JP4165138B2 - 化学増幅系レジスト液の製造装置、及び該装置を用いる化学増幅系レジスト液の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学増幅系レジスト液の製造装置、及び該装置を用いる化学増幅系レジスト液の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、化学増幅系レジスト液の固体成分(この固体成分は、ネガ型では、感放射線性酸発生剤成分、架橋剤成分及びアルカリ可溶性樹脂成分からなり、ポジ型では、感放射線性酸発生剤成分、並びにそれ自身はアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性であるが、感放射線性酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂成分からなる)のいずれかが互いに異なる2種の化学増幅系レジスト液の一方を先ず製造ラインを用いて製造し、引き続いて同じ製造ラインで他方の化学増幅系レジスト液を製造するための装置に関するものである。又、本発明は、この装置を用いる化学増幅系レジスト液の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記の溶剤成分及び固体成分からなる化学増幅系レジスト液を製造した後、該レジスト液とは固体成分のいずれかが互いに異なる化学増幅系レジスト液を製造する際は、先に化学増幅系レジスト液を製造したラインとは異なる製造ラインを用いて、後の化学増幅系レジスト液が製造されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の化学増幅系レジスト液は少量且つ多品目であるため、従来の方法では多品目の化学増幅系レジスト液を少量製造するために限られたスペースに多数の製造ラインを設置する必要があって、製造効率の観点からは必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】
本発明の目的は、1種目の化学増幅系レジスト液を製造した後、該レジスト液とは固体成分のいずれかが互いに異なる2種目の化学増幅系レジスト液を効率良く製造するための装置、及び該製造装置を用いる化学増幅系レジスト液の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討した結果、前述した化学増幅系レジスト液を製造した後、該レジスト液とは固体成分のいずれかが互いに異なる化学増幅系レジスト液を新たに製造する際、先に化学増幅系レジスト液を製造したときに用いた製造ラインに新たに逆洗浄ラインを付属させた製造装置を用い、且つ、上記製造ラインのハウジングから取り外したフィルターを逆洗浄ラインのハウジングに収納し、化学増幅系レジスト液製造ラインと逆洗浄ラインから構成される装置全体をこの順序で、且つアセトン及び溶剤成分の順に各々一回以上洗浄することによって上記問題点が解決できることを見出して本発明を完成した。
【0006】
即ち、本発明は、下記(イ)〜(ハ)の化学増幅系レジスト液製造装置、及び下記(ニ)〜(ヘ)の化学増幅系レジスト液の製造方法を提供するものである。<発明(イ)>
感放射線性酸発生剤成分と架橋剤成分とアルカリ可溶性樹脂成分とからなる固体成分のいずれかが異なる2種の化学増幅系レジスト液を順次製造するための装置であって、下記のa)、b)及びc)をこの順に接続した製造ラインPLと下記のd)及びe)からなる逆洗浄ラインRLとを備えた製造装置。
a)溶剤成分、感放射線性酸発生剤成分、架橋剤成分及びアルカリ可溶性樹脂成分を混合して化学増幅系ネガ型レジスト液を調製する調製槽、
b)調製された化学増幅系ネガ型レジスト液を濾過するためのフィルターが収納されたハウジング、
c)濾過後の化学増幅系ネガ型レジスト液を容器に充填するための充填口を具えた充填装置、
d)上記ハウジングb)より取り外されたフィルターを上記濾過時における濾過方向とは逆向きに、且つ洗浄溶剤及び溶剤成分の順で洗浄するためのハウジングを備えた逆洗浄装置、
e)前記c)の充填口と前記逆洗浄装置とを接続する配管
【0007】
<発明(ロ)>
感放射線性酸発生剤成分と、それ自身はアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性であるが、感放射線性酸発生剤から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂成分とからなる固体成分のいずれかが異なる2種の化学増幅系レジスト液を順次製造するための製造装置であって、下記のa)、b)及びc)をこの順に接続した製造ラインPLと下記のd)及びe)からなる逆洗浄ラインRLとを備えた製造装置。
a)溶剤成分と、それ自身はアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性であるが、感放射線性酸発生剤から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂成分とを混合して化学増幅系ポジ型レジスト液を調製する調製槽、
