JP4156771B2 - 流体圧駆動機構及び流体圧ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として油圧を利用した流体圧駆動機構と、該流体圧駆動機構に使用する流体圧ポンプとに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、船舶等においてバルブやハッチ等の艤装部品を開閉駆動するために、油圧を利用した流体圧駆動機構が用いられており、開閉駆動用アクチュエータを構成する油圧モータに対してパイプラインを介して油圧ポンプから圧油を供給するように構成されている。この際、特に、艦船においては、戦闘等の非常時に備えるため、電動等による自動化を避け、駆動源を人力に依存することが求められており、従って、手動式の油圧ポンプを駆動源とするのが常である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、一般的に手動式の油圧ポンプは、艤装部品の迅速な開閉駆動を行うべく油圧モータを高回転可能とするためには、大容量の高圧ポンプを採用せざるを得ないが、この場合は当然のことながら、大きな駆動トルクが必要となり、オペレータに酷であり、依存できる人力にも限度がある。これとは反対に、小容量の低圧ポンプを採用すると、小さな駆動トルクで軽く操作できるが、油量が少なく油圧モータを高回転することが困難であるという問題がある。
【0004】
本発明者は、油圧ポンプで油圧モータを駆動することによりバルブやハッチ等の艤装部品を開閉するに際し、前述のような駆動トルクの大小に応じて広範囲に適用可能な油圧ポンプを提供するためには、複数のポンプを並設した複合ポンプを構成することが有利であり、油圧モータに対する負荷が比較的小さいときは、複数のポンプを同時に作動することにより油圧モータを高速回転せしめ迅速な開閉作業を行い、その後、油圧モータに対する負荷が増大したときは、複数ポンプのうち一方のポンプだけを作動せしめることにより軽い操作力で油圧モータを低速回転せしめ確実な開閉駆動力を与えることが有利であることを知見した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、正逆回転する単一の駆動軸により同期的に駆動せしめられる第一ポンプと第二ポンプとを備えた複合ポンプを構成し、作業の初期段階では、両ポンプから吐出される流体を合流せしめた状態で流体圧モータを駆動せしめた後、流体圧モータの負荷が増加した作業の終期段階では、一方のポンプから吐出される流体を流体圧モータに供給せずに還流せしめ、他方のポンプから吐出される流体のみにより流体圧モータを駆動せしめるように構成した流体圧駆動機構を提供するものである。
【0006】
また、本発明は、前述のような流体圧駆動機構に使用するための複合ポンプであって、コンパクトな構成とした流体圧ポンプを提供するものである。
【0007】
そこで、本発明の流体圧駆動機構が手段として構成したところは、手動により正逆回転される単一の駆動軸により同期的に駆動せしめられる第一ポンプと第二ポンプとを備えた複合ポンプと、第一ポンプの往路と第二ポンプの往路を合流せしめた合流往路と、第一ポンプの復路と第二ポンプの復路を合流せしめた合流復路と、前記合流往路と合流復路の間に配置されて駆動される流体圧モータとから成る構成であって、前記第二ポンプの往路と該第二ポンプの復路を相互に短絡せしめる還流路と、該還流路を開閉する流量切換用リリーフ弁と、流体圧が所定圧を越えたとき流量切換用リリーフ弁を開放せしめるリリーフ作動路を設け、前記複合ポンプの正転時に前記リリーフ弁が作動して還流路を開路したとき、第二ポンプから往路に吐出される流体を該第二ポンプの復路に還流させ、前記複合ポンプの逆転時に前記リリーフ弁が作動して還流路を開路したとき、第二ポンプから復路に吐出される流体を該第二ポンプの往路に還流させるように構成されており、前記リリーフ作動路は、逆止弁を介して、第一ポンプの往路又は合流往路に連絡される正転時作動路と、合流復路に連絡される逆転時作動路を構成して成る点にある。
