JP4158978B2 - ガラスモールドレンズの製造方法 - Google Patents

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本発明は、ガラスモールドレンズの製造方法に関する。
さらに詳しくは、本発明は、高屈折率を有する光学ガラスからなり、中心肉厚が比較的薄い両凸形状を有する非球面ガラスモールドレンズの製造方法に関する。
本発明で得られるガラスモールドレンズは、カメラやモバイル等のコンパクトな光学装置に好適に用いることができる。
従来、カメラ等の撮像機器に用いられる光学系には、レンズ構成の簡易化、軽量化のために、光学系に非球面レンズを用いたり、レンズ枚数を制限するなどの工夫がなされてきた。例えば、リヒートプレス成形により製造した非球面の両凸型形状を有するプレスレンズが報告されている(特許文献1参照)。
特開平4−46021号公報
近年、デジタルカメラやモバイル機器に代表される、小型の携帯用光学機器のニーズがめざましく高まっており、これらの光学機器には、撮像機器として高画質を維持しつつ、従来考えられなかったほどのコンパクト化、軽量化が求められている。
光学機器のコンパクト化、軽量化は、非球面レンズを用いて光学系のレンズの枚数を減らすことにより、ある程度達成することができるが、更なるコンパクト化のためには、光学系に用いる個々のレンズについて改良を加える必要がある。すなわち、単体のレンズとして薄いものを用いれば、より光学系はコンパクトになる。しかし、薄肉であっても所定の光学性能を達成しなければならないため、求められるレンズは、中心肉厚が薄く曲率半径の大きい形状を有し、かつ従来のレンズと同様の光学性能を有する必要がある。
そこで、本発明者は、高屈折率の光学ガラスを用いれば、中心肉厚が薄く曲率半径の大きい形状を有していても、従来の肉厚を有する光学レンズと同等の屈折力を得ることができることに着目した。
しかし、一般に両凸レンズの中心肉厚が1.2〜1.8mmほどの薄肉レンズを得ようとすると、レンズ周囲は更に薄くなって、プレス工程においてレンズ(ガラス成形体)にカン、ワレが著しく起きやすく、特に、両凸レンズの光学機能面の周囲につば状の環状平坦部を有する光学レンズを製造する際は、ワレが生じやすく、成形難度が高い。
また、本発明者の検討により、上記高屈折率の光学ガラスは、ガラスの安定性が低く、プレス成形時または離型時に特にカン、ワレを生じやすいことが判った。特に、屈折率ndが1.70以上の高屈折率を有する光学ガラスからなるレンズは、ガラスの組成に起因して、プレス成形の難度が高く、薄肉レンズを得ようとすると、極めてワレが生じやすいことが判った。
このような状況下、高屈折率の光学ガラスからなり、中心肉厚が比較的薄い両凸形状を有する非球面ガラスモールドレンズを製造する方法は、これまで報告されていなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高屈折率の光学ガラスからなり、中心肉厚が薄く、両凸形状を有する小径のガラスモールドレンズを、カン、ワレが発生しないように製造する方法を提供することを目的とする。
プレス成形時または離型時におけるレンズのワレには、主として、レンズ表面と型の成形面との界面に依存する表面起因のワレと、レンズ内部の残留応力、歪に起因する内部起因のワレとがある。
本発明者は、上記ワレのうち、表面起因のワレに着目した。すなわち、本発明者は、薄肉レンズが、比較的曲率半径が大きいことに起因して、成形型の成形面との密着傾向が大きいため、薄肉レンズと成形型との界面に摩擦が生じることに着目し、この摩擦に起因するワレを防止することが重要であると考えた。
特に、表面に離型機能膜を有するガラス素材を用いて凸レンズのプレス成形を行う場合、レンズ周辺部に相当する部位は、プレス中に局部的に薄く伸ばされ表面積が増大することから、上記離型機能膜の膜厚が不足し、表面起因のワレが生じやすいと考えられる。このワレは、特に、レンズ周囲につば状の環状平坦部を有するレンズにおいて顕著に生じ易い。
一方、高屈折率ガラスには、例えば屈折率ndが1.70〜2.0、アッベ数νdが20〜28.5のリン酸塩系光学ガラス(ここでは主たる骨格成分がリン酸であるものをいう)が知られている。しかし、このような光学ガラスは、主として相当量のリン酸塩を含有することに起因して、機械的強度が小さく、レンズにワレを生じやすいため、光学性能的には極めて有利なガラスであるにも関わらず、モールドプレス成形が難しい。
