JP4160886B2 - 意匠性塗膜の形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、意匠性塗膜の形成方法に関し、より詳しくは、異種の塗料を組み合わせて用いることで互いに異なる色調の同種塗料の組合せでは容易には得られない意匠性を持つ塗膜を形成する方法に関する。
従来、基材の表面に塗装により塗膜を形成するに際して、該塗膜として多彩色柄模様を持つものや境界部がぼかされて色が徐々に変化するボカシ模様を持つものや石材調のものなどの意匠性の高められた塗膜を形成することが提案されている。
例えば、特開平7−116597号公報(特許文献1)には、煉瓦調のように溝部を介して区画した複数の凸部のそれぞれにおいて所望のボカシ色柄模様を形成するために、第1塗装ヘッドにより第1の塗料をスポット的に塗装し、続いて第2塗装ヘッドにより第1の塗料とは異色の第2の塗料をスポット的に塗装し、乾燥させる塗装方法が開示されている。
また、特開平7−328533号公報(特許文献2)には、シンナー塗装機からシンナーを噴射し建築板の表面全体をシンナーで濡らした状態にし、続いて模様塗装機の噴射ノズルから所望の様式で模様塗料を噴射させることで、斑点状の付着塗料がシンナー中へとしみ込んでぼやけるように広がり、境界がぼかされて色が自然に移り変わるボカシ模様を形成する塗装方法が開示されている。
以上のような塗装方法では、互いに色の異なる複数の塗料はそれぞれ異なるノズルを用いて噴射されている。従って、以上のような従来の塗装方法は使用する塗装装置の構成が複雑である。
一方、互いに異なる色の複数の塗料を1つのノズル(塗料吐出口)を用いてスプレイする多色塗装用スプレイの装置及び方法が開示されている。たとえば、特開2001−198499号公報(特許文献3)には、1個の塗料吐出口を設けたスプレイガンに塗料吐出口に連通する複数の塗料供給孔を形成し、各塗料供給孔を、逆止弁、供給制御弁及び圧力調整弁を介して各別の塗料ポンプに接続したスプレイ塗装装置が開示されている。
しかしながら、この特許文献3には、複数の塗料として互いに異なる色の塗料を使用することが記載されているが、これらの塗料として同種の塗料たとえば水系エマルション塗料を使用すると、多彩模様を形成することができるけれども、各色同士の境界が滲んだ模様になり、境界が鮮明でくっきりした模様を形成することはできない。
特開平7−116597号公報 特開平7−328533号公報 特開2001−198499号公報
本発明は、以上のような従来の塗装方法では得ることができなかった特異な意匠性をもつ塗膜を、簡易な構成の塗装装置を用いて迅速に形成することの可能な塗装方法を提供することを目的とするものである。
本発明によれば、上記の目的を達成するものとして、
スプレイ装置を用いて複数の塗料を基材の表面に塗装することで意匠性塗膜を形成する方法であって、
前記複数の塗料として水系塗料、非水分散型塗料及び溶剤型塗料のうちの互いに異なる塗料に属するものを使用し、
前記スプレイ装置として、1個の塗料吐出口を設けたスプレイガンに前記塗料吐出口に連通する複数の塗料供給孔を形成し、該塗料供給孔のそれぞれを供給制御弁を介して対応する塗料供給源に接続したものを使用し、
前記複数の塗料供給孔のそれぞれに対応する前記供給制御弁の動作を適時適宜切り替えることで、前記複数の塗料供給孔を介して前記塗料供給源から前記塗料吐出口へと供給され該塗料吐出口から吐出される塗料の切り替えを行うことを特徴とする、意匠性塗膜の形成方法、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記塗料供給孔のそれぞれを前記供給制御弁及び更に圧力調整弁を介して対応する前記塗料供給源に接続し、或る塗料供給孔に関する前記圧力調整弁の設定圧力を他の塗料供給孔に関する前記圧力調整弁の設定圧力より低くし、前記或る塗料供給孔に関する前記供給制御弁が開いているときに前記他の塗料供給孔に関する前記供給制御弁を短時間開く。本発明の一態様においては、前記複数の塗料は互いに異なる色のものである。本発明の一態様においては、前記スプレイ装置がエアースプレイ装置またはエアレススプレイ装置である。
