JP4156393B2 - ハンドホール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、上面開口が蓋体で閉塞されて、地中埋設ケーブル、地中埋設管等を中継接続する場合等に地中埋設して使用されるハンドホールに関するものである。なお、本明細書において、「ハンドホール」とは、その上面開口を閉塞する蓋体を含まない単体構造のものを言う。
【0002】
【従来の技術】
ハンドホールは、地中埋設ケーブル、地中埋設管等を中継接続する場合等に地中埋設して使用されるものであり、ハンドホールの外側からその側壁部に貫通孔を穿孔して、この貫通孔にコネクタ類を介して保護管を連結している。また、特許文献1に示されるように、例えば、ケーブルの種類が強電用の電力供給線と、弱電用の電話線の場合には、ハンドホール内において両線が絡み合ったりするのを防止すべく、ハンドホールの内部を仕切り板を介して仕切って配線することにより、上記不具合を防止している。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−285774号公報
【0004】
このため、箱状をしたハンドホールの内側には、起立姿勢を維持して仕切り板を取付可能とすべく、仕切り板取付け部が形成されている。この仕切り板取付け部は、ハンドホールの底面又は側壁部の内側(内周面)の一方又は双方に形成される。そして、ハンドホールの外側からその側壁部に貫通孔を穿孔する際に、ハンドホールの外部からは、内部の仕切り板取付け部の位置が分からないために、側壁部における仕切り板配置部、或いは電線の配線部を穿孔してしまい、仕切り板が取付けられなかったり、或いはハンドホール内において電線の配線を望み通りに行えないことがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ハンドホールの外側からその側壁部に貫通孔を穿孔する際に、ハンドホール内における仕切り板の配置位置、或いは仕切り板の配置位置と干渉しない穿孔位置を外部から目視可能にして、ハンドホール内における仕切り板の取付け、及び配線を支障なく行えるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、内部空間を仕切る仕切り板を取付けるための仕切り板取付部が内部に形成されたハンドホールであって、
ハンドホールの外側からその側壁部に貫通孔を穿孔する際に、前記仕切り板の配置位置との干渉を回避するための仕切り板配置位置表示部が、前記貫通孔が穿孔される側壁部自体の外側に高さ方向に沿って形成されていることを特徴としている。
【0007】
請求項1の発明によれば、ハンドホールの外側からその側壁部に貫通孔を穿孔する際には、前記貫通孔が穿孔される側壁部自体の外側に高さ方向に沿って形成されている仕切り板配置位置表示部によって、ハンドホールの内部に取付けられる仕切り板の配置位置が分かる。よって、仕切り板配置位置表示部を避けて側壁部に貫通孔を穿孔すれば、穿孔された貫通孔と仕切り板の配置位置とが干渉しなくなって、ハンドホール内における仕切り板の取付け、及び配線を支障なく行える。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記仕切り板配置位置表示部は、ハンドホールの補強を兼用したリブであることを特徴としている。
【0009】
請求項2の発明によれば、ハンドホールの補強に必要なリブを仕切り板配置位置表示部に兼用させることができ、リブの形成位置の選択のみによって、請求項1に記載の発明の上記作用効果を達成できる。また、リブはハンドホールの外側に突出しているため、穿孔位置の誤りによりリブの部分を穿孔しようとしても、突出したリブが穿孔の障害となるため、作業者は穿孔位置の誤りに気付き易いという独自の効果もある。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記ハンドホールは箱状であって、その側壁部の隣接する二面にそれぞれ一個及び二個の仕切り板配置位置表示部を有することを特徴としている。
