JP4157663B2 - ベルト状構造体表面へのスケール形成方法 - Google Patents

ベルト状構造体表面へのスケール形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルト状構造体表面へのスケール形成方法、より詳細には、電子写真複写機やプリンタ等の画像形成装置に使用される感光体ベルト,転写ベルト,紙搬送ベルト等のベルト状構造体の位置検出,位置制御,フィードバック制御等に利用される光学式センサ(エンコーダ)に対応可能なベルト状構造体表面のスケールの作成方法に関し、リニアエンコーダやロータリエンコーダ用のスケール,ベルト状搬送装置の位置制御用のスケール,ロボットアーム等の位置検出用のスケール,フレキシブルなリニアセンサ用のスケール等の作成に応用可能なベルト状構造体表面へのスケール形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術において、複写機に用いられる二次転写ベルト等のベルト状構造体(以下、ベルト)の表面の移動量の計測は、ベルトの表面と接触して回転する回転体の回転軸の回転角度から算出される場合がほとんどであった。
しかし、回転軸からベルトの移動量を算出する方法では、回転体の加工精度や取り付け精度により、回転体の楕円形状による計測誤差や偏心による計測誤差が存在してしまい、特に、ミクロンオーダでの制御を必要とするカラー複写機やカラーコピー機の位置制御においては、そのような計測誤差が大きな問題となっていた。また、これら回転軸では、ベルトと回転体との間に滑りが発生する可能性もあり、そのような場合の位置制御ができなかった。
【0003】
そのような問題を解決するためには、ベルト表面の移動量を直接検出することが望ましく、その移動に対応して変化するベルトにスケールを作成することが望まれていた。しかし、一般に、ベルトは柔軟性のある弾性体で構成されているため、ベルトの表面にスケールを直接作成することは困難であった。ベルト状構造体の表面にスケールを作成するための一例として、スケールのついた材料をベルトの表面に張り付けることが考えられる。しかし、このスケールが作成された材料も、ベルトと同様に弾性変化する必要があり、その作成は困難であった。柔軟性のある材料へのスケールの作成方法としては、硬度の高い型を柔軟性を有する材料に押し付けることによってその柔軟性のある材料を変形させて作る方法や、インク等によってスケール状に直接印刷する手法が実現されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような型押し付けによる手法は、ベルトそのものが変形を起こす可能性があり、比較的硬い材料にしか適用できず、また、加工精度が悪いため、ミクロンオーダの加工精度での作成は困難であった。さらに、光学式センサでは、反射率の差を有するスケールを作成する必要があるが、型押し付けによる手法では、その反射率の差を大きくすることは困難であった。
【0005】
一方、上述のような印刷によるスケール作成方法では、ベルトの全面に渡って印刷することが困難であり、“押し付け”や“こすり”によって材料表面の位置がずれる可能性があった。また、印刷による方法では、100ミクロン以下程度のピッチでのスケール作成は困難であり、さらに、作成精度が悪く、光学式センサにおける反射膜のリードエラーを起こす可能性があった。
【0006】
また、これらベルトの周面にスケールを作成する場合、スケールの設置場所がベルト周面の中央であり、構造上、スケール作成のための余分な領域を設ける必要があった。さらに、ベルトの表面付近にスケール信号を読み出すセンサを設置する必要があり、他のドラムやベルト,ブレード等の制限から、センサの設置場所に問題があった。
【0007】
本発明は、上述のような実情を考慮してなされたもので、ベルト状構造体の表面に精度の良い光反射型スケールを容易に作成することが可能なベルト状構造体表面へのスケール形成方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、 画像形成装置において移動可能な潜像担持面や画像転写面あるいは転写材搬送面として用いられるベルトを対象とするベルト状構造体の側面に形成されて、該ベルト状構造体の位置検出に用いるスケールの形成方法であって、前記ベルト状構造体の側面の一部に光を反射する光反射部材を設け、前記ベルト状構造体の内周面を1つのドラムの胴面に接触させて固定配置し、該ドラムの回転を制御しながら該ドラム胴面上のベルト状構造体の前記光反射部材にレーザ光を照射して該光反射部材の一部を選択的に除去することにより、前記ベルト状構造体の側面に該ベルト状構造体の周方向に所定の間隔を有する光反射スケールを形成することを特徴としたものである。
【0009】
請求項2記載の発明は、画像形成装置において移動可能な潜像担持面や画像転写面あるいは転写材搬送面として用いられるベルトを対象とするベルト状構造体の側面に形成されて、該ベルト状構造体の位置検出に用いるスケールの形成方法であって、前記ベルト状構造体の側面の一部に光を反射する光反射部材を設け、前記ベルト状構造体の内周面を少なくとも2つのドラムの胴面に接触させて掛架配置し、該ドラムの回転を制御しながら該2つのドラム間のベルト状構造体の前記光反射部材にレーザ光を照射して該光反射部材の一部を選択的に除去することにより、前記ベルト状構造体の側面に該ベルト状構造体の周方向に所定の間隔を有する光反射スケールを形成することを特徴としたものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記レーザ光の伝送を、少なくとも1つの光ファイバーによって行うことを特徴としたものである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記レーザ光の出力を、前記ベルト状構造体の移動量に対応して生成される信号によって制御することを特徴としたものである。