b)調製された化学増幅系ポジ型レジスト液を濾過するためのフィルターが収納されたハウジング、
c)濾過後の化学増幅系ポジ型レジスト液を容器に充填するための充填口を具えた充填装置、
d)上記ハウジングb)より取り外されたフィルターを上記濾過時における濾過方向とは逆向きに、且つ洗浄溶剤及び溶剤成分の順で洗浄するためのハウジングを備えた逆洗浄装置、
e)前記c)の充填口と前記逆洗浄装置とを接続する配管
【0008】
<発明(ハ)>
固体成分として架橋剤成分を含有するか又は含有しないかが異なる2種の化学増幅系レジスト液を順次製造するための装置であって、下記のa)、b)及びc)をこの順に接続した製造ラインPLと下記のd)及びe)からなる逆洗浄ラインRLとを備えた製造装置。
a)溶剤成分と固体成分とを混合して化学増幅系ポジ型レジスト液又は化学増幅系ネガ型レジスト液を調製する調製槽、
b)調製された化学増幅系ポジ型レジスト液又は化学増幅系ネガ型レジスト液を濾過するためのフィルターが収納されたハウジング、
c)濾過後の化学増幅系ポジ型レジスト液又は化学増幅系ネガ型レジスト液を容器に充填するための充填口を具えた充填装置、
d)上記ハウジングb)より取り外されたフィルターを、上記濾過時における濾過方向とは逆向きに、且つ洗浄溶剤及び溶剤成分の順で洗浄するためのハウジングを備えた逆洗浄装置、
e)前記c)の充填口と前記逆洗浄装置とを接続する配管
【0009】
<発明(ニ)>
上記(イ)に記載の化学増幅系ネガ型レジスト液の製造装置を用いて、溶剤成分、感放射線性酸発生剤成分、架橋剤成分及びアルカリ可溶性樹脂成分を含む化学増幅系ネガ型レジスト液を製造する方法であって、下記の第一〜第七工程からなることを特徴とする化学増幅系ネガ型レジスト液の製造方法。
第一工程)
上記(イ)に記載の製造ラインPLにより、溶剤成分と感放射線性酸発生剤成分A2と架橋剤成分とアルカリ可溶性樹脂成分とを混合して化学増幅系ネガ型レジスト液を調製する工程、
第二工程)
調製されたレジスト液を濾過した後のフィルターを、前記製造ラインにおけるb)のハウジングから取り外す工程、
第三工程)
第二工程で取り外したフィルターを、上記(イ)におけるd)のハウジングに、前記調製レジスト液の濾過方向とは逆向きに洗浄可能に取り付ける工程、
第四工程)
上記製造ライン及び上記(イ)記載の逆洗浄ラインをこの順序で、且つアセトン及び溶剤成分を用いてこの順に各々一回以上洗浄する工程、
第五工程)
第四工程において洗浄されたフィルターを、前記d)のハウジングから取り外す工程、
第六工程)
第五工程で取り外したフィルターを、製造ラインにおけるb)のハウジングに取り付ける工程、
第七工程)
前記の第一工程)〜第六工程)を繰り返す工程。
ただし、該第七工程)における第一工程)〜第六工程)の繰り返しでは、感放射線性酸発生剤成分A2を、感放射線性酸発生剤成分A1と読み替えるものとする。
【0010】
<発明(ホ)>
上記(ロ)に記載の化学増幅系ポジ型レジスト液の製造装置を用いて、溶剤成分、感放射線性酸発生剤成分、及びそれ自身はアルカリ不溶性又は難溶性であるが、感放射線性酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂成分を含む化学増幅系ポジ型レジスト液を製造する方法であって、下記第一〜第七工程からなることを特徴とする化学増幅系ポジ型レジスト液の製造方法。
第一工程)
上記(ロ)に記載の製造ラインPLにより、溶剤成分、感放射線性酸発生剤成分、及びそれ自身はアルカリ不溶性又は難溶性であるが、感放射線性酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂R2を混合して化学増幅系ポジ型レジスト液を調製する工程、
第二工程)
調製されたレジスト液を濾過した後のフィルターを、前記製造ラインにおけるb)のハウジングから取り外す工程、
第三工程)
第二工程で取り外したフィルターを、上記(ロ)におけるd)のハウジングに、前記調製レジスト液の濾過時の方向とは逆向きに洗浄可能に取り付ける工程、
第四工程)
上記製造ライン及び上記(ロ)記載の逆洗浄ラインをこの順序で、且つアセトン及び溶剤成分を用いてこの順に各々一回以上洗浄する工程、
第五工程)
第四工程において洗浄されたフィルターを、前記d)のハウジングから取り外す工程、
第六工程)
第五工程で取り外したフィルターを、製造ラインにおけるb)のハウジングに取り付ける工程、
第七工程)
前記の第一工程)〜第六工程)を繰り返す工程。
ただし、該第七工程)における第一工程)〜第六工程)の繰り返しでは、第一工程)における前記の感放射線性酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂R2を、それ自身はアルカリ不溶性又は難溶性であるが、感放射線性酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂R1と読み替えるものとする。
【0011】
<発明(ヘ)>
上記(ハ)に記載の化学増幅系レジスト液の製造装置を用いて、化学増幅系ポジ型レジスト液又は化学増幅系ネガ型レジスト液を製造する方法であって、下記の第一〜第七工程からなることを特徴とする化学増幅系レジスト液の製造方法。
