JP4161115B2 - ダイナミックダンパーを装着した中空プロペラシャフト - Google Patents

ダイナミックダンパーを装着した中空プロペラシャフト Download PDF

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Description

本発明は、自動車走行時の静粛性向上を図るための、ダイナミックダンパーを装着した中空プロペラシャフトに関し、より詳しくは、中空シャフト内に遊嵌するダンパーマスの両端側を、傾斜した連結部材にて中空シャフト内に固定する装着部材に連結することで、低コスト且つ自動車走行特性により適切に対応できるようにしたダイナミックダンパーを装着した中空プロペラシャフトに関する。
ダイナミックダンパーは、自動車の駆動力伝達に供する中空プロペラシャフト内に装着
して、車体の振動を防止し自動車走行時の静粛性の向上を図り、加えて、中空プロペラシ
ャフト自身の振動による金属疲労に随伴する強度低下を防止し、その耐久性を高めるため
のものである。この中空プロペラシャフト用のダイナミックダンパーは、通常、図9に示
すように、外周面にラバー53を貼り付けたアウターパイプ50と、このアウターパイプ
50の軸芯に配置したダンパーマス51と、このダンパーマス51とアウターパイプ50
との間に介在して両者を弾性的に連結するマウントラバー52と、を少なくとも有してい
る。このダイナミックダンパーは、中空プロペラシャフトに内設し、中空プロペラシャフ
トの回転時に発生する振動を吸収し防振することで、中空プロペラシャフトの振動を解消
しようとするものである。
ところが、省エネの観点から中空プロペラシャフトを小径にすると、必然的にダンパー
マス51とアウターパイプ50との間の距離が短くなって、これらの間を連結するマウン
トラバー52の幅も狭くなる。したがって、製作過程で金型からダイナミックダンパーを
外す際、マウントラバー52に傷が付きやすくなり、耐久性を期待しづらい状況となる。
このような状況に対処するものとして、以下のような技術が知られている。
特開2003−294025号公報 特許第2599059号公報 特開2003−262252号公報 特開2005−256998号公報
特許文献1のダイナミックダンパーは、図12に示すように、ダンパーマス51aの両端部をそれぞれマウントラバー52Aで覆い、このマウントラバー52Aは中空プロペラシャフト58内に固定する大径部52aと、この大径部52aと一体に形成し且つダンパーマス51aの端部に当接して保持する小径部52bとからなる。これにより、中空プロペラシャフト58内にダイナミックダンパーをその大径部52aにて固定でき、アウターパイプ50が必要なくなり、中空プロペラシャフト58が小径でも対応でき、耐久性を期待出来るものである。
特許文献2のダイナミックダンパーは、図13に示すように、ダンパーマス51bの両端部にマウントラバー52Bを設け、このマウントラバー52Bは、固定補助リング54により中空プロペラシャフト58内に固定する。これにより、中空プロペラシャフト58内にダイナミックダンパーをその固定補助リング54にて固定でき、アウターパイプ50が必要なくなり、中空プロペラシャフト58が小径でも対応でき、耐久性を期待出来るものである。
特許文献3のダイナミックダンパーは、図14に示すように、ダンパーマス51cの片端部にマウントラバー52Cを設け、このマウントラバー52Cは、固定リング55の径方向面55aに連結し、この固定リング55により中空プロペラシャフト58内に固定する。これにより、中空プロペラシャフト58内にダイナミックダンパーをその固定リング55にて固定でき、中空プロペラシャフト58が小径でも対応でき、耐久性を期待出来るものである。
特許文献4のダイナミックダンパーは、図15に示すように、ダンパーマス51dの軸方向両端側にマウントラバー52Dを配置し、このマウントラバー52Dは、棒状の接続部56と円盤状の支持部57とからなり、接続部56はダンパーマス51dの軸方向両端面に連結し、支持部57は大きく切り欠いたアウターパイプ50aの内周面に連結し、このアウターパイプ50aの外周面に設けたラバー53aにより中空プロペラシャフト58内に固定する。これにより、中空プロペラシャフト58内にダイナミックダンパーを、そのアウターパイプ50aの外周面のラバー53aにより固定でき、中空プロペラシャフト58が小径でも対応でき、耐久性を期待出来るものである。 000