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記ベルトを回転させる前記ドラムの駆動軸には、点対称パタンが形成されたフォトマスクが設置されており、該駆動軸の回転とともに、点対称パタンの中心を回転の中心として前記フォトマスクも回転するように配置されていて、前記フォトマスクを前記ベルト状構造体の移動に同期して移動させ、前記レーザ光の照射を、前記フォトマスクを通して行なうことを特徴としたものである。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかの発明において、前記ベルト状構造体の蛇行防止のためのより止めガイド側面に前記光反射部材を設け、該光反射部材が設けられたより止めガイドを前記ベルト状構造体の側端部に設けることを特徴としたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の一実施例を説明するための要部構成図である。
レーザ装置1から発振されたレーザ光が、フォトマスク2や投影レンズ3、反射ミラー4等の光学系によって整形,伝送され、ドラム7の胴面上のベルト5の曲線部分において、ベルト5の側面上に付加された反射膜6上に照射される。このベルト5は、ドラム7および駆動軸7aを含む回転制御機構によって保持されており、駆動軸7aを回転させるモータ8によって表面が移動する。高精度に位置決めをする場合には、駆動軸7aにロータリエンコーダ等を設置して位置制御を行う。レーザ光の照射位置を調整しながら、レーザ光照射を制御することにより、ベルト5上の任意の位置にレーザパタンを照射することが可能となる。ベルト5の表面移動(ドラム7の回転)とレーザ照射を繰り返し行なうことにより、ベルト5の側面の周方向の全域に渡って所定の間隔を有するスケール9を作成することができる。
【0026】
請求項1の発明では、ベルト5の側面の一部に、反射膜材料6を粘着材料等によって設置するか、または、蒸着やスパッタ法等によって反射層(膜)6を直接形成するか、あるいは、反射膜6を形成した構造物をベルト5の側面に設け、このベルト5を1つのドラム7によって保持する。次に、このドラム7の胴面上のベルト側面の反射膜6の一部にレーザ光を選択的に照射し、レーザアブレーション,レーザトリミングの作用によって反射膜6の一部を除去する。次に、ベルト5を保持するドラム7を、その位置を制御しながら回転させ、同様のレーザ光を照射することによって異なる部分の反射膜6を除去する。これを繰り返し行ない、連続的に反射膜6を除去することにより、光学式センサで読み取り可能な光反射型スケールをベルト5の側面に作成することが可能となる。このとき、ベルト5を保持するドラム7の位置を調整することによって各種のベルト長(ベルト幅)への対応が可能となる。また、レーザ照射形状をマスクやレンズ等によって変え、ドラム7の胴面の移動量(回転量)を制御することにより、様々な形状やピッチのスケールを作成することが可能であり、直接、ベルト5の側面へのスケール形成が可能となる。
【0027】
図2は、本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
レーザ装置1から発振されたレーザ光が、フォトマスク2や投影レンズ3,反射ミラー4等の光学系によって整形,伝送され、ベルト5の側面上に付加された反射膜6上に照射される。このベルト5は、ドラム7および駆動軸7aを含む回転制御機構と、ドラム(回転ローラ)10やテンションを一定にするためのテンションローラ11とによって保持されている。駆動軸7aを回転させるモータ8の回転によってベルト5の移動量が決定される。高精度に位置決めする場合には、駆動軸7aにロータリエンコーダ等を設置して位置制御を行う。レーザ光の照射位置を調整しながら、レーザ光の照射を制御することにより、任意の位置にレーザパタンを照射することが可能となる。2つのドラム7,10の中間におけるベルト5の平坦な部分(直線部分)において、レーザ光照射を行うことにより、変化の少ない平行なパタンの形成が可能となる。ベルト5の移動とレーザ照射を繰り返し行なうことにより、ベルト5の側面の周方向の全域に渡って所定の間隔を有するスケール9を作成することができる。
【0028】
請求項2の発明では、請求項1の発明と同様に、ベルト5の側面の一部に、反射膜材料6を粘着材料等によって設置するか、または、蒸着やスパッタ法等によって反射層6を直接形成するか、あるいは、反射層6を形成した構造物をベルト5の側面に設け、このベルト5を2つの以上のドラム7,10およびテンションローラ11等によって保持する。次に、ドラム7,10の間のベルト5の直線部分において、このベルト側面の反射膜6の一部にレーザ光を選択的に照射し、レーザアブレーション,レーザトリミングの作用によって反射膜6の一部を除去する。次に、ベルト5の位置を制御しながらドラム7を回転させ、同様にレーザ光を照射することによって異なる部分の反射膜6を除去する。これを繰り返し行ない、連続的に反射膜6を除去することにより、光学式センサで読み取り可能な光反射型スケールをベルト5の側面に作成することが可能となる。このとき、レーザ照射形状をマスクやレンズ等によって変え、回転体表面の移動量を制御することにより、様々な形状やピッチのスケールが作成可能であり、直接、ベルト5の側面へのスケール形成が可能となる。
【0029】
図3は、本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
