとにそれぞれ接続されている。第2の設定器53と第3の比較値器54の一方の入力端子は、信号ラインhで、他方の入力端子と圧力センサ8は信号ラインjでそれぞれ接続されている。第2の設定器53の出力端子は、信号ラインkにより信号ラインf、gに接続されている。
【0023】
次に、上記実施の形態の作用を次の順序で説明する。
「1」作動油が分流する油圧回路の構成(図2)
(a)スクリュの回転駆動
(イ)スクリュの異常時
(ロ)射出・保圧運転
(b)型開閉運転
(イ)型開閉の異常時
「2」作動油が合流したスクリュの回転運転(図3)
(イ)スクリュの異常時
(ロ)保圧工程時の省エネ運転
「3」作動油が合流した型開閉運転(図4)
(イ)型開閉の異常時
【0024】
「1」の作動油が分流する油圧回路の構成(図2):第1、2の電磁切換弁42A、42Bの電磁コイルaをオフする。したがって、これらの第1、2の電磁切換弁42A、42Bは、図2に示されているように、Xポジションを採る。電動モータ20を起動する。そうすると、第1、2の制御弁22A、22Bにより制御された量の作動油が、第1、2の油圧ポンプ21A、21BによりタンクTから吸い上げられ、そして加圧されて第1、2の吐出管30A、30Bに吐出される。第1の連絡管31Aには、油圧が作用しているので、その圧力がパイロット圧として第1のパイロット管44Aから第1の電磁切換弁42Aを介して第1のシャトル弁43Aの方へ流れ、第1のシーケンス弁32Aのポペット室41Aに作用する。したがって、カートリッジ40Aが閉じ、ポートA,B間が遮断される。同様に、第2の連絡管31Bには、油圧が作用しているので、その圧力がパイロット圧として第2のパイロット管44Bから第2のシャトル弁43Bの方へ流れ、第2のシーケンス弁32Bのポペット室41Bに作用する。したがって、カートリッジ40Bが閉じ、ポートA,B間が遮断される。第1の油圧ポンプ21Aから吐出される作動油は、第1の吐出管30Aを通って型開閉切換弁35の方へ、そして第2の油圧ポンプ21Bから吐出される作動油は、第2の吐出管30Bを通って射出・保圧切換弁36および回転切換弁37の方へ圧送される。このように作動油が流れている状態が、図2において太い実線で示されている。
【0025】
「1」の(a)のスクリュの回転駆動:図2に示されているように、射出・保圧切換弁36をZポジションに切り換える。そうすると、全量が油圧モータ7の方へ流れる。回転切換弁37をその電磁コイルaを励磁してYポジションに切り換える。そうすると、油圧モータ7が回転し、スクリュ3が回転駆動される。従来周知のようにして射出材料が可塑化・計量される。
【0026】
「1」の(a)の(イ)のスクリュの異常時:第1の設定機器50に許容圧力値を設定しておく。スクリュ3が、例えば射出材料を食い込み回転負荷が増大すると、第2の吐出管30B中の圧力も上昇する。上昇した圧力は第2の圧力センサ47で検出され、そして第1の比較器51において設定されている許容圧力値と比較される。許容圧力値を越えると、例えばオフ信号が信号ラインdにより第2の操作指令装置24Bに入力される。これにより、第2の油圧ポンプ21Bの吐出量が例えば零に制御され、スクリュ3等の破損が防止される。なお、許容圧力値を超えると、その信号は第2の電磁切換弁42Bの電磁コイルaにも印加されるが、この信号は電磁コイルaをオフする信号であるので、問題はない。また、異常な上昇圧力は、従来周知のリリーフ弁等で逃すことができることは明らかである。
【0027】
「1」の(a)の(ロ)の射出・保圧運転:スクリュ3を回転駆動して計量しているときも、射出・保圧シリンダ4に作動油を供給して、サックバックすることも、さらにはスクリュ3に背圧を掛けることもできるが、以下射出・保圧についてのみ説明する。回転切換弁37をZポジションに切り換える。そうして、射出・保圧切換弁36を、その電磁コイルbを付勢してYポジションに切り換える。そうすると、第2の吐出管30B中の作動油が射出・保圧シリンダ4のピストンヘッド室6に供給される。これにより、スクリュ3が軸方向に駆動され、計量されている溶融樹脂が、周知のようにして金型11、12のキャビテイに射出充填される。図2には示されていないが、制御装置により圧力を制御して保圧工程を実施する。
【0028】