特許文献1に記載されたものは、マウントラバー52Aが中空プロペラシャフト58内
に固定する部分と、共振特性を出す部分とが一体であるため、このマウントラバー52A
を中空プロペラシャフト58内に圧入した際、圧縮成分が生まれて共振周波数が高くなり
、低周波域での共振特性を得ることが難しくなる。また、低周波域での共振特性を得るに
は、マウントラバー52Aの剛性を下げる必要があるが、材料に限界があり、現状では実
現が難しい。
特許文献2に記載されたものは、中空プロペラシャフト58内に固定するために、別途
固定補助リング54が必要となり、コスト高の要因となる。
特許文献3に記載されたものも、中空プロペラシャフト58内に固定するために、別途
固定リング55が必要となり、コスト高の要因となり、加えて、ダンパーマス51cが片
持ち構造であるため、こじり成分の解消が問題となる。
特許文献4に記載されたものは、ダンパーマス51dをマウントラバー52Dによる軸
方向両端面のみの保持であるため、マウントラバー52Dのせん断成分及び曲げ成分が関
与することとになり、高い軸直角ばね特性や高周波域での共振特性を得ることが難しい。
更に、特許文献4のものは、大きく切り欠いているとは言えアウターパイプ50aを必要
とし、コスト高の要因となり、加えて、マウントラバー52Dを中空プロペラシャフト5
8内に圧入した際、円盤状の支持部57が倒れる虞がある。
そこで、本発明の目的は、中空シャフトの径の大小にかかわらず、高い軸直角ばね特性を有しつつ、低周波域から高周波域での共振特性を得ることが可能となり、その上、ダンパーマス以外の金属部分を無くしてコストを下げ、中空プロペラシャフトの装着も容易であるダイナミックダンパーを挿入した中空プロペラシャフトを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであって、下記の構成からなることを特徴とするものである。
すなわち、本発明によれば、中空シャフト内に遊嵌し、表面を弾性体で覆われたダンパーマスと、該ダンパーマス両端側に位置して前記中空シャフト内に圧縮により固定する弾性体からなる装着部材と、両側の装着部材に前記ダンパーマスを弾性的に且つ互いに同一軸となるように一体に連結すると共に、前記同一軸に対して傾斜してなる弾性体の連結部材からなるダイナミックダンパーを挿入した中空プロペラシャフトであって、前記装着部材の両側端部間に位置する前記中空シャフトに、前記装着部材の外側端部間距離Lより短い圧縮凹凸部を設けて、前記中空シャフトに前記ダイナミックダンパーを挿入した際、前記圧縮凹凸部により同一軸に対して傾斜してなる連結部材を圧縮するようにしたことを特徴とする中空プロペラシャフトが提供される。
また、本発明によれば、前記連結部材の前記同一軸に対する傾斜は、45±20度の範囲である上記中空プロペラシャフトが提供される。
また、本発明によれば、前記装着部材の一方の輪径が他方の装着部材の輪径よりも小径にされてなる上記中空プロペラシャフトが提供される。
また、本発明によれば、前記装着部材の中空シャフトとの接触面に、円周上等間隔に軸方向に延びている切り欠きが3箇所以上形成されてなる上記中空プロペラシャフトが提供される。
また、本発明によれば、前記ダンパーマスの外周面に弾性体で構成したストッパーを設けて、前記中空シャフトの常用回転域内では前記ストッパーを機能させず、常用回転域をえた際前記ストッパーを機能させるようにした上記中空プロペラシャフトが提供される。
本発明の中空プロペラシャフトに用いられるダイナミックダンパーは、中空シャフト内に遊嵌し、表面を弾性体で覆われたダンパーマス傾斜してなる弾性体からなる連結部材にて弾性体からなる装着部材に一体に連結しているため、連結部材はせん断成分と圧縮成分とが支配的となり、この連結部材の質量及び剛性を調整すれば、高い軸直角ばね特性を保持しながら、低周波から高周波の広い範囲での共振特性を出し得る、つまり、ともに弾性体からなる連結部材と装着部材が連結しているが、各々が独立した機能を発揮するというとくちがある。一方、この連結部材に関わりなく中空シャフト内に装着部材にて圧縮固定する。したがって、中空プロペラシャフトにおける中空シャフトの径の大小にかかわらず、構造的に連結部材や装着部材に傷が付かず耐久性を保持でき、高い軸直角ばね特性を有しつつ、低周波域から高周波域での共振特性を得ることが可能となり、その上、ダンパーマス以外の金属部分を無くすことが出来るのでコストを下げ得、中空シャフトの装着も容易となる効果がある。