レーザ装置1から発振されたレーザ光が、光ファイバー12によって伝送され、ベルト5の側面上に付加された反射膜6上に照射される。光ファイバー12として、分岐ファイバーを用いることによって複数の箇所への同時照射が可能となる。スケール9の形状を制御する場合は、光ファイバー12の出射側に、例えば、フォトマスクや投影レンズ等を配置する。ベルト5の移動は、ドラム7の駆動軸7aを回転させるモータ8等によって行う。光ファイバー12の分岐によって、エネルギーが伝送されるため、簡単な構成によるスケール9の一括加工が可能となり、回転領域を少なくする(駆動軸7aの回転角度を小さくする)ことが可能である。
【0030】
請求項3の発明では、レーザ光の伝送を光ファイバー12によって行うことにより、装置や光学系配置のためのスペースをコンパクトにすることができ、さらに、バンドルファイバー等を用いることによってレーザ光の分岐ができ、一度に大面積の加工が可能となる。また、光ファイバーの場合、レーザ光の照射位置調整が容易であり、メンテナンスの時間が短縮される。
【0031】
図4は、本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
レーザ装置1から発振されたレーザ光が、フォトマスク2や投影レンズ3等の光学系によって整形,伝送され、ベルト5の側面上に付加された反射膜6上に照射される。ベルト5を移動するドラム7の駆動軸7aには、駆動軸7aを回転させるためのモータ8とロータリーエンコーダ13とが設置されており、回転位置に応じてロータリーエンコーダ13から電気信号が出力される。これをレーザ照射コントローラ14のトリガーとして入力し、レーザ光の出力をこのトリガーによって行うことにより、駆動軸7aの一回転あたりのロータリーエンコーダ13のパルスと同一回数のレーザ光がベルト5の移動に同期して出力される。これにより、モータ8を任意に回転させることによってベルト5の側面に等ピッチでスケールを作成することができる。
【0032】
請求項4の発明では、ベルト5の移動量に同期して出力信号を発生する手段、例えば、ロータリーエンコーダ13を駆動軸7aと同軸に設け、この出力信号に同期させてレーザ光を照射するか、あるいは、レーザ照射形状を変化させることにより、ベルト5の移動に同期してベルト5の側面にスケールを形成することが可能となる。これにより、ベルト5の移動に対する高精度の移動手段の設置や移動制御を行うことなく、スケールの形成が可能となる。また、駆動軸7aの回転によってスケールが作成されるため、高速回転時や速度が変動する回転時でも、同一精度でのスケール作成が可能となる。さらに、ロータリーエンコーダ13の信号の電気的処理やエンコーダスケールを交換することにより、容易にスケールピッチを変更することが可能となる。
【0033】
図5は、本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
レーザ装置1から発振されたレーザ光が、投影レンズ3等の光学系によって整形,伝送され、ベルト5の側面上に付加された反射膜6上に照射される。ベルト5を回転させるドラム7の駆動軸7aには、点対称パタンが形成されたフォトマスク15が設置されており、駆動軸7aの回転とともに、点対称パタンの中心を回転の中心としてフォトマスク15も回転するように配置されている。この状態で、投影レンズ3による投影像をフォトマスク15と一対一にし、レーザ照射を連続的に行いながら、ベルト5を回転,移動させることにより、ベルト5の側面にフォトマスクの像が転写されて、スケールが形成される。この回転は、位置決めをする必要がなく、レーザ照射繰り返し速度が遅いことによる加工領域の欠如がない程度の速度以下で任意に設定することが可能である。
【0034】
請求項5の発明では、ドラム7の駆動軸7aにマスク15を設置し、このマスク像をレーザ光によって投影することにより、マスク像のパタンをベルト5の側面に形成することが可能となる。フォトマスク15の像が転写されるため、スケールに位相情報を加えるなどにより、様々な形状のスケールを作成することが可能で、変更も容易となる。このとき、ドラム7の回転と同期して転写位置が変化するため、ドラム7の精密な駆動や高精度な位置合わせの必要がない。また、2つ以上の駆動軸でベルトを駆動する場合に比べ、小径の軸上にマスクを設置することにより、より小さく、安価なマスクの使用が可能となる。
【0035】
図6は、ルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の例を説明するための要部構成図である。ベルト5の裏面の一側端部に接着剤16によってベルト5の蛇行防止のための“より止めガイド”17が設置されている。このより止めガイド17の側面には、ベルト5の裏面への接着の前に、反射材料(反射膜)6が塗布あるいは接着されている。光反射機能とより止め機能とを有する構造体(より止めガイド17)をベルト5の裏面(内周面)に設け、この反射材料6をレーザによって除去することにより、ベルト5の側面へのスケールを作成することができる。
【0036】
写機等で用いられるベルト5のより止めガイド17を反射膜形成体として利用することにより、さらなる構造の付加をすることなく、より安価にベルト5の側面へのスケール作成,移動量検出が可能となる。このより止めガイド17は、通常、高分子フィルム等が用いられるため、反射膜6の作成が容易であり、また、レーザ光での加工特性も良いものを選択することが容易で、本システムへの対応は容易である。
【0037】