「1」の(b)の型開閉運転:図2に示されているように、第1の油圧ポンプ21Aにより吐出される作動油は、型開閉切換弁35に達しているので、この型開閉切換弁35を、その電磁コイルbを付勢してYポジションに切り換える。そうすると、作動油は型開閉シリンダ16のピストンロッド室15に供給される。これにより、トグル式型締装置13は開く。Xポジションに切り換えると、今度はピストンヘッド室14に作動油が供給され、従来周知のようにして可動金型12が固定金型11に対して型締めされる。
【0029】
「1」の(b)の(イ)の型開閉の異常時:第1の設定器50に許容圧力値を設定しておく。型締装置10に噛み込み等の事故が発生すると、第1の吐出管30A中の作動油の圧力が上昇するが、この圧力は第1の圧力センサ46で常時検出され、そして第2の比較器52に入力されているので、検出圧力値が許容設定圧力値を超えると、その例えばオフ信号が信号ラインgにより第1の操作指令装置24Aに入力される。この信号により、第1の油圧ポンプ21Aの吐出量が例えば零に制御される。これにより、型締装置10の破損等の事故が防止される。なお、型締装置10の異常時にも、従来周知のリリーフ弁等で異常な圧力を逃すことができることは明らかである。また、検出圧力値が許容圧力値を超えると、その信号は第1の電磁切換弁42Aにも印加されるが、この信号では第1の電磁切換弁42Aの電磁コイルaは励磁されないので、問題はない。
【0030】
「2」の作動油が合流したスクリュの回転運転(図3):型開閉切換弁35をZポジションに切り換える。第1の電磁切換弁42Aの電磁コイルaを制御装置からの信号により励磁する。第2の電磁切換弁42Bの電磁コイルaは励磁しない。そうすると、第1の電磁切換弁42Aは、図3に示されているようにYポジションに切り換わる。そうして、第1、2の油圧ポンプ21A、21Bを運転する。そうすると、第1、2の油圧ポンプ21A、21Bから作動油が吐出される。第1の油圧ポンプ21Aから吐出される作動油は、第1のパイロット管44Aにも供給されるが、第1のパイロット管44Aの、第1の電磁切換弁42Aの上流側は、該第1の電磁切換弁42Aにより封鎖され、その下流側はタンクTへ開放されているので、パイロット圧はポペット室41Aには作用しない。したがって、第1のシーケンス弁32Aのカートリッジ40Aは開き、ポートA,B間が導通する。これにより、第1の油圧ポンプ21Aから吐出される作動油は、第1の吐出管30A、第1の連絡管31A、第1のシーケンス弁32Aおよび第2の連絡管31Bを通って第2の吐出管30Bに合流する。そうして、射出・保圧切換弁36および回転切換弁37に達する。このように作動油が流れる状態が、図3において太い実線で示されている。以下、前述したようにして、合流させた作動油を油圧モータ7に供給して計量する。また、射出・保圧シリンダ4に供給して、射出・保圧する。
【0031】
「2」の(イ)のスクリュの異常時:スクリュ3が、例えば射出材料を食い込み、圧力が上昇すると、第1の連絡管31A中の作動油の圧力も上昇する。そうして、この上昇した圧力は、補助パイロット管45Aから第1のシャトル弁43Aを介してポペット室41Aに印加される。これにより、図3では開いた状態で示されているが、カートリッジ40Aが閉じ、ポートA,B間は遮断される。したがって、第1、2の油圧ポンプ21A、21Bの間に作動油の逆流は起こらない。これにより、第1、2の油圧ポンプ21A、21Bの作動油の逆流による破損の問題が解決される。さらには、本実施の形態によると、第1、2の連絡管31A、31Bには、第1、2の圧力センサ46、47がそれぞれ設けられているので、第1の設定器50に許容圧力値を設定しておくと、第1、2の圧力センサ46、47で検出される圧力値と許容圧力値とが第1、2の比較器51、52で比較され、検出圧力値が設定圧力値を超えると、これらの比較器51、52から例えばオフ信号が第1、2の電磁切換弁42A、42Bの電磁コイルaに印加され、これらの第1、2の電磁切換弁42A、42BはXポジションに切り換わる。また、第1、2の操作指令装置24A、24Bにも印加され、第1、2の油圧ポンプ21A、21Bの吐出量は零制御される。このように本実施の形態によると、二重に安全が図られている。
【0032】
