JP4161826B2 - 製品種類別の生産数計画の立案装置と立案方法とプログラム - Google Patents

製品種類別の生産数計画の立案装置と立案方法とプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製品種類別の生産数計画を立案する技術に関する。特に、複数の部品生産ラインと部品供給リードタイムの異なる複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、製品生産ラインで使用する部品種類を選択することによって製品生産ラインで生産する製品種類を作り分ける生産系のために、製品種類別の生産数計画を立案する技術に関する。
【0002】
最初に、本明細書中で使用する主要な用語についての説明をする。
この技術で立案する生産数計画は最終的な計画に限られない。最終的な生産数計画を確定する途中段階で立案される生産数計画案を含む。生産数計画案(ないしは素案)が立案できると、その後の検討過程が具体化され、合理的な生産数計画が短期間で得られるようになる。
部品種類とは、同一機能を果たす部品群の中での分類を言う。例えば、同じエンジンであっても、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンでは部品種類が相違する。これに対して機能を異にする部品同士の間では部品種類が異なるとはいわない。エンジンとブレーキはもともと別部品であり、部品種類の問題ではない。エンジンについて複数の部品種類が存在し、ブレーキについて複数の部品種類が存在するように、機能部品毎に複数の部品種類が存在する。
製品を生産するために使用する部品種類の組合せが相違する場合には製品種類が異なるといい、使用する部品種類の組合せが一致する場合には製品種類が同一であるという。例えば、エンジンについて4種類が存在し、トランスミッションについて3種類が存在し、全ての組合せが存在すれば、12種類の製品が作り分けられる。12種類の製品が、2車種に大分類され、各車種で6仕様ないし6型式に分類されていることがあろう。ここでは、市場でどう分類されているかとは関係なく、使用する部品種類の組合せによって製品種類を分類する。部品種類を大分類して扱えば製品種類も大分類されて扱われ、部品種類を細分類して扱えば製品種類も細分類されて扱われる。
期間とは、製品や部品の生産数を管理する単位の期間をいう。計画期間とは、生産数計画を立案する期間をいう。1つの計画期間に複数の期間が含まれることがある。例えば1日を単位にして1ヶ月間の計画を立案する場合、「期間」は1日であり、「計画期間」は1ヶ月である。
【0003】
【従来の技術】
例えば自動車という製品の生産会社の生産部門では、各所の販売部門からオーダを受付ける。生産部門ではオーダを集計し、製品種類別のオーダ数を集計する。集計した製品種類別のオーダ数に基づき、生産工場の生産能力等の制約条件を勘案した上で、製品種類別の生産数計画を立案する。生産工場の生産能力等の制約により、オーダされた製品数の全てを生産する生産数計画が立案できない場合は、生産できない製品種類と数を明らかにして販売部門へフィードバックする。販売部門では、フィードバック結果を参照して製品種類別のオーダ数を変更可能か検討する。
【0004】
製品種類別の生産数計画を立案するためには、対象製品種類に使用する部品を生産する部品生産ラインの生産能力を勘案する必要がある。このとき、複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインが存在すると、各部品生産ラインと各製品生産ライン間のルート等の違いによりリードタイムが異なるために、リードタイムを一律にして部品生産ラインの生産能力を検討することはできない。部品生産ラインの生産能力を勘案する際には、リードタイムの違いも考慮に入れる必要がある。
【0005】
特許文献1には、部品、あるいは、製品を生産する複数の拠点を有する製造システムのために、製品の生産数計画を立案する技術が開示されている。この技術では、製品の生産要求情報に基づいて、部品生産拠点の生産能力や、部品生産拠点と製品生産拠点間のリードタイムの違いを考慮して、どの部品拠点でいつどの部品種類をどれだけ生産するのかを計算する。この計算結果から、各拠点についての生産数計画を立案する。
また、特許文献2〜4にも、製品に利用される部品を考慮して、製品の生産数計画を立案する技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−10606号公報
【特許文献2】
特開平9−81633号公報
【特許文献3】
特開2002−123310号公報
【特許文献4】
特開平11−207574号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインが存在するとき、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給して使用する場合がある。例えば、部品生産ラインにAとBが存在し、製品生産ラインにaとbが存在するときに、部品生産ラインAで生産した部品を製品生産ラインaとbで使用し、部品生産ラインBで生産した部品を製品生産ラインaとbで使用する場合がある。この場合、部品生産ラインと製品生産ラインの組合せは複数あり、組合せ毎にリードタイムが異なることがある。例えば、部品生産ラインAから製品生産ラインaまでは2日、部品生産ラインAから製品生産ラインbまでは4日、部品生産ラインBから製品生産ラインaまでは3日、部品生産ラインBから製品生産ラインbまでは3日といったように、リードタイムがそれぞれ異なることがある。この場合、期間別に異なる部品の生産必要数に対して、部品生産ラインの生産能力が十分であるか否かを検討する必要がある。例えば、部品生産ラインAについては、製品生産日の2日前に製品生産ラインaのための生産必要数に対して生産能力が十分であるか否かの検討を行なう必要があり、製品生産日の4日前に製品生産ラインbのための生産必要数に対して生産能力が十分であるか否かの検討を行なう必要がある。また、部品生産ラインBについては、製品生産日の3日前に製品生産ラインaのための生産必要数に対して生産能力が十分であるか否かの検討を行う必要があり、同じ3日前に製品生産ラインbのための生産必要数に対して生産能力が十分であるか否かの検討を行なう必要がある。特に、部品生産ラインBについては、製品生産ラインaのために必要な部品種類と製品生産ラインbのために必要な部品種類が同一であれば、製品生産日の3日前において、これらを合計した生産必要数に対して生産能力を検討しなければならない。
【0008】
上記のように、部品生産ラインから製品生産ライン間のリードタイムの違いを考慮して部品生産ラインの生産能力を検討した結果、販売部門からオーダされただけの製品を生産するのに必要な部品種類を生産できない期間の存在が判明することがある。
このようなときであっても、販売部門は、販売目標達成等の理由から、製品種類を通算した総オーダ数を予定通りに確保したいことがあり、部品不足で生産できない製品種類の分だけ、他の製品種類のオーダ数を増やしたいことがある。オーダした製品の中には販売部門が見込みでオーダした製品が含まれていることが多く、販売戦略の変更等によって、他の製品種類の販売数を増やすことが可能なことが多いからである。同一機能を有する部品の種類を変えることによって種類が作り分けられる製品は、取付ける部品の種類を変えることによって製品種類を変更することができ、調整が容易である。したがって、部品生産ラインの生産可能数の制約の範囲内において部品種類別の生産計画数を調整することによって、実行可能でしかも製品種類を通算した総オーダ数を減少させない生産数計画を立案する必要が存在する。
この場合でも、部品生産ラインと製品生産ラインの組合せ毎にリードタイムが相違することを考慮に入れて、実行可能でしかも製品種類を通算した総オーダ数を減少させない生産数計画を立案しなければならない。
【0009】
しかしながら、特許文献1〜4では、部品生産ラインと製品生産ラインの組合せ毎にリードタイムが相違することを考慮し、しかも、製品種類を通算した総オーダ数を減少させない生産数計画を立案していない。
【0010】
本発明では、複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、製品生産ラインで使用する部品種類を選択することによって製品生産ラインで生産する製品種類を作り分ける生産系のために製品種類別の生産数計画を立案する技術を提案する。本技術では、部品生産ラインと製品生産ラインの組合せによってリードタイムが相違することに対応する。その上で、部品生産能力の観点でオーダに対応できるか否かを判定する。部品生産能力の点で特定の製品種類のオーダに対応できない場合には、対応できない生産計画を立案するのではなく、生産可能な部品で生産できる製品種類を増産する生産数計画を立案する。即ち、部品生産ラインの生産可能数の制約の範囲内で、製品種類を通算した総オーダ数を減少させない生産数計画を立案する。これにより、販売部門の製品の販売機会の損失を最小限に留め、販売目標を達成しやすくする。
【0011】
【課題を解決するための手段と作用と効果】
本発明によって、複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、製品生産ラインで使用する部品種類を選択することによって製品生産ラインで生産する製品種類を作り分ける生産系のために製品種類別の生産数計画を立案する装置が創作された。
この装置は、オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段と、製品種類別にその製品種類に使用する部品種類を記憶している「製品種類/部品種類」記憶手段と、製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を記憶している「製品生産ライン/製品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段と、部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を記憶している「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを記憶している「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段とを備える。
また、「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段が集計したオーダ元別/製品種類別のオーダ数と、「製品生産ライン/製品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段が記憶している製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位に基づいて、製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算する「製品生産ライン/製品種類/生産必要数」計算手段と、「製品生産ライン/製品種類/生産必要数」計算手段が計算した製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、「製品種類/部品種類」記憶手段が記憶している製品種類に使用する部品種類と、「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段が記憶している部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位と、「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段が記憶している各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する「期間/部品生産ライン/部品種類/生産必要数」計算手段とを備える。
また、「期間/部品生産ライン/部品種類/生産必要数」計算手段が計算した期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が、「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段が記憶している部品種類別の生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させると共に、その減少数の範囲内で、減少させた期間に対応する期間において、他の部品種類の生産計画数をその生産可能数の範囲内で増加させることによって、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段を備える。
さらに、「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段が計算した期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、「製品種類/部品種類」記憶手段が記憶している製品種類と部品種類と、「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段が記憶している各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する「製品種類/生産計画数」計算手段を備える。
