JP4156957B2 - 測距装置及びこれを備えたカメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は測距装置に関し、より詳細には、パッシブ方式のAF(Auto Focus)センサを備えた測距装置及びこれを備えたカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
パッシブ方式のAFセンサを備えたカメラ等の測距装置は、例えば左右一対のラインセンサにより被写体を撮像し、左右のセンサ像(AFデータ)を取得する。この左右一対のラインセンサから得られるAFデータのうち、相関値演算に使用する一対のAFデータを取得するための一対のウインドウ範囲を決定し、この一対のウインドウ範囲を一対の所定のセンサ領域(採用センサ)内で互いに逆方向にシフトさせながら順次相関値演算に使用する一対のAFデータを取得する。又は、一方のウインドウ範囲を固定し、他方のウインドウ範囲をシフトさせながら順次相関値演算に使用する一対のAFデータを取得する。このようにして得られる一対のAFデータの相関を求め、最高相関が得られるとき(一対の採用センサ内の左右のセンサ像が一致するとき)のウインドウ範囲のシフト量に基づいて被写体距離を算出している。
【0003】
ここで、最高相関が得られるときのウインドウ範囲のシフト量は、具体的には相関値が極小となるところのシフト量である。尚、相関値演算の方法によっては、相関値が極大となるところが最高相関となる場合もあるが、本明細書では相関値が極小となるところが最高相関になる場合について説明する。そして、極小値が複数存在する場合があり、その場合には、通常、最小の極小値(最小極小値)が得られたときのシフト量が最高相関のシフト量と判断される。
【0004】
上記のようにして算出する被写体距離の信頼性を確保するために、最小極小値を与える相関値が所定基準値以上(相関が低くなる)の場合には、得られる結果の信頼性が低いものと判断し、測距エラーとすると好適である。尚、このような測距の信頼性判定の技術については、例えば特開昭54−51556号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した被写体距離の算出において、ウインドウ範囲は連続的でなく離散的にシフトされるため、得られる相関値データも離散的なデータとなり、図9に示すように、ある相関値Aが極小値と判断されても、その値は真の極小値Bからかけ離れた値である場合がある。従って、上記誤った極小値Aに基づいて測距異常か否かを判断すれば、本来ならば極小値Bによって正常と判断されるべきものを、測距異常と判断してしまうおそれがあった。
【0006】
本発明は、上記した課題を解決するために為されたものであり、測距異常の誤判断を抑制することが可能な測距装置及びこれを備えたカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る測距装置は、(1)複数の受光素子を含む一対のラインセンサに測距対象物からの光を結像させ、各受光素子から得られた信号に基づいて相関値演算用の一対のAFデータを生成するAFデータ生成手段と、(2)一対のラインセンサのうちの測距に使用する一対の採用センサ範囲から一対のAFデータを取得するAFデータ取得手段と、(3)一対の採用センサ範囲内において、相関値演算に使用する一対のAFデータを取得するための一対のウインドウ範囲を決定し、一対のウインドウ範囲をシフトさせて、順次相関値を演算する相関値演算手段と、(4)最高の相関を与える相関値と所定の第1基準値とに基づいて、測距不能とするか否かを判定する測距不能判定手段と、(5)測距不能判定手段により測距不能と判定されなかった場合に、最高の相関を与える相関値が得られるときのウインドウ範囲のシフト量を検出し、シフト量に基づいて測距対象物の距離を算出する測距対象物距離算出手段と、を備えた測距装置であって、相関値演算手段は、相関値を補間する補間手段を有し、補間手段による相関値の補間の異常を検出する補間異常検出手段を備え、補間異常検出手段は、補間前の極値となる相関値と補間により得られた極値となる相関値との差として与えられる相関値補間量を、所定の第2基準値と比較して異常を検出するものであり、測距不能判定手段は、補間異常検出手段により相関値の補間の異常が検出されたとき、補間前の最高の相関を与える相関値と所定の第1基準値とを比較し、該相関値が該所定の第1基準値に対して相関が低い場合に、測距不能と判定する一方、補間異常検出手段により相関値の補間の異常が検出されなかったとき、補間手段により補間され最高の相関を与える相関値と所定の第1基準値とを比較し、該相関値が該所定の第1基準値に対して相関が低い場合に、測距不能と判定することを特徴とする測距装置。