また、連結部材はせん断成分と圧縮成分とが確実に支配的となって、上記した効果がよ
り一層確実となる。
また、装着部材の一方の輪径を他方の輪径よりも小径とするか、装着部材の中空シャフ
トの内周との接触面に、円周上等間隔に軸方向に延びている切り欠きを3箇所以上形成す
ることにより、中空シャフトへの装着部材の装着がよりスムーズに行うことができる。
また、中空プロペラシャフトにおける中空シャフトが常用回転域を越えて振幅が異常に
大となると、弾性材で構成したストッパーが機能して、中空シャフトの内壁に当たり連結
部材がそれ以上変形しない。したがって、上記効果に加えて、エンジンの常用回転域での
軸直角方向の防振機能を果たしつつ、常用回転域を大きく越え、加速度が大幅に増加して
も同じく防振機能を果たし、且つ変形を抑制するから、充分な耐久性を有する。その上、
ストッパーを設けるだけなので製作も容易である。
また、中空プロペラシャフトにおける中空シャフトにダイナミックダンパーを挿入する
際、その挿入位置を凹凸部により決めることにより、上記効果に加えて、中空シャフトに
ダイナミックダンパーを装着する操作が極めて容易となる。
また、中空プロペラシャフトにおける中空シャフトにダイナミックダンパーを挿入した
際、圧縮凹凸部により装着部材及び連結部材のうち特に連結部材を圧縮することになる。
したがって、上記効果に加えて、この圧縮によりダイナミックダンパーの耐久性を向上さ
せることができる。
以下に、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
<実施例1>
図1は本発明の中空プロペラシャフトに用いるダイナミックダンパーを示す断面図、図2は上記ダイナミックダンパーを中空プロペラシャフト内に装着する操作状態を示す断面図、図3は上記ダイナミックダンパーを中空プロペラシャフト内に装着した状態を示す断面図である。
これらの図面において、本発明の中空プロペラシャフトに用いるダイナミックダンパー1は、中空プロペラシャフトにおける中空シャフト2内に遊嵌するダンパーマス3と、このダンパーマス3両端部に位置して中空シャフト2内に圧縮により固定する装着部材4、5と、両側の装着部材4、5にダンパーマス3を弾性的に且つ互いに同一軸6となるように連結すると共に、この同一軸6に対して傾斜してなる連結部材7、8とを少なくとも有
してなるものである。
ダンパーマス3は、ある程度の重量が必要となるので、経済性から鋳鉄や鋼鉄が多く用いられ、その表面が弾性体で覆われている。装着部材4、5及び連結部材7,8は、いずれも弾性体であるSBR(スチレン−ブタジエン共重合系合成ゴム)や天然ゴム、あるいはそれらの混合物が用いられる。しかし、従来技術のマウントラバー52とは異なり、装着部材4、5はラバー53を貼り付けたアウターパイプ50に相当し、連結部材7、8はマウントラバー52に相当する、と言える
この実施例では、ダンパーマス3は円盤形状であるが、これに限定されるものではなく
、後述するように、中空シャフト2の径や形状により変わる。そして、このダンパーマス
3の外周面には弾性材で構成したストッパー10が設けられ、中空シャフト2の常用回転
域内ではこのストッパー10が機能せず、常用回転域を越えた際、弾性材で構成した連結
部材7、8が歪み、ストッパー10が中空シャフト2の内壁に当たることで、それ以上の
連結部材7、8の歪みを規制し、ストッパー10が機能するものである。
装着部材4、5は、円盤11に孔12を開けた円環盤状を成し、ダイナミックダンパー
1を中空シャフト2内に装着する役目を担っている。すなわち、装着部材4、5の円盤1
1の外径は中空シャフト2の内径よりもやや大きく形成され、中空シャフト2内に装着部
材4、5を圧入することで、強固に圧縮固定するから、この装着に関して連結部材7、8
にほとんど影響を及ぼすことがない。なお、装着部材4、5の円盤11の周縁部をカット
し、中空シャフト2内にダイナミックダンパー1を圧入し易くしている。