【0008】
この際、合流往路と合流復路を相互に短絡せしめる駆動停止路を設け、合流往路の流体圧が所定圧を越えたとき駆動停止路を開路せしめる正転時停止リリーフ弁と合流復路の流体圧が所定圧を越えたとき駆動停止路を開路せしめる逆転時停止リリーフ弁とのうち少なくとも一方を設けることが好ましい。
【0009】
また、本発明の流体圧ポンプが手段として構成したところは、正逆回転する単一の駆動軸により同期的に駆動せしめられる第一ポンプと第二ポンプとを備えた複合ポンプであり、第一ポンプ及び第二ポンプを前記駆動軸を挟んで該駆動軸の周囲に対向配置した構成であって、前記第一ポンプ及び第二ポンプのそれぞれは、吐出口と吸引口を設けたシリンダと、該シリンダに進退自在に挿入されたピストンとを備え、シリンダの開口部から突出するピストンの駆動ヘッドを駆動軸の周囲に配置して成り、駆動軸の回転運動を第一ポンプ及び第二ポンプにおけるそれぞれの駆動ヘッドの進退運動に変換せしめる伝動手段を設けた点にある。
【0010】
この際、第一ポンプが流体吐出量を大とした高圧ポンプを構成し、第二ポンプが流体吐出量を小とした低圧ポンプを構成することが好ましい。
【0011】
更に、好ましい実施形態において、伝動手段は、駆動軸に直交する面に対して傾斜偏位したカム面を有する駆動ディスクにより構成されると共に、第一ポンプ及び第二ポンプのピストンをシリンダに圧縮スプリングを介して進退自在に挿入することにより駆動ヘッドを該駆動ディスクのカム面に弾接せしめて成り、駆動軸を回転したとき、駆動ディスクと第一ポンプ及び第二ポンプとの一方を固定し他方を回転せしめることにより、駆動ディスクのカム面を介してそれぞれの駆動ヘッドを進退移動せしめるように構成している。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。以下の説明は、艦船等の船舶におけるバルブやハッチ等の艤装部品を開閉駆動するための油圧駆動機構を例示し、開閉駆動用アクチュエータを構成する油圧モータに対してパイプラインを介して油圧ポンプから圧油を供給するシステムを示しているが、本発明は、油圧に限らず液圧等の流体圧を利用するものに広く利用できることが自明であるから、以下に説明する「油」の語は「流体」に、「油圧」の語は「流体圧」にそれぞれ置換可能なことを理解されたい。また、油圧ポンプを含む油圧駆動機構は、艤装部品の開閉駆動の他、例えば、油圧ジャッキ等のような手動操作による油圧駆動を目的とする技術分野においても広範囲に利用可能であることを諒解されたい。
【0013】
図1は、本発明に使用する油圧ポンプ1の実施形態を示しており、一端の開口部をリッド2により閉鎖されたハウジング3には単一の駆動軸4が正逆回転自在に軸架されている。即ち、駆動軸4は、尾端部をリッド2に軸支されると共に、先端部をハウジング3の前壁3aにベアリングを介して軸支され、駆動軸4の先端にグリップ5を備えた駆動レバー6を装着している。尚、ハウジング3の内部空間は、適宜、オイルシール等により密閉されている。
【0014】
ハウジング3の内部には、第一ポンプ7と第二ポンプ8が内装され、それぞれ駆動軸4を挟んで該駆動軸の周囲に対向配置されている。第一ポンプ7及び第二ポンプ8のそれぞれは、軸方向に離間して吐出口9a、10aと吸引口9b、10bを開設したシリンダ9、10と、該シリンダに進退自在に挿入されたピストン11、12とを備えている。シリンダ9、10の開口部は、ハウジング3の前壁3aに対向して開口されており、該開口部から突出するピストン11、12の駆動ヘッド11a、12aを駆動軸4の周囲に配置している。
【0015】
