JP4160437B2 - 音響機器、オフセット電圧検出方法、そのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
音響機器、オフセット電圧検出方法、そのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、音響機器、オフセット電圧検出方法、そのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体に関し、特にスピーカにアナログ信号を入力する増幅器が内部で処理しているアナログ信号の電圧値に基づいてスタンバイ状態へ移行できる音響機器、及びこの増幅器のオフセット電圧検出方法、そのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のカセットデッキやCD(コンパクトディスク)デッキ等の音響機器の概略構成を図1に示す。図1に示すように、従来の音響機器は、フロントパネル111とマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)112と読取部113と信号処理部114と増幅器(以下、パワーAMPという)115とスピーカ116とを有して構成されている。
【0003】
このような構成において、パワーAMP115からスピーカ116への配線にDCオフセットが存在し、スピーカ116へ電圧が印加される状態が継続すると、スピーカ116が発煙したり発火したりするという問題が存在する。
【0004】
このような問題を回避するために、従来では、パワーAMP115からの出力をマイコン112において監視し、DCオフセットが検出された場合はパワーAMP115をスタンバイ状態とする(以下、この処理をスタンバイ処理という)ように構成されていた。
【0005】
しかしながら、上記従来の構成では、ある所定のしきい値とパワーAMP115の出力とを比較してDCオフセットを検出しているため、再生時等の動作状態における誤検出が頻繁に生じるという問題が存在した。
【0006】
このような問題を解決する方法としては、パワーAMP115の出力をフィードバックしてしきい値を制御する方法等が存在する(例えば特許文献1又は2参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−93647号公報
【特許文献2】
特表2001−516982号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術では、パワーAMP115の出力をフィードバックしてしきい値を制御するための構成がハードウェアにより実現されていたため、装置全体が大型化し、且つ高価となってしまうという問題が存在する。
【0009】
そこで本発明は、動作状態でもDCオフセットの誤検出が回避でき、スピーカの発煙や発火等の故障を回避できる、簡素な構成で安価な音響機器、オフセット電圧検出方法、そのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は、設定されたボリューム値に基づいて調整されたアナログ信号を増幅してスピーカへ入力する増幅器を有する音響機器において、前記増幅器内部で処理されているバイアス信号の電位差と予め設定されている第1のしきい値とを比較する第1の比較手段と、前記アナログ信号の電圧レベルを検出するレベル検出手段と、前記第1の比較手段の比較の結果に基づいて状態が切り換えられたオフセット検出信号を出力するオフセット検出信号出力手段と、前記オフセット検出信号出力手段から出力された前記オフセット検出信号を平滑化する平滑化手段と、前記平滑化手段で平滑化された前記オフセット検出信号の電圧値と、前記レベル検出手段で検出された電圧レベル又は前記ボリューム値に予め対応づけられた第2のしきい値とを比較する第2の比較手段と、前記第2の比較手段の比較の結果、前記平滑化されたオフセット検出信号の電圧値が前記第2のしきい値以下である場合、前記増幅器を停止状態とする増幅器停止手段とを有するように構成される。増幅器内部で処理されているバイアス信号の電位差に対する基準とされた第1のしきい値は固定された値である。このため、バイアス信号の電位差と第1のしきい値との比較結果は、設定されたボリューム値やアナログ信号の振幅の激しさに強く依存する。これに伴い、オフセット検出信号の遷移状態も変貌する。例えば、バイアス信号の電位差が第1のしきい値より高い場合、低レベルのオフセット検出信号が出力される場合、ボリュームが大きく、振幅の激しい音楽である程、低レベルのオフセット検出信号が出力される確率が高い。このため、第2のしきい値と比較される平滑化後のオフセット検出信号の電圧値も低くなり、誤ってオフセット電圧が検出され、誤動作してしまう。そこで、増幅器に入力するアナログ信号の電圧レベル又は設定されたボリューム値に基づいて第2のしきい値を変更するように構成する。これにより、ボリューム値やアナログ信号における振幅の激しさに応じて第2のしきい値が変更されるため、動作状態でも的確にオフセット電圧の有無を検出でき、スピーカの発煙や発火等の故障を回避できる。また、例えば第2のしきい値と電圧レベル又はボリューム値との対応付けを予め所定のメモリに格納しておくことで、状況に応じた第2のしきい値を容易に特定できるように構成できる。