【0012】
「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段は、オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する。図19(1)に、販売部門から送られてきたオーダに基づいて計算されたオーダ元別/製品種類別のオーダ数が例示されている。この例では日別(期間別)にオーダ元別のオーダ数が集計されており、オーダ元aからのオーダ数は製品種類αがN日に40、N+1日に40、オーダ元bからのオーダ数は製品種類βがN日に60、N+1日に60であり、N日のオーダ数の合計は100、N+1日のオーダ数の合計は100と集計されている。
「製品種類/部品種類」記憶手段は、製品種類別にその製品種類に使用する部品種類を記憶している。図19(2)に、製品種類と部品種類の対応付けが例示されており、製品種類αには部品種類DEが使用され、製品種類βには部品種類GEが使用される。通常では製品には複数の部品が使用されるが、ここでは一つの部品だけが使用される単純化した例を示している。
「製品生産ライン/製品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段は、製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を記憶している。図19(3−1)に、製品生産ラインと生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位の対応付けが例示されている。製品生産ラインLaで生産可能な製品種類はαとβ、生産可能数はそれぞれ30、オーダ元の優先順位は1位がa、2位がbであり、製品生産ラインLbで生産可能な製品種類はαとβ、生産可能数はそれぞれ30、オーダ元の優先順位は1位がb、2位がaである。この例では、生産可能数を日別(期間別)で示している。オーダ元の優先順位は、製品生産ラインからオーダ元までに製品が納入される所要時間の短さや輸送コストの低さ等の条件で決定される。
「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段は、部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を記憶している。図19(5−1)に、部品生産ラインと生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位の対応付けが例示されている。部品生産ラインLAで生産可能な部品種類はDE、日別の生産可能数は50、製品生産ラインの優先順位は1位がLa、2位がLbであり、部品生産ラインLBで生産可能な部品種類はGE、日別の生産可能数は50、製品生産ラインの優先順位は1位がLb、2位がLaである。製品生産ラインの優先順位は、部品生産ラインから製品生産ラインまでのリードタイムの短さ等の条件で決定される。
なお、(3−1)と(5−1)の例では日別の製品種類別、部品種類別の生産可能数は変動しないとしているが、この例とは別に、生産設備、作業人員数、作業時間の変更等によって、日別に製品種類別、部品種類別の最大生産数が変動する場合もある。
「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段は、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを記憶している。図19(4)に、部品生産ラインLAから製品生産ラインLaまでのリードタイム(3日)と、部品生産ラインLAから製品生産ラインLbまでのリードタイム(4日)と、部品生産ラインLBから製品生産ラインLaまでのリードタイム(4日)と、部品生産ラインLBから製品生産ラインLbまでのリードタイム(3日)が示されている。
【0013】
「製品生産ライン/製品種類/生産必要数」計算手段は、例えば、図19(1)に示されたオーダ元別/製品種類別のオーダ数と、(3−1)に示された製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元の優先順位に基づいて、(3−2)に例示するように、製品生産ライン別に製品種類別の生産必要数を計算する。製品生産ラインLaでは、優先順位1位のオーダ元aからオーダされた製品種類αを生産可能数だけ生産することとして、N日に30、N+1日に30の生産必要数が計算されている。したがって、製品生産ラインLbでは、優先順位2位のオーダ元aからオーダされた製品種類αの残り分を生産することとして、N日に10、N+1日に10の生産必要数が計算されている。また、製品生産ラインLbでは、優先順位1位のオーダ元bからオーダされた製品種類βを生産可能数だけ生産することとして、生産必要数はN日に30、N+1日に30の生産必要数が計算されている。したがって、製品生産ラインLaでは、優先順位2位のオーダ元bからオーダされた製品種類βの残り分を生産することとして、N日に30、N+1日に30の生産必要数が計算されている。
「期間/部品生産ライン/部品種類/生産必要数」計算手段は、例えば、図19(3−2)に示された製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、(2)に示された製品種類と部品種類と、(5−1)に示された部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインの優先順位と、(4)に示された各部品生産ラインから各生産ラインまでのリードタイムとを参照して、(5−2)に例示するように、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する。(4)では、部品生産ラインLAから製品生産ラインLaまでのリードタイムが3日であることから、製品生産ラインLaで製品種類αを生産する3日前に、部品生産ラインLAで部品種類DEを生産しておく必要がある。このため、例えば(3−2)に示すようにN日に製品生産ラインLaで製品種類αを30生産するためには、(5−2)に例示するように、部品生産ラインLAでN−3日に部品種類DEを30生産しておく必要がある。同様に、各製品生産ラインで製品を生産するために、部品生産ラインでどの期間にどの部品種類をどれだけ生産する必要があることがわかるため、期間別に部品種類別の生産必要数を計算することができる。(5−2)では、部品種類DEはN−4日に10、N−3日に40、N−2日に30生産する必要があり、部品種類GEはN−4日に30、N−3日に60、N−2日に30生産する必要があることが計算されている。
【0014】
「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段は、例えば、図19(5−2)に示された期間別/部品生産ライン別/部品種類別生産必要数が、(5−1)に示した部品種類別の生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させる。例えば、(5−2)では、期間N−3の部品種類GEの生産必要数が合計で60であり(破線の下線が付与されている)、(5−1)に示された生産可能数50を超過している。この場合には、(6)に示すように、部品種類GEの生産計画数を生産可能数の50に減少させる(破線の下線が付与されている)。この例では、(5−2)での製品生産ラインLaのための生産必要数(30)と製品生産ラインLbのための生産必要数(30)の比例配分に従って、それぞれの製品生産ラインのための生産計画数を減少させている。それと共に、「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段は、上記減少数10の範囲内で、減少させた期間(N−3日)に対応する期間において、他の部品種類DEの生産計画数をその生産可能数の50の範囲内で増加させる。ここで、減少させた期間(N−3日)に部品生産ラインLBで生産する部品種類GEが製品生産ラインLaで利用される期間はN+1日であり、N+1日に製品生産ラインLaで利用される部品種類DEが生産されるのはN−2日である。このN−2日が、減少させた期間(N−3日)に対応する期間となる。また、減少させた期間(N−3日)に部品生産ラインLBで生産する部品種類GEが製品生産ラインLbで利用される期間はN日であり、N日に製品生産ラインLbで利用される部品種類DEが生産されるのはN−4日である。このN−4日が減少させた期間(N−3日)に対応する期間となる。したがって、部品種類DEについて、製品生産ラインLaで利用される分をN−2日に増加させ、製品生産ラインLbで利用される分をN−4日に増加させる。(6)では、(5−1)での製品生産ラインLaのための生産必要数と製品生産ラインLbのための生産必要数を、対応する期間で部品種類GEが減少した分だけ増加させている。この結果、製品生産ラインLaで利用される分がN−2日に35となり、製品生産ラインLbで利用される分がN−4日に15となったが(丸印が付与されている)、いずれの期間においても部品種類DEの生産可能数以下であり、実行可能な生産計画数となっている。
【0015】
「製品種類/生産計画数」算出手段は、例えば、図19(6)に示す期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、(2)に示す製品種類と部品種類と、(4)に示す各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する。
計算結果が(7)に例示されている。(6)では製品生産ラインLaでN+1日に利用される部品種類DEの生産計画数がN−2日で35とされ、製品生産ラインLbでN日に利用される部品種類DEの生産計画数がN−4日で15とされたことから、(7)では製品種類αの生産計画数がN日で45とされ、N+1日で45とされている。また、(6)では製品生産ラインLaでN+1日に利用される部品種類GEの生産計画数がN−3日で25とされ、製品生産ラインLbでN日に利用される部品種類GEの生産計画数がN−3日で25とされたことから、(7)では製品種類βの生産計画数がN日で55とされ、N+1日で55とされている。しかしながら、製品種類αとβの総生産計画数はN日でもN+1日でも100であり、総オーダ数と一致している。
【0016】
以上のように、本種類別の生産数計画立案装置は、部品生産ラインと製品生産ラインの組合せ毎に相違するリードタイムを考慮してオーダで要求された製品種類を生産可能か否かを検討する。しかも、部品生産ラインの生産可能数の制約の範囲内で、製品種類を通算した総オーダ数を減少させない製品種類別の生産数計画を立案する。
【0017】
「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段は、他の部品種類の生産計画数を生産必要数よりも増加させる際に、その部品種類を使用する製品種類の生産計画数が生産可能数を超過しないという条件に従うことが好ましい。例えば、図19(6)において製品生産ラインLaで利用される部品種類DEの生産計画数がN−2日で35に増加している。(3−1)では、製品生産ラインLaで部品種類DEを利用する製品種類αの生産可能数は30であり、対応するN+1日で製品種類αの生産計画数が35に増加すると、生産可能数を超過してしまう。このように生産可能数を超過してしまうと、超過分の製品は生産できないこととなってしまう。したがって、このような場合には、生産可能数の30を超過しないという条件に従う。この条件に従うと、部品生産ラインLAでは、部品種類DEの生産計画数がN−2日で30に修正され、製品生産ラインLaでのN+1日の生産計画数が実行可能な30となる。結果として、製品種類αのN+1の生産計画数は40に修正される(図19(7)を参照)。
【0018】
計画期間内において期間別/部品生産ライン別の生産計画数を一定にする平準化手段が付加されていることが好ましい。
上記のように、一つの部品生産ラインで生産された部品が複数の製品生産ラインへ供給される場合は、各製品生産ラインから要求される生産必要数が異なり、かつ、各製品生産ラインまでのリードタイムが異なることによって、部品生産ラインの生産計画数が期間別で大きく変動することがある。例えば、部品生産ラインAについて、製品生産ラインaから要求される生産必要数が10で、製品生産ラインaまでのリードタイムが2日であり、製品生産ラインbから要求される生産必要数が50で、製品生産ラインbまでのリードタイムが3日である場合は、部品生産ラインAの生産計画数は、製品生産日の2日前では10であり、3日前では50となる。このように日別(期間別)で生産計画数が変動すると、部品生産ラインの生産ペース、稼働時間、生産作業人員数等も変動させなければならないこととなり、作業効率が低くなったりコスト高となったりする。したがって、計画期間内において、期間別で異なる生産計画数を平準化することが好ましい。前記の例では、部品生産ラインAの生産計画数を、製品生産日の2日前でも3日前でも30とする。
【0019】
