JP4156766B2 - 石油燃焼器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体燃料を気化させ、気化した燃料と燃焼用一次空気との混合ガスをバーナへ導いて燃焼させ、気化部の外壁に設けたフィンによりバーナの燃焼熱の一部を回収して気化部への加熱を補助する石油燃焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、給湯器や温水式暖房器には、灯油を気化して燃料に用いる石油燃焼器が知られている。その一例として特許2718301に知られている石油燃焼器を図9〜図11を用いて説明する。
この石油燃焼器は、灯油を気化させ空気と混合させる気化室4と、混合ガスを気化室4から下方後部(図中、左側)へ導く混合通路9と、混合通路9の上部に設けられ混合ガスを燃焼させるバーナ2とを備える。
【0003】
バーナ2は、図10に示されるように、混合ガスを噴出する炎口11と、燃焼用二次空気を供給する二次空気通路12とが交互に並設される。
気化室4は、図9に示されるように、その正面壁7の上部に流入口13が開口される。流入口13には、気化室4の背面で下方ほど前方へ傾斜した傾斜気化壁6へ灯油を噴出するノズル14が設けられる。また、傾斜気化壁6は、ヒータ10を内蔵すると共に、バーナ2の燃焼熱の一部を回収するフィン15を二次空気通路12の上方に備える。また、流入口13の上流には、気化室4へ空気を送り込むファン(図示せず)が設けられ送風路3が接続されている。
【0004】
このように構成された石油燃焼器では、ノズル14から噴出された灯油がヒータ10により加熱された傾斜気化壁6に衝突して流下しながら気化し、流入口13から導入された空気と混合した後、混合ガスを混合通路9を通過してバーナ2で燃焼される。
燃焼中、燃焼ガスの熱の一部をフィン15により回収し、傾斜気化壁6を加熱して気化能力の向上を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フィン15が二次空気通路12の上方に間隔をあけて配置されるため、各バーナ2の下方から供給される二次空気は、図11に示すように、フィン15の下端水平面に到達した後、フィン15の左右に分流して火炎上部をつぶしながら上昇していた。このように二次空気が火炎周囲をスムーズに上昇することができないため、火炎は、その上部の形状が乱れると共に、酸素不足となり、図9に示すように、フィン15の後方へ延びて火炎全体の形状も乱れてしまい、異常燃焼を起こし易い燃焼状態であった。
また、灯油には炭化水素が多く含まれるので、酸化時に中間生成物(未燃炭化水素)が作られ強い悪臭を発生したり、ススが発生することもあった。
【0006】
しかも、フィン15の下部が、バーナ2の燃焼熱を回収する際に、冷たい二次空気により冷却されてしまうため、火炎も冷却されて燃焼性能が悪化し、フィン15が良好に加熱されず、気化不良を起こし易いという問題を抱えていた。
そこで、本発明の石油燃焼器は上記課題を解決し、燃焼性能を向上すると共に、液体燃料の気化効率を向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1記載の石油燃焼器は、
液体燃料を気化させ、気化した燃料と燃焼用一次空気との混合ガスをバーナへ導く気化部と、
上記混合ガスを噴出して燃焼する複数のバーナを所定間隔をあけて配列すると共に、該各バーナの間から燃焼用二次空気が供給されるようにした燃焼部と
を備え、
上記気化部の外壁にフィンを設けて上記バーナの燃焼熱の一部を回収することにより上記気化部への加熱を補助する石油燃焼器において、
上記フィンを、上記バーナ間から供給される上記二次空気の通路上に沿って設けると共に、該フィンの二次空気上流側をその先端ほど断面が細くなるように形成したことを要旨とする。
【0008】
また、請求項2記載の石油燃焼器は、請求項1記載の石油燃焼器において、
上記フィンの断面を流線形に形成し、該フィンの二次空気上流側および下流側をその先端ほど断面が細くなるようにしたことを要旨とする。
【0009】
また、請求項3記載の石油燃焼器は、請求項1または2記載の石油燃焼器において、
上記フィンを上記バーナ間の二次空気通路内にまで延ばしたことを要旨とする。
【0010】
上記構成を有する本発明の請求項1の石油燃焼器によれば、液体燃料が気化部で気化し燃焼用一次空気と混合してバーナへ導かれて燃焼し、熱交換器などの加熱対象物を加熱する。このバーナの燃焼熱の一部は、フィンにより回収され、気化部に伝達されて液体燃料を加熱し気化させる。