ピストン11、12は、シリンダ9、10に対向して開口する有底の筒状に形成され、該底部から前記駆動ヘッド11a、12aを厚肉状に突出形成した構成とされ、該ピストン11、12の底部内面に設けた座部材とシリンダ9、10の底部との間にコイルスプリング等の圧縮スプリング13、14を介装し、常時、駆動ヘッド11a、12aをシリンダ開口から突出せしめる方向に弾発付勢している。
【0016】
駆動レバー6により駆動軸4を回転したとき、該駆動軸4の回転運動を第一ポンプ7及び第二ポンプ8におけるそれぞれの駆動ヘッド11a、12aの進退運動に変換せしめる伝動手段15が設けられている。この伝動手段15は、駆動軸4に直交する面に対して傾斜偏位したカム面を有する駆動ディスク16により構成され、該駆動ディスク16を駆動軸4の回りで前壁3aの近傍に配置することにより、第一ポンプ7及び第二ポンプ8の駆動ヘッド11a、12aを駆動ディスク16のカム面に弾接せしめている。
【0017】
図示実施形態において、駆動ディスク16は、ハウジング3に支持台17を介して固定された傾斜固定板16aと、該傾斜固定板16aにボール16bを介して回転自在に重ね合わせられたカム板16cとから構成され、駆動軸4を回転したとき第一ポンプ7及び第二ポンプ8が該駆動軸4と一体的に回転されるように構成している。即ち、図1(A)においては、上側に位置した第一ポンプ7が駆動ヘッド11aをカム板16cの上側に弾接せしめた復動状態(圧油吸引状態)にあり、下側に位置した第二ポンプ8が駆動ヘッド12aをカム板16cの下側に弾接せしめた往動状態(圧油吐出状態)にあるが、この状態から駆動軸4を180度だけ半回転すると、第一ポンプ7と第二ポンプ8の上下位置関係が入れ替わり、今度は、第二ポンプ8が往動状態(圧油吸引状態)にシフトすると共に、第一ポンプ7が復動状態(圧油吐出状態)にシフトする。従って、駆動軸4を連続的に回転することにより、第一ポンプ7及び第二ポンプ8の駆動ヘッド11a、12aをカム板16cに弾接せしめた状態で傾斜固定板16aに沿って回転するので、第一ポンプ7と第二ポンプ8を同期的に駆動可能である。
【0018】
然しながら、第一ポンプ7及び第二ポンプ8を同期的に駆動可能とするためには、図例の構成とは反対に、第一ポンプ7及び第二ポンプ8を固定せしめた構成とし、これに対し、駆動軸4と共に駆動ディスク16を一体的に回転せしめる構成としても良い。例えば、第一ポンプ7及び第二ポンプ8をハウジング3に固定すると共に、駆動レバー6により回転される駆動軸4に駆動ディスク16を一体的に軸支する構成としても良く、要するに、駆動軸4を回転したとき、駆動ディスク16と第一ポンプ7及び第二ポンプ8との一方を固定し他方を回転せしめることにより、駆動ディスク16の傾斜したカム面を介してそれぞれの駆動ヘッド11a、12aを進退移動せしめるように構成すれば良い。
【0019】
そこで、駆動軸4を連続的に正転することにより、第一ポンプ7及び第二ポンプ8は、それぞれ、ピストン11、12の往動時に吐出口9a、10aから圧油を吐出し、ピストン11、12の復動時に吸引口9b、10bから圧油を吸引し、第一ポンプ7と第二ポンプ8を同期的に駆動する複合ポンプを構成する。この際、第一ポンプ7と第二ポンプ8は、相互に圧油の吐出量を同じくするように構成しても良いが、例えば、第一ポンプ7のシリンダ9の内径を大きく形成し、第二ポンプ8のシリンダ10の内径を小さく形成する等、相互に吐出量を異ならしめることにより、第一ポンプ7により高圧ポンプを構成せしめ、第二ポンプ8により低圧ポンプを構成せしめることができる。
【0020】
図2ないし図8は、上記の油圧ポンプ1を利用した油圧駆動機構の実施形態を示しており、油圧ポンプ1と油圧モータ21との間の油路を示している。尚、図示省略しているが、油圧ポンプ1を構成する第一ポンプ7及び第二ポンプ8は、駆動レバー6を正転したときそれぞれ第一ポート7a、8aから圧油を吐出し第二ポート7b、8bから圧油を吸引するが(図2ないし図4)、駆動レバー6を逆転したときは、これと反対に、それぞれ第二ポート7b、8bから圧油を吐出し第一ポート7a、8aから圧油を吸引する(図6ないし図8)ように構成されている。