平準化手段が計画期間内において期間別/部品生産ライン別の生産計画数を一定にしたことによって発生する、期間別の部品在庫数を計算する部品在庫数計算手段が付加されていることが好ましい。
上記のように計画期間内において期間別の部品生産ラインの生産計画数を一定にすると、実際に製品生産ラインで利用される部品の数よりも多く生産する期間が発生する。この場合、その期間で生産した部品が一時的に在庫してしまう。上記の例では、製品生産日の2日前には本来の生産計画数は10であったのに対し、平準化によって30とされたことから、20の部品が一時的に在庫してしまう。どの期間でどれくらいの部品が在庫するか予め知ることができれば、在庫スペースの確保等の便宜を図ることができる。
【0020】
本発明によって、また、複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、製品生産ラインで使用する部品種類を選択することによって製品生産ラインで生産する製品種類を作り分ける生産系のために製品種類別の生産数計画を立案する方法が創作された。この方法は、コンピュータによって下記の工程、即ち、
・オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する工程と、
・製品種類別にその製品種類に使用する部品種類を読取る工程と、
・製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を読取る工程と、
・部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を読取る工程と、
・各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを読取る工程と、
・ オーダ元別/製品種類別のオーダ数と、製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位に基づいて、製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算する工程と、
・製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、製品種類とそれに使用する部品種類と、部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する工程と、
・期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が、部品種類別の生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させると共に、その減少数の範囲内で、減少させた期間に対応する期間において、他の部品種類の生産計画数をその生産可能数の範囲内で増加させることによって、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する工程と、
・期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、製品種類とそれに使用する部品種類と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する工程とを実行する。
【0021】
本発明によって、さらに、複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、製品生産ラインで使用する部品種類を選択することによって製品生産ラインで生産する製品種類を作り分ける生産系のために製品種類別の生産数計画を立案するためのプログラムが創作された。このプログラムは、コンピュータに下記の処理、即ち、
・オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する処理と、
・製品種類別にその製品種類に使用する部品種類を読取る処理と、
・製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を読取る処理と、
・部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を読取る処理と、
・各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを読取る処理と、
・オーダ元別/製品種類別のオーダ数と、製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位に基づいて、製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算する処理と、
・製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、製品種類とそれに使用する部品種類と、部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する処理と、
・期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が、部品種類別の生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させると共に、その減少数の範囲内で、減少させた期間に対応する期間において、他の部品種類の生産計画数をその生産可能数の範囲内で増加させることによって、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する処理と、
・期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、製品種類とそれに使用する部品種類と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する処理とを実行させる。
【0022】
本製品種類別生産数計画立案方法とプログラムによれば、部品生産ラインと製品生産ラインの組合せ毎に異なるリードタイムを考慮してオーダで要求された製品種類を生産可能か否かを検討する。しかも、部品生産ラインの生産可能数の制約の範囲内で、製品種類を通算した総オーダ数を減少させない製品種類別の生産数計画を立案する。
【0023】
【発明の実施の形態】
上記した各請求項に記載の発明は、以下に示す形態で好適に実施することができる。
(形態1)平準化手段は、「期間/部品種類/部品生産ライン/生産必要数」計算手段が計算した期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数に基づいて、計画期間内の期間別/部品生産ライン別の生産計画数を一定にする。
(形態2)平準化手段は、「期間/部品種類/部品生産ライン/生産計画数」計算手段が計算した期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づいて、計画期間内の期間別/部品生産ライン別の生産計画数を一定にする。
(形態3)部品在庫数計算手段は、リードタイム記憶手段が記憶している各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを参照して、製品生産ライン側でいつどれだけの部品を在庫させるのかを計算することができる。
(形態4)「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段は期間別にオーダ元別/製品種類別のオーダ数を計算し、「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段は期間別に部品種類別の生産可能数を記憶しており、
「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段に、
(1)生産必要数よりも生産計画数を減少させた部品種類についてはその減少分を補償して他の期間の生産計画数を増加させ、
(2)生産必要数よりも生産計画数を増加させた部品種類についてはその増加分を補償して他の期間の生産計画数を減少させる処理を実行することによって複数期間に亘る生産計画数を調整する手段を付加することができる。
【0024】
【実施例】
まず、図1を参照して、製品の種類別生産数計画を立案する装置(以下では簡単に生産数計画立案装置という)のシステム構成を説明する。
生産数計画立案装置6は、データを入力し、記憶し、演算し、演算結果を出力し、演算結果に基づいて周辺装置を機能させるコンピュータであり、純然たるハードウエアの説明は省略する。本実施例では、生産数計画立案装置6は、月別の生産数計画を複数月分一度にまとめて立案する(例えばN月の生産数計画と、N+1月の生産数計画と、N+2月の生産数計画を一度にまとめて計算する)。本実施例では、月が「計画期間」に相当する。また、これらの複数月(例えばN月〜N+2月)を、以下では「4半期」という。
生産数計画立案装置6は、販売部門からオーダを受付けて自動車の生産数計画を立案する生産部門に設置されている。生産数計画立案装置6は、コンピュータネットワークを介して、自動車をオーダする側の販売部門の統括コンピュータ2,4と相互に通信可能に接続されている。
海外販売部門統括コンピュータ2は海外の各販売代理店と相互に通信可能に接続され、国内販売部門統括コンピュータ4は国内の各販売店と相互に通信可能に接続されている。例えば4半期の最初の月(例えばN月)が1ヶ月後であれば、販売部門の所定受付期間内(例えばN月の2月前のN−2月の間)に、各海外販売代理店、あるいは、各国内販売店から、4半期中にどの車種のどの仕様を何台オーダするのか(車種/仕様/オーダ台数)を、月別に記述したオーダ情報が送られてくる。販売部門統括コンピュータ2,4は、これらのオーダ情報を集約し、生産要望が4半期に設定された販売計画から逸脱していないかを査定する。販売部門統括コンピュータ2,4の査定に通り確定されたオーダ情報は、生産部門の所定受付期間内(例えばN月の1月前のN−1月の間)に生産数計画立案装置6に送られる。
生産数計画立案装置6に送られたオーダ情報は、オーダ情報受信・集計手段8によって受信されて集計され、オーダ情報記憶手段32に記憶される。
図2(1)に、a国とb国とc国からの4半期(N月〜N+2月)についてのオーダ情報のデータ構成例を示す。本実施例では生産部門はa国に配置されており、a国は国内、b国とc国は海外であるとする。例えば、国内のa国からは、車種αがN月に550台、N+1月に950台、N+2月に300台がオーダされ、車種βがN月に500台、N+1月に400台、N+2月に600台がオーダされたことが示されている。以下同様に、各オーダ国からオーダされた車種とN月〜N+2月のオーダ台数の情報が示されている。また、(2)には、月別(計画期間別)に車種別でまとめたオーダ台数の合計が示されている。
【0025】
生産数計画立案装置6は、車両ライン情報記憶手段34を備えている。車両ライン情報記憶手段34は、自動車を生産する車両ラインとその車両ラインが存在する国と生産可能な車種と月別の生産可能台数とオーダ国の優先順位を対応付けて記憶している。
図3(1)に、生産会社が保有する全ての自動車生産工場についての車両ライン情報のデータ構成例を示す。1つの車両ラインは1つの国に存在するために、車両ラインと車両生産国を対応付けて示している。例えば、車両ラインLa(車両生産国a)の車種αの生産可能台数はN月、N+1月、N+2月とも1000台であり、車種βの生産可能台数はN月、N+1月、N+2月とも800台であり、オーダ国の優先順位は1位がa国、2位がb国、3位がc国である。ここでは、オーダ国の優先順位は製品を納入するまでの所要時間と輸送コストに基づいて決定されている。一方、車両ラインLb(車両生産国b)の車種αの生産可能台数はN月、N+1月、N+2月とも700台であるのに対し、車種βの生産可能台数はN月で500台、N+1月とN+2月は700台となっている。これは、生産設備、作業人員数、作業時間の変更等によって、生産可能台数が増加する予定となっているためである。同様に、車両ラインLcについて、生産可能な車種と生産可能台数とオーダ国の優先順位が示されている。また、(2)には、月別に車種別でまとめた生産可能台数の合計が示されている。
【0026】
生産数計画立案装置6は、車両ライン/車種/生産必要台数計算手段10を備えている。車両ライン/車種/生産必要台数計算手段10は、オーダ情報記憶手段32の情報と、車両ライン情報記憶手段34の情報に基づいて、月別に、各車両ラインで生産する車種と生産必要台数を計算する。
車両ライン/車種/生産必要台数計算手段10は、この計算処理によって、月別の全車種の総生産必要台数が、生産会社が保有する全車両ラインの総生産可能台数を超過すると判定したときは、車両ラインが超過分を増産可能か否かを判定する。増産不能と判定した場合は、回答情報送信手段18から、超過した車種のオーダ情報の送信元の販売部門統括コンピュータ2または4へ、その旨を回答する。販売部門統括コンピュータ2または4は、回答を参照して車両ラインの生産可能台数以下になるようにオーダ台数を調整した上で、再度オーダ情報を生産数計画立案装置6に送る。車両ライン/車種/生産必要台数計算手段10は、再送信された後にオーダ情報記憶手段32に記憶されたオーダ情報に基づいて、改めて、月別に、各車両ラインで生産する車種と生産必要台数を計算する。
【0027】
