JP4164049B2 - 熱交換器用親水性表面処理フィン材 - Google Patents

熱交換器用親水性表面処理フィン材 Download PDF

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Description

本発明は、熱交換器用フィン材に関する。特に、水または水系プレス油にて成形可能な親水性の表面処理がなされている熱交換器用親水性表面処理フィン材に関する。
従来、温度や湿度をコントロールするための熱交換器は、建物や自動車用の各種のエアコンディショナや種々のラジエータ等に広く用いられている。そして、これら熱交換器の構成部品であるフィンは、軽量、熱伝導性、成形性、およびリサイクル性の点から、その多くはアルミニウム板またはアルミニウム合金板の素材(以下、単に「アルミニウム板」という)が用いられている。
このような熱交換器を用いたエアコンディショナやラジエータを作動させると、熱交換器のフィンには凝縮水が発生して付着する。そして、図4に示すように、フィン10とフィン10との間にこの凝縮水Wが溜まり、ブリッジ11を形成することがある。このようにフィン10,10間に凝縮水Wが溜まってブリッジ11が形成されると、フィン10,10間を通る風量が減り、熱交換器の性能が著しく低下するので、フィン10を構成するフィン材には、付着した凝縮水Wが溜まらないように、その表面には親水性の皮膜が設けられている(以下、「親水性皮膜」という)。すなわち、親水性皮膜を設けてフィン10表面の濡れ性を高めることで凝縮水Wの水滴の接触角を小さくし、フィン10,10間における凝縮水Wのブリッジ11を形成し難くしている。なお、アルミニウム板とこの親水性皮膜との間には、これらの密着性を高めるとともに、アルミニウム板表面の腐食を防止すべく、主成分としてクロム(Cr)またはジルコニウム(Zr)を含む耐食性を有する皮膜(以下、「耐食性皮膜」という)が形成されている。
前記のような構成を有するフィン材としては、例えば、特許文献1に記載の熱交換器用親水性表面処理フィン材がある。
また、これと同様の構成を有するフィン材として、例えば、特許文献2に記載の親水化処理熱交換器用部材もある。この親水化処理熱交換器用部材は、最外層となる親水性皮膜に親水化処理用組成物を混合することで、フィンに高い親水性と潤滑性を付与している。
これら特許文献1や特許文献2に挙げたフィン材をはじめとして、親水性皮膜を有する熱交換器用のアルミニウム製フィン材を用いてフィンを製造する場合、その成形加工時に十分な成形性を確保するため、炭化水素系の揮発性プレス油が用いられることが多い。
特開平8−127735号公報(段落0008、段落0010、段落0014および段落0015) 特開平8−231764号公報(請求項1および請求項5、段落0039および段落0040)
しかし、炭化水素系の揮発性プレス油を使用して成形加工を行った後、脱脂工程として加熱乾燥を行うと、大気中に炭化水素系の揮発性プレス油が揮発し、作業雰囲気が悪化するといった問題や、地球温暖化の原因となる炭酸ガスが発生するため、環境に対しても良くないといった問題がある。また、トリクレン等の有機溶剤を使用して脱脂することは、トリクレン自体が環境汚染や作業者の健康を害する物質であることから、現在では一切使用されていない。
かかる問題を解決するためには、水または水系プレス油(以下、これらを総称して「水系プレス油」という)を使用して成形加工することを好適に挙げることができるが、一般に親水性に影響を与えにくいソリューションタイプの水系プレス油では潤滑性が不足するため、十分な成形性を確保することが難しいという問題がある。
また、従来の親水性皮膜を有するフィン材等に対して水系プレス油を用いた成形加工を行うと、最外層の潤滑皮膜や親水性皮膜に含まれる水溶性成分、及びそれに含まれている親水化処理用の組成物が水系プレス油中に溶出することによって親水性皮膜の親水性が悪化するという問題や、潤滑性が悪化するという問題がある。また、潤滑性が悪化することによりフィン材の成形性も悪化するという問題がある。さらに、溶出した潤滑皮膜及び親水性皮膜の成分や親水化処理用組成物がフィン材に再付着し、外観にムラが生じる場合がある。