「2」の(ロ)の保圧工程時の省エネ運転:図3において、回転切換弁37をZポジションに切り換える。そうして、射出・保圧切換弁36をYポジションにする。そうすると、前述したように合流された作動油が射出・保圧シリンダ4のピストンヘッド室6に供給される。これにより、高速射出ができる。このとき、第2の設定器53に保圧工程時の圧力を設定しておく。射出・保圧シリンダ4のピストンヘッド室6の圧力が圧力センサ8で検出され、そして第3の比較器54に入力される。第3の比較器54において、設定圧力値と検出圧力値とが比較され、検出圧力値が設定圧力値を越えると、すなわち保圧工程時の圧力に達すると、そのオフ信号が信号ラインkにより第1の電磁切換弁42Aの電磁コイルaに印加され、これをオフする。オフすると、前述したようにパイロット圧がポペット室41Aに作用する。ポートA,B間は遮断され、作動油は第2の油圧ポンプ21Bからのみ供給されるようになる。同時に、その信号は第1の操作指令装置24Aに印加され、第1の油圧ポンプ21Aは、圧力および流量において零制御される。これにより、省エネ運転される。
【0033】
「3」の作動油が合流した型開閉運転:図4。制御装置により射出・保圧切換弁36および回転切換弁37をZポジションに切り換える。また、第2の電磁切換弁42Bの電磁コイルaを付勢して,Yポジションにする。第1の電磁切換弁42Aはオフのままである。そうして、電動機20により第1、2の油圧ポンプ21A、21Bを起動する。そうすると、第1、2の油圧ポンプ21A、21Bから作動油が第1、2の吐出管30A、30B、第1、2の連絡管31A、31Bへと吐出される。第2の油圧ポンプ21Bから吐出される作動油は、第2のパイロット管44Bにも供給されるが、第2のパイロット管44Bの上流側は、第2の電磁切換弁42Bにより封鎖され、その下流側はタンクTへ開放されているので、パイロット圧はポペット室41Bには作用しない。したがって、第2のシーケンス弁32Bのカートリッジ40Bは開き、ポートA,B間が導通する。これにより、第2の油圧ポンプ21Bから吐出される作動油は、第2の吐出管30B、第2の連絡管31B、第2のシーケンス弁32Bおよび第1の連絡管31Aを通って第1の吐出管30Aに合流する。そうして、型開閉切換弁35に達する。このように作動油が流れる状態が、図4において太い実線で示されている。型開閉切換弁35をYあるいはXポジションに切り換えて、前述したようにして型開閉する。このとき、高速で型開閉されることは明らかである。
【0034】
「3」の(イ)の型開閉の異常時:トグル式型締装置13が何らかの原因で開閉不能になり高負荷が発生したときは、第1の油圧ポンプ21Aの第1の吐出管31Aの圧力も上昇し、第1の連絡管31A中の圧力も上昇する。上昇した圧力は、第2の補助パイロット管45Bから第2のシャトル弁43Bを介してポペット室41Bに印加される。これにより、図4では開いた状態で示されているが、カートリッジ40Bが閉じ、ポートA,B間は遮断される。したがって、第1、2の油圧ポンプ21A、21Bの間に作動油の逆流が阻止され、第1、2の油圧ポンプ21A、21Bの破損が防止される。さらには、本実施の形態によると、第1、2の連絡管31A、31Bには、第1、2の圧力センサ46、47がそれぞれ設けられているので、第1の設定器50に許容圧力値を設定しておくと、第1、2の圧力センサ46、47で検出される圧力と許容圧力値とが第1、2の比較器51、52で比較され、検出圧力値が設定許容圧力値を超えると、これらの比較器51、52から例えばオフ信号が第1、2の電磁切換弁42A、42Bに印加される。これらの第1、2の電磁切換弁42A、42BはXポジションに切り換わる。また、第1、2の操作指令装置24A、24Bに印加され、第1、2の油圧ポンプ21A、21Bの吐出量および圧力は零制御される。これにより、型装置10の破損が防止される。
【0035】
なお、上記実施の形態では成形品を突き出すエジェクタ装置、射出装置をスライド的に駆動する駆動装置等は示されていないが、これらの装置を油圧アクチュエータで駆動するように実施できることは明らかである。また、第1、2の電磁切換弁42A、42Bのバネの付勢方向を変えて、電磁コイルaを付勢するとき、Xポジションを採るように実施できることも明らかである。さらには、第1、2の電磁切換弁42A、42B、第1、2のシーケンス弁32A、32B等が図示の実施の形態に限定されないことも明らかである。