連結部材7、8は、前記ダンパーマス3と装着部材4、5とを連結するものであり、この連結とは、別部材を接続したものではなく、ダンパーマス3と装着部材4、5とが一体に連結されていることを意味する。すなわち、装着部材4、5の円盤11の片側面とダンパーマス3の両側平面とは、傾斜した連続壁面形状、換言すれば傘形状の連結部材7、8にて一体に連結されている。したがって、連結部材7、8は、せん断成分と圧縮成分とが支配的となり、連結部材7、8の長さ、角度及び剛性を調整すれば、高い軸直角ばね特性を保持しながら、低周波から高周波の広い範囲での共振特性を出すことが可能となる。上述したように、装着部材4、5は、装着に関して連結部材7、8にほとんど影響を及ぼさないから、連結部材7、8の上記特性も装着部材4、5により影響されずに得ることができる。
また、連結部材7,8が傾斜した連続壁面形状、換言すれば傘形状であるため、中空シャフト2内に装着する際に円盤状の装着部材4、5の倒れ防止に対しても寄与している。
また、連結部材7、8の前記同一軸6に対する傾斜角度αは、45±20度の範囲であ
る。この傾斜角度αの範囲内にある連結部材7、8は、せん断成分と圧縮成分とが確実に
支配的となり、高い軸直角ばね特性を保持しながら、低周波から高周波の広い範囲での共
振特性を確実に出すことが出来る。一方、この傾斜角度αが25度より小さくなると、せ
ん断成分と曲げ成分とが主流となり、高い軸直角ばね特性を保持できず、低周波寄りの共
振特性しか得ることができないようになる。逆に、この傾斜角度αが65度より大きくな
ると、圧縮成分が主流となり、高い軸直角ばね特性を得られるが、高周波寄りの共振特性
しか得ることができないようになる。以上の理由から同一軸6に対する傾斜角度αを45
±20度に規定したが、より好ましい傾斜角度αは、45±10度の範囲である。
上記構成のダイナミックダンパー1は、ダンパーマス3、装着部材4、5、連結部材7
、8及びストッパー10が同一軸6上となるように一体に作られる。なお、装着部材4、
5、連結部材7、8及びストッパー10を同一のゴム素材とすれば、金型を使い射出成形
などにより一気に製作が可能となる。この製作されたダイナミックダンパー1は、図2、
3に示すように、中空シャフト2内に圧入され使用されるが、この際もダイナミックダン
パー1の同一軸6と中空シャフト2の軸13とを一致させることが重要である。
そして、このような構成のダイナミックダンパー1であっても、図4に示すように、有
効な吸振効果を期待できる周波数域を得ることができ、連結部材7、8の長さ、角度及び
剛性を調整すれば、高い軸直角ばね特性を保持しながら、この周波数域を横軸方向に左右
移動が可能となり、低周波から高周波の広い範囲での共振特性を出すことが出来る。
次に、上記構成になるダイナミックダンパー1の作用について説明する。
まず、中空プロペラシャフトの中空シャフト2の径や回転数に適合するダイナミックダ
ンパー1を選択し、中空シャフト2内にダイナミックダンパー1を圧入して装着する。こ
の際、装着状態でダイナミックダンパー1の同一軸6と中空シャフト2の軸13とを一致
させるようにする。ダイナミックダンパー1は、連結部材7、8に関わりなく中空プロペラシャフト2内に装着部材4、5が圧縮して固定するから、連結部材7、8はせん断成分と圧縮成分とが支配的となる。その結果、高い軸直角ばね特性を保持しながら、低周波から高周波の広い範囲での共振特性を出すことが出来て、設計の自由度が著しく高まる。しかも、中空プロペラシャフトの径が小さくなっても、構造的に連結部材や装着部材に傷が付かないから、耐久性を保持でき、ダンパーマス以外の金属部分を無くすことが出来て、低コストが可能となる。
次に、上記構成になるダイナミックダンパーが中空プロペラシャフトの軸とわずかなズ
レが生じていると、中空プロペラシャフトの回転に伴い、遠心力が働く。中空プロペラシ
ャフトが回転して、それが常用回転域内、例えば5000rpmであれば、連結部材7、
8の歪みが少なく、ダンパーマス3上のストッパー10が中空シャフト2の内壁に当たる
ことがなく、中空プロペラシャフトの静粛性を保持する。一方、中空プロペラシャフトの
回転が常用回転域を越えて、例えば、7000rpmになると、連結部材7、8の歪みが
大きくなり、ストッパー10が中空シャフト2の内壁に当たり、結部材7、8の歪みがそ