第一工程)
上記(ハ)に記載の製造ラインPLにより、化学増幅系レジスト液の溶剤成分と固体成分を混合して、化学増幅系ポジ型レジスト液又は化学増幅系ネガ型レジスト液を調製する工程、
第二工程)
調製されたレジスト液を濾過した後のフィルターを、前記製造ラインにおけるb)のハウジングから取り外す工程、
第三工程)
第二工程で取り外したフィルターを、上記(ハ)におけるd)のハウジングに、前記調製レジスト液の濾過時の方向とは逆向きに洗浄可能に取り付ける工程、
第四工程)
上記製造ライン及び上記(ハ)記載の逆洗浄ラインをこの順序で、且つアセトン及び溶剤成分を用いてこの順に各々一回以上洗浄する工程、
第五工程)
第四工程において洗浄されたフィルターを、前記d)のハウジングから取り外す工程、
第六工程)
第五工程で取り外したフィルターを、製造ラインにおけるb)のハウジングに取り付ける工程、
第七工程)
前記の第一工程)〜第六工程)を繰り返す工程。
ただし、該第七工程)における第一工程)〜第六工程)の繰り返しでは、化学増幅系ポジ型レジスト液を化学増幅系ネガ型レジスト液と読み替え、且つ化学増幅系ネガ型レジスト液を化学増幅系ポジ型レジスト液と読み替えるものとする。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明において製造される化学増幅系ネガ型レジスト液又は化学増幅系ポジ型レジスト液は、放射線、特にエキシマーレーザー光によって作用するリソグラフィーに適したものである。上記の化学増幅系ネガ型レジスト液は、少なくとも溶剤成分、感放射線性酸発生剤成分、架橋剤成分及びアルカリ可溶性樹脂成分を含むものである。又、化学増幅系ポジ型レジスト液は、少なくとも溶剤成分、感放射線性酸発生剤成分、及びそれ自身はアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性であるが、感放射線性酸発生剤から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂成分を含むものである。
上記溶剤成分としては、例えば、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類等が挙げられる。溶剤成分としては、特にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましい。
【0013】
感放射線性酸発生剤成分としては、例えば、ジフェニルヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、2,4,6−トリメチルフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−ニトロベンジル p−トルエンスルホネート、4−ニトロベンジル p−トルエンスルホネート、ジフェニル ジスルホン、(ベンゾイル)(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、N−(フェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ナフタルイミド、4−メトキシ−α−[{((4−メチルフェニル)スルホニル)オキシ}イミノ]ベンゼンアセトニトリル等のオニウム塩化合物、s−トリアジン系の有機ハロゲン化物、スルホン化合物及びスルホネート化合物が挙げられる。
【0014】
架橋剤成分としては、例えばN−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合物、又はエポキシ化合物等が挙げられる。
N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合物としては、EP−A第0133216号明細書に開示された単量体、オリゴマーメラミン−ホルムアルデヒド縮合物、尿素−ホルムアルデヒド縮合物等が挙げられる。
エポキシ化合物としては、一つ以上のエポキシ基を含む、モノマー、ダイマー、オリゴマー、ポリマー状のエポキシ化合物が挙げられる。例えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応生成物、低分子量フェノール−ホルムアルデヒド樹脂とエピクロルヒドリンとの反応生成物等が挙げられる。
【0015】
化学増幅系ネガ型レジスト液におけるアルカリ可溶性樹脂成分としては、水に不溶であるが、アルカリ水溶液に可溶な樹脂が挙げられる。このような樹脂としては、例えば、水素化ノボラック樹脂、o−ポリヒドロキシスチレン、m−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン、水素化ポリヒドロキシスチレン、ハロゲン若しくはアルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレン−N−置換マレイミド共重合体、o/p−ヒドロキシスチレン共重合体、m/p−ヒドロキシスチレン共重合体、ポリヒドロキシスチレンの水酸基が一部o−アルキル化された樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、カルボキシル基含有メタクリル系樹脂、カルボキシル基含有メタクリル系樹脂の誘導体等が挙げられる。