本発明によれば、スプレイ装置の1個の塗料吐出口から水系塗料、非水分散型塗料及び溶剤型塗料のうちの互いに異なる種類の塗料に属する複数の塗料を切り替え吐出することで、これら塗料が未硬化の状態で基材上にて重畳されて塗膜を形成し、これら異種の塗料同士は表面張力その他の特性が異なり混じりにくく、且つこれら異種の塗料同士で硬化時間が異なるので、硬化後には同種塗料の凝集による微細粒状の凹凸ドットパターンが形成され、石材調の意匠を呈する。また、異種の塗料同士が互いに異なる色のものの場合には、これらの塗料同士の間で境界が鮮明な色ドットパターンが形成され、更に意匠性が高められる。かくして、簡単な構成の塗装装置を用いて、迅速に意匠性塗膜を形成することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の意匠性塗膜の形成方法の一実施形態の説明図であり、図2はそれに用いられるスプレイガンの図である。図1に示されているように、スプレイ装置20を用いて基材30の表面に塗料が塗布され、基材30の表面に意匠性塗膜が形成される。
本発明において、塗膜の形成される基材30としては、ガラス、スレート、コンクリート等の非金属無機質基材、或いは、アルミニウム、鉄鋼、亜鉛、錫、銅、ステンレス等の金属や、鉄鋼表面に亜鉛、錫、クロム等をメッキした金属や、鉄鋼等の表面をクロム酸、リン酸等で処理した金属等の金属基材等が挙げられる。
本発明では、基材30に塗布される塗料として、水系塗料、非水分散型塗料及び溶剤型塗料のうちの互いに異なる種類の塗料に属する複数の塗料が使用される。
水系塗料としては、水系エマルション塗料が挙げられる。水系エマルション塗料には、各種の合成樹脂エマルションを使用することが出来る。このような合成樹脂エマルションとしては、例えば、アクリル樹脂エマルションや、シリコーン樹脂エマルション、酢酸ビニル樹脂エマルション、エチレン系樹脂エマルション等のビニル系重合体エマルションを好適に使用することができる。これらのエマルションのうち、アクリル樹脂エマルション及びシリコーン変性アクリル樹脂エマルションは、耐候性、耐久性、耐アルカリ性、接着強度に優れるので、特に好適である。
アクリル樹脂エマルションとしては、アクリル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重合体よりなるアクリルエマルション、また、シリコーン変性アクリル樹脂エマルションとしては、オルガノポリシロキサンをグラフト若しくは内包させたアクリル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重合体よりなるシリコーン変性アクリルエマルションを用いることができる。
共重合に使用し得るアクリル系モノマーとしては、アクリル酸又はメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピルエステル、アクリルアミド、アクリロニトリル等があり、これらと共重合可能な他のエチレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニル等がある。
オルガノポリシロキサンをグラフト若しくは内包させたシリコーン変性アクリルエマルションは、オルガノポリシロキサンとアクリルモノマーと他のエチレン性不飽和モノマーを、乳化したアルコキシシランモノマー又はその加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンオリゴマーの存在下、水中で乳化重合することによって製造することができる。
乳化重合法により、シリコーン成分若しくは内包したアルコキシシラン又はその縮合物の乳化加水分解と、アクリルモノマーの乳化共重合体とを同一系内において同時に、又逐次行って製造することができる。
この目的に使用し得るジアルコキシ又はトリアルコキシシランモノマーの例は、メチルトリメトキシシランジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシランなどがある。これらシランモノマーは単独でも又は2種以上を混合して用いることもできる。
アクリル共重合体へシリコーン成分のグラフトを望む場合は、シリコーンモノマーの一部に3−メタクリロキシプロピルメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシブチルトリメトキシシランのようなラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有するアルコキシシランモノマーを使用する。
これらアルコキシシランモノマーは酸性条件下、加水分解により以下の式、RnSiO(4-n)/2(式中、Rはケイ素原子へ結合した炭化水素基、nは2又は3である)の繰り返し単位を有するオルガノポリシロキサンへ重縮合する。
該エマルションの乳化重合には、界面活性剤水溶液へ、別々に用意した、アクリルモノマーとこれらと共重合可能な他のエチレン性不飽和モノマーをシランモノマーと、同時に並行滴下するか、一方のモノマーの滴下終了後又は滴下途中で他方のモノマーの滴下を開始することによって行うことができる。逐次滴下を何回かに分けて行っても良い。ラジカル重合開始剤は、アクリルモノマーの滴下前に、又は滴下と同時に滴下する。