また、他の高屈折率ガラスとして、屈折率ndが1.75〜1.85、アッベ数νdが40〜55の光学ガラスがある。この光学ガラスは、LaおよびGdなどの成分を含有することが多いが、軟化点が高い硝材となりやすく、プレス成形に適した、屈伏点Tsに相当する粘度を超えた粘度に調整するためには、600℃以上の加熱が必要となる。このため、ガラス素材表面に設けた離型機能膜が劣化しやすくなるため、成形型とレンズの界面に摩擦が生じ、レンズの成形時または成形後の冷却時にワレを生じる原因となる。特に、ガラス素材を成形型より高い温度に予熱し、十分軟化した状態で成形型に供給してモールドプレス成形する方法において、離型機能膜の劣化が生じてレンズのワレが生じ易いことが判った。
このような知見の下、本発明者は更に検討を加えた結果、レンズのカン、ワレとガラス素材の表面自由エネルギーが相関することを見出した。
本発明者が、屈折率nd 1.82114、アッベ数νd 24.1、ガラス転移点Tg 475℃および屈伏点Ts 525℃である光学ガラス(後掲の表2に記載のガラスIに相当する)を用いてガラス素材を作成し、ガラス素材の表面に炭素を含有する膜を成膜して、成膜直後の表面自由エネルギーを測定したところ、45mJ/mであったが、このガラス素材を590℃において220秒間加熱した後の室温における表面自由エネルギーは、65mJ/mに上昇した。ガラス素材の表面自由エネルギーとプレス成形時のワレ発生の相関を検討したところ、加圧成形時におけるガラス素材の表面自由エネルギーが55mJ/m以下である場合には、高屈折率を有する割れやすいガラスをモールドプレス成形して、中心肉厚が1.2〜1.8mmのレンズを作製しても、レンズのワレが起きないことが判明した。
本発明者は、加圧成形時におけるガラス素材の表面自由エネルギーが55mJ/m以下であるガラス素材を用い、モールドプレス法により加圧成形することによって、表面起因のワレを防止し、所望の光学レンズを簡便に製造し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1) 屈折率ndが1.70以上のリン酸塩光学ガラスからなり、表面に離型機能膜を有するガラス素材を成形型に供給し、加圧成形してガラスモールドレンズを得る工程を含み、加圧成形時におけるガラス素材の表面自由エネルギーが55mJ/m以下であることを特徴とするガラスモールドレンズの製造方法、
(2)成形型に供給するに先立ち、ガラス素材を非酸化雰囲気下で予熱し、ガラス粘度で106.5〜108.5ポアズの粘度に相当する温度とする、上記(1)に記載の方法、
(3) 前記ガラス素材を予熱する時間を60秒以上150秒以下とする、上記(2)に記載の方法、
) 加圧成形が、ガラス粘度で107.5〜1010.0ポアズに相当する温度に加熱した成形型内で非酸化雰囲気下で行われる、上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の方法、
) 光学ガラスが、 をモル%で12〜34%含有するとともに、TiO、NbおよびWOから選ばれるいずれか1種以上を含有し、それらの合量がモル%で20〜45%の範囲内である、上記(1)〜()のいずれか1項に記載の方法、
(6) 光学ガラスの屈折率ndが1.70〜2.0、アッベ数νdが20〜28.5である、上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の方法
(7)ガラスモールドレンズが、中心肉厚が1.2〜1.8mmの両凸形状を有し、プレス径が5〜20mmである、上記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の方法、
(8)ガラスモールドレンズが、周囲に厚さ0.1〜0.7mmの環状の平坦部を有する、上記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の方法、および
(9)ガラスモールドレンズが、0.1〜0.7mmのコバ厚を有する、上記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の方法
を提供するものである。
本発明の方法によれば、高屈折率の光学ガラスからなり、中心肉厚が薄く、両凸形状を有する小径のガラスモールドレンズを、カン、ワレが発生しないように製造することが可能となる。
また、面精度、肉厚精度の高い両凸型で肉薄の非球面ガラスモールドレンズを、簡便に生産することが可能となる。
本発明のガラスモールドレンズの製造方法は、屈折率ndが1.70以上の光学ガラスからなり、表面に離型機能膜を有するガラス素材を成形型に供給し、加圧成形してガラスモールドレンズを得る工程を含み、加圧成形時におけるガラス素材の表面自由エネルギーが55mJ/m以下であることを特徴とする。