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の発明によると、機械的に結合されている第1、2の可変容量型の油圧ポンプを電動モータで駆動し、そのとき前記第1、2の油圧ポンプから第1、2の吐出管のそれぞれに吐出される作動油を射出成形機の構成部材である、金型を開閉する型開閉シリンダと、スクリュを軸方向に駆動する射出・保圧シリンダと前記スクリュを回転方向に駆動する油圧モータのそれぞれに供給する複数動作と、前記第1の油圧ポンプから吐出される作動油を第1の連絡管に接続されている第1のシーケンス弁を介して第2の連絡管から前記第2の吐出管に合流させて、前記射出・保圧シリンダと、前記油圧モータと、前記型開閉シリンダの、選択された前記射出・保圧シリンダと前記油圧モータに供給する単独動作を行うことができるので、使い勝手がよい。しかも、前記単独動作には、前記第2の油圧ポンプから吐出される作動油を前記第2の連絡管に接続されている第2のシーケンス弁を介して前記第1の連絡管から前記第1の吐出管に合流させて、前記射出・保圧シリンダと、前記油圧モータと、前記型開閉シリンダの、他の選択された型開閉シリンダに供給する、他の単独動作も含まれているので、容量の異なるアクチュエータにも目的に応じた量の作動油を効率的に供給できる効果がさらに得られる。また、油圧ポンプには可変容量型の油圧ポンプが適用されているので、アンロード弁、流量調整弁等が不要で、油圧制御装置の回路構成が簡単になり、安価になる効果もある。さらには、前記単独動作時に設定圧力を超えた過大な負荷が発生したとき、この過大な負荷をパイロット圧として前記第1のシーケンス弁に印加して前記第1の連絡管を遮断し、前記他の単独動作時に設定圧力を超えた過大な負荷が発生したとき、この過大な負荷をパイロット圧として前記第2のシーケンス弁に印加して前記第2の連絡管を遮断するので、単独動作時に過負荷が発生しても複数台の油圧ポンプ間に作動油の逆流が起こらない。したがって、油圧ポンプを破損するような事故を未然に防ぐことができる。また、前記第1、2の連絡管のそれぞれに設けられている第1、2の圧力センサで検出される検出圧力値が設定圧力値を超えると、前記第1、2の油圧ポンプの制御圧力を零にするので、二重に安全で、作動油の逆流を防止することができると共に、作動油の無益な吐出を回避できる。さらには、前記単独動作時に、前記射出・保圧シリンダのピストンヘッド室に設けられた圧力センサの検出圧力値が設定圧力値を超えると、その信号を前記第1のシーケンス弁に印加し前記第1の連絡管を遮断するので、第2の油圧ポンプからのみの作動油を射出・保圧シリンダのピストンヘッド室に供給することができ省エネ的に保圧工程を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる射出成形機の油圧制御装置の実施の形態を示す模式図である。
【図2】本発明に係わる射出成形機の油圧制御装置の実施の形態における複合動作時の作動油の流れ状態を示す模式図である。
【図3】本発明に係わる射出成形機の油圧制御装置の実施の形態における単独動作時の作動油の流れ状態を示す模式図である。
【図4】本発明に係わる射出成形機の油圧制御装置の実施の形態における他の単独動作時の作動油の流れ状態を示す模式図である。
【図5】従来の射出成形機の油圧制御装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1 射出装置 3 スクリュ
4 射出・保圧シリンダ 7 油圧モータ
8 圧力センサ 10 型締装置
16 型開閉シリンダ 20 電動モータ
21A、21B 可変容量型の第1、2の油圧ポンプ
24A、24B 第1、2の操作指令装置
30A、30B 第1、2の吐出管
31A、31B 第1、2の連絡管
32A、32B 第1、2のシーケンス弁
43A、43B 第1、2のシャトル弁
46、47 第1、2の圧力センサ
50、53 第1、2の設定器

Claims (2)

  1. 機械的に結合されている第1、2の可変容量型の油圧ポンプ(21A、21B)を電動モータで駆動し、そのとき前記第1、2の油圧ポンプ(21A、21B)から第1、2の吐出管(30A、30B)のそれぞれに吐出される作動油を射出成形機の構成部材である、金型(11、12)を開閉する型開閉シリンダ(16)と、スクリュ(3)を軸方向に駆動する射出・保圧シリンダ(4)と前記スクリュ(3)を回転方向に駆動する油圧モータ(7)のそれぞれに供給する複数動作と、前記第1の油圧ポンプ(21A)から吐出される作動油を第1の連絡管(31A)に接続されている第1のシーケンス弁(32A)を介して第2の連絡管(31B)から前記第2の吐出管(30B)に合流させて、前記射出・保圧シリンダ(4)と、前記油圧モータ(7)と、前記型開閉シリンダ(16)の、選択された前記射出・保圧シリンダ(4)と前記油圧モータ(7)に供給する単独動作とを適宜行う油圧制御方法であって、
