JP4155834B2 - 半導体レーザ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体レーザに関し、特に、出射光のパターンを変更可能な半導体レーザ、又は従来の出射方向と異なる出射方向を有する半導体レーザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザには、分布帰還型レーザ(DFB:Distributed Feed−Back)、多重量子井戸構造レーザ(MQW:Multiple Quantum Well)、ひずみ量子井戸型レーザ及び多重量子バリア型レーザなどの種々のレーザがある。
【0003】
これらの半導体レーザのうち、分布帰還型レーザは、活性層に隣接した領域に周期的な凹凸構造から成るガイド層を有し、周期的な凹凸構造によって帰還された光を発振させる半導体レーザである。そして、この分布帰還型レーザの開発によって単一の波長から成るレーザ光を発振させることが容易になった。
【0004】
また、多重量子井戸構造レーザは、井戸層とバリア層とから成る量子井戸構造を複数設けて活性層を形成した半導体レーザである。そして、この多重量子井戸構造レーザにおいては、電極から注入されたキャリアが量子井戸構造の井戸層に閉じ込められるので、レーザ発振のためのしきい値が低い。
【0005】
このように、各種の改良を行なって、発振のしきい値が低く、単一波長のレーザ光を発振する半導体レーザが開発されている。
【0006】
また、最近では、面発光型レーザも開発されている(非特許文献1)。
【0007】
【非特許文献1】
小沼 稔、外1名、”よくわかる半導体レーザ”、初版、日本、光学図書株式会社、平成7年4月10日、p143〜144及びp149〜152
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、現在までに開発された半導体レーザにおいては、出射するレーザ光のパターンを変えることができないという問題がある。
【0009】
また、従来の半導体レーザは、キャビティの長手方向と同じ方向にレーザ光を出射することはできるが、長手方向と異なる方向にレーザ光を出射することができないという問題がある。
【0010】
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、従来の出射方向と異なる出射方向を有する半導体レーザを提供することである。
【0011】
また、この発明の別の目的は、出射するレーザ光のパターンを変更することができる半導体レーザを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この発明によれば、半導体レーザは、キャビティと、正極電極と負極電極とを備える。キャビティは、曲面から成る出射面を有し、出射面からレーザ光を出射する。正極電極及び負極電極は、キャビティに電流を注入する。そして、正極電極及び負極電極の一方の電極は、リング形状から成る。
【0013】
好ましくは、キャビティは、キャビティの長手方向の一方端に出射面を有し、長手方向の他方端に曲面から成る対向面を有する。
【0014】
好ましくは、対向面は、キャビティの長手方向に垂直な方向の軸に対して出射面と対称である。
【0015】
好ましくは、対向面は、キャビティの長手方向に垂直な方向の軸に対して出射面と非対称である。
【0016】
好ましくは、出射面および対向面は、キャビティの外側に向かって凸になるように形成される。
【0017】
好ましくは、出射面および対向面は、キャビティの内側に向かって凸になるように形成される。
【0018】
好ましくは、出射面及び対向面は、キャビティの長手方向の同じ方向に凸になるように形成される。
【0019】
好ましくは、キャビティは、キャビティの長手方向の一方端に出射面を有し、長手方向の他方端に平面から成る対向面を有する。
【0020】
好ましくは、キャビティの長手方向に垂直な方向の端面は、ミラー面である。
好ましくは、キャビティは、メインキャビティと、ウイングとを含む。メインキャビティは、出射面及び対向面を長手方向の両端に有し、略スタジアム形状から成る。ウイングは、出射面及び対向面が形成された領域に隣接して設けられる。 好ましくは、半導体レーザは、電圧印加回路を更に備える。電圧印加回路は、正極電極と負極電極との間に電圧を印加する。正極電極及び負極電極の一方の電極は、リング電極と線状電極とから成る。リング電極は、リング形状から成る。線状電極は、長手方向に沿ってリング電極の内側に形成され、略直線形状を有する。そして、電圧印加回路は、キャビティから出射されるレーザ光のモードに応じて異なる電圧を正極電極と負極電極との間に印加する。
【0021】
好ましくは、キャビティは、電圧印加回路が第1の電圧を正極電極と負極電極との間に印加したとき、シングルモードのレーザ光を出射面から出射する。また、キャビティは、電圧印加回路が第1の電圧よりも高い第2の電圧を正極電極と負極電極との間に印加したとき、ツインモードのレーザ光を出射面から出射する。更に、キャビティは、電圧印加回路が第2の電圧よりも高い第3の電圧を正極電極と負極電極との間に印加したとき、ロックキングモードのレーザ光を出射面から出射する。
【0022】
好ましくは、キャビティは、量子井戸構造を含む。
この発明による半導体レーザは、曲面から成るキャビティと、リング形状から成る電極とを備える。そして、正極電極と負極電極との間に所定の電圧が印加され、キャビティにしきい値以上の電流が注入されると、キャビティ内でレーザ発振が起こり、発振したレーザ光は、キャビティ内で電極の形状に沿って分布する。
【0023】
従って、この発明によれば、キャビティの長手方向と異なる方向にレーザ光を出射できる。
【0024】
また、この発明による半導体レーザにおいては、キャビティに印加される電圧のレベルによって、発振モードがシングルモード、ツインモード及びロッキングモードのいずれかに切換えられる。そして、シングルモード、ツインモード及びロッキングモードにおいては、各々、異なったパターンのレーザ光が発振される。
【0025】