本発明の方法で用いられる光学ガラスは、屈折率ndが1.70以上、好ましくは1.70〜2.0、より好ましくは1.75〜2.0、更に好ましくは1.75〜1.85の高屈折率を有するものである。また、該光学ガラスは、上記屈折率を有し、アッベ数νdが20〜28.5の高分散性を有するもの(以下、「光学ガラスA」という)、または、上記屈折率を有し、アッベ数νdが40〜55の分散性を有するもの(以下、「光学ガラスB」という)であることが望ましい。
上述した高屈折率を有する光学ガラスを使用することで、レンズ厚を薄く曲率半径を大きくしても、小型の携帯用光学機器等において十分な光学的パワーを得ることが可能となる。
光学ガラスAとしては、高屈折率成分としてTiO、NbおよびWOから選ばれるいずれか1種以上を含有し、それらの合量がモル%で20〜45%、好ましくは27〜42%の範囲内である光学ガラスが挙げられる。また、好ましくは上記高屈折率成分を含有するリン酸塩ガラスが挙げられる。
具体的には、モル%で、P 12〜34%、B 0.2〜15%、TiO 0〜10%、Nb 0〜25%、WO 0〜40%(但し、TiOとNbとWOの合量が20〜45%)、並びにLiO、NaOおよびKOの中から選ばれる少なくとも1種のR'O 4〜45%およびBaO、ZnOおよびSrOから選ばれる少なくとも1種のRO 0〜30%(30%は含まず)を含み、かつ上記成分の合計含有量が94%以上である光学ガラスが好ましい。
更に、モル%表示したときに、ガラス成分として、Pを12〜34%、Bを0.2〜15%(但し、PとBの合量が15〜35%)、WOを0〜45%、Nbを0〜25%、TiOを0〜10%(但し、TiOとNbとWOの合量が20〜45%)、BaOを0〜25%、ZnOを0〜20%(但し、BaOとZnOの合量が30%未満)、LiOを2〜30%、NaOを2〜30%、KOを0〜15%(但し、LiOとNaOとKOの合量が10〜45%)、CaOを0〜10%、SrOを0〜10%、Alを0〜5%、Yを0〜5%、Sbを0〜1%、Asを0〜1%含み、前記成分の合計含有量が94%以上である光学ガラスがより好ましい。
上記光学ガラスAのとり得る屈折率(nd=1.70以上)やアッベ数(νd=20〜28.5)などの光学恒数は光学ガラスにとって非常に有用であるが、このような光学恒数を有するガラスは、ガラス組成に起因してレンズの機械的強度が小さくなり、割れやすいため、本発明の方法を好適に用いることができる。
光学ガラスBとしては、高屈折率成分としてLaおよびGdから選ばれるいずれか1種以上を含有し、それらの合量がモル%で12〜24%、好ましくは14〜23%の範囲内である光学ガラスが挙げられる。また、好ましくは上記高屈折率成分を含むホウ酸ガラス(ここでは主たる骨格成分がホウ酸であるものをいう)からなる光学ガラスが挙げられる。
具体的には、モル%で、B23 25〜50%、SiO2 2〜20%、La23 5〜22%、Gd23 2〜20%、ZnO 15〜29%、Li2O 1〜10%およびZrO2 0.5〜8%を含むと共に、B23/SiO2モル比が2〜5.5、La23とGd23との合量が12〜24%およびZnOとLi2Oとの合量が25〜30%の光学ガラスが好ましい。
上記光学ガラスBも、小型撮像機などのレンズに極めて有用に用いられるが、ガラスの軟化温度が高く、屈伏点が600℃以上となる為、プレス成形に先立ってガラス素材に離型機能膜を形成してもプレス時の加熱によって離型機能膜が劣化しやすく、成形型とレンズの界面に摩擦が生じ、レンズのワレを生じやすくなるため、本発明の方法を好適に用いることができる。
本発明の方法においては、上記光学ガラスからなり、表面に離型機能膜を有するガラス素材が成形型に供給される。
ガラス素材(ガラスプリフォーム)は、得ようとするレンズの形状にもとづき、予め所定体積に予備成形する。球形、扁平球形状、円板形状などに予備成形したガラス素材を用いることができる。特に、熱間で成形した、表面欠陥のない球形又は扁平球のガラス素材が好ましい。
ガラス素材の表面には、離型機能を有する膜(離型機能膜)が設けられる。プレス成形時、レンズのカン、ワレは主として成形型表面とレンズとの密着や摩擦に起因して発生すると考えられるが、離型機能膜を形成すると、離型性およびすべり性が向上して、カン、ワレの発生を低減することができる。
離型機能膜は、成形面でのガラス素材のすべり性を確保し、融着を防止して、離型性を向上させるものであれば特に限定されず、金属あるいは炭素を含有する膜が挙げられるが、炭素を含有する膜であることが好ましい。