【0016】
化学増幅系ポジ型レジスト液における樹脂成分としては、フェノール骨格を有する樹脂、又はアクリル酸骨格若しくはメタアクリル酸骨格を有する樹脂等のアルカリ可溶性樹脂に、酸の作用により解裂し得る保護基を導入したもの等が挙げられる。上記の保護基としては、例えば、tert−ブチル、tert−ブトキシカルボニル又はtert−ブトキシカルボニルメチルのような4級炭素が酸素原子に結合する基;テトラヒドロ−2−ピラニル、テトラヒドロ−2−フリル、1−エトキシエチル、1−[2−(1−アダマンチルオキシ)エトキシ]エチルのようなアセタール型の基;3−オキソシクロへキシル、2−エチル−2−アダマンチルのような非芳香族環状化合物の残基等が挙げられる。
【0017】
本発明の製造装置(イ)は、感放射線性酸発生剤成分と架橋剤成分とアルカリ可溶性樹脂成分とからなる固体成分のいずれかが異なる2種の化学増幅系レジスト液を順次製造するための装置であり、下記のa)、b)及びc)をこの順に接続した製造ラインPLと下記のd)及びe)からなる逆洗浄ラインRLとを備える。
a)溶剤成分、感放射線性酸発生剤成分、架橋剤成分及びアルカリ可溶性樹脂成分を混合して化学増幅系ネガ型レジスト液を調製する調製槽、
b)調製された化学増幅系ネガ型レジスト液を濾過するためのフィルターが収納されたハウジング、
c)濾過後の化学増幅系ネガ型レジスト液を容器に充填するための充填口を具えた充填装置、
d)上記ハウジングb)より取り外されたフィルターを上記濾過時における濾過方向とは逆向きに、且つ洗浄溶剤及び溶剤成分の順で洗浄するためのハウジングを備えた逆洗浄装置、
e)前記c)の充填口と前記逆洗浄装置とを接続する配管。
ここで、上記製造装置(イ)における製造ラインPLにおけるa)は、溶剤成分、感放射線性酸発生剤成分、架橋剤成分及びアルカリ可溶性樹脂成分を混合して化学増幅系ネガ型レジスト液を調製する調製槽である。製造ラインPLにおけるb)は、調製された化学増幅系ネガ型レジスト液を濾過するためのフィルターが収納されたハウジングである。製造ラインPLにおけるc)は、濾過後の化学増幅系ネガ型レジスト液を容器に充填するための充填口を具えた充填装置である。又、逆洗浄ラインRLにおけるd)は、上記ハウジングb)より取り外されたフィルターを、上記濾過時における濾過方向とは逆向きに、且つ洗浄溶剤(アセトンが好ましい)及び溶剤成分の順で洗浄するためのハウジングを備えた逆洗浄装置である。更に、逆洗浄ラインRLにおけるe)は前記製造ラインPLにおける充填装置の末端に位置する充填口と前記逆洗浄装置とを接続する配管である。このような化学増幅系ネガ型レジスト液の製造装置(イ)としては、例えば、図1に記載のような装置が挙げられる。
図1において、調製槽(1)はその上方にバルブが2個設けられている。上記2個のバルブのうち、例えば、一方のバルブからはアルカリ可溶性樹脂のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(このプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートは、本発明の製造方法(ニ)において使用される好ましい溶剤成分である)が供給され、他方のバルブからは感放射線性酸発生剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液が供給される。上記の架橋剤は、例えば、粉体のまま、図示されていない調製槽(1)の仕込口から投入してもよい。これらの溶液及び粉体は調製槽内で均一に混合される。
次いで、均一に混合された溶液及び粉体はフィルターハウジング(3)に移送され、該フィルターハウジング内のフィルターにより濾過されて、微粒子が除去される。上記フィルターハウジング(3)におけるフィルターは1個でもよく、複数個でもよい。フィルターハウジングにおけるフィルターは、好ましくは並列に設置される。フィルターを複数個設置する場合、これらのフィルターの材質は互いに異なることがより好ましい。フィルターの材質としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂や、ポリエチレン等のポリオレフィン製のものが好ましい。
調製槽(1)とフィルターハウジング(3)との間には、フィルターハウジング(2)を設けてもよい。
又、調製槽内で均一に混合されたプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を2個のフィルターハウジングを直列に連結して濾過する場合は、先ずフッ素系樹脂製のフィルターが収納されたハウジング(2)により濾過し、次いでポリオレフィン製のフィルターが収納されたハウジング(3)により濾過することが特に好ましい。
【0018】
図1には示されていないが、フィルターハウジング(2)とフィルターハウジング(3)の間に、貯留タンクを新たに設け、該タンクでフィルターハウジング(2)に収納されたフィルターにより濾過された溶液を一旦貯留してもよい。