従って、この発明によれば、出射されるレーザ光のパターンを変更することができる半導体レーザを作製できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0027】
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1による半導体レーザの斜視図を示す。半導体レーザ10は、基板1と、キャビティ2と、絶縁膜3と、正極電極4と、負極電極5とを備える。
【0028】
キャビティ2は、基板1上に形成される。絶縁膜3は、キャビティ2の表面に形成される。正極電極4は、絶縁膜3上及び絶縁膜3がエッチングされた領域に形成される。そして、正極電極4は、リング形状から成るリング電極である。負極電極5は、キャビティ2が形成された基板1の表面と反対側の裏面に形成される。
【0029】
基板1は、単結晶のガリウムヒ素(GaAs)から成る。キャビティ2は、後述するようにGRIN−SCH−SQW(Graded−Index−Separate−Confinement−Heterostructure−Single Quantum Well)から成る。絶縁膜3は、シリコンナイトライド(Si34)又は二酸化ケイ素(SiO2)から成る。正極電極4は、Ti/Pt/Auから成る。負極電極5は、Au/Ge/Niから成る。
【0030】
絶縁膜3の膜厚は、0.4μmである。正極電極4の膜厚は、全体で0.72μmである。そして、正極電極4を構成するTiの膜厚は、0.07μmであり、Ptの膜厚は、0.05μmであり、Auの膜厚は0.6μmである。負極電極5の膜厚は、全体で0.62μmである。そして、負極電極5を構成するAuの膜厚は、0.5μmであり、Geの膜厚は、0.1μmであり、Niの膜厚は、0.02μmである。
【0031】
キャビティ2の幅Wは、60μmであり、キャビティ2の長さLは、600μmである。
【0032】
図2は、図1の矢印6の方向から見たキャビティ2の平面図を示す。キャビティ2は、メインキャビティ21と、ウイング22〜25とを含む。メインキャビティ21は、出射面210と、対向面211と、端面212,213とを有する。そして、メインキャビティ21は、略スタジアム形状から成る。出射面210及び対向面211は、中心Oから半径Rを有する曲面から成る。半径Rは、300μmである。また、出射面210及び対向面211は、キャビティ2の内側から外側に向かう方向に凸である曲面から成る。
【0033】
対向面211は、矢印7で示す長手方向に垂直な方向の軸8に対して出射面210と対称である。端面212,213は、キャビティ2の長手方向に垂直な方向のキャビティ2の両端に配置される。すなわち、端面212,213は、キャビティ2の長手方向に平行に配置される。そして、出射面210、対向面211及び端面212,213は、ミラー面から成る。
【0034】
ウイング22,23は、メインキャビティ21の出射面210側に設けられる。つまり、ウイング22,23は、出射面210が設けられた領域214に隣接して設けられる。ウイング22は、出射面210の延長上に曲面221を有する。ウイング23は、出射面210の延長上に曲面231を有する。曲面221,231は、半径Rの曲面から成る。
【0035】
ウイング24,25は、メインキャビティ21の対向面211側に設けられる。つまり、ウイング24,25は、対向面211が設けられた領域215に隣接して設けられる。ウイング24は、対向面211の延長上に曲面241を有する。ウイング25は、対向面211の延長上に曲面251を有する。曲面241,251は、半径Rの曲面から成る。
【0036】
ウイング22〜25の矢印7の方向(長手方向)の長さWsは、160μmである。ウイング22〜25は、メインキャビティ21で発振したレーザ光の端面212,213での多重反射によって生成されたモードを抑制するために設けられる。そして、ウイング22〜25が多重反射によって生成されたモードを抑制するためには、長さWsは、Ws>L/4を満たす必要がある。したがって、実施の形態1においては、長さWsは、L/4=150μmよりも大きい160μmに設定された。
【0037】
図3は、図1に示すA−A線における半導体レーザ10の断面図を示す。半導体レーザ10の断面構造は、基板1上にキャビティ2を形成した構造から成る。キャビティ2は、バッファ層201,202と、グレーディッド層203と、クラッド層204と、グレーディッド層205と、活性層206と、グレーディッド層207と、クラッド層208と、キャップ層209とを含む。
【0038】
バッファ層201は、シリコン(Si)をドープしたn型GaAsから成り、膜厚は、0.2μmである。そして、多数キャリアである電子の密度は、3×1018cm-3である。バッファ層202は、Siをドープしたn型アルミニウムガリウムヒ素(n型Al0.2Ga0.8As)から成り、膜厚は、1.0μmである。そして、多数キャリアである電子の密度は、1×1018cm-3である。
【0039】
グレーディッド層203は、Siをドープしたn型AlxGa1-xAsから成り、膜厚は、0.2μmである。そして、多数キャリアである電子の密度は1018cm-3台である。また、アルミニウム(Al)の含有量xは、0.2〜0.5の範囲で変化し、バッファ層202との界面では0.2であり、クラッド層204との界面では0.5である。
【0040】
クラッド層204は、Siをドープしたn型Al0.5Ga0.5Asから成り、膜厚は、1.5μmである。そして、多数キャリアである電子の密度は、1018cm-3台である。グレーディッド層205は、Siをドープしたn型AlxGa1-xAsから成り、膜厚は、0.202μmである。そして、グレーディッド層205においては、ドーパントであるSiの濃度は、クラッド層204から活性層206へ向けて徐々に減少され、クラッド層204との界面では約1×1018cm-3であり、活性層206との界面では約1×1017cm-3である。また、グレーディッド層205においては、Alの含有量xもクラッド層204から活性層206へ向けて放物線状に減少され、クラッド層204との界面では0.5であり、活性層206との界面では0.2である。
【0041】