乳化共重合に使用する界面活性剤は慣用のノニオン系又はアニオン系界面活性剤を使用することができる。ノニオン系活性剤の例は、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどである。
アニオン系活性剤が好ましい。その例は、アニオン成分がアルキルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルファート、スチレンスルホン酸、α−オレフィンスルホン酸、酸性リン酸アルキルエステル、アルカンスルホン酸などであり、カチオン成分がアルカリ金属、アンモニア、トリエチルアミンのようなアミンなどである塩である。
乳化重合の場合は、開始剤として水溶性開始剤を使用するのが普通である。その例は過酸化水素、過硫化アンモニウム、過硫酸カリウムなどの無機過酸化物開始剤、t−ブチルヒドロペルオキシド、t−アミルヒドロペルオキシド、クメンヒドロキシペルオキシド、テトラヒドロペルオキシド、ジイソプロピルヒドロペルオキシドなどの有機過酸化物開始剤、及び4,4’−アゾジス(4−シアノ吉草酸)のようなアゾ開始剤がある。
本発明においては、水系エマルション塗料に、必要により、各種顔料や添加剤などを適宜添加することもできる。
顔料としては、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、黄鉛複合酸化物(ニッケルチタン系、クロムチタン系、ビスマスバナジウム系)などの各種の無機顔料やキナクリドン、ジケトピロロピロール、ベンジイミダゾロン、イソインドリノン、アンスラピリミジン、フタロシアニン、スレン、ジオキサジン等の各種の有機顔料がその代表的なものとして挙げられる。又、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、カオリン等の各種の体質顔料あるいはプラスチックビーズ、繊維状顔料等が挙げられる。
添加剤、各種改質剤としては、各種の顔料分散剤、沈澱防止剤、表面改質剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
本発明で用いられる非水分散型塗料としては、各種非水系溶媒中に分散した樹脂分散体を使用することが出来る。これらの樹脂分散体の主要組成物として各種のアクリルモノマー、スチレンモノマー、酢酸ビニル、ベオバー等の重合性モノマーの1種又は2種以上を、単量体は可溶であるが重合体が不要である溶剤下で重合したもの、或いは、アルキッド樹脂中でビニルモノマーを重合したもの等を使用し得る。前記溶剤としては、ミネラルターペンナフサ等を主体としたものが望ましい。
本発明においては、非水分散型塗料に、必要により、各種顔料や添加剤を適宜添加することができる。
顔料としては、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、黄鉛複合酸化物(ニッケル系、クロムチタン系、ビスマスバナジウム系)等の各種の無機顔料やキナクリドン、ジケトピロロピロール、ベンジイミダゾリン、イソインドリノン、アススラピミジン、フタロシアニン、スレン、ジオキサジン等の各種の有機顔料がその代表的なものとして挙げられる。また、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、カオリン等の各種の体質顔料、或いはプラスチックビーズ、繊維状顔料等が挙げられる。
添加剤、各種改質剤としては、各種の顔料分散剤、沈澱防止剤、表面改質剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
本発明で用いられる溶剤型塗料としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂を結合剤とし、さらに着色顔料、体質顔料、水、有機溶剤及びその他各種添加剤を配合したものを使用することができる。
前記着色顔料としては、酸化チタン、亜鉛華、酸化鉄、黄鉛、フタロシアニンブルー、ベンジジンイエロー、カーボンブラック等が代表的な例として挙げられる。前記体質顔料としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、石英粉等が代表的な例として挙げられる。また、前記有機溶剤としては、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤等が代表的な例として挙げられる。