フィルターハウジング(2)で濾過処理され、一旦貯留タンクに貯留された溶液は、好ましくは、バルブ(5)を経由して別のフィルターハウジング(3)に収納されたフィルターにより、上記フィルターハウジング(2)の場合と同様にして濾過処理される。
フィルターハウジング(3)で濾過処理された溶液は、バルブ(10)を経由し、流量制御が可能なバルブ(80)とレジスト容器(15)又は充填ノズル(81)が所定の位置に移動可能に設計されたレジスト液充填装置(以下、充填機という)により、上記レジスト容器に充填される。
かくして、図1の上半分に記載された製造ラインPLにおいて、最初の化学増幅系ネガ型レジスト液が製造される[本発明(ニ)の第一工程に相当]。
【0019】
最初の化学増幅系ネガ型レジスト液を製造後、フィルターハウジング(3)からフィルターを取り外し[本発明(ニ)の第二工程に相当]、図1の下半分に記載された逆洗浄ラインRLに備えられたフィルターハウジング(21)に、上記の取り外したフィルターを、調製レジスト液の濾過方向とは逆向きに洗浄可能に取り付ける[本発明(ニ)の第三工程に相当]。
そして、感放射線性酸発生剤成分と架橋剤成分とアルカリ可溶性樹脂とからなる固体成分のいずれかが異なる後の化学増幅系ネガ型レジスト液を、最初の化学増幅系ネガ型レジスト液製造に用いた製造ラインPLにより製造する際は、洗浄溶剤(特にアセトンが好ましい)及び溶剤成分(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが、特に好ましい)の順に、且つ製造ラインPLと逆洗浄ラインRLを含む製造装置全体をこの順序で洗浄する[本発明(ニ)の第四工程に相当]。
新たに製造される化学増幅系ネガ型レジスト液においては、例えば、感放射線性酸発生剤成分のみが先に製造された化学増幅系ネガ型レジスト液と異なり、架橋剤成分及びアルカリ可溶性樹脂成分は、それぞれ、最初の化学増幅系ネガ型レジスト液のものとは異なっていてもよく、同一であってもよい。
【0020】
本発明(ニ)の第四工程において、前記の洗浄は、化学増幅系ネガ型レジスト液の製造装置全体にわたって行われる。即ち、製造ラインPLにおいては、調製槽(1)、フィルターハウジング(3)及び充填機の順に洗浄される。同様に、逆洗浄ラインRLにおいても、上記充填口(81)から、開閉弁(30)、フィルターハウジング(21)、開閉弁(26)及び開閉弁(28)までの順に洗浄される[図2における点線及び矢印は、洗浄時の液の流れ方向を示す]。上記e)の配管は、充填機の充填口(81)から上記開閉弁(30)までを接続するものである。
【0021】
なお、図1記載のフィルターハウジング(3)及び図2記載のフィルターハウジング(21)におけるフィルターは、ポリエチレン製であり、調製槽(1)で調製された最初の化学増幅系ネガ型レジスト液を濾過する際に用いたものである。
【0022】
次に、上記の逆洗浄ラインRLのフィルターハウジング(21)において濾過方向とは逆向きに洗浄されたフィルターを取り外し[本発明(ニ)の第五工程に相当]、図1上半分記載の製造ラインPLにおけるフィルターハウジング(3)内に取り付ける[本発明(ニ)の第六工程に相当]。そして、製造ラインPLにおいて、最初に製造されたレジスト液と同様に、異なる品目のポジ型レジスト液を製造することができる[本発明(ニ)の第七工程に相当]。製造ラインPLにおける実線及び矢印は液の流れ方向を示す。
【0023】
本発明の(ホ)は上記(ロ)に記載の化学増幅系ポジ型レジスト液の製造装置を用いて、感放射線性酸発生剤成分、及びそれ自身はアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性であるが、感放射線性酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂からなる固体成分と溶剤成分とを含む化学増幅系ポジ型レジスト液を製造する方法である。
従って、本発明の(ホ)は、その第一工程及び第七工程において、上記の発明(ニ)の第一工程及び第七工程における固体成分のみが異なるものであり、上記(ニ)と同様にして実施することができる。
【0024】
本発明の(ヘ)は、上記(ハ)に記載の化学増幅系レジスト液の製造装置を用いて、化学増幅系ポジ型レジスト液又は化学増幅系ネガ型レジスト液を製造する方法である。
本発明の(ヘ)においては、先に化学増幅系ポジ型レジスト液を製造し、次いで化学増幅系ネガ型レジスト液を製造してもよいし、又、先に化学増幅系ネガ型レジスト液を製造し、次いで化学増幅系ポジ型レジスト液を製造してもよい。
ここで、化学増幅系ポジ型レジスト液は、感放射線性酸発生剤成分、及びそれ自身はアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性であるが、感放射線性酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂からなる固体成分と溶剤成分とを含むレジスト液である。又、化学増幅系ネガ型レジスト液は、感放射線性酸発生剤成分、架橋剤成分及びアルカリ可溶性樹脂成分からなる固体成分と、溶剤成分とを含むレジスト液である。