【0021】
第一ポンプ7は、第一ポート7aを往路22に連絡され、第二ポート7bを復路23に連絡されており、往路22と復路23の双方を同時に切換自在とした切換バルブ24vを設けている。
【0022】
第二ポンプ8は、第一ポート8aを往路25に連絡され、第二ポート8bを復路26に連絡されており、往路25と復路26の双方を同時に切換自在とした切換バルブ27vを設けている。
【0023】
第一ポンプ7からの往路22と第二ポンプ8からの往路25は、合流点27において合流された後、油圧モータ21の第一ポート21aに至る合流往路28を構成する。
【0024】
第一ポンプ7からの復路23と第二ポンプ8からの復路26は、合流点29において合流された後、油圧モータ21の第二ポート21bに至る合流復路30を構成する。
【0025】
第二ポンプ8から前記合流点27に至るまでの往路25と復路26は、相互に還流路31により短絡せしめられており、該還流路31を開閉する流量切換用リリーフ弁32を設けている。この流量切換用リリーフ弁32は、常時は還流路31を閉路するが、リリーフ作動路33の油圧が所定圧を越えたときに還流路31を開路する構成とされており、該リリーフ作動路33は、シャトル弁を構成する逆止弁34に連絡され、該逆止弁34から、正転時作動路35を介して前記往路側の合流点27に連絡されると共に、逆転時作動路36を介して前記合流復路30に連絡されている。尚、正転時作動路35は、前記合流点27に連絡せしめる構成の他、第一ポンプ7の往路22又は合流往路28に連絡せしめても良い。
【0026】
合流往路28と合流復路30は、相互に駆動停止路37により短絡せしめられており、該駆動停止路37を構成する一対の並列路37a、37bをそれぞれ開閉する正転時停止リリーフ弁38と逆転時停止リリーフ弁39とを設けている。尚、前記駆動停止路37にはシャトル弁を構成する逆止弁を介して圧力計40が設けられている。また、駆動停止路37と油圧モータ21の間に位置する合流往路28には油圧モータ21の駆動結果を示す開度指示メータ41が設けられている。尚、合流往路28と合流復路30は、バイパス弁42を介してドレン路43に連絡されている。
【0027】
以上の構成に基づく油圧駆動機構の作用を以下に説明する。
【0028】
(正転時における初期駆動状態)
駆動軸4を正転せしめることにより油圧ポンプ1を正方向に駆動すると、図2に示すように、第一ポンプ7及び第二ポンプ8は、それぞれ、第一ポート7a、8aから圧油を吐出し、第二ポート7b、8bから圧油を吸引する。それぞれの切換バルブ24v、27vは、正転位置に切換えられており、それぞれ往路22、25を逆止弁を介して圧油供給可能に開路し、復路23、26を開路している。そこで、往路22、25に送られた圧油は、合流点27で合流し、合流往路28を経て油圧モータ21に供給され、該モータを高回転で駆動する。油圧モータ21を駆動した後の圧油は、合流復路30に送られ、合流点29で分岐し、それぞれの復路23、26を経て第一ポンプ7及び第二ポンプ8に戻る。従って、油圧モータ21は、第一ポンプ7及び第二ポンプ8から成る複合ポンプにより高回転で駆動され、ハッチやバルブ等の艤装部品を迅速に開放せしめる。
【0029】
(正転時における終期駆動状態)