車両ライン/車種/生産必要台数計算手段10の計算結果は、車両ライン/車種/生産必要台数情報記憶手段36に記憶される。
図4(1)に、車両ライン/車種/生産必要台数情報記憶手段36に記憶された、車両ライン/車種/生産必要台数計算手段10の計算結果を示す。例えば、車両ラインLa(車両生産国a)では、車種αをN月に550台、N+1月に950台、N+2月に300台生産し、車種βをN月に500台、N+1月に400台、N+2月に600台生産する必要があると計算されている。以下同様に、各車両ラインについて、生産が必要な車種と台数が計算されている。また、(2)には、月別に車種別でまとめた生産必要台数の合計が示されている。
【0028】
生産数計画立案装置6は、車種/ユニット種類情報記憶手段38を備えている。車種/ユニット種類情報記憶手段38は、各車種に取付けられる各ユニットの種類の情報を記憶している。本実施例では、車種αには種類GEのユニットが取付けられ、車種βには種類DEのユニットが取付けられるという情報が記憶されているものとする。自動車には他にも取付けられるユニットが存在するが、本実施例では単純化した例によって説明をする。
【0029】
生産数計画立案装置6は、ユニットライン情報記憶手段40を備えている。ユニットライン情報記憶手段40は、ユニットを生産するユニットラインとそのユニットラインが存在する国と生産可能なユニット種類と月別の生産可能個数と車両ラインの優先順位を対応付けて記憶している。
図5に、生産会社が保有する全てのユニット生産工場についてのユニットライン情報のデータ構成例を示す。1つのユニットラインは1つの国に存在するために、ユニットラインとユニット生産国を対応付けて示している。例えば、ユニットラインLA(ユニット生産国A)は、種類DEのユニットを生産するためのラインであり、N−1月〜N+2月とも生産可能個数は1800個であり、車両ラインの優先順位は1位がLa、2位がLb、3位がLcである。ここでは、製品ラインの優先順位は部品ラインから製品ラインまでのリードタイムに基づいて決定されている。また、ユニットラインLB(ユニット生産国B)は、種類GEのユニットを生産するためのラインであり、N−1月〜N+2月とも生産可能個数は1200個であり、車両ラインの優先順位は1位がLc、2位がLa、3位がLbである。
【0030】
生産数計画立案装置6は、リードタイム情報記憶手段42を備えている。リードタイム情報記憶手段42は、各ユニットライン(各ユニット生産国)から各車両ライン(各車両生産国)までのリードタイムを記憶している。リードタイムは、(1)ユニットラインに生産指示が入ってから、ユニットがユニット生産工場から出荷されるまでの所要日数と、(2)ユニットがユニット生産工場から出荷されて港に搬入されるまでの所要日数と、(3)ユニットがユニット生産国で船積みされてから車両生産国に着港するまでの所要日数と、(4)ユニットが港から車両生産工場に搬入されるまでの所要日数と、(5)ユニットが車両生産工場に搬入されてから車両ラインに搬送されるまでの所要日数の、全ての所要日数を積算することで算出される。
図6に、リードタイム情報のデータ構成例を示す。例えば、ユニットラインLA(ユニット生産国A)から車両ラインLa(車両生産国a)までのリードタイムは10日とされている。以下同様に、各ユニットライン(各ユニット生産国)から各車両ライン(各車両生産国)までのリードタイムが示されている。
【0031】
生産数計画立案装置6は、出荷・配船頻度情報記憶手段44と、ライン稼働日情報記憶手段46と、車両ライン/ユニット種類/安全在庫個数情報記憶手段48を備えている。出荷・配船頻度情報記憶手段44は、ユニットがユニット生産工場から出荷される曜日と、ユニットがユニット生産国で船積みされる曜日を記憶している。ライン稼働日情報記憶手段46は、各車両ライン及び各ユニットラインの稼働日を記憶している。車両ライン/ユニット種類/安全在庫個数情報記憶手段48は、車両ライン別に、その車両ラインで生産する車種に必要なユニット種類別の安全在庫個数を記憶している。安全在庫個数は、1日に車両ラインで使用される個数のユニットを差引いても、ユニットの納入の遅れ等によっても欠品しないだけのユニットを在庫しておく個数である。例えば、1日に車両ラインで使用される20個のユニットを差引いても、安全在庫個数が100個であればその日の稼働終了時には80個のユニットが残っており、最大4日の納入遅れに対処することができる。なお、安全在庫個数に替えて、安全在庫日数を記憶しておいてもよい。安全在庫日数は、ユニットの納入の遅れ等によっても欠品しないだけのユニットを在庫しておくことのできる日数であり、例えば最大4日の納入遅れに対処できるだけの日数を確保したいときは、4日が安全在庫日数となる。
【0032】
生産数計画立案装置6は、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12を備えている。ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12は、まず(1)車両ライン/車種/生産必要台数情報記憶手段36の情報と、車種/ユニット種類情報記憶手段38の情報と、ユニットライン情報記憶手段40の情報に基づいて、リードタイム情報記憶手段42の情報と、出荷・配船頻度情報記憶手段44の情報と、ライン稼働日情報記憶手段46の情報と、車両ライン/ユニット種類/安全在庫個数情報記憶手段48の情報を参照して、ユニット種類別に、車両ライン別車種別の生産必要台数を満たすだけの生産必要個数を計算する。このように計算されたユニットライン/ユニット種類/生産必要個数が、ユニットライン情報記憶手段40に記憶されたユニットライン/ユニット種類/生産可能個数を超過する場合は、(2)裏目調整を行い、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数を計算する。これらの計算処理については、後に詳細な説明をする。
【0033】
生産数計画立案装置6は、ユニットライン/ユニット種類/在庫個数情報記憶手段50を備えることもできる。ユニットライン/ユニット種類/在庫個数情報記憶手段50は、ユニットライン別に、日別(期間別)のユニット種類別の在庫個数を記憶している。ユニットラインでは、突発的な事故によってユニットが出荷不能になる事態を避けるために、実リードタイムよりも長いリードタイムを設定して実際に出荷するタイミングよりも早く生産完了させる。ユニットラインで生産完了したユニットは、すぐには出荷されずにユニット生産工場で出荷待ちとなって在庫する。ユニットライン/ユニット種類/在庫個数情報記憶手段50は、これらの在庫ユニットを全て記憶しており、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12は、このうち過剰在庫ユニットを考慮して、正味の生産必要個数を計算することができる。
なお、このユニットライン/ユニット種類/在庫個数情報記憶手段50は、生産数計画立案装置6の必須の構成ではない。
【0034】
ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12の計算結果は、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報記憶手段52に記憶される。
図8(6)に、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報が例示されている。例えば、ユニットラインLA(ユニット生産国LA)では、種類DEのユニットを、N−1月に950個、N月に1550個、N+1月に1300個、N+2月に700個、4半期分では合計4500個生産する計画であると計算されている。
【0035】
生産数計画立案装置6は、車種別・ユニット種類別生産計画数計算手段14を備えている。車種別・ユニット種類別生産計画数計算手段14は、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報記憶手段52の情報に基づいて、月別に、車種別の生産計画台数及びユニット種類別の生産計画個数を計算する。この計算処理については、後に詳細な説明をする。
【0036】
車種別・ユニット種類別生産計画数計算手段14の計算結果は、車種別・ユニット種類別生産計画数情報記憶手段54に記憶され、回答情報送信手段18から販売部門統括コンピュータ2,4に送信される。
図14に、車種別・ユニット種類別生産計画数情報のデータ構成例を示す。(1)に車種別生産計画数情報が例示されており、車種αはN月に1750台、N+1月に1750台、N+2月に1300台、4半期で合計4800台生産し、車種βはN月に1200台、N+1月に1200台、N+2月に1300台、4半期で合計3700台生産する計画であると計算されている。また、(2)にユニット種類別生産計画数情報が例示されており、ユニットDEはN−1月に1050個、N月に1750個、N+1月に1300個、N+2月に700個、4半期分で合計4800個生産し、ユニットGEはN−1月に1200個、N月に1200個、N+1月に1200個、N+2月に100個、4半期分で合計3700個生産する計画であると計算されている。
【0037】
生産数計画立案装置6は、車両ライン/ユニットライン在庫数計算手段16を備えている。車両ライン/ユニットライン在庫数計算手段16は、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報記憶手段52の情報に基づいて、日別に、車両ライン、あるいは、ユニットラインでのユニットの在庫個数を計算する。この際、車両ライン情報記憶手段34の情報と、車種/ユニット種類情報記憶手段38の情報と、リードタイム情報記憶手段42の情報と、出荷・配船頻度情報記憶手段44の情報と、ライン稼働日情報記憶手段46の情報とを参照する。この計算処理については、後に詳細な説明をする。
【0038】
車種ライン/ユニットライン在庫個数計算手段16の計算結果は、車種ライン/ユニットライン在庫個数情報記憶手段56に記憶され、回答情報送信手段18から車両ラインに設置されたコンピュータ20やユニットラインに設置されたコンピュータ22に送信される。この情報の詳細については、後に説明する。
【0039】
次に、図15から図18のフローチャートを参照して、生産数計画立案装置6が、月別(計画期間別)に車種別の生産数を計算する処理について説明をする。本実施例においては、N−1月の間に販売部門から送信されたオーダ情報に基づいて、N月〜N+2月の4半期の月別の生産数を計算する場合について説明をする。
【0040】
まず、図15のフローチャートを参照して、どの車両ラインでどの車種をどれだけ生産する必要があるのかの生産必要台数を計算する手順について説明をする。
最初にオーダ情報受信・集計手段8が、販売部門統括コンピュータ2,4で査定を通り確定したオーダ情報を受信してオーダ数をオーダ国別に月別、車種別に集計する(ステップS2)。集計結果は、オーダ情報記憶手段32に記憶される。図2に、オーダ情報記憶手段32に記憶された集計結果が例示されている。
【0041】
次に、車両ライン/車種/生産必要台数計算手段10が、オーダ情報記憶手段32の情報と、車両ライン情報記憶手段34の情報に基づいて、月別に、その車両ラインでどの車種をどれだけ生産する必要があるのかの台数を計算する。例えば、図2(1)のオーダ情報では、a国からの車種αのオーダは、N月に550台、N+1月に950台、N+2月に300台であるのに対し、図3の車両ライン情報では、車両ラインLa(車両生産国a)ではN月、N+1月、N+2月とも1000台生産可能であるとされている。したがって、図4(1)の車両ライン/車種/生産必要台数情報では、車両ラインLa(車両生産国a)で、N月に550台、N+1月に950台、N+2月に300台生産する必要があると計算されている。一方、例えば、図2(1)のオーダ情報では、b国からの車種αのN+2月のオーダが900台であるのに対し、図3の車両ライン情報では、車両ラインLb(車両生産国b)ではN+2月には700台しか生産できない。したがって、図4(1)の車両ライン/車種/生産必要台数情報では、車両ラインLb(車両生産国b)で、N+2月に700台生産し(破線の下線が付与されている)、車両ラインLbで生産しきれない200台をN+2月で車両ラインLc(車両生産国c)で替りに生産する(丸印が付与されている)必要があると計算されている。また、図2(1)のオーダ情報では、c国からの車種αのN月のオーダが600台であるのに対し、図3の車両ライン情報では、車両ラインLc(車両生産国c)ではN月には500台しか生産できない。したがって、図4(1)の車両ライン/車種/生産必要台数情報では、車両ラインLc(車両生産国c)で、N月に500台生産し(破線の下線が付与されている)、車両ラインLcで生産しきれない100台をN月で車両ラインLb(車両生産国b)で替りに生産する(丸印が付与されている)必要があると計算されている。このように、ある車両ラインで生産できない分をどの車両ラインで替りに生産させるかは、車両ラインに設定されているオーダ国の優先順位に基づいて決定される。
【0042】