前記その他の各種添加剤としては、分散剤、沈澱防止剤、増粘剤、防カビ剤等が挙げられる。
図1において、スプレイ装置20はスプレイガン1を備えている。スプレイガン1は、先端に形成された塗料吐出口2を開閉する弁扞3がピストン4に連結されていて、開閉用エアー供給口5に加圧エアーが供給されるとばね6の弾力に抗してピストン4が弁扞3とともに後退して塗料吐出口2が開き、4個の塗料供給孔7(具体的には7a、7b、‥‥)の内の選択された1つから塗料が供給されて塗料吐出口2から吐出され、霧化エアー吐出口8から吐出されたエアーと混合せしめられて霧化されるとともに、パターンエアー吐出口9から吐出されたエアーが塗料流の両側から吹き付けられることにより霧化された塗料流が扇状に偏平化されるようになっている。
各塗料供給孔7a、7b、‥‥には、それぞれ、逆止弁10(具体的には10a、10b、‥‥)、供給制御弁である自動3方弁11(具体的には11a、11b、‥‥)及び圧力調整弁12(具体的には12a,12b、‥‥)を介して塗料供給源としてのポンプ13(具体的には13a、13b、‥‥)及び塗料タンク14(具体的には14a、14b、‥‥)が接続されている。
したがって、4個の自動3方弁11の内の任意の1つだけを塗料が塗料タンク14から塗料スプレイガン1へ流れるようにし、他の自動3方弁13を塗料が塗料タンクへ戻るようにしておくと、その任意の1つの塗料だけがスプレイガン1へ送られて塗料吐出口2から吐出される。
他の塗料に切り替える場合には、開いていた自動3方弁11を塗料が塗料タンク14へ戻るように切り替えると同時に、他の自動3方弁11の任意の1つを塗料が塗料タンク14からスプレイガン1に流れるように切り替えることにより、塗料吐出口2から吐出する塗料を切り替えることができる。
このとき、各塗料の塗料供給孔7と塗料吐出口2との距離は短いから、3方弁11の切り替えから塗料吐出口2からの吐出塗料の切り替えまでの時間は短い。
塗料タンクのうちの少なくとも2つには、水系塗料、非水分散型塗料及び溶剤型塗料のうちの互いに異なる種類の塗料が収容されている。塗料タンクのうちの2つまたは3つには水系塗料、非水分散型塗料及び溶剤型塗料のうちの同一種類の塗料で色の異なるものを収容してもよい。
以上のように、複数の塗料供給孔7のそれぞれに対応する供給制御弁11の動作を適時適宜切り替えることで、複数の塗料供給孔を介して塗料供給源から塗料吐出口2へと供給され該塗料吐出口から吐出される塗料の切り替えを行う。この塗料切り替えは、先ず基材の或る領域に対して第1の塗料の塗布を行い次いでその領域に対して第2の塗料の塗布を行うようにしてもよいし、基材をスプレイガン1に対して走査しながら頻繁に塗料切り替えを行ってもよい。このようにして異なる塗料の重畳スプレイを行うことで、先に塗布された塗料が未硬化の状態で更に別の塗料がスプレイ塗布される。これら異種の塗料同士は表面張力その他の特性が異なり混じりにくく、且つこれら異種の塗料同士で硬化時間が異なるので、硬化後には同種塗料の凝集による微細粒状の凹凸ドットパターンが形成され、表面がざらざらの石材調の独特の意匠を呈する。また、異種の塗料同士が互いに異なる色のものの場合には、これらの塗料同士の間で境界が鮮明な色ドットパターンが形成され、更に意匠性が高められる。
次に、塗料切り替え動作の変形例を示す。1つのベースとなる塗料を塗布しつつ他の塗料を斑模様のように吹き付けるには、ベースとなる塗料の圧力調整弁12の設定圧力を他の圧力調整弁12の設定圧力より低くしておいてその塗料を塗布している途中でその他の1つの塗料の自動3方弁11を塗料が塗料タンク14からスプレイガン1に流れるように一時的に切り替える。この場合、その塗料の吐出圧力がベースとなる塗料の吐出圧力より高いから、ベースとなる塗料をその塗料供給孔7で押し止めて新しい塗料が塗料吐出口2から短時間だけ吐出してその後に元のベースとなる塗料に戻る。本実施の形態においては、1つの塗料のベースに3種類の塗料(色の別をも含む)の斑模様を形成することができる。
上記実施の形態において3方弁11を単なる開閉弁にしてもよい。また、本発明は、エアレススプレイ塗装にも適用することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
<実施例1〜3>
以下の3つの塗料
1.水系塗料としてVセラン#300(大日本塗料株式会社製商品名:アクリルエマルション塗料)ブラウン系(7.5YR5/6)
2.非水分散型塗料としてナビュー(大日本塗料株式会社製商品名:非水分散型アクリル樹脂塗料)ブラウン系(7.5YR5/3)
3.溶剤型塗料としてVセラン#200(大日本塗料株式会社製商品名:溶剤型アクリル樹脂塗料)ブラウン系(7.5YR5/8)