【0011】
また、上記の第2のしきい値は、好ましくは前記電圧レベル又はボリューム値の増加につれて減少するように構成される。これにより、電圧レベル又はボリューム値の増加に伴い平滑化後のオフセット検出信号の電圧レベルが低下する場合でも、的確な第2のしきい値を容易に設定することが可能となる。
【0012】
また、上記の増幅器停止手段は、好ましくは前記第2の比較手段の比較の結果、前記平滑化されたオフセット検出信号の電圧値が前記第2のしきい値以上である状態が所定時間以上継続した場合、前記増幅器を停止状態とするように構成される。これにより、より確実に誤検出による増幅器の停止を防止することが可能となる。
【0013】
また、上記の増幅器は、例えばパワーアンプで構成されてもよい。
【0014】
また、上記の平滑化手段は、例えばローパスフィルタで構成されてもよい。
【0015】
また、上記の音響機器は、例えば前記電圧レベル又は前記ボリューム値と前記第2のしきい値とを対応づけたルックアップテーブルを有し、前記第2の比較手段は前記電圧レベル又は前記ボリューム値に基づいて前記ルックアップテーブルを参照することで前記第2のしきい値を特定するように構成されてもよい。
【0016】
また、本発明は、設定されたボリューム値に基づいて調整されたアナログ信号を増幅してスピーカへ入力する増幅器内部で処理しているバイアス信号の電位差と予め設定されている第1のしきい値との比較の結果に基づいて状態を切り換えたオフセット検出信号を出力する増幅器内部におけるオフセット電圧を検出するためのオフセット電圧検出方法において、前記増幅器に入力されるアナログ信号の電圧レベル又は前記ボリューム値に基づいて所定のルックアップテーブルに対応づけられた第2のしきい値を読み出す第2のしきい値読出ステップと、所定の時定数で平滑化された前記オフセット検出信号の電圧値と前記第2しきい値読出ステップで読み出した前記第2のしきい値とを比較する比較ステップと、平滑化された前記オフセット検出信号の電圧値が前記第2のしきい値以下である場合、前記増幅器を停止状態とする増幅器停止ステップとを有するように構成される。増幅器内部で処理されているバイアス信号の電位差に対する基準とされた第1のしきい値は固定された値である。このため、バイアス信号の電位差と第1のしきい値との比較結果は、設定されたボリューム値やアナログ信号の振幅の激しさに強く依存する。これに伴い、オフセット検出信号の遷移状態も変貌する。例えば、バイアス信号の電位差が第1のしきい値より高い場合、低レベルのオフセット検出信号が出力される場合、ボリュームが大きく、振幅の激しい音楽である程、低レベルのオフセット検出信号が出力される確率が高い。このため、第2のしきい値と比較される平滑化後のオフセット検出信号の電圧値も低くなり、誤ってオフセット電圧が検出され、誤動作してしまう。そこで、増幅器に入力するアナログ信号の電圧レベル又はボリューム値に基づいて第2のしきい値を変更するように構成する。これにより、ボリューム値やアナログ信号における振幅の激しさに応じて第2のしきい値が変更されるため、動作状態でも的確にオフセット電圧の有無を検出でき、スピーカの発煙や発火等の故障を回避できる。また、例えば第2のしきい値と電圧レベル又はボリューム値との対応付けを予め所定のメモリに格納しておくことで、状況に応じた第2のしきい値を容易に特定できるように構成できる。
【0017】
また、上記の増幅器停止ステップは、好ましくは前記比較ステップの比較の結果、前記平滑化されたオフセット検出信号の電圧値が前記第2のしきい値以下である状態が所定時間以上継続した場合、前記増幅器を停止状態とするように構成される。これにより、より確実に誤検出による増幅器の停止を防止することが可能となる。
【0018】
また、上記の前記第2のしきい値は、好ましくは前記電圧レベル又は前記ボリューム値の増加につれて減少するように構成される。これにより、電圧レベル又はボリューム値の増加に伴い平滑化後のオフセット検出信号の電圧レベルが低下する場合でも、的確な第2のしきい値を容易に設定することが可能となる。