活性層206は、ノンドープのGaAsから成り、膜厚は、0.01μmである。グレーディッド層207は、ベリリウム(Be)をドープしたp型AlxGa1-xAsから成り、膜厚は、0.202μmである。そして、グレーディッド層207においては、ドーパントであるBeの濃度は、活性層206からクラッド層208へ向けて徐々に増加され、活性層206との界面では約1×1017cm-3であり、クラッド層208との界面では約1×1018cm-3である。また、グレーディッド層207においては、Alの含有量xも活性層206からクラッド層208へ向けて放物線状に増加され、活性層206との界面では0.2であり、クラッド層208との界面では0.5である。
【0042】
クラッド層208は、Beをドーピングしたp型Al0.5Ga0.5Asから成り、膜厚は、1.5μmである。そして、多数キャリアである正孔の濃度は、1018cm-3台である。キャップ層209は、Beをドーピングしたp型GaAsから成り、膜厚は、0.2μmである。そして、多数キャリアである正孔の濃度は1×1019cm-3である。
【0043】
活性層206は、グレーディッド層205とグレーディッド層207とによって挟み込まれており、グレーディッド層205、活性層206及びグレーディッド層207は、単一量子井戸(SQW:Single Quantum Well)を構成する。
【0044】
また、クラッド層204及びグレーディッド層205は、活性層206を中心にしてそれぞれクラッド層208及びグレーディッド層207と対称に形成される。
【0045】
つまり、クラッド層204は、クラッド層208と同じ膜厚及び同じAl含有量xを有する。そして、クラッド層204の多数キャリア密度も、電子と正孔との違いを除けば、クラッド層208の多数キャリア密度である1018cm-3台と同じ1018cm-3台である。また、グレーディッド層205は、グレーディッド層207と同じ膜厚を有し、グレーディッド層207におけるAlの含有量xの変化(活性層206側:0.2→クラッド層208側:0.5)と対称なAlの含有量xの変化(活性層206側:0.2→クラッド層204側:0.5)を有する。そして、グレーディッド層205は、グレーディッド層207におけるドーパント(Be)濃度の変化(活性層206側:約1×1017cm-3→クラッド層208側:約1×1018cm-3)と対称なドーパント(Si)濃度の変化(活性層206側:約1×1017cm-3→クラッド層204側:約1×1018cm-3)を有する。
【0046】
図4は、キャビティ2を構成するバッファ層201,202、グレーディッド層203、クラッド層204、グレーディッド層205、活性層206、グレーディッド層207、クラッド層208及びキャップ層209のエネルギーバンド図を示す。
【0047】
バッファ層201のバンドギャップEg1は、1.41eVであり、バッファ層202のバンドギャップEg2は、1.7eVである。また、クラッド層204のバンドギャップEg4及びクラッド層208のバンドギャップEg8は、2.0eVであり、キャップ層209のバンドギャップEg9は、1.41eVである。
【0048】
そして、グレーディッド層203のバンドギャップEg3は、バッファ層202のバンドギャップEg2である1.7eVからクラッド層204のバンドギャップEg4である2.0eVまで変化する。また、グレーディッド層205のバンドギャップEg5は、クラッド層204から活性層206へ向けて2.0eVから1.7eVまで放物線状に減少する。更に、グレーディッド層207のバンドギャップEg7は、活性層206からクラッド層208へ向けて1.7eVから2.0eVまで放物線状に増加する。
【0049】
このように、グレーディッド層205においてクラッド層204から活性層206に向かうに従ってドーパントであるSiの濃度を減少させ、かつ、バンドギャップEg5を放物線状に減少させることによってクラッド層204を介してグレーディッド層205に到達した電子の活性層206への注入を促進するとともに、活性層206へ注入された正孔を閉じ込める。また、グレーディッド層207においてクラッド層208から活性層206に向かうに従ってドーパントであるBeの濃度を減少させ、かつ、バンドギャップEg7を放物線状に減少させることによってクラッド層208を介してグレーディッド層207に到達した正孔の活性層206への注入を促進するとともに、活性層206へ注入された電子を閉じ込める。その結果、電子及び正孔は、活性層206に閉じ込められ、再結合し易くなり、半導体レーザ10におけるレーザ発振のためのしきい値が低下する。
【0050】
また、バッファ層201,202及びグレーディッド層203は、GaAsから成る基板1上にクラッド層204及びグレーディッド層205を構成するAlGaAsを結晶成長させるために設けられる。つまり、AlGaAsをGaAs上に、直接、結晶させるとAlGaAsの品質が低下するので、基板1の表面における不純物の影響を除去するために基板1のGaAsと同じGaAs(バッファ層201)を結晶成長させた後、in−situでAl0.2Ga0.8As(バッファ層202)及びAlxGa1-xAs(x:0.2〜0.5)(グレーディッド層203)を結晶成長させることにより、GaAsとの格子不整合を解消して品質の良いAl0.5Ga0.5As(クラッド層204)及びAlxGa1-xAs(x:0.5→0.2)(グレーディッド層205)を結晶させることが可能となる。特に、バッファ層202の膜厚が1.0μmと比較的厚いのは、GaAsとの格子不整合を解消するためである。
【0051】
図5は、クラッド層204、グレーディッド層205、活性層206、グレーディッド層207及びクラッド層208における屈折率の分布を示す。クラッド層204,208は、Alの含有量xが0.5であるAlGaAsから成るので、屈折率が最も小さい。グレーディッド層205は、クラッド層204から活性層206に向かうに従ってAlの含有量xが0.5から0.2へ放物線状に減少するので、グレーディッド層205の屈折率は、クラッド層204から活性層206に向かうに従って放物線状に増加する。
【0052】