【0011】
請求項3の発明によれば、ハンドホールの側壁部の隣接する二面には、それぞれ二個及び三個の貫通孔が穿孔可能となるので、一つのハンドホールに中継接続されるケーブルの種類によって、側壁部の隣接する二面のいずれかを選択可能となって、複数種類のケーブル配線に対して対応可能となる。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記仕切り板取付部は、前記仕切り板が複数の配置位置に配置可能となるように形成されて、前記仕切り板配置位置表示部は、当該複数の配置位置のうち少なくとも1つの特定の配置位置と前記側壁部の内外において同一位置となるように、前記側壁部の外側に形成されていることを特徴としている。
【0013】
請求項4の発明によれば、貫通孔の穿孔時において、側壁部自体の外側に形成された仕切り板配置位置表示部の位置を避けることにより、ハンドホールの内部空間に配置される仕切り板の配置位置と貫通孔とが干渉するのを確実に回避できる。
【0014】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記仕切り板取付部は、前記仕切り板が複数の配置位置に配置可能となるように形成されて、前記仕切り板配置位置表示部は、当該複数の配置位置の全てと前記側壁部の内外において同一位置となるように前記側壁部の外側面に複数形成されていることを特徴としている。
【0015】
また、請求項5の発明によれば、側壁部自体の外側に形成された仕切り板配置位置表示部は、ハンドホールの内部に形成された仕切り板の複数の配置位置と全て対応しているので、全ての仕切り板の配置位置をハンドホールの外部から認識できるため、全ての仕切り板の配置位置と貫通孔とが干渉するのを確実に回避できる。
【0016】
また、請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかの発明において、前記ハンドホールの底面に、前記仕切り板を係止させてズレ止めを行う係止部が形成されていることを特徴としている。
【0017】
請求項6の発明によれば、ハンドホール内に取付けられた仕切り板が傾くのを防止して、設定位置に垂直姿勢を保持して取付けることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明に係るハンドホールHと、この上面開口1を閉塞する蓋体Dと、ハンドホールHの内部を仕切る仕切り板S1 との分解斜視図であり、図2は、ハンドホールHの一部を破断した斜視図であり、図3は、ハンドホールHの平面図であり、図4は、ハンドホールHの底面中央部の部分拡大図であり、図5は、図4のX−X線断面図であり、図6は、ハンドホールHの上面開口を蓋体Dで覆った状態の部分斜視図であり、図7は、同様の状態の部分断面図である。
【0019】
図1において、ハンドホールHは、四角形の箱状を呈していて、その上面開口1(図7参照)は蓋体Dにより閉塞され、その内部空間2は、1ないし複数枚の仕切り板S1 により仕切られて複数室に分割可能となっている。また、ハンドホールHの上面開口を閉塞する蓋体Dは、ハンドホールHの上端面に載置状態でセットされる方形状の蓋受け体D1 と、この蓋受け体D1 の中心部の円形開口21を閉塞する円形の蓋体本体D2 とで構成される。
【0020】
箱状をしたハンドホールHは、図2及び図3に示されるように、熱可塑性合成樹脂で成形されていて、その側壁部3は、僅かに外側に傾斜して形成され、側壁部3の上端部の外側には、後述の水収容空間Vを形成する底板部4がフランジ状に水平に張り出した状態で全周に亘って形成され、該底板部4の外端部には、外壁板部5が全周に亘って形成されている。図7に示されるように、前記外壁板部5の上端5aは、側壁部3の上端3aよりも僅かに高くなっていると共に、その下端5bは、水収容空間Vを形成する底板部4よりも下方に位置している。換言すると、垂直配置される外壁板部5の高さ方向の中央よりも僅かに上方の部分の内側に前記底板部4が一体に形成されている。また、前記外壁板部5の下端部には、フランジ状をした浮上り防止板部6が外側に向けて全周に亘って一体に形成され、浮上り防止板部6と外壁板部5との間には、その各辺の中央部及び各コーナー部にそれぞれ三角形状をした補強リブ7が一体に設けられている。