【0019】
また、本発明は、設定されたボリューム値に基づいて調整されたアナログ信号を増幅してスピーカへ入力する増幅器内部で処理しているバイアス信号の電位差と予め設定されている第1のしきい値との比較の結果に基づいて状態を切り換えたオフセット検出信号を出力する増幅器内部におけるオフセット電圧を検出するためのコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記増幅器に入力されるアナログ信号の電圧レベル又は前記ボリューム値に基づいて所定のルックアップテーブルに対応づけられた第2のしきい値を読み出す第2のしきい値読出処理と、所定の時定数で平滑化された前記オフセット検出信号の電圧値と前記第2しきい値読出ステップで読み出した前記第2のしきい値とを比較する比較処理と、平滑化された前記オフセット検出信号の電圧値が前記第2のしきい値以下である場合、前記増幅器を停止状態とするための命令信号を出力する停止命令信号出力処理とを前記コンピュータに実行させる。増幅器内部で処理されているバイアス信号の電位差に対する基準とされた第1のしきい値は固定された値である。このため、バイアス信号の電位差と第1のしきい値との比較結果は、設定されたボリューム値やアナログ信号の振幅の激しさに強く依存する。これに伴い、オフセット検出信号の遷移状態も変貌する。例えば、バイアス信号の電位差が第1のしきい値より高い場合、低レベルのオフセット検出信号が出力される場合、ボリュームが大きく、振幅の激しい音楽である程、低レベルのオフセット検出信号が出力される確率が高い。このため、第2のしきい値と比較される平滑化後のオフセット検出信号の電圧値も低くなり、誤ってオフセット電圧が検出され、誤動作してしまう。そこで、増幅器に入力するアナログ信号の電圧レベル又はボリューム値に基づいて第2のしきい値を変更するように構成する。これにより、ボリューム値やアナログ信号における振幅の激しさに応じて第2のしきい値が変更されるため、動作状態でも的確にオフセット電圧の有無を検出でき、スピーカの発煙や発火等の故障を回避できるオフセット検出方法をプログラムを用いて実現できる。また、例えば第2のしきい値と電圧レベル又はボリューム値との対応付けを予め所定のメモリに格納しておくことで、状況に応じた第2のしきい値を容易に特定できるように構成できる。
【0020】
また、上記の前記停止命令信号出力処理は、好ましくは前記比較処理の比較の結果、前記平滑化されたオフセット検出信号の電圧値が前記第2のしきい値以上である状態が所定時間以上継続した場合、前記増幅器を停止状態とするように構成される。これにより、より確実に誤検出による増幅器の停止を防止することが可能となる。
【0021】
また、本発明は、上記のプログラムを記録媒体に記録して提供する。これにより、上記のような効果を実現できるプログラムを記録媒体を用いて広く頒布することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0023】
〔第1の実施形態〕
まず、本発明の第1の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。図2は本実施形態による音響機器10の構成を示すブロック図である。図2に示すように、音響機器10は、フロントパネル11とマイコン12と読取部13と信号処理部14とパワーAMP15とスピーカ16とLPF17とルックアップテーブル18とレベル検出部19とを有して構成されている。
【0024】
この構成において、読取部13は、CD(コンパクトディスク)やDVD(Digital Versatile Disc)やカセットテープやレコード等のドライブであり、各記録媒体から音楽データを読み取る。この際の音楽データはディジタルであってもアナログであっても構わない。信号処理部14は、電子ボリュームやDSP(Digital Signal Processor)等で構成され、読取部13で読み取られた音楽データの信号処理を行い、これを設定されたボリューム値に基づいて振幅変調されたアナログ信号として出力するための回路である。パワーAMP15は信号処理部14から入力された信号処理されたアナログ信号を増幅し、これをスピーカ16入力することでスピーカ16を駆動するための回路である。このパワーAMP15は1つのICチップで構成される。尚、信号処理部14とパワーAMP15との間にはカップリングコンデンサC1が挿入される。更に、信号処理部14とパワーAMP15との間には、レベル検出部19が設けられる。レベル検出部19は通常DSPで構成された信号処理部14内部に設けられた機能であり、信号処理部14から出力されるアナログ信号、換言すればパワーAMP15に入力するアナログ信号の電圧レベルを検出して、これをマイコン12に入力する。