れ以上進まず、耐久性を確保すると共に、中空プロペラシャフトの静粛性も保持する。
図5は中空プロペラシャフトにおける中空シャフト2の形状を示すものであり、その形
状は、中空シャフト2に上記したダイナミックダンパー1を装着した際、両側の装着部材
4、5の内側端部間に位置することになる中空シャフト2に、予め凹凸部14を設けてお
き、この凹凸部14を中空シャフト2にダイナミックダンパー1を圧入する際の位置決め
とするものである。これにより、中空シャフト2にダイナミックダンパー1を圧入する際
、その圧入位置を凹凸部14により決めることができて、装着操作が極めて容易となる。
図6は本発明の中空プロペラシャフトを構成する中空シャフト2の形状を示すものであり、この形状は、中空シャフト2に上記したダイナミックダンパー1を装着した際、両側の装着部材4、5の外側端部間に位置することになる中空シャフト2に、装着部材4、5の外側端部間距離Lより短い圧縮凹凸部15を予め設けておき、この中空シャフト2にダイナミックダンパー1を圧入した際、この圧縮凹凸部15によりダイナミックダンパー1を圧縮するものである。これにより、装着部材4、5及び連結部材7、8にうち特に連結部材7、8を圧縮することになって、ダイナミックダンパー1の耐久性を向上させることが出来る。
<実施例2>
図7は本発明の中空プロペラシャフトに用いる他のダイナミックダンパー1a
を示し、このダイナミックダンパー1aと図1ないし図4に示すダイナミックダンパー1との相違点は、ラグビーボール状のダンパーマス3aであり、それに伴い連結部材7a、8aのダンパーマス3a側の端面形状が曲面とされている点である。図中、符号Aは連結部材と軸との角度を示している。その他の構成、作用は図1ないし図4に示すダイナミックダンパー1と同様なので、図面に符号を付してその説明を省略する。
<実施例3>
図8は本発明の中空プロペラシャフトに用いる他のダイナミックダンパー1bを示し、このダイナミックダンパー1bと図1ないし図4に示すダイナミックダンパー1との相違点は丸棒状のダンパーマス3bであり、それに伴い連結部材7b、8bのダンパーマス3b側の端面形状が、ダンパーマス3bの側面に沿う曲面であり、更にストッパー10aにつながっている点である。図中、符号Bは連結部材と軸とのを角度を示している。その他の構成、作用は図1ないし図4に示すダイナミックダンパー1と同様なので、図面に符号を付してその説明を省略する。
<実施例4>
図9は本発明の中空プロペラシャフトに用いる他のダイナミックダンパー1cを示し、このダイナミックダンパー1cと図1ないし図4に示すダイナミックダンパー1との相違点は、装着部材4(5)の一方の輪径aが他方の装着部材5(4)の輪径bよりも小径にされていることにある。このように一方の装着部材の輪径が他方の装着部材の輪径よりも小径にされていることにより、小径にされている方の装着部材側から中空シャフトの装着すれば、中空シャフト内に装着が容易になり作業性が向上する。なお、小径にされている装着部材5(4)の輪径aは、中空シャフトの内径よりも若干大きければ良く、装着部材4(5)の輪径bはそれよりも大径にされていても、ゴムの弾性あるいは装着部材の外周面に塗布する油の作用で、ダイナミックダンパー1cは中空シャフト内に圧縮状態で装着される。
<実施例5>
図10は本発明の中空プロペラシャフトに用いる他のダイナミックダンパー1dを示し、このダイナミックダンパー1dと図1ないし図4に示すダイナミックダンパー1との相違点は、装着部材4、5の中空シャフトとの接触面に円周上等間隔に軸方向に延びている切り欠き9が3箇所以上形成されてなることにある。このダイナミックダンパー1dの切り欠き9も、中空シャフトへの装着性の向上に寄与するものであり、切り欠きがあることにより、装着時にダイナミックダンパーの装着部材の外周と中空シャフトの内周との接触面積が減少し、装着時の作業性を高めることが出来る。切り欠きの形成は、接触面に円周上等間隔に軸方向に延びていることが重要なのであって、その数はダイナミックダンパーの大きさ、切り欠きの幅や深さによっても異なるが、通常、円周上に等間隔に3箇所以上形成されていることが好ましい。
ただし、例えば、切り欠きが20箇所以上のように多過ぎれば、装着部材との圧縮力が弱まるので、装着部材との圧縮力が弱まらない範囲、具体的には3箇所以上20箇所以内の範囲内で好適な数を適宜採択すれば良い。