活性層206は、ノンドープのGaAsから成るので、最も大きい屈折率を有する。グレーディッド層207は、活性層206からクラッド層208に向かうに従ってAlの含有量xが0.2から0.5へ放物線状に増加するので、グレーディッド層207の屈折率は、活性層206からクラッド層208に向かうに従って放物線状に減少し、最終的にクラッド層208の屈折率に一致する。
【0053】
このように、クラッド層204、グレーディッド層205、活性層206、グレーディッド層207及びクラッド層208における屈折率の分布は、活性層206を中心にして対称になる。その結果、活性層206において誘導放出により発生した光は、両側に設けられたグレーディッド層205,207及びクラッド層204,208によって光学的に閉じ込められ、レーザ発振のためのしきい値が低下する。
【0054】
上述したように、半導体レーザ10においては、外部から注入された電子及び正孔を電気的に活性層206に閉じ込め、かつ、活性層206において誘導放出により発生した光を光学的に閉じ込めることによりレーザ発振のためのしきい値を低下させている。
【0055】
図6は、半導体レーザ10の製造工程を示す。エピタキシャル層20が形成されたGaAsから成る基板1を用意する。ここで、エピタキシャル層20は、バッファ層201,202、グレーディッド層203、クラッド層204、グレーディッド層205、活性層206、グレーディッド層207、クラッド層208及びキャップ層209を構成するn型GaAs、n型Al0.2Ga0.8As、n型AlxGa1-xAs(X:0.2→0.5)、n型Al0.5Ga0.5As、n型AlxGa1-xAs(X:0.5→0.2)、GaAs、p型AlxGa1-xAs(X:0.2→0.5)、p型Al0.5Ga0.5As及びp型GaAsを意味する。
【0056】
従って、n型GaAs、n型Al0.2Ga0.8As、n型AlxGa1-xAs(X:0.2→0.5)、n型Al0.5Ga0.5As、n型AlxGa1-xAs(X:0.5→0.2)、GaAs、p型AlxGa1-xAs(X:0.2→0.5)、p型Al0.5Ga0.5As及びp型GaAsが、順次、基板1を構成するGaAs上に結晶成長されたエピウェハを用意する。なお、n型GaAs、n型Al0.2Ga0.8As、n型AlxGa1-xAs(X:0.2→0.5)、n型Al0.5Ga0.5As、n型AlxGa1-xAs(X:0.5→0.2)、GaAs、p型AlxGa1-xAs(X:0.2→0.5)、p型Al0.5Ga0.5As及びp型GaAsは、例えば、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法により結晶成長される。
【0057】
エピタキシャル層20が形成された基板1を用意すると、Si34又はSiO2から成る絶縁膜30をエピタキシャル層20上にスパッタリング、又はCVD(Chemical Vapour Deposition)により形成する。この場合、絶縁膜30の膜厚は、0.4μmである(図6の(a)参照)。
【0058】
そして、絶縁膜30上にレジストを塗布し、その塗布したレジストをフォトリソグラフィによりキャビティ2の形状にパターンニングし、キャビティ2の形状を有するレジスト31を絶縁膜30上に形成する(図6の(b)参照)。
【0059】
その後、レジスト31をマスクとして絶縁膜30をRIE(ReactiveIon Etching)によりエッチングする。この場合、キャビティ2の出射面210、対向面211及び端面212,213を形成するためにエピタキシャル層20を含めて3μmの深さまでエッチングする。そして、RIEによって形成された出射面210、対向面211及び端面212,213はミラー面を有する。RIEによるエッチング後、レジスト31を除去すると、キャビティ2及び絶縁膜3が基板1上に順次形成された構造が完成する(図6の(c)参照)。なお、このRIEによるエッチングは、エッチングされた端面が高い垂直性及び平滑性を有する条件によって行なわれる。
【0060】
次に、リング形状から成る正極電極4を形成するために絶縁膜3に窓を開ける。絶縁膜3上にレジストを塗布し、その塗布したレジストをフォトリソグラフィによりパターンニングしてレジストにリング形状の窓を開ける。そして、パターンニングしたレジストをマスクとして絶縁膜3をRIEによってエッチングし、絶縁膜3にリング形状の窓32を開ける(図6の(d)参照)。
【0061】
その後、正極電極4を形成する。この段階で、基板1の表面1aと絶縁膜3の表面3aとの間には段差が存在するので、この段差を埋めるために2層レジストを用いる。すなわち、1層目のレジスト33を全体的に塗布して段差を埋めた後、2層目のレジスト34を塗布する(図6の(e)参照)。これにより、平坦なレジスト面が形成される。
【0062】
そして、レジスト33,34をフォトリソグラフィによりパターンニングして正極電極4を形成するための孔35を形成する(図6の(f)参照)。この段階で、孔35を通して絶縁膜3、及び絶縁膜3に明けられた窓32が露出する。
【0063】
正極電極4と半導体との良好なコンタクトが得られるように、窓32を通して半導体表面を0.01〜0.02μm程度、エッチングする。そして、電子ビーム蒸着により、正極電極4を構成するTi(約0.07μm)/Pt(約0.05μm)/Au(約0.6μm)を全面に形成する。次に、ウェハをアセトンに浸してレジスト33,34を除去する。これにより、レジスト34上に形成されたTi/Pt/Auは、リフトオフにより除去され、正極電極4がキャビティ2上に形成される。この場合、絶縁膜3のうち、領域3b及びリング形状から成る正極電極4の内側の領域3c上にもTi/Pt/Auが形成される。
【0064】
その後、へき開を容易にするため、基板1を厚さが100〜150μmになるように研磨する(図6の(g)参照)。そして、Ge(約0.1μm)/Ni(約0.02μm)/Au(約0.5μm)を抵抗加熱により基板1の裏面に蒸着して負極電極5を形成する(図6の(h)参照)。
【0065】