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、水系プレス油を用いた場合の潤滑皮膜を遅溶出とすることで潤滑性を維持することができ、かつ、フィン材の表面には長期に渡って良好な親水性を保持することのできる熱交換器用親水性表面処理フィン材を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究した結果、疎水性の高い樹脂を用いると水系プレス油塗布時の摩擦係数が低くなり易いが、親水性は劣化し易くなること、および、親水性皮膜の形成に必要とする有機系架橋剤の添加量を多くするほど水系プレス油塗布時の摩擦係数は低くなるが、親水性が劣化し易いことに着目し、かかる関係を適切に制御すれば前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る熱交換器用親水性表面処理フィン材は、アルミニウム板またはアルミニウム合金板の少なくとも片面に、耐食性皮膜および親水性皮膜の少なくとも1つを設け、さらに、この上に、水溶性であるポリエーテルポリオール化合物に有機系架橋剤を用いて架橋させた有機樹脂からなる遅溶出性潤滑皮膜を有する親水性表面処理フィン材であって、前記遅溶出性潤滑皮膜の塗布量が50〜500mg/m であり、前記遅溶出性潤滑皮膜上に純水を塗布したときの摩擦係数が0.15以下であり、かつ、前記遅溶出性潤滑皮膜上に純水を滴下したときに生じる水滴の接触角θが30°以下であることを特徴とする(請求項1)。
このように、本発明に係る熱交換器用親水性表面処理フィン材においては、アルミニウム板またはアルミニウム合金板に、耐食性皮膜を積層することでアルミニウム板またはアルミニウム合金板の腐食を防止することができる。また、この上に親水性皮膜を積層することで、フィンに加工したときに必要とされるフィン表面の親水性(濡れ性)を発揮することができる。
そして、この親水性皮膜の上には、適量の有機系架橋剤を用いて架橋されたポリエーテルポリオール化合物を主成分とする有機樹脂からなる遅溶出性潤滑皮膜を適切な塗布量で積層しているので、かかるフィン材を水系プレス油に接触させた場合であっても、遅溶出性潤滑皮膜の溶出を適度に遅らせることができる。したがって、水系プレス油と接触した場合であっても遅溶出性潤滑皮膜が溶出し過ぎることはなく、プレス機で成形加工をした際にフィンの成形性が劣化するといった問題や、溶出した遅溶出性潤滑皮膜の成分がフィン材に再付着するといった問題を防止することができる。
また、遅溶出性潤滑皮膜は、ポリエーテルポリオール化合物を架橋することで構成されているので、純水を塗布したときの摩擦抵抗、すなわち摩擦係数を低くすることができる。また、遅溶出性潤滑皮膜の有する架橋密度を適切に制御するので、遅溶出性潤滑皮膜においても適度な親水性(濡れ性)を有することができ水滴の接触角を低く保つことができる。したがって、熱交換器のフィンとしたときに凝縮水が付着した場合であっても隣り合うフィン間で凝縮水によるブリッジが形成され難くなる。したがって、本発明の熱交換器用親水性表面処理フィン材を用いれば、成形加工時の摩擦を低減するとともに熱交換器のフィンに成形した後であっても長期に渡って所望の親水性を発揮することができる。
また、本発明に係る熱交換器用親水性表面処理フィン材は、アルミニウム板またはアルミニウム合金板の少なくとも片面に、耐食性皮膜および親水性皮膜の少なくとも1つを設け、さらに、この上に塗布量が50〜500mg/m である遅溶出性潤滑皮膜を有し、前記遅溶出性潤滑皮膜は、水溶性であるポリエーテルポリオール化合物100重量部に対し、有機系架橋剤0.01〜10重量部を用いて架橋させた有機樹脂からなり、前記遅溶出性潤滑皮膜上に純水を塗布したときの摩擦係数が0.15以下であり、かつ、前記遅溶出性潤滑皮膜上に純水を滴下したときに生じる水滴の接触角θが30°以下であることを特徴とする(請求項2)。
このように、本発明の熱交換器用親水性表面処理フィン材の有機樹脂からなる遅溶出性潤滑皮膜を形成するための成分比率と塗布量を適切化したので、純水を塗布したときの摩擦抵抗を低くすることができるとともに、適度な親水性を有することができるので、水滴の接触角を低く保つことができる。
また、前記ポリエーテルポリオール化合物は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、および、これらの混合物よりなる群の中から選択される少なくとも一種以上の化合物とするのが好ましい(請求項3)。