フィンをバーナ間から供給される燃焼用二次空気の通路上に沿って設けると共に、フィンの二次空気上流側をその先端ほど断面が細くなるように形成するため、二次空気は、フィンの側面に沿ってスムーズに流れる。この際、二次空気は火炎に接触して良好に酸素を供給し、また、火炎の形状を乱さないで済むため、燃焼性能が良好になる。
この結果、火炎がフィン近傍に形成され、フィンは良好に受熱して気化部に伝熱し、液体燃料の気化効率を向上させる。
【0011】
上記構成を有する本発明の請求項2の石油燃焼器によれば、フィンの二次空気上流側および下流側をその先端ほど断面が細くなるように形成するため、下流側のフィン間隔が広くなり、二次空気はフィン側面を良好に流れる。
この結果、二次空気の流れにより火炎が乱されないだけでなく、火炎の先端に酸素が十分に供給されて燃焼性能が良好になり、気化効率が向上する。
【0012】
上記構成を有する本発明の請求項3の石油燃焼器によれば、フィンをバーナ間の二次空気通路内にまで延ばして設けたため、二次空気がフィン上流部に到達して若干乱流状態になっても、二次空気通路内で整流され、火炎近傍ではスムーズに流れる。このため、火炎が乱されることなく、燃焼性能が向上し、気化を促進する。
また、二次空気通路を通る二次空気は、フィン上流部に接触して予熱されるため、火炎を冷却しなくて済み、燃焼性能が良くなり、フィン下流部が高温となって気化壁へ良好に熱伝達されて気化効率が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の石油燃焼器を備えた給湯器の好適な実施形態について図1〜図3を用いて説明する。
石油気化燃焼式給湯器20(以下単に給湯器20と呼ぶ)は、灯油を気化させる気化部30と、気化した灯油と空気との混合ガスを燃焼する燃焼部25と、燃焼部25の燃焼熱により通水を加熱する図示しない熱交換器と、モータ41により駆動され気化部30および燃焼部25へ空気を強制的に送り込むファン40とを備える。
【0014】
気化部30は、灯油を加熱して気化させる気化室31と、気化室31の真下に連通して設けられる分配室38とからなる。
気化室31は、左右側壁34,天井壁45,後面(図1中、右側)となる衝突壁46が一体となったアルミダイキャスト製で、その正面開口を正面壁32により蓋をすると共に、衝突壁46の後部に平板状のセラミックスヒータ56を挟んで背壁48を設けて構成される。この正面壁32上部には、流入口33が開口される。
衝突壁46は、正面壁32と対向し、下方ほど前方に位置するように緩やかな円筒内面状に湾曲すると共に、平坦な天井壁45と滑らかに接続するように形成される。つまり、衝突壁46と天井壁45との間のコーナー62は丸く形成されている。同様に、衝突壁46と左右側壁34との間のコーナー61も、また天井壁45と左右側壁34との間のコーナー60も丸く形成される。湾曲した衝突壁46の下端は水平にカットされ、先端がとがって形成される。
【0015】
また、気化室31内の上中央部には、側断面が上に開口した半円形状で幅が気化室31の幅の半分程度となる還流板35が設けられ、還流板35の前部上端は、流入口33の下端より若干低い位置で正面壁32に当接し、一方、背部上端は、衝突壁46の上中央部に当接して設けられる。従って、気化室31の上中央部の側断面は、図5に示されるように、衝突壁46と還流板35とにより円弧形状になる。この還流板35には、衝突壁46との当接部中央に、灯油通過孔となる開口35aが形成される。
一方、左右側壁34と還流板35との間には、図2に示されるように、混合ガス通気口36が形成される。
【0016】
気化室31の流入口33に、液状の灯油を噴出する一つのノズル52を衝突壁46の上部に対向するように設ける。このノズル52先端には、衝突壁46に向けて灯油を噴出するための噴出口53が左右に一つずつ開口される。尚、ノズル52は、図示しない燃料供給源と連通する供給管54と接続される。
【0017】
気化室31の背壁48には、外側奥行方向に延びる複数の熱回収用のフィン58が幅方向に並設される。このフィン58は、気化室31の天井壁45から気化室31の底部近傍まで上下方向に延設される。フィン58の正面から見た断面は、図6に示されるように、下端が上端よりも細い逆三角形状である。
気化室31の前方には、流入口33とファン40とに連通する送風通路42が設けられる。
【0018】