7は、ベルト状構造体表面へのスケール形成方法のさらに他の例を説明するための要部構成図である。レーザ装置1から発振されたレーザ光が、反射ミラー4やシリンドリカルレンズ21等の光学系によって整形,伝送され、精密に円筒状に加工されたドラム22の胴面に巻き付けられて配置されたベルト5の外周表面上に付加された反射膜6上に照射される。ドラム22を回転制御しながら、レーザ光を照射することにより、ベルト5の外周面上の任意の位置に、レーザパタンを照射することが可能となる。ドラム22の回転とレーザ照射を繰り返し行なうことにより、ベルト5の外周表面全面に渡ってスケールを作成することができる。
【0038】
このような構成においては、ベルト5の外周面の一部に、反射膜6を粘着材料によって張り付けるか、または、蒸着やスパッタ法等によって直接形成し、このベルト5を1つのドラム22によって保持する。次に、このベルト5の外周面の反射膜6の一部にレーザ光を選択的に照射し、レーザアブレーション,レーザトリミングの作用によって反射膜6の一部を除去する。次に、ベルト5の外周面の位置を制御しながら回転させ、同様のレーザ光を照射することによって異なる部分の反射膜6を除去する。これを繰り返し行ない、連続的に反射膜6を除去することにより、光学式センサで読み取り可能な光反射型スケールを作成することが可能となる。このとき、レーザ照射形状をマスクやレンズ等で変え、ベルト表面の移動量を制御することにより、様々な形状やピッチのスケールが作成可能であり、直接、ベルト5上へのスケール形成が可能となる。
【0039】
図8は、ルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の例を説明するための要部構成図である。レーザ装置1から発振されたレーザ光が、シリンドリカルレンズ21や反射ミラー4等の光学系によって整形,伝送され、ベルト5の外周表面上に付加された反射膜6上に照射される。このベルト5は、ドラム7の駆動軸7aを含む回転制御機構によって保持されており、駆動軸7aを回転させるモータ8によって移動する。この駆動軸7aには、エンコーダ23が取り付けてあり、このエンコーダ信号を取り込んで、コンピュータ24によってモータ8を制御することにより、レーザ照射位置を制御することが可能となっている。レーザ光の照射位置を調整しながら、レーザ光照射を制御することにより、ベルト5の外周面上の任意の位置に、レーザパタンを照射することが可能となる。ベルト5の表面移動とレーザ照射を繰り返し行なうことにより、ベルト5の外周面の表面全面に渡ってスケールを作成することができる。
【0040】
このような構成においては、ベルト5の外周面の一部に、反射膜6を粘着材料によって張り付けるか、または、蒸着やスパッタ法等によって直接形成し、このベルト5を2つ以上のドラムによって保持する。次に、2つのドラム7,10の間のベルト5の平面部分において、このベルト5の外周面の反射膜6の一部にレーザ光を選択的に照射し、レーザアブレーション,レーザトリミングの作用によって反射膜6の一部を除去する。次に、ベルト5の外周面の位置を制御しながら回転させ、同様のレーザ光を照射することによって異なる部分の反射膜6を除去する。これを繰り返し行ない、連続的に反射膜6を除去することにより、光学式センサで読み取り可能な光反射型スケールを作成することが可能となる。このとき、ベルト5を保持するドラム7,10の位置を調整することによって各種のベルト長への対応が可能となる。このとき、レーザ照射形状をマスクやレンズ等で変え、ベルト5の外周表面の移動量を制御することにより、様々な形状やピッチのスケールが作成可能であり、直接、ベルト5の外周面上へのスケールの形成が可能となる。
【0041】
図9は、ルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の例を説明するための要部構成図である。レーザ装置1から発振されたレーザ光が、反射ミラー4やシリンドリカルレンズ21等の光学系によって整形,伝送される。精密に円筒状に加工されたドラム22表面に接触する反射膜6付きのベルト5を配置し、さらに、反射膜6の外周表面に接触するフォトマスク25を配置する。レーザ光がフォトマスク25を通して反射膜6に照射されることにより、ベルト5の外周面上の任意の位置に、フォトマスク25のマスク形状と同一の反射形状を作成することが可能となる。順次、ドラム22を回転しながら、レーザ照射を繰り返し行なうことにより、ベルト5の外周面の表面全面に渡ってスケールを作成することが可能となる。
【0042】
このような構成においては、ベルト5の外周面の一部に、反射膜6を粘着材料によって張り付けるか、あるいは、蒸着やスパッタ法等によって直接形成し、このベルト5を1つのドラム回転体によって保持する。次に、反射膜6上に所望のスケールの反射部形状に対して反転した穴部を有するフォトマスク25をエッチング,電鋳,蒸着,スパッタ等で作成し、反射膜6上の全面に配置する。次に、回転体22を回転させながらレーザ光を照射し、レーザアブレーション,レーザトリミングの作用によってフォトマスク25の穴部の反射膜6を除去する。レーザ照射をフォトマスク25の全面に渡って連続的に行ない、反射膜6を除去することにより、光学式センサで読み取り可能な光反射型スケールをベルト5の外周面上に作成することが可能となる。
【0043】
図10は、 ルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の例を説明するための要部構成図示である。レーザ装置1から発振されたレーザ光が、反射ミラー4やシリンドリカルレンズ21等の光学系によって整形,伝送される。精密に円筒状に加工された中空ドラム27の内面に接触する反射膜6付きのベルト5を配置し、さらに、そのベルト5の内周面に配置されて反射膜6の内面に接触するフォトマスク26を配置する。レーザ光がフォトマスク26を通して反射膜6に照射されることにより、ベルト5の内周面上の任意の位置に、フォトマスク26のマスク形状と同一の反射形状(マスク形状)を作成することが可能となる。順次、中空ドラム27を回転しながら、レーザ照射を繰り返し行なうことにより、ベルト5の内周面全面に渡ってスケールを作成することが可能となる。