かかる群の中から選択されるポリエーテルポリオール化合物を用いて適度な架橋密度の遅溶出性潤滑皮膜を形成すれば、潤滑皮膜の溶出を適度に遅らせることができるとともに、摩擦抵抗を低くすることが可能である。また、潤滑皮膜の溶出を適度に遅らせることができるので、熱交換器のフィンとした後も長期に渡ってフィンの表面を親水性とすることができる。
また、前記遅溶出性潤滑皮膜には、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸およびこれらの誘導体よりなる群の中から選択される少なくとも1種以上の水溶性高分子化合物が含まれている構成とするのが好ましい(請求項4)。かかる水溶性高分子化合物を用いることで当該遅溶出性潤滑皮膜に、優れた潤滑性を付与することができる。
また、前記有機系架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤またはエポキシ系架橋剤を用いる構成とするのが好ましい(請求項5)。ポリエーテルポリオール化合物の分子中に含まれる水酸基と、イソシアネート系架橋剤に含まれるイソシアネート基とが反応してウレタン結合することによりポリエーテルポリオール化合物は平均分子量が10000以上の高分子化合物となって遅溶出性潤滑皮膜を形成する。また、エポキシ系架橋剤を用いた場合は、ポリエーテルポリオール化合物に含まれる水酸基が、エポキシ系架橋剤に含まれる3員環構造を開環して他のポリエーテルポリオール化合物との重合を繰り返し、高分子化合物となることで遅溶出性潤滑皮膜を形成することができる。
本発明の熱交換器用親水性表面処理フィン材によれば、最外層にポリエーテルポリオール化合物からなる遅溶出性潤滑皮膜を形成しているので、適度な潤滑性を有するために摩擦係数が低く、水系プレス油を用いた場合であっても優れた成形性を有する。また、水系プレス油と接触した場合であっても、最外層となる遅溶出性潤滑皮膜は架橋構造をとっているので容易に溶出することがない。また、フィン材の表面には長期に渡って良好な親水性と潤滑性を保持することができる。
さらに、遅溶出性潤滑皮膜に水溶性高分子化合物を埋入した態様とすれば、より優れた潤滑性を有することができる。
以下、本発明に係る熱交換器用親水性表面処理フィン材を実施するための最良の形態について説明する。参照する図面において図1は、本発明に係る熱交換器用親水性表面処理フィン材1の構成を模式的に示す拡大断面図である。
[熱交換器用親水性表面処理フィン材1]
本発明に係る熱交換器用親水性表面処理フィン材1(以下、適宜「フィン材1」と略称する)は、アルミニウム板またはアルミニウム合金板(以下、これらを総称して「アルミニウム板2」という)の少なくとも片面に、耐食性を確保するための耐食性皮膜3と、フィン材1の表面に親水性を付与するための親水性皮膜4とが順次積層され、さらにこの親水性皮膜4の上に、潤滑性を付与するための遅溶出性潤滑皮膜5が積層された構成となっている。以下に、本発明に係る熱交換器用親水性表面処理フィン材1を構成する各要素について説明する。
[アルミニウム板2]
本発明において用いることのできるアルミニウム板2としては、JIS H4000に規定する合金種5000系のアルミニウム合金板や、JIS H4000に規定する合金種1000系のアルミニウム板を好適に用いることができるが、これらに限定されるものではなく、必要に応じて各種の成分および調質を行ったアルミニウム板またはアルミニウム合金板を用いることができる。
[耐食性皮膜3]
耐食性皮膜3は、アルミニウム板2に所望の耐食性を付与するため、および、後記する親水性皮膜4とアルミニウム板2との密着性を高めるために必要な皮膜である。
耐食性皮膜3としては、主成分としてクロム(Cr)またはジルコニウム(Zr)を含む耐食性皮膜を用いるのが好ましく、例えば、リン酸クロメート処理、リン酸ジルコニウム処理、クロム酸クロメート処理を行うことにより耐食性皮膜3を形成することができる。しかし、本発明においては前記の作用を奏する皮膜であればこれに限定されず、例えば、リン酸亜鉛処理、リン酸チタン酸処理を行うことによっても耐食性皮膜3を形成することができる。また、かかる耐食性皮膜3の塗布量としては、CrまたはZr換算で1〜100mg/m2の範囲で塗布するのが好ましく、また、耐食性皮膜3の塗布厚さとしては、10〜1000Åとするのが好ましいが、使用目的等に合わせて適宜変更が可能であることはいうまでもない。