負極電極5を形成した後、正極電極4を構成するTi/Pt/Au及び負極電極5を構成するGe/Ni/Auを合金化するために、400〜450℃で数分間、熱処理する。その後、チップごとのへき開及びレーザアレイのへき開を行ない、半導体レーザ10が製造される。
【0066】
図7は、半導体レーザ10のキャビティ2から出射されるレーザ光のパターンを示す。半導体レーザ10の正極電極4と負極電極5との間に電圧が印加され、しきい値を超える電流が活性層6に注入されると、半導体レーザ10はレーザ発振し、キャビティ2は、出射面210からレーザ光LBを出射する。レーザ光LBは、キャビティ2の長手方向の軸9と角度θ1を成すレーザ光LB1と、軸9と角度θ2を成すレーザ光LB2とから成る。そして、角度θ1は、角度θ2と等しい。つまり、レーザ光LBは、軸9に対して対称な2つのレーザ光から成る。
【0067】
レーザLBが出射されるモードを「リングモード」と言う。半導体レーザ10がリングモードで動作するためには、曲面から成る出射面210及び対向面211を有するキャビティ2と、リング形状から成る正極電極4とを形成する必要がある。
【0068】
このように、半導体レーザ10は、キャビティ2の長手方向の軸9に対して所定の角度θ(=θ1=θ2)を成すレーザ光LBを出射することができる。
【0069】
図8は、半導体レーザ10が軸9に対して所定の角度θを成すレーザ光LBを出射する機構を説明するための図である。活性層206に注入された電子と正孔とが再結合し、所定の波長λを有する光が発生すると、その発生した光に基づく誘導放出が起こる。そして、誘導放出により発生した多くの光は、ミラー面から成る出射面210、対向面211及び端面212,213によって反射され、他の光と相互に干渉する。そして、出射面210及び対向面211は、入射した光を軸9と平行な方向に反射せず、所定の角度を成す方向に反射する。また、誘導放出は、注入される電子及び正孔の密度が高い正極電極4の形状に沿った領域で生じ易く、新たに誘導放出によって発生する光と既に誘導放出によって発生した光との干渉は、正極電極4の形状に沿った領域で生じ易い。更に、ウイング22〜25は、誘導放出によって発生した光が端面212,213で多重反射されることによって生じる成分を抑制する。
【0070】
その結果、誘導放出によって発生した光を相互に強め合う共振器は、正極電極4の形状に沿った領域で形成され、その領域でレーザ発振が起こる。そして、発振したレーザ光LB0は、キャビティ2内で正極電極4の形状に沿って分布する。従って、出射面210から出射されるレーザ光LB1,LB2は、軸9に対して所定の角度θを成すものと考えられる。
【0071】
半導体レーザ10がリングモードで動作するためにはリング形状から成る正極電極4が必要なことを示すために、図9に示すように、曲面から成る出射面210及び対向面211を有するキャビティ2に軸9の方向に沿って正極電極40を形成した半導体レーザを作製した。
【0072】
図10は、正極電極4を形成した半導体レーザ10及び正極電極40を形成した半導体レーザから出射されるレーザ光の遠視野像(Far−Field Pattern)を示す。図10の(a)は、正極電極40を形成した場合のレーザ光の遠視野像を示し、図10の(b)は、正極電極4を形成した場合のレーザ光の遠視野像を示す。また、図10の(a)及び(b)において、横軸は、軸9に対する角度を示し、縦軸は、出射されたレーザ光の規格化強度を示す。
【0073】
正極電極40を形成した場合、角度が0度の方向、すなわち、軸9の方向にレーザ光がキャビティ2から出射される。レーザ光の波長λは862nmであり、強度の半値幅(FWHM:Full Width at Half Maximum)は5.5度である。
【0074】
一方、正極電極4を形成した場合、軸9に対して±19.2度の角度を成すレーザ光LB1,LB2がキャビティ2から出射される。レーザ光LB1,LB2の波長λは862nmであり、強度の半値幅(FWHM)は、レーザ光LB1及びLB2において同じであり、4.1度である。
【0075】
このように、正極電極4をリング形状から成るリング電極により構成することにより、半導体レーザ10は、キャビティ2の長手方向の軸9に対して対称な角度θ(±19.2度)を成すレーザ光LBを出射することが確認された。
【0076】
角度θは、次式によって決定される。
【0077】
【数1】
Figure 0004155834
【0078】
なお、neffは、キャビティ2の実効屈折率である。
eff=3.3、L=600μm及びW=300μmを式(1)に代入して角度θを計算した結果、θ=±19.2度であった。この計算結果は、上述した内容と良い一致を示す。
【0079】
実効屈折率neffが一定の場合、レーザ光LB1,LB2の角度θを大きくするためには、L/Wを小さくすればよく、レーザ光LB1,LB2の角度θを小さくするためには、L/Wを大きくすればよい。
【0080】
また、L/Wが一定の場合、実効屈折率neffに応じてレーザ光LB1,LB2の角度θを変化させることができる。
【0081】
従って、半導体レーザ10のキャビティ2の長さL、幅W及び実効屈折率neffを変化させて設計することにより、レーザ光LB1,LB2の出射方向を種々変化させた半導体レーザを作製することができる。
【0082】
なお、正極電極5の形状であるリング形状は、内周形状及び外周形状が略菱形である輪形状から成る。そして、菱形の2つの対角線の比は、キャビティ2が出射するレーザ光LBの方向に応じて決定される。
【0083】
レーザ光LBがキャビティ2の長手方向の軸9に対して小さい角度を成す方向に出射される場合、端面212,213が配置される方向の菱形の対角線が短くされる。つまり、リング形状は、軸9の方向に伸ばされた菱形から成る概略形状を有する。
【0084】
また、レーザ光LBがキャビティ2の長手方向の軸9に対して大きい角度を成す方向に出射される場合、端面212,213が配置される方向の菱形の対角線が長くされる。つまり、リング形状は、軸9の方向に縮められた菱形から成る概略形状を有する。
【0085】
従って、この発明におけるリング形状とは、概略、菱形を基本とし、その菱形をキャビティ2の軸9の方向に伸ばしたり、縮めたりした概略形状を有する輪形状を言う。