従って、本発明の(ヘ)は、上記の発明(ニ)及び(ホ)の第一工程及び第七工程における固体成分が同一か又は異なるものであり、上記(ニ)及び(ホ)と同様にして実施することができる。
【0025】
このようにして、製造ラインPLにおける濾過で用いたフィルターを、製造ラインPLとは異なる逆洗浄ラインRLにおいて、上記濾過時における方向とは逆向きに洗浄することにより、最初の化学増幅系レジスト液とは異なる品目の微粒子数の少ない化学増幅系レジスト液を、限られたスペースにおいて効率的に製造することが可能になる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例等により本発明を更に詳細に説明する。
【0027】
実施例1
本発明(イ)の製造装置における製造ライン(図1上半分に記載のPL)を用いて、アルカリ可溶性樹脂、感放射線性酸発生剤、架橋剤及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートからなるエキシマーレーザー用の化学増幅ネガ型レジスト液製品[住友化学工業株式会社製のNEK−102A4MS]を製造し、レジスト容器(15)に充填した。なお、NEK−102A4MSの製造の際は、図1記載のハウジング(3)にSH4M228J3[日本マイクロリス(株)製のポリエチレン製フィルターであり、孔径は0.2μm]を収納し、調製槽(1)で調製したレジスト液を上記フィルターSH4M228J3で濾過した。又、図1上半分に記載の調製槽(1)を含む製造ラインPL内には、上記NEK−102A4MSの残液が溜まっている。
次いで、ハウジング(3)からフィルターSH4M228J3を取り外し、図1記載のハウジング(21)に取り付け、図1上半分の製造ラインPL(ただし、上記レジスト容器は含まない)及び図1下半分の逆洗浄ラインRLの順に、若干の不純物を含む回収アセトン、新アセトン及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用いてこの順序で洗浄した。この洗浄における液の流れは、製造ラインPLでは実線と矢印で、逆洗浄ラインRLでは点線と矢印で、それぞれ示される方向とした。
上記の洗浄終了後、ハウジング(21)に取り付けられたフィルターSH4M228J3を取り外し、ハウジング(3)に収納した。
次いで、図2記載の逆洗浄ラインRLを図1上半分に記載の製造ラインPLから切り離し、製造ラインPLのみを用いて、それ自身はアルカリ不溶性又は難溶性であるが、感放射線性酸発生剤から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂成分、感放射線性酸発生剤成分及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤成分)からなるエキシマーレーザー用の化学増幅ポジ型レジスト液製品[住友化学工業株式会社製のPEK−111A7]を、上記のNEK−102A4MSと同様にして製造した。
【0028】
前記洗浄において、最初の回収アセトンによる洗浄(以下、前洗浄という)は4回行い、合計約240kg使用した。新アセトンによる洗浄(以下、ACT洗浄という)は2回行い、合計約120kg使用した。次のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートによる洗浄(以下、置換洗浄という)は4回行い、合計225kg使用した。なお、フィルターハウジング(2)は、溶媒由来の微粒子のカットを主目的として設けている。
【0029】
参考例1
ポリエチレン製のフィルターSH4M228J3(購入直後の新品をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで湿潤させたもの)と、実施例1のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートによる置換洗浄で得たポリエチレン製フィルターSH4M228J3(以下、再使用品という)とを、図3記載のフィルターハウジング(3)内にそれぞれ別個に装着し、図3記載の装置を用いて以下に記すテストを行った。
【0030】
<粒子除去性能に影響するフィルター微細孔構造の損壊有無の確認試験>
フィルターハウジング(3)の側部に設けたバルブ(5)から窒素ガスを導入し、バルブ(6)を調節することにより、上記装着したフィルターを一定時間加圧後、拡散通過ガス量を捕集して、フィルター微細構造の損壊有無を試験した。窒素圧150kPaにおいても、再使用品の拡散通過ガス量は、新品フィルターの拡散通過ガス量以下であり、フィルターの微細構造の損壊が無いことが確認された。
【0031】
参考例2
実施例1で得たポリエチレン製フィルターSH4M228J3(再使用品)を上記エキシマーレーザー用のネガ型レジスト液製品に浸漬し、エキシマーレーザー用のネガ型レジスト液製品(フィルターの浸漬はなし)を対照として、0.2μm径以上の微粒子数の変化を経時的に試験して、表1の結果を得た。