[親水性皮膜4]
親水性皮膜4は、フィン材1の表面に親水性を付与するために必要な皮膜である。親水性を付与することにより当該フィン材1の表面に凝縮水が発生・付着しても、濡れ性が高いので水滴の接触角が低くなる。したがって、狭いフィン10,10間であっても凝縮水はブリッジ11(図4参照)を形成し難くなるので、熱交換の効率も低下し難くなる。
親水性皮膜4は、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、及び、これらの誘導体などを用いると好適に形成することができる。
[遅溶出性潤滑皮膜5]
遅溶出性潤滑皮膜5は、熱交換器用親水性表面処理フィン材1の表面に潤滑性を付与するために必要な皮膜である。この遅溶出性潤滑皮膜5は、後記するポリエーテルポリオール化合物に有機系架橋剤を用いて架橋反応を行うことで有機樹脂の皮膜として形成することができる。なお、遅溶出性潤滑皮膜5を形成する際に、予め後記する水溶性高分子化合物6をポリエーテルポリオール化合物と混合して後記の有機系架橋剤により架橋反応を行うことで、水溶性高分子化合物6を遅溶出性潤滑皮膜5中に適度に分散させた態様の遅溶出性潤滑皮膜5とすることができる。
遅溶出性潤滑皮膜5中に水溶性高分子化合物6を分散させることにより、この遅溶出性潤滑皮膜5から徐々に水溶性高分子化合物6を放出することができる。後記するポリエチレングリコール等のポリエーテルポリオール化合物は、水やアルコールに溶解し易い性質を有しているが、有機系架橋剤によって架橋構造をとることでその溶解性を抑制し、溶解速度を遅くすることができる。したがって、適度な架橋構造を有する遅溶出性潤滑皮膜5を形成することにより、適度な潤滑性を有しつつも、水系プレス油に親水性皮膜4を溶出することがないので、溶出した親水性皮膜4(ポリエーテルポリオール化合物)の再付着を防止することができる。
このように形成された遅溶出性潤滑皮膜5に水系プレス油(水を含む)を注油(または注水)した場合には、水系プレス油(水を含む)に溶出しやすい潤滑皮膜を用いた場合と比較して摩擦係数を顕著に減じることができるので、成形加工において十分な成形性を有することができる。
なお、かかる遅溶出性潤滑皮膜5の塗布量としては、50〜500mg/m2の範囲で塗布するのが好ましく、また、遅溶出性潤滑皮膜5の塗布厚さとしては、0.05〜0.5μmとするのが好ましいが、これらに限定されるものではない。
(有機樹脂;ポリエーテルポリオール化合物)
前記したように遅溶出性潤滑皮膜5は、ポリエーテルポリオール化合物と有機系架橋剤とを架橋反応させて得ることができる。ここで、「ポリエーテル」とは、主鎖中にエーテル結合を複数有する線状高分子をいい、「ポリオール」とは、分子中に水酸基を2つ以上有する化合物をいう。したがって、本発明における「ポリエーテルポリオール化合物」とは、重合して成る高分子化合物の主鎖中にエーテル結合を複数有し、また、その高分子化合物中に水酸基が2つ以上あるものをポリエーテルポリオール化合物をいう。
なお、架橋密度はポリエーテルポリオール化合物と有機架橋剤の配合量を適宜変更することで調節することができる。これらの配合量は、所望の遅溶出性潤滑皮膜5となるよう、前もって実験等を行い、その配合量を決定しておくのが好ましい。なお、有機架橋剤の量が多くなるほど親水性は劣化して水滴の接触角θが高くなり易い。一方、純水滴下時の摩擦係数は低くなるので、適切な親水性と摩擦係数を得るよう調節するのが好ましい。
本発明において好適に用いることのできるポリエーテルポリオール化合物としては、ポリエチレングリコール(PEG)やポリプロピレングリコール(PPG)を挙げることができる。中でも、平均分子量が6000のPEGや平均分子量が7000のPPGをそれぞれ単独で用いることを好適に例示することができるほか、これらを適宜混合して用いることもできる。混合して用いる場合は平均分子量が6000のPEGと平均分子量が7000のPPGとを等量混合することを好適に例示することができる。
なお、PEGやPPGの平均分子量が高いと、遅溶出性潤滑皮膜5を構成する高分子化合物間の架橋構造を密にすることができるので、遅溶出性潤滑皮膜5の溶出を適度に遅くすることが可能となる。一方、PEGやPPGの平均分子量が低過ぎるとかかる架橋構造が疎となり、遅溶出性潤滑皮膜5の溶出が速くなってしまうので好ましくない。したがって、本発明においては、PEGを用いた場合の平均分子量は6000以上、PPGを用いた場合の平均分子量は7000以上のものを用いるのが好ましく、それぞれ10000以上の平均分子量のものを用いるのがより好ましい。