【0021】
また、図2、図3及び図6に示されるように、側壁部3の各コーナー部は、面取り状に形成されていると共に、前記側壁部3の上端部の外側に底板部4を介して一体に形成された方形枠状の外壁板部5の各コーナー部は、外方に大きく膨出しており、これに対応して前記底板部4も外方に大きく膨出している。そして、外壁板部5の各膨出部5cに関しては、各膨出部5cの最も外側の部分のみが他の部分よりも僅かに高く形成されて、ハンドホールHに対する前記蓋受け体D1 の位置決めを行う位置決め部5dとなっている。このように、ハンドホールHの上端部の外側に形成される水収容空間Vは、側壁部3の上端部と、その外側に一体形成された底板部4と、その外端部に一体形成された外壁板部5とで形成され、ハンドホールHを地中埋設して使用する際に、水を一時的に収容する部分であって、前記底板部4には、水収容空間Vに一時的に収容した水を、これよりも下方の土中に排水するための多数の排水孔8(図3及び図7参照)が周方向に沿って所定間隔をおいて設けられている。また、外壁板部5の各膨出部5cの部分の底板部4には、前記蓋受け体D1 を連結ボルト9を介してハンドホールH(底板部4)に連結固定するためのナット体11が埋設されている。
【0022】
また、ハンドホールHの側壁部3の各辺の長さはいずれも等しくて、側壁部3を構成する4枚の各側壁板部3b,3cの内側には、それぞれ上下方向(高さ方向)に沿って3本の仕切り板取付部12が形成されている。ここで、各側壁板部3b, 3cとは、それぞれ側壁部3を構成する4枚の各板部のうち相対向する一組のものを示す。側壁部3の各側壁板部3b, 3cの内側に形成された3本の仕切り板取付部12のうち中央の仕切り板取付部12は、各辺の中央部に形成され、しかも3本の仕切り板取付部12の間隔(ピッチ)〔P〕は等しくなっている。各仕切り板取付部12は、一対の突条12aで成形されて、各突条12aの間の溝部12bに仕切り板S1 の上端部が挿入されて取付けられるようになっている。また、側壁部3の全体形状は、上記したように各側壁板部3b, 3cが僅かに外側に傾斜した形状となっているために、前記仕切り板取付部12は、側壁部3の高さ方向の略中央部から上端部の間においてのみ形成されている。
【0023】
また、図8に示されるように、平板状の仕切り板S1 の横寸法(幅)は、ハンドホールHの一辺の長さに対応していると共に、その縦寸法(高さ)は、ハンドホールHの深さに対応している。仕切り板S1 の上端部の両端には、それぞれ係止板部13が横方向に突出しており、ハンドホールHの内部空間2に仕切り板S1 を側壁部3のいずれかの側壁板部3b, 3cと平行に配置して、側壁部3の内側に形成された多数の仕切り板取付部12のうち、相対向する一対の仕切り板取付部12の上端の溝部12bに仕切り板S1 の係止板部13を挿入係止させると、ハンドホールHの内部空間2に仕切り板S1 が配置されて、その側壁部3の内側に垂直となって取付けられる。なお、仕切り板取付部12は、上記したように、上下方向に所定の長さを有しているために、高さの異なる仕切り板S1 の取付けが可能となる。
【0024】