図15のステップS6では、車両ライン/車種/生産必要台数計算手段10が、上記計算処理によって、月別の全車種の総生産必要台数が、生産会社が保有する全車両ラインの総生産可能台数を超過すると判定したときは、車両ラインが超過分を増産可能か否かを判定する。例えば、図4の車両ライン/車種/生産必要台数情報では、全車種の総必要生産台数は、N月で2950台、N+1月で2900台、N+2月で2600台である。図3(2)の車両ライン情報では、全車種の総生産可能台数は、N月で4000台、N+1月で4200台、N+2月で4000台である。全車種の総必要生産台数は、生産会社が保有する全車両ラインの総生産可能台数を超過しない。したがって、NOと判定され、ステップS10に移行する。
一方、YESと判定された場合は、ステップS8に移行して、生産必要台数が超過した車種を生産可能な車両ラインが、超過分を増産可能か否かを判定する。増産可能と判定した場合(YESの場合)は、ステップS10に移行する。一方、増産不能と判定した場合(NOの場合)は、ステップS9に移行して、回答情報送信手段18から、超過した車種のオーダ情報の送信元の販売部門統括コンピュータ2または4へ、その旨を回答する。販売部門統括コンピュータ2または4は、回答を参照して車両ラインの生産可能台数以下になるようにオーダ台数を調整した上で、再度オーダ情報を生産数計画立案装置6に送る。
車両ライン/車種/生産必要台数計算手段10は、再送信された後にオーダ情報記憶手段32に記憶されたオーダ情報に基づいて、改めて、月別に、各車両ラインで生産する車種と生産必要台数を計算する。
【0043】
ステップS10では、ここまでの処理で計算された月別の車両ライン/車種/生産必要台数を、日別に配分する。本実施例では、月内の稼働日が25日として月別の必要台数を配分する。例えば、図4(1)の車両ライン/車種/生産必要台数情報では、N月に車両ラインLaで生産する車種αが550台であることから、日別の必要生産個数は22台となる。
【0044】
以上のように、どの車両ラインでどの車種をどれだけ生産する必要があるのかの台数を計算したら、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、車両ライン/車種/生産必要台数情報記憶手段36の情報と、車種/ユニット種類情報記憶手段38の情報と、ユニットライン情報記憶手段40の情報に基づいて、日別に、各ユニットラインで生産するユニット種類と個数を計算する。この際、リードタイム情報記憶手段42の情報と、出荷・配船頻度情報記憶手段44の情報と、ライン稼働日情報記憶手段46の情報と、車両ライン/ユニット種類/安全在庫個数情報記憶手段48の情報を参照する。
図16から図18のフローチャートを参照して、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算処理の手順について説明をする。
まず、図16のステップS12において、最初に処理対象とする車両ラインiとユニットラインjを選択する。ユニットラインjは任意に選択することができ、ここではユニットラインLAを選択する。車両ラインiは、ユニットライン記憶手段情報記憶手段40に記憶されている製品ラインの優先順位において1位とされている車両ラインから順に選択される。ここでは図5より、車両ラインLaが選択される。
続くステップS14では、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、車両ライン/車種/生産必要台数情報記憶手段36の情報と、車種/ユニット種類情報記憶手段38の情報とに基づいて、車両ラインiで生産する車種に必要な日別のユニット種類の個数を計算する。上記の例では、N月には車両ラインLaで車種αを22台/日生産する必要があることから、車種αに必要なユニットDEの生産必要個数は22個/日であることを計算する。
【0045】
ステップS16では、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、リードタイム情報記憶手段42の情報と、出荷・配船頻度情報記憶手段44の情報と、ライン稼働日情報記憶手段46の情報を参照して、ユニットラインjにユニットの生産指示が入ってから、車両ラインiに搬送されるまでのタイムラインを設定する。
図6と図7を参照して、タイムラインの設定方法を説明する。説明の便宜のため、図6のリードタイム情報で、ユニットラインLA(ユニット生産国A)〜車両ラインLb(車両生産国b)のリードタイムが22日とされている例を取り上げる。図7では、ユニットラインLAでの出荷頻度は5回/7日であり、例えば、1月4日に37個、1月7日に37個、1月8日に37個、1月9日に37個、1月10日38個のユニットがユニット生産工場から出荷されている(欄716の丸印を参照)。ユニットが出荷されてから港に搬入されるまでは6日だが、ユニット生産国Aから車両生産国bへの配船頻度は1回/7日であることから、1月4日、7日、8日、9日に出荷された合計186個のユニットは、配船日まで港に滞留する。配船日は1月16日であり、この日にこれら186個のユニットが船積みされる(欄714の丸印を参照)。ユニット生産国Aでの船積み〜車両生産国bへの着港は12日であり、これら186個のユニットは、1月29日に車両生産国bに着港して車両ラインLbに搬送される(欄712の丸印を参照。この例では、着港してから1日のうちに車両ラインに搬送される)。このようにして、生産指示日、出荷日、船積み日、着港日、車両生産工場搬入日、車両ライン搬送日のタイムラインが設定される。
以上より、(1)ユニットラインLAにユニットの生産指示が入ってからユニットが出荷されるまでの所要日数(4日とする)と、(2)ユニットが出荷されて港に搬入されるまでの所要日数(6日)と、(3)ユニットがユニット生産国Aで船積みされてから車両生産国bに着港するまでの所要日数(12日)と、(4)ユニットが港から車両生産工場に搬入されるまでの所要日数(1日以内)と、(5)ユニットが車両生産工場に搬入されてから車両ラインLbに搬送されるまでの所要日数(1日以内)の、全ての所要日数を足し合せると、リードタイムは22日となる。
同様にして、ここでは図16のステップS12で最初に選択されたユニットラインLAに生産指示が入ってから、車両ラインLaに搬入されるまでの、タイムラインを設定する。
【0046】
続く図16のステップS18では、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、車両ライン/ユニット種類/安全在庫個数情報記憶手段48から、車両ラインiでのユニット種類別の安全在庫個数を取得する。ステップS12で最初に選択された車両ラインLaについては、種類DEのユニット(ユニットラインLAで生産される)の安全在庫個数100を取得する。
ステップS20では、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、ユニットラインjの日別のユニット種類別生産必要個数を計算する。まず、1日の稼働開始時に車両ラインiが有するユニットが安全在庫個数を下回ることがないように、ステップS16で設定したタイムライン(図7を参照)を逆に辿って、ユニットラインjでどの日にどのユニット種類をどれだけ生産する必要があるのかを計算する。例えば、ステップS14において、N月に車両ラインLaではユニットDEは1日に22個使用されると計算された。1日につき22個ずつ減少するとしても、車両ラインLa側で安全在庫個数100個を下回ることがないように、タイムラインを逆に辿って、ユニットラインLAでどの日にユニットDEをどれだけ生産する必要があるのかを計算する。
ここで、ユニットライン/ユニット種類/在庫個数情報記憶手段50が備えられていれば、ユニットライン側でのユニット在庫個数を取得して、在庫個数を減算した正味の生産必要個数を計算してもよい。
このように計算された日別の生産必要個数を、更に配船日〜次の配船日(例えば7日)の日当たりで均等分して、ユニットラインjの日別の生産必要個数として計算する。
【0047】
ステップS22では、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、ユニットラインjで生産するユニットを使用する次の車両ラインがあるか否かを判定する。最初に選択されたユニットラインLAで生産するユニットDEを使用する車両ラインLb,Lcが残存しているためYESと判定され、ステップS24で次の優先順位の車両ラインLbを選択し、ステップS14に戻ってステップS22までの一連の処理を繰り返す。
【0048】
車両ラインLb,LcについてステップS14からステップS22までの一連の処理を繰り返したら、ステップS26に移行して、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、ユニットラインLAの生産必要個数を、日別に積算する。
図8に、ユニットラインLAの生産必要個数を、日別に積算した例が模式的に示されている。(1)〜(3)は、車両ライン(車両生産国)での車両生産日と、ユニットライン(ユニット生産国)でのユニット生産日の関係を示している。例えば(1)では、車両ラインLaで生産する車種αに必要なユニットGEがユニットラインLBで26日前に生産され、車両ラインLaで生産する車種βに必要なユニットDEがユニットラインLAで10日前に生産されることが示されている。同様に(2)では、車両ラインLbでの車両生産日とユニットラインLA,LBでのユニット生産日の関係、(3)では、車両ラインLcでの車両生産日とユニットラインLA,LBでのユニット生産日の関係が示されている。これらの関係から、(4)では、ユニットラインLAについて、車両ラインLa向けのユニットDEと、車両ラインLb向けのユニットDEと、車両ラインLc向けのユニットDEを積算した例を示している。(6)には、これを月別にまとめた数字が示されている。
【0049】
続く図16のステップS28では、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、次のユニットラインがあるか否かを判定する。未だユニットラインLBが残存しているためYESと判定され、ステップS29で次のユニットラインLBを選択し、また、優先順位が1位の車両ラインLcを選択し、ステップS14に戻ってステップS28までの一連の処理を繰り返す。
【0050】
ユニットラインLBについてステップS14からステップS26までの一連の処理を繰り返すと、図8(5)で示されるように、ユニットラインLBについての生産必要個数が、日別に積算される。
続くステップS28ではNOと判定され、図17のステップS30に移行する。
ステップS30では、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、積算された各ユニットラインの日別の生産必要個数について、月内での平準化処理を行なう。積算された各ユニットラインの日別の生産必要個数は、車両ラインで使用される日別のユニット個数に対応しているため、この生産必要個数に従ってユニットを生産している限りはユニットの在庫が発生することはない。しかしながら、各ユニットラインのラインタクト、稼働時間、作業人員数、ユニット生産に必要な構成部品の在庫状況や調達の追随性等を考慮すると、月内において日別の生産必要個数を一定とすることが望まれる。したがって、月内において日別の生産必要個数ができるだけ一定となるように平準化処理を行なう。この処理の詳細な手順は、図18のフローチャートに従って説明する。
【0051】
最初に、処理対象とするユニットラインの稼働日mを、月初めから2日目に設定し(ステップS302)、m日目(2日目)の生産必要個数がm−1日目(1日目)までの平準化生産個数を超過しているか否かを判定する(ステップS304)。
図9は、あるユニットラインのある月内の生産必要個数を示し、横軸で月内の稼動日、縦軸で生産必要個数を表している(このユニットラインの例では、配船日〜次の配船日までの生産必要個数を日当りで均等分していない)。2日目の生産必要個数は19個であり、1日目までに平準化された生産個数は1日目の生産必要個数の18個とする(1日目までは1日目のデータしかないため)。2日目の生産必要個数の19個は1日目までの平準化生産個数の18個を超過しているため、図18のステップS304ではYESと判定され、ステップS306に移行する。
ステップS306では、m−1日目(1日目)までに、平準化生産個数を下回る日があるか否かを判定する。1日目までは平準化生産個数の18個を下回る日はないため、ステップS314に移行する。
ステップS314では、(ステップS304で平準化生産個数を超過するとされた数)×(m−1)の数を、翌月分の先行生産個数とする。すなわち、翌月に生産すると計算されていたユニット生産必要個数を、当該月に前倒しして生産できる個数とする。上記の例では、ステップS304で平準化生産個数を超過するとされた数は19個−18個=1個であるため、1個×(2−1)=1個が、翌月分の先行生産個数とされる。
続くステップS318では、m日目(2日目)の生産必要個数を、平準化生産個数として設定し直す。上記の例では、平準化生産個数が19個に設定し直される。
以上の結果が、図10でまとめて示されている。2日目については、始めの生産必要個数が19個であり、1日目(m−1日目)までの平準化生産個数は18個であった。ここから、翌月分先行生産個数が1個となり、設定し直された平準化生産個数は19個となったことが示されている。