以上、本発明の中空プロペラシャフトに用いるダイナミックダンパーの実施例1ないし3を説明したが、具体的な構成はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での変更は適宜可能であることは理解されるべきである。
本発明の中空プロペラシャフトに用いるダイナミックダンパーは、中空プロペラシャフトの径の大小にかかわらず、高い軸直角ばね特性を有しつつ、低周波域から高周波域での共振特性を得たい場合に利用可能性が高く、特に中空プロペラシャフトの径が小さく高速回転ある場合に、利用可能性が極めて高くなる。
実施例1に示した本発明の中空プロペラシャフトに用いるダイナミックダンパーを示す断面図である。 同じく上記ダイナミックダンパーを中空プロペラシャフト内に装着する操作状態を示す断面図である。 同じく上記ダイナミックダンパーを中空プロペラシャフト内に装着した状態を示す断面図である。 上記ダイナミックダンパーの周波数と共振倍率との特性図である。 上記ダイナミックダンパーを中空プロペラシャフトに装着した状態の断面図である。 上記ダイナミックダンパーを本発明の中空プロペラシャフトに装着した状態の断面図である。 実施例2に示したダイナミックダンパーを示す断面図である。 実施例3に示したダイナミックダンパーを示す断面図である。 実施例4に示したダイナミックダンパーを示す断面図である。 実施例5に示したダイナミックダンパーを示す斜視図である。 従来例のダイナミックダンパーの例を示す斜視図である。 特許文献1に示された従来例のダイナミックダンパーの例を示す断面図である。 特許文献2に示された従来例のダイナミックダンパーの例を示す断面図である。 特許文献3に示された従来例のダイナミックダンパーの例を示す断面図である。 特許文献4に示された従来例のダイナミックダンパーの例を示す断面図である。
符号の説明
1,1a,1b,1c,1d:ダイナミックダンパー
2:中空シャフト
3,3a,3b,51,51a,51b,51c:ダンパーマス
4,5:装着部材
6:同一軸
7,7a,7b,8,8a,8b:連結部材
9:切り欠き
10,10a:ストッパー
11:円盤
12:孔
13:軸
14:凹凸部
15:圧縮凹凸部
50,52a:アウターパイプ
52,52A,52B,52C,52D:マウントラバー
52a:大径部
52b:小径部
53,53a:ラバー
54:固定補助リング
55:固定リング
55a:径方向面
56:接続部
57:支持部
58:中空プロペラシャフト
A,B:連結部材と軸との角度
α:連結部材と軸との傾斜角度

Claims (5)

  1. 中空シャフト内に遊嵌し、表面を弾性体で覆われたダンパーマスと、該ダンパーマス両端側に位置して前記中空シャフト内に圧縮により固定する弾性体からなる装着部材と、両側の装着部材に前記ダンパーマスを弾性的に且つ互いに同一軸となるように一体に連結すると共に、前記同一軸に対して傾斜してなる弾性体の連結部材からなるダイナミックダンパーを挿入した中空プロペラシャフトであって、前記装着部材の両側端部間に位置する前記中空シャフトに、前記装着部材の外側端部間距離Lより短い圧縮凹凸部を設けて、前記中空シャフトに前記ダイナミックダンパーを挿入した際、前記圧縮凹凸部により同一軸に対して傾斜してなる連結部材を圧縮するようにしたことを特徴とする中空プロペラシャフト。
  2. 前記連結部材の前記同一軸に対する傾斜は、45±20度の範囲である請求項1記載の中空プロペラシャフト
  3. 前記装着部材の一方の輪径が他方の装着部材の輪径よりも小径にされてなる請求項1または2記載の中空プロペラシャフト
  4. 前記装着部材の中空シャフトとの接触面に、円周上等間隔に軸方向に延びている切り欠きが3箇所以上形成されてなる請求項1ないし3のいずれか1項記載の中空プロペラシャフト
  5. 前記ダンパーマスの外周面に弾性体で構成したストッパーを設けて、前記中空シャフトの常用回転域内では前記ストッパーを機能させず、常用回転域をえた際前記ストッパーを機能させるようにした請求項1ないし4のいずれか1項記載の中空プロペラシャフト
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