また、図2、図4及び図5に示されるように、ハンドホールHの底壁部14の中央部には、上記のようにして側壁部3の内側の仕切り板取付部12に取付けられた仕切り板S1 の下端部を係止させて、使用中において仕切り板S1 が傾斜するのを防止する係止部が形成されている。即ち、側壁部3を構成する各側壁板部3b,3cの内側に形成された3本の仕切り板取付部12の間隔(ピッチ)は「P」であって、一辺の長さが「2P」の正方形の中央部に十字状をした第1係止部15が形成されていると共に、前記正方形の各コーナー部にそれぞれL字状をした第2係止部16がそれぞれ形成されている。第1及び第2の各係止部15,16は、いずれも僅かの間隔をおいた2本の突条で形成されて、各突条の間の隙間15a,16aに仕切り板S1 の下端部が挿入係止されるようになっている。この係止構造によって、ハンドホールHの内部空間2に収容されて、これを複数に分割する仕切り板S1 は、その上端部の両側と下端部の中央との計3箇所で係止されるために、係止状態が安定して、使用中に傾斜するのを防止できる。なお、底壁部14の第1及び第2の各係止部15,16が形成されている部分には、ケーブルサポートが螺合する螺子棒(いずれも図示せず)を螺合させるためのナット体17が内面に突出した状態で埋設されている。
【0025】
また、図8ないし図11に示されるように、ハンドホールHの側壁部3を構成する各側壁板部3b, 3cの外側には、側壁部3の内側に形成された多数の仕切り板取付部12のうち特定の仕切り板取付部12と同一位置に、外側から内側の仕切り板取付部12の位置、即ち仕切り板S1 の配置位置を目視可能にするための補強を兼用した仕切り板配置位置表示用リブ18が上下方向(高さ方向)に形成されている。具体的には、側壁部3を構成していて相対向する2組の側壁板部3b, 3cのうち一組の側壁板部3bには、3本の仕切り板取付部12のうち中央の1本を除く外側の2本の仕切り板取付部12と同一位置に仕切り板配置位置表示用リブ18が形成されている(図8参照)と共に、他の一組の側壁板部3cには、3本の仕切り板取付部12のうち外側の2本の仕切り板取付部12を除いて中央の1本の仕切り板取付部12と同一位置に仕切り板配置位置表示用リブ18が形成されている(図9参照)。
【0026】
この構造によって、ハンドホールHの外側から、その側壁部3に貫通孔K1 ,K2 を穿孔する際に、側壁部3の外側に形成された仕切り板配置位置表示用リブ18の位置によって側壁部3の内側に形成された仕切り板取付部12の位置、即ち仕切り板S1 の配置位置が分かるので、貫通孔K1 ,K2 の穿孔時において、仕切り板配置位置表示用リブ18の位置を避けることにより、ハンドホールHの内部空間2に配置される仕切り板S1 の配置位置と貫通孔K1 ,K2 とが干渉するのを確実に回避できる。
【0027】
また、ハンドホールHの底壁部14は、その中央部が最も低くなっていて、中央部から外周部に向けて徐々に高くなった形状になっており、前記仕切り板配置位置表示用リブ18は、図8及び図9に示されるように、側壁部3と底壁部14との接続部であるコーナー部を通って、更に底壁部14の部分まで連続して形成されている。そして、ハンドホールHの底壁部14の中央部の側面と、底壁部14に形成された前記リブ18の底面とが同一面上に位置するようになっていて、この部分が設置面となっているため、ハンドホールHの地中埋設時において、水平設置部に安定して設置可能となる。
【0028】
そして、ハンドホールHに対して強電用の電力供給線と弱電用の電話線との異なる2種類のケーブル類を引き込んで中継接続する第1接続形態は、以下のようにして行う。まず、図9に示されるように、ハンドホールHの側壁部3を構成していて、外側に1本の仕切り板配置位置表示用リブ18が形成された一組の側壁板部3cにそれぞれ2個の貫通孔K1 を穿孔する。ここで、ハンドホールHの外側から前記一組の側壁板部3cに貫通孔K1 を穿孔する際には、該側壁板部3cの内側における外側の仕切り板配置位置表示用リブ18と同一位置に内部空間2を2分する仕切り板S1 が取付けられるので、前記リブ18の位置を回避して貫通孔K1 を穿孔すれば、貫通孔K1 と仕切り板S1 との干渉を確実に回避できる。即ち、ハンドホールHの補強を兼用した仕切り板配置位置表示用リブ18の位置を回避して貫通孔K1 を穿孔することは、極めて容易であって、これにより前記干渉を回避できる。そして、図10ないし図12に示されるように、ハンドホールH内において、ケーブル類の配線方向(又は後述のケーブル保護管P1 の配管方向)に沿って仕切り板S1 を配置して、一組の側壁板部3cの内側に設けられた3本の仕切り板取付部12のうち中央の仕切り板取付部12の上端部に仕切り板S1 の係止板部13を係止させると共に、ハンドホールHの底壁部14に成形された第1係止部15に前記仕切り板S1 の下端部を係止させると、仕切り板S1 は、上端部の2箇所と下端部の1箇所との計3箇所において、ハンドホールHの内側に係止されて取付けられる。