【0086】
[実施の形態2]
図11は、実施の形態2による半導体レーザ10Aの斜視図を示す。半導体レーザ10Aは、半導体レーザ10の正極電極4を正極電極44に代え、電圧印加回路11を追加したものであり、その他は、半導体レーザ10と同じである。
【0087】
正極電極44は、リング電極4Aと線状電極4Bとから成る。リング電極4Aは、正極電極4とほぼ同じ形状から成る。線状電極4Bは、キャビティ2の長手方向に沿ってリング電極4Aの内側に形成される。
【0088】
電圧印加回路11は、正極電極44と負極電極5との間に電圧レベルが異なる電圧V1,V2(>V1),V3(>V2)のいずれかを印加する。電圧V2は、電圧V1よりも高く、電圧V3は、電圧V2よりも高い。従って、電圧印加回路11は、電圧レベルの異なる電圧を正極電極44と負極電極5との間に印加する。
【0089】
半導体レーザ10Aは、図6に示す製造工程のうち、図6の(c)に示す工程において、リング電極4A及び線状電極4Bを形成するための窓を絶縁膜3に開けることにより製造される。
【0090】
図12は、半導体レーザ10Aにおける出射光強度と、キャビティ2に注入される電流値との関係を示す図である。キャビティ2に注入される電流値を変化させることにより、半導体レーザ10Aは、シングルモード、ツィンモード及びロッキングモードのいずれかのモードでレーザ光を発振する。領域MDE1は、シングルモードでレーザ光を発振する領域であり、領域MDE2は、ツィンモードでレーザ光を発振する領域であり、領域MDE3は、ロッキングモードでレーザ光を発振する領域である。
【0091】
半導体レーザ10Aがシングルモードでレーザ光を発振する場合、電圧印加回路11は、しきい値Ith〜電流値I1の範囲の電流をキャビティ2に注入するための電圧V1を正極電極44と負極電極5との間に印加する。また、半導体レーザ10Aがツィンモードでレーザ光を発振する場合、電圧印加回路11は、電流値I1〜電流値I2の範囲の電流をキャビティ2に注入するための電圧V2を正極電極44と負極電極5との間に印加する。更に、半導体レーザ10Aがロッキングモードでレーザ光を発振する場合、電圧印加回路11は、電流値I2〜電流値I3の範囲の電流をキャビティ2に注入するための電圧V3を正極電極44と負極電極5との間に印加する。
【0092】
図13は、半導体レーザ10Aがシングルモードでレーザ光を発振した場合を示す。また、図14は、半導体レーザ10Aがツィンモードでレーザ光を発振した場合を示す。更に、図15は、半導体レーザ10Aがロッキングモードでレーザ光を発振した場合を示す。
【0093】
シングルモードにおいては、半導体レーザ10Aは、上述したレーザ光LB1及びLB2から成るレーザ光LBをキャビティ2から出射する。また、ツィンモードにおいては、半導体レーザ10Aは、レーザ光LB1とレーザ光LB2とが周期的に切換わるレーザ光をキャビティ2から出射する。更に、ロッキングモードにおいては、半導体レーザ10Aは、レーザ光LB1のみをキャビティ2から出射する。なお、ロッキングモードにおいては、半導体レーザ10Aは、レーザ光LB2のみを出射することも可能である。
【0094】
このように、半導体レーザ10Aは、キャビティ2に注入される電流量に応じてレーザ光の発振モードを切換えることを特徴とする。
【0095】
上記においては、キャビティ2は、軸8に対して相互に対称に形成された出射面210及び対向面211を有すると説明したが、この発明による半導体レーザ10は、図16に示すキャビティ2Aを備えていてもよい。キャビティ2Aは、キャビティ2の対向面211を対向面211Aに代えたものであり、その他は、キャビティ2と同じである。対向面211Aは、軸8に対して出射面210と非対称である。そして、対向面211Aは、キャビティ2Aの内側から外側に向かう方向に凸である曲面から成る。
【0096】
このように、相互に非対称な曲面から成る出射面210及び対向面211Aを軸9の方向に形成したキャビティ2Aを用いた場合にも、半導体レーザ10,10Aは、軸9に対して所定の角度を成すレーザ光を出射面210から出射する。キャビティ2Aは、キャビティ2が出射するレーザ光の方向と異なる方向にレーザ光を出射する。そして、キャビティ2Aが出射するレーザ光の方向は、出射面210の半径と対向面211Aの半径との比に応じて決定される。
【0097】
また、この発明による半導体レーザは、キャビティ2に代えて図17に示すキャビティ2Bを備えていてもよい。キャビティ2Bは、キャビティ2の対向面211を対向面211Bに代えたものであり、その他は、キャビティ2と同じである。対向面211Bは、軸8に平行な平面から成る。
【0098】
キャビティ2Bにおいては、出射面210は、入射した光を軸9に対して所定の角度を成す方向に反射し、出射面210で反射された光は、端面212,213に斜め方向から入射し、端面212,213によって対向面211Bの方向へ反射される。そして、平面から成る対向面211Bは、斜め方向から光を受け、その受けた光を斜め方向に反射する。その結果、キャビティ2B内で発振したレーザ光は、正極電極4,44の形状に沿って分布し、キャビティ2Bは、軸9に対して所定の角度を成す方向にレーザ光を出射面210から出射する。
【0099】
このように、曲面から成る出射面210及び平面から成る対向面211Bを軸9の方向に形成したキャビティ2Bを用いた場合にも、この発明による半導体レーザは、軸9に対して所定の角度を成すレーザ光を出射面210から出射する。
【0100】
キャビティ2Bは、キャビティ2が出射するレーザ光の方向と異なる方向にレーザ光を出射する。そして、キャビティ2Bが出射するレーザ光の方向は、出射面210の半径に応じて決定される。
【0101】
更に、この発明による半導体レーザは、図18に示すキャビティ2Cを備えていてもよい。キャビティ2Cは、キャビティ2の出射面210を出射面210Aに代え、対向面211を対向面211Cに代えたものであり、その他は、キャビティ2と同じである。出射面210A及び対向面211Cは、キャビティ2Cの外側から内側に向かう方向に凸な曲面から成る。また、対向面211Cは、軸8に対して出射面210Aと対称である。キャビティ2Cにおいては、出射面210A及び対向面211Cは、入射した光を軸9に対して所定の角度を成す方向に反射する。その結果、キャビティ2C内で発振したレーザ光は、正極電極4,44の形状に沿って分布し、キャビティ2Cは、軸9に対して所定の角度を成す方向にレーザ光を出射面210Aから出射する。