【0008】
この測距装置では、相関値演算手段は相関値を補間する補間手段を有し、測距不能判定手段は、補間手段により補間された相関値に基づいて測距不能とするか否か判定できるため、測距不能の誤判断が抑制される。
【0009】
また、本発明に係る測距装置は、補間手段による相関値の補間の異常を検出する補間異常検出手段を備え、補間異常検出手段は、補間前の極値となる相関値と補間により得られた極値となる相関値との差として与えられる相関値補間量を、所定の第2基準値と比較して異常を検出するものであり、測距不能判定手段は、補間異常検出手段により相関値の補間の異常が検出されたとき、補間前の最高の相関を与える相関値と所定の第1基準値とを比較し、該相関値が該所定の第1基準値に対して相関が低い場合に、測距不能と判定するため、誤った相関値に基づいて測距不能が判定することが抑制され、測距不能の誤判断がより一層抑制される。
【0010】
本発明に係るカメラは、上記した測距装置を備えたことを特徴とする。ここで、カメラにはフィルムを使用する写真機の他、ビデオカメラ、デジタルスチールカメラ等が含まれる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0012】
図1は、本実施形態に係る測距装置を備えたカメラを前面側から見た斜視図である。図1に示すように、カメラ10には、被写体像を銀塩フイルムに結像する撮影レンズを備えたズームレンズ鏡胴12と、ストロボ光が発光されるストロボ発光窓16と、撮影者が被写体を確認するファインダ窓18と、被写体距離を測定するパッシブタイプのAFセンサが内蔵されているAF窓22と、被写体の明るさを測定する測光センサが内蔵されている測光窓25と、撮影者がシャッタレリーズを指示する際に操作するシャッタボタン34等が設けられている。
【0013】
図2は、カメラ10の背面側から見た斜視図である。図2に示すように、カメラ10には、設定されている撮影モード等や日付情報等を表示するLCD表示パネル38と、ストロボの発光モードを設定するフラッシュボタン42と、セルフタイマーのモードを設定するセルフタイマーボタン44と、フォーカスのモードを設定するフォーカスボタン46と、日付や時刻を設定する日付ボタン48と、撮影画角をワイド方向又はテレ方向に指示するズームボタン50とが設けられている。
【0014】
図3は、パッシブ方式によるAFセンサ74の構成を示した図である。図3に示すように、AFセンサ74には、被写体90の像を左右の各センサの受光面に結像するレンズ92と、受光面に結像した像を光電変換して輝度信号として出力する右側のR(右)センサ94及び左側のL(左)センサ96と、CPU60と間で各種データの送受信を行うとともにRセンサ94及びLセンサ96の制御とデータ処理を行う処理回路99とが設けられている。尚、Rセンサ94、Lセンサ96、及び、処理回路99は、例えば、同一基板上に実装される。
【0015】
Rセンサ94及びLセンサ96は例えばCMOSラインセンサであり、直線上に配列された複数のセル(受光素子)から構成される。尚、Rセンサ94とLセンサ96のそれぞれのセルには図中左側から順にセンサ番号1、2、3…233、234が付されるものとする。ただし、Rセンサ94及びLセンサ96の左右両側の5つずつのセルは、ダミーのセルとして実際には使用されていないため、有効なセンサ領域は、センサ番号6から229までとなっている。これらのRセンサ94及びLセンサ96の各セルからは受光した光量に応じた輝度信号がセンサ番号と関連付けて処理回路99に順次出力される。
【0016】
処理回路99は、CPU60から指示信号によってAFセンサ74の動作状態と非動作状態の切替えを行い、動作状態においてCPU60から動作内容に関する制御データを取得すると、その制御データに基づいて積分処理等の処理を開始する。積分処理は、各Rセンサ94及びLセンサ96から得た各セルの輝度信号を各セル毎に積分(加算)し、各セル毎の輝度信号の積分値(光量の積分値)を生成する処理である。尚、各セル毎の輝度信号の積分値を示す値としてAFセンサ74の受光セルから出力されるデータをセンサデータというものとすると、処理回路99がセンサデータとして実際に生成する値は、各セルの輝度信号の積分値を所定の基準値(基準電圧VREF)から減算した値であり、以下の説明においてセンサデータという場合には、この値をいうものとする。従って、センサデータは受光した光量が多い程、低い値を示す。但し、AFセンサ74から出力されるセンサデータは、各セルからの出力を各セルごとに積分した信号に基づく値であって、AFセンサ74で撮像した被写体の特徴を示すデータ(例えば、被写体のコントラストを示すデータ)であればよい。