【0032】
【0033】
表1のとおり、23〜40℃の温度範囲では、微粒子数の増加は認められなかった。このことから、参考例1で得た再使用ポリエチレン製フィルターはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに対する耐性に優れており、このフィルターをエキシマーレーザー用レジスト液の濾過に使用しても、微粒子数増加の原因にならないことが判る。
【0034】
参考例3
図1記載の装置[実施例1で得た再使用ポリエチレン製フィルターをフィルターハウジング(3)内に装着している。又、フィルターハウジング(2)は、原料レジストを構成する溶媒由来の微粒子のカットを主目的として設けている。そして、配管における実線及び矢印は、液の流れ方向を示す]を用い、実施例1記載のエキシマーレーザー用レジスト液とは感放射線性酸発生剤が異なる品目のエキシマーレーザー用レジスト液を、窒素ガス加圧によるワンパス方式で濾過した結果、0.2μm径以上の微粒子数の少ないエキシマーレーザー用レジスト液が得られた。なお、本例では窒素ガス加圧によるワンパス方式で濾過したが、ポンプを用いて循環方式で濾過しても、ワンパス方式と同様、微粒子数の少ないエキシマーレーザー用レジスト液製品が得られる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、エキシマーレーザー用レジスト液を工業的有利に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた装置
【図2】実施例1で用いた装置の一部
【図3】参考例1で用いた装置
【符号の説明】
1・・調製槽、2、3、21・・フィルターハウジング、4、5、10、26、30・・開閉用バルブ、6・・圧力調節用バルブ、15・・レジスト容器、80・・流量制御バルブ、81・・充填口
Claims (3)
- 感放射線性酸発生剤成分と架橋剤成分とアルカリ可溶性樹脂成分とからなる固体成分のいずれかが異なる2種の化学増幅系レジスト液を順次製造するための装置であって、下記のa)、b)及びc)をこの順に接続した製造ラインPLと下記のd)及びe)からなる逆洗浄ラインRLとを備えた製造装置を用いて、溶剤成分、感放射線性酸発生剤成分、架橋剤成分及びアルカリ可溶性樹脂成分を含む化学増幅系ネガ型レジスト液を製造する方法であって、下記の第一〜第七工程からなることを特徴とする化学増幅系ネガ型レジスト液の製造方法(なお、下記感放射線性酸発生剤成分A2と下記感放射線性酸発生剤成分A1とは、互いに異なる酸発生剤成分である)。
a)溶剤成分、感放射線性酸発生剤成分、架橋剤成分及びアルカリ可溶性樹脂成分を混合して化学増幅系ネガ型レジスト液を調製する調製槽、
b)調製された化学増幅系ネガ型レジスト液を濾過するためのフィルターが収納されたハウジング、
c)濾過後の化学増幅系ネガ型レジスト液を容器に充填するための充填口を具えた充填装置、
d)上記ハウジングb)より取り外されたフィルターを上記濾過時における濾過方向とは逆向きに、且つアセトン及び溶剤成分の順で洗浄するためのハウジングを備えた逆洗浄装置、
e)前記c)の充填口と前記逆洗浄装置とを接続する配管
第一工程)
製造ラインPLにより、溶剤成分と感放射線性酸発生剤成分A2と架橋剤成分とアルカリ可溶性樹脂成分とを混合して化学増幅系ネガ型レジスト液を調製する工程、
第二工程)
調製されたレジスト液を濾過した後のフィルターを、前記製造ラインにおけるb)のハウジングから取り外す工程、
第三工程)
第二工程で取り外したフィルターを、d)のハウジングに、前記調製レジスト液の濾過方向とは逆向きに洗浄可能に取り付ける工程、
第四工程)
上記製造ライン及び逆洗浄ラインをこの順序で、且つアセトン及び溶剤成分を用いてこの順に各々一回以上洗浄する工程、
第五工程)
第四工程において洗浄されたフィルターを、前記d)のハウジングから取り外す工程、
第六工程)
第五工程で取り外したフィルターを、製造ラインにおけるb)のハウジングに取り付ける工程、
第七工程)
前記の第一工程)〜第六工程)を繰り返す工程。
ただし、該第七工程)における第一工程)〜第六工程)の繰り返しでは、感放射線性酸発生剤成分A2を、感放射線性酸発生剤成分A1と読み替えるものとする。 - 感放射線性酸発生剤成分と、それ自身はアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性であるが、感放射線性酸発生剤から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂成分とからなる固体成分のいずれかが異なる2種の化学増幅系レジスト液を順次製造するための製造装置であって、下記のa)、b)及びc)をこの順に接続した製造ラインPLと下記のd)及びe)からなる逆洗浄ラインRLとを備えた製造装置を用いて、溶剤成分、感放射線性酸発生剤成分、及びそれ自身はアルカリ不溶性又は難溶性であるが、感放射線性酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂成分を含む化学増幅系ポジ型レジスト液を製造する方法であって、下記の第一〜第七工程からなることを特徴とする化学増幅系ポジ型レジスト液の製造方法(なお、下記「感放射線性酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂R2」と下記「感放射線性酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂R1」とは、互いに異なる樹脂成分である)。