この炭素を含有する膜とは、炭素を主成分(50at%〜100at%)として含有する膜であって、C−C結合のみ、またはC−C結合とC−H結合を有するものを含む。例えば、非晶質および/または結晶質のグラファイト、非晶質および/または結晶質のダイヤモンドから選ばれる少なくとも1種類を単一成分層又は混合層とする炭素膜を挙げることができる。
炭素を含有する膜の膜質は、ダイヤモンド状炭素膜(DLC)、水素化ダイヤモンド状炭素膜(DLC:H)、テトラヘドラルアモルファス炭素膜(ta-C)、水素化テトラヘドラルアモルファス炭素膜(ta-C:H)、アモルファス炭素膜(a-C)、水素化アモルファス炭素膜(a-C:H)、自己組織化膜等から選ばれる。
離型機能膜の膜厚は、目的とする離型性の程度に応じて適宜調製することができるが、好ましくは0.1〜500nm、より好ましくは0.1〜100nm、更に好ましくは0.1〜10nm、特に好ましくは1〜10nmである。また、該膜厚範囲内で離型機能膜を適宜積層しても良い。
離型機能膜を成膜する方法については特に限定されず、例えば、CVD法、DC−プラズマCVD法、RF−プラズマCVD法、マイクロ波プラズマCVD法、ECR−プラズマCVD法、光CVD法、レーザーCVD法等のプラズマCVD法、有機化合物(例えば炭化水素)の熱分解法、イオンプレーティング法などのイオン化蒸着法、スパッタ法、蒸着法やFCA法、自己組織化膜用コーティング液への浸漬等の手法によって形成することができ、好ましくは有機化合物(例えば炭化水素)の熱分解法が挙げられる。
炭化水素の熱分解法を用いる場合には、例えばアセチレン、エチレン、ブタン、エタン等の炭化水素を所定温度にて真空中に導入し、炭素と水素に分解することで成膜することができる。例えば、圧力10〜200Torr、好ましくは50〜200Torrとし、熱分解温度は使用する炭化水素の熱分解温度と、成膜するガラス基材の軟化温度に応じて適宜決定されるが、通常250〜600℃の条件下で成膜される。圧力は、次第に増減してもよいし、一定にしてもよい。アセチレンの熱分解により成膜する場合には、アセチレンの分圧を20〜100Torr、反応温度400〜550℃の条件下で成膜することが好ましい。炭化水素は、その保管状態に応じ、事前に十分水分を除去しておくことが好ましい。膜厚は、熱分解時の温度、導入する炭化水素の圧力、時間によって制御することができる。
本発明の方法においては、上記離型機能膜を有するガラス素材は、加圧成形時における表面自由エネルギーが55mJ/m以下である必要がある。
ここで、加圧成形時におけるガラス素材の表面自由エネルギーとは、加熱したガラス素材を、加熱した成形型に供給し直ちに加圧成形する場合には、供給時のガラス素材の表面自由エネルギーであり、ガラス素材を成形型に供給した後、ガラス素材と成形型を共に加熱して加圧成形する場合には、加圧成形する直前のガラス素材の表面自由エネルギーである。
本発明において、表面自由エネルギーは、上記した各種状態のガラス素材を取りだし、室温で測定される。加熱状態のガラス素材を室温まで冷却しても、表面自由エネルギーの数値は、ほぼ同じである。
炭素を含有する膜等の離型機能膜が、加圧成形工程中に加熱されて消失、欠落し、ガラス素材表面における被覆率が低下すると、室温における表面自由エネルギーが、成膜後の表面自由エネルギーに比べて上昇すると考えられ、表面自由エネルギー値が55mJ/mを上回ると、レンズのカン、ワレが発生し易い。従って、加圧成形時におけるガラス素材は、表面自由エネルギーが55mJ/m以下となるように離型機能膜が被覆されている必要がある。表面自由エネルギーは低い程良いが、
45〜55mJ/mが好ましい。
本発明において、表面自由エネルギーの測定は、以下の方法により行われる。測定の前提として、固体や液体の表面自由エネルギー:γは、以下の(1)式で表される。
γ=γ+γ (1)
ここで、γdは固体又は液体の分散力(Dispersion Force)であり、γpは固体又は液体の極性相互作用力(Polar Interaction Force)である。すなわち、(1)式は固体や液体の表面自由エネルギーはその分散力と極性相互作用力の合計で表すことができることを示す。(1)式を固体の表面自由エネルギー:γsで考えると、
γ=γ +γ (2)
で表される(添字のsはSolidを表す)。同様に、(1)式を液体の表面自由エネルギー:γで考えると、
γ=γ +γ (3)
で表される(添字LはLiquidを表す)。