(有機樹脂;有機系架橋剤)
有機系架橋剤は、ポリエーテルポリオール化合物中の官能基(例えば、水酸基)と反応することでより重合化し、遅溶出性潤滑皮膜5を形成することができる。
本発明において好適に用いることのできる有機系架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤またはエポキシ系架橋剤を挙げることができる。
イソシアネート系架橋剤を用いると、イソシアネート系架橋剤のイソシアネート基がポリエーテルポリオール化合物の分子中に含まれる水酸基とウレタン結合することによりポリエーテルポリオール化合物を高分子化合物とすることができる。このようなイソシアネート系架橋剤としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを好適に用いることができるが、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートなどを用いてもよい。
エポキシ系架橋剤を用いると、ポリエーテルポリオール化合物が有する水酸基が、エポキシ系架橋剤が有する3員環構造を開環して他のポリエーテルポリオール化合物との重合を繰り返すことで高分子化合物を形成することができる。このようなエポキシ系架橋剤としては、エチレン−ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルを好適に用いることができるが、プロピレン−ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトール−ポリグリシジルエーテルなどを用いてもよい。
そして、本発明において所望する架橋密度を得るためには、ポリエーテルポリオール化合物に対する有機系架橋剤の添加量を適切に制御する必要がある。有機系架橋剤の添加量が多過ぎると、遅溶出性潤滑皮膜5の架橋密度が密になり過ぎるので、水溶性高分子化合物6の溶出速度が遅くなり過ぎる。その結果、遅溶出性潤滑皮膜5の表面に十分な潤滑性を付与することができなくなる。また、親水性も低下し、後記する水滴の接触角θを十分に低くすることができなくなる。一方、有機系架橋剤の添加量が少な過ぎると、遅溶出性潤滑皮膜5の架橋密度が疎となるので、水溶性高分子化合物6の溶出速度が速くなり過ぎ、潤滑性が低下する。
したがって、本発明では、ポリエーテルポリオール化合物100重量部に対して、これらの中から選択した有機系架橋剤を0.01〜10重量部添加することが好ましく、1〜4重量部添加することがより好ましい。具体的には、イソシアネート系架橋剤を用いた場合は2〜4重量部添加するのが好ましく、エポキシ系架橋剤を用いた場合1〜2重量部添加することが好ましい。有機系架橋剤の配合比率は、用いるポリエーテルポリオール化合物と添加する有機系架橋剤の種類により様々な組み合わせとすることができ、前記した0.01〜10重量部の間であれば、後記する摩擦係数、及び接触角を有する遅溶出性潤滑皮膜を具現し得る。従って、実験等により適切な有機系架橋剤の配合比率を求めるのがよい。なお、この場合において、PPGやPEGの架橋比率を適度に高くすれば遅溶出性とすることができるが、これらの架橋比率が低過ぎると溶出速度が速くなる。また、これらの架橋比率が高過ぎると親水性が悪くなる傾向にあるので、この点を考慮に入れて適度な遅溶出性が得られるように調節するのが好ましい。
(水溶性高分子化合物6)
親水性皮膜4中に分散する水溶性高分子化合物6は、遅溶出性潤滑皮膜5の潤滑性を補助するものである。遅溶出性潤滑皮膜5が水系プレス油と接して徐々に溶解することでフィン材1の表面に露出し、遅溶出性潤滑皮膜5の表面に融着することで遅溶出性潤滑皮膜5に潤滑性を付与する。
この水溶性高分子化合物6としては、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸およびこれらの誘導体よりなる群の中から選択される少なくとも1種以上を含む水溶性高分子化合物6を好適に用いることができる。なお、これらの水溶性高分子化合物6は1種のみを選択して用いることができるほか、必要に応じて適宜複数を選択して併用することも可能である。なお、「これらの誘導体」とは、これらのナトリウム塩やカリウム塩、アンモニウム塩をいう。