a)溶剤成分と、それ自身はアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性であるが、感放射線性酸発生剤から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂とを混合して化学増幅系ポジ型レジスト液を調製する調製槽、
b)調製された化学増幅系ポジ型レジスト液を濾過するためのフィルターが収納されたハウジング、
c)濾過後の化学増幅系ポジ型レジスト液を容器に充填するための充填口を具えた充填装置、
d)上記ハウジングb)より取り外されたフィルターを上記濾過時における濾過方向とは逆向きに、且つアセトン及び溶剤成分の順で洗浄するためのハウジングを備えた逆洗浄装置、
e)前記c)の充填口と前記逆洗浄装置とを接続する配管
第一工程)
製造ラインPLにより、溶剤成分、感放射線性酸発生剤成分、及び感放射線性酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂R2を混合して化学増幅系ポジ型レジスト液を調製する工程、
第二工程)
調製されたレジスト液を濾過した後のフィルターを、前記製造ラインにおけるb)のハウジングから取り外す工程、
第三工程)
第二工程で取り外したフィルターを、d)のハウジングに、前記調製レジスト液の濾過時の方向とは逆向きに洗浄可能に取り付ける工程、
第四工程)
上記製造ライン及び逆洗浄ラインをこの順序で、且つアセトン及び溶剤成分を用いてこの順に各々一回以上洗浄する工程、
第五工程)
第四工程において洗浄されたフィルターを、前記d)のハウジングから取り外す工程、
第六工程)
第五工程で取り外したフィルターを、製造ラインにおけるb)のハウジングに取り付ける工程、
第七工程)
前記の第一工程)〜第六工程)を繰り返す工程。
ただし、該第七工程)における第一工程)〜第六工程)の繰り返しでは、第一工程)における前記の「感放射線性酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂R2」を、「感放射線性酸発生剤成分から発生する酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂R1」と読み替えるものとする。 - 固体成分として樹脂成分が異なり、且つ架橋剤成分を含有するか又は含有しないかが異なる2種の化学増幅系レジスト液を順次製造するための装置であって、下記のa)、b)及びc)をこの順に接続した製造ラインPLと下記のd)及びe)からなる逆洗浄ラインRLとを備えた製造装置を用いて、化学増幅系ポジ型レジスト液又は化学増幅系ネガ型レジスト液を製造する方法であって、下記の第一〜第七工程からなることを特徴とする化学増幅系レジスト液の製造方法。
a)化学増幅系レジスト液の溶剤成分と固体成分とを混合して化学増幅系ポジ型レジスト液又は化学増幅系ネガ型レジスト液を調製する調製槽、
b)調製された化学増幅系ポジ型レジスト液又は化学増幅系ネガ型レジスト液を濾過するためのフィルターが収納されたハウジング、
c)濾過後の化学増幅系ポジ型レジスト液又は化学増幅系ネガ型レジスト液を容器に充填するための充填口を具えた充填装置、
d)上記ハウジングb)より取り外されたフィルターを、上記濾過時における濾過方向とは逆向きに、且つアセトン及び溶剤成分の順で洗浄するためのハウジングを備えた逆洗 浄装置、
e)前記c)の充填口と前記逆洗浄装置とを接続する配管
第一工程)
製造ラインPLにより、溶剤成分と固体成分を混合して、化学増幅系ポジ型レジスト液又は化学増幅系ネガ型レジスト液を調製する工程、
第二工程)
調製されたレジスト液を濾過した後のフィルターを、前記製造ラインにおけるb)のハウジングから取り外す工程、
第三工程)
第二工程で取り外したフィルターを、d)のハウジングに、前記調製レジスト液の濾過時の方向とは逆向きに洗浄可能に取り付ける工程、
第四工程)
上記製造ライン及び逆洗浄ラインをこの順序で、且つアセトン及び溶剤成分を用いてこの順に各々一回以上洗浄する工程、
第五工程)
第四工程において洗浄されたフィルターを、前記d)のハウジングから取り外す工程、
第六工程)
第五工程で取り外したフィルターを、製造ラインにおけるb)のハウジングに取り付ける工程、
第七工程)
前記の第一工程)〜第六工程)を繰り返す工程。
ただし、該第七工程)における第一工程)〜第六工程)の繰り返しでは、化学増幅系ポジ型レジスト液を化学増幅系ネガ型レジスト液と読み替え、且つ化学増幅系ネガ型レジスト液を化学増幅系ポジ型レジスト液と読み替えるものとする。
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