【0029】
次に、ハンドホールHの側壁部を構成する一組の側壁板部3cに穿孔された各貫通孔K1 にそれぞれカップリングM1 を取付けておく。また、図12に示されるように、ハンドホールHの埋設位置に掘削した埋設孔の底部には、捨てコンクリートが打設されて設置部31が形成されており、内部空間2が仕切り板S1 で二つに仕切られて、側壁部3に複数のカップリングM1 が取付けられたハンドホールHを前記設置部31に水平に設置する。この状態で、ハンドホールHの両側に2本ずつ配管された各ケーブル保護管P1 の端部を、ハンドホールHに取付けられた各カップリングM1 に連結すると、2種類の異なるケーブルを挿通して保護するための各ケーブル保護管P1 がハンドホールHを介して接続されると共に、各ケーブル保護管P1 から引き出された異なるケーブル(図示せず)は、ハンドホールH内において仕切り板S1 を介して仕切られた各内部空間2a,2bに絡まることなく収容されて、同種のケーブル同士が各内部空間2a,2bにおいて接続される。
【0030】
そして、ハンドホールHの各内部空間2a,2bにおいて異なるケーブルを接続した後においては、ハンドホールHの周辺の孔部に土を埋め戻して、ハンドホールHの上面開口1を蓋体Dで閉塞しておく。ここで、図3及び図6に示されるように、ハンドホールHの上端部外側の水収容空間Vを形成する外壁板部5の各コーナー部は、正方形状の上面開口1の対角線方向の外方に膨出した膨出部5cが形成されて、各膨出部5cには、それぞれ他の部分よりも僅かに高く形成された位置決め部5dが形成されている。ハンドホールHの正方形状の上面開口1の各コーナー部の外側に形成された前記各位置決め部5dの内側に、正方形状の蓋体Dの各コーナー部が位置するように位置決めして、前記外壁板部5の上端5aに蓋体Dを載置する。このようにして、ハンドホールHの上面開口1を蓋体Dで閉塞した状態では、蓋体D(正確には、蓋受け体D1 )の周縁の各コーナー部を除く直線部は、水収容空間Vを形成する外壁板部5よりも外側に僅かに突出して配置されるため、この突出部に手を当てがうことにより、蓋体Dを簡単に取り外すことができる。なお、蓋体Dのサイズ(大きさ)には、種々のものがあって、現存の蓋体DがハンドホールHよりも大きなサイズであって、覆蓋時に前記位置決め部5dと干渉する場合には、この位置決め部5dのみを外壁板部5の上端5aと同一面となるまで切除することにより、対応サイズよりも大きな蓋体DによってハンドホールHの上面開口1の覆蓋が可能となる。
【0031】
また、同一のハンドホールHにより3種類のケーブルを中継接続する第2接続形態の場合には、図8及び図13に示されるように、外側に2本の仕切り板配置位置表示用リブ18が形成された一組の側壁板部3bに、大小2種類であって計3つの貫通孔K1 ,K2 を穿孔する。この場合においても、一組の側壁板部3bの外側に形成された2本の仕切り板配置位置表示用リブ18の位置と同一位置に仕切り板取付部12が形成されているため、各仕切り板配置位置表示用リブ18を回避して大小2種類であって計3つの貫通孔K1 ,K2 を穿孔すれば、計3つの各貫通孔K1 ,K2 と、ハンドホールHの内部空間2を3つの内部空間2c,2d ,2eに仕切る2枚の各仕切り板S1 とが干渉しなくなる。なお、図13において、M2 ,P2 は、それぞれ前記貫通孔K1 よりも小さな貫通孔K2 に対応するカップリング及びケーブル保護管を示す。
【0032】