【0025】
マイコン12のA/D変換ポートには、パワーAMP15内部で処理されているアナログ信号の電圧値を監視するためのオフセット検出信号が入力される。即ち、パワーAMP15は、自己の内部で処理しているアナログ信号の電圧値を監視させるためのオフセット検出信号を出力するオフセット検出信号出力手段を有している。但し、本実施形態においてオフセット検出信号は、LPF(ローパスフィルタ)17を介して平滑化された後に、LPF出力信号としてマイコン12に入力される。
【0026】
また、マイコン12には、上述のようにレベル検出部19で検出されたアナログ信号の電圧レベルも入力される。マイコン12は、入力されたアナログ信号の電圧レベルに基づいて、自己の内部に搭載されたメモリに格納されているルックアップテーブル18を内部バスを介して参照する。このルックアップテーブル18には、図3に例示するような、アナログ信号の電圧レベル毎に対するしきい値(これを第2のしきい値とする)が格納されている。即ち、マイコン12は、パワーAMP15に入力されるアナログ信号の電圧レベルに基づいてルックアップテーブル18を参照し、対応する第2のしきい値とLPF出力信号とを比較する。
【0027】
尚、オフセット検出信号は、パワーAMP15の内部で処理されているバイアス信号の2つの信号間における電位差と、予めパワーAMP15に設定されているしきい値(これを第1のしきい値とする)との比較の結果に基づいて状態が切り換えられて出力される。即ち、パワーAMP15は、電位差が第1のしきい値よりも低い値の場合、例えば高レベル(‘High’)のオフセット検出信号を出力し、電位差が第1のしきい値以上である場合、例えば低レベル(‘Low’)のオフセット検出信号を出力する。但し、第1のしきい値は固定された値である。このため、バイアス信号の電位差と第1のしきい値との比較結果は、設定されたボリューム値やアナログ信号の振幅の激しさに強く依存する。これに伴い、オフセット検出信号の遷移状態も変貌する。即ち、ボリュームが大きく、振幅の激しい音楽である程、低レベルのオフセット検出信号が出力される確率が高い。これに対応して、LPF17から出力されるLPF出力信号の電圧値も低くなる。そこで、本実施形態では、上述のように、LPF出力信号の比較対象である第2のしきい値の値を、バイアス信号の電圧レベルに基づいてルックアップテーブル18から読み出した第2のしきい値に変更する。これにより、ボリューム値やアナログ信号における振幅の激しさに応じて第2のしきい値が変更される。
【0028】
また、LPF出力信号と第2のしきい値との比較の結果、アナログ信号にDCオフセットが重畳されている(換言すれば、バイアス信号にオフセット電圧が重畳されている)と検出された場合、マイコン12はパワーAMP15へスタンバイ処理信号を入力し、パワーAMP15をスタンバイ状態(停止状態)とすることで、スピーカ16に常時DCオフセット電圧が印加されることを防止する。このように、本実施形態では、ボリューム値やアナログ信号における振幅の激しさに応じて第2のしきい値を変更するため、動作状態でも的確にオフセット電圧の有無を検出でき、スピーカの発煙や発火等の故障を回避できる。
【0029】
ここで、図4及び図5を用いてパワーAMP15へ入力するアナログ信号の電圧レベルと、各部の波形との関係を説明する。尚、図4は、パワーAMP15内部でのバイアス信号の電位差が第1のしきい値を超えない場合の例を説明するための図であり、図5は、パワーAMP15内部でのバイアス信号の電位差が第1のしきい値を超える場合の例を説明するための図である。
【0030】
まず、図4(a)に示すように、信号処理部14からパワーAMP15に入力されるアナログ信号の振幅(電圧値)が十分に小さい場合、図4(b)に示すように、パワーAMP15内部でのバイアス信号の電位差がパワーAMP15に設定されている第1のしきい値を超えないため、パワーAMP15から出力されるオフセット検出信号の電圧値は、図4(c)に示すように、高レベル(‘High’)を保持している。このため、LPF17から出力されるLPF出力信号の電圧値も、図4(d)に示すように‘High’レベルとなる。これに対し、図5(a)に示すように、信号処理部14からパワーAMP15に入力されるアナログ信号の振幅(電圧値)が十分に大きい場合、図5(b)に示すように、パワーAMP15内部でのバイアス信号の電位差が第1のしきい値を超える現象が発生する。従って、パワーAMP15は、電位差が第1のしきい値を超えている期間、オフセット検出信号の電圧値を、図5(c)に示すように、低レベル(‘Low’)とする。従って、LPF17から出力されるLPF出力信号の電圧値が通常動作状態時のレベル(‘High’)よりも低減してしまう。本実施形態は、このような現象が生じた場合でも誤検出することを防止するために、パワーAMP15に入力されるアナログ信号の電圧レベルに依存してマイコン12に設定する第2のしきい値を変更するように構成されている。