【0052】
図18のステップS320では、次のm日目があるか否かが判定され、YESの場合は次のm日目が選択される(ステップS322)。
ステップS304に戻り、m日目(3日目)の生産必要個数が、m−1日目(2日目)までの平準化生産個数を超過するか否かが判定される。図9及び図10より、3日目の生産必要個数は21個、2日目までの平準化生産個数は19個であるため、YESと判定されて、ステップS306に移行する。
ステップS306では、m−1日目(2日目)までに、平準化生産個数を下回る日があるか否かが判定される。図9及び図10より、平準化生産個数は19個であるのに対し、1日目の生産個数が18個であるため、YESと判定されて、ステップS308に移行する。
ステップS308では、m−1日目(2日目)までの平準化生産個数を上限として、ステップS306で下回るとされた日(1日目)にm日目(3日目)の超過分を振替えて、残った生産必要個数をm日目(3日目)の生産必要個数とする。2日目までの平準化生産個数の19個を上限として、1日目に3日目の超過分を振替えると、図9に示すように、1日目に3日目の1個(丸囲み数字1)のみが振替えられ、残った20個が3日目の生産必要個数となる。
続く図18のステップS310では、ステップS308で決定されたm日目(3日目)の生産必要個数が、m−1日目(2日目)までの平準化生産個数を超過するか否かが判定される。ステップS308で決定された3日目の生産必要個数は20個であり、2日目までの平準化生産個数は19個であるため、YESと判定されて、ステップS314に移行する。
ステップS314では、(ステップS310で平準化生産個数を超過するとされた数)×(m−1)の数を、翌月分の先行生産個数とする。上記の例では、ステップS310で平準化生産個数を超過するとされた数は20個−19個=1個であるため、1個×(3−1)=2個が、翌月分の先行生産個数とされる。
続くステップS318では、m日目(3日目)の生産必要個数を、平準化生産個数として設定し直す。上記の例では、平準化生産個数が20個に設定し直される。
以上の結果が、図10でまとめて示されている。3日目については、始めの生産必要個数が21個であり、2日目(m−1日目)までの平準化生産個数は19個であった。ここから、新しい生産必要個数は20個となり、翌月分先行生産個数が2個となり、設定し直された平準化生産個数は20個となったことが示されている。
【0053】
図18のステップS320で、次のm日目(4日目)があると判定されると、次のm日目(4日目)が選択され(ステップS322)、ステップS304に戻りステップS320までの一連の処理が行なわれる。同様に、5日目から8日目までについて、ステップS304からステップS320までの一連の処理が行なわれる。図9及び図10に示すように、8日目には翌月分先行生産個数は10個まで増加し、設定し直された平準化生産個数として20個が維持されている。
【0054】
次にステップS322で9日目が選択されると、ステップS304では、m日目(9日目)の生産必要個数の21個がm−1日目(8日目)までの平準化生産個数の20個を超過するため(図9及び図10を参照)、YESと判定されて、ステップS306に移行する。
ステップS306では、m−1日目(8日目)までに平準化生産個数の20個を下回っている日が、1日目(19個)、2日目(19個)、5日目(18個)、6日目(17個)、8日目(18個)であることから、最先の1日目が選択される。
ステップS308で、m−1日目(8日目)までの平準化生産個数の20個を上限として、1日目にm日目(9日目)の超過分の1個を振替え(図9の1日目の丸囲み数字2を参照)、残りの20個をm日目(9日目)の新たな生産必要個数とする。
ステップS310では、m日目(9日目)の新たな生産必要個数の20個はm−1日目(8日目)までの平準化個数の20個を超過しないため、NOと判定されて、ステップS316に移行する。
ステップS316で、平準化生産個数の20個とm日目(9日目)の新たな生産必要個数の20個との差0を翌月分先行生産個数から減算すると、翌月分先行生産個数として10個が維持される。
ステップS318で、m日目(9日目)の生産必要個数の20個を、平準化個数として設定し直し、ステップS322で次のm日目(10日目)を選択する。
【0055】
10日目から12日目までについて、ステップS304からステップS320までの一連の処理が行なわれる。10日目に平準化個数を超過した分は2日目と5日目に振替えられ(図9の丸囲み数字3,4,5を参照)、11日目に平準化個数を超過した分は6日目に振替えられ(図9の丸囲み数字6,7,8を参照)、12日目に平準化個数を超過した分は7日目に振替えられている(図9の丸囲み数字9,10を参照)。この結果、図10に示すように、12日目には翌月分先行生産個数が1個に減少している。
【0056】
ステップS322で次の13日目が選択されると、ステップS304では、m日目(13日目)の生産必要個数の22個がm−1日目(12日目)までの平準化生産個数の20個を超過するため(図9及び図10を参照)、YESと判定されて、ステップS306に移行する。
ステップS306では、m−1日目(12日目)までに平準化生産個数の20個を下回っている日が、9日目(19個)であることから、9日目が選択される。
ステップS308で、m−1日目(12日目)までの平準化生産個数の20個を上限として、9日目にm日目(13日目)の超過分の1個を振替え(図9の1日目の丸囲み数字11を参照)、残りの21個をm日目(13日目)の新たな生産必要個数とする。
ステップS310では、m日目(13日目)の新たな生産必要個数の21個がm−1日目(12日目)までの平準化個数の20個を超過しているため、YESと判定されて、ステップS314に移行する。
ステップS314で、(ステップS310で平準化生産個数を超過するとされた数の1個)×(13−1=12)=12個を、翌月分先行生産個数とする。図9において、濃色が付された部分が、ここで翌月分先行生産個数とされた部分である。
ステップS318でm日目(13日目)の生産必要個数の21個を、平準化個数として設定し直し(図9の太一点鎖線を参照)、ステップS322で次のm日目(14日目)を選択する。
【0057】
14日目から月末のm日目までステップS304からステップS320までの一連の処理が繰返されると、ステップS324に移行する。ステップS324で当該月で翌月分を先行生産する個数が最終的に決定され、ステップS326で当該月の平準化生産個数が最終的に決定されると、生産必要個数月内平準化処理が終了する。
【0058】
以上のようにして各ユニットラインについて生産必要個数月内平準化処理が行なわれた結果を、図11に模式的に例示する。(1)に、生産必要個数月内平準化処理を行なう前のユニット生産国A(ユニットラインLA)の生産必要個数を示し、(2)に、生産必要個数月内平準化処理による生産必要個数の移動の様子を示す。(2)において、矢印(2−1)による移動はN月内での移動であり、矢印(2−4)による移動はN+1月内での移動である。一方、矢印(2−2)と矢印(2−3)による移動はN+1月の分がN月で先行生産される移動である。この結果を(3)で翌月分先行生産分(斜線部分)としてまとめている。同様に、(4)では、ユニット生産国B(ユニットラインLB)について、生産必要個数月内平準化処理を行なった結果と、翌月分先行生産分をまとめた例を示している。
【0059】
次に、図17のステップS32では、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、ステップS30で生産必要個数月内平準化処理を行なった結果、日別の生産必要個数が各ユニットラインのライン負荷を超過しないか否か(各ユニットラインの生産可能個数を超過しないか否か)を判定する。全てのユニットラインがライン負荷を超過しないと判定されれば、ここまでの計算結果がユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報記憶手段52に記憶されて、ステップS46に移行する。
一方、例えば、図11(4)では、ユニット生産国B(ユニットラインLB)の生産必要個数がN月の全日において生産可能個数(横方向の点線で示される)を超過している。このような場合は、図17のステップS32ではNOと判定され、ステップS34に移行する。
【0060】
ステップS34では、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、ステップS32でライン負荷を超過すると判定された部分が翌月分先行生産分であるか否かを判定する。翌月分先行生産分と判定された場合は、ステップS35に移行して、その分を元の翌月の生産日に戻せば、ライン負荷を超過しなくなるか否かを判定する。翌月分先行生産分を元の翌月の生産日に戻せばライン負荷を超過しなくなる場合は、ステップS46に移行する。
一方、ステップS34でライン負荷を超過すると判定された部分が翌月分先行生産分でないと判定された場合や、ステップS35で翌月分先行分を元の翌月の生産日に戻してもなおライン負荷を超過したままである場合は、ステップS36に移行する。例えば、図11(4)で、ユニット生産国B(ユニットラインLB)の生産必要個数がライン負荷を超過しているN月の2日目については、翌月分先行生産分ではないため、ステップS34ではNOと判定されて、ステップS36に移行する。
【0061】
図17のステップS36では、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、ステップS32で負荷を超過すると判定されたユニットラインが超過分を増産可能か否かを判定する。増産可能であれば(判定でYES)ステップS46に移行する。一方、増産不能であれば(判定でNO)ステップS38に移行する。
【0062】
ステップS38に移行すると、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、ユニット種類の裏目調整が可能であるか否かを判定する。裏目調整とは、全車種の生産必要台数の総数を減少させないために、ライン負荷を超過するとされたユニット種類に替えて、生産可能個数まで余裕がある他のユニット種類を増産するように調整することである。裏目調整を行なうと各ユニット種類の生産計画個数がオーダ数から変更されるため、各車種の生産計画台数もオーダ数から変更される。しかし、全車種の総生産計画台数は全車種の総オーダ数を維持できる。総オーダ数が維持されていれば、車種全体の販売機会の損失を最小限に留めることができる。
例えば、図11(4)で、ユニットラインLBでライン負荷を超過していたN月の2日目のユニットGEの超過分を、ユニットラインLAでユニットDEを増産するように調整する。この場合まず、(1)ユニットラインLBでライン負荷を超過していたN月の2日目のユニットGEの超過分が、どの車両ラインでいつ使用される分であるかを認識する。これは、タイムライン(図7を参照)を辿ることで、例えば、車両ラインLaでN月の28日目に使用される分であると認識できる。このように車両ラインと使用時期を認識できたら次に、(2)その車両ラインの使用日に納入される他のユニットDEが、ユニットラインLAでいつ生産されるのかを認識する。これは、タイムラインを逆に辿ることで、例えば、ユニットラインLAでN月の18日目に生産されると認識することができる。このように他のユニットラインでの生産日を認識できたら次に、(3)当該他のユニットラインでその日に超過分を増産すると、そのユニットラインのライン負荷を超過するか否かを判定する。すなわち、ユニットラインLAでN月の18日目に、ユニットGEの超過分だけユニットDEを増産すると、ユニットラインLAのライン負荷を超過するか否かを判定する。図11(3)に示すように、ユニットラインLAでN月の18日目に、ユニットGEの超過分だけユニットDEを増産しても、ユニットラインLAのライン負荷を超過しないと判定される。この判定でユニットラインのライン負荷を超過しないと判定されたら最後に、(4)当該他のユニットラインで当該日に増産すると、増産した分のユニットを使用して車両を生産する車両ラインが、対応する日でライン負荷を超過するか否かを判定する。すなわち、ユニットラインLAでN月の18日目に増産すると、増産した分のユニットDEを使用して車種βを生産する車両ラインLaが、N月の28日目でライン負荷を超過するか否かを判定する。
(4)で車両ラインLaが車種βのライン負荷を超過しないと判定されると、図17のステップS38ではYESと判定されることとなり、ステップS40で上記の裏目調整が行なわれる。一方、(3)または(4)でライン負荷を超過すると判定されると、ステップS38ではNOと判定されることとなり、ステップS40での裏目調整は行なわれない。
なお、ステッップS38でYESと判定されてもNOと判定されても、ステップS42に移行する前に、ここまでに計算された各ユニットラインで生産するユニット種類の個数は、生産計画個数とされ、一旦ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報記憶手段52に記憶される。
【0063】
ステップS42では、車種別・ユニット種類別生産計画数計算手段14が、期間別に、各車種の生産計画台数と各ユニット種類の生産計画個数を計算する。