    前記単独動作には、前記第2の油圧ポンプ(21B)から吐出される作動油を前記第2の連絡管(31B)に接続されている第2のシーケンス弁(32B)を介して前記第1の連絡管(31A)から前記第1の吐出管(30A)に合流させて、前記射出・保圧シリンダ(4)と、前記油圧モータ(7)と、前記型開閉シリンダ(16)の、他の選択された型開閉シリンダ(16)に供給する、他の単独動作も含まれていると共に、前記単独動作時に設定圧力を超えた過大な負荷が発生したとき、この過大な負荷をパイロット圧として前記第1のシーケンス弁(32A)に印加して前記第1の連絡管(31A)を遮断し、前記他の単独動作時に設定圧力を超えた過大な負荷が発生したとき、この過大な負荷をパイロット圧として前記第2のシーケンス弁(32B)に印加して前記第2の連絡管(31B)を遮断すると共に、前記第1、2の連絡管(31A、31B)のそれぞれに設けられている第1、2の圧力センサ(46、47)で検出される検出圧力値が設定圧力値を超えると、前記第1、2の油圧ポンプ(21A、21B)の制御圧力を零にするようにし、
    前記単独動作時に、前記射出・保圧シリンダ(4)のピストンヘッド室(6)に設けられた圧力センサ(8)の検出圧力値が設定圧力値を超えると、その信号を前記第1のシーケンス弁(32A)に印加し前記第1の連絡管(31A)を遮断する射出成形機の油圧制御方法。
  2. 機械的に結合されて駆動される可変容量型の第1、2の油圧ポンプ(21A、21B)と、第1、2のシーケンス弁(32A、32B)とを備え、前記第1、2の油圧ポンプ(21A、21B)から吐出される作動油が射出成形機の構成部材である、金型(11、12)を開閉する型開閉シリンダ(16)と、スクリュ(3)を軸方向に駆動する射出・保圧シリンダ(4)と前記スクリュを回転方向に駆動する油圧モータ(7)に供給されるようになっている油圧制御装置であって、
    前記第1、2の油圧ポンプ(21A、21B)の第1、2の吐出管(30A、30B)は、前記型開閉シリンダ(16)と、前記射出・保圧シリンダ(4)と前記油圧モータ(7)のそれぞれに接続されていると共に、前記第1、2の吐出管(30A、30B)は、前記型開閉シリンダ(16)と、前記射出・保圧シリンダ(4)と前記油圧モータ(7)よりも上流側において、前記第1、2のシーケンス弁(32A、32B)が並列に介装されて互いに接続される第1、2の連絡管(31A、31B)により接続され、
    前記第1のシーケンス弁(32A)が付勢されると、前記第1の吐出管(30A)が前記第1、2の連絡管(31A、31B)を介して前記第2の吐出管(30B)に連通し、前記第2のシーケンス弁(32B)が付勢されると、前記第2の吐出管(30B)が前記第2、1の連絡管(31B、31A)を介して前記第1の吐出管(30A)に連通し、
    前記第1、2の連絡管(31A、31B)が連通しているときに、前記第1の吐出管(30A)に過大な負荷が発生すると、この過大な負荷がパイロット圧として前記第1のシーケンス弁(32A)に印加されて前記第1の連通管(31A)が遮断され、前記第2の吐出管(30B)に過大な負荷が発生すると、この過大な負荷がパイロット圧として前記第2のシーケンス弁(32B)に印加されて前記第2の連通管(31B)が遮断されると共に、前記第1、2の連絡管(31A、31B)のそれぞれに設けられている第1、2の圧力センサ(46、47)で検出される検出圧力値が設定圧力値を超えると、前記第1、2の油圧ポンプ(21A、21B)の制御圧力が零になるように制御され、
    前記射出・保圧シリンダ(4)のピストンヘッド室(6)に設けられた圧力センサ(8)の検出圧力値が設定圧力値を超えると、その信号が前記第1のシーケンス弁(32A)に印加されて前記第1の連絡管(31A)が遮断される、射出成形機の油圧制御装置。
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