【0017】
CPU60は、処理回路99から積分処理によって得られた各セルのセンサデータをセンサ番号と対応付けて取得する。これによって、CPU60はRセンサ94及びLセンサ96で撮像された画像(以下、センサ像という)を認識する。そして、詳細を後述するようにRセンサ94とLセンサ96のそれぞれのセンサ像の間で相関値演算を行い、相関が最も高くなるときのセンサ像のズレ量を求め、被写体90までの距離を算出する(三角測量の原理)。
【0018】
定量的には、被写体距離は、Rセンサ94とLセンサ96との間隔及び各センサからレンズ92までの距離、Rセンサ94及びLセンサ96の各セルのピッチ(例えば12μm)等を考慮して、センサ像のズレ量から算出することができる。センサ像のズレ量は、Rセンサ94とLセンサ96のそれぞれのセンサ像の間で相関値演算を行うことにより求めることができる。
【0019】
ここで、図4に示すように、本実施形態においてRセンサ94及びLセンサ96のセンサ領域は、それぞれ5分割される。これらの分割されたエリアを以下分割エリアというものとすると、分割エリアは、同図に示すように「右エリア」、「右中エリア」、「中央エリア」、「左中エリア」、「左エリア」から構成される。また、各分割エリアは、隣接する分割エリアと一部領域(セル)を共有している。相関値演算等の際には、Rセンサ94とLセンサ96の対応する各分割エリア間(同一名の分割エリア間)でそれぞれ個別に相関値演算が行われることになる。尚、本実施の形態では分割エリアはセンサ領域を5分割したものであるが、5分割以外の分割数であってもよい。
【0020】
次に、CPU60によって測距対象物との距離を算出する処理を、図5のフローチャートを参照しながら詳説する。
【0021】
まず、ステップS10において、CPU60は上記した構成のAFセンサ74により生成されたAFデータ(センサデータ)を取得する。
【0022】
次に、ステップS12において、CPU60はAFセンサ74のRセンサ94及びLセンサ96の各分割エリアごとに、ステップS10において取得したAFデータに基づいて、相関値f(n)(n=−2,−1,0,1,…,MAX(=38))を算出する。尚、本実施形態では5つの分割エリアが設定されているため、右エリア、右中エリア、中央エリア、左中エリア、左エリアの各分割エリアごとに相関値演算を行う。
【0023】
図6において、94A及び96Aは、それぞれRセンサ94及びLセンサ96のうちのある分割エリアのセンサ(以下「採用センサ」という)である。また、94B及び96Bは、それぞれ採用センサ94A及び96AのAFデータから相関値演算に使用するAFデータを抽出するためのRウインドウ及びLウインドウである。
【0024】
ここで、Rウインドウ94BとLウインドウ96Bとのシフト量をn(n=−2,−1,0,1,…,MAX(=38))とすると、n=−2のときにRウインドウ94Bは採用センサ94Aの左端に位置し、Lウインドウ96Bは採用センサ96Aの右端に位置している。そして、n=−1のときにLウインドウ96Bは採用センサ96Aの右端から1セル分だけ左にシフトし、n=0のときにRウインドウ94Bは採用センサ94Aの左端から1セル分だけ右にシフトし、同様にしてnが1増加するごとにRウインドウ94BとLウインドウ96Bとは交互に1セルずつ移動する。そして、n=MAXのときにRウインドウ94Bは採用センサ94Aの右端に位置し、Lウインドウ96Bは採用センサ96Aの左端に位置する。
【0025】
いま、Rウインドウ94BとLウインドウ96Bとのあるシフト量nのときの相関値をf(n)とすると、相関値f(n)は、次式、
【数式1】
で表すことができる。尚、式(1)において、iはウインドウ内のセルの位置(i=1,2,…wo(=42))を示す番号であり、R(i)及びL(i)は、それぞれRウインドウ94B及びLウインドウ96Bの同じセル位置iのセルから得られたAFデータである。即ち、式(1)に示すように相関値f(n)は、Rウインドウ94B及びLウインドウ96Bの同じセル位置のセルから得られたAFデータの差分の絶対値の総和であり、相関が高い程、ゼロに近づく。
【0026】
従って、シフト量nを変えて相関値f(n)を求め、相関値f(n)が最も小さくなるとき(相関が最も高くなるとき)のシフト量nから被写体の距離を求めることができる。尚、被写体距離が無限遠のときに、シフト量n=0で相関が最も高くなり、被写体距離が至近端のときに、シフト量n=MAXで相関が最も高くなるように被写体像がRセンサ94及びLセンサ96に結像するようになっている。また、相関を求める演算式は、上式(1)に限らず、他の演算式を用いることができる。その場合において、相関が高いほど相関値が大きくなる場合があり、このときには、以下の説明における相関値についての大小関係を反転してその演算式において本実施の形態を適用する。例えば、上式(1)により算出した相関値の極小値は、極大値となり、また、上式(1)により算出した相関値について小さい又は大きいなどの文言は、大きい又は小さいなどの文言に反転して適用することができる。