(遅溶出性潤滑皮膜5上に純水を塗布したときの摩擦係数:0.15以下)
本発明では、炭化水素系の揮発性油を使用しないで、水系プレス油を用いて成形加工することを想定していることから、遅溶出性潤滑皮膜5上に水系プレス油(または水)を塗布したときの摩擦抵抗が低くなることを必要とする。したがって、純水を塗布したときに遅溶出性皮膜5から潤滑性を付与する成分(PPGやPEG)が溶出し、摩擦抵抗が十分に低くなっていることを確認する必要がある。なお、摩擦抵抗の高低は、摩擦係数を測定することで確認することができる。摩擦係数の測定は、図2に示すように、遅溶出性潤滑皮膜5を形成したフィン材1上に一定量の純水を塗布し、バウデン試験(駆動摩擦摩耗試験)にて行う。計測した摩擦係数が0.15より大きいと摩擦抵抗が十分に小さいとはいえず、成形加工においてフィンに割れやかじり等が発生し、成形性が劣ることとなる。したがって、本発明では遅溶出性潤滑皮膜5上に純水を塗布したときの摩擦係数が0.15以下であることを必要とする。
(遅溶出性潤滑皮膜5上に純水を滴下したときに生じる水滴の接触角θ:30°以下)
前述しているように、熱交換器のフィン間で凝縮水がブリッジを形成しないようにフィン材1の表面の濡れ性を高め、図3に示す水滴8の接触角θを低くする必要がある。ここで、接触角θとは、水滴8の表面における遅溶出性潤滑皮膜5から立ち上がった点における接線81と遅溶出性潤滑皮膜5とがなす角度をいう。
図3に示すように遅溶出性潤滑皮膜5上に純水を滴下したときに生じる水滴8の接触角θが30°以上であると、十分に親水性や濡れ性が高いとはいえず、熱交換器のフィンとフィンの間で凝縮水のブリッジを形成し易くなる。したがって、本発明では、遅溶出性潤滑皮膜5上に純水を滴下したときに生じる水滴の接触角θを30°以下とする。
(遅溶出性潤滑皮膜5の塗布量:50〜500mg/m2
この遅溶出性潤滑皮膜5は、成形加工において金型との摩擦を軽減し、成形をスムーズに行えればよいので、その塗布量を適切に制御することが好ましい。遅溶出性潤滑皮膜5の塗布量が50mg/m2で未満であると、遅溶出性潤滑皮膜5の塗布量が少ないために十分な潤滑性を得ることができず、成形加工時の成形性が低下する。一方、遅溶出性潤滑皮膜5の塗布量が500mg/m2を超えても熱交換器用親水性表面処理フィン材1の表面において、それ以上の摩擦抵抗を低減する効果は期待できず、また、材料費高となるので好ましくない。したがって、本発明では遅溶出性潤滑皮膜5の塗布量を50〜500mg/m2とする。
前記した耐食性皮膜3、親水性皮膜4および遅溶出性潤滑皮膜5の形成方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、生産性の観点からコイル状のアルミニウム板2の上に連続的に耐食性皮膜3を形成し、その上に液体状の親水性皮膜4を形成するための樹脂、および、遅溶出性潤滑皮膜5を形成するための樹脂を塗布することができるロールコート法を用いるのが望ましい。この場合、ロールコーターによって塗布された液体状の親水性皮膜4を形成するための樹脂を塗布した後、連続式のオーブン内部を通過する際に焼付けが行われて親水性皮膜4を形成し、続いて遅溶出性潤滑皮膜5を形成するための樹脂を親水性皮膜4の上に塗布した後、連続式のオーブン内部を通過する際に焼付けが行われて遅溶出性潤滑皮膜5となる。
そして、ロールコート法では、予め親水性皮膜4や遅溶出性潤滑皮膜5の塗布量は、用いる樹脂の粘度やロールコーターのロール圧力を調節することで適宜調節することができるので、予めこれらの設定を実験等によって求めておくのがよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について述べてきたが、以下に、本発明の効果を確認した実施例について説明する。
実施例の検討に用いた試験材No.1〜36のアルミニウム板2は、いずれもJIS H4000に規定する合金種JIS A1200を用いた。このアルミニウム板2の表面に、耐食性皮膜3を形成するためのリン酸クロメート処理(特開2001−201289号公報、表1、A1の組成)を行った。耐食性皮膜3の形成後、この上に親水性皮膜4を積層するため、親水性皮膜用塗料の塗布、焼付け(特開2001−201289号公報、表2、B1の組成)を行った。そして、親水性皮膜4を積層した上に、下記表1に示す通り、種々のポリエーテルポリオール化合物(記号AおよびB)と有機系架橋剤(記号CおよびD)を、様々な割合の重量部をもって組み合わせて遅溶出性潤滑皮膜5を積層し、試験材No.1〜36を作製した。なお、試験材No.25〜36には水溶性高分子(記号E)も添加している。