まず、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報記憶手段52の情報から、リードタイム情報記憶手段42の情報と、出荷・配船頻度情報記憶手段44の情報と、ライン稼働日情報記憶手段46の情報とに基づいてタイムラインを辿り、車両ライン情報記憶手段34の情報と、車種/ユニット種類情報記憶手段38の情報とを参照すれば、どの月のどの日にどの車両ラインでどの車種を何台生産する計画とされたのが明らかとなる。例えば、ステップS42の前までの処理が行なわれたユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報から、図8(1)〜(3)に示すような形で、車両生産国a(車両ラインLa)の生産計画台数と、車両生産国b(車両ラインLb)の生産計画台数と、車両生産国c(車両ラインLc)の生産計画台数とが明らかになる。したがって、日別の車種別生産計画台数を積算していけば、月別の車種別生産計画台数を計算することができる。
また、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報記憶手段52の情報から、どの月のどの日にどのユニットラインでどのユニット種類を何個生産するのかが明らかとなる。例えば、ステップS42の前までの処理が行なわれたユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報から、図8(4)(5)に示すような形で、ユニット生産国A(ユニットラインLA)の生産計画個数と、ユニット生産国B(ユニットラインLB)の生産計画個数が明らかとなる。したがって、日別のユニット種類別生産計画個数を積算していけば、月別のユニット種類別生産計画個数を計算することができる。
以上のように計算された日別/月別の車種別生産計画台数とユニット種類別生産計画個数は、車種別・ユニット種類別生産計画数情報記憶手段54に記憶される。記憶された月別の車種別・ユニット種類別生産計画数情報が、図14に例示されている。(1)の車種別生産計画台数を、図4(2)の車種別生産必要台数と比較してみると、車種αのN月とN+1月の生産計画台数が増加している(丸印が付与されている)。これは、図14(2)において、ユニットDEのN−1月とN月の生産計画個数が、図8(6)のユニット種類別生産必要個数から増加しているためである(丸印が付与されている)。一方、図14(1)では、車種βのN月とN+1月の生産計画台数が、生産必要台数よりも減少している(破線の下線が付与されている)。これは、図14(2)において、ユニットGEのN−1月とN月の生産計画個数が、生産必要個数よりも減少しているためである(破線の下線が付与されている)。しかしながら、図14(1)では、月別(計画期間別)の車種αと車種βの総生産計画台数は、月別の総生産必要台数と一致している(その結果、4半期に亘る総生産台数も総生産必要台数分が確保されている)。
【0064】
車種別・ユニット種類別生産計画数情報に基づいて、各オーダ国別に車種別生産計画台数とユニット種類別生産計画個数が配分された後、回答情報送信手段18から販売部門統括コンピュータ2,4に送信される。ステップS40でユニット種類の裏目調整を行った場合は、オーダ数から変更された車種別生産計画台数とユニット種類別生産計画個数が送信され、変更について販売部門に理解を求めることができる。一方、ステップS40のユニット種類の裏目調整を行なうことができなかった場合は、ユニットラインの生産可能数の範囲で生産可能な車種別生産計画台数とユニット種類別生産計画個数が送信され、不足分について販売部門に了承を求めることができる。
【0065】
続くステップS44では、各ユニット種類の日別の生産計画個数に基づいて、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段12が、再度各ユニットラインの生産計画個数の月内平準化を行なう。ステップS40でユニット種類の裏目調整を行った場合は、変更されたユニット種類の日別の生産計画個数に基づいて、月内平準化を行なう。一方、ステップS40のユニット種類の裏目調整を行なうことができなかった場合は、ユニットラインの生産可能数の範囲で生産可能なユニット種類の日別の生産計画個数に基づいて、月内平準化を行なう。
月内平準化が行なわれた日別の生産計画個数は、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報記憶手段52に上書きされる。
【0066】
ステップS46では、車種別・ユニット種類別生産計画数計算手段14が、上書きされたユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報記憶手段52の情報等に基づいて、最終的な月別の各車種の生産計画台数と各ユニット種類の生産計画個数を計算する。計算結果は、車種別・ユニット種類別生産計画数情報記憶手段54に上書きされる。上書きされた情報に基づいて、各オーダ国別に車種別生産計画台数とユニット種類別生産計画個数を配分して回答情報を作成する。作成された回答情報は、回答情報送信手段18から販売部門統括コンピュータ2,4に送信される。
販売部門統括コンピュータ2,4は、生産数計画立案装置6から送信された回答情報を、各海外販売代理店、あるいは、各国内販売店へ送る。各海外販売代理店や各国内販売店は回答情報に基づいて、回答情報に沿うように車種別のオーダ数を調整して、改めてオーダ情報を販売部門統括コンピュータ2,4に送信する。販売部門統括コンピュータ2,4は、新たなオーダ情報を生産部門へ返信する。生産部門は、このように返信されたオーダ情報に基づいて、正式な生産数計画を立案する。
【0067】
以上の処理によって正式な生産数計画を立案することができるが、以下では更に、生産数計画立案装置6が、車両ライン、あるいは、ユニットラインでのユニットの日別の在庫個数を計算して、車両ライン設置コンピュータやユニットライン設置コンピュータへ情報提供する処理について説明をする。ここで対象とするのは、図17のステップS30でユニットの生産必要個数の月内平準化をした結果、月内で一時的に生じる在庫個数である。あるいは、ステップS40でユニット種類の裏目調整をした場合にステップS44でユニットの生産計画個数の月内平準化をした結果、月内で一時的に生じる在庫個数である。
なお、車両ライン側で在庫させるようにするか、あるいは、車両ラインが受入れない分をユニットライン側で余分に在庫させるようにするかを選択して、計算することができる。
【0068】
図17のステップS48において、まず、車両ライン/ユニットライン在庫個数計算手段16が、車両ライン、あるいは、ユニットラインでの日別のユニットの在庫個数を計算する。
車両ラインが受入れない分をユニットライン側で在庫させることを選択した場合は、出荷・配船頻度情報記憶手段44の情報と、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報記憶手段52の情報とに基づいて、日別のユニット在庫個数を計算する。すなわち、(1)(月内平準化処理によって求められた平準化生産個数)−(日別の生産計画個数)を累積すると、車両ライン側で受入れないためにユニットラインで滞留する余分な在庫数を計算することができる。また、(2)(日別の生産計画個数)−(日別の出荷個数)を累積すると、平準化処理に拘わらず通常においてユニットラインで滞留する在庫個数を計算することができる。(1)で求められた余分な在庫個数と、(2)で求められた通常の在庫個数とを合せることで、ユニットラインでの総在庫個数を求めることができる。例えば、図9の2日目については、(1)Σ(平準化生産個数21個−1日目の生産計画個数18個=3個),(平準化生産個数21個−2日目の生産計画個数19個=2個)=累積5個と、(2)Σ(1日目の生産計画個数18個−1日目の出荷個数0個=18個),(2日目の生産計画個数19個−2日目の出荷個数30個=−11個)=累積7個とを合せることで、5個+7個=12個という総在庫個数を求めることができる。
【0069】
一方、車両ライン側で在庫させることを選択した場合は、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報記憶手段52の情報から、リードタイム情報記憶手段42の情報と、出荷・配船頻度情報記憶手段44の情報と、ライン稼働日情報記憶手段46の情報とに基づいてタイムラインを辿り、車両ライン情報記憶手段34の情報と、車種/ユニット種類情報記憶手段38の情報とを参照することで、ユニットの在庫個数を計算する。この場合はまず、ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報記憶手段52の情報に対して、図12で示すような車両ライン別の平準化処理を行なう。図12に例示されるユニットラインでは、(3)に示すように、車両ラインLa(車両生産国a)向けに50%、車両ラインLb(車両生産国b)向けに30%、車両ラインLc(車両生産国c)向けに20%の比率でユニットを生産している。(1)のようにユニット生産必要個数を月内で平準化していった結果、最終的に(2)のようになり、丸囲み数字1〜23が前倒し生産さることとなった。これら1〜23の前倒し生産分を、(3)に示す比率で平準化されるように割振る。ここでは、1日目は丸囲み数字12,2,1の順で割振り、次に2日目は13,3の順で割振り、次に3日目は14を割振り、・・・という順で、各車両ラインの比率で平準化されるように割振っていく。この結果、車両ラインLa(車両生産国a)向けに割振られたのは、1日目の12,1と、2日目の13と、3日目の14と、5日目の16,4等の合計12個であり、車両ラインLb(車両生産国b)向けに割振られたのは、1日目の2と、4日目の15と、6日目の17,7等の合計7個であり、車両ラインLc(車両生産国c)向けに割振られたのは、2日目の3、5日目の5等の合計4個である。このように車両ライン別に平準化された前倒し生産分を、タイムラインを辿って、各車両ラインで在庫させるように変換する。これを全てのユニットラインについて行なうことで、各車両ラインでの在庫個数を計算することができる。
【0070】
以上のように計算された車両ラインでのユニット在庫個数と、ユニットラインでのユニット生産個数との関係を、図13に例示する。横軸で週を表わし、細棒グラフで車両ラインでのユニット在庫個数を表し、太棒グラフでユニットラインでのユニット生産計画個数を表している。車両ライン側での安全在庫個数は100個に設定されており、100個以上であればユニットの納入の遅れ等にも対応できる。また、変動対応在庫個数は100個〜700個に設定されており、この範囲であれば車両ラインのユニット使用ペースの遅れ等の変動に対応できる。最大在庫個数は1100個に設定されており、車両ラインが設置されている生産工場のスペースでこれだけのユニットは在庫しておくことができる。ユニット在庫個数とユニット生産計画個数の推移を見てみると、例えば1週目では、ユニット在庫個数が1日目に170個、2日目〜7日目に600個である。この週ではユニット生産計画個数は0である。また、2週目では、ユニット在庫個数が1日目に400個、2日目に800個、3日目に730個、4日目に650個、5日目〜7日目に570個である。この週のユニット生産計画個数は、1日目と2日目に140個、3日目〜5日目に100個である。いずれの週・日においても、ユニット在庫個数は安全在庫個数を下回ることはなく、最大在庫個数を上回ることもない。
このように計算された車両ライン、あるいは、ユニットラインでのユニット在庫個数は、車両ライン/ユニットライン在庫個数情報記憶手段56に記憶される。
【0071】
以上のようにユニット在庫個数が計算されたら、回答情報送信手段18が、車両ライン/ユニットライン在庫個数情報記憶手段56から、車両ライン、あるいは、ユニットラインでのユニット在庫個数を取得して、車両ライン設置コンピュータ20や、ユニットライン設置コンピュータ22に情報提供する。
これにより、車両ライン、あるいは、ユニットラインで、どの日にどの種類のユニットがどれだけ在庫するかを予め知ることができる。
【0072】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
・本実施例においては、自動車を「製品」としていたが、これに限られるものではない。
・本実施例においては、自動車の仕様が「製品種類」に相当するとしていたが、これに限られるものではない。例えば、車種やグレードが「製品種類」に相当するとすることができる。あるいは、製品の品目が「製品種類」に相当するとすることもできる。
・本実施例においては、一つの車両生産国には一つの車両ラインしか存在せず、一つのユニット生産国には一つのユニットラインしか存在しないこととしていたが、これに限られるものではない。
・本実施例においては、一つの車両ラインでは複数の車種を生産していたが、これに限られるものではなく、一つの車種のみを生産する車両ラインに本発明を適用することも可能である。
・本実施例においては、一つのユニットラインでは一つのユニット種類しか生産しないこととしていたが、これに限られるものではなく、複数種類のユニットを生産するユニットラインに本発明を適用することも可能である。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 生産数計画立案装置のシステム構成を示す図である。