【0044】
このような構成においては、ベルト5の内周面の一部に、反射膜6を粘着材料によって張り付けるか、あるいは、蒸着やスパッタ法等によって直接形成し、このベルト5を反射膜6を最内面として1つの円筒状ドラム27の内側に保持する。次に、一部にスケール形状と同様の穴部を有するシートをエッチング,電鋳等によって作成し、これをフォトマスク26として反射膜層6の内側に配置する。次に、このドラム27の内側からフォトマスク26を通してレーザ光を照射し、反射膜6の一部をレーザアブレーション,レーザトリミングの作用によって除去する。ベルト5を保持するドラム27を回転させながらレーザ光を連続的に照射することにより、ベルト5の内周面にマスク形状と反転した反射膜6が残される。これにより、内側より光学式センサで読み取り可能な光反射型スケールを作成することが可能となる。マスク形状が転写されるため、レーザ光の形状やドラム回転の制御をする必要がなく、高速で安定したスケール作成が可能となる。このとき、マスク形状を変えることによって様々な形状やピッチのスケールが作成可能であり、直接、ベルト上の内周面へのスケール形成が可能となる。
【0045】
図11は、ルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の例を説明するための要部構成図である。レーザ装置1から発振されたレーザ光が、シリンドリカルレンズ21や反射ミラー4等の光学系によって整形,伝送され、反射膜6の表面に照射される。必要に応じて、フォトマスク等によって照射領域を限定して照射を行なう。反射膜6表面の反射率を計測するフォトディテクタ28等を加工位置の近傍に設置し、照射位置よりベルト5の表面移動方向(進行方向)前方の反射率を計測する。レーザ光は、フォトディテクタ28の信号によって発振の制御を行なう。これにより、前回照射したレーザ位置と次回に照射するレーザ位置とを等間隔にすることが可能となる。センサ位置を調整し、ベルト5の表面を連続して移動させることによってレーザを連続的に所望の位置に照射することが可能となる。これにより、ベルト5の表面に連続してスケールを作成することが可能となる。
【0046】
このような構成においては、ベルト5の外周面の一部に、反射膜6を粘着材料により張り付けるか、あるいは、蒸着やスパッタ法等によって直接形成し、このベルト5を、図7,8に示した実施例と同様な方法によって保持する。次に、このベルト5の外周面の反射膜6の一部にレーザ光を選択的に照射し、レーザアブレーション,レーザトリミングの作用によって反射膜6の一部を除去する。次に、ベルト5の外周面の位置を移動させ、反射膜6からの反射を測定する手段であるフォトディテクタ28により、レーザ光によって反射膜6が除去された部分を検出する。この検出位置を次の加工位置とするか、あるいは、この検出位置から移動量を算出することにより、ベルトの移動量や次のレーザ照射を制御し、次の反射部6の除去を行なう。これを繰り返し行なうことにより、連続的に反射膜6が除去され、光学式センサで読み取り可能な光反射型スケールを作成することが可能となる。この時、センサの信号でレーザ照射を制御することによって回転制御の必要が無くなり、高速で安価な加工システムが構成することができる。また、レーザ形状とセンサの位置を変えることによって様々な形状やピッチのスケールが作成可能であり、直接、ベルト5上へのスケール形成が可能となる。
【0047】
図12は、ルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の例を説明するための要部構成図で、図12(A)は図12(B)のA−A矢視図で、図12(B)は図12(A)のB−B矢視図である。ベルト5の表面上に付加された反射膜6上に、開口部29aを有する円筒形上のフォトマスク29が配置される。この円筒状のフォトマスク29は、ベルト5の表面移動の際にベルト5の周面に接触して回転し、これにより、円筒状フォトマスク29の胴面に設けられた開口部29aの位置が移動する。これに、上方あるいは斜め上方からレーザ光を照射することにより、反射膜6の加工を行ない、ベルト5の表面への連続したスケール作成が可能となる。
【0048】
このような構成においては、ベルト5の外周面の一部に反射膜6を粘着材料により張り付けるか、あるいは、蒸着やスパッタ法等によって直接形成し、このベルト5を図7,8に示した実施例と同様な方法によって保持する。次に、一部にレーザ光を遮断する効果を有する面とともに回転するフォトマスク29を反射膜6上の一部に配置する。次に、このベルト5の外周面を移動させながらフォトマスク29の回転に対応して現れた光透過部を通過したレーザ光のレーザアブレーション,レーザトリミングの作用によって反射膜6の一部が除去される。これを連続して行なうことにより、連続的に反射膜6が除去され、光学式センサで読み取り可能な光反射型スケールを作成することが可能となる。このとき、フォトマスク29は、ベルト5の表面移動量に対応して回転するため、回転制御の必要がなくなり、高速で安価な加工システムが構成できる。また、レーザ形状とマスク形状,マスク径等を変えることによって様々な形状やピッチのスケールが作成可能であり、直接、ベルト5上へのスケール形成が可能となる。
【0049】