【0102】
このように、キャビティ2Cの外側から内側に向かう方向に凸である曲面から成る出射面210A及び対向面211Cを軸9の方向に形成したキャビティ2Cを用いた場合にも、この発明による半導体レーザは、軸9に対して所定の角度を成すレーザ光を出射面210Aから出射する。そして、キャビティ2Cは、キャビティ2が出射するレーザ光の方向と異なる方向にレーザ光を出射する。
【0103】
更に、この発明による半導体レーザは、図19に示すキャビティ2Dを備えていてもよい。キャビティ2Dは、キャビティ2Cの対向面211Cを対向面211Dに代えたものであり、その他は、キャビティ2Cと同じである。対向面211Dは、キャビティ2Dの外側から内側に向かう方向に凸な曲面から成る。また、対向面211Dは、軸8に対して出射面210Aと非対称である。
【0104】
このように、相互に非対称な曲面から成る出射面210A及び対向面211Dを軸9の方向に形成したキャビティ2Dを用いた場合にも、この発明による半導体レーザは、軸9に対して所定の角度を成すレーザ光を出射面210Aから出射する。キャビティ2Dは、キャビティ2Cが出射するレーザ光の方向と異なる方向にレーザ光を出射する。そして、キャビティ2Dが出射するレーザ光の方向は、出射面210Aの半径と対向面211Dの半径との比に応じて決定される。
【0105】
更に、この発明による半導体レーザは、図20に示すキャビティ2Eを備えていてもよい。キャビティ2Eは、キャビティ2Cの対向面211Cを対向面211Eに代えたものであり、その他は、キャビティ2Cと同じである。対向面211Eは、軸8に平行な平面から成る。
【0106】
キャビティ2Eにおいては、出射面210Aは、入射した光を軸9に対して所定の角度を成す方向に反射し、出射面210Aで反射された光は、端面212,213に斜め方向から入射し、端面212,213によって対向面211Eの方向へ反射される。そして、平面から成る対向面211Eは、斜め方向から光を受け、その受けた光を斜め方向に反射する。その結果、キャビティ2E内で発振したレーザ光は、正極電極4,44の形状に沿って分布し、キャビティ2Eは、軸9に対して所定の角度を成す方向にレーザ光を出射面210Aから出射する。
【0107】
このように、曲面から成る出射面210A及び平面から成る対向面211Eを軸9の方向に形成したキャビティ2Eを用いた場合にも、この発明による半導体レーザは、軸9に対して所定の角度を成すレーザ光を出射面210Aから出射する。
【0108】
キャビティ2Eは、キャビティ2Cが出射するレーザ光の方向と異なる方向にレーザ光を出射する。そして、キャビティ2Eが出射するレーザ光の方向は、出射面210Aの半径に応じて決定される。
【0109】
更に、この発明による半導体レーザは、図21に示すキャビティ2Fを備えていてもよい。キャビティ2Fは、キャビティ2の対向面211を対向面211Cに代えたものであり、その他は、キャビティ2と同じである。対向面211Cは、キャビティ2Fの外側から内側に向かう方向に凸である曲面から成る。つまり、出射面210及び対向面211Cは、同じ方向に凸である曲面から成る。そして、対向面211Cの半径は、出射面210の半径と同じである。なお、図21においては、出射面210及び対向面211Cは、紙面上、右から左の方向へ凸であるが、紙面上、左から右の方向へ凸であってもよい。
【0110】
このように、同じ方向に凸である曲面から成る出射面210及び対向面211Cを軸9の方向に形成したキャビティ2Fを用いた場合にも、この発明による半導体レーザは、軸9に対して所定の角度を成すレーザ光を出射面210から出射する。そして、キャビティ2Fは、キャビティ2が出射するレーザ光の方向と異なる方向にレーザ光を出射する。
【0111】
更に、この発明による半導体レーザは、図22に示すキャビティ2Gを備えていてもよい。キャビティ2Gは、キャビティ2Fの対向面211Cを対向面211Dに代えたものであり、その他は、キャビティ2Fと同じである。対向面211Dは、キャビティ2Gの外側から内側に向かう方向に凸である曲面から成る。そして、対向面211Dの半径は、出射面210の半径と異なる。なお、図22においても、出射面210及び対向面211Dは、紙面上、右から左の方向へ凸であるが、紙面上、左から右の方向へ凸であってもよい。
【0112】
このように、同じ方向に凸である曲面から成る出射面210及び対向面211Dを軸9の方向に形成したキャビティ2Gを用いた場合にも、この発明による半導体レーザは、軸9に対して所定の角度を成すレーザ光を出射面210から出射する。
【0113】
キャビティ2Gは、キャビティ2Fが出射するレーザ光の方向と異なる方向にレーザ光を出射する。そして、キャビティ2Gが出射するレーザ光の方向は、出射面210の半径と対向面211Dの半径との比に応じて決定される。
【0114】
なお、上記においては、正極電極4,44をリング電極から構成すると説明したが、バッファ層201,202、グレーディッド層203、クラッド層204、グレーディッド層205、グレーディッド層207、クラッド層208及びキャップ層209を構成する半導体の導電型を反対にした場合には、上述した正極電極4,44と同じ形状から成るリング電極により負極電極5を作製する。
【0115】
従って、この発明による半導体レーザにおいては、正極電極及び負極電極の一方がリング電極から構成されていればよい。
【0116】
上述したように、この発明による半導体レーザは、曲面から成る出射面と、リング形状の電極とを備えることを特徴とする。
【0117】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1による半導体レーザの斜視図である。
【図2】 図1に示すキャビティの平面図である。