燃焼部25は、気化部30の後方に設けられ、複数のバーナを組込んだバーナ組立22と、バーナ組立22の上部で燃焼空間を形成する燃焼室39とから形成される。バーナ組立22は、直方体の箱形状をした枠体37内の中央部に、複数のメインバーナ24を並設して設けられる。尚、図2は左のメインバーナ24の図示を一部省略し、図3は中央のメインバーナ24の図示を一部省略している。
【0019】
各メインバーナ24は、スリット状の炎口27が並列して開口され幅の狭い偏平状に形成されたブンゼンバーナで、枠体37内に左右方向に並べて配置される。
尚、右側のメインバーナ24近傍には点火電極50が設けられ、左側のメインバーナ24近傍にはフレームロッド51が設けられる。
上述した気化部30で気化した灯油をこのメインバーナ24に供給するため、気化室31の下方には分配室38が設けられる。この分配室38は、気化室31の底部から前方に延び左右に分岐するT字形状をしており、各メインバーナ24の燃料吸入口(図示略)と連通する。
各メインバーナ24の下方には、燃焼用二次空気を分配するバーナ底板28が設けられ、二次空気流入口29が開口される。
【0020】
気化室31の背壁48に設けられた各フィン58は、各メインバーナ24の間に配置され、メインバーナ24の炎口27面より下方まで延びる。メインバーナ24が配置される枠体37の内側には、メインバーナ24の外周にファン40からの空気を直接燃焼室39へ供給して燃焼室39の壁面を冷却する冷却用穴44が設けられる。但し、フィン58直下には、冷却用穴44が設けられていない。
【0021】
上述のように構成された給湯器20では、ファン40により送風通路42を通って供給される燃焼用一次空気は、流入口33から気化室31内に導入され、衝突壁46へ向かって流れる。
一方、供給管54から供給される灯油は、ノズル52から衝突壁46へ向けて噴出され、衝突壁46に当たった後、一緒に導入された一次空気により下方に押し流されるだけでなく、左右側壁34や天井壁45へも円滑に流れて、左右方向や上下方向へ広範囲に薄く拡散する。
中央に噴出された灯油は、図5に破線で示されるように、衝突壁46下部へ流下する際に還流板35の開口35aを通り抜ける。一方、還流板35の左右両側付近に噴出された灯油は、図4に破線で示されるように、単に衝突壁46に沿って流下しながら拡散する。以下、衝突壁46,左右側壁34,天井壁45を気化面47と呼ぶ。
ヒータ56によって加熱された気化面47上で拡散する灯油は、液膜が非常に薄くなり良好に気化して一次空気と混合する。
【0022】
この混合ガスの一部(気化室31中央)は、図5に実線で示されるように、湾曲した還流板35に沿って前方のノズル52の方へ戻るように還流し、還流板35,衝突壁46,天井壁45により円筒状に囲まれる気化室31上部で循環して気化室31を高温に維持して気化を促進する。
残りの混合ガス(気化室31左右側)は、図4に実線で示されるように、還流板35の左右外側の混合ガス通過口36を通り、気化面47に沿って下方の分配室38へ入り左右に分流し、分配室38の後方のメインバーナ24へ導かれる。この混合ガスは、点火電極50により点火され、右側のメインバーナ24から左側のメインバーナ24へ火移りし、フレームロッド51による火炎検知のもとに燃焼を継続する。この際、二次空気流入口29から二次空気が供給され、良好に燃焼する。
【0023】
メインバーナ24の燃焼熱により図示しない熱交換器を介して通水が加熱されると同時に、気化室31のフィン58および気化面47が加熱され、灯油は良好に気化し、ヒータ56をオフしてもフィン58により気化面47全体を均一に加熱できる。
尚、ファン40から冷却用穴44を通って燃焼室39へ供給される空気によって燃焼室39のケースの温度上昇が防止される。
【0024】
以上説明した給湯器20によれば、以下の作用効果が得られる。
1.各メインバーナ24間の二次空気流入口29を上方へ通り抜ける二次空気は、炎口27面へ供給される。その際に、気化室31近傍においては、二次空気がフィン58の下端に到達しても、その先端が逆三角形状であるため乱流状態になることがなく、フィン58側面に沿って良好に流れ、火炎の形状が乱れない。この結果、異常燃焼を防止でき、しかも、火炎のばたつきによる騒音も小さくなる。
2.二次空気は、炎口27より下方のフィン58下端で若干乱流状態になっても、フィン58がメインバーナ24間の二次空気通路内にまで延びているため、メインバーナ24間を通過中に整流され、火炎近傍ではフィン58下部の側面に沿ってスムーズに流れ、火炎を乱すことがなく、異常燃焼を防止できる