図13は、ルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の例を説明するための要部構成図である。ドラム7に保持されたベルト5の表面上に付加された反射膜6の上方には、ベルト5と接触して回転する回転体30と、その回転体30と同時に回転するポリゴンミラー31とが配置されている。レーザ装置1から発振されたレーザ光が、シリンドリカルレンズ21等の光学系によって整形,伝送され、ポリゴンミラー31に至る。ポリゴンミラー31では、レーザ光が反射され、ベルト5上の反射膜6の一部に照射されるように調整する。必要に応じて、ポリゴンミラー31からの光をレンズやf−θレンズなどで整形する。ベルト5の表面を移動させることにより、ポリゴンミラー31を回転させ、レーザ照射位置を変えることによってレーザ照射部と未照射部とを形成することにより、反射膜6の部分的除去を行なう。ベルト5の表面を連続的に移動してレーザ照射を繰り返し行なうことにより、ベルト5の表面に、連続してスケールを作成することが可能となる。
【0050】
このような構成においては、ベルト5の外周面の一部に反射膜6を粘着材料により張り付けるか、あるいは、蒸着やスパッタ法等によって直接形成し、このベルト5を図7,8に示した実施例と同様な方法によって保持する。次に、レーザ光を反射するポリゴン構造の反射ミラーをドラム7の回転にあわせて、あるいは、ベルト5の表面移動量と同期して回転するように配置する。レーザから出た光は、マスク,ミラー等で整形されポリゴン表面に照射される。このポリゴンミラー31からの光は、回転体30の位置によって照射部を変化させながら反射膜6上の所望の位置に照射するように設計されている。ベルト5の表面位置を移動させることにより、レーザ光の照射位置が移動し、反射膜6の一部にレーザ光が選択的に照射されるようにし、レーザアブレーション,レーザトリミングの作用によって反射膜6の一部が除去される。ポリゴンミラー31の回転によるレーザ照射位置を調整し、ベルト5の移動を連続して行なうことにより、反射膜6が選択的に除去され、光学式センサで読み取り可能な光反射型スケールを作成することが可能となる。
【0051】
図14は、ルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の例を説明するための要部構成図である。レーザ装置1から発振されたレーザ光が、シリンドリカルレンズ21や反射ミラー4等の光学系によって整形,伝送される。ベルト5の表面上に付加された反射膜6上には、ベルト状構造体の一部に開口部32aを有するフォトマスク32が配置されており、このフォトマスク32をベルト5の表面移動に合わせて移動させる。レーザ光は、同一の位置に照射するように固定されており、ベルト5とフォトマスク32を同時に移動させることにより、フォトマスク32の開口部32aを通過した光照射部のみの加工が行なわれる。ベルト5をモータによって移動させ、レーザ光を連続して照射することにより、ベルト5の表面に連続したスケールを作成することが可能となる。
【0052】
このような構成においては、ベルト5の外周面の一部に、反射膜6を粘着材料により張り付けるか、あるいは、蒸着やスパッタ法等によって直接形成し、このベルトを図7,8に示した実施例と同様な方法によって保持する。さらに、一部に光を選択的に透過する機能を有するベルト状構造体(フォトマスク32)を反射膜6を有するベルト5に、一部が接触するように配置し、両者の移動量が同一になるように接触して回転する機構を配置する。この選択的に光を透過するベルト状構造体をマスクとして、反射膜6上にレーザ光を照射する。ここで、反射膜6表面を移動することにより、フォトマスク32の位置も同時に移動し、レーザを選択的に反射膜6上に照射することが可能となる。これにより、レーザアブレーション,レーザトリミングの作用によって反射膜6の一部が選択的に除去され、光学式センサで読み取り可能な光反射型スケールを作成することが可能となる。フォトマスク32がベルト5の表面と同時に同量移動されるため、マスクの開口部形状と同一のスケールが高価な回転,位置制御を行なうことなく、安価に作成することが可能となる。等ピッチのスケールであれば、フォトマスク32はベルト5の長さと同一である必要はなく、わずかな長さのフォトマスク32でも長いベルト5の外周面スケールを作成することが可能となる。また、レーザ照射領域を平面とすることができるため、大面積の一括加工が可能であり、高速なスケール作成が可能となる。
【0053】
図15は、ルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の例を説明するための要部構成図である。より止めガイド17等に形成した反射膜6上に、さらに、黒色塗料等によるレーザ光吸収材料35を塗布する。この材料をベルト5に接着し、レーザ光吸収材料35のみをレーザによって除去することにより、上記実施例で示した反射膜除去と同一の効果を示すスケールを作成することができる。これを利用することにより、反射膜6の除去なしに、部分的な反射機能をベルト5の側面に作成することができる。
【0054】
図16は、ルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の例を説明するための要部構成図である。ベルトと同様に形状変形が可能な金属フィルム34には、一方の面に、粘着材料33が付加され、他方の面に、スピンコートやディッピング等の手法によって光吸収高分子材料35′が薄く付加されている。この材料をベルトに接着し、光吸収高分子材料35′をレーザ光によって除去することにより、反射材料のみで構成されたものと同等の反射率差が得られ、これを利用することにより、反射機能をベルト周面の表面あるいは裏面に形成することが容易となる.