【図3】 図1に示すA−A線における半導体レーザの断面構造図である。
【図4】 図3に示すバッファ層201,202、グレーディッド層203、クラッド層204、グレーディッド層205、活性層206、グレーディッド層207、クラッド層208及びキャップ層209のエネルギーバンド図である。
【図5】 図3に示すクラッド層204、グレーディッド層205、活性層206、グレーディッド層207及びクラッド層208の屈折率の分布図である。
【図6】 図1に示す半導体レーザの製造工程を示す図である。
【図7】 図1に示す半導体レーザのキャビティから出射されるレーザ光のパターンを示す図である。
【図8】 図1に示す半導体レーザが長手方向の軸に対して所定の角度を成すレーザ光を出射する機構を説明するための図である。
【図9】 長手方向の軸に沿って形成された電極を有するキャビティの平面図である。
【図10】 発振するレーザ光の遠視野像を示す図である。
【図11】 実施の形態2による半導体レーザの斜視図である。
【図12】 図11に示す半導体レーザにおける出射光強度と、キャビティに注入される電流値との関係を示す図である。
【図13】 図11に示す半導体レーザがシングルモードでレーザ光を発振した場合を示す平面図である。
【図14】 図11に示す半導体レーザがツィンモードでレーザ光を発振した場合を示す平面図である。
【図15】 図11に示す半導体レーザがロッキングモードでレーザ光を発振する場合を示す平面図である。
【図16】 キャビティの他の平面図である。
【図17】 キャビティの更に他の平面図である。
【図18】 キャビティの更に他の平面図である。
【図19】 キャビティの更に他の平面図である。
【図20】 キャビティの更に他の平面図である。
【図21】 キャビティの更に他の平面図である。
【図22】 キャビティの更に他の平面図である。
【符号の説明】
1 基板、1a,3a 表面、2,2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G キャビティ、3,30 絶縁膜、3b,3c,214,215 領域、4,44 正極電極、4A リング電極、4B 線状電極、5 負極電極、6,7 矢印、8,9 軸、10,10A 半導体レーザ、11 電圧印加回路、20 エピタキシャル層、21 メインキャビティ、22〜25 ウイング、31,33,34 レジスト、32 窓、35 孔、40 電極、201,202 バッファ層、203,205,207 グレーディッド層、204,208 クラッド層、206 活性層、209 キャップ層、210,210A 出射面、211,211A,211B,211C,211D,211E 対向面、212,213 端面、221,231,241,251 曲面、LB,LB0,LB1,LB2 レーザ光。

Claims (11)

  1. 曲面から成る出射面を有し、前記出射面からレーザ光を出射するキャビティと、
    前記キャビティに電流を注入する正極電極及び負極電極と
    前記正極電極と前記負極電極との間に電圧を印加する電圧印加回路とを備え、
    前記正極電極及び前記負極電極の一方の電極は、リング形状から成り、
    前記レーザ光は、前記キャビティの一部である前記一方の電極のリング形状に沿った領域で発振し、
    前記正極電極及び前記負極電極の一方の電極は、
    前記リング形状から成るリング電極と、
    前記長手方向に沿って前記リング電極の内側に形成され、略直線形状を有する線状電極とから成り、
    前記電圧印加回路は、前記キャビティから出射される前記レーザ光のモードに応じて異なる電圧を前記正極電極と前記負極電極との間に印加し、
    前記キャビティは、前記電圧印加回路が第1の電圧を前記正極電極と前記負極電極との間に印加したとき、シングルモードのレーザ光を前記出射面から出射し、前記電圧印加回路が前記第1の電圧よりも高い第2の電圧を前記正極電極と前記負極電極との間に印加したとき、ツインモードのレーザ光を前記出射面から出射し、前記電圧印加回路が前記第2の電圧よりも高い第3の電圧を前記正極電極と前記負極電極との間に印加したとき、ロックキングモードのレーザ光を前記出射面から出射する、半導体レーザ。
  2. 前記キャビティは、長手方向の一方端に前記出射面を有し、前記長手方向の他方端に曲面から成る対向面を有する、請求項1に記載の半導体レーザ。
  3. 前記対向面は、前記長手方向に垂直な方向の軸に対して前記出射面と対称である、請求項2に記載の半導体レーザ。
  4. 前記対向面は、前記長手方向に垂直な方向の軸に対して前記出射面と非対称である、請求項2に記載の半導体レーザ。
  5. 前記出射面及び前記対向面は、前記キャビティの外側に向かって凸になるように形成される、請求項3または請求項4に記載の半導体レーザ。
  6. 前記出射面及び前記対向面は、前記キャビティの内側に向かって凸になるように形成される、請求項3または請求項4に記載の半導体レーザ。
  7. 前記出射面及び前記対向面は、前記長手方向の同じ方向に凸になるように形成される、請求項3または請求項4に記載の半導体レーザ。
  8. 前記キャビティは、長手方向の一方端に前記出射面を有し、前記長手方向の他方端に平面から成る対向面を有する、請求項1に記載の半導体レーザ。
  9. 前記キャビティの前記長手方向に垂直な方向の端面は、ミラー面である、請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の半導体レーザ。
  10. 前記キャビティは、
    前記出射面及び前記対向面を前記長手方向の両端に有し、対向する2つの曲面と対向する2つの平面とによって構成される略スタジアム形状から成るメインキャビティと、
    前記出射面及び前記対向面が形成された領域に隣接して設けられたウイングとを含む、請求項3に記載の半導体レーザ。
  11. 前記キャビティは、量子井戸構造を含む、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の半導体レーザ。
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