なお、表1中、記号「A」は、平均分子量が7000のPPG(ポリプロピレングリコール)と平均分子量が6000のPEG(ポリエチレングリコール)の等量混合物を表し、記号「B」は、平均分子量が6000のPEGを表す。また、記号「C」は、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(イソシアネート基はメチルエチルケトオキシムでブロックしたものを使用)を表し、記号「D」は、エチレン−ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルを表す。そして、記号「E」は、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を表す。
Figure 0004164049
表1に記載する試験材No.1〜36を用いて、親水性の試験として、遅溶出性潤滑皮膜5上に純水を1μl滴下し、それによって生じた水滴の接触角θを分度器により測定した。また、それぞれの試験材について熱交換器のフィンを作製し、熱交換器の運転を24時間行い、フィン表面に凝縮した凝縮水がブリッジを形成するか否かについて目視観察を行った。
また、摩擦係数は、前述した図2に示すバウデン試験機(駆動摩擦摩耗試験機)7を用いて、20℃の測定温度条件下で、各試験材の遅溶出性潤滑皮膜5上に純水を1ml滴下し、十分に脱脂された直径4.8mm(3/16インチ)の鋼球61を、2N(200gf)の垂直荷重を加えつつ、その表面に押し当て、200mm/分の速度で3往復摺動させることにより測定した。なお、それぞれの試験材について、無塗油時の摩擦係数も併せて記載している。
そして、成形性は、以下のようにして評価した。
日高精機製のしごき方式のドローレス金型を用いてプレスを行うことでフィン材30とした。プレスを行うにあたり、水系プレス油として、日本メカケミカル(株)製のメカクリーンカットAS−50Tを使用した。加工速度250spm、しごき率50%のプレス条件下でポンチ加工を行うことで、内径φ9.80mmの円筒形状のカラー31を2列×10段配設したフィン材30を作製した。なお、このカラー31は、図示しない伝熱管を挿通するために設けられたものであるが、熱交換器として組み立てるときに伝熱管を挿通し易くするために、その先端部32は、当該カラー31の外側に湾曲して形成されている。
このようなカラー31を有するフィン材30を、試験材No.1〜36のそれぞれについて作製した。そして、形成されたカラー31の内周面を目視観察することで成形性を評価した。評価基準は、カラー内面に剥離が生じなかったものを「○」、若干カラー内部に剥離が生じたものを「△」、カラー内面に焼付きが生じたものを「×」とした。なお、図5(a),(b)は形成性を評価するために作製したフィン材を示す図であって、(a)は、フィン材30とカラー31の模式的斜視図であり、(b)はフィン材30とカラー31の模式的断面図である。
Figure 0004164049
表2から分かるように、試験材No.3,4,9〜11,15,16,21〜23,27〜29,33〜35は、本発明で規定する範囲を全て満たしているので、純水滴下時の水滴の接触角θが30°以下であって親水性に優れており、フィン間に凝縮水のブリッジを形成しなかった。また、純水滴下時の摩擦係数も低く、成形性に優れていることが分かった。したがって、これらは本発明において所望するところの熱交換器用親水性表面処理フィン材1の本発明例として示すことができる。
一方、試験材No.2,8,14および26は、いずれも有機系架橋剤の配合比が低い(架橋密度は疎である)ことから親水性が良好であるものの、純水滴下時の摩擦係数が高く、成形性の評価において若干カラー内部に剥離が生じていた(「△」)。
また、試験材No.1,7,13,19,20,25,31および32は、前記と同様に、いずれも有機系架橋剤の配合比が低いことから親水性が良好であるものの、純水滴下時の摩擦係数が高く、成形性の評価においてカラー内面に焼付きが生じていた(「×」)。したがって、これらは本発明の所望する熱交換器用親水性表面処理フィン材1とはならなかった(いずれも比較例)。