ハッチやバルブ等の艤装部品が開放され、完全開放に近くなると、油圧モータ21に対する負荷が増加する。この状態になると、図3に示すように、合流往路28に向けて送られる圧油の一部が正転時作動路35に進入し、リリーフ作動路33の圧力を増加するので、流量切換用リリーフ弁32が作動して還流路31を開路する。このため、第二ポンプ8から往路25に向けて送られる圧油は、切換バルブ27に至る前に、還流路31によりバイパスされ、復路26に還流せしめられ、第二ポンプ8に戻る。上述のように、第二ポンプ8により低圧ポンプを構成すると共に第一ポンプ7により高圧ポンプを構成しておけば、合流往路28における負荷が増加したとき、第一ポンプ7からの圧油を好適にリリーフ作動路33に導くので、流量切換用リリーフ弁32の作動感度を高めることができる。従って、油圧モータ21は、第一ポンプ7から供給される圧油のみにより低回転で駆動されるが、駆動レバー6を軽い力で操作できるので、ハッチやバルブ等の艤装部品を完全開放位置まで確実に開放せしめる。
【0030】
(正転時における駆動終了状態)
ハッチやバルブ等の艤装部品の完全開放を終えると、油圧モータ21はそれ以上回転し得ず負荷を更に増加する。この状態において、前述の終期駆動状態と同様に、還流路31が開路されているので、第二ポンプ8を駆動力の発生に参加せしめていないが、第一ポンプ7は、圧油を合流往路28に送り続けている。そこで、合流往路28から駆動停止路37に進入した圧油により正転時停止リリーフ弁38が作動され、駆動停止路37の並列路37aを開路する。従って、第一ポンプ7から合流往路28に送られた圧油は、油圧モータ21に至る前に合流復路30に還流せしめられ、復路23を経て第一ポンプ7に戻る。
【0031】
(停止状態)
ポンプを駆動せず停止せしめた状態では、図5に示すように、それぞれの切換バルブ24v、27vをロック位置に切換える。この状態で、第一ポンプ7及び第二ポンプ8からの往路22、25並びに復路23、26は、何れも逆止弁により圧油がポンプに戻ることを阻止されている。従って、油圧モータ21は、回転不能にロックされる。
【0032】
(逆転時における初期駆動状態)
上記とは反対に、油圧モータ21を逆転させる場合は、駆動軸4を逆転せしめることにより油圧ポンプ1を逆転向に駆動すれば良い。逆転時の作用は、油路における圧油の供給方向が上述した正転時の場合と逆になる。逆転時の初期駆動状態は、図6に示すように、第一ポンプ7及び第二ポンプ8の第二ポート7b、8bから圧油が吐出される。それぞれの切換バルブ24v、27vは、逆転位置に切換えられており、それぞれ往路22、25を開路し、復路23、26を逆止弁を介して圧油供給可能に開路している。復路23、26に送られた圧油は、合流点29で合流し、合流復路38を経て油圧モータ21に供給され、該モータを高回転で駆動する。油圧モータ21を駆動した後の圧油は、合流往路28に送られ、合流点27で分岐し、それぞれの往路22、25を経て第一ポンプ7及び第二ポンプ8に戻る。正転時の場合と同様に、油圧モータ21は、第一ポンプ7及び第二ポンプ8から成る複合ポンプにより高回転で駆動され、ハッチやバルブ等の艤装部品を迅速に閉鎖せしめる。
【0033】
(逆転時における終期駆動状態)
艤装部品が完全閉鎖に近くなると、油圧モータ21に対する負荷が増加する。このとき、図7に示すように、合流復路30の圧油の一部が逆転時作動路36に進入し、リリーフ作動路33の圧力を増加せしめ、流量切換用リリーフ弁32を作動し、還流路31を開路する。これにより、第二ポンプ8から復路26に供給される圧油は、還流路31によりバイパスされ、往路25に還流せしめられ、第二ポンプ8に戻る。従って、油圧モータ21は、第一ポンプ7から復路23及び合流復路30を経て供給される圧油のみにより駆動される。
【0034】
(逆転時における駆動終了状態)
艤装部品の完全閉鎖を終えると、油圧モータ21の負荷が更に増加する。そこで、図8に示すように、合流復路30から駆動停止路37に進入した圧油により逆転時停止リリーフ弁39が作動され、駆動停止路37の並列路37bを開路することにより、合流復路30に送られた圧油を油圧モータ21に至る前に合流往路28に還流せしめる。
【0035】