測定に際しては、先ず、2種類の液体(水とジヨードメタン)を用い、それぞれを固体上(離型機能膜を有するガラス素材上)に同量滴下し、接触角を求める。次に、この接触角からOwens-Wendt-Kaelble法(D.K.Owens, R.C.Wendt:J.Appl.PoylmerSci,. 13, 1741 (1969))を用いて表面自由エネルギーを算出する。以下にその計算式を示す。
1/2×γ×(1+cosθ)=(γ ×γ )1/2+(γ ×γ )1/2 (4)
以下に示す表1に記載の2種類の液体(水およびジヨードメタン)のγL dおよびγL pの文献値を用い、(3)式からそれぞれのγを予め算出しておく。
水およびジヨードメタンにおける各γL d、γL p、γおよび接触角の測定値を(4)式に代入し、得られたγ 、γ を(2)式に代入して、固体(離型機能膜を有するガラス素材)の表面自由エネルギーγが求められる。
本発明の方法においては、上記表面自由エネルギーを有するガラス素材を成形型に供給し、加圧成形(モールドプレス)することによりガラスモールドレンズを製造する。ここで、モールドプレス法とは、精密加工された成形面を有する成形型を用いてプレス成形する方法であり、形状精度、面精度の高いガラス光学素子を低廉なコストで製造し得る方法である。
表面に離型機能膜を有するガラス素材を成形型に供給するに先立ち、ガラス素材を、成形型と同等またはそれより高い温度に予熱し、軟化した状態とすることが好ましい。この予熱工程は、成形型の外で、充分な容量の加熱炉によって行うことが好ましい。
なお、予熱され軟化状態となったガラス素材を成形型に供給する際、ガラス素材の表面と治具との接触に起因して表面欠陥が生じ、レンズの面精度や外観に影響する場合があるため、ガラス素材の供給に際しては、噴出する気体に浮上した状態で搬送する治具を用いることが好ましい。
ガラス素材の予熱は、加圧成形の際にガラス粘度が充分に低くなる温度であって、ガラス素材の内外の温度差が実質的に無くなる温度で加熱することが好ましい。
ガラス素材は、好ましくは、非酸化雰囲気下で予熱し、ガラス粘度で106.5〜108.5ポアズ、より好ましくはガラス粘度で107.0〜108.0ポアズの粘度に相当する温度にする。加熱温度は、用いるガラスの組成(硝種)によって異なるが、およそ、550〜720℃の範囲であることが好ましい。
予熱のための所要時間は、ガラス素材の体積によっても影響されるが、例えば、ガラス粘度で106.5〜108.5ポアズの粘度に相当する温度が600〜700℃の場合、予熱時間が150秒を超えると、ガラス素材表面の炭素を含有する膜等の離型機能膜が消失、変質又は一部欠落することによって、ガラス素材表面における離型性、すべり性が失われ、カン、ワレが生じやすくなると考えられる。一方、予熱時間が60秒を下回ると加圧成形の際に十分な粘度が得られない場合がある。
従って、予熱時間は150秒以下とすることが好ましく、60秒以上150秒以下とすることがより好ましい。
成形型に供給されたガラス素材は、予熱軟化した状態で加圧成形に付される。成形型は、好ましくはガラス粘度で107.5〜1010.0ポアズ、より好ましくは108.0〜109.0ポアズに相当する温度に加熱する。成形型の上下型の温度差は10℃以内であることが好ましく、同一であることがより好ましい。
また、成形型の温度は、ガラス素材の温度より低温であることが好ましい。これは、成形型の温度を低くすることによって成形サイクルタイムを短縮でき、また成形型の寿命を延ばすことができるからである。
一方、成形型の温度を下げる目的で、ガラス素材の加熱温度を過度に高くすると、炭素を含有する膜等の離型機能膜の劣化が進行しやすくなり、レンズのカン、ワレを生じやすくなると考えられるため、特にカン、ワレが生じやすい形状や硝種では、成形型に供給するときのガラス素材と成形型の温度をほぼ等しくすることが好ましい。
成形型は、例えば、炭化ケイ素、ケイ素、窒化ケイ素、炭化タングステン、酸化アルミニウムや炭化チタンのサーメット等からなるものや、これらの表面に離型機能性を有する離型膜を被覆したものを用いることができる。離型膜としては、耐熱金属、貴金属合金、炭化物、窒化物、硼化物、酸化物などのセラミックスからなる金属系被膜、あるいはダイヤモンド状炭素膜(DLC)、水素化ダイヤモンド状炭素膜(DLC:H)、テトラヘドラルアモルファス炭素膜(ta-C)水素化テトラヘドラルアモルファス炭素膜(ta-C:H)、アモルファス炭素膜(a-C)、水素化アモルファス炭素膜(a-C:H)等の炭素系被膜から選ぶことができる。
特に、CVD法により炭化ケイ素による型母材を形成して、仕上がり形状に加工した後、離型膜を形成したものが好ましい。
離型膜の膜厚は、0.1〜1000nmが好ましく、10〜500nmがより好ましい。また、該膜厚範囲内で離型膜を適宜積層しても良い。