また、図14及び図15に示される配線形態は、配線されるケーブルが2種類であって、しかもその一方は、ハンドホールHの部分で直角に曲がって接続される第3接続形態の場合である。即ち、外側に1本の仕切り板配置位置表示用リブ18が形成された一組の側壁板部3cの一方には、前記第1接続形態の場合と同様に中央の仕切り板配置位置表示用リブ18を回避して、その両側にそれぞれ1個ずつの計2個の貫通孔K1 を穿孔すると共に、その他方には、中央の仕切り板配置位置表示用リブ18を回避して、その一方にのみ1個の貫通孔K1 を穿孔する。また、他の一組の側壁板部3bの一方のみに、2本の仕切り板配置位置表示用リブ18の間に1個の貫通孔K1 を穿孔する。また、ハンドホールHの内部空間2は、L字型の仕切り板S2 を使用して、平面の面積が不均等となるように2つに仕切られる。これにより、平面の面積が大きな内部空間2fで接続されるケーブルは、直線接続されると共に、平面の面積が小さな内部空間2gで接続されるケーブルは、直角に屈曲して接続される。なお、L字型の仕切り板S2 を使用したのは、ケーブルの接続に必要な空間が前記直線接続の方が屈曲接続よりも大きいためである。
【0033】
また、1種類のみのケーブルの中継接続の場合には、図16に示されるように、一組の側壁板部3cに形成された各仕切り板配置位置表示用リブ18の間に貫通孔K1 を穿孔すればよい。
【0034】
なお、上記実施形態では、ハンドホールHの側壁部3の外側には、その内側に形成された多数の仕切り板取付部12のうち特定の仕切り板取付部12の位置と同一位置に仕切り板配置位置表示用リブ18が形成されて、仕切り板配置位置表示用リブ18の数が仕切り板取付部12の数よりも少ない例である。しかし、ケーブルの特定の接続形態にしか使用しないハンドホールの場合には、仕切り板配置位置表示用リブ18と仕切り板取付部12の数とが同一の場合もあり得る。また、上記各実施形態では、ハンドホールHの内側に形成された仕切り板取付部12の位置と、その外側に形成された仕切り板配置位置表示用リブ18の位置は一致している例であるが、仕切り板S1 の一部が屈曲している場合には、両位置が屈曲分だけずれることがあり得る。
【0035】
また、上記実施形態では、ハンドホールHの側壁部3の内側に形成された仕切り板取付部12との位置を外側から目視可能とするために、前記側壁部3の外側に形成する仕切り板配置位置表示部として、ハンドホールHの全体の補強を兼用したリブ18で構成してあり、表示のみを目的とした専用表示部が不要である利点がある。しかし、本発明(請求項1ないし3で特定される発明)においては、罫書き線、符号、注意書き等による専用表示部で表示することも可能である。
【0036】
また、ハンドホールHの側壁部3の外側の貫通孔K1 ,K2 の穿孔中心C1 〜C5 (図8及び図9参照)に「穿孔位置表示部」を設け、この穿孔位置表示部の存在によって、側壁部3に穿孔される貫通孔K1 ,K2 と、ハンドホールHの内部空間に配置して取付けられる仕切り板S1 ,S2 との干渉を回避できる。ここで、「穿孔位置表示部」としては、罫書き線、符号、注意書き等による表示は勿論のこと、当該位置に、ハンドホールHの全体を補強するためのリブを形成し、しかもそのリブを二条構造にして、リブの各条の間に穿孔具のセンターを挿入配置したり、或いは前記位置に穿孔具のセンターの位置ずれを防止可能な凹部を設けることにより、穿孔具が位置ずれすることなく穿孔できて、穿孔作業が容易となる利点がある。
【0037】
また、上記各実施形態では、仕切り板取付部12は、ハンドホールHの側壁部3の内側にのみ設けられているが、底板部4にのみ設けることも可能である。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、仕切り板の配置位置との干渉を回避するための仕切り板配置位置表示部が、貫通孔が穿孔される側壁部自体の外側に高さ方向に沿って形成されていて、ハンドホールの外側からその側壁部に貫通孔を穿孔する際に、ハンドホール内における仕切り板の配置位置、或いは仕切り板の配置位置と干渉しない穿孔位置を外部から目視可能であるので、ハンドホール内における仕切り板の取付け、及び配線を支障なく行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るハンドホールHと、この上面開口1を閉塞する蓋体Dと、ハンドホールHの内部を仕切る仕切り板S1 との分解斜視図である。