3.火炎は、スムーズに流れる二次空気と接触して良好に酸素が供給されるため、フィン58後方まで延びることなく形状が乱れずに済み、異常燃焼を防止できる。
【0025】
4.フィン58が二次空気通路内にまで延ばして設けられるため、二次空気は、メインバーナ24の間を通過する際にフィン58の下部により予熱され、火炎を冷却することがなく、燃焼性能を向上させる。この結果、フィン58は、良好に加熱されて灯油の気化を促進できる。
【0026】
5.フィン58は、逆三角形状をしているため、熱エネルギーの最も高い外炎部と接近し、良好に受熱して衝突壁46に伝熱し、液体燃料の気化効率を向上させる。しかも、この火炎は、高温のフィン58上部近傍に形成されるため、燃焼性能が良い。
【0027】
6.フィン58は、その下部が下方ほど薄いので、フィン58下部から衝突壁46への伝熱量が小さく、二次空気によってフィン58下部が冷却されても衝突壁46を殆ど冷却しなくて済み、気化効率を向上させることができる。
7.フィンが薄い平板である場合には、二次空気がフィンに邪魔されず良好に流れるものの、フィンは火炎から遠ざかってしまうため燃焼熱を良好に回収できないが、本実施形態のフィン58は、その上部が下部より太く形成されるため、火炎に接近して受熱効率を向上させる。
【0028】
7.気化室31の気化面47全体が湾曲しているため、未気化の灯油が、天井壁45と衝突壁46との間や、左右側壁34と衝突壁46との間に滞留することがなく、液膜が広がり薄くなって良好に気化する。
8.衝突壁46の灯油が衝突する部位が湾曲しているため、衝突壁46に衝突した灯油の跳ね返りが抑えられ、灯油は左右方向だけでなく上下方向にも良好に拡散し、衝突壁46上での液膜が非常に薄くなって、よく伝熱され良好に気化すると共に、気化面積をより有効に利用できるため、気化効率がより向上する。
【0029】
9.灯油と一次空気とを気化室31内に一緒に流すため、衝突した灯油は、一次空気により湾曲した気化面47に沿って押し流され、気化面47全体に拡散する。
この結果、気化面47上で灯油が溜まりにくく、灯油が薄膜化して気化性能が向上する。しかも、一次空気が灯油の表面に接しながら流れて物質移動伝熱により灯油を良好に気化すると共に、気化面積を有効に利用できるため、気化効率が高くなる。
10.還流板35により高温の混合ガスが気化室31内で循環するため、気化室31内を高温に維持して気化を促進する。
【0030】
11.灯油の噴出量が非常に多くて衝突壁46で跳ね返ったとしても、その灯油は、分配室38に未気化のまま落下するのではなく、還流板35上に落下し、循環する高温の混合ガスにより還流板35上でも拡散して良好に気化するため、気化性能が向上できる。また、還流板35も高温であるため気化を促進する。
12.逆に、灯油の噴出量が少なくて衝突壁46に到達する前に還流板35上に落下しても良好に気化し、8と同様の効果が得られる。
【0031】
13.還流板35に開口35aが形成されているため、中央に噴出された灯油は、還流板35上に溜まりにくく、開口35aを通り抜けて衝突壁46下部へ流下するため、衝突壁46全体を気化面として有効に利用でき、気化室31のコンパクト化を図ることができる。
【0032】
14.衝突壁46の下端がとがっているため、万が一、灯油が気化しきれずに衝突壁46の下端まで流下してくる場合においても、とがった下端では灯油の表面張力が小さくなるため、灯油の液膜が薄くなり、高温の混合ガスに接触して気化して気化効率が一層向上する。
15.平板状のヒータ56が衝突壁46全体に接して加熱するため、燃焼運転開始時の立ち上がりを早くできる。
【0033】
16.還流板35の左右外側に混合ガス通過口36が形成されるため、混合ガスが気化室31を通過する量を適正に保つことができ、還流板35に灯油通過孔となる開口35aを大きく形成する必要がなく、中央を流れる混合ガスは開口35aを通過せず、良好に気化室31上部で還流する。また、開口35aが適正な大きさで形成されるため、衝突壁46で跳ね返った灯油も、衝突壁46に到達する前に還流板35上に落下した灯油も、開口35aを通り抜けることはなく、気化室31底部へ落下せずに還流板35によって受け止められ、還流板35上で気化することができる。
【0034】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0035】
例えば、断面形状が逆三角形のフィン58の代わりに、図7に示すように、上底が下底より長い台形(逆向きの台形)状のフィン58aを備えてもよい。