成形面への離型膜の成膜は、DC−プラズマCVD法、RF−プラズマCVD法、マイクロ波プラズマCVD法、ECR−プラズマCVD法、光CVD法、レーザーCVD法等のプラズマCVD法、イオンプレーティング法などのイオン化蒸着法、スパッタ法、蒸着法等の手法によって行われる。
ガラス素材表面の離型機能膜が炭素を含有する膜である場合や、成形型の成形面に存する離型膜が炭素系被膜である場合、ガラス素材の予熱や成形型における加熱によってこれ等の膜が消失、変質または欠落する場合がある。特に、ガラス素材表面の離型機能膜は100nm以下程度の膜厚であるため、劣化しやすく、レンズのカン、ワレを発生しやすいと考えられる。
このため、加圧成形は、非酸化雰囲気下で行うことが好ましい。非酸化雰囲気としては、例えば窒素雰囲気、あるいは水素を0.2〜0.5vol%含有する窒素雰囲気が挙げられる。
ガラス素材を成形型内に供給したら、直ちに加圧成形する。これは、例えば、成形型の下型を上昇させ、または上型を下降させて所定の荷重をかけ、押しきることにより行われる。
加圧成形の際に、ガラスに与えるプレス荷重は、500kg/cm未満とすることが好ましい。また、プレス径D1が7.0mm以上の場合には、150〜250kg/cmとすることが好ましい。
加圧成形後、成形型とガラスとの接触を維持したまま、冷却し、所定温度まで冷却されたら、離型する。この際、冷却速度は、1〜3℃/秒とすることが好ましい。ガラス粘度で1011.0ポアズに相当する温度より高温側で離型すると、レンズが上型に貼りついた状態となり、レンズ取り出しが円滑に行えない場合がある。また、1015.0ポアズに相当する温度より低温側にすると、生産効率が低下する。
よって、離型温度は、ガラス粘度で1011.0〜1015.0ポアズに相当する温度が好ましく、1012.0〜1013.0ポアズに相当する温度がより好ましい。
上記の通り、本発明の方法は、モールドプレス法による加圧成形により行われるが、本発明の方法によれば、レンズのカン、ワレを防止しつつ、薄肉レンズを歩留まり良く、簡便に安定生産することが可能となる。
本発明の方法により得られるガラスモールドレンズとしては、中心肉厚が1.2〜1.8mmの両凸形状を有し、プレス径が5〜20mmであるものが挙げられる。
ガラスモールドレンズの中心肉厚は、1.4〜1.6mmであることが好ましい。本発明において、中心肉厚とは、レンズの最も厚い部分、すなわちレンズの光軸部分のレンズの厚みをいう。
また、ガラスモールドレンズのプレス径は8〜15mmであることが好ましい。本発明において、プレス径とは、ガラス素材をプレス成形した直後の(芯取り等の後加工を行う前の)レンズの直径をいう。プレス成形後に芯取り加工を行わない場合には、プレス径がそのままガラスモールドレンズの最終的な直径となる。
本発明のガラスモールドレンズは、レンズ周辺部の肉厚が0.1〜0.7mmであることが好ましく、0.2〜0.5mmであることがより好ましい。ここでレンズ周辺部とは、レンズの外周部を指す。
このようなレンズとしては、周囲に厚さ0.1〜0.7mm、好ましくは0.2〜0.5mmの環状の平坦部を有するガラスモールドレンズが挙げられる。このレンズにおいて、レンズ周辺部は曲率を有さず、つば状の平坦部を有しており、具体的には後掲の表4にBで示したような形状を挙げることができる。
特に、レンズ周辺の平坦部の厚みd1とプレス径D1の比(D1/d1)が、8≦D1/d1≦22であるレンズが好ましく、10≦D1/d1≦16であるレンズがより好ましい。
また、本発明のガラスモールドレンズとしては、コバ厚が0.1〜0.7mm、好ましくは0.2〜0.5mmであるガラスモールドレンズが挙げられる。ここでコバ厚とは、プレス成形後に、芯取り加工を施したレンズにおける、レンズ外周部の厚みを意味し、芯取り加工を施さない場合は、プレス成形直後のレンズにおけるレンズ外周部の厚みを意味する。
具体的には後掲の表4にAまたはCで示したような形状を挙げることができる。特に、コバ厚d2と芯取り後のレンズ径D2の比(D2/d2)が、10≦D2/d2≦16であるレンズが好ましい。
また、本発明のガラスモールドレンズは、曲率半径が80mm以上の面を少なくとも1つ有することが好ましく、曲率半径が100mm以上の面を有することがより好ましい。このようにレンズが大きな曲率半径を有する場合には、成形型とレンズの界面における両者の密着によってレンズにワレが生じやすいが、本発明の方法によれば高精度に安定したレンズの成形が可能である。なお、他方の面の曲率半径に制約はなく、種々の曲率半径が設定可能である。