【0055】
このような構成においては、反射膜上に光吸収材料を配置し、この吸収材料のみを選択的に除去することにより、反射膜のみで構成されたものと同一の機能を果たすことが可能となる。また、反射膜上に光吸収材料を配置することにより、反射膜の保護が可能となり、さらに、レーザアブレーション加工可能な光吸収材料を配置することにより、金属薄膜のパターニングに比べて加工精度が高く、低エネルギー密度での加工が可能となる。
【0056】
図17は、本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
薄い高分子フィルム36の表面に、蒸着やスパッタ法等によってアルミ等の光反射率を有する金属膜37を付加する。レーザアブレーション・トリミングを行なうためには、膜厚は500〜1000オングストローム程度が望ましい。薄膜とすることによってレーザ光パルスによるパタン形成が可能となる。高分子フィルム36の裏面には、粘着・接着材料33の層があり、高分子フィルム36を挟んで、金属膜37と粘着・接着材料33との計3層の構造となっている。パタン形成後、金属膜37上に透明材料を付加することによって反射膜の保護をすることも可能である。この材料を用い、粘着材料をベルト構造体に接着することにより、反射材料をベルト表面あるいは裏面に形成することが容易となる。
【0057】
反射膜を、金属を付加した粘着フィルムとすることにより、安価な材料や薄い材料,膨張率の適した材料を選択することが可能であり、反射率の高いアルミやニッケル等の材料を付加することが容易となる。また、粘着材料付きフィルムを利用することにより、ベルト周面の表面や内面への付加が容易となり、真空室やクリーンルームなどを必要とせず、通常の工場の条件での作業が可能となる。
【0058】
レーザ光を、紫外短パルスレーザ,極短パルスレーザ,極端紫外レーザのいずれかにした場合、上記紫外短パルスレーザは、波長が300nm以下程度から200nm程度の範囲のレーザで、パルス幅がns程度のもので、エキシマレーザ,Nd:YAGレーザの第四高調波などがある。また、上記極短パルスレーザは、パルス幅が数十フェムト秒(10-15s)から数十ピコ秒(10-12s)程度のもので、チタンサファイアレーザや短パルス化したエキシマレーザなどがある。また、上記極端紫外レーザは、波長が200nm以下のレーザで、X線レーザやラマンレーザなどがある。
【0059】
短波長による効果としては、特に紫外域では、一般的に、材料に対する吸収が高くなり、エネルギーが効率的に加工に使用できる点、集光性能が高く、高分解能での加工が可能となる点が挙げられる。
また、短パルスによる効果としては、特にフェムト秒程度のパルス幅になると熱伝導の高い金属でも照射時間内での熱拡散が少なくなり、熱的な損傷や溶融などを低減できる点、赤外域等の波長でも多光子吸収等が起きやすくなり、それらの波長でも、材料に対して高いエネルギーを与えることができる点などが挙げられる。
【0060】
レーザ光を、特に、紫外短パルスレーザ,極短パルスレーザ,極端紫外レーザのいずれかにした場合には、レーザアブレーション作用を高くすることができ、通常のレーザ光で起こる熱影響によるレーザ照射端部の形状悪化を抑制することが可能となる。また、これらのレーザを用いてレーザアブレーション加工を行なうことで、熱加工に比べて高精度で狭ピッチのスケール加工が可能となる。
【0061】
【発明の効果】
(1)請求項1の発明に対する効果
1つのドラムの胴面上にベルトを保持することにより、装置構成が簡略化され、位置決め制御も回転角を制御するのみとなり、スケールの作成を容易に行なうことができる。ベルトの側面にスケールを作成することにより、スケールの読み出しも回転体の接続方向に置くことができ、設置制限の少ないコンパクトな計測システムとすることができる。
【0062】
(2)請求項2の発明に対する効果
ベルトは、2つ以上のドラムによって保持されているので、レーザ照射位置をベルトの直線部分にすることが可能であり、加工精度,加工領域の向上を図ることができる。また、テンションローラを設けることによってベルトの伸び量を制御しながら加工することが可能であり、さらに、ベルトの周長が変わった場合や、様々なベルト材料への対応が容易となる。
【0063】
(3)請求項3の発明に対する効果
レーザ光の伝送を光ファイバーで行うことにより、装置や光学系配置のためのスペースをコンパクトにすることができ、さらに、バンドルファイバー等を用いることによってレーザ光の分岐ができ、一度に大面積の加工が可能となる。また、光ファイバーの場合、レーザ光の照射位置調整が容易であり、メンテナンスの時間が短縮される。
【0064】
(4)請求項4の発明に対する効果
ベルトの移動量に同期してレーザ光が照射されるため、高速回転時や速度が変動する回転時でも、同一精度でのスケール作成が可能である。
【0065】
(5)請求項5の発明に対する効果
マスクの像が転写されるため、スケールに位相情報を加えるなどの様々な形状のスケールを作成することが可能であり、変更も容易となる。このとき、ドラムの回転と同期して転写位置が変化するため、ドラムの精密な駆動や高精度な位置合わせの必要がない。また、2つ以上の駆動軸でベルトを駆動する場合に比べ、小径の軸上にマスクを設置することにより、より小さく、安価なマスクの使用が可能となる。
【0066】
(6)請求項6の発明に対する効果
複写機等で用いられるベルトのより止めガイドを反射膜形成体として利用することにより、さらなる構造の付加をすることなく、より安価にベルトの側面へのスケール作成,移動量検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の一実施例を説明するための要部構成図である。