【0031】
ここで、アナログ信号の電圧レベルが増加する要因の1つであるボリューム値の増加に伴う、オフセット検出信号の電圧値,LPF出力信号の電圧値及びスピーカ16に入力されるアナログ信号の電圧値の振る舞いを図6に示す。尚、図6では、パワーAMP15内部に設定された第1のしきい値を3.2Vととし、LPF17の時定数(フィルタ定数)を0.22sとした場合の例である。図6を参照すると明らかなように、ボリューム値の増加に従ってオフセット検出信号の電圧値及びLPF出力信号の電圧値が減少している。但し、スピーカ16へ入力されるアナログ信号の電圧値はボリューム値の増加に伴い増加している。このような現象に対応するために、本実施形態では図3に示すルックアップテーブル18を用いて電圧レベルに応じてマイコン12に設定するしきい値を変化させるのである。
【0032】
次に、本実施形態によるマイコン12の動作を、図面を用いて詳細に説明する。図7は、マイコン12の動作を示すフローチャートである。但し、以下の動作では、オフセット検出信号(LPF出力信号)が第2のしきい値以下となったことが3回判定された際に、パワーAMP15をスタンバイ状態とする場合の例を挙げて説明する。
【0033】
図7において、まず、マイコン12は、Nに0を設定する(ステップS101)。また、マイコン12のA/D変換ポートにはLPF17を介して平滑化されたオフセット検出信号、即ちLPF出力信号が常時入力されている(ステップS102)。更に同様に、マイコン12にはレベル検出信号19で検出されたアナログ信号の電圧レベルが常時入力されている(ステップS103)。このように、LPF出力信号と電圧レベルとが入力されている状況の下、マイコン12は所定のタイミングで現在入力されている電圧レベルに基づいてルックアップテーブル18から対応する第2のしきい値を読み出し(ステップS104)、この第2のしきい値とLPF出力信号の電圧値とを比較する(オフセット検出信号比較手段:ステップS105)。この比較の結果、LPF出力信号の電圧値がしきい値よりも高い場合(ステップS106のYes)、マイコン12はステップS102に帰還する。また、ステップS105の比較の結果、LPF出力信号の電圧値がしきい値以下である場合(ステップS106のNo)、マイコン12はNを1インクリメントし(ステップS107)、インクリメント後のNの値が所定回数(ここでは3)以上であるか否かを判定する(ステップS108)。これにより、予め設定されている所定時間以上、LPF出力信号≦しきい値の状態が継続しているか否かが判定される。ステップS108の判定の結果、N≧3である場合(ステップS108のYes)、マイコン12はパワーAMP15にスタンバイ処理信号を入力してこれをスタンバイ状態とする(増幅器停止手段:ステップS109)。また、ステップS108の判定の結果、N<3である場合(ステップS108のNo)、マイコン12はステップS101に帰還し、所定のタイミングで同様の処理を繰り返す。但し、次回の開始までにある程度、例えば3秒間のインターバルを持たせるとよい。
【0034】
このような動作(及び手段)は、例えば音響機器10内部に設けられたROM(Read Only Memory)又はハードディスク等の記憶装置に記録されたプログラムをマイコン12が読み出し、実行することで実現されるものである。但し、このプログラムをCD−ROMやDVD−ROM等のリムーバブルな記録媒体に記録し、これを音響機器10にインストールすることで、マイコン12を上記のように動作させることも可能である。
【0035】
以上のように、パワーAMP15に入力される電圧レベルに応じて第2のしきい値を変更し、所定時間以上、オフセット検出信号の電圧値が第2のしきい値以下である場合、パワーAMP15内部でのアナログ信号にDCオフセット電圧が重畳されていると判断し、パワーAMP15をスタンバイ状態とすることで、DCオフセット電圧の誤検出を回避しつつ、スピーカ16が発煙や発火等の故障を起こすことを防止することが可能となる。
【0036】
〔第2の実施形態〕
また、上記した第1の実施形態では、パワーAMP15に入力されるアナログ信号の電圧レベルに基づいて第2のしきい値を変更するように構成した場合についての例であった。これに対し、本実施形態では、アナログ信号の電圧レベルの代わりにコントロールパネル11を用いてユーザから設定されたボリューム値に基づいて第2のしきい値を変更するように構成した場合を例に挙げて説明する。