本発明においては、肉厚精度が20μm以内、面精度が、アス、クセがともに、ニュ−トンリング1本以内であるガラスモールドレンズを得ることができる。
本発明の方法により得られるガラスモールドレンズの用途には特に制限はない。好適には、コンパクト化された撮像機器中の光学系や、モバイル機器に搭載された光学系に用いられる非球面ガラスレンズに用いられる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、以下の実施例、比較例において、ガラス粘度は以下の方法で求めた。
すなわち、後掲の表2にガラスI〜IIIで示される光学ガラスの各温度における粘度を、予めJIS Z 8803に規定される測定方法により、共軸二重円筒形回転粘度計を用いて測定し(東京工業株式会社製 高温粘度測定装置 RHEOTRONIC使用)、各温度と粘度との関係式を作成した。
ガラス素材の成形に際し、各ガラス素材の予熱温度および成形型の温度から、予め求めた関係式を用いて、各ガラス粘度を導出した。
実施例1
表2にガラスIで示す組成を有する高屈折率、高分散のリン酸塩系の光学ガラス(屈折率(nd):1.82114、アッベ数(νd):24.1、ガラス転移点(Tg):475℃、屈伏点(Ts):525℃)を溶融状態から滴下し、扁平球形状に予備成形してガラス素材を作成した。
次いで、該ガラス素材を反応器内に収容した後、反応器中にアセチレンガスを導入してガラス素材と接触させ、アセチレンの熱分解によりガラス素材表面に離型機能膜として炭素を含有する膜を形成した。この際、反応器内におけるアセチレンの分圧は30torr、また反応器内の温度は480℃であった。
上記離型機能膜を成膜したガラス素材を、浮上治具の上に配置し、気流により僅かに浮上した状態で加熱炉中に移送し、表3に示すように、ガラス粘度で107.0ポアズに相当する温度(600℃)に130秒加熱し、ガラス粘度で108.0ポアズに相当する温度(580℃)に加熱した成形型に落下供給した。
成形型への落下供給時におけるガラス素材表面の表面自由エネルギーを、Owens−Wendt−Kaelble法により、水とジヨードメタンの接触角を測定することにより求めたところ、53.5mJ/mであった。
また、成形型は、SiCによる型母材をCVD法により形成し、非球面形状の成形面を精密加工した後、更に成形面に、離型膜として、イオンプレーティング法による炭素膜とスパッタ法による炭素膜を積層したものを用いた。
加圧成形は、水素を0.5vol%含有する窒素雰囲気下、プレス圧力160kg/cm、プレス時間30秒で行った。
プレス後、圧力を解除し、プレス成形体を上型および下型を接触させたままの状態で、ガラス粘度で1013.0ポアズに相当する温度(470℃)まで冷却し、ガラス成形体をプレス装置から取り出してレンズを得た。連続プレス成形により本レンズを3000個生産したところ、カン、ワレ発生は全くなく、安定に生産することができた。
得られたレンズは、中心肉厚1.6mm、プレス径10mmの両凸レンズであり、肉厚精度は20μm以内、面精度もアス、クセが共にニュートンリング1本以内であった。
本レンズを芯取り加工し、芯取り加工後のレンズ径(芯取り径)が8.0mm、コバ厚0.5mmの表4にAで示す形状の光学レンズを得た。本光学レンズにおける芯取り径D2/コバ厚d2=16.0である。
比較例1
ガラス素材の予熱時間を160秒とした以外は、実施例1と同様の条件で表4にAで示す形状を有する光学レンズを生産した。
加圧成形時におけるガラス素材の表面自由エネルギーは55.3mJ/mであり、プレス後の光学レンズの15%にカン、ワレが発生した。
参考例1
表2にガラスIIで示す組成を有する高屈折率の光学ガラスを用い、表3に示す条件を用いた以外は、実施例1と同様にして、表4にAで示す形状を有する光学レンズを生産した。
加圧成形時におけるガラス素材の表面自由エネルギーは53.2mJ/mであり、プレス後の光学レンズにカン、ワレ発生は全くなく、安定に生産することができた。また、肉厚精度は20μm以内、面精度もアス、クセが共にニュートンリング1本以内であった。
実施例
表2にガラスIで示す組成を有する高屈折率、高分散の光学ガラスを用い、表3に示す条件を用いた以外は、実施例1と同様にして、表4にBで示す形状を有する光学レンズを生産した。なお、本光学レンズはプレス後に芯取り加工を行っていない。
加圧成形時におけるガラス素材の表面自由エネルギーは52.7mJ/mであり、プレス後の光学レンズにカン、ワレ発生は全くなく、安定に生産することができた。