【図2】 オーダ情報のデータ構成例を示す図である。
【図3】 車両ライン情報のデータ構成例を示す図である。
【図4】 車両ライン/車種/生産必要台数情報のデータ構成例を示す図である。
【図5】 ユニットライン情報のデータ構成例を示す図である。
【図6】 リードタイム情報のデータ構成例を示す図である。
【図7】 タイムライン設定例を示す図である。
【図8】 ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報の計算例とデータ構成例を示す図である。
【図9】 生産必要個数月内平準化処理を説明する図である。
【図10】生産必要個数月内平準化処理をまとめた表である。
【図11】生産必要個数月内平準化処理を模式的に示す図である。
【図12】ユニット在庫個数計算処理を説明する図である。
【図13】ユニット在庫個数とユニット生産個数との関係を示すグラフである。
【図14】車種別・ユニット種類別生産計画数情報のデータ構成例を示す図である。
【図15】生産数計画立案処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】生産数計画立案処理の手順を示すフローチャートである。
【図17】生産数計画立案処理の手順を示すフローチャートである。
【図18】生産必要個数月内平準化処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】発明の概要を説明する図である。
【符号の説明】
2 :海外販売部門統括コンピュータ、
4 :国内販売部門統括コンピュータ、
6 :生産数計画立案装置、
8 :オーダ情報受信・集計手段、
10:車両ライン/車種/生産必要台数計算手段、
12:ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数計算手段、
14:車種別・ユニット種類別生産計画数計算手段、
16:車両ライン/ユニットライン在庫個数計算手段、
18:回答情報送信手段、
20:車両ライン設置コンピュータ、
22:ユニットライン設置コンピュータ、
32:オーダ情報記憶手段、
34:車両ライン情報記憶手段、
36:車両ライン/車種/生産必要台数情報記憶手段、
38:車種/ユニット種類情報記憶手段:
40:ユニットライン情報記憶手段、
42:リードタイム情報記憶手段、
44:出荷・配船頻度情報記憶手段、
46:ライン稼働日情報記憶手段、
48:車両ライン/ユニット種類/安全在庫個数情報記憶手段、
50:ユニットライン/ユニット種類/在庫個数情報記憶手段、
52:ユニットライン/ユニット種類/生産計画個数情報記憶手段、
54:車種別・ユニット種類別生産計画数情報記憶手段、
56:車両ライン/ユニットライン在庫個数情報記憶手段

Claims (6)

  1. 複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、製品生産ラインで使用する部品種類を選択することによって製品生産ラインで生産する製品種類を作り分ける生産系のために製品種類別の生産数計画を立案する装置であり、
    オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段と、
    製品種類別にその製品種類に使用する部品種類を記憶している「製品種類/部品種類」記憶手段と、
    製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を記憶している「製品生産ライン/製品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段と、
    部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を記憶している「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段と、
    各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを記憶している「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段と、
    「オーダ元/製品種類/オーダ数」集計手段が集計したオーダ元別/製品種類別のオーダ数と、「製品生産ライン/製品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段が記憶している製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位に基づいて、製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算する「製品生産ライン/製品種類/生産必要数」計算手段と、
    「製品生産ライン/製品種類/生産必要数」計算手段が計算した製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、「製品種類/部品種類」記憶手段が記憶している製品種類に使用する部品種類と、「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段が記憶している部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位と、「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段が記憶している各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する「期間/部品生産ライン/部品種類/生産必要数」計算手段と、
    「期間/部品生産ライン/部品種類/生産必要数」計算手段が計算した期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が、「部品生産ライン/部品種類/生産可能数/優先順位」記憶手段が記憶している部品種類別の生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させると共に、その減少数の範囲内で、減少させた期間に対応する期間において、他の部品種類の生産計画数をその生産可能数の範囲内で増加させることによって、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段と、
    「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段が計算した期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、「製品種類/部品種類」記憶手段が記憶している製品種類と部品種類と、「部品生産ライン/製品生産ライン/リードタイム」記憶手段が記憶している各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する「製品種類/生産計画数」計算手段と、
    を備える製品種類別の生産数計画の立案装置。
  2. 「期間/部品生産ライン/部品種類/生産計画数」計算手段は、他の部品種類の生産計画数を生産必要数よりも増加させる際に、その部品種類を使用する製品種類の生産計画数が生産可能数を超過しないという条件に従うことを特徴とする請求項1の立案装置。
  3. 計画期間内において期間別/部品生産ライン別の生産計画数を一定にする平準化手段が付加されていることを特徴とする請求項1または2の立案装置。
  4. 平準化手段が計画期間内において期間別/部品生産ライン別の生産計画数を一定にしたことによって発生する、期間別の部品在庫数を計算する部品在庫数計算手段が付加されていることを特徴とする請求項3の立案装置。
  5. 複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、製品生産ラインで使用する部品種類を選択することによって製品生産ラインで生産する製品種類を作り分ける生産系のために製品種類別の生産数計画を立案する方法であり、コンピュータによって下記の工程、即ち、
    オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する工程と、
    製品種類別にその製品種類に使用する部品種類を読取る工程と、
    製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を読取る工程と、
    部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を読取る工程と、
    各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを読取る工程と、
    オーダ元別/製品種類別のオーダ数と、製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位に基づいて、製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算する工程と、
    製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、製品種類とそれに使用する部品種類と、部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する工程と、
    期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が、部品種類別の生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させると共に、その減少数の範囲内で、減少させた期間に対応する期間において、他の部品種類の生産計画数をその生産可能数の範囲内で増加させることによって、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する工程と、
    期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、製品種類とそれに使用する部品種類と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する工程と、
    を実行する製品種類別の生産数計画の立案方法。
  6. 複数の部品生産ラインと複数の製品生産ラインを備え、一つの部品生産ラインで生産した部品を複数の製品生産ラインに供給し、製品生産ラインで使用する部品種類を選択することによって製品生産ラインで生産する製品種類を作り分ける生産系のために製品種類別の生産数計画を立案するためのプログラムであり、コンピュータに下記の処理、即ち、
    オーダ元別/製品種類別のオーダ数を集計する処理と、
    製品種類別にその製品種類に使用する部品種類を読取る処理と、
    製品生産ライン別にその製品生産ラインで生産可能な製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位を読取る処理と、
    部品生産ライン別にその部品生産ラインで生産可能な部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位を読取る処理と、
    各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムを読取る処理と、
    オーダ元別/製品種類別のオーダ数と、製品生産ラインと製品種類と生産可能数とオーダ元に対する優先順位に基づいて、製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数を計算する処理と、
    製品生産ライン別/製品種類別の生産必要数に基づき、製品種類とそれに使用する部品種類と、部品生産ラインと部品種類と生産可能数と製品生産ラインに対する優先順位と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数を計算する処理と、
    期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産必要数が、部品種類別の生産可能数を超過する部品種類の生産計画数を生産可能数以下に減少させると共に、その減少数の範囲内で、減少させた期間に対応する期間において、他の部品種類の生産計画数をその生産可能数の範囲内で増加させることによって、期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数を計算する処理と、
    期間別/部品生産ライン別/部品種類別の生産計画数に基づき、製品種類とそれに使用する部品種類と、各部品生産ラインから各製品生産ラインまでのリードタイムとを参照して、製品種類別の生産計画数を計算する処理と、
    を実行させる製品種類別の生産数計画の立案のためのプログラム。
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