【図2】 ハンドホールHの一部を破断した斜視図である。
【図3】 ハンドホールHの平面図である。
【図4】 ハンドホールHの底面中央部の部分拡大図である。
【図5】 図4のX−X線断面図である。
【図6】 ハンドホールHの上面開口を蓋体Dで覆った状態の部分斜視図である。
【図7】 同様の状態の部分断面図である。
【図8】 2本の仕切り板配置位置表示用リブ18が形成された側壁板部3bの側から見たハンドホールHの側面図である。
【図9】 1本の仕切り板配置位置表示用リブ18が形成された側壁板部3cの側から見たハンドホールHの側面図である。
【図10】 1枚の仕切り板S1 によりハンドホールHの内部空間2を二つに仕切ってケーブルを接続する状態の斜視図である。
【図11】 同様の状態の平面図である。
【図12】 同様の状態でケーブルを接続する場合において、ハンドホールHを地中埋設した状態の断面図である。
【図13】 2枚の仕切り板S1 によりハンドホールHの内部空間2を三つに仕切ってケーブルを接続する状態の斜視図である。
【図14】 L字形の仕切り板S2 によりハンドホールHの内部空間2を二つに仕切ってケーブルを接続する状態の斜視図である。
【図15】 同様の状態の平面図である。
【図16】 ハンドホールHの内部空間2を仕切らないでケーブルを接続する状態の平面図である。
【符号の説明】
H:ハンドホール
K1 ,K2 :貫通孔
S1 , S2 :仕切り板
3:側壁部
3b,3c:側壁板部
12:仕切り板取付部
14:底壁部
15:第1係止部
16:第2係止部
18:仕切り板配置位置表示用リブ
Claims (6)
- 内部空間を仕切る仕切り板を取付けるための仕切り板取付部が内部に形成されたハンドホールであって、
ハンドホールの外側からその側壁部に貫通孔を穿孔する際に、前記仕切り板の配置位置との干渉を回避するための仕切り板配置位置表示部が、前記貫通孔が穿孔される側壁部自体の外側に高さ方向に沿って形成されていることを特徴とするハンドホール。 - 前記仕切り板配置位置表示部は、ハンドホールの補強を兼用したリブであることを特徴とする請求項1に記載のハンドホール。
- 前記ハンドホールは箱状であって、その側壁部の隣接する二面にそれぞれ一個及び二個の仕切り板配置位置表示部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のハンドホール。
- 前記仕切り板取付部は、前記仕切り板が複数の配置位置に配置可能となるように形成されて、前記仕切り板配置位置表示部は、当該複数の配置位置のうち少なくとも1つの特定の配置位置と前記側壁部の内外において同一位置となるように、前記側壁部の外側に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のハンドホール。
- 前記仕切り板取付部は、前記仕切り板が複数の配置位置に配置可能となるように形成されて、前記仕切り板配置位置表示部は、当該複数の配置位置の全てと前記側壁部の内外において同一位置となるように前記側壁部の外側面に複数形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のハンドホール。
- 前記ハンドホールの底面に、前記仕切り板を係止させてズレ止めを行う係止部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のハンドホール。
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