【0037】
図8は、本実施形態による音響機器20の構成を示すブロック図である。図8に示すように、音響機器20は、第1の実施形態による音響機器10と比較してレベル検出部19が削除された構成を有している。即ち、本実施形態では、パワーAMP15に入力されるアナログ信号の電圧レベルを検出する必要が無いため、このための構成を省略することができる。尚、他の構成は第1の実施形態と同様であるため、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0038】
また、本実施形態による音響機器20におけるマイコン12の動作を図9のフローチャートを用いて詳細に説明する。図9に示すように、本実施形態における動作は、第1の実施形態における動作(図7参照)と比較して、ステップS103及びステップS104が、ステップS103a及びステップS104aに置き換えられている。即ち、本実施形態では、アナログ信号の電圧レベルの代わりに、コントロールパネル11から設定されたボリューム値を特定し(ステップS103a)、これに基づいてルックアップテーブル18から第2のしきい値を特定する(ステップS104a)。尚、他の動作は、第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0039】
このように、本発明は、設定されているボリューム値に基づいて第2のしきい値を変更するようにも構成でき、これにより第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0040】
尚、以上で説明した実施形態は本発明の好適な一実施形態にすぎず、本発明はその趣旨を逸脱しない限り種々変形して実施可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、動作状態でもDCオフセットの誤検出が回避でき、スピーカの発煙や発火等の故障を回避できる、簡素な構成で安価な音響機器、オフセット電圧検出方法、そのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による音響機器の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による音響機器10の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態によるルックアップテーブル18のデータ構成を示すテーブルである。
【図4】本発明の第1の実施形態においてパワーAMP15へ入力するアナログ信号の電圧レベルと各部の波形との関係を説明するための図であり、特にパワーAMP15内部でのバイアス信号の電位差が第1のしきい値を超えない場合の例を説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施形態においてパワーAMP15へ入力するアナログ信号の電圧レベルと各部の波形との関係を説明するための図であり、特にパワーAMP15内部でのバイアス信号の電位差が第1のしきい値を超える場合の例を説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施形態におけるボリューム値の増加に伴うオフセット検出信号の電圧値,LPF出力信号の電圧値及びスピーカ16に入力されるアナログ信号の電圧値の振る舞いを示すグラフである。
【図7】本発明の第1の実施形態によるマイコン12の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態による音響機器20の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施形態によるマイコン12の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 音響機器
11 フロントパネル
12 マイコン
13 読取部
14 信号処理部
15 パワーAMP
16 スピーカ
17 LPF
18 ルックアップテーブル
Claims (12)
- 設定されたボリューム値に基づいて調整されたアナログ信号を増幅してスピーカへ入力する増幅器を有する音響機器において、
前記増幅器内部で処理されているバイアス信号の電位差と予め設定されている第1のしきい値とを比較する第1の比較手段と、
前記アナログ信号の電圧レベルを検出するレベル検出手段と、
前記第1の比較手段の比較の結果に基づいて状態が切り換えられたオフセット検出信号を出力するオフセット検出信号出力手段と、