本発明の油圧駆動機構によれば、手動により正逆回転される単一の駆動軸4により同期的に駆動せしめられる第一ポンプ7と第二ポンプ8とを備えた複合ポンプを構成し、油圧モータ21に対する負荷が比較的小さいときは、同時に駆動される両ポンプ7、8から吐出される流体を合流せしめた状態で油圧モータ21を駆動せしめる構成であるから、油圧モータ21を高回転せしめることにより迅速な作業を行うことができる。
そこで、本発明によれば、第二ポンプ8の往路25と該第二ポンプ8の復路26を相互に短絡せしめる還流路31と、該還流路31を開閉する流量切換用リリーフ弁32と、流体圧が所定圧を越えたとき流量切換用リリーフ弁32を開放せしめるリリーフ作動路33を設けており、油圧モータ21に対する負荷が大きいときは、正転時においては、第二ポンプ8から往路25に吐出される流体を該第二ポンプ8の復路26に還流させ、逆転時においては、第二ポンプ8から復路26に吐出される流体を該第二ポンプ8の往路25に還流させることにより、第二ポンプ8の往復路25、26の内部で循環させる構成としているので、第一ポンプ7から吐出される圧油のみにより油圧モータ21を駆動せしめ、軽い操作力で確実な作業を可能にするという効果がある
そして、前記リリーフ作動路33は、逆止弁34を介して、第一ポンプ7の往路22又は合流往路28に連絡される正転時作動路35と、合流復路30に連絡される逆転時作動路36を構成しているので、ポンプの正転時と逆転時の何れにおいても、油圧モータ21の負荷に応じた流量切換用リリーフ弁32の開閉を可能とし、その開閉により、第二ポンプ8から吐出される流体を前述のような循環状態と、油圧モータ21に対する圧送状態とに切り換えることが可能となる
【0036】
そして、本発明の油圧ポンプによれば、前述のような複合ポンプをコンパクトに構成することができ、省スペースに大きく貢献すると共に、大負荷用の油圧モータから小負荷用の油圧モータの広範囲に利用できるので、汎用性に優れるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧ポンプの1実施形態を示しており、(A)は縦断面図、(B)はリッド側から見た外観概略図である。
【図2】本発明の油圧駆動機構の1実施形態における正転時の初期駆動状態を示す油圧回路図である。
【図3】同実施形態における正転時の終期駆動状態を示す油圧回路図である。
【図4】同実施形態における正転時の駆動終了状態を示す油圧回路図である。
【図5】同実施形態における停止状態を示す油圧回路図である。
【図6】同実施形態における逆転時の初期駆動状態を示す油圧回路図である。
【図7】同実施形態における逆転時の終期駆動状態を示す油圧回路図である。
【図8】同実施形態における逆転時の駆動終了状態を示す油圧回路図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ
4 駆動軸
6 駆動レバー
7 第一ポンプ(高圧ポンプ)
8 第二ポンプ(低圧ポンプ)
7a、8a 第一ポート
7b、8b 第二ポート
9、10 シリンダ
9a、10a 吐出口
9b、10b 吸引口
11、12 ピストン
11a、12a 駆動ヘッド
13、14 圧縮スプリング
15 伝動手段
16 駆動ディスク
16c カム板
21 油圧モータ
22、25 往路
23、26 復路
24v、27v 切換バルブ
28 合流往路
30 合流復路
31 還流路
32 流量切換用リリーフ弁
33 リリーフ作動路
35 正転時作動路
36 逆転時作動路
37 駆動停止路
38 正転時停止リリーフ弁
39 逆転時停止リリーフ弁

Claims (5)