【0027】
次に、ステップS14において、図6に示すように、CPU60はステップS12において求めた相関値の中から極小値fminを検出する。極小値fminの検出においては、f(n−1)≧f(n)<f(n+1)の判断を実施する。
【0028】
次に、ステップS16では、ステップS14で検出された極小値fminを補間するための相関値補間量Δfを演算する。この相関値補間量Δfの演算は、検出された極小値fminに対して周辺の相関値f(n)から更に精度の高い極小値(補間極小値)f`minを算出するための演算である。
【0029】
CPU60は、この相関値補間量Δfの演算処理において次のような処理を行う。図7及び図8(a)に示すように採用センサにおいて極小値fminが得られたシフト量nminに対して、−1のシフト量nmin−1の相関値f(nmin−1)と+1のシフト量nmin+1の相関値f(nmin+1)とが、次式、
f(nmin−1)>f(nmin+1) …(2)
の関係を満たしたとする。この場合、CPU60は、シフト量nmin及びシフト量nmin−1の相関値f(nmin)及びf(nmin−1)を通る直線L1と、シフト量nmin+1及びシフト量nmin+2の相関値f(nmin+1)及びf(nmin+2)を通る直線L2との交点を求める。そして、その交点を補間極小値f`minとする。この補間極小値f`minと極小値fminとの差が、相関値補間量Δfを与える。
【0030】
一方、図7及び図8(b)に示すように極小値fminが得られたシフト量nminに対して−1のシフト量nmin−1の相関値f(nmin−1)と+1のシフト量nmin+1の相関値f(nmin+1)とが、次式、
f(nmin−1)≦f(nmin+1) …(3)
の関係を満たしたとする。この場合、CPU60は、シフト量nmin−1及びシフト量nmin−2の相関値f(nmin−1)及びf(nmin−2)を通る直線L1と、シフト量nminとシフト量nmin+1の相関値f(nmin)及びf(nmin+1)を通る直線L2との交点を求める。そして、その交点を補間極小値f`minとする。この補間極小値f`minと極小値fminとの差が、相関値補間量Δfを与える。
【0031】
なお、上記した補間の仕方はあくまで一例であり、他の公知の補間手法を用いてもよい。
【0032】
次に、ステップS16おいて、補間の異常の検出を行う。具体的には、
相関値補間量Δf > 基準値R1 ・・・(4)
で表される式(4)に基づいて、補間の異常を検出する。これは、所定の基準値R1よりも大きい相関値補間量Δfに基づいて極小値fminを補間しても、得られる補間極小値f’minは信頼性が低いため、このような補間極小値f’minを使用しないようにして誤測距を防止するためである。なお、上記した基準値R1は、所望の条件に従って所望の値に設定することができる。
【0033】
式(4)を満たす場合は、補間が異常と判断してステップS20に進み、補間極小値f’minを利用することなく、補間前の極小値fminを利用し、その中から最大の相関を与える最小極小値fmin *を検出する。ここで、極小値fminが単数しか検出されなかった場合はその極小値を、また極小値fminが複数検出された場合にあっては最小の極小値を最小極小値fmin *として検出する。
【0034】
一方、式(4)を満たさない場合は、補間が正常と判断してステップS22に進み、極小値fminを補間して得られた補間極小値f’minを利用し、その中から最大の相関を与える最小補間極小値f’min *を検出する。ここで、補間極小値f` minが単数しか検出されなかった場合はその極小値を、また補間極小値f` minが複数検出された場合にあっては最小の補間極小値を最小補間極小値f` min *として検出する。
【0035】
次に、ステップS24において、最高の相関を与える相関値が正常であるか否か判定する。具体的には、ステップS20において検出された最小極小値fmin *を与える相関値、あるいはステップS22において検出された最小補間極小値f` min *を与える相関値が、所定の基準値R2より大きいか否か判定する。これらの値が所定の基準値R2より大きい場合は、相関値が異常であると判定し、ステップS26に進んで測距不能とする。一方、所定の基準値R2より小さい場合は、相関値が正常であると判定し、ステップS28に進む。
【0036】
