JP4473097B2 - 成形機の油圧装置 - Google Patents

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本発明は、射出成形機、ダイキャストマシン等の成形機に使用される油圧装置に係り、特にシリンダ機構を備えた成形機の油圧装置に関する。
射出成形機あるいはダイキャストマシン等の成形機において、型締装置あるいは射出装置の駆動源として、油圧によって駆動されるシリンダ機構が使用されることがある。シリンダ機構を備えた従来の油圧装置において、作動油の供給源に油圧ポンプと可変速電動機を組合わせたものが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
可変速電動機を用いて定容量ポンプの回転速度制御を行う場合、ポンプ自身の慣性が大きいため圧力及び流量の応答速度が悪い。その結果、例えば射出成形においては射出速度及び射出圧力のような成形パラメータが変化してしまう。このため成形品の品質を均一に保つことが困難である。よって、より良い品質の成形品を望めば可変容量ポンプの使用が必要である。
そこで可変速電動機によって可変容量ポンプを回転駆動するものも考えられている(例えば、下記特許文献2参照)。一例として、DC型の可変速電動機によって可変容量ポンプが駆動されている。可変速電動機を用いることで、ポンプの吐出量をシリンダ機構の作動要求量に近似させることが可能となり、無駄なエネルギー損失を避けることができる。従来より一般に使用されてきた定容量ポンプでは、ポンプの運動部分の慣性が大きいため応答速度が遅く、材料の射出速度、射出圧力等に影響が出るなどの問題があった。しかし可変容量ポンプを用いることで、そのような問題も改善される。
しかし可変容量ポンプは、自身を制御するためのパイロット圧が必要であり、このパイロット圧がないと制御することができない。つまり可変容量ポンプの回転制御を行う場合は、ポンプの回転開始時にパイロット圧が立ち上がっていないと作動油圧の立ち上がりも鈍くなる。またロジック弁などのパイロット圧を必要とする制御弁を備えた油圧回路においても、同様に開弁あるいは閉弁動作に遅れが生じる。
よってこれらの弊害がない油圧装置を望む場合は、可変容量ポンプのみを用いるだけでは不十分であり、パイロット圧供給を目的とした定容量ポンプやアキュムレータを別に設ける必要がある。パイロット圧力保持手段の一例が特許文献3に記載されている。この従来例では、油圧アクチュエータに接続された制御弁のパイロットポートに逆止弁を介して油圧駆動源が接続されている。このようにすることで、油圧駆動源の吐出圧力が低下しても、パイロット圧を維持することができる。
図3に示す従来の油圧装置100Aは、型締装置の駆動源として使用される一対のシリンダ機構101と、可変速電動機102によって駆動される可変容量ポンプ103と、パイロット圧供給用の専用電動機104によって駆動される定容量ポンプ105などを備えている。シリンダ機構101に作動油を供給するための油圧回路106には、ロジック弁107が設けられている。ロジック弁107はパイロット圧によって開閉が制御される。
シリンダ機構101の内部は、ピストン110によって第1油室111と第2油室112とに仕切られている。またこの油圧装置100Aは、作動油を濾過し冷却するために、フィルトレーション専用の電動機115と、ポンプ116と、フィルタ装置117と、冷却器118等によって、フィルトレーション回路119を構成している。
このように構成された従来の油圧装置100Aにおいては、ピストン110を型締方向に移動させる際に、まずパイロット圧供給用の専用電動機104によって定容量ポンプ105を運転し、発生した作動油圧(パイロット圧)を、切換弁121とパイロット油路122を介して、ロジック弁107のパイロット圧導入部にかけることによって、ロジック弁107を閉弁させる。また、可変速電動機102によって可変容量ポンプ103を駆動することにより、可変容量ポンプ103から吐出される作動油を、切換弁125と作動油ライン126を経て、第1油室111に供給するようにしている。