この場合においても、従来例のような断面形状が長方形のフィン15よりも、二次空気がフィン58aとメインバーナ24との間を良好に流れることができ、外炎形状が乱されずに済み、燃焼性能が良好となる。
【0036】
また、図8に示すように、正面から見た断面の上下両端を細くして流線形状にしたフィン58bを備えてもよく、その場合には、中央から上方へ二次空気が通り抜ける時に通過抵抗が減少し、一般的に二次空気の流れにくい火炎の上端へ二次空気が円滑に供給され、火炎が割れにくくなり、外炎形状が乱されない。しかも、火炎に酸素が十分に供給されて燃焼性能が一層良好になる。
【0037】
また、フィン58は、その下端をメインバーナ24間にまで延設せずに、メインバーナ24の炎口27面より上方にのみ配設してもよい。
また、フィン58を気化室31の天井壁45まで延ばして配置する必要はなく、フィン58上端は火炎の上端と同じ高さにあれば十分である。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1記載の石油燃焼器によれば、フィンの二次空気上流側をその先端ほど断面が細くなるように形成するため、二次空気はフィンと火炎との間をスムーズに流れて燃焼性能を向上させることができる。
この結果、火炎がフィン近傍に形成されるため、フィンは良好に受熱して気化部に伝熱し、液体燃料の気化効率を向上させることができる。
【0039】
更に、本発明の請求項2の石油燃焼器によれば、フィンの二次空気上流側および下流側をその先端ほど断面が細くなるように形成するため、二次空気はフィン下流部も通過し易くなって火炎が乱されないだけでなく、火炎の先端に酸素が十分に供給されて燃焼性能が良好になり、フィンが良好に気化部に伝熱して液体燃料の気化効率を向上させることができる。
【0040】
更に、本発明の請求項3の石油燃焼器によれば、フィンをバーナ間の二次空気通路内にまで延ばして設けたため、二次空気が二次空気通路内で整流され、火炎を乱すことなく、燃焼性能を向上できる。
また、二次空気は、フィン上流部に接触して予熱されるため、火炎を冷却しなくて済み、燃焼性能を良くし、フィン下流部が高温となって気化壁へ良好に熱伝達されて気化効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態としての石油燃焼器を側面からみた断面図である。
【図2】一実施形態としての石油燃焼器を上面からみた断面図である。
【図3】一実施形態としての石油燃焼器を正面からみた断面図である。
【図4】一実施形態としての気化室を側面からみた断面図である。
【図5】一実施形態としての気化室を側面からみた断面図である。
【図6】一実施形態としてのフィンを正面からみた断面図である。
【図7】一実施形態としてのフィンを正面からみた断面図である。
【図8】一実施形態としてのフィンを正面からみた断面図である。
【図9】従来例の石油燃焼器の側面からみた断面図である。
【図10】従来例の石油燃焼器の上面からみた断面図である。
【図11】従来例の石油燃焼器の正面からみた断面図である。
【符号の説明】
22…バーナ組立、24…メインバーナ、25…燃焼部、27…炎口、30…気化部、31…気化室、32…正面壁、33…流入口、34…左右側壁、35…還流板、35a…開口、38…分配室、39…燃焼室、40…ファン、45…天井壁、46…衝突壁、47…気化面、48…背壁、52…ノズル、53…噴出口、56…ヒータ、58…フィン。

Claims (3)

  1. 液体燃料を気化させ、気化した燃料と燃焼用一次空気との混合ガスをバーナへ導く気化部と、
    上記混合ガスを噴出して燃焼する複数のバーナを所定間隔をあけて配列すると共に、該各バーナの間から燃焼用二次空気が供給されるようにした燃焼部と
    を備え、
    上記気化部の外壁にフィンを設けて上記バーナの燃焼熱の一部を回収することにより上記気化部への加熱を補助する石油燃焼器において、
    上記フィンを、上記バーナ間から供給される上記二次空気の通路上に沿って設けると共に、該フィンの二次空気上流側をその先端ほど断面が細くなるように形成したことを特徴とする石油燃焼器。
  2. 上記フィンの断面を流線形に形成し、該フィンの二次空気上流側および下流側をその先端ほど断面が細くなるようにしたことを特徴とする請求項1記載の石油燃焼器。
  3. 上記フィンを上記バーナ間の二次空気通路内にまで延ばしたことを特徴とする請求項1または2記載の石油燃焼器。
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