  1. 手動により正逆回転される単一の駆動軸(4)により同期的に駆動せしめられる第一ポンプ(7)と第二ポンプ(8)とを備えた複合ポンプと、第一ポンプ(7)の往路(22)と第二ポンプ(8)の往路(25)を合流せしめた合流往路(28)と、第一ポンプ(7)の復路(23)と第二ポンプ(8)の復路(26)を合流せしめた合流復路(30)と、前記合流往路(28)と合流復路(30)の間に配置されて駆動される流体圧モータ(21)とから成る構成であって、
    前記第二ポンプ(8)の往路(25)と該第二ポンプ(8)の復路(26)を相互に短絡せしめる還流路(31)と、該還流路(31)を開閉する流量切換用リリーフ弁(32)と、流体圧が所定圧を越えたとき流量切換用リリーフ弁(32)を開放せしめるリリーフ作動路(33)を設け、前記複合ポンプの正転時に前記リリーフ弁 (32) が作動して還流路 (31) を開路したとき、第二ポンプ (8) から往路 (25) に吐出される流体を該第二ポンプ (8) の復路 (26) に還流させ、前記複合ポンプの逆転時に前記リリーフ弁 (32) が作動して還流路 (31) を開路したとき、第二ポンプ (8) から復路 (26) に吐出される流体を該第二ポンプ (8) の往路 (25) に還流させるように構成されており
    前記リリーフ作動路 (33) は、逆止弁 (34) を介して、第一ポンプ (7) の往路 (22) 又は合流往路 (28) に連絡される正転時作動路 (35) と、合流復路 (30) に連絡される逆転時作動路 (36) を構成して成ることを特徴とする流体圧駆動機構。
  2. 合流往路(28)と合流復路(30)を相互に短絡せしめる駆動停止路(37)を設け、合流往路(28)の流体圧が所定圧を越えたとき駆動停止路(37)を開路せしめる正転時停止リリーフ弁(38)と合流復路(30)の流体圧が所定圧を越えたとき駆動停止路(37)を開路せしめる逆転時停止リリーフ弁(39)とのうち少なくとも一方を設けて成ることを特徴とする請求項1に記載の流体圧駆動機構。
  3. 正逆回転する単一の駆動軸(4)により同期的に駆動せしめられる第一ポンプ(7)と第二ポンプ(8)とを備えた複合ポンプであり、第一ポンプ(7)及び第二ポンプ(8)を前記駆動軸(4)を挟んで該駆動軸の周囲に対向配置した構成であって、前記第一ポンプ(7)及び第二ポンプ(8)のそれぞれは、吐出口(9a)(10a)と吸引口(9b)(10b)を設けたシリンダ(9)(10)と、該シリンダに進退自在に挿入されたピストン(11)(12)とを備え、シリンダの開口部から突出するピストンの駆動ヘッド(11a)(12a)を駆動軸(4)の周囲に配置して成り、駆動軸(4)の回転運動を第一ポンプ(7)及び第二ポンプ(8)におけるそれぞれの駆動ヘッド(11a)(12a)の進退運動に変換せしめる伝動手段(15)を設けて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の流体圧駆動機構における流体圧ポンプ。
  4. 第一ポンプ(7)が流体吐出量を大とした高圧ポンプを構成し、第二ポンプ(8)が流体吐出量を小とした低圧ポンプを構成して成ることを特徴とする請求項4に記載の流体圧ポンプ。
  5. 伝動手段(15)が、駆動軸(4)に直交する面に対して傾斜偏位したカム面を有する駆動ディスク(16)により構成されると共に、第一ポンプ(7)及び第二ポンプ(8)のピストン(11)(12)をシリンダ(9)(10)に圧縮スプリング(13)(14)を介して進退自在に挿入することにより駆動ヘッド(11a)(12a)を駆動ディスク(16)のカム面に弾接せしめて成り、駆動軸(4)を回転したとき、駆動ディスク(16)と第一ポンプ(7)及び第二ポンプ(8)との一方を固定し他方を回転せしめることにより、駆動ディスク(16)のカム面を介してそれぞれの駆動ヘッド(11a)(12a)を進退移動せしめるように構成して成ることを特徴とする請求項3又は4に記載の流体圧ポンプ。
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