次に、ステップS28において、ステップS24で正常と判定された相関値を与えるときのシフト量を、最高の相関を与える最高相関シフト量として検出する。そして、ステップS30において、検出された最高相関シフト量を外気の気温等を勘案して距離に変換し、変換された距離を最終的な測距対象物との距離とする。
【0037】
以上詳述したように、本実施形態に係る測距装置では、最高の相関を与える相関値が所定の基準値R2より大きいか否かに基づいて測距不能とするか否かを判定するに際し、補間された極小値に基づいて判定を行うため、図9に示すように、従来ならば測距不能(エラー)と判定されるような場合であっても、測距不能とすることなく測距対象物までの距離が算出される。従って、必要以上に測距不能とするような測距不能の誤判断が抑制される。
【0038】
また、本実施形態に係る測距装置では、相関値補間量Δfが所定の基準値R1より大きい場合には相関値の補間を異常とし、相関値を補間することなく補間前の相関値に基づいて測距不能を判定している。従って、誤った相関値に基づいて測距不能が判定することが抑制され、測距不能の誤判断がより一層抑制される。
【0039】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。
【0040】
例えば、上記した実施形態では、本発明をいわゆる写真機と呼ばれるカメラに適用しているが、この他にもデジタルスチールカメラやビデオカメラ等にも適用することができる。また、カメラ以外にも車間距離測定装置などに適用することもできる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、測距異常の誤判断を抑制することが可能な測距装置及びこれを備えたカメラが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る測距装置を備えたカメラを正面側から見た斜視図である。
【図2】本実施形態に係る測距装置を備えたカメラを背面側から見た斜視図である。
【図3】パッシブ方式によるAFセンサの構成を示した図である。
【図4】Rセンサ及びLセンサのセンサ領域における分割エリアを示した図である。
【図5】距離を算出する処理のフロー図である。
【図6】相関値演算を説明するための図である。
【図7】相関値とシフト量との関係を示す図である。
【図8】相関値の補間を説明するための図である。
【図9】従来技術の問題を説明するための図である。
【符号の説明】
10…カメラ、34…シャッタボタン、60…CPU、72…ストロボ装置、74…AFセンサ、94…Rセンサ、96…Lセンサ、99…処理回路。
Claims (2)
- 複数の受光素子を含む一対のラインセンサに測距対象物からの光を結像させ、各受光素子から得られた信号に基づいて相関値演算用の一対のAFデータを生成するAFデータ生成手段と、
前記一対のラインセンサのうちの測距に使用する一対の採用センサ範囲から一対のAFデータを取得するAFデータ取得手段と、
前記一対の採用センサ範囲内において、相関値演算に使用する一対のAFデータを取得するための一対のウインドウ範囲を決定し、該一対のウインドウ範囲をシフトさせて、順次相関値を演算する相関値演算手段と、
最高の相関を与える相関値と所定の第1基準値とに基づいて、測距不能とするか否かを判定する測距不能判定手段と、
前記測距不能判定手段により測距不能と判定されなかった場合に、最高の相関を与える相関値が得られるときの前記ウインドウ範囲のシフト量を検出し、該シフト量に基づいて前記測距対象物の距離を算出する測距対象物距離算出手段と、を備えた測距装置であって、
前記相関値演算手段は、相関値を補間する補間手段を有し、
前記補間手段による相関値の補間の異常を検出する補間異常検出手段を備え、
前記補間異常検出手段は、補間前の極値となる相関値と補間により得られた極値となる相関値との差として与えられる相関値補間量を、所定の第2基準値と比較して異常を検出するものであり、
前記測距不能判定手段は、前記補間異常検出手段により相関値の補間の異常が検出されたとき、補間前の最高の相関を与える相関値と前記所定の第1基準値とを比較し、該相関値が該所定の第1基準値に対して相関が低い場合に、測距不能と判定する一方、前記補間異常検出手段により相関値の補間の異常が検出されなかったとき、前記補間手段により補間され最高の相関を与える相関値と前記所定の第1基準値とを比較し、該相関値が該所定の第1基準値に対して相関が低い場合に、測距不能と判定することを特徴とする測距装置。 - 請求項1に記載の測距装置を備えたことを特徴とするカメラ。
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