を用意し、図1及び図2に示されるスプレイ装置を用いて、アルミニウム板の表面にスプレイ塗装を行った。
塗装は、先ず水系塗料を全面に一様に塗布し、続いてその硬化前に、非水分散型塗料を塗布し(実施例1)または溶剤型塗料を塗布した(実施例2)。乾燥硬化後、塗膜は表面に同系色の微細な凹凸ドットパターンを有する石材調の意匠のものとなった。
また、溶剤型塗料として白色のものを使用して、水系塗料、非水分散型塗料及び溶剤型塗料を順次塗布した(実施例3)。乾燥硬化後、塗膜は表面に白色の鮮明な色ドット状パターンと微細な凹凸ドットパターンとを有する石材調の意匠のものとなった。
<比較例1>
実施例3と同様にして、但し、塗料としてブラウン系(7.5YR5/3)水系塗料、ブラウン系(7.5YR5/6)水系塗料及びブラウン系(7.5YR5/8)水系塗料の3つを用いて、スプレイ塗装を行った。得られた塗板は、滲み調模様を呈した。
<比較例2>
実施例3と同様にして、但し、塗料としてブラウン系(7.5YR5/3)非水分散型塗料、ブラウン系(7.5YR5/6)非水分散型塗料及びブラウン系(7.5YR5/8)非水分散型塗料の3つを用いて、スプレイ塗装を行った。得られた塗板は、滲み調模様を呈した。
<比較例3>
実施例3と同様にして、但し、塗料としてブラウン系(7.5YR5/3)溶剤型塗料、ブラウン系(7.5YR5/6)溶剤型塗料及びブラウン系(7.5YR5/8)溶剤型塗料の3つを用いて、スプレイ塗装を行った。得られた塗板は、滲み調模様を呈した。
本発明の一実施形態の説明図である。 スプレイガンの図である。
符号の説明
1:スプレイガン
2:塗料吐出口
7:塗料供給孔
10:逆止弁
11:3方弁(供給制御弁)
12:圧力調整弁
13:塗料ポンプ
20:スプレイ装置
30:基材

Claims (7)

  1. スプレイ装置を用いて複数の塗料を基材の表面に塗装することで意匠性塗膜を形成する方法であって、
    前記複数の塗料として水系塗料、非水分散型塗料及び溶剤型塗料のうちの互いに異なる塗料に属するものを使用し、
    前記スプレイ装置として、1個の塗料吐出口を設けたスプレイガンに前記塗料吐出口に連通する複数の塗料供給孔を形成し、該塗料供給孔のそれぞれを供給制御弁を介して対応する塗料供給源に接続したものを使用し、
    前記複数の塗料供給孔のそれぞれに対応する前記供給制御弁の動作を適時適宜切り替えることで、前記複数の塗料供給孔を介して前記塗料供給源から前記塗料吐出口へと供給され該塗料吐出口から吐出される塗料の切り替えを行い、先に塗布された塗料が未硬化の状態で別の塗料を重畳してスプレイ塗布し、同種塗料の凝集による微細粒状の凹凸ドットパターンの意匠を持つ塗膜を形成することを特徴とする、意匠性塗膜の形成方法。
  2. 前記複数の塗料は同一色のものであり、前記微細粒状の凹凸ドットパターンの意匠は石材調の意匠であることを特徴とする、請求項1に記載の意匠性塗膜の形成方法。
  3. 前記複数の塗料は互いに異なる色のものであり、前記微細粒状の凹凸ドットパターンの意匠は境界が鮮明な色ドットパターンの意匠であることを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載の意匠性塗膜の形成方法。
  4. 前記水系塗料はアクリルエマルション塗料であり、前記非水分散型塗料は非水分散型アクリル樹脂塗料であり、前記溶剤型塗料は溶剤型アクリル樹脂塗料であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の意匠性塗膜の形成方法。
  5. 前記塗料供給孔のそれぞれを前記供給制御弁及び更に圧力調整弁を介して対応する前記塗料供給源に接続し、或る塗料供給孔に関する前記圧力調整弁の設定圧力を他の塗料供給孔に関する前記圧力調整弁の設定圧力より低くし、前記或る塗料供給孔に関する前記供給制御弁が開いているときに前記他の塗料供給孔に関する前記供給制御弁を短時間開くことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の意匠性塗膜の形成方法。
  6. 前記スプレイ装置がエアースプレイ装置であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の意匠性塗膜の形成方法。
  7. 前記スプレイ装置がエアレススプレイ装置であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の意匠性塗膜の形成方法。
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