また、試験材No.5,6,12,17,18,24,30および36は、いずれも有機系架橋剤の配合比が高い(架橋密度は密である)ことから摩擦係数が低く、成形性が良好であるものの、純水滴下時の水滴の接触角θが高くなり、親水性が劣るという結果が得られた。したがって、これらは本発明の所望する熱交換器用親水性表面処理フィン材1とはならなかった(いずれも比較例)。
なお、いずれの本発明例においてもムラ等が生じず、外観は良好であった。
以上のことから、本発明で所望する熱交換器用親水性表面処理フィン材1とするには、遅溶出性潤滑皮膜5を適切に形成する必要があり、そのためにはポリエーテルポリオール化合物と有機系架橋剤の適切な配合比を実現することが必要であることが分かった。すなわち、実施例に示す本発明例のように、これらを適切に制御すれば、水滴の接触角θを30°以下とし、また、純水を塗布したときの摩擦係数も0.15以下に制御することができる。
本発明に係る熱交換器用親水性表面処理フィン材の構成を模式的に示す拡大断面図である。 バウデン試験についての説明図である。 水滴の接触角θについての説明図である。 フィンに形成される凝縮水のブリッジについての説明図である。 成形性を評価するために作製したフィン材を示す図であって、(a)は、フィン材とカラーの模式的斜視図であり、(b)はフィン材とカラーの模式的断面図である。
符号の説明
1 熱交換器用親水性表面処理フィン材
2 アルミニウム板(アルミニウム合金板を含む)
3 耐食性皮膜
4 親水性皮膜
5 遅溶出性潤滑皮膜
6 水溶性高分子化合物

Claims (5)

  1. アルミニウム板またはアルミニウム合金板の少なくとも片面に、耐食性皮膜および親水性皮膜の少なくとも1つを設け、さらに、この上に、
    水溶性であるポリエーテルポリオール化合物に有機系架橋剤を用いて架橋させた有機樹脂からなる遅溶出性潤滑皮膜を有する親水性表面処理フィン材であって、
    前記遅溶出性潤滑皮膜の塗布量が50〜500mg/m であり、
    前記遅溶出性潤滑皮膜上に純水を塗布したときの摩擦係数が0.15以下であり、かつ、
    前記遅溶出性潤滑皮膜上に純水を滴下したときに生じる水滴の接触角θが30°以下であることを特徴とする熱交換器用親水性表面処理フィン材。
  2. アルミニウム板またはアルミニウム合金板の少なくとも片面に、耐食性皮膜および親水性皮膜の少なくとも1つを設け、さらに、この上に塗布量が50〜500mg/m である遅溶出性潤滑皮膜を有し、
    前記遅溶出性潤滑皮膜は、水溶性であるポリエーテルポリオール化合物100重量部に対し、有機系架橋剤0.01〜10重量部を用いて架橋させた有機樹脂からなり、
    前記遅溶出性潤滑皮膜上に純水を塗布したときの摩擦係数が0.15以下であり、かつ、
    前記遅溶出性潤滑皮膜上に純水を滴下したときに生じる水滴の接触角θが30°以下であることを特徴とする熱交換器用親水性表面処理フィン材。
  3. 前記ポリエーテルポリオール化合物は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、および、これらの混合物よりなる群の中から選択される少なくとも一種以上の化合物であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱交換器用親水性表面処理フィン材。
  4. 前記遅溶出性潤滑皮膜には、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸およびこれらの誘導体よりなる群の中から選択される少なくとも1種以上の水溶性高分子化合物が含まれていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の熱交換器用親水性表面処理フィン材。
  5. 前記有機系架橋剤が、イソシアネート系架橋剤またはエポキシ系架橋剤からなる請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の熱交換器用親水性表面処理フィン材。
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