得られた光学レンズは、中心肉厚1.6mm、プレス径8.0mmの光学レンズであり、レンズの周囲に厚さ0.5mmの環状の平坦部を有している。本光学レンズにおけるプレス径D1/平坦部の厚みd1=16.0である。
また、レンズの肉厚精度は20μm以内、面精度もアス、クセが共にニュートンリング1本以内であった。
実施例
表2にガラスIで示す組成を有する高屈折率、高分散の光学ガラスを用い、表3に示す条件を用いた以外は、実施例1と同様にして、表4にCで示す形状を有する両凸形状を有する光学レンズを生産した。
加圧成形時におけるガラス素材の表面自由エネルギーは52.9mJ/mであり、プレス後の光学レンズにカン、ワレ発生は全くなく、安定に生産することができた。
得られたレンズは、中心肉厚1.35mm、プレス径5.5mmの両凸レンズであり、肉厚精度は20μm以内、面精度もアス、クセが共にニュートンリング1本以内であった。
本レンズを芯取り加工し、芯取り加工後のレンズ径(芯取り径)が4.0mm、コバ厚0.38mmの表4にCで示す形状の光学レンズを得た。本光学レンズにおける芯取り径D2/コバ厚d2=10.5である。
参考例2
表2にガラスIIIで示す組成を有する高屈折率の光学ガラスを用い、表3に示す条件を用いた以外は、実施例1と同様にして、表4にBで示す形状を有する光学レンズを生産した。なお、本光学レンズはプレス後に芯取り加工を行っていない。
加圧成形時におけるガラス素材の表面自由エネルギーは52.7mJ/mであり、プレス後の光学レンズにカン、ワレ発生は全くなく、安定に生産することができた。
得られた光学レンズは、中心肉厚1.6mm、プレス径8.0mmの光学レンズであり、レンズの周囲に厚さ0.5mmの環状の平坦部を有している。本光学レンズにおけるプレス径D1/平坦部の厚みd1=16.0である。
また、レンズの肉厚精度は20μm以内、面精度もアス、クセが共にニュートンリング1本以内であった。
比較例2
ガラス素材の予熱時間を160秒とした以外は、実施例5と同様の条件で表4にBで示す形状を有する光学レンズを生産した。
加圧成形時におけるガラス素材の表面自由エネルギーは57.8mJ/mであり、プレス後の光学レンズの50%にカン、ワレが発生した。
本発明の方法により、高屈折率の光学ガラスからなり、中心肉厚が薄く、両凸形状を有する小径のガラスモールドレンズを、カン、ワレが発生しないように製造することが可能である。

Claims (9)

  1. 屈折率ndが1.70以上のリン酸塩光学ガラスからなり、表面に離型機能膜を有するガラス素材を成形型に供給し、加圧成形してガラスモールドレンズを得る工程を含み、加圧成形時におけるガラス素材の表面自由エネルギーが55mJ/m以下であることを特徴とするガラスモールドレンズの製造方法。
  2. 成形型に供給するに先立ち、ガラス素材を非酸化雰囲気下で予熱し、ガラス粘度で106.5〜108.5ポアズの粘度に相当する温度とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ガラス素材を予熱する時間を60秒以上150秒以下とする、請求項2に記載の方法。
  4. 加圧成形が、ガラス粘度で107.5〜1010.0ポアズに相当する温度に加熱した成形型内で非酸化雰囲気下で行われる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 光学ガラスが、 をモル%で12〜34%含有するとともに、TiO、NbおよびWOから選ばれるいずれか1種以上を含有し、それらの合量がモル%で20〜45%の範囲内である、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  6. 光学ガラスの屈折率ndが1.70〜2.0、アッベ数νdが20〜28.5である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. ガラスモールドレンズが、中心肉厚が1.2〜1.8mmの両凸形状を有し、プレス径が5〜20mmである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. ガラスモールドレンズが、周囲に厚さ0.1〜0.7mmの環状の平坦部を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. ガラスモールドレンズが、0.1〜0.7mmのコバ厚を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
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