【図2】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図3】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図4】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図5】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図6】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図7】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図8】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図9】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図10】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図11】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図12】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図13】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図14】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図15】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図16】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図17】 本発明によるベルト状構造体表面へのスケール形成方法の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【符号の説明】
1…レーザ装置、2,15,25,26,29,32…フォトマスク、3…投影レンズ、4…反射ミラー、5…ベルト、6…反射膜、7,10,22,27…ドラム、7a…駆動軸、8…モータ、9…スケール、11…テンションローラ、12…光ファイバー、13…ロータリーエンコーダ、14…レーザ照射コントローラ、16…接着剤、17…より止めガイド、21…シリンドリカルレンズ、23…エンコーダ、24…コンピュータ、28…フォトディテクタ、29a,32a…開口部、30…回転体、31…ポリゴンミラー、33…粘着・接着材料、34…金属フィルム、35…レーザ光吸収材料、35′…光吸収高分子材料、36…高分子フィルム、37…金属膜。

Claims (6)

  1. 画像形成装置において移動可能な潜像担持面や画像転写面あるいは転写材搬送面として用いられるベルトを対象とするベルト状構造体の側面に形成されて、該ベルト状構造体の位置検出に用いるスケールの形成方法であって、
    前記ベルト状構造体の側面の一部に光を反射する光反射部材を設け、前記ベルト状構造体の内周面を1つのドラムの胴面に接触させて固定配置し、該ドラムの回転を制御しながら該ドラム胴面上のベルト状構造体の前記光反射部材にレーザ光を照射して該光反射部材の一部を選択的に除去することにより、前記ベルト状構造体の側面に該ベルト状構造体の周方向に所定の間隔を有する光反射スケールを形成することを特徴とするベルト状構造体表面へのスケール形成方法。
  2. 画像形成装置において移動可能な潜像担持面や画像転写面あるいは転写材搬送面として用いられるベルトを対象とするベルト状構造体の側面に形成されて、該ベルト状構造体の位置検出に用いるスケールの形成方法であって、
    前記ベルト状構造体の側面の一部に光を反射する光反射部材を設け、前記ベルト状構造体の内周面を少なくとも2つのドラムの胴面に接触させて掛架配置し、該ドラムの回転を制御しながら該2つのドラム間のベルト状構造体の前記光反射部材にレーザ光を照射して該光反射部材の一部を選択的に除去することにより、前記ベルト状構造体の側面に該ベルト状構造体の周方向に所定の間隔を有する光反射スケールを形成することを特徴とするベルト状構造体表面へのスケール形成方法。
  3. 請求項1または2に記載のベルト状構造体表面へのスケール形成方法において、
    前記レーザ光の伝送を、少なくとも1つの光ファイバーによって行なうことを特徴とするベルト状構造体表面へのスケール形成方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のベルト状構造体表面へのスケール形成方法において、
    前記レーザ光の出力を、前記ベルト状構造体の移動量に対応して生成される信号によって制御することを特徴とするベルト状構造体表面へのスケール形成方法。
  5. 請求項1乃至3のいずれかに記載のベルト状構造体表面へのスケール形成方法において、
    前記ベルトを回転させる前記ドラムの駆動軸には、点対称パタンが形成されたフォトマスクが設置されており、該駆動軸の回転とともに、点対称パタンの中心を回転の中心として前記フォトマスクも回転するように配置されていて、前記フォトマスクを前記ベルト状構造体の移動に同期して移動させ、前記レーザ光の照射を、前記フォトマスクを通して行なうことを特徴とするベルト状構造体へのスケール形成方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のベルト状構造体へのスケール形成方法において、
    前記ベルト状構造体の蛇行防止のためのより止めガイド側面に前記光反射部材を設け、該光反射部材が設けられたより止めガイドを前記ベルト状構造体の側端部に設けることを特徴とするベルト状構造体へのスケール形成方法。
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