前記オフセット検出信号出力手段から出力された前記オフセット検出信号を平滑化する平滑化手段と、
前記平滑化手段で平滑化された前記オフセット検出信号の電圧値と、前記レベル検出手段で検出された電圧レベル又は前記ボリューム値に予め対応づけられた第2のしきい値とを比較する第2の比較手段と、
前記第2の比較手段の比較の結果、前記平滑化されたオフセット検出信号の電圧値が前記第2のしきい値以下である場合、前記増幅器を停止状態とする増幅器停止手段と
を有することを特徴とする音響機器。 - 前記第2のしきい値が前記電圧レベル又は前記ボリューム値の増加につれて減少することを特徴とする請求項1記載の音響機器。
- 前記増幅器停止手段は、前記第2の比較手段の比較の結果、前記平滑化されたオフセット検出信号の電圧値が前記第2のしきい値以下である状態が所定時間以上継続した場合、前記増幅器を停止状態とすることを特徴とする請求項1又は2記載の音響機器。
- 前記増幅器はパワーアンプであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の音響機器。
- 前記平滑化手段はローパスフィルタであることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の音響機器。
- 前記電圧レベル又は前記ボリューム値と前記第2のしきい値とを対応づけたルックアップテーブルを有し、
前記第2の比較手段は前記電圧レベル又は前記ボリューム値に基づいて前記ルックアップテーブルを参照することで前記第2のしきい値を特定することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の音響機器。 - 設定されたボリューム値に基づいて調整されたアナログ信号を増幅してスピーカへ入力する増幅器内部で処理しているバイアス信号の電位差と予め設定されている第1のしきい値との比較の結果に基づいて状態を切り換えたオフセット検出信号を出力する増幅器内部におけるオフセット電圧を検出するためのオフセット電圧検出方法において、
前記増幅器に入力されるアナログ信号の電圧レベル又は前記ボリューム値に基づいて所定のルックアップテーブルに対応づけられた第2のしきい値を読み出す第2のしきい値読出ステップと、
所定の時定数で平滑化された前記オフセット検出信号の電圧値と前記第2しきい値読出ステップで読み出した前記第2のしきい値とを比較する比較ステップと、
平滑化された前記オフセット検出信号の電圧値が前記第2のしきい値以下である場合、前記増幅器を停止状態とする増幅器停止ステップと
を有することを特徴とするオフセット電圧検出方法。 - 前記増幅器停止ステップは、前記比較ステップの比較の結果、前記平滑化されたオフセット検出信号の電圧値が前記第2のしきい値以下である状態が所定時間以上継続した場合、前記増幅器を停止状態とすることを特徴とする請求項7記載の音響機器。
- 前記第2のしきい値が前記電圧レベル又は前記ボリューム値の増加につれて減少することを特徴とする請求項7又は8記載のオフセット検出方法。
- 設定されたボリューム値に基づいて調整されたアナログ信号を増幅してスピーカへ入力する増幅器内部で処理しているバイアス信号の電位差と予め設定されている第1のしきい値との比較の結果に基づいて状態を切り換えたオフセット検出信号を出力する増幅器内部におけるオフセット電圧を検出するためのコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記増幅器に入力されるアナログ信号の電圧レベル又は前記ボリューム値に基づいて所定のルックアップテーブルに対応づけられた第2のしきい値を読み出す第2のしきい値読出処理と、
所定の時定数で平滑化された前記オフセット検出信号の電圧値と前記第2しきい値読出ステップで読み出した前記第2のしきい値とを比較する比較処理と、
平滑化された前記オフセット検出信号の電圧値が前記第2のしきい値以下である場合、前記増幅器を停止状態とするための命令信号を出力する停止命令信号出力処理と
を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。 - 前記停止命令信号出力処理は、前記比較処理の比較の結果、前記平滑化されたオフセット検出信号の電圧値が前記第2のしきい値以下である状態が所定時間以上継続した場合、前記命令信号を出力することを特徴とする請求項10記載のプログラム。
- 請求項10又は11記載の前記プログラムを記録した記録媒体。
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