図4は、アキュムレータ130を備えた従来の油圧装置100Bを示している。この油圧装置100Bでは、図3のパイロット圧用専用のポンプ105の代りに、パイロット圧を発生させるアキュムレータ130と、減圧弁131と、開閉操作弁132などを備えている。それ以外は図3の油圧装置100Aとほぼ同様に構成されている。
このように構成された従来の油圧装置100Bにおいて、ピストン110を型締方向に移動させる際に、まず開閉操作弁132と切換弁121を開弁させることにより、アキュムレータ130に蓄圧されていた作動油圧(パイロット圧)を、パイロット油路122を介して、ロジック弁107のパイロット圧導入部にかけることによって、ロジック弁107を閉弁させる。そののち、可変速電動機102によって可変容量ポンプ103を駆動する。これにより、可変容量ポンプ103から吐出される作動油が、切換弁125と作動油ライン126を経て、第1油室111に供給される。
特公平6−46042号公報 特開平7−96541号公報 特許第3455479号公報
図3に示す従来例では、1つの油圧装置100Aに、可変容量ポンプ103及びそれを駆動する可変速電動機102と、定容量ポンプ105及びそれを駆動する電動機104が設置されている。このため油圧装置100Aが大型化するばかりか、油圧装置100Aのコストアップにつながる。
また可変容量ポンプ103と定容量ポンプ105を別々に設置する油圧装置100Aでは、定容量ポンプ105はパイロット圧油を供給するためだけに用いられている。つまり定容量ポンプ105が吐出する作動油が有効利用されているとはいえない。しかも従来の油圧装置100Aでは、作動油のアンロードによる発熱量が多いことから、フィルトレーション専用の電動機115とポンプ116を設置している。このため、構成がより複雑化し、メンテナンス等に手数がかかる。
図4に示す従来の油圧装置100Bのように、パイロット圧を確保するためにアキュムレータ130を用いる場合には、アキュムレータ130の蓄圧状態を常に監視する必要がある。このため圧力スイッチなどによるチェック機能を設ける必要があり、コストが高くなる。またアキュムレータ130に封入される窒素ガス等の封入状態を監視する必要もあり、ガス補充などのメンテナンスも必要となるためさらにコストが高くなる。
従ってこの発明の目的は、作動油圧の立ち上がりが早く、しかもポンプの使用数が少なくてすむなど省設備化が可能な成形機の油圧装置を提供することにある。
本発明は、シリンダ機構を有する成形機の油圧装置であって、前記シリンダ機構に接続され該シリンダ機構への作動油圧の供給をパイロット圧に基いて制御する制御弁と、回転速度を変化させることの可能な可変速電動機と、前記可変速電動機により回転駆動される可変容量ポンプと、前記可変速電動機により前記可変容量ポンプと同時に回転駆動される定容量ポンプと、前記可変容量ポンプから吐出される作動油を前記シリンダ機構に導く作動油ラインと、前記定容量ポンプから吐出される作動油を前記制御弁のパイロット圧導入部に導くパイロット油路とを具備している。
本発明の好ましい形態では、前記可変容量ポンプがパイロット圧によって制御される可変容量ポンプであり、前記定容量ポンプが吐出する作動油の圧力を前記可変容量ポンプのパイロット圧導入部に導くことにより、前記定容量ポンプが吐出する作動油の圧力に基いて前記可変容量ポンプを制御する。
本発明の一つの形態では、前記可変容量ポンプおよび前記定容量ポンプのそれぞれの吐出口と前記パイロット油路との間に設けられた流路切換弁を有し、前記可変容量ポンプと前記定容量ポンプが吐出する作動油のうちどちらか圧力の高い方の作動油を、前記流路切換弁を介して前記パイロット油路に供給する。
本発明の一つの形態では、前記定容量ポンプの吐出口と前記作動油を回収するタンクとを接続するフィルトレーション回路と、該フィルトレーション回路に設けられたフィルタ装置と、該フィルトレーション回路を通る作動油を冷却する冷却器とを有している。前記冷却器は、前記定容量ポンプから吐出される作動油のみを冷却してもよい。本発明において、前記定容量ポンプが吐出する作動油を前記作動油ラインに導くための作動油補充回路を備えていてもよい。
本発明の一つの形態では、定容量ポンプによって得られるパイロット圧をロジック弁等の制御弁の制御に用いている。しかし本発明の他の形態では、前記制御弁以外の油圧機器を前記パイロット圧によって制御してもよい。例えば前記制御弁を有さない油圧装置において、定容量ポンプによって得られるパイロット圧により、可変容量ポンプのみを制御してもよい。
本発明によれば、シリンダ機構を作動させる可変容量ポンプと、パイロット圧を確保するための定容量ポンプとを1台の可変速電動機で駆動し、定容量ポンプによってパイロット圧の立ち上がりを早くすることができる。この定容量ポンプによって得られるパイロット圧に基いて制御弁を制御し、さらに可変容量ポンプによってシリンダ機構を作動させるので、1台の可変速電動機によって作動油の立ち上がりの早さを確保しつつ、可変容量ポンプによってシリンダ機構を作動させることができる。
本発明において、定容量ポンプが吐出する作動油の圧力を可変容量ポンプのパイロット圧導入部に導くようにした場合には、定容量ポンプが吐出する作動油の圧力に基いて可変容量ポンプを制御することができ、定容量ポンプが吐出する作動油をさらに有効利用できる。このことにより、さらなる省設備化が可能となる。
本発明において、前記可変容量ポンプと定容量ポンプが吐出する作動油のうちどちらか圧力の高い方の作動油を、流路切換弁を介して前記パイロット油路に供給すれば、可変容量ポンプと定容量ポンプのうち所定の圧力に達した方の作動油圧をパイロット圧として利用することができる。
本発明において、前記定容量ポンプの吐出口とタンクとの間にフィルトレーション回路を設け、定容量ポンプから吐出される作動油をフィルトレーションすれば、フィルトレーションのための専用ポンプや電動機を設ける必要がなくなり、装置のコストダウンを図ることができる。この場合、油圧装置内での発熱量が大きい定容量ポンプの吐出油のみを冷却することで、冷却器の容量を小さくすることが可能である。
本発明において、前記定容量ポンプが吐出する作動油を前記作動油ラインに導くための作動油補充回路を設けた場合には、定容量ポンプが吐出する作動油を可変容量ポンプが吐出する作動油量に加えることができるため、作動油量を増加させるために専用ポンプを設ける必要がなくなり、装置のさらなるコストダウンを図ることができる。
以下に本発明の第1の実施形態について、図1を参照して説明する。
図1は、成形機の一例としての射出成形機の油圧装置10Aを示している。この油圧装置10Aは、例えば成形機の型締装置に使用される。油圧装置10Aは、図示しない移動金型を駆動するためのシリンダ機構11と、このシリンダ機構11を作動させる油圧回路12を含んでいる。
シリンダ機構11は、シリンダ本体15と、該シリンダ本体15に挿入されたロッド16と、ロッド16に設けられたピストン17を有している。ピストン17はシリンダ本体15に収容され、シリンダ本体15の軸線に沿って、第1の方向(例えば型締方向)と、その反対の第2の方向(例えば型開放方向)に移動することができる。ピストン17が第1の方向に移動すると、成形機の移動型が型締め方向に移動する。ピストン17が第2の方向に移動すると、移動型が型開放方向に移動する。
シリンダ本体15の内部は、ピストン17によって、第1油室21と第2油室22とに仕切られている。第1油室21に第1油路23が接続され、第2油室22に第2油路24が接続されている。第1油路23には、ピストン17を駆動するための作動油を供給する作動油ライン25が接続されている。作動油ライン25の作動油供給側に、作動油の流れを制御する電磁パイロット弁26が設けられている。
第1油路23と第2油路24との間に、パイロット圧によって開閉が制御される制御弁(ロジック弁)30が設けられている。制御弁30が開弁すれば、第1油路23と第2油路24が互いに連通する。制御弁30が閉弁すれば、第1油路23と第2油路24とが遮断される。
制御弁30のパイロット圧導入部として機能するパイロットポート31に、パイロット油路32が接続されている。パイロット油路32の作動油供給側に、電磁弁からなる切換弁33が設けられている。
この油圧装置10Aは、1台の可変速電動機40と、この可変速電動機40によって同時に回転駆動される可変容量ポンプ41および定容量ポンプ42を備えている。可変速電動機40は、例えばインバータモータを使用してもよいし、あるいはサーボモータを使用してもよい。要するに回転数を変化させることができればよいため、特定のタイプに限定されない。
可変容量ポンプ41の駆動部は、定容量ポンプ42の駆動部と結合されている。このため1台の可変速電動機40によって、可変容量ポンプ41と定容量ポンプ42を同時に運転することができる。可変容量ポンプ41は、定容量ポンプ42が吐出する作動油圧に基くパイロット圧によって制御される。
可変容量ポンプ41は、シリンダ機構11を駆動するための作動油供給源として機能する。この可変容量ポンプ41は可変速電動機40により回転制御され、シリンダ機構11が要求する油量の変動に合わせて作動油の供給量を変化させることができる。
可変容量ポンプ41の吐出口は、電磁パイロット弁26と作動油ライン25を介して、シリンダ機構11の第1油路23につながっている。電磁パイロット弁26の第1のソレノイド26aが励磁されると、可変容量ポンプ41の吐出口が電磁パイロット弁26を介して作動油ライン25に連通する。電磁パイロット弁26の第2のソレノイド26bが励磁されると、可変容量ポンプ41の吐出口が電磁パイロット弁26を介して作動油ライン25に連通する。
可変容量ポンプ41の吐出口に、後述する流路切換弁52を介して、第1のパイロット圧供給ライン45が接続されている。第1のパイロット圧供給ライン45は、切換弁33を介してパイロット油路32に接続されている。
定容量ポンプ42は、パイロット圧油の供給源として機能する。この定容量ポンプ42の吐出口に、後述する流路切換弁52を介して、第2のパイロット圧供給ライン46が接続されている。第2のパイロット圧供給ライン46は、切換弁33を介してパイロット油路32に接続されている。
第1および第2のパイロット圧供給ライン45,46の途中にチェック弁50,51が設けられている。これらのチェック弁50,51は、流路切換弁52を構成している。この流路切換弁52は、可変容量ポンプ41と定容量ポンプ42が吐出する作動油のうち、どちらか圧力の高い方の作動油を切換弁33に送り、作動油をパイロット油路32に供給できるようにしている。この流路切換弁52は、チェック弁50,51によって構成する代りに、例えばシャトル弁を用いてもよい。
定容量ポンプ42が吐出する作動油の圧力は、パイロット圧として、可変容量ポンプ41のパイロットポート(パイロット圧導入部)55に導かれる。この可変容量ポンプ41は、定容量ポンプ42が吐出する作動油の圧力に基いて吐出容量が制御される。定容量ポンプ42が回転すれば、その回転開始直後から安定したパイロット圧が可変容量ポンプ41のパイロットポート55に供給される。
可変容量ポンプ41はベーンタイプ、ピストンタイプ等など種類は問わない。要するに吐出容量を変化させることができればよく、特定のタイプに限定されない。定容量ポンプ42の種類も問わない。
可変容量ポンプ41の吐出口と作動油を貯めるタンク60とをつなぐ油路61に、作動油の流れを制御するロジック弁62が設けられている。ロジック弁62のパイロットポート63に、電磁弁64を備えたパイロット圧油ライン65の一端が接続されている。パイロット圧油ライン65の他端は、可変容量ポンプ41の吐出口に接続されている。電磁弁64の開閉動作により、ロジック弁62が制御される。
定容量ポンプ42の吐出口が電磁弁64を介してロジック弁62のパイロットポート63と結ばれている。電磁弁64のソレノイドを励磁し、電磁弁64を開弁させると、ロジック弁62に定容量ポンプ42からのパイロット圧が供給されることにより、ロジック弁62が開弁する。電磁弁64のソレノイドを非励磁とし、電磁弁64を閉弁させると、ロジック弁62にパイロット圧が供給されなくなるため、ロジック弁62が閉弁する。ロジック弁62の排出ポートとタンク60とが戻り油路66で接続されている。
定容量ポンプ42の吐出口とタンク60との間に、フィルトレーション回路70が設けられている。フィルトレーション回路70は、リリーフ弁71と、フィルタ装置72と、冷却器73などを備えている。リリーフ弁71を開弁させると、定容量ポンプ42から吐出される作動油がフィルタ装置72と冷却器73に導かれ、作動油が濾過されるとともに作動油が冷却される。
次に本実施形態の油圧装置10Aの作用について説明する。
成形機の型締めを行うときには、シリンダ機構11の第1油室21に作動油を供給する必要がある。そのためには制御弁30が閉じていることが必要である。可変速電動機40を運転すると、定容量ポンプ42が駆動されることにより、直ちにパイロット圧が発生する。ここで切換弁33を開弁させることにより、パイロット圧供給ライン46をパイロット油路32に連通させる。
定容量ポンプ42は、それ自身を制御するためのパイロット圧が不要であるため、可変速電動機40の運転開始と同時に安定した流量の作動油を吐出する。定容量ポンプ42から吐出される作動油が、パイロット圧供給ライン46と切換弁33とパイロット油路32を経て、制御弁30のパイロットポート31に供給されることで、制御弁30が閉じる。
可変速電動機40によって可変容量ポンプ41と定容量ポンプ42が同時に駆動されるが、制御弁30側の準備が整うまでは、可変容量ポンプ41から吐出される作動油をタンク60に逃がす必要がある。このため電磁弁64を開弁させることにより、定容量ポンプ42から吐出されるパイロット圧を電磁弁64を介してロジック弁62のパイロットポート63に供給する。
ロジック弁62にパイロット圧が加わるとロジック弁62が開弁するので、可変容量ポンプ41から吐出された作動油が、戻り油路66を経てタンク60に戻される。このときの作動油はアンロードされ発熱の原因となるが、この状態が続くのは短時間なので、発熱は小さく問題になるほどではない。
定容量ポンプ42から吐出される作動油は、切換弁33とパイロット油路32とを経て制御弁30のパイロットポート31に加わる。このパイロット圧によって制御弁30が閉じ、シリンダ機構11の作動油受け入れ準備が整うと、電磁パイロット弁26の第1のソレノイド26aを励磁することによって電磁パイロット弁26を開弁させる。また電磁弁64を閉じ、ロジック弁62にかかるパイロット圧を遮断することでロジック弁62を閉じる。
以上説明した一連の動作により、可変容量ポンプ41によって送り出された作動油が、作動油ライン25を経てシリンダ機構11の第1油室21に供給される。その後、シリンダ機構11は圧力保持状態となるので、可変速電動機40の回転速度を圧力保持に必要な最小限度まで下げることができる。つまり無駄なエネルギー損失を避けた状態で運転することができる。
可変容量ポンプ41を定馬力状態で制御するためには、可変容量ポンプ41のパイロットポート55に所定のパイロット圧を供給する必要がある。本実施形態の油圧装置10Aは、可変容量ポンプ41とは別に定容量ポンプ42を備えているため、定容量ポンプ42から供給されるパイロット圧を、可変容量ポンプ41のパイロットポート55に供給することで、定馬力制御を行うことができる。しかも定容量ポンプ42によってパイロット圧を供給するので、常に安定したパイロット圧を確保できる。
また本実施形態では、定容量ポンプ42の吐出口にフィルトレーション回路70が接続されており、定容量ポンプ42から吐出される作動油がフィルタ装置72によって濾過されるとともに、冷却器73によって冷却される。このためフィルトレーション専用の電動機やポンプを設ける必要がない。
本実施形態では、定容量ポンプ42が吐出する作動油のみがアンロードされる。このポンプ42の吐出容量はパイロット圧を確保できる量であればよく、シリンダ機構11を作動させるのに必要な作動油の量よりはるかに少ない。すなわちフィルトレーション回路70の冷却器73は、定容量ポンプ42から吐出される少量の作動油のみを冷却すればよいため、小形の冷却器73で用が足りる。しかも可変速電動機40とポンプ41,42の回転速度制御を行うことにより、回路発熱を抑制することができる。
次に本発明の第2の実施形態について、図2を参照して説明する。
図2に示す第2の実施形態の油圧装置10Bは、定容量ポンプ42が吐出する作動油の一部を作動油ライン25に導くための作動油補充回路80を備えている。作動油補充回路80は、定容量ポンプ42の吐出口に接続される分岐油路81と、分岐油路81に設けられた切換弁82などを有している。切換弁82の排出側の油路83が作動油ライン25に接続されている。
このような作動油補充回路80を備えていることにより、定容量ポンプ42から吐出される作動油の一部を作動油ライン25に合流させることができる。このため、定容量ポンプ42から吐出される作動油の一部を、可変容量ポンプ41の吐出容量に足すことが可能となる。それ以外の構成について、この第2の実施形態の油圧装置10Bは第1の実施形態の油圧装置10Aと同様であるため、両者に共通の部位に共通の符号を付して説明を省略する。
この第2の実施形態の油圧装置10Bによれば、第1の実施形態の油圧装置10Aと同様の作用および効果を奏することができる。加えてこの第2の実施形態の油圧装置10Bは、定容量ポンプ42が吐出する作動油の一部を可変容量ポンプ41が吐出する作動油に足すことができるため、可変容量ポンプ41の容量を削減できるという利点がある。
本発明の第1の実施形態に係る成形機の油圧回路図。 本発明の第2の実施形態に係る成形機の油圧回路図。 従来の成形機の油圧回路図。 他の従来例を示す成形機の油圧回路図。
符号の説明
10A,10B・・・油圧装置
11・・・シリンダ機構
12・・・油圧回路
25・・・作動油ライン
30・・・制御弁
32・・・パイロット油路
40・・・可変速電動機
41・・・可変容量ポンプ
42・・・定容量ポンプ
52・・・流路切換弁
70・・・フィルトレーション回路
72・・・フィルタ装置
73・・・冷却器

Claims (6)

  1. シリンダ機構を有する成形機の油圧装置であって、
    前記シリンダ機構に接続され該シリンダ機構への作動油圧の供給をパイロット圧に基いて制御する制御弁と、
    回転速度を変化させることの可能な可変速電動機と、
    前記可変速電動機により回転駆動される可変容量ポンプと、
    前記可変速電動機により前記可変容量ポンプと同時に回転駆動される定容量ポンプと、
    前記可変容量ポンプから吐出される作動油を前記シリンダ機構に導く作動油ラインと、
    前記定容量ポンプから吐出される作動油を前記制御弁のパイロット圧導入部に導くパイロット油路と、
    を具備したことを特徴とする成形機の油圧装置。
  2. 請求項1に記載の油圧装置において、
    前記可変容量ポンプがパイロット圧によって制御される可変容量ポンプであり、
    前記定容量ポンプが吐出する作動油の圧力を前記可変容量ポンプのパイロット圧導入部に導くことにより、前記可変容量ポンプを制御することを特徴とする成形機の油圧装置。
  3. 請求項1または2に記載の油圧装置において、
    前記可変容量ポンプおよび前記定容量ポンプのそれぞれの吐出口と前記パイロット油路との間に設けられた流路切換弁を有し、
    前記可変容量ポンプと前記定容量ポンプが吐出する作動油のうちどちらか圧力の高い方の作動油を、前記流路切換弁を介して前記パイロット油路に供給することを特徴とする油圧装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の油圧装置において、
    前記定容量ポンプの吐出口と前記作動油を回収するタンクとを接続するフィルトレーション回路と、該フィルトレーション回路に設けられたフィルタ装置と、該フィルトレーション回路を通る作動油を冷却する冷却器とを有することを特徴とする油圧装置。
  5. 請求項4に記載の油圧装置において、
    前記冷却器は前記定容量ポンプから吐出される作動油のみを冷却することを特徴とする油圧装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の油圧装置において、
    前記定容量ポンプが吐出する作動油を前記作動油ラインに導くための作動油補充回路を備